那智勝浦町産の秋ナスやサトイモ、ダイコン、ニンジンなどの旬野菜を使った料理教室が30日、同町の町民センターで開かれた。13人が参加し、町食生活改善推進員(食推さん)に教わりながら、冬を健康に乗り切る栄養たっぷりのメニューを作って試食した。
食推さんは「私達の健康は私達の手で」をスローガンに、栄養・食育を通じた健康づくりを支援するボランティア。今年は町健康増進計画に掲げる「1日の野菜摂取目標量(350㌘)」の普及啓発のため、同町太田地区の農家・松本安弘さんを訪ねて学習会を実施。土作りや旬野菜の特徴や栄養効果を学び、オリジナルレシピを考案した。
教室では、和気あいあいと▽ナスのピカタ▽サトイモのサラダ▽野菜たっぷり筑前煮▽ナスの皮のきんぴら▽みそ汁―を調理。「晩ご飯はいろいろ作るけれど、朝と昼は残り物で済ませているので、野菜が足りていない」「朝にタジン鍋で蒸し野菜を作り、たっぷり食べている」など情報交換をする姿もあった。
今年の食推養成講座に参加している堀千寿子さん(49)は「以前入院を経験した時、同室に高齢の方が多く、健康の大切さを感じた。高齢の方が多い地域なので、自分も知識を身に付け、ボランティアで皆さんの健康の役に立ちたい」。注目のレシピは「サトイモのサラダ」で「材料の一つに柿が入っており、食べてみるのが楽しみ。煮物以外のレパートリーを増やしたい」と語る。
レシピの一部は今後、「広報なちかつうら」で公開予定。食推さんたちは「高齢になると便秘で悩む人が増えてくるが、そういうときは食物繊維が大切。子どもたちも緑黄色野菜に含まれるビタミンA・Cやミネラルを取ることで、風邪をひきにくく、丈夫な体になる。野菜をたっぷり食べて、自分の体を健康に」と呼びかけていた。
(2024年10月31日付紙面より)