小型ロケット「カイロス」3号機が5日午前11時10分、串本町の発射場「スペースポート紀伊」から打ち上がった。見学場やパブリックビューイング会場などから多くの人️が見守る中、宇宙に向かって飛び立ったが、運用するスペースワンがミッション達成困難と判断し、飛行中断措置を取った。
民間単独で日本初となる人工衛星の軌道投入を目指し、2024年3月に初号機、同12月に2号機を打ち上げたが、いずれも衛星の軌道投入は達成できなかった。
3号機(全長約18㍍、重さ約23㌧)は当初、2月️25日に打ち上げを予定していたが、悪天候のため延期に。再設定した今月1日は風の影響、4日は発射直前に緊急停止して見送りが続いていた。
3度の延期を経た5日、新宮市役所別館大会議室では、巨大スクリーンにライブ映像を投影。100人ほどの市民らが固唾(かたず)をのんで見守る中、白い噴煙を上げながらロケットが打ち上がった。
成功祈願、カウントダウンで後押しした那智勝浦町浦神の公式見学場では、発射直後、大きな歓声と拍手が湧き起こった。全員が白い軌跡を追い、大空を眺め続けていた。堀順一郎町長は「打ち上がってうれしい。ミッションが達成できなかったのは残念だが、何回も足を運んでくれた皆さまに満足していただけたと思う。4号機以降も多くの方に応援してもらいたい」と話していた。
串本町の田原海水浴場に設置された公式見学場で田嶋勝正町長は「飛行中断の内容の連絡はまだ受けていないが、いろいろと技術的な問題があったのではないかと思う。大変残念。次の4号機の成功に向け、町としても全面的に協力していきたい」と語った。
(2026年3月6日付紙面より)