太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で5月23日、マダライルカの赤ちゃん(メス)が生まれた。父は「リオ」、母は「ラナ」。海洋水族館マリナリュウム大水槽で母親にぴったり並んで泳ぐ姿が観賞できる。同館によると、現在、国内でマダライルカの赤ちゃんの泳ぐ姿を見られるのはここだけだという。
マダライルカは、温帯から熱帯の外洋に分布し、大きな群れをつくる。成長とともに増える斑点模様が最大の特徴で、それが名前の由来にもなっている。神経質で飼育が難しく、国内での飼育頭数も他の鯨類に比べて少ない。体長は260㌢、体重は120㌔程度まで成長する。
国内ではマダライルカの出産報告は少なく、同館では2023年7月25日に生まれた「マナ」以来、2例目となった。「マナ」は生後738日で、腸捻転などが原因で死亡している。
赤ちゃんは、5月23日午後1時4分、海洋水族館マリナリュウム大水槽で誕生。体長約90㌢、推定体重8・8㌔。出産から2週間以上たった現在も母子ともに健康で、栄養いっぱいの母乳を飲んですくすくと育っている。
マダライルカは初期飼育が難しく、今後、離乳し自立できるよう全力でサポートする。
稲森館長は「日に日に大きくなり、泳ぎも力強くなっている。社会性もどんどん身に付けて行動も変化してくる。マダライルカの赤ちゃんは、広く飼育されているバンドウイルカより小型で珍しい。マダライルカの繁殖は事例自体が少なく、ノウハウも乏しい。〝マナ〟を飼育した経験を生かし、スタッフと共に成長を見守っていきたい」と話している。
名前はまだ付けられておらず、スタッフ間で話し合ったり「マナ」同様に公募したりするなど検討中だという。
(2026年6月12日付紙面より)