熊野速玉大社(上野顯宮司)と
熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で3日、節分追儺式(ついなしき)が営まれた。「鬼は外、福は内」のかけ声とともに豆をまき、除災招福や疫病退散などを祈願した。
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■熊野速玉大社
熊野速玉大社では、夜に追儺式が営まれた。地域住民など多数の参拝者が集まっていた。境内参道には屋台が並んでいた。
上野宮司をはじめ大社関係者は、赤鬼、青鬼の後を追い「鬼は外、福は内」と唱えながら豆をまいた。
社殿前、境内を巡り参道を通り、最終的に大鳥居の外まで追い出した。
菓子まきもあった。集まった参拝者は福にあやかろうと、子どもらは菓子をもらおうと、ともに手を伸ばした。猿回しの披露も行われた。
節分の縁起物「吉兆(きっちょう)」は、午前中で完売していた。境内でどんど焼きも行われており、多くの人が、しめ縄や古いお札などをたき上げていた。
上野宮司は「いい天気で春を告げるいい祭りになった。多くの皆さんが吉兆を授かっていただきよかった。次はいよいよ御燈祭(おとうまつ)り。立派な祭りとなるよう努めたい」と話した。
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■熊野本宮大社
熊野本宮大社では、神職や大社役員、厄払い祈願者などが参列し、夕方に追儺式が行われた。災難を払い福を授かろうと、大勢の参拝者が訪れた。
追儺式では、金棒を持つ赤鬼と青鬼が黎明殿(れいめいでん)の回廊に現れた。後に神職や厄払い祈願者などが続き、豆をまきながら追い、回廊を3周した。最後に九鬼宮司が、弓矢を持ち登場。天に向かって3本を放ち、鬼を追い払った。
この後、餅や菓子などがまかれ、境内に拾い合う参拝者の歓声が響いた。新宮警察署による特殊詐欺の啓発活動も行われた。
厄払い祈願で地元から参列した只埜博子さん(59)は「初めて参加した。楽しかった。厄を落とせた気がする」と笑顔。九鬼宮司は「節分はあらためて年が始まる意味がある。平和で災いなく平穏で、笑顔の絶えない1年をお祈りした」と話した。
(2026年2月5日付紙面より)