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「虹の熊野詣」で記念撮影=16日、那智勝浦町那智山
虹の熊野詣で多様性祝福
レインボーフェスタ那智勝浦2025

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熊野那智大社
 性的少数者(LGBTQ)や多様性について考えるイベント「レインボーフェスタ那智勝浦2025」が15、16の両日、那智勝浦町で開かれた。16日には那智勝浦らしいプライドパレードとして「虹の熊野詣(くまのもうで)」を実施し、参加者約50人が熊野那智大社を参拝。多様性を祝福した。

 今年のテーマは「ええじゃないか」。江戸から明治へ移り変わる時代に、人々が自由に踊り、仮装し、自分の思いを叫んだ民衆運動「ええじゃないか」から着想を得た。

 15日の会場となったブルービーチ那智(熊野体験博跡地)には地域内外から来場者が集まった。スタンプラリーでは「入れ墨で温泉はええじゃないか? だめじゃないか?」「点字の言葉を読んでみよう」などのブースを設置。自分の「ええじゃないか」を書くコーナーには「昼寝してもええじゃないか」「1日ゲームしてもええじゃないか」「生きているだけでええじゃないか」など、さまざまな言葉が寄せられた。飲食販売やステージ企画もにぎわった。

 トークショーでは、トランスジェンダー当事者の丸山都さん(Maru)をはじめ、実行委員会の6人が登壇。丸山さんは「今回の5回目のレインボーフェスタで、こうしたイベントの形は最後にしようと思っている。これからも那智勝浦町がより良い町、かっこいい町になるよう、自分たちらしくできることをやっていきたい」と語った。

 ほかのメンバーも「男・女だからではなく、Maruという人間が好きで友達をしている。誰もが生きづらい時代。私自身は、LGBTQや障害などの区別をしなくても、『みんな人間』でいいんじゃないかなと思っている」「差別は無知から始まるので、障害のある人や生きづらさを抱える人たちが集まって自分を表現して、身近に感じられるきっかけがあれば、もっと平和な社会になっていくと思う」「Maruからカミングアウトされた時は衝撃だったけれど、Maruのような人たちが安心して自分を出せる社会にしなければと思った」とそれぞれ思いを語った。

 メンバーや来場者全員で「ハッピープライド」のかけ声とともに色とりどりの餅をまく「レインボー餅ほり」で締めくくった。

(2025年11月19日付紙面より)


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釜炒り茶を販売した新緑堂の皆さん=17日、那智勝浦町のAコープなち店
学校 釜炒り茶、20分で完売
色川小お茶会社「新緑堂」
那智勝浦町
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色川小
 那智勝浦町立色川小学校のお茶会社「新緑堂」が17日、Aコープなち店で手作りの「釜炒(い)り茶」を販売した。5、6年生6人が茶摘みから加工、パッケージデザインまで携わった商品とあって、開始前から来店者が列を作り、約20分で完売した。

 同校は毎年、校内の茶畑で茶作りを体験している。今年は収穫量が多かったことから、児童の「売ってみたい」という声を受けてお茶会社を立ち上げた。学校の出資を受けて1学期から販売を目指して取り組み、地域でお茶の加工販売を行う百花園の橋本茜さんが協力した。

 販売が始まると、児童は「無農薬のお茶です」「おいしいですよ」「茶葉とティーバッグの2種類があります」とPR。購入者からは「小学生が茶摘みから釜いり、手もみまでしたお茶。おいしくないはずがない」「色川出身で、子どもの頃の茶作りを思い出した」「来年も続けてほしい」などの声が相次ぎ、次々と売れていった。

 営業部長の外山快さんは「自分のデザインしたパッケージが売れて、『よっしゃ!』って思った」、デザイン部長の高橋道也さんは「さすがにこんなに早く売れるとは思っていなかった。来年は生産量を増やさないと」と話していた。

(2025年11月19日付紙面より)

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約200人が聴講した=15日、新宮市の市役所別館
地域 骨粗しょう症知り、骨折予防
市民公開講座で200人学ぶ
新宮市
 新宮市市民公開講座「人生100年時代 骨粗しょう症を知って 骨折予防」が15日、市役所別館で開催され、約200人が骨粗しょう症について知識を深めた。

 新宮市立医療センター、新宮市、帝人ヘルスケア株式会社共催。市医師会が後援。市立医療センターの北野陽二院長が司会を務め、同センター整形外科医師の岩橋弘樹さん、同整形外科医師の米良好正さん、同リハビリ科理学療法士の須﨑由香さんが講演した。

 骨粗しょう症は骨の量が減ってもろくなり、骨折しやすくなる病気で、閉経後の女性に多く見られる。

 「背骨からのSOS~骨粗しょう症と椎体骨折のお話~」を演題に岩橋さんは「早期発見と早期治療が大切。SOSを見逃さないで」と呼びかけた。

 背骨の骨折「椎体骨折」(圧迫骨折)は腰痛や腰曲がりの原因になると指摘。転んでいなくても骨折していることがあり、痛みがない人も多く、放置すると、ドミノ倒しのように骨折を起こすと解説し、急な腰痛や寝起きの痛み、見た目の変化などがあれば受診するよう勧めた。

 「健康寿命の延伸について~骨粗しょう症と関節疾患~」をテーマに話した米良さんは、平均寿命と健康寿命の差(介護が必要になる期間)が男性で約8年、女性で約12年あることに言及。

 股関節の付け根を骨折すると、亡くなったり、介護が必要になったり、一人で歩けなくなったりする恐れがあることをデータで示し「骨折の予防が大事。つまり、骨粗しょう症の治療が大事」と伝えた。

 「今日からできる!骨折を防ぐ運動と生活のコツ」をテーマにした須﨑さんは転倒する要因を減らそうと、転ばない環境づくりや気軽にできる運動としてスクワットを紹介。「筋肉は何歳になっても鍛えられる。できることにこつこつと取り組んで、一つでも要因を減らそう」と呼びかけた。

(2025年11月19日付紙面より)

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