那智勝浦町教育研究会(会長=尾﨑元博・宇久井小学校長)は21日、町体育文化会館で講演会を開催した。「教育を、もっと自由に。」を掲げ、学校園でのわくわく作りを広める株式会社「先生の幸せ研究所」の澤田真由美さんが「先生のゆとりは子どもの輝きに直結」をテーマに講話。全国的に教職員の激務が取り沙汰される中、10年間小学校教諭の経験のある澤田さんが町内小中学校の教職員110人へ、自身も踏まえた業務効率化への考え方をアドバイスした。
同社は、業務改善による教員の資質向上などをサポートしている。
開始に当たって、尾﨑会長があいさつ。教職員の働き方改革に注目し、心や時間にゆとりを持てる環境づくりは大切だとする一方で「子どもたちにしわ寄せがこないように」と危惧。自助、共助、公助のうち、学校でできる「自助(個人裁量)」にスポットを当て、子どものためにも教職員のためにもなる環境整備の必要性を強調した。
冒頭、参加者同士の意見交換の時間が設けられた。「もし神様から、授業のある平日に毎日1時間プレゼントされたら何がしたいか」というお題が提示され、参加者は教職員という同じ立場ながら、勤務時間内、プライベートな時間などさまざまな面でアイデアを共有した。
澤田さんは「働き方改革とは、必要なことに必要な時間をかけられるようにすること」と見解。それをするためのポイントとして、タスク(やること)の洗い出しや時間と効果(タイムパフォーマンス)の検証など例示した。これらは最上位の目標を達成するためのタイムマネジメントとして重要なことで、やることとやらないことのメリットとデメリットを明確化したり、やり方を変えたりするといった手段が導きやすくなると強調した。
人は過ごしてきた環境などによって思考の偏り(バイアス)が発生し、それによって設定する目標が異なるという場面が出てくる。澤田さんは人それぞれのバイアスは尊重されるものだと強調する一方で「それって本当なの?」「いつからそう思っているの?」「やってみないと分からないこともあるのでは」といった意見の擦り合わせも必要だと話した。
最後に澤田さんは、ノミの実験やカマスの実験を例に「自分には無理だと決め付けないで。できないとは限らない。〝なんかできそうな気がする〟という意識を持って」と呼びかけた。
(2026年8月23日付紙面より)