2025年和歌山県知事表彰が10日に和歌山市にあるホテルアバローム紀の国であり、串本町から保健福祉の増進で和田吉男さん(社会福祉法人串本福祉会理事)、産業の振興で吉田俊久さん(和歌山東漁業協同組合代表理事組合長)、教育・文化等の振興で串本町トルコ文化協会(谷口好布会長)がその誉れを受けた。
この表彰は、県内における公共の福祉増進に功労があったなど広く県民の模範となる個人や団体を表彰してたたえる目的で年1回実施。1953年に始まり、73回目となる今回は57個人4団体が受賞している。
同協会は2001年の旧串本町の町長発案に呼応して有志が集まり結成した旧トルコ民族舞踊団を前身とし、舞踊にとどまらず言語や食文化、民芸など幅広く文化を学び伝えたいという思いから09年に現在の団体名へと改称した。発案した町長は現串本町の田嶋勝正町長で、同協会は喜びを分かち合うべく17日に表敬訪問し受賞報告することとした。
結成25年目の節目を飾る誉れとなった今回の表彰の受賞理由は、日本とトルコの友好関係を深めるさまざまな取り組みに尽力し、国際交流の推進に多大な貢献をしたという内容。同協会はこれまで駐日トルコ共和国大使館から贈られた民族衣装を活用した舞踊の披露や普及、町が起用したトルコ人職員と連携した語学、料理、民芸の各教室実施、トルコ記念館の道向かいにある町トルコ文化センターの管理運営や町立小中学校の国際理解活動への協力など幅広く文化の理解と発信に献身してきた。
受賞の報告を受けて田嶋町長は発足から4半世紀を経た同協会の歩みに思いをはせつつ「日本とトルコはもちろん、以上に串本町とトルコは深い交流を進めている。(その中で)町トルコ文化協会の活動は大きな意味をなしていると思う。140年、150年と続かせなければならない交流のため、皆さん方にはいっそう活動に尽力し頑張っていただきたい」と期待を注いで喜んだ。
活動拠点の町トルコ文化センターは樫野にあるトルコ記念館の道向かいに位置。開館日時は同協会公式ホームページ経由で交流サイトによる発信を参照。
(2025年10月21日付紙面より)
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