世界アルツハイマー月間記念講演会として、新宮市と市立医療センターの共催による「認知症予防~カンタン体操で脳も体も若さ維持~」の講演が5日、新宮市福祉センターであった。市立医療センターの認知症認定看護師の柏木良子さんと、作業療法士の久保ユミさんが講師を務めた。約80人が参加、認知症予防に必要な事柄を学んだ。
柏木さんは認知症について「脳の病気や障害などの原因により認知機能が低下し、日常生活に支障が出てくる状態。現在、認知症は治らない」と説明した。認知症予防について「認知症にならないという意味ではなく、認知症になるのを遅らせる、なっても進行を穏やかにするという意味」と強調した。
加齢とアルツハイマー型認知症の物忘れの違いについて「体験の一部を忘れるのと全部を忘れる」「物忘れを自覚しているのと自覚がない」「日常生活に支障はないのと支障を来す」などがあると語った。認知症の予防には▽生活習慣病の予防▽食事内容▽歯周病の予防・口腔(こうくう)ケア▽有酸素運動▽認め合い▽褒め合い―が有効と伝えた。
久保さんは「若さを維持するカンタン体操」を解説した。認知症予防には、二つのことを同時に行うこと全般を指す「二重課題(デュアルタスク)」が有効とした。
認知症予防体操の実践のポイントとして「毎日少しずつ継続が大切」「準備運動を行い、転倒やけがを防ぐことが前提」「楽しみながら行うことで継続しやすく」などを挙げた。
この後、久保さんの指導で参加者が実践。椅子に座った状態で足踏みを行いつつスクリーンに映し出された数字を唱え、赤字の場合は手をたたく動作を行った。参加者は、つい間違えて苦笑するなど、楽しみながら取り組んでいた。
(2026年9月8日付紙面より)