国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第26回TOUR de KUMANO(ツール・ド・熊野)」の最終第4ステージ「太地半島周回コース」が10日、太地町を舞台にあった。4日間にわたるレースで順位を競い、地元キナンレーシングチーム(石田哲也監督)はチーム総合成績2位、個人では本レースで現役引退を表明しているトマ・ルバ選手が山岳賞で2位と善戦した。
6日のプレイベント「和歌山城クリテリウム」に続き、7日の「印南かえる橋周回コース」でツール・ド・熊野が開幕。初参加のリーニン・スター(中国)が1~3位を独占した。
翌日の「古座川清流周回コース」はリタイアが続出する激しいレースとなった。3日目の「熊野山岳コース」は生き残りをかけた戦いとなり、千枚田の登り坂でルバ選手が活躍するなど、今年も目の離せない展開が続いた。
3日目までに38人がリタイア。参加16チーム中9チームが選手の半数以上を失う中、キナンレーシングチームは6人全員が無事に第4ステージを迎えた。
第4ステージは「クジラの町」を舞台に、くじら浜公園前から太地港、梶取崎、
太地小学校前から山道を抜け、道の駅「たいじ」を通る10・5㌔(1周目のみ9・8㌔)を10周して争った。
56人の選手が一斉にスタート。1周目からキナン・小石祐馬選手を含む数人の先頭集団がメイン集団から抜け、2周目以降も着実に差を広げた。レースが動いたのは5周目終盤、小石選手が先頭集団から単独で抜け出し独走態勢になった。
7周目に山田拓海選手(シマノレーシング)が追い始めると一気にメイン集団の動きが活性化、小石、山田両選手との差を30秒程度に縮めて追走。
最終周回、小石選手が最後のチャンスに懸けてスピードを上げ逃げ切りを図るが、残り4㌔で集団にのまれ、入れ替わる形でニルス・シンシェク選手(リーニン・スター)がゴールに飛び込んだ。
□ □
■ルバ選手の監督就任を発表
第4ステージの開始に先立ち、ルバ選手の引退セレモニーが開催された。参加選手全員が自転車の前輪を上げて作った花道をルバ選手が笑顔で通ると、会場から温かい拍手が起こった。
レース後の表彰式では、第4ステージと総合成績の個人・チーム各賞の受賞者が発表された。特別賞として、主催したNPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」の角口賀敏理事長からルバ選手に敢闘賞と花束が、石田監督と長年ルバ選手を支えた妻セリーンさんからも花束が贈られた。
今後、ルバ選手と石田監督との2人監督体制でチームの運営、選手の育成に携わることを発表。ルバ選手は「最後まで応援ありがとうございました。素晴らしいキャリアを日本で積むことができて、本当に幸せでした」と感謝。ファンから大きな歓声が上がった。
(2026年5月12日付紙面より)