紀宝町で2023年度から委嘱している「地域おこし協力隊」の三浦萌さんと守部結子さんが3年間にわたり、移住の架け橋として活動を続けてきた。空き家の掘り起こし、空き家所有者へのアプローチをはじめ、24年度に設置した「紀宝町移住定住サポートデスク」で空き家バンク事業、移住定住相談などの窓口業務を担ってきた。昨年度は各種支援制度を活用し、51世帯79人が町に移住した。
2人は4カ月かけて町内全域の空き家調査に取り組み、空き家バンク登録数は1年目の23年度に16件だったが、翌年度は24件、昨年度は43件に増えた。
新たに空き家バンク登録の家屋改修見学会、不要家財譲渡会を開催。移住定住専門サイトを立ち上げるなど、3年間の活動でさまざまな成果を上げた。
間もなく任期満了を迎えるが、「移住定住コーディネーター」として引き続き、移住定住の業務に取り組んでいく。
きほう健康ぷらざ内の移住定住サポートデスクを拠点に、空き家バンクの相談窓口、お試し住宅、移住定住の相談窓口などの業務に当たる。移住者交流会、移住体験ツアー、各種イベントの企画・運営も行っていくという。
空き家調査について三浦さんは「最初は不動産屋にポイントを教わり、なんとなく自分たちで分かるようになってきた。
未経験で専門外だったが、自分が成長していくのが分かった。区長さんらに話を伺ったりし、一緒に回ってくれた人もいた。空き家相談会は9回実施し、認知度が上がってきたと思う」と振り返った。
「紀伊半島大水害を経験して防災の意識が高く、安心感がすごくある。災害時にどう行動するか危機感を持てるようになった。町民さんたちと日々、コミュニケーションを取っているので情報共有できている。移住して良かった」と話した。
守部さんは「紀宝暮らし団欒(だんらん)ツアーを開催し、参加者からは『移住の候補地が増えた』などの感想があった。関係人口が増えていると感じる」と語った️。
「川がきれいで、移住者の私にもウエルカム。祭りの準備にも呼んでもらった。町民の温かさを感じ、このまま町に住んでコーディネーターとして続けていきたい」と笑顔を見せた。
町では、今後も婚活や新婚世帯、子育て、教育、若者定住、高齢者など幅広い世代への支援や受け入れ体制の強化に向けた施策を進め、人口減少対策を図っていくとしている。
(2026年6月28日付紙面より)
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