新宮市の主催による戦没者追悼式が10月30日、新宮市役所別館であった。諸英霊に追悼の誠をささげ、戦没者と遺族に思いをはせるべく、毎年実施している。新宮市遺族会(池上順一会長)などから約60人が参加。冥福を祈り恒久平和への尽力を誓った。
国歌や市歌の斉唱、黙とうに続き、上田勝之市長が式辞。戦後81年が経過したことに触れ戦没者の冥福を祈ったほか、日本は復興し世界の平和と安定にも貢献してきたこと、新宮市も活力あるまちづくりにまい進してきたことに言及した。
「私たちが享受している平和と繁栄は、戦争によって命を落とされた方々の犠牲と、ご遺族が苦難に耐えながら家族のため、地域のために生きてこられた上に築かれたものであることを忘れてはならない」と強調した。「戦没者の祖国発展への思いを心に刻み、安心・安全なまちづくりに全力を尽くす。犠牲となられた方々の御霊(みたま)が安らかに鎮まることを祈る」とまとめた。
続いて、池上会長が弔辞。「戦前戦中の窮状にあえいでいた時代、祖国の危機に際して、あなた方は一身を賭して家族と国を守ってくださいました。その至情と犠牲が、私たちの豊かな暮らしの礎となった。その功績は遺族の誇りであり、平和な日常を謳歌(おうか)できることに感謝をささげるばかりです」と力を込めた。他国で続く紛争について、遺族として「尊い命が奪われる現実に、憤りと悲しみを覚える」と述べた。
「戦争を知らない世代が多数となった今、悲惨な体験は風化しがちですが、あの辛苦と悲哀を後の世代に負わせてはなりません。遺族会としても、戦争の史実と教訓を次世代に語り継ぎ、戦争の惨禍を繰り返させないよう、恒久平和の実現に向けて尽力していくことを誓う。冥福を祈ります。祖国の繁栄と世界の平和を見守ってください」と結んだ。
来賓による追悼の辞、弔電披露に続き、参列者全員が献花した。各自が菊の花を献花台にささげ、静かに祈っていた。
(2026年11月1日付紙面より)