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地域住民らを交えてワークショップ=17日、太地町立太地中学校
「家族の安否が不安だった」
太地中で福祉防災学習
太地町

 太地町立太地中学校で17日、町社会福祉協議会による福祉防災学習が行われた。7月30日に発生したカムチャツカ半島沖地震に伴う津波警報発令などを踏まえ、全校生徒29人が地域住民と共に災害時に自分たちができることを考えた。

 総合的な学習の時間を活用し、町総務課、町社会福祉協議会、地域住民の協力を得て実施した。

 太地町社会福祉協議会の漁野真司さんは、全国の災害現場で支援活動に携わった経験を紹介。「一度の地震でも建物の倒壊や液状化、インフラの寸断など、さまざまな被害が起こる。東日本震災では、発災の1カ月後でも毎日余震があった」と語り「日頃から災害時をイメージし、行動を考えておくことが大切」と呼びかけた。

 民生委員や聴覚障害者、外国人の外国語指導助手(ALT)らを交えたワークショップでは、生徒たちが7月30日を振り返って思いを共有。「両親や祖父母、きょうだいなど家族の安否が心配だった」との声が多く聞かれた。解決策として「携帯電話や公衆電話で自分の状況を伝える」「昼間は居場所がばらばらなので、集合場所を決めておく」「電話番号を覚えておく」といった意見が上がった。

 また「防災バッグはあるが中身を知らない。家族で中を確認して足りない物をそろえたい」「避難所の電波が悪くて困った」などの声もあった。

 聴覚障害のある畑見建三さんは「警報が鳴っても聞こえず、気付かなかった。高台に住む姉からFAXが届き、避難できた。近くに居る人の力が大切」。ALTのマシュー・クーンスさんは「日本語が話せない。英語の放送もあるといいと思う」と話した。

 濵瑛斗さん(中2)は「7月30日、家族は仕事に行っていたので、避難できているか心配だった。事前に避難所を確認して、連絡が取れるようにしたい」と話していた。

(2025年10月22日付紙面より)


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登校中の生徒に啓発物資を手渡す=21日、新宮市の県立新翔高校
学校 薬物に手を出さないで
新翔高で早朝啓発活動
新宮市
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新翔高
 10月の「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」および「薬と健康の週間」に合わせ、21日朝、新宮市の県立新翔高校正門前で薬物乱用防止を呼びかける早朝啓発活動が行われた。薬物乱用防止指導員らが登校する生徒に啓発物資を配り、「危険な薬物には手を出さないで」と呼びかけた。

 啓発活動には、新宮保健所職員や新宮地区協議会所属の薬物乱用防止指導員、紀南保護司会、更生保護女性会、新宮警察署、新宮ライオンズクラブのほか、同校生徒会の4人も参加した。

 近年、若年層による大麻などの薬物事犯が増加しており、活動では危険性を訴えるパンフレットの他、付箋やボールペンなどが配られた。

 生徒会長の林琉秦さんは「これまでも薬物乱用防止教室や保健体育の授業などで危険性を学んできた。身近にそうした事例はないけれど、まずは近づかないことが大切だと思う」と話した。

  □     □

■ひとりで悩まず相談を

 「薬物がやめられない」「友達が使っている」「家族から相談された」など薬物に関するトラブルに巻き込まれた場合は、専門機関へ相談を。秘密は厳守する。メールや匿名での相談も可能。

▽和歌山県薬物メール相談窓口(yakubutsu_soudan@pref.wakayama.lg.jp)

▽和歌山県薬務課(電話073・441・2663、平日午前9時~午後5時45分)

▽和歌山県精神保健福祉センター(電話073・435・5192、平日午前9時30分~正午、午後1時~4時)

▽和歌山県BBS連盟(電話073・423・4951、第2・4金曜日、午後7時30分~11時)

(2025年10月22日付紙面より)

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仮装ダンスで場を盛り上げる三尾川なでしこ学級=19日、七川総合センターふるさと
地域 300人強の来場で盛況
下露で第25回七川まつり
古座川町
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旧七川小
三尾川小
七川小
 古座川町下露にある七川総合センターふるさとで19日、文化行事「第25回七川まつり」があり300人強(主催者発表)の来場で盛況を見せた。

 この行事は町公民館七川分館(東明分館長)が主催。地区内外へ有志出演を呼びかけ、併せて住民作品の出品も求める形で年1回実施している。

 今年もフィナーレに餅まきを設定して来場を呼びかけ。開演に当たり東分館長は「これから始めますよってに、最後まで楽しんでください」とあいさつし、私的に来場した大屋一成町長も主催者に誘われて盛況を喜びつつ祝辞を寄せた。

 今回の舞台発表の演目数は14。「好音(こと)の会」による和楽器演奏で始まり、歌唱や尺八演奏、日本舞踊やダンスなどが続いた。前半最終は三尾川(みとがわ)なでしこ学級がシニア層になじみ深い流行曲に合わせた仮装ダンスで場を盛り上げ、中休憩を挟んで始まった後半では三尾川小学校が七川小学校校歌の斉唱と花笠(はながさ)音頭、古座川キッズクラブがストリートダンスを披露して地区内では非日常となりつつある子どもの頑張る姿が温かい注目を浴びた。

 阿波踊り(男踊り)の披露を経て最終は全員で炭坑節の輪を踊り描き、餅まきで締めくくった。会場の一角に設けられた展示コーナーでは生け花や手工芸、絵画や写真などの住民作品が披露され、開演前や中休憩で随時鑑賞を集めた。

(2025年10月22日付紙面より)

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