那智勝浦町に本社を置く井筒建設株式会社は27日、和歌山県より請け負った「太田川河川修繕工事」の現場に近隣の町立下里中学校の2年生23人を招待し、現場職業体験会を開いた。生徒たちは情報通信技術(ICT)を利用した土木建設工事の現状を学んだ。
同工事は県の若者・女性活躍推進モデル工事でもあり、体験会を通じた建設業への入職促進などを目的に開催した。
現場に到着した生徒たちは3班に分かれ▽重機体験▽仮想現実(VR)ゴーグルによる危険予知体験▽ドローンなどによる測量体験―を順番に回った。
重機体験では0・7㌧油圧ショベルと30㌧重ダンプ車を見学した。油圧ショベルでは、作業員に操作の解説を受け、掘削の深さなどは3Dで測量したデータが操作席に表示されるとの説明に、感心した表情を浮かべた。重ダンプ車の見学では運転席に同乗し、全長約10㍍、全高約3・5㍍の巨体が動く様に圧倒されていた。
VRゴーグルでの危険予知体験では橋梁(きょうりょう)墜落や重機巻き込みなど、建設現場で発生する事故20例を疑似体験した。事故が発生した場面では声を上げる生徒もおり、安全対策の大切さを学んでいた。
測量体験ではGNSS測量機、3Dレーザー測量機、ドローンなどを活用した最新の方法の解説を受けた。ドローンの操作も体験し、空中から撮影した自分たちの姿に笑顔を見せていた。
主任技術者の塩地百合花さんは「建設業はきつい、危険、汚いのイメージがあったが、ICT活用が進んだ現在では給与や休日の面も魅力的な職場になっていると思う。少しでも興味を持ってもらえれば」と語った。
久保穂純さんは「楽しかった。VRゴーグルでの事故がリアルで、普段でも注意したいと思うほど怖かった。ドローンを現場で使っていること自体知らなかったし、勉強になった」と話していた。
(2025年11月30日付紙面より)