那智勝浦町中里―串本町上田原間を結ぶ県道長井古座線「八郎山トンネル」が20日午後4時、供用開始した。同日、太田小学校で式典が開かれ、関係者が開通を祝った。
県道長井古座線(延長約3・4㌔、幅員7㍍)は、地域連携の強化や災害時における国道42号の代替路としての役割を持つ道路として整備された。道路内にある八郎山トンネルは、延長約700㍍、幅員6・5㍍。
トンネルは、県から工事を請け負った共同企業体が施工。2022(令和4)年9月に一度完成し、引き渡されたが、コンクリート壁に空洞が見つかったり、厚さが基準を大きく下回る部分があったりして施工不良が発覚、ほぼ全面的に工事(費用は業者負担)をやり直すことになった。中里からトンネルまでの坂道に至る1・4㌔はすでに開通しており、このたびトンネルを含む約2㌔区間が完成。当初は23年12月に開通予定だったが、2年9カ月遅れで供用が始まった。
道路の開通の背景には、05(平成17)年1月24日に発足した「湯川・田原間道路建設促進協議会」の存在があった。初代会長・上地芳光さん(元市屋区長)、初代副会長・杉本百生さん(元上田原区長)、元事務局長兼会計・井上好雄さんらが粘り強く続けてきた要望活動も忘れてはならない。
式典には地元住民や関係者が出席した。主催者を代表して宮﨑泉知事が、施工不良による開通の遅延に対して謝辞を述べた後、たくさんの人の協力で完成に至ったことに感謝。「災害時の〝命の道〟だけでなく、観光、産業振興、生活道路として、今後もネットワークを構築していくことが大切」とあいさつした。
地元を代表して、那智勝浦町の堀順一郎町長が「ロケット産業の集積、広域観光の利便性向上によって多くの方にお越しいただけるのでは」と述べた。
この後、主催者らの鏡開きを経て、最後に串本町の田嶋勝正町長の音頭で万歳三唱して締めくくった。
(2026年9月25日付紙面より)
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