那智勝浦町公民館教室の2026年度開講式が12日に町体育文化会館で行われ、各教室の1年が始動した。今年は▽生花(嵯峨御流)▽茶道(表千家流)▽香道▽絵手紙(図工)▽陶芸①(午前)▽陶芸②(午後)▽手芸①(午前)▽手芸②(午後)▽ペーパークイリング▽民踊▽ハワイアンフラ▽日本舞踊体験―の全12教室を実施し、延べ129人が申し込んでいる。
開講式には受講生や講師ら約50人が集まり、公民館民踊教室生による踊りで開幕した。
あいさつに立った中村崇・町公民館長は、日頃の活動への理解と協力に感謝を示すとともに「公民館活動を通じ、生きがいを持って日々の生活を有意義に過ごしていただければ」と述べた。
この後、町生涯学習指導員の田中信幸さんが「なぜ人権について学ぶのか」をテーマに講話。全ての人の尊厳と平等が尊重される社会の実現へ、意識したいことや見えにくい・自覚しにくい差別などを解説した。
田中さんは人権侵害や差別について「知って犯す過ちよりも、知らずに犯す過ちの方が罪は重い。犯したことに気付いていない過ちもある。だから人権について学ぶ必要がある」と語り始めた。
人権とは、人が生まれながらに持っている権利。田中さんは「性別や人種、国籍、宗教、仕事など個人の状況には関係なく、誰もが同じように扱われ、誰もが自分らしく生きる権利を持っている。人権を守るのは国の責任」と強調した。
障害者、外国人、子ども、女性、高齢者への配慮や、盗撮、LGBT、犯罪被害者とその家族への接触によるプライバシー侵害など、何気ない日常でも身の回りにはたくさんの人権課題が存在する。田中さんは「外国人なのに日本語が上手ですね」「良いお嫁さんで老後も安心ですね」といった言葉を例に、犯したことに気付いていない過ち「マイクロアグレッション(ささいな攻撃)」があると紹介。褒め言葉や善意のつもりで言った言葉がこれに該当してしまう危険性をはらんでいると指摘した。
最後に「人権は目に見えにくく、その大切さに気付きにくいもの。人権は誰かのことではない。だから、時々振り返って人権を意識してみることが大切」とまとめた。
(2026年5月15日付紙面より)