和歌山県立新宮高校(下村史郎校長)を訪れた、中国山東省の山東師範大学の学生71人との国際交流が10日、同校であった。2年生187人が応対し、相互理解を深めた。
同大学の学生は引率の教師9人と共に7日から10日までの日程で和歌山県を訪問。紀三井寺や和歌山城の見学、和歌山大学との交流などを経て熊野地方に入った。9日は瀞峡を見学したほか、徐福についてのレクチャーも受講した。同校への来校はコロナ禍の時期を除き毎年で、2017年から6回目となる。
新宮高校では、下村校長があいさつ。「新宮は昔から日本各地とつながり、さまざまな物や情報、文化がもたらされ、繁栄してきたまち。本校は1901年創立の歴史ある学校で、多くの文化人やスポーツ選手を輩出している。本校生徒との交流や、世界遺産のまち新宮を楽しんで帰って」と呼びかけた。
訪問団のソン・ホウ団長もあいさつした。「歴史と文化を誇る新宮高校を訪れ、国境を越えた教育交流と学びの旅を行うことができる。新宮高校の教育の質の高さと美しい環境、最新の教育設備に感銘を受けた。交流の成功を心から祈る」と語った。
互いのプレゼント交換で、新宮高校は鈴焼を贈った。新宮高校の生徒と同大学の学生が記念撮影を楽しむ一幕もあった。2年生を代表して池ノ本悠さんが中国語であいさつした後、英語で「分からないことは質問を。良い時間を過ごして」と伝えた。
この後、学生が6グループに分かれ、生徒の案内で校内ツアーを実施した。生徒らは英語やジェスチャーを駆使して各所を説明。スマートフォンの翻訳アプリも活用して意思疎通を行った。案内後は2年生の各教室で交流会を実施した。
(2025年7月11日付紙面より)