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地域初開催のスポーツマッチングプロジェクト=7日、那智勝浦町の体育文化会館
20人が新たな可能性探る
地域初のスポーツ測定会

 和歌山県が7日、新宮・東牟婁地域では初となる「和歌山県スポーツマッチングプロジェクト~やっChaる!!~」の測定会を那智勝浦町の体育文化会館で開催した。小4~中2まで約20人が参加、新たな競技への可能性を探ろうと四つの競技に挑戦した。

 県タレント発掘・育成事業として、企画部企画政策局スポーツ課が昨年度から始めた。運動の得意、不得意にかかわらず、どの子どもにもスポーツに親しむ機会を提供し、競技への取り組みを通じ、トップアスリートを目指すきっかけをつくることが目的。

 プロジェクトは、希望者が文部科学省の定めた「新体力テスト」の結果と身長、体重などを申請。測定会では希望1種目と、主催側が申請内容を参考に決定した3種目で測定を行う。後日通知される結果を参考に、各競技団体の設定する「体験練習会」などを通じ、適したスポーツを見つけるという流れになっている。

 本年度の測定会では▽テニス▽スポーツクライミング▽レスリング▽ボクシング▽ラグビー▽ソフトボール▽バスケットボール―の7種目を実施。参加者は30分1セットで指定の競技に挑戦した。

 測定では各競技担当者が腹筋やドリブルなどの主観的評価と競技への総合能力などの客観的評価を採点した。各担当者たちは、笑顔を見せつつ懸命に取り組む子どもたちに「ナイス!」「うまいなぁ、いいよいいよ」などと声をかけていた。

 スポーツ課の前田朋哉主査は「参加した子どもたちの笑顔を見るとうれしい気持ちになる。まだ2年目の本事業だが多くの方に参加してもらえたら」、串本から参加した矢倉いちかさん(4年)は「クライミングが面白かった。今はサッカーをやってるけど、どんな結果か楽しみ」と話した。

(2025年12月10日付紙面より)


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わらじを編む作業に挑戦する児童=8日、新宮市立神倉小学校
学校 伝統に触れ、支える人と交流
御燈祭りのわらじ作り
新宮市
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神倉小
 新宮市立神倉小学校(富田英之校長)で8日、御燈祭(おとうまつ)りにちなんだわらじ作り体験があった。3年生69人が地域の伝統行事を学び、それを支える人たちと交流した。

 御燈祭りへの関心を深めてもらうとともに、わらじや松明(たいまつ)、荒縄作りなどの後継者育成に結び付けることを目的に毎年計画している。学校運営協議会(下岡輝子会長)の「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」による「ふるさと学習」の一環となる。

 この日は市内でわらじ作りに関わる堅田裕見子さんのほか、北原潤希さんと宮川裕大さんを講師に迎え、委員らボランティアもサポートした。

 堅田さんは「わらじを作れるようになったら、自分で編んでみて、御燈祭りに上ってみてくださいね」と呼びかけ。わらじの材料となる稲わら作りについては「お米が付いている稲を刈り取り、乾燥させます。1カ月ほどかけて準備します。稲わらを水でぬらし、わら打ちづちでたたいて柔らかくします」と手間がかけられていることを伝えた。

 児童らはわら縄作りの体験、わらじを編む体験、わらじを履く体験の三つに分かれ、堅田さんやボランティアから教わりながら挑戦。真剣な表情で縄を編み込んだり、わらじの履き心地を確かめたりしていた。

 杉本大空さんは「わらじはちくちくして、『わら』って感じがした。少し火が心配だけど、上ってみたい」と笑顔を見せていた。

(2025年12月10日付紙面より)

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山本殖生さんが熊野文化について講演した=7日、新宮市の丹鶴ホール
地域 講演やワークショップ
新宮文化フェスティバル
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熊野三山
祭神
 丹鶴ホールの主催による初の企画「新宮文化フェスティバル」が7日、新宮市の丹鶴ホールであった。国際熊野学会代表委員で熊野三山協議会幹事の山本殖生さんが「熊野文化の基層を探る」を演題に講演したほか、展示・販売、ワークショップなどを実施。地域住民が多数訪れ、さまざまな文化を楽しんだ。

 講演では山本さんが、熊野の文化について説明。「書、絵画、写真、芸能、音楽などさまざまあるが、活動のベースには昔から育んできた、熊野の宗教文化があると思う」と話した。

 世間一般では熊野が「聖地」とされることに言及。「聖地の要素として、豊かな自然、へき地、本宮の小栗判官の話のような奇跡的に病気を治す場所、ヤタガラスのような超自然的存在の出現などがある。熊野はそんなイメージだった」と語った。

 熊野三山について「水辺の聖地とイメージしていいと思う」と紹介。根拠として「本宮は大斎原(おおゆのはら)の中州みたいなところに祭られていた」「新宮の御船島(みふねじま)は、神が赤い船でぐるぐる巡る場所」「那智は日本一の那智の滝を神として祭ってきた」と述べた。

 熊野信仰を広めたのは山伏であることを解説。「神の力を頂ける場所があると皇族や貴族にPRしていった。熊野詣ではそこから始まっている」と明かした。その前段階として11世紀に熊野の三社が、互いに祭神を祭り合う体制が確立したことも伝えた。

 会場では、粘土のアートや自転車などを展示・販売。ワークショップはグラスアートやダンスなどが行われていた。来場者が展示品について話を聞いたり、制作に挑戦したりしていた。

(2025年12月10日付紙面より)

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