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「那智の田楽」の稽古に励む保存会の皆さん=20日、熊野那智大社斎館
大舞台に向けて汗を流す
「那智の田楽」稽古スタート
熊野那智大社

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)の大祭「那智の扇祭り(火祭)」を7月14日(火)に控え、那智田楽保存会による「那智の田楽」の稽古が20日にスタート。30~70代の会員たちが大舞台に向けて汗を流している。

 那智の田楽は、五穀豊穣(ほうじょう)を祈って舞う伝統芸能で、室町時代の田楽踊りを現代に伝える。1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている。

 演者は①薄い板を束ねた楽器「ビンザサラ」を持つ「編木方」(4人)②腰太鼓を打つ「太鼓方」(4人)③補佐役の「シテテン」(2人)④笛(2人)⑤演目が書かれた紙をめくる「めくり」(1人)―の計5役13人。21節の田楽本曲とシテテンの舞が伝わっており、曲に合わせて左右対称に隊列を入れ替えながら踊る。

 今年の初稽古では、約40分の演目を通し練習。経験の浅い会員をベテランがサポートしながら、一連の流れを復習した。

 保存会会長で同大社の男成宮司は「昼間は仕事、夜は練習で大変でしょうが、例年通りの奉納をお願いいたします」とあいさつ。「那智の田楽」の重要無形民俗文化財の登録50年を記念し、10月25日(日)に体育文化会館で田楽を披露する機会があることにも言及し「地元の皆さんに見ていただけるまたとない機会」と力を込めた。

(2026年6月23日付紙面より)


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工作に参加した児童たち=20日、新宮市佐野のくろしお児童館
地域 段ボールピンポン作り楽しむ
恒例の「わくわく工作」
くろしお児童館
 新宮市佐野のくろしお児童館で20日、「わくわく工作」があった。同館に登録している小学2~4年生7人が参加、1人でも遊べる「段ボールピンポン」のラケットを作った。

 同館で定期的に行っている恒例のイベント。職員が卓球ラケットの形に切り抜いた段ボールに紙を貼り、中央に紙コップの上半分を取り付けたものを用意し、児童たちは塗り絵を切り抜いて貼り付けた。

 ラケットの飾り付けが終わった後、ピンポン球を地面にバウンドさせて紙コップの部分でキャッチしたり、裏面の平らな部分でピンポン球をポンポンと上に突く「リフティング」などで遊んだ。

 何人かで一斉にピンポン球をバウンドさせて全員がキャッチできるかを試すなど遊び方も工夫し、時間いっぱいまで楽しんでいた。工作したラケットは各自が持ち帰り「家でもっとシールを貼って飾り付けしたい」などと話していた。

(2026年6月23日付紙面より)

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読経して高木顕明の遺徳をしのんだ=20日、新宮市大橋通の淨泉寺
地域 非戦・平等「志を継ぐ」
淨泉寺で高木顕明の法要
新宮市
 新宮市大橋通の淨泉寺(山口淨華住職)で20日、大逆事件で連座した第12代住職・高木顕明(けんみょう)(1864~1914年)の遺徳をしのぶ「遠松忌(えんしょうき)法要」があった。約60人が参加。顕明の論文「余が社会主義」の一節を朗読したほか、法学者である平川宗信・名古屋大学名誉教授による記念法話などを通して、顕明の「志」に触れた。

 真宗大谷派の主催。「前(さき)を訪(とぶら)う 今、この時代に聞く非戦・平等の願い」をテーマに毎年営まれている。1910(明治43)年の大逆事件で同派から除籍され、失意の中で自死した顕明の顕彰などを目的としている。同派は96(平成8)年、除籍を取り消し謝罪している。

 顕明は愛知県の出身。1897(明治30)年に新宮町(当時)の淨泉寺に入寺し、被差別部落の人々を見て、自身の差別意識に向き合った。後に被差別部落問題の改善について意見を交わす「虚心会」を結成、大石誠之助らと交流を深めた。「遠松」は顕明の雅号となる。

 平川名誉教授は「高木顕明師の志を継ぐ―危機の時代を『極楽の人数』(浄土人)として歩む―」を講題とした。JR新宮駅付近にある顕彰碑に刻まれた「志を継ぐ」に言及。「顕明と同じ志を持つ、同志になるということだろう。しかし(大逆事件の)取り調べで同志と言えば、連座することになる。他人ごとではなく、時空を超えて自分ごとになる」と話した。

 浄土真宗の「南無阿弥陀仏を唱えれば(極楽)浄土に行ける」という教えについて「いわば浄土の国籍をもらうということ。唱えれば浄土人となる。浄土の憲法が本願。浄土人となり、本願に生きる生き方を始めないと」などと呼びかけた。

 「大逆罪」の条文を説明。「『危害を加えんとした』の部分は広くも狭くも、未遂でも解釈できる。でっち上げをできないこともない。当時の政府は行為を捏造(ねつぞう)し、フレームアップしたのが実態だったと思う」と語った。

(2026年6月23日付紙面より)

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