和歌山県中小企業家同友会(熊井智一、山下広和両代表理事)が16日、那智勝浦町の体育文化会館で「2026年新春経済講演会」を開催した。県内各支部から100人が参加、香川県中小企業家同友会副代表理事の川田幸範さん(大和警備保障株式会社代表取締役社長)を講師に招き、実体験を通じた講話から経営者の覚悟を学んだ。
和歌山県同友会が年3回開催する全県例会の一つで、紀北、和歌山、海南、有田、御坊日高、紀南、新宮の7支部が持ち回りで運営に当たる。新たな年を迎えるに当たり、経営のヒントを学ぶことが目的。
開会に当たり、熊井代表理事が来賓と運営に当たった新宮支部に感謝の言葉を述べ「この新春経済講演会を通じて、決意を新たに持っていただき、各企業が発展、飛躍の年となることを期待します」とあいさつした。
来賓を代表して宮﨑泉県知事(今井善人東牟婁振興局長代読)、会場となった那智勝浦町から堀順一郎町長が祝辞を述べた。
基調講演「社員とその家族の未来をまもる!」では、創業者の父から不本意ながら警備会社を継承した川田さんが若手幹部候補の相次ぐ退職という経営課題に直面、その解決策として参加した「経営指針を創る会」での経験や、経営者としての自己変革を遂げた過程を語った。
社長就任後は、社員の待遇向上を目指し、幹部社員の昇給などを実施。「創業メンバーに強い反対を受けたが、『社員に還元しての赤字なら良いと思う』『社員を大切に考えている会社は結果的に赤字にならないと思う』という同友会の学びを支えにやり遂げた」と話した。
コロナ禍の際には、経営理念に基づき解雇者を出さず、雇用調整助成金を活用して社員の生活を100%保証するなど、社員の士気と会社への信頼を高めた。結果、社員が新しい案件の獲得に積極的となり、業績向上につながったと振り返った。
現在行っている高校生向けの「共育的」就業体験にも言及。主体的に企業に連絡を取り、打ち合わせ、夏~秋に1人で企業訪問。インタビュー形式で経営理念・仕事の目的・楽しみ・役割などを学び、その成果を発表するもので、「地元に良い会社がある」という認知を向上させ、地域定着に寄与し、地元企業の担い手かつ顧客として育てる試みを紹介した。
(2026年1月18日付紙面より)