那智勝浦町立勝浦小学校(草下博昭校長、児童203人)で6~8日、創立150周年を記念した学校公開と記念行事が開かれた。学校と育友会、学校運営協議会が連携し、「大切な命とつながり」をテーマに企画。保護者や地域住民、卒業生らが訪れ、児童の学校生活に触れた。
同校は1875(明治8)年12月18日、正念寺で児童40人、教員2人で開校。改称や統合を経て現在の名称となり、現校舎は2010(平成22)年に完成した。教育目標は「よく学び、明るく、たくましい勝浦っ子の育成」。
学校公開では、各学年の授業や、かづこ助産院のもとだてかづこ院長による「命の授業」を公開。給食の試食会や卒業アルバム展示も行われ、来場者が懐かしそうにページをめくった。校歌の録音や人文字のドローン撮影などもあった。
アーティストの小澄源太さんによる壁画制作もあり、7日には1、2年生と共に体育館2階の壁面に思い切り絵の具を広げた。児童の考えた不思議生物の絵と小澄さんの作品を組み合わせ、12月初旬に完成予定という。
壁画制作に参加した小坂龍生さん(2年)は「絵の具でべちゃべちゃ」、山下隼也人さん(同)も「絵の具を投げまくって楽しかった」と話していた。
草下校長は「1年生から6年生、保護者、高齢者まで皆で楽しめるよう、大きな式典ではなく、子どもたちの普段の生活を見てもらう企画とした。3学期には講演会も企画中で、命や歴史、子どもたちの生活とつながる企画としたい」。育友会の廣澤篤会長は壁画制作の様子から「子どもたちに本物のアーティストと触れ合える企画をと、少し飛び抜けた企画をしたが、子どもたちの様子を見て、やってよかったと思う」と話していた。
(2025年11月11日付紙面より)