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茅の輪を8の字にくぐる参拝者=6月30日、熊野速玉大社
残る半年も健やかに
無病息災願う夏越大祓式
熊野三山

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熊野速玉大社
熊野那智大社
熊野三山
 一年の折り返しに罪けがれをはらい清める「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が6月30日、熊野三山で営まれた。参拝者が境内に設置した茅(ち)の輪をくぐり、残る半年の無病息災を祈願した。

 夏越大祓式は、半年の間にたまった罪けがれをはらい清めることで、夏に向かい疫病にかかりやすくなる時季を無事に過ごせるようにと願う儀式。熊野三山ではいずれも、12月31日の大祓式と合わせて年2回営んでいる。

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では約150人が参列。神職と共に大祓詞(おおはらえのことば)を唱えた後、人形(ひとがた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙を体にこすり付け、息を3回吹きかけて罪けがれを移した。

 人形は神職が回収。折った玉串、裂いた絹と麻の布とともに、茅(かや)を束ねた茅つとに入れ、唐櫃に納めた。

 続いて茅の輪くぐりを実施。上野宮司や唐櫃を担いだ神職らの後に参拝者が続き、境内に設けられた直径約2㍍の茅の輪を8の字に3回くぐって祈願した。

 上野宮司は「茅を輪にして家に飾ると疫病を避け幸福が訪れるといわれている。残り半年を元気で過ごしていただければ」と語った。三重県松阪市から1人で訪れた中村仁さん(77)は「去年たまたま来た時にやっていたので、今年もぜひと思い参加した。もう高齢なので健康でいれれば」と話した。

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)でも大祓式が営まれた。参列者たちは人形に罪けがれを移して清めた後、神職に続き、列になって茅の輪をくぐった。

 男成宮司は「身を清めるのは日本人にとって非常に重要な文化。今年も半年が過ぎ、知らず知らずのうちについた罪けがれをはらい、下半期も健やかに生活を送っていただきたい。そして私たち神職も、神社にご奉仕してきたい」と語った。

(2025年7月2日付紙面より)


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牟婁保護司会の石井康夫会長が石破茂首相のメッセージを伝達=1日、那智勝浦町役場
地域 犯罪や非行の防止訴え
「社会を明るくする運動」強調月間
那智勝浦町
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旧浦神小
浦神小
 7月は第75回「社会を明るくする運動」の強調月間。1日には牟婁保護司会勝浦分会の保護司らが那智勝浦町役場を訪れ、堀順一郎町長に石破茂首相と宮﨑泉・和歌山県知事からのメッセージを伝えた。

 法務省が主唱するこの運動は、犯罪や非行のない安全で安心な地域社会の実現を目的とし、犯罪や非行の防止、加害者や被害者を生まない社会づくり、立ち直りの支援などを掲げている。

 この日は、牟婁保護司会の石井康夫会長をはじめ、勝浦分会の畑下圭喜会長、会計の須川達也さん、事務の前田欣克さん、更生保護女性会の尾内久仁子会長が来庁。宮﨑知事からは「和歌山県では昨年、第2次再犯防止推進計画を策定し、犯罪をした人の社会復帰を支える継続的な支援を進めている。人々の『生きづらさ』を共有し、和らげるコミュニティーの輪を広げる運動になるよう協力を」とのメッセージが寄せられた。

 堀町長は「一人一人が認められる環境が大切。笑顔あふれる町になるよう取り組む」と述べた。

 期間中は、町役場に懸垂幕を掲げるほか、浦神小学校のロケットモニュメントをシンボルカラーの黄色にライトアップする。町内の駅前やスーパーなどで街頭啓発も行う。

(2025年7月2日付紙面より)

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最低限の運行前安全点検の要領を教わる参加者=6月29日、串本町古座
地域 自身や愛車の限界を実感
自動二輪車安全運転講習
串本LC
 串本ライオンズクラブ(串本LC)が6月29日、串本町古座にある国民健康保険(国保)古座川病院跡地で第8回自動二輪車安全運転講習会を開き愛好者34人がもしものときの危険回避を見据えて向上に励んだ。

 この講習会は、自己の運転技能を再確認し安全運転に必要な知識や技能の向上を図ることを目的とし年1回の頻度で計画し口コミで会員を含む愛好者へ参加を呼びかけている。2024―25年度は昨年12月に開く予定だったが、カイロスロケットの打ち上げに譲って今年3月に延期。天候不良で再延期となり、この日開く形となった。

 講師は県警察本部交通部交通機動隊(白バイ隊員)の2人が担当し、当日は新宮警察署交通課と串本分庁舎、那智勝浦自動車教習所の各職員が指導の様子を後見した。実施に当たり串本LCの大江規彦会長が「この機会に日頃の運転を少しでも磨いていただき、事故を避けられるような技術をつけていただければと思う。皆さんがバイク人生を事故のないよう過ごせることを祈る」、谷英人・串本分庁舎長が「私自身、二輪は爽快感があって楽しい反面、すごく危険だなという気持ちもある。今日は交通機動隊の白バイ隊員が指導に来ているので、普段疑問に思うことを聞いていただき普段の経験として生かして交通安全に努めていただければ」とあいさつして参加を歓迎。参加者は最低限の運行前安全点検としてブレーキ・タイヤ・灯火類・燃料(合言葉は「ブタと燃料」)の要点を教わり、その後は初級者と上級者(毎日乗っている人を含む)に分かれ、同隊による安全指導の下で公道では練習し難いスラローム走行と急旋回走行を繰り返して愛車の挙動や自身の技術の限界がどのあたりにあるかを実感し、それを超えない運転の在り方を考えるなどした。

 今回は異例の夏実施となり、挑戦する走行を最小限に抑えて十分に水分補給などの休憩を取る流れで進めた。

(2025年7月2日付紙面より)

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