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若手経営者らが意見をぶつける=4月30日、那智勝浦町の商工会館
町民に開かれた議会へ
青年部と町議が意見交換
那智勝浦町

 南紀くろしお商工会青年部有志と那智勝浦町議会議員の意見交換会が4月30日、同町の商工会館で開かれた。「町民に開かれた議会」を目指す議会改革の一環で、初開催。3月議会で紛糾した町営入浴施設「丹敷(にしき)の湯」の継続や道の駅の今後などが話題に上り、ざっくばらんに意見が交わされた。

 全議員が所属する議会改革特別委員会(委員長=津本芳光議員)を中心に、約1年かけて準備。町内各地区や団体と議員の交流の場を設け、町民の声を吸い上げることで、議会・町政に反映させることが狙い。議会のネット中継も準備が進められている。

 若手経営者らが集う意見交換会では、3月議会で閉鎖から営業継続へ転じた「丹敷の湯」が話題に。議員を代表して松本和彦議員と城本和男議員がそれぞれの立場で経緯を説明した。青年部から寄せられた意見は下記の通り。

 その他、旧グリーンピア南紀の維持管理について「民間にも開いて活用検討を」。駅前商店街の空き家・空き店舗問題についても「活用したいという若い人もいるが、持ち家だったり売ってくれなかったり。他市町の施策も見てどうにかならないか」、「空き家を寮にして、外国人を含めた介護人材確保につなげられないか。外国人に貸すことに嫌な顔をする人もおり、意識を変えていく必要も」などの意見が寄せられ、議論がつきない様子だった。

 閉会に当たり吾妻正崇議員は「青年部に限らず、今後もいろいろな場に出向いて議論をしていきたい。青年部とも、定期的にこうした場を持ちたい」。

 青年部の浦賀英昭部長は「互いにもっとこうした場を持っていくべき。同時に、われわれも『ただ言うだけ』ではなく、発言したからには実行していく覚悟を持って場に臨むことが必要」と話していた。

  □     □

■青年部有志から寄せられた意見(一部抜粋)
・正月でも整理券を配らないと風呂に入れないほど人が集まる施設。もったいない。やるだけやって駄目なら閉めなければいけないが、これまで何をしてきたのか

・署名活動があったこと自体知らなかった

・灯油ボイラーのコストが高いなら、重油なりバイオマス燃料のボイラーの試算をしては。ある程度の投資と(費用)回収は絶対必要だが、冷泉なら温水プールにしたっていい。現状のまま直して使うだけだと赤字が膨らむ

・最終的に町当局が動いてくれないと意味がない

・改善案がないならやめてほしい。改善案を行政に求めるより、クリエーティブな脳のある人に依頼をすべき

・風呂も大事だが、まずはトイレと食事と駐車場。女性が使うなら、化粧室も必要

・お湯や景色の良さなら、町内にもっといい温泉がある。1階も暗い雰囲気で、見た目がきれいになるだけでも良くなる

・地元の人のための存続なのか、観光客のためなのか分からないので、賛成とも反対とも言えない。高校生や20~30代の若い人がチャレンジできる場が那智駅にあれば

(2024年5月3日付紙面より)


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事前報告をし激励を受けた芝公士郎さん(中央)=1日、古座川町役場本庁舎
地域 国際大会出場を事前報告
町職員の芝公士郎さん
古座川町
 古座川町職員の芝公士郎さん(33)が1日、フライングディスク競技の国際大会「WFDF2024アジア・オセアニアビーチアルティメット選手権大会」に日本代表選手として出場することを西前啓市町長や谷久司議長らへ事前報告した。

 ビーチアルティメットは同競技の1種目で、5人チーム対抗で75㍍×25㍍のフラットな砂地を駆け回って得点を目指す内容。この大会はその最高位となる競技舞台で、23年は米ロサンゼルスで開かれ24年は日本の田辺市(扇ヶ浜)や白浜町(白良浜)で6月12日(水)から16日(日)まで開かれる予定となっている。

 日本代表選考会は1~3月に段階実施され、芝さんはオープンチーム19人中の1人として選ばれた。兄・圭一郎さんが日本代表として19年の同大会に出場し、白浜町で実施されるとあって芝さんも応援観戦。その折に誘いを受けて20年6月、大阪府を拠点とするクラブチーム「Heat Haze」に加入して本格的に練習を始めた。やるからには日本代表選手に。大きく目標を抱いて練習に打ち込み、コロナ禍を経て23年に同選考会が開かれることになりさっそく挑んだが最終選考には至らず。その悔しさもばねにして24年の同選考会最終選考を突破し、念願の出場権をつかみ取ったという。

 事前報告には西前町長、谷議長に加え、仲本耕士副町長や中道悟教育長も同席。芝さんは「仲間のサポートや応援、職場の理解なしにとてもここまで来ることはできなかった。これまでお世話になってきた全員への感謝の気持ちを持って、自分らしくガッツあふれるプレーを見せて少しでも皆さんに恩返しできればと考えています。応援をよろしくお願いします」と抱負を掲げ、西前町長は「町のためにも名をはせていただけたらありがたい」と応えて健闘を期待した。

 日本代表オープンチームは23年の同大会で準優勝していて、今年は優勝を目標にして練習に打ち込んでいる。芝さんは持ち味の走力と持久力を生かしたディフェンスで勝利に貢献したいと意気込んでいる。串本町串本在住。9日(木)には田嶋勝正町長へも出場の事前報告をするという。

(2024年5月3日付紙面より)

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アピール行進で暮らしやすい社会の実現を訴える=1日、新宮市
地域 平和と民主主義、中立の日本を
第95回紀南統一メーデー
 「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」をスローガンとした第95回紀南統一メーデーが1日、新宮市福祉センターであった。メーデー宣言を採択し、「8時間働いて普通に暮らせる社会を!」と掲げたプラカードなどを手に、約70人が市内をアピール行進した。

 11の労働団体で組織する実行委員会(喜田俊生委員長)が主催。福祉センターで集会を開き、喜田委員長があいさつ。「本日の集会が全国、世界の労働者との団結と連携の力を示す日になるよう奮闘を」と呼びかけた。

 6人がリレートークを繰り広げ「世界の労働者の戦いと心を合わせ、貧困と格差の解消、持続可能な社会と戦争のない平和な世界を目指して団結しましょう。そして、ジェンダー平等の実現や多様性の尊重、子育て支援の拡充や地球環境の保全など、国民生活に寄り添った政治への転換を求めていきましょう」などのメーデー宣言を採択した。

 全員で労働歌「がんばろう」を歌い、「ガンバローコール」で結束を強めた。アピール行進で全国一律最低賃金やジェンダー平等なども訴えた。

(2024年5月3日付紙面より)

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