新宮市市民公開講座「人生100年時代 骨粗しょう症を知って 骨折予防」が15日、市役所別館で開催され、約200人が骨粗しょう症について知識を深めた。
新宮市立医療センター、新宮市、帝人ヘルスケア株式会社共催。市医師会が後援。市立医療センターの北野陽二院長が司会を務め、同センター整形外科医師の岩橋弘樹さん、同整形外科医師の米良好正さん、同リハビリ科理学療法士の須﨑由香さんが講演した。
骨粗しょう症は骨の量が減ってもろくなり、骨折しやすくなる病気で、閉経後の女性に多く見られる。
「背骨からのSOS~骨粗しょう症と椎体骨折のお話~」を演題に岩橋さんは「早期発見と早期治療が大切。SOSを見逃さないで」と呼びかけた。
背骨の骨折「椎体骨折」(圧迫骨折)は腰痛や腰曲がりの原因になると指摘。転んでいなくても骨折していることがあり、痛みがない人も多く、放置すると、ドミノ倒しのように骨折を起こすと解説し、急な腰痛や寝起きの痛み、見た目の変化などがあれば受診するよう勧めた。
「健康寿命の延伸について~骨粗しょう症と関節疾患~」をテーマに話した米良さんは、平均寿命と健康寿命の差(介護が必要になる期間)が男性で約8年、女性で約12年あることに言及。
股関節の付け根を骨折すると、亡くなったり、介護が必要になったり、一人で歩けなくなったりする恐れがあることをデータで示し「骨折の予防が大事。つまり、骨粗しょう症の治療が大事」と伝えた。
「今日からできる!骨折を防ぐ運動と生活のコツ」をテーマにした須﨑さんは転倒する要因を減らそうと、転ばない環境づくりや気軽にできる運動としてスクワットを紹介。「筋肉は何歳になっても鍛えられる。できることにこつこつと取り組んで、一つでも要因を減らそう」と呼びかけた。
(2025年11月19日付紙面より)
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