紀宝町立矢渕中学校(岩本拓志校長、生徒218人)で25日、全学年対象の人権講演会があり、助産師のもとだてかづこさん(那智勝浦町)と心と体の境界線について考えた。
自分と相手の心や体の境界線を知り、互いを尊重して関わることを学ぼうと「言葉と行動の境界線」をテーマに開催された。保護者にも受講を呼びかけた。
講演でもとだてさんは体のプライベートゾーンと心のプライベートゾーンに触れ「人権とは自分の境界線を勝手に越えられない権利。簡単に言うと、他人に踏み込まれない権利、他人に踏み込まない権利」と表現。
「『楽しければいい』の罪」を挙げ、プロのお笑いの現場でも見直されているように、他人の容姿をからかうような誰かを傷つけたり、見下したりする笑いは古く、価値観をアップデートするよう伝えた。
ネット上に「おすすめ動画」が表示される仕組みを説明し、「それがフィルターバブル(※)の恐ろしさ。ネットの情報をうのみにせず、自分の頭で考えよう」と呼びかけた。
「境界線侵害の行き着く先は相手を対等な人間と扱わなくなった心が社会全体につながった時で、最大の人権侵害が戦争」と指摘し、身近なのりと戦争は、相手の境界線を尊重しないことでつながっていると語りかけた。
水着で隠れる部分と口は体のプライベートゾーンとされるが「知らない人に髪を触られたら? あなたの体はあなたのもの。自分の体は全て大事」と伝え「体は勝手に触らせない。他人の体も触らない。誰であっても同意なく触ることは許されない」と強調した。
講演の中ではもとだてさんが投げかけた問いを生徒同士で話し合う時間も設けられ、互いに尊重することや、人それぞれ感じ方が異なることも学んでいた。
(2026年6月27日付紙面より)
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