古座川町立三尾川(みとがわ)小学校(上久保弘子校長、児童2人)で20日、大阪市立科学館の元館長・斎藤吉彦さん(70)によるサイエンス教室があり児童が空気の力(=大気圧)を実感する体験を得るなどした。
学芸員を経て館長となり67歳で退任した斎藤さん。父親が遺(のこ)した山林が楠(くす)にあり、彫刻家の弟・彰彦さんと共に年1回その手入れをするために来町滞在している。町内には彰彦さんの友人・片岡千明さんが在住していて、来町中に交流する中で三尾川小と接点がある片岡さんの妻から経験を子どものために生かしてほしいと誘われ2年前からこの教室を開くようになったという。
3回目となる今回のテーマは「空気は力もち」。斎藤さんはまず容量2000㍉㍑のフラスコで水を沸騰させて風船を膨らませ、水は水蒸気(気体)になると体積が大きくなることを紹介。逆に水蒸気を水にすると体積が小さくなることを想像させ、水蒸気で満たしたフラスコへ風船をかぶせて冷やし風船が吸い込まれて膨らむ状態にしているのが空気の力だと伝えた。
他の実験を体験してもらって空気の力を実感させ、さらに▽アルミ缶の中を水蒸気で満たし空気が入らないようにして冷やすと空気の力で押しつぶされる▽空気の力を応用した吸盤はどれぐらいの重さまで支えられるか▽400年前にドイツで行われた実験(=マグテブルクの半球)をステンレス製ボウル2個とゴムパッキンとアルコールで擬似的に再現▽円筒にパッキンの仕掛けを施したボウリングの玉を入れ一方から掃除機で空気を抜くと浮き上がる―といった実験で目に見えず地上の環境に適応して感じることもできないが身の回りに実在している空気の力の強さも伝えた。
児童の田堀五都さん(3年)は「マジックかと思った」、橋本真瑠花さん(同)「おもしろかった」と興味津々。今の2人はまだ物質の三態や圧力の概念を学ぶ前の段階で、同校はこれからその学習をする中で実験内容を振り返って理解できると思う、そのための体験をたくさん頂けたと斎藤さんに感謝し、来年は児童が少し増えると伝えるなどして引き続きの教室実施を願った。
(2026年5月22日付紙面より)
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