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チラシを持ち来場を呼びかける上野潤権宮司=15日、熊野速玉大社
命の尊厳、平和の尊さ
戦没画学生の作品展示

熊野速玉大社、終戦80年記念特別企画

 終戦80年記念の特別企画展として、熊野速玉大社(上野顯宮司)は8月6日(水)から8日(金)、同大社の大禮殿(だいらいでん)で「戦没画学生慰霊美術館『無言館』移動美術展」を開く。観覧は無料。「彼らが描いた恋人や家族、ふるさとの情景などをぜひご覧ください」と呼びかけている。

 長野県にある「無言館」から借り受け、戦没画学生が描いた絵を展示する。任意団体から借り受けて行う「ウクライナの子ども達の絵画展」も同時開催。初日の6日は無言館館主の窪島誠一郎さんとコカリナ奏者の黒坂黒太郎さんによる対談方式の講演会も実施する。他に黒坂さんと新宮出身で歌手の矢口周美さんによる平和祈念コンサートも、開催期間は毎日行う。

 時間は6日が午後1時から午後9時。7日と8日は午前10時から午後9時。ただし入場は閉館30分前までとなる。6日の記念講演会は午後1時30分から午後2時15分。平和祈念コンサートは6日が午後2時30分から午後3時30分、7日と8日は午後6時から午後6時30分となる。

 6日の記念講演会と平和祈念コンサートは事前申し込みなしでも参加できるが、席を確保したい人向けに先着30人分は用意している。市内の全小中高校で配布した、もしくは同大社で配布するチラシ下部の申し込み用紙からか、QRコード(別枠)から申し込む。問い合わせは同大社(電話0735・22・2533)まで。

 上野潤権宮司は「絵は単に反戦や平和を訴えるものでも、戦争への恨みつらみを残したものでもない。招集を受けた画学生が生きた証しとして描いたもの。命の尊厳や平和の尊さを考える機会になれば幸い」と話した。

  □     □

■「和傘の灯り」も
 新宮商工会議所青年部(下原久幸会長)によるライトアップイベント「和傘の灯り~平和の灯りを未来へ~」も同大社で、6日から8日に同時開催する。時間は午後6時30分から午後9時まで。詳細は同部インスタグラムのQRコードから。問い合わせは同部(電話0735・22・5144)まで。

(2025年7月17日付紙面より)


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開設期間中の安全を祈願した=16日、新宮市三輪崎の漁港荷捌き地
地域 三輪崎海水浴場オープン
8月24日までの40日間
新宮市
 新宮市の三輪崎海水浴場のオープン初日となる16日、三輪崎漁業協同組合(海野義尊代表理事組合長)の主催による安全祈願祭が漁港荷捌(にさば)き地であった。約20人が参列し、シーズン中の無事故を祈った。開設期間は8月24日(日)までの40日間を予定している。

 海岸での実施予定だったが雨天で変更した。祈願祭は海野組合長をはじめとした漁協関係者、田岡実千年市長や東原伸也市議会議長、地元の市議や区長などが参列した。熊野速玉大社の神職が斎主を務め、期間中の安全を祈願し神前に玉串を供えた。

 海野組合長はあいさつで「この海水浴場は地元の子どもらをはじめ近隣の親子連れなどにも楽しんでいただいている。高波で流木があったが先日、地元の方々の努力できれいにしていただいた。無事故を祈る」と話した。

 来賓の田岡市長は「今年もオープンできたことに、海野組合長をはじめ漁協関係者に感謝を申し上げる。ここは水質もよく市内外から訪れている。最終日まで事故無く、多くの人が楽しんでくれることを祈る」と述べた。

 三輪崎海水浴場では、津波警報や注意報が発表された際に防災行政無線などの音声で伝えるほか、紅白の旗で視覚的に知らせる「津波フラッグ」も採用している。本年度の和歌山県の水質調査結果は最良の「AA」。更衣室、トイレ、シャワー(温水は有料)を完備している。駐車場は駐車台数に限りがあるため(21台)「近隣の人は徒歩や自転車での来場に協力を」と呼びかけている。

 これまでの遊泳者実績は▽2023年が1015人▽24年が782人―だった。

(2025年7月17日付紙面より)

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紀宝町と岬町による災害時相互応援協定の調印式=15日、紀宝町役場防災拠点施設
防災 岬町と災害時相互応援協定
大規模災害時に物資・人員を支援
紀宝町
 紀宝町と大阪府岬町が15日、災害時相互応援協定を締結した。大規模災害発生に物資や人員を相互に派遣し支援することで、迅速かつ的確な災害対応を目指す。紀宝町役場防災拠点施設で協定調印式が行われ、両町長が協定書に署名した。

 この協定は、災害対策基本法に基づき締結されたもので、災害発生に支援要請を受けた町が必要な物資、職員、車両などを供給・派遣する。避難所施設の提供や、輸送費を含む支援経費の負担についても明記されている。

 式では、協定書調印に続いて、岬町の田代堯町長が「災害時相互応援協定は、両町に暮らす住民の安全・安心を確保する上で、大変重要な意味を持つ。地域で災害が発生した際には、広域消防や地元消防団などによる救助活動、地域住民同士での助け合いが必要不可欠。本協定は被災地に迅速かつ効率的な応援体制を構築するための重要な第一歩となる。今後も交流を深め、絆を確かなものにしたい」とあいさつした。

 紀宝町の西田健町長は2011年の紀伊半島水害の被害、南海トラフ地震への備えなどを挙げ「今後もさらに両町の信頼関係を深め、万が一の災害発生には迅速・的確な応援協力が図られるものと確信している」と述べ、協定締結の意義を強調。「締結を契機に、私たちの関係がより強い絆で結ばれ、さらなる友好を深めるとともに、お互いが成長していくことを願っています。知恵と経験を高め、災害に強い町として発展することを祈念します」と語り、今後の連携強化に期待を寄せた。

 記念撮影も行われ、両町の災害に対する連携体制が一層強化された。今後、協定に基づき物資の供給や人員派遣、避難施設の相互提供などを円滑に進める体制づくりが進められる。

 両町での視察や意見交換などを通して、今回の締結に至った。大阪府最南端の岬町と三重県最南端の紀宝町は今後も緊密に連携し、防災力の向上を図っていく。

(2025年7月17日付紙面より)

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