熊野新聞記事アーカイブ
熊野新聞社 The Kumano Shimbun
〒647-0045 和歌山県新宮市井の沢3-6
営業部 TEL 0735-22-8080 FAX 0735-23-2246
記者室 TEL 0735-22-8325 FAX 0735-28-1125

木漏れ日の古道を歩く=12日、田辺市本宮町
大日山周遊の新ルート
語り部の会がウオークイベント
田辺市本宮町

【この記事のキーワード】
熊野本宮大社
 熊野本宮語り部の会と熊野本宮観光協会が12日、田辺市本宮町の大日山を周遊する新ルートでウオークイベントを開催した。県内外から30人が参加し、新緑がまぶしい古道の風景や趣ある温泉街、道中の名所旧跡を楽しんだ。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年に向け、新たなコースで魅力を発信しようと3年がかりで古い里道や生活道を整備し、約9㌔のルートを完成させた。イベントは今回が初。

 熊野古道ウオークでは観光客の帰りの交通手段が壁となることもあるが、新ルートでは大日山周辺にある熊野本宮大社や湯の峰温泉、渡瀬温泉などを歩いて周遊でき、体力に合わせてリタイアもできる。

 語り部の会の松本純一会長は「世界遺産登録から20年たち、熊野古道を歩いたことがあるという人にも、改めて興味を持ってもらう機会に。整備した里道は世界遺産ではないが、国道ができる以前は湯の峰と本宮をつなぐ重要な道で、雰囲気もいい。県内はもちろん、大阪や東京などの都市圏にもPRしていきたい」と思いを語る。

 世界遺産熊野本宮館を出発した一行は、旧社地・大斎原(おおゆのはら)や木漏れ日の松葉峠を過ぎ、2時間30分ほどで湯の峰温泉へ。温泉卵や温泉コーヒーの振る舞いもあった。昼食の後、午後は世界遺産ルートの「大日越」を歩いた。コースの名所を記したオリジナル手拭いのプレゼントもあった。

 みなべ町から参加した小林真菜子さん(37)は「これまでも熊野古道を歩いたことがあるけれど、新しいルートと聞いてわくわくした。アップダウンもきつくなく、歩きやすい。初心者でも大丈夫だと思うが、やっぱり語り部さんのお話を聞きながら歩くのが楽しくていいです」と笑顔で話していた。

(2024年5月16日付紙面より)


別窓で見る
記事一覧

マッサージを体験する親子=14日、新宮市こども家庭センター
地域 やさしく触れて心地よく
のびのびサロン始まる
新宮市
 妊産婦を対象とした「のびのびサロン」が14日、新宮市こども家庭センターで始まった。生後3カ月から9カ月の乳児と母親の親子7組がベビーマッサージで触れ合った。

 サロンは妊産婦が安心して妊娠期を過ごし、安心して育児ができるよう市の産前産後サポート事業として昨年度から行われている。新宮市に住民票がある妊婦と産後1年以内の親子が対象で、本年度は来年3月にかけて全6回の開催を予定している。

 初回のこの日は那智勝浦町のかづこ助産院のもとだてかづこ助産師を迎え、ベビーマッサージを行った。母親は手にオイルを塗ると、服を脱いだ赤ちゃんの体に広げ、やさしくマッサージ。もとだてさんに習いながら体中に触れていった。

 生後9カ月の長男と参加した新宮市橋本の中家彩さんは「上の子の時もベビーマッサージには参加していて、長男は3、4回目くらいです。入浴後、保湿剤を塗る時にマッサージをすると、ぐずらず、よく寝てくれるような気がします」と話していた。

 ベビーマッサージ後は保育士と保健師も加わり、日頃の育児について歓談した。

 ベビーマッサージは7月9日(火)、12月10日(火)、来年3月4日(火)にも行う。9月19日(木)は「親子でできる遊び&赤ちゃん絵本の紹介」、来年1月21日(火)は「親子でできる遊び&歯と食事のお話」を予定している。時間はいずれも午前10時から11時30分までで、開催1週間前まで申し込みを受け付けている。問い合わせは市子育て推進課(電話0735・23・4511)まで。

(2024年5月16日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

パトロールに参加した皆さん(紀伊半島の海亀を守る会提供)
地域 ウミガメパトロールを開始
紀伊半島の海亀を守る会
王子ヶ浜
【この記事のキーワード】
連合会
台風
 紀伊半島の海亀を守る会(山舗徹哉会長)は12日早朝、全国有数のアカウミガメの産卵地として知られる新宮市の王子ヶ浜(大浜海岸)でパトロールを開始した。8月にかけての上陸・産卵シーズンに合わせた活動で、産卵が確認できれば波浪流失や小動物の捕食被害から卵を守るため、海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する。

 守る会はNPO法人「環境ファースト連合会」に所属。アカウミガメの保護活動に取り組んでいる。毎年、早朝パトロールを実施、秋には子どもらを招待し、放流会を通してふ化した子ガメを海に返す活動を行っている。

 初日のこの日は午前6時から会員23人が参加し、河口付近~御手洗付近の約3㌔間で産卵の形跡がないか確認した。

 後継者を養成するため、昨年から新体制となって、榎本晴光前会長が指導に当たっている。昨年8月には台風で、国立公園の王子ヶ浜に大量の流木が打ち上げられたため、環境ファースト連合会と環境省、和歌山県が協議した結果、海岸管理者の和歌山県が清掃業務を行った。

 山舗会長は「昨年3頭のウミガメが上陸したが、産卵は確認できなかった。何とか今年はたくさん上陸、産卵してもらい、秋には子どもたちを迎えて子ガメの放流会を開催したい。環境保護に取り組むには官民一体になる必要がある。この活動を通じて、王子ヶ浜の自然環境を守る大切さを次の世代へつないでいきたい」と思いを語った。

(2024年5月16日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
主な記事 *記事詳細は熊野新聞紙面をご覧下さい*
  • 政治 優先的な予算確保に向け 自民党県地方議員連南郡ブロック要望活動
  • 【この記事のキーワード】
    連絡協議会
  • 行政 町長選・町議選とも定数超 立候補予定者説明会開く (古座川町選管)
  • スポーツ 16チームが3日間で熱戦 第24回ツール・ド・熊野
  • スポーツ 37人が熱戦繰り広げる 第28回大石杯テニス大会
  • 地域 ミズタビラコの花 桑ノ木の滝への道中で (新宮市高田)
  • 地域 奥根会長ら体制案承認 町老連が第1回理事会 (古座川町)
  • 【この記事のキーワード】
    伊勢神宮
    連合会
  • 地域 交流とリフレッシュの場に 多様な子育て支援事業 (紀宝町社協)
  • 地域 「いのちの停車場」を鑑賞 ふれあいいきいきサロン牡丹 (紀宝町)
  • 地域 神前で稽古の成果披露 不二流新宮道場 (熊野那智大社)
  • 【この記事のキーワード】
    熊野那智大社
  • 地域 5年ぶり、太地の夜空に 8月14日に花火大会
  • 【この記事のキーワード】
    花火大会
  • 社会 「結婚したい」49% 結婚に関する意識調査 (和歌山県)
ご購読・試読のお申し込み