熊野新聞記事アーカイブ
熊野新聞社 The Kumano Shimbun
〒647-0045 和歌山県新宮市井の沢3-6
営業部 TEL 0735-22-8080 FAX 0735-23-2246
記者室 TEL 0735-22-8325 FAX 0735-28-1125

ドローンポートとドローンの実証実験を実施=5日、那智勝浦町の大門坂駐車場
広域災害調査を効率化
ドローン基地と機体の実証実験
国交省

 国土交通省近畿地方整備局は5日、那智勝浦町市野々の那智川流域(大門坂駐車場周辺)で、災害発生直後の広域的な情報把握などを想定したドローンポート(基地)と全自動ドローンとの実証実験を実施した。

 実験場所の那智川流域は、2011年9月の紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた。那智川に流れ込む各支川で多くの斜面崩壊が起こり、流れ出た土石流によって甚大な人的・物的被害が発生した。悲劇を二度と繰り返さないよう、国は緊急対策工事を実施。現在、8支川(金山谷川、尻剣谷川、蛇ノ谷川、鳴子谷川、陰陽川、内の川、樋口川、平野川)で計15基の砂防ダムが完成している。

 砂防施設は険しい山地に位置するものが多く、災害時の状況把握や施設点検が課題となっている。そこで、今回の実験では①ソフトバンク株式会社のドローンポート②株式会社「空解」の垂直離発着や長距離飛行が可能なVTOL(Vertical Take―off and Landing)型ドローン「QUKAI FUSION2・0」―を用い、山間部における広域的な災害状況の把握や砂防施設の点検への活用可能性を検証した。

 ドローン基地から発進し、長距離飛行、現地撮影した後、再び基地に戻ってきて格納するまでの一連の流れを実践するとともに、メーカーの異なる資機材を組み合わせても問題なく実験できるかを確かめた。

 使用したドローンポートは、自動で離着陸できるシステムや、遠隔点検もできるよう内部にカメラが付いている。対応した会社のバッテリーであれば、ドローンが乗ると自動で電源がチャージされるなどの機能を持っている。またドローンは飛行機のような見た目をしており、航続距離100㌔、巡航時は時速70㌔程度、高度2000㍍でも動作する。

 ドローンポートに飛行ルートなどの情報が送られ、そこからドローンにも伝わり、指示に従って動作する仕組み。実験では、大門坂~八反田周辺約20㌔の範囲を、高さ100~150㍍から360度カメラで動画撮影した。

 実験を終え、同局紀伊山系砂防事務所調査課の山田啄也課長は「実験を通じて適応限界などの情報も取得できた。導入していくかどうかは今後の検討材料だが、災害時に広域的な情報を把握するのに役立ち、撮影されたデータは住民への分かりやすい説明材料にもなる」などと講評した。

(2026年11月7日付紙面より)


別窓で見る
記事一覧

設置された道標モニュメント
地域 交流協定祝う道標モニュメント
体育文化会館入り口前に設置
那智勝浦町とフィステーラ市
【この記事のキーワード】
熊野那智大社
 那智勝浦町体育文化会館入り口前に設置された道標モニュメントが2日、公開された。交流協定都市であるスペイン・ガリシア州フィステーラ市をはじめ、友好都市の北海道美瑛(びえい)町、長野県上松町、国際姉妹都市の米カリフォルニア州モントレーパーク市などの方角と距離が記載されている。

 那智勝浦町とフィステーラ市は、世界遺産の巡礼道間の交流を発展させるため2024年1月に協定を締結している。

 同市は、人口約4700人(20年時点)の漁業が盛んな町。フィステーラは「地の果て」を意味し、南端にあるフィステーラ岬はサンティアゴ巡礼路の最終的な目的地の一つとされている。これまで巡礼者たちは岬で巡礼を終え、自らの服や靴を燃やす慣習があったが、現在は環境保護の観点から禁止されているという。

 那智勝浦町との関係は▽熊野那智大社が平安時代における熊野詣での最終目的地であり、同市はサンティアゴ巡礼路における最終目的地である▽ともに漁業の町である▽5月17日ごろと7月25日ごろの年2回、同町の日の出と同市の日の入りのタイミングが重なる瞬間がある―など共通点も多いという。

 今年8月に堀順一郎町長とルイス・マヌエル・インスア・ラゴ市長がウェブ対談した際、フィステーラ岬にある道路標識に那智勝浦町が記載されているということを受け、同町も早速その思いに応えた。体育文化会館からはるか西に1万792㌔、交流協定都市・フィステーラの文字が記されている。

 道標モニュメント近くの勝浦こども園に通う4・5歳児が除幕し、歌で記念すべき一幕に花を添えた。

 堀町長は子どもたちへ「大きくなったらフィステーラ市に行って友達をつくって」と呼びかけた。

(2026年11月7日付紙面より)



もっと見る
折たたむ
別窓で見る

買い物客に啓発物資を手渡して協力を求めた=2日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
地域 差別なき社会を目指し
人権尊重委員会が街頭啓発
新宮市
 新宮市が定めた「差別をなくする強調月間」である11月の取り組みの一つとして、市人権尊重委員会(上田勝之会長=新宮市長)は2日、市内のスーパーマーケット2店で街頭啓発を行った。委員や和歌山県東牟婁振興局の職員など約30人が参加。差別のない社会の実現を目指し、買い物客に啓発物資を配布した。

 佐野のスーパーセンターオークワ南紀店と橋本のイオン新宮店で行った。オークワでは13人が参加した。開始に先立ち、上田会長があいさつ。同委員会が1953年に設立されたことや、2025年に新宮市部落差別の解消の推進に関する条例を制定したことを紹介した。

 「市民の尊厳と人権が尊重され、明るく笑顔で心豊かに暮らせるまちを目指すことを目的に啓発させていただきたい。本日はよろしく」と伝えた。

 この後、街頭啓発を実施。買い物客に啓発のチラシや小冊子を手渡して、差別のない社会の実現に向けた協力を呼びかけた。

 なお街頭啓発と同じく強調月間の取り組みとして、29日(日)午後1時30分からは、市役所別館でタレントの堀ちえみさんによる講演会も予定している。

(2026年11月7日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
主な記事 *記事詳細は熊野新聞紙面をご覧下さい*
  • 学校 プロの舞台表現に親しむ 古座小で学校巡回公演 (串本町)
  • 【この記事のキーワード】
    古座小
  • 学校 個性あふれるクラフト工作 勝浦小1年生20人が体験 (宇久井ビジター)
  • 【この記事のキーワード】
    勝浦小
  • スポーツ 127人が激しいコースを快走 熊野古道ヒルクライム (那智勝浦町)
  • 地域 懇談重ねて今後へ弾み 串本ふるさと大使会議
  • 地域 地域共生社会の実現を 民生委児童委協議会が研修会 (紀宝町)
  • 地域 同和運動、人権尊重を推進 那智勝浦町で街頭啓発
  • 地域 「熊野姫まつり」に向けて 舞姫7人が稽古に励む (那智勝浦町)
  • 【この記事のキーワード】
    宇久井小
  • 地域 未来創生塾が国に要望 空き家活用や地元業者支援求め
  • 【この記事のキーワード】
    災害対応
    災害
  • 教育 楽しく学ぶ交通安全教室 交通指導員が来園 (白梅保育園)
  • 観光 データに基づく観光地経営を 先駆的DMOトップが講演
  • 【この記事のキーワード】
    大震災
    震災
  • 防災 三つの想定で津波緊急避難 田原小の京大監修避難訓練 (串本町)
  • 【この記事のキーワード】
    防災研究
    田原小
    防災
くまスポ
  • KKNと串本が接戦を制す 防犯学童野球大会が開幕
  • 【この記事のキーワード】
    連絡協議会
  • 新宮SSSが県大会へ JA全農杯サッカー東牟婁予選
  • トップ選手のラグビー教室 園児~高校生50人が参加
  • 【この記事のキーワード】
    新宮高
ご購読・試読のお申し込み