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2020年12月17日
1 迫力の能・狂言を鑑賞
 那智中学校で巡回公演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立那智中学校(岡史博校長)で15日、公益財団法人鎌倉能舞台による巡回公演があり、全校生徒149人が迫力の能・狂言の舞台を鑑賞した。

 文化庁の令和2年度「文化芸術による子供育成総合事業」の一環。子どもたちに優れた舞台芸術を鑑賞する機会を提供することで、発想力やコミュニケーション能力の育成、将来の芸術家の育成につなげることを目的としている。能は、室町時代初期に観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)によって大成された現存する世界最古の演劇。江戸時代には、支配階級である武家が共通の日本語や正しい発音、荘重な身のこなしを身に付けるための教科書の役割を与えられ、手厚く保護された。演出法や台本、装束道具類がほとんど草創当時のまま保存されており、2001年にはユネスコの世界無形文化遺産第1号に認定された。

 生徒たちは最初に能の歴史や用語について解説を受け、小学6年生の国語の教科書にも登場する狂言「柿山伏」を鑑賞。能「小鍛冶(こかじ)」では、みかどから剣を打てとの命令を受けたものの、相槌(あいづち)を務める者がおらず困り果てた刀鍛冶・三条宗近(さんじょう・むねちか)が稲荷明神に祈ると、使いのキツネが現れて相槌を務めるという物語を字幕付きで楽しんだ。

 狂言体験ワークショップもあり、能楽師2人から立ち方や作法、サルやトンビなどの動物の鳴き真似を教わり、全員で実践していた。

 岡校長は「誰でも観阿弥、世阿弥という名前は知っているが、本物の能の舞台を鑑賞できる機会はなかなかない。しっかりと目に焼き付けてほしい」と話していた。

(2020年12月17日付紙面より)

神の使いのキツネと剣を打つ三条宗近=15日、那智勝浦町立那智中学校
狂言「柿山伏」
2020年12月17日
2 飼育展示しながら生態調査
 新種・キイカギテシャコエビ  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)がこのほど、串本の海で見つかった新種・キイカギテシャコエビの飼育展示を始めた。

 このエビは2018年5月、同館の平林勲主任学芸員が同センター沖で展示動物を採集中に発見した。同定を試みたが該当する種名が見当たらず、十脚甲殻類に詳しい千葉県立中央博物館の駒井智幸・動物研究科長に精査を依頼したが同じ結果となり、今年7月に動物分類学の学術誌「Zootaxa(ズータクサ)」で公表。カギテシャコエビ属としては世界で16種目、国内で4種目、本州温帯域で2種目の新種発見となった。

 平林主任学芸員はこの経緯を発表した当時、駒井科長と連名で「今後新たな個体が採集できたときは飼育展示し、大勢の皆さんに知っていただきながら生態の調査をしていきたい」とコメント。その節目が10月28日に訪れ、1個体目と同じ水深14㍍の海底で2個体目を見つけて生体展示へと踏み出した。

 体長は1個体目より大きく約1・8㌢。今月13日までに2回の脱皮をしながら飼育環境で生き続けていて、「甲殻類は栄養状態が整っていないと脱皮をしない。この個体は1カ月スパンで脱皮をしていて、ある程度飼育できているのかなと思っている。最近になってエビと魚のミンチを食べる様子も観察できた」と最近1カ月の様子を語る。

 カギテシャコエビ属は巣穴を掘って身を隠すとされているが、キイカギテシャコエビは水槽に入れた砂に巣穴を作らず石の裏などに身を隠すことが大半。平林主任学芸員は「飼ってみないと分からないことはまだまだ多く、例えば鈎(かぎ)のような第一胸脚をどう使うのかもまだ観察できていない。できるだけ長く展示飼育しながら手探りで生態を調べていきたい」と意気込んでいる。

 展示場所は館内Aゾーンにある串本の海大水槽そば。キイカギテシャコエビが嫌がらない明るさで照らし、観察しやすくしている。

(2020年12月17日付紙面より)

飼育展示中の新種・キイカギテシャコエビ=13日、串本海中公園センター水族館
2020年12月17日
3 熊野地方で初雪観測
 新宮市、那智勝浦町など  

 熊野地方で16日、初雪が観測された。新宮市や那智勝浦町の市街地では雨交じりの雪がちらついたほか、那智山では一時ふぶく場面も見られた。

 全国的に冬型の気圧配置が続き、真冬並みの寒さとなった同日。太平洋側にも雪雲が流れ込み、広い範囲に雪を降らせた。

 那智山では午前8時ごろから雪が降り始めた。熊野那智大社によると同時間帯の温度計は2度を指していたという。

 和歌山地方気象台では、北部の山地を中心に17日未明から大雪となる見込みであるとし、積雪や路面凍結による交通障害などに注意を呼び掛けている。

(2020年12月17日付紙面より)

那智山では一時ふぶく様子も見られた=16日午前10時30分、那智勝浦町
2020年12月17日
4 「丑」の絵馬が登場
 一足早く迎春準備  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は15日、宝物殿で掲げられていた大絵馬を「子(ね)」から来年のえと「丑(うし)」へと掛け替えた。

 大絵馬は縦約3㍍、横約4㍍。しめ縄を装着した牛と那智の滝から昇る朝日が描かれている。男成宮司が11月下旬から描き始め、約20日間かけて完成させた。旅客の道中安全を願い作った小絵馬2枚(いずれも縦0・9㍍、横1・2㍍)はJR紀伊勝浦と新宮の両駅に掲げられる。

 ツアー旅行で参拝に訪れた廣瀬喜代子さんは「たまたま訪れた日に来年の絵馬を目にすることができてタイミング良くうれしいです。牛の勇ましさの中にも品や趣があって素晴らしい。新型コロナウイルスの収束が見えずに気持ちが暗くなりがちですが、来年は明るさを忘れないで強く元気で過ごせる一年にしたいです」。

 男成宮司は「牛は天神様のお使いといわれており、おっとりとしたイメージとともに我慢や忍耐強さを持ち合わせているものだと思います。コロナウイルス感染症の影響で大変な年となりましたが、来年は困難にめげずに穏やかな歩みを進めていけるものになってもらえれば」と語った。

(2020年12月17日付紙面より)

宝物殿前に掲げられた「丑」の大絵馬=15日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年12月17日
5 実物を展示し成因を解説  「ヘンな模様の石展」始まる  (南紀熊野GPC )
2020年12月17日
6 県紙芝居コンで最高位獲得  西向中・寺田裕紀君の作品  (串本町 )
2020年12月17日
7 公開抽選で当選番号決まる  歳末大売り出し幸運富くじ  (串本商店会・古座商店会 )
2020年12月17日
8 マルシェや映画上映にぎわう  イロドリ「KOKOPEPE DAY」盛況  (新宮市 )
2020年12月17日
9 3議員が登壇し議論展開  那智勝浦町議会一般質問②  
2020年12月17日
10 12月定例会が閉会  紀南環境衛生施設事務組合議会議員を選出  (那智勝浦町議会 )
2020年12月17日
11 全園児の演技が光る  きたやま保育所で発表会  (北山村 )
2020年12月17日
12 アンサンブル演奏披露  新翔高でミニコンサート  (新宮市 )
2020年12月17日
13 「あ!今光ったよ!」  各地でふたご座流星群観察  
2020年12月17日
14 「10年後の町」考えよう  提案集めふるさと活性化  (勝浦LC )
2020年12月17日
15 ケヤキ製の手水舎完成  ㈱河崎砂利が奉納  (猿田彦・三宝荒神社 )
2020年12月17日
16 能楽に理解深める  児童生徒がワークショップ  (相野谷小・中 )
2020年12月17日
17 用地取得率は97.9%  紀宝町議会一般質問①  
2020年12月17日
18 自費で「PCR検査」可能に  町民ら対象に独自施策  (紀宝町 )
2020年12月17日
19 お悔やみ情報
  
2020年12月05日
20 CO2排出量実質ゼロに
 県内初、ゼロカーボンシティ宣言  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は3日、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言した。和歌山県内では初の宣言で、同日、記者会見した堀順一郎町長は「町内外に自然環境にやさしい町ということを宣言していきたい」と抱負を述べた。

 15年のパリ協定で「産業革命前からの平均気温上昇を2度未満とし、1・5度に抑えるよう努力する」との目標が国際的に共有されており、達成には「50年までにCO2の実質排出量をゼロにすることが必要」としている。

 環境省では、目標達成に向け、50年までにCO2の排出量を実質ゼロにすることを目指す旨を首長自らが公表した地方自治体を「ゼロカーボンシティ」として国内外に発信するとともに、全国の自治体へ表明を呼び掛けている。3日正午現在では全国で178の自治体が宣言しており、同町は179番目。

 なお、CO2排出量実質ゼロとは人為的な発生源による排出量と、森林などの吸収源による除去量との間の均衡を達成することをいう。

 同町では那智の滝に代表される豊かな自然を次の世代へ引き継いでいくために▽那智の滝の森林の保全と健全な管理・育成▽地域資源を生かし、地域内で資源を循環させることで自立したまちを目指す「地域循環共生圏」づくり▽二酸化炭素排出量削減に向け、ごみの減量化と適正処理―に取り組むとしている。

 同町によると、本年度中に町や有識者などが那智の滝の源流域の保全などに取り組む「那智の滝100年の森づくり事業」で中間報告が出され、それに沿って人工林の間伐や植樹などの対策を進めていく。

 また、地域循環共生圏を目指し、電力の小売りや自家消費型太陽光発電の推進、飲食店の廃油を用いた熱電源の供給などの実現に向け調査中という。

 堀町長は「熊野信仰は自然信仰。当町は元々、自然環境に寄り添ってきたため、以前からゼロカーボンの町。これからも継続していく。今回の宣言はそれを知っていただく機会。町民の皆さまには広報を通じて知らせていきたい」と語った。

(2020年12月5日付紙面より)

ゼロカーボンシティを宣言した堀順一郎町長=3日、那智勝浦町役場
2020年12月05日
21 あらゆる差別の撤廃を
 市婦人団体連絡協議会が人権学習会  (新宮市 )

 新宮市婦人団体連絡協議会(仲富美子会長)は3日、市福祉センターで人権学習会を開いた。換気やマスク着用などの新型コロナウイルス感染対策が講じられる中、市人権政策課の西山和視課長らが部落差別をはじめとする人権問題について講話。参加した会員約10人が学びを深めた。

 学習会を前に仲会長が「コロナ禍の中、自粛で大変な毎日を送られていると思いますが健康が第一。お体に十分気を付けてください」とあいさつ。「今日の学びを通して全ての人々の人権が守られ、みんなが幸せに暮らせる社会の実現を目指していけたら」と呼び掛けた。

 西山課長は、2016(平成28)年12月16日に「部落差別解消推進法」(部落差別の解消の推進に関する法律)が施行されたことを紹介。先立ち、市では15(平成27)年3月に「部落差別をはじめあらゆる差別の撤廃に関する条例」を制定したと説明した。

 法律施行以降、4年が経過したもののいまだに差別事件や不適切発言などが生じているとし「差別によって尊い命が奪われるような、あってはならないことが起こっている」。結婚差別などの部落差別事件の事象を紹介した。

 学習会を終え、川嶋みどり副会長は「新宮市で差別事象が起こっているとは思っていなかった。貴重なお話を聞かせていただきました」と感想を話した。

(2020年12月5日付紙面より)

人権問題について学びを深めた=3日、新宮市福祉センター
市人権政策課の西山和視課長(中央)らが講話した
2020年12月05日
22 仕組みや役立ちを教わる
 西向小6年生が租税教室受講  (串本町 )

 串本町立西向小学校(山本隆介校長)で3日、租税教室があった。6年生が受講し、税金の種類や社会にどのように役立っているかなどを新宮税務署の署員から教えてもらい理解を深めた。

 この教室は、新宮・東牟婁租税教育推進協議会(会長・石橋裕新宮税務署署長)が同署管内の小学校、中学校、高校を対象にして受講を勧めている。署員や納税協会職員、税理士や自治体の税務課職員など税務を担う人材が受講する児童生徒の年代を考えて解説し、税の仕組みを身近に感じながら将来の納税者としての理解を正しく持つことを応援している。

 西向小へは同署個人課税部門の山本太郎調査官が来校。この日は1人欠席で7人が受講し、すでに納税経験のある消費税を足掛かりにしてほかにもいろいろな税金があることを教わった後、この仕組みがなかったら社会はどうなるかを紹介する映像教材「マリンとヤマト 不思議な日曜日」を鑑賞して税が社会の中でどのように役立っているかも考えた。

 税を考えるときの金銭感覚を培うため、1億円分の1万円見本が詰まったケース(約12㌔)や中に入った1000万円分の束(1㌔)の重さを確かめる体験も。国税庁e―Tax(=国税電子申告・納税システム)のキャラクター「イータ君」の紹介や教材の内容にも触れるなどして、これから税制度を考えるきっかけや興味を数多く託すなどした。

 13ある町立小中学校全てがこの教室を利用していてその積極さで同町教育委員会が感謝状を受けた経緯もある同町。本年度は新型コロナウイルスの影響で例年通りの活発さはないが、9日(水)には橋杭小が受講する予定となっている。

(2020年12月5日付紙面より)

6年生に税を紹介する山本太郎調査官=3日、串本町立西向小学校
金銭感覚を培う1億円見本に興味津々の6年生
2020年12月05日
23 コロナ終息や大漁を祈願
 紀州勝浦漁協がイセエビ奉納  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で3日、紀州勝浦漁業協同組合(片谷匡代表理事組合長)によるイセエビの奉納があった。片谷組合長、和歌山県漁業協同組合連合会・勝浦市場の太田直久市場長、堰本比呂武さんが参列。地元産イセエビ「南紀黒潮イセエビ」36匹10㌔を神前にささげ、新型コロナウイルス感染症の終息や海上安全、大漁、地域の発展などを祈願した。

 片谷組合長によると、温暖化の影響による藻場の変化などで今年の漁獲量は昨年の3分の1程度だという。1㌔当たりの価格は一時7000円台まで高騰したが、最近は平均5000円台と安値を推移しているという。

 片谷組合長は「経済や観光が落ち込むと産業にも影響が出る。厳しい状況の中、今年も奉納することができた。コロナの終息と大漁、海上安全をお祈りしました」。

 男成宮司は「今年は新型コロナ拡大の影響もあり、漁業を取り巻く環境は依然として厳しい。来年、事態が終息に近づくことを期待したい」とあいさつ。

 「漁業に携わる方々の操業の安全と豊漁を心からお祈りしています」と感謝を述べた。

(2020年12月5日付紙面より)

海上安全などを祈願してイセエビを奉納した=3日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年12月05日
24 地域住民の安心を確保  三輪崎区が来年度から避難路整備  (新宮市 )
2020年12月05日
25 砂防事業の予算確保要望  全国治水砂防促進大会にも出席  (那智勝浦町 )
2020年12月05日
26 会長に下阪殖保さん  新宮市農業委員会任命式  
2020年12月05日
27 特選の3人にカレンダー  ふるさと自慢写真コンクール  (那智勝浦RC )
2020年12月05日
28 駐日ブルネイ大使が訪問  那智大社や青岸渡寺など視察  (那智勝浦町 )
2020年12月05日
29 自然素材のお菓子に  「あそぼらいつ」がサツマイモ収穫  (御浜町 )
2020年12月05日
30 テントサウナと大自然を満喫  飛雪の滝キャンプ場で初祭典  (サ滝フェス )
2020年12月05日
31 一声運動で交通事故防止を  福祉の店「アプローチ」を指定  
2020年12月05日
32 分庁舎改修構想策定など  一般会計補正予算を発表  (串本町 )
2020年12月05日
33 伝統の和紙作りに向けて  古座小6年生ガンピ採取  (串本町 )
2020年12月05日
34 お悔やみ情報
  
2020年12月02日
35 迎春に向け準備進む
 拝殿に来年の大絵馬掲揚  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日から迎春準備が始まった。拝殿の外に、来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬が掲げられた。来年1月末ごろに拝殿内部に掛け替えを行う。

 大絵馬はヒノキ製で、縦1・5㍍、横2・1㍍。アクリル絵の具などを使用し、瑞光を背景に梛(なぎ)の御幣を立てた雄牛を描いた。「信じた道を歩み、希望を忘れずにいると神様がきっと道を照らしてくれる」と思いを込め、「神威照道(しんいしょうとう)」の文字が添えられている。

 例年は拝殿の内部に掲揚する大絵馬。今年は新年の参拝時の密を避けるため、初めて外に掲げた。同大社では新年、参拝所の石段手前にさい銭箱を配置し、要所要所に消毒液を設置するなどして参拝者の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を講じる予定としている。

 上野宮司は「人は迷い、時として勇気を忘れる。新型コロナの影響で今年は多くの人がそれを経験したと思う。しかし、信じた道を一生懸命に歩いていくと神威は力強く道を照らしてくれるのでは」と掲げられた絵馬を見上げて話す。

 「こういう時だからこそ、いろんな思いを胸に参拝においでになる人がいらっしゃる。神社としてはその気持ちを受け止めたい。密を避け、スムーズに参拝いただけるように努めたい」と初詣参拝者に対する思いを語った。

(2020年12月2日付紙面より)

拝殿で大絵馬が掲揚された=1日、新宮市の熊野速玉大社
2020年12月02日
36 コロナ対策でシミュレーション 分散型参拝を呼び掛け (熊野本宮よみがえり委員会)

 新型コロナウイルス感染流行下での初詣客の受け入れ対策を進めている熊野本宮大社と本宮町商工会、熊野本宮観光協会で組織する「熊野本宮よみがえり委員会」(会長・名渕敬熊野本宮観光協会長)は11月30日、同大社や旧社地「大斎原(おおゆのはら)」分散型の参拝についてシミュレーションを行った。同委員会や工事事業者などを含め約50人が実際に現場を歩き、対策や動線を確認した。

  □     □

■大社での対策



 この日は瑞宝殿で4回目の会議を開き、年末年始の態勢などを再確認し、シミュレーションを実施した。

 大社での対策として、▽158段の石段中央に仕切りを設け、上り下りで一方通行にする▽参道沿いに2㍍の間隔を空けた手水設置▽階段上の地面には参拝客同士の距離を保つため1・5㍍間隔でテープで印を付ける▽祈とうや縁起物の授与は大斎原で行う▽通常のさい銭箱の代用に本殿前には幅54㍍、奥行き3・6㍍、高さ1・1㍍の足場用鉄筋にテント生地を張ったさい銭箱を設置▽さい銭のスペースが広いため、1回36人が横1列となり、参拝できる。それによって従来は4回参拝していたところが1回となる▽参拝後は設置されたスロープから社務所側に抜け、下り階段へ誘導する―など。

 委員からはスロープの段差を緩和するべきではなどの意見も挙がった。

  □     □

■大斎原では



 一行は大斎原へ移動。神職からは「大社と大斎原を合わせ、総合受付3、祈とう受付1、授与所が3、祈とう所1、祈とう控え所2の計10張りのテントを設置する」「縁起物の授与や金銭の受け渡しは直接手で行わず、全てトレーを使用する」「職員はビニール手袋やマスク、フェイスシールドも着用」などの対策をすると説明。対策の進捗具合は8割だと報告した。

 また、授与所のテントは大型なため、二つに区切り、計6カ所として対応するとした。

 なお、町商工会も地元大工による特設の絵馬掛けが完成したことやまちなかを巡る動線について説明した。

 名渕会長は「協議をした結果は年末年始に試されることになる。お越しいただいた方に安心安全な観光地をアピールできるように努めていきたい」。

 九鬼家隆宮司は「今日は一体感が深まったと思う。取り組みや対策で皆さまに安心してお参りいただけるように、万全を期して準備を進めていきたい」と話した。

 10日(木)は午後6時より夜間のシミュレーションを実施するという。

(2020年12月2日付紙面より)

新年に向けさまざまな対策に取り組む=11月30日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
巨大なさい銭箱
2020年12月02日
37 体制の万全や意識を促す
 金融機関対象に防犯診断  (串本警察署 )

 県警察本部の年末年始特別警戒が1日から始まった。串本警察署(﨑口忠署長)はその一環で、管内の各金融機関を対象にした防犯診断などに着手。その姿勢で管内の意識を高めることにより、犯罪抑止を目指している。

 この警戒は12月1日から翌年1月10日までを期間として毎年実施。同署は人、金、物が大きく動く時期を狙った強盗や特殊詐欺などの犯罪を未然に防ぐ目的で、生活安全刑事課(榎政雄課長)を軸に同診断後も巡回を密に重ねて取り組むとしている。

 串本町の指定金融機関となっている紀陽銀行串本支店(坂本充寿支店長)へは1日、﨑口署長と榎課長ら課員3人が訪問。過去の事例を踏まえて考えたチェックリストに沿って日頃の防犯体制に隙がないかを確かめるなどし、体制の万全や意識の高まりを促した。

 管内には33の金融機関店舗があり、課員は期間中に手分けして訪問し同診断や巡回などを重ねる。そのように姿を見せることで各金融機関はもとより、利用する住民の意識も喚起する。

 榎課長は「年末で人の動きも慌ただしくなる中、最近は少ないが強盗やひったくりといった犯罪は今も懸念されるところ。これらを未然に防いで皆さんが気持ちよく新年を迎えられるよう頑張りたい」と今季に懸ける思いをコメント。

 特殊詐欺関係では、「多額の引き落としなどをされるご高齢の方が来たら警察へ連絡するよう、銀行さんにもお願いしている。そのようにいっそうの協力をして被害の防止に努めたい」と話した。

(2020年12月2日付紙面より)

防犯診断で体制の万全や意識を促す榎政雄課長(中央)ら=1日、紀陽銀行串本支店
2020年12月02日
38 校内支援体制充実に向け
 久安教頭が「読売教育賞」受賞  (城南中 )

 意欲的な研究や実践を行い、優れた業績を上げている教育者や教育団体をたたえる読売新聞社の「第69回読売教育賞」がこのほど決定し、新宮市立城南中学校(中田善夫校長)の久安孝典教頭(42)が優秀賞を受賞した。

 読売教育賞は、同社が教育の発展の一助にと1952(昭和27)年に創設。教科別に部門を設けて現場で指導する人々の励みとし、多様で創造性に富む教育環境づくりを進めることを目的としており、毎年全国の教育関係者などを対象に募集している。

 今年は153件の応募があった。最優秀賞は9件、優秀賞には21件が選ばれ、久安教頭の実践論文「特別支援教育コーディネーターを中心とした『校内支援体制』の構築について」は特別支援教育部門での受賞となり、記念盾が同校に贈られた。

 受賞について久安教頭は大変うれしく、光栄なことと語り「募集要項が届いた際に一度、原点に立ち戻ってこれまで取り組んできたことを見直してみようと論文を作成しました。今後も体制の充実に向けて、当地方の特別支援教育推進に少しでも寄与できれば」と話していた。

(2020年12月2日付紙面より)

読売教育賞で優秀賞を受賞した久安孝典教頭=11月30日、新宮市立城南中学校
2020年12月02日
39 串本JFCが制す
 マクドナルドカップ2020  
2020年12月02日
40 来年3月14日まで延長  BLUE BEACH NACHI  (那智勝浦町 )
2020年12月02日
41 弁護士委任料などを可決  12月定例会で審議  (新宮市議会 )
2020年12月02日
42 交流図り、楽しくアレンジ  プリザーブドフラワー教室に10人  (新宮市 )
2020年12月02日
43 犬の気持ちや接し方学ぶ  三輪崎小で「わうくらす」  (新宮市 )
2020年12月02日
44 あつあつの郷土食味わう  熊野川中とチームくまのがわ  (新宮市 )
2020年12月02日
45 手縫いの力作が多数展示  布あそびの会が喫茶きよもんで  (那智勝浦町 )
2020年12月02日
46 町民ら撮影するなど注目  練習帆船「日本丸」仮泊  (串本町 )
2020年12月02日
47 子どもとの関わり方教わる  教委主催の子育て支援講座  (串本町 )
2020年12月02日
48 2次販売を実施中  紀の宝プレミアム商品券  (紀宝町 )
2020年12月02日
49 筏師の道で保全活動  守る会のメンバー6人が  
2020年12月02日
50 紀宝GGの女性3人国体へ  グラウンド・ゴルフ競技  (三重とこわか国体 )
2020年12月02日
51 自分の気持ちを大切に  矢渕中で人権講演会  (紀宝町 )
2020年12月02日
52 お悔やみ情報