那智勝浦町浜ノ宮の浜ノ宮会館で12日、福祉委員の研修会があった。那智勝浦町消防署(楠本欽也署長)と町社会福祉協議会が委員18人へ、能登半島地震での緊急援助隊の活動を報告し、福祉委員の役割を紹介した。
町消防署警防第1班の畑下純班長が、2024年1月1日に北陸地方で発生した能登半島地震について、緊急援助隊の活動を報告した。
救援要請に対し、那智勝浦町は消火隊を派遣した。災害当日の夜、新宮市など他市町の消防本部と共に県の救援隊として北上。翌朝、比較的被害の少ない石川県金沢市を通って被害の大きい能登半島に進んだ。
人命救助成功率が激変する境目「72時間の壁」に達さないよう急がなければならなかったが、道路状況が不安定のため、どうしてもゆっくり進まざるを得なかった。道路のへこみや亀裂などが通行の妨げとなったが、畑下班長は「地元の土木建設業者が重機で道を通行できる状態まで整備してくれたのがありがたかった」と振り返った。
活動経験を踏まえ▽要救助者の家族やマスコミの前で、いつも以上に必死に活動してしまうと2次災害のリスクが高まるため、平常心で淡々と作業する▽悲しさや疲労感などさまざまな感情が入り交じった被災者の前では、心中を察して厳粛に長時間活動することが求められるため、感情・表情のコントロールが大切―などと語った。
社協は、福祉委員とは地域福祉課題の解決を図ることを目的に、関係機関と連携して地域の見守りやサロン(会話や体操などで交流する場)などに取り組む人たちのことだと説明した。現在、町内には497人の福祉委員がおり、地域の見守りや声かけなど幅広い活動を行っている。
(2026年7月15日付紙面より)
もっと見る
折たたむ
別窓で見る