紀宝町は20日、町無人航空機隊「空亀(SKYカメレンジャー)」を結成した。導入した物資輸送用大型ドローンによる物資輸送も披露。ドローンの機動力と隊員の操縦技術を生かし、地域住民の安全・安心を空から守っていく。
町では南海トラフ地震をはじめ、台風や豪雨、土砂災害などさまざまな災害への備えを進めている。大規模災害では道路が寸断され、地域が孤立することも想定される。職員が現地に入り状況を確認したり、車両で物資を運んだりすることが困難になるほか、安全の確保も課題となる。
こうした状況でドローンを活用すれば、人が立ち入ることが難しい場所でも上空から被災状況を確認できる。行方不明者の捜索や食料、医薬品、災害対応資機材などの支援物資の輸送も可能で、職員の安全を確保しながら災害対応に当たっていく。
町は現在、ドローン4機を保有。これまでも情報収集手段の一つとして活用してきた。今後は物資輸送用大型ドローンに加え、本年度購入予定の災害時児童情報収集ドローンなどを活用し、災害対応の重要な手段として位置付ける。
「空亀」は、飛行に必要な関係法令や安全管理の知識を学び、訓練を受けた町職員30人で構成。2人が国家資格の二等無人航空機操縦士を取得している。災害時に迅速かつ安全に活動できるよう、今後も操縦技術の向上や災害を想定した訓練を重ねていく。
山間部や災害現場、孤立地域など車両での輸送が難しい場所への物資搬送を想定した物資輸送用大型ドローンは、物資や資機材をつり下げて運搬できる。最大輸送能力は80㌔、最大飛行距離は12㌔、最大飛行時間は14分。飛行安全機能を備え、雨天時にも飛行できる。
この日、成川防災備蓄倉庫で二等無人航空機操縦士が大型ドローンを操縦し、物資をつり下げて運ぶ実演を披露した。向井美樹也町長は「犠牲者ゼロを目指し、空からも災害対応を行う町へ」を大きな柱に、今後も防災力の向上に取り組むと述べた。
(2026年8月22日付紙面より)
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