新宮市立医療センターと和歌山県警察の和歌山IMAT(事件現場医療派遣チーム)協定締結式が17日、新宮警察署であった。今後は警察の要請を受けて、負傷者が発生する恐れのある事件現場に同センターのIMATが出動、備えることになる。
県内では昨年3月の和歌山県立医科大学との締結に続き2例目。背景に近年の犯罪の凶悪化があり、県警は体制強化のため同センターとの連携を有益と考えた。IMATの応急救護処置で救命率の向上、後遺症の軽減を図り、事件解決に取り組む。
同センターのIMATは医師3人、看護師8人で組織する。いずれも同センターのDMATメンバーでもある。同センターは主に県南部担当となるが、和医大とのエリア分けはされておらず、互いに中間を越えて出動もあり得るという。
締結式では同センターの北野陽二院長と、県警の野本靖之本部長の代理の林達也刑事部長などが出席した。林刑事部長は「全国的にも事件発生で尊い命が奪われたケースがある。協定の実現により、負傷者が発生した場合に早期に対応していただけることは心強い。今後は訓練を通じ、より一層の協力関係が結べたら」と伝えた。
北野院長は「出動要請があった場合は迅速にチームを派遣できる体制を整えた。現場で傷病者が発生した場合はできうる初期治療を開始し、傷病者の救命率向上に向けて全力で対応する所存。今後は円滑に運用するためにも、県警との訓練などを通じて連携を図り、地域住民の安心安全を守る責務を果たしていきたい」と述べた。
同センターIMATの代表となる龍田浩一副院長は「医療従事者はどんな状況でも、傷病者のために全力を尽くすのが使命。万が一そういう事態になれば、役に立てるよう全力を尽くしたい。訓練をして対応力を高めたい」と意気込んだ。
(2026年3月19日付紙面より)