熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で迎春準備として、来年のえと「丙午(ひのえうま)」の色紙の制作作業が大詰めを迎えている。10月31日は九鬼宮司が馬の黒目を描き、平穏や繁栄を祈る「平安富貴(へいあんふうき)」の文字を揮毫(きごう)して仕上げた。色紙は揮毫(手描き)1500枚、印刷2000枚、ミニ2000枚を用意する。
揮毫色紙は、歩を進めようとする赤いたてがみの馬や、同大社の春の例大祭にちなんだサクラの花などが描かれている。社頭で新年初祈とう(5000円から)を申し込んだ参拝者に、先着順で授与する。制作は9月上旬から始めており、2、3日中に完成の予定という。
印刷色紙は、青いたてがみの馬や大斎原(おおゆのはら)の大鳥居などが描かれ、「道開き」の文字が添えられている。ミニ色紙は、図柄は揮毫色紙と同じで、文字が「開運」となる。ともに12月1日(月)から授与所で、2000円と1000円で販売する。
印刷色紙・ミニ色紙は送料別途で郵送も受け付ける。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。3種類全ての色紙において裏面に切り込み加工を施し、自立させて飾ることも可能となっている。
九鬼宮司は、揮毫色紙の赤いたてがみの馬は「熱い気持ちで諦めず、目標に至るまで着実に歩む年に」との思いで図案化。印刷色紙の青いたてがみの馬は「世界が平和平穏で空も青く、爽やかな一年に」との思いを込めた。「平安富貴」の平安も平和への願いを表した。
「熊野はよみがえり、再生の場所。来年に向かい神仏の加護をもらい、平穏と弥栄(いやさか)を。素晴らしい一年を目指し、着実に歩む年であってほしい」などと語った。
(2025年11月1日付紙面より)
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