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2020年12月29日
1 子どもら手作りの大絵馬奉納 飛鳥神社で報告祭 (太地町)

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は26日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で、8月末に作成した来年の干支(えと)「丑(うし)」と「クジラ」2枚の大絵馬の奉納報告祭を営んだ。子どもたちや関係者など13人が参列し、絵馬の奉納と設置を祝った。

  □     □

■大絵馬づくり



 大絵馬づくりは地域活性化や子どもたちの思いづくり、郷土愛を育むことを目的に、神社庁の補助金やモデル赤十字奉仕団活動の一環として日本赤十字社和歌山県支部の助成を元に行われた。

 同町在住の日本画家・土長けいさんと共に町内4歳から11歳までの子どもたちが元気いっぱいに好きな絵を描いた。大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。大絵馬と設置台は同町の坂下工務店が作成した。

  □     □

■奉納報告祭では



 参列者はマスクの着用やアルコール消毒など、新型コロナウイルス感染症対策をしっかりとした上で、奉納報告祭を実施した。

 髙橋宮司が祝詞を奏上し、子どもたちや関係者が玉串をささげた。最後は大絵馬の除幕が行われ、子どもたちに色鉛筆や文房具などのおみやげが配られた。

 和歌山県神社庁長の九鬼家隆・熊野本宮大社宮司から「見事に大絵馬を描き上げた皆さん方に心から敬意を表します。神様がお喜びになられ、お参りされる方々の心を温めることでしょう」と祝いの言葉が届いた。

 土長さんは「子どもの頃の自由な気持ちやひらめきで描いた大絵馬が奉納されて本当に良かった。よく頑張ってくれたと思います」。

 法花さんは「子どもたちの元気な大絵馬で町が活気づいてくれたらうれしい。来年は終息して子どもたちが普段通りの生活ができることを祈っています」と語った。

 和田さんは「子どもたちの学校生活が継続できるようにボランティアとして協力していきたい。子どもたちのふるさとを愛する心の醸成とコロナ禍の終息と収束を願っています」と述べた。

 髙橋宮司は「立派な絵馬をありがとう。元気いっぱいの絵馬で太地町が活性化できるようにこれからも続けていきます」。

 「来年こそはコロナが終息してほしい。お祭りも例年にも増して盛大に行い、皆さまの活力を取り戻してほしいです」と話した。

 なお、奉納された絵馬は数日間、同神社に置かれる。その後、1枚は同町の金刀比羅(ことひら)神社に設置されるが、時期ごとに2枚を入れ替えて設置する予定。

(2020年12月29日付紙面より)

手作りの大絵馬が奉納された=26日、太地町の飛鳥神社
子どもたちが玉串をささげた
2020年12月29日
2 子どもや地域に元気届ける
 袋港沖で「小さな花火大会」  (串本町 )

 串本町の袋港地先で26日夜、打ち上げ時間3分間の「小さな花火大会」があり、口コミなど直前の触れ込みで知った人々が鑑賞を楽しんだ。

 この大会は串本ダイビング事業組合(高岡誠会長)主催、有志グループ「Recvation」(盛永大樹代表)運営。同グループは主にキッチンカーとミュージシャンを引き連れて児童施設を訪問し子どもに喜びや笑顔をもたらす活動をしているが、本年度はコロナ禍の情勢でほぼ活動できず。どうすればこの状況でも喜びを届けられるかを考えた末、この大会の運営を始めたという。

 相応に必要となる予算を支援する主催者を広く探す形で実現に挑戦している。同組合が主催者となった今回は田辺市やすさみ町に続いての実現で、70発の花火玉を仕入れ所要の許可を得て打ち上げへこぎ着けた。

 打ち上げたのは、日本の花火師が手掛けた花火玉。4号玉を最大とし、3分間という限られた時間の中で仕掛け(スターマイン)や早打ち、フィナーレの定番となっている「冠(かむろ)」を一式詰め込んで夜空に放った。

 密の状況を避けるため直前まで事前告知ができなかったが、この日はダイビングショップ「マリンステージ」が新装開店し集まった人が鑑賞。対岸の打ち上げ地点に向かって「花火師さんありがとう」と叫び、ひとときの提供に感謝していた。

 盛永さんは「最近はコロナもそうだけれど、いろいろな事で元気をなくすことがあると思う。この花火が子どもたち、そして地域も含めた皆さんが元気になるきっかけになれば」と運営に込めた思いを語った。

(2020年12月29日付紙面より)

袋港地先で打ち上げられた花火=26日、串本町串本
2020年12月29日
3 新年も元気な顔見せて
 能城地区が区民に体温計配布  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町の能城(のき)地区(下阪殖保区長)は27日、区の22世帯に対し非接触体温計を配布した。下阪区長と同区の班長4人が手分けしながら各世帯を訪問し、使用方法などを説明しながら体温計を手渡した。

 体温計の配布は、新型コロナウイルス感染症の影響で自粛や行動の制限を余儀なくされている状況において「検温を習慣づけてほしい」との思いから班長会議で決定。体温計を配布することにより、班長らが自ら健康維持の大切さを再確認する意味合いも含めた。購入費用には、例年なら同区主催の旅行やレクリエーションなどに使用している積立金を充てた。

 非接触体温計は、人の額の表面から放射される赤外線量を測定し、舌下温度に換算して表示されるもの。約1秒で計測が可能だ。

 下阪区長は配布に当たり「新型コロナ感染者増の報道が毎日のように流れてくる。年末年始に当たり、区民にはできる限りのステイホームと、安心できる人と過ごしてもらえるように呼び掛けたい。健康でないと何をしても楽しくない。年が明けても元気な顔を見せてもらえたら」。

 体温計を受け取った同地区の中口美恵子さんは「一時、体温計も手に入りにくかった。(この体温計は)簡単に測定できるということでありがたいこと」と話していた。

(2020年12月29日付紙面より)

班長らが各世帯に体温計を配布した=27日、新宮市熊野川町
2020年12月29日
4 迎春準備で気持ち新たに
 那智の滝で大しめ縄張り替え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で27日、世界遺産である那智の滝で恒例の大しめ縄の張り替えがあった。日本一の落差133㍍の滝口で神職たちが足下に注意を払いながら慎重に新しいしめ縄に取り替えた。

 那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。今年7月は連日の大雨で滝の水量が多くなったため延期となり、後日実施した。

 しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職ら5人が表参道約2㌔の道のりを運んだ。到着後、滝の流れに足を浸けた神職らは声を掛け合いながら無事にしめ縄を設置した。

 年2回の張り替えの様子を見物できたことを喜び、写真撮影を行う参拝客らの姿も見られた。

 男成宮司は「今年は新型コロナウイルスの影響で厳しい年になった。新しく取り替えたしめ縄で来年ははらい清められて、一日も早い終息と普段の生活に戻れることを祈っています」と語った。

 同大社では新年のコロナ対策として▽階段の一方通行化▽検温・アルコール消毒の実施▽石畳にテープを貼って参拝者同士の距離を空ける▽拝殿前をポールで仕切る―などの対策を施すという。

 なお、那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔とともにライトアップされる。

(2020年12月29日付紙面より)

神職らが新しい大しめ縄を設置した=27日、那智勝浦町那智山
2020年12月29日
5 屯所に詰め定時管内巡回  分団単位で年末特別警戒  (串本町消防団 )
2020年12月29日
6 樹木医から桜の事を教わる  高池小6年、タイプ木前で  (古座川町 )
2020年12月29日
7 第4回定例会一般質問④  串本町議会  
2020年12月29日
8 スポーツ振興のために  太地町長に要望書を提出  (南紀ボーイズ )
2020年12月29日
9 年末年始も面会禁止  感染防止対策として  (紀南病院 )
2020年12月29日
10 大規模改修の計画進む  矢渕中学校の教室棟など  (紀宝町 )
2020年12月29日
11 たこ揚げ大会楽しむ  5歳児は友だちに年賀状送る  (成川保育所 )
2020年12月29日
12 新宮紀宝道路に理解求める  国交省と県が土地収用法に基づく説明会  (紀宝町 )
2020年12月29日
13 お悔やみ情報
  
2020年12月27日
14 各業務でドローン生かす
 職員が民間から技術学ぶ  (太地町 )

 株式会社POS(堀哲也代表取締役)が太地町役場の若手職員4人を対象に実施してきたドローンの操作訓練が25日、最終日を迎えた。職員は同町森浦にある旧グリーンピア南紀などで、操作技術などの確認や総仕上げを行った。

 同町では今年、防災や観光などの場面で活用するためにドローンを1機購入した。同機体には夜間操作を可能とするライトや災害時などに呼び掛けなどが行えるスピーカも設置できるほか、サーモカメラを内蔵。

 総務課、産業建設課、住民福祉課、太地町立くじらの博物館の20代から30代までの若手職員4人を選出し各課の業務に生かすべく、同社にトレーニングを依頼した。

 職員の訓練は今年11月から開始し、週1回のペースで実施。▽機体自体が自動的に角度や位置を修正し安定した状態が保てるGPS機能を使用したまま操作▽GPS機能を使用し、地面に設置したコーンをコースと仮定し、前後や左右、円を描く操作を身に付ける▽不意にGPS機能が働かなくなったことを想定し、機能を使わず、自力で角度などを補正し操作する―などの訓練に取り組んできたという。

 総務課副主査の野瀬智章さん(29)は「防災関連では人が行くには危険な場所での使用や、災害時に町民の方々へのお知らせや指示にも使用できると思う。各課、それぞれの使い道があるため、ドローンを活用していきたい」と語った。

 堀さんは「自治体が主体となってドローンの購入や職員の操作訓練を実施しているのは和歌山県内でも少ないはず。防災・防犯がメインの用途になると思うが、空撮による観光面でのPRなどにも使用していただけたら」と語った。

 その後、職員らは整備が進む駅舎防災複合施設(JR太地駅)に向かい、実際に対象物を前にしての操作にも取り組んだ。

(2020年12月27日付紙面より)

操作訓練を行う職員=25日、太地町森浦の旧グリーンピア南紀敷地内
2020年12月27日
15 画集「水墨画集成」を寄贈
 県立と串本町の両図書館へ  

 串本町出身の水墨画家・東野光生(とうの・こうせい)さんの画集「東野光生 水墨画集成」〈全2巻〉が24日、県立図書館(兒玉佳世子館長)と同町図書館(池田三明館長)へそれぞれ寄贈された。

 東野さんは1946年、田原生まれ。84年に小説「浅黄の帽子」で文壇デビュー後、水墨画家としての才覚も発揮し94年に初の水墨画集「涅槃(ねはん) 東野光生 寺院水墨画の世界」を発行。神奈川県横浜市に居を構え、水墨画家兼作家として現役を貫いている。

 本紙関係では90年に串本うしおコーラスグループ団歌を作詞、2004年に小説「補陀落幻影」を発行し世界遺産登録記念行事の一環で講師登壇、那智山青岸渡寺へ11年に水墨画「補陀落渡海出帆図」「補陀落渡海船中読経図」、12年に同「襖絵(ふすまえ)『歳月』」などの作品を寄進など、ふるさと熊野へも複数の作品や接点を宿している。

 両館への画集寄贈は08年の画集「世界遺産・仁和寺 高松宮記念書院 新作襖絵 四季曼荼羅」に続いて2回目。今回の「東野光生 水墨画集成」は上巻「悠久」と下巻「瞬刻」の2巻があり、水墨画家であり作家でもある自身の集大成を示す内容に仕上がっている。発行元は芸術新聞社で各巻8000円(税抜き)。

 この日は東野さんから代理寄贈を引き受けた知人・西野政和さんが同町図書館を訪問し、池田館長と来館中の兒玉館長に上・下巻各1冊をそれぞれ贈呈。池田館長は「勇名をはせる地元の先輩として多くの人に知ってもらう機会にしたい」、兒玉館長は同行する県立紀南図書館(=県立図書館分館)の鈴木浩館長と共に「県民の財産としてお預かりし、本館や分館で閲覧できる状況を目指す」と応えて受け取った。

 同町図書館は即日で蔵書登録を完了し、26日現在で郷土資料の扱いで閲覧できる状況とした。県立図書館は寄贈を機に追加購入を進めて永久保存用と閲覧用をそろえ、1カ月以内をめどにして県民が閲覧できる状況を整えるとしている。

(2020年12月27日付紙面より)

画集「東野光生 水墨画集成」の寄贈を受ける池田三明館長ら=25日、串本町串本
串本町田原出身の水墨画家・東野光生さん(西野政和さん提供)
2020年12月27日
16 観光機構役員らが幸先詣
 熊野那智大社で終息など祈願  (那智勝浦町 )

 那智勝浦観光機構(NACKT)は25日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で「幸先詣(さいさきもうで)」を行った。理事長の堀順一郎町長、理事の南紀くろしお商工会の森川起安会長、村井弘和事務局長、堀千寿子さんが参列し、新型コロナウイルスの終息などを祈願し一足早い参拝を済ませた。

 幸先詣とはコロナ禍の中、年始に集中する参拝や縁起物の授与を前倒して行うもので、分散型参拝と同様に各地の神社で実施されている。

 観光機構では、コロナ感染拡大防止の観点から、密を避けるために初詣をこの日に前倒するに至った。神職によると、同大社での幸先詣は初だという。神事では祝詞を奏上後に巫女が那智の滝舞を奉納。参列者を代表して堀町長が玉串をささげ、金幣の儀が行われた。

 男成宮司は「コロナの影響で皆さまもご苦労されていると思う。来年には事態が収まり、干支(えと)の丑(うし)のように牛歩のごとく一歩ずつ歩みを進められる年になってほしい。観光機構の発展と町の観光振興を祈っております」と語った。

 堀町長は感染防止対策として分散型参拝を呼び掛けるとともに「コロナの終息や、罹患者の早期の回復や亡くなられた方々の冥福をお祈りした。そしてより明るい那智勝浦町にしていくことを宣言しました」と抱負を述べた。

(2020年12月27日付紙面より)

幸先詣を行う那智勝浦観光機構=25日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年12月27日
17 演奏ですてきな時間を
 吹奏楽部がランチタイムコンサート  (新宮高校 )

 新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)吹奏楽部(亀谷覚史顧問・山本紗椰部長、部員18人)は25日、同校中庭でクリスマス・校内ランチタイムコンサートを開いた。部員たちは全3曲を披露し、生徒や教職員を楽しませた。

 昼休憩時にすてきな時間を過ごしてもらおうと年に数回実施している。当初は24日を予定していたが、雨天のためこの日に延期された。終業式後に行われたコンサートで部員たちは「髭男(ひげだん)メドレー」「恋人たちのクリスマス」を演奏。芝の上で弁当を食べながら耳を傾けたり、渡り廊下や窓から顔を出して聞き入る生徒たちの姿が見られた。アンコールでは「ウォーク・ザ・ダイナソー」を披露。手拍子で盛り上がる一幕もあり、にぎやかなひとときを過ごした。

 演奏を聴いた中村華奈子さん(2年)は「毎回楽しみにしています。寒かったけど、今回も吹奏楽部のすてきな音楽を聴くことができて良かった」。

 山本部長は「終業式後にコンサートを鑑賞してくれてありがたく思います。拍手や手拍子など、みんなが盛り上がってくれたので、私たちも楽しかった。これからも、みんなに喜んでもらえるような演奏ができるよう、練習に励んでいきます」と話していた。

(2020年12月27日付紙面より)

演奏を披露する吹奏楽部=25日、新宮市神倉の県立新宮高校
大勢の生徒たちが拍手や手拍子を送った
2020年12月27日
18 令和3年成人式を延期  コロナ感染拡大鑑みて  (串本町 )
2020年12月27日
19 子どもにプレゼント配る  クリスマス衣装着て社員  (芳流館互盟社 )
2020年12月27日
20 県大会の高評価など報告 清野健太郎君が町長表敬 (串本町)
2020年12月27日
21 子どもたちに夢と希望を  認定こども園にプレゼント贈呈  (公民館勝浦分館 )
2020年12月27日
22 サンタの登場に大興奮  木の川認定こども園でクリスマス会  (新宮市 )
2020年12月27日
23 マジックショーやコンサート  中央児童館・くろしお児童館  (新宮市 )
2020年12月27日
24 3市町で「成人式」延期に  新型コロナの感染状況踏まえ  (熊野市・南牟婁郡 )
2020年12月27日
25 警察活動協力に感謝  3団体と7個人を署長表彰  (熊野署 )
2020年12月27日
26 各団体らと地域の魅力学ぶ  「大辺路」活性協議会  (那智勝浦町 )
2020年12月05日
27 CO2排出量実質ゼロに
 県内初、ゼロカーボンシティ宣言  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は3日、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言した。和歌山県内では初の宣言で、同日、記者会見した堀順一郎町長は「町内外に自然環境にやさしい町ということを宣言していきたい」と抱負を述べた。

 15年のパリ協定で「産業革命前からの平均気温上昇を2度未満とし、1・5度に抑えるよう努力する」との目標が国際的に共有されており、達成には「50年までにCO2の実質排出量をゼロにすることが必要」としている。

 環境省では、目標達成に向け、50年までにCO2の排出量を実質ゼロにすることを目指す旨を首長自らが公表した地方自治体を「ゼロカーボンシティ」として国内外に発信するとともに、全国の自治体へ表明を呼び掛けている。3日正午現在では全国で178の自治体が宣言しており、同町は179番目。

 なお、CO2排出量実質ゼロとは人為的な発生源による排出量と、森林などの吸収源による除去量との間の均衡を達成することをいう。

 同町では那智の滝に代表される豊かな自然を次の世代へ引き継いでいくために▽那智の滝の森林の保全と健全な管理・育成▽地域資源を生かし、地域内で資源を循環させることで自立したまちを目指す「地域循環共生圏」づくり▽二酸化炭素排出量削減に向け、ごみの減量化と適正処理―に取り組むとしている。

 同町によると、本年度中に町や有識者などが那智の滝の源流域の保全などに取り組む「那智の滝100年の森づくり事業」で中間報告が出され、それに沿って人工林の間伐や植樹などの対策を進めていく。

 また、地域循環共生圏を目指し、電力の小売りや自家消費型太陽光発電の推進、飲食店の廃油を用いた熱電源の供給などの実現に向け調査中という。

 堀町長は「熊野信仰は自然信仰。当町は元々、自然環境に寄り添ってきたため、以前からゼロカーボンの町。これからも継続していく。今回の宣言はそれを知っていただく機会。町民の皆さまには広報を通じて知らせていきたい」と語った。

(2020年12月5日付紙面より)

ゼロカーボンシティを宣言した堀順一郎町長=3日、那智勝浦町役場
2020年12月05日
28 あらゆる差別の撤廃を
 市婦人団体連絡協議会が人権学習会  (新宮市 )

 新宮市婦人団体連絡協議会(仲富美子会長)は3日、市福祉センターで人権学習会を開いた。換気やマスク着用などの新型コロナウイルス感染対策が講じられる中、市人権政策課の西山和視課長らが部落差別をはじめとする人権問題について講話。参加した会員約10人が学びを深めた。

 学習会を前に仲会長が「コロナ禍の中、自粛で大変な毎日を送られていると思いますが健康が第一。お体に十分気を付けてください」とあいさつ。「今日の学びを通して全ての人々の人権が守られ、みんなが幸せに暮らせる社会の実現を目指していけたら」と呼び掛けた。

 西山課長は、2016(平成28)年12月16日に「部落差別解消推進法」(部落差別の解消の推進に関する法律)が施行されたことを紹介。先立ち、市では15(平成27)年3月に「部落差別をはじめあらゆる差別の撤廃に関する条例」を制定したと説明した。

 法律施行以降、4年が経過したもののいまだに差別事件や不適切発言などが生じているとし「差別によって尊い命が奪われるような、あってはならないことが起こっている」。結婚差別などの部落差別事件の事象を紹介した。

 学習会を終え、川嶋みどり副会長は「新宮市で差別事象が起こっているとは思っていなかった。貴重なお話を聞かせていただきました」と感想を話した。

(2020年12月5日付紙面より)

人権問題について学びを深めた=3日、新宮市福祉センター
市人権政策課の西山和視課長(中央)らが講話した
2020年12月05日
29 仕組みや役立ちを教わる
 西向小6年生が租税教室受講  (串本町 )

 串本町立西向小学校(山本隆介校長)で3日、租税教室があった。6年生が受講し、税金の種類や社会にどのように役立っているかなどを新宮税務署の署員から教えてもらい理解を深めた。

 この教室は、新宮・東牟婁租税教育推進協議会(会長・石橋裕新宮税務署署長)が同署管内の小学校、中学校、高校を対象にして受講を勧めている。署員や納税協会職員、税理士や自治体の税務課職員など税務を担う人材が受講する児童生徒の年代を考えて解説し、税の仕組みを身近に感じながら将来の納税者としての理解を正しく持つことを応援している。

 西向小へは同署個人課税部門の山本太郎調査官が来校。この日は1人欠席で7人が受講し、すでに納税経験のある消費税を足掛かりにしてほかにもいろいろな税金があることを教わった後、この仕組みがなかったら社会はどうなるかを紹介する映像教材「マリンとヤマト 不思議な日曜日」を鑑賞して税が社会の中でどのように役立っているかも考えた。

 税を考えるときの金銭感覚を培うため、1億円分の1万円見本が詰まったケース(約12㌔)や中に入った1000万円分の束(1㌔)の重さを確かめる体験も。国税庁e―Tax(=国税電子申告・納税システム)のキャラクター「イータ君」の紹介や教材の内容にも触れるなどして、これから税制度を考えるきっかけや興味を数多く託すなどした。

 13ある町立小中学校全てがこの教室を利用していてその積極さで同町教育委員会が感謝状を受けた経緯もある同町。本年度は新型コロナウイルスの影響で例年通りの活発さはないが、9日(水)には橋杭小が受講する予定となっている。

(2020年12月5日付紙面より)

6年生に税を紹介する山本太郎調査官=3日、串本町立西向小学校
金銭感覚を培う1億円見本に興味津々の6年生
2020年12月05日
30 コロナ終息や大漁を祈願
 紀州勝浦漁協がイセエビ奉納  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で3日、紀州勝浦漁業協同組合(片谷匡代表理事組合長)によるイセエビの奉納があった。片谷組合長、和歌山県漁業協同組合連合会・勝浦市場の太田直久市場長、堰本比呂武さんが参列。地元産イセエビ「南紀黒潮イセエビ」36匹10㌔を神前にささげ、新型コロナウイルス感染症の終息や海上安全、大漁、地域の発展などを祈願した。

 片谷組合長によると、温暖化の影響による藻場の変化などで今年の漁獲量は昨年の3分の1程度だという。1㌔当たりの価格は一時7000円台まで高騰したが、最近は平均5000円台と安値を推移しているという。

 片谷組合長は「経済や観光が落ち込むと産業にも影響が出る。厳しい状況の中、今年も奉納することができた。コロナの終息と大漁、海上安全をお祈りしました」。

 男成宮司は「今年は新型コロナ拡大の影響もあり、漁業を取り巻く環境は依然として厳しい。来年、事態が終息に近づくことを期待したい」とあいさつ。

 「漁業に携わる方々の操業の安全と豊漁を心からお祈りしています」と感謝を述べた。

(2020年12月5日付紙面より)

海上安全などを祈願してイセエビを奉納した=3日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年12月05日
31 地域住民の安心を確保  三輪崎区が来年度から避難路整備  (新宮市 )
2020年12月05日
32 砂防事業の予算確保要望  全国治水砂防促進大会にも出席  (那智勝浦町 )
2020年12月05日
33 会長に下阪殖保さん  新宮市農業委員会任命式  
2020年12月05日
34 特選の3人にカレンダー  ふるさと自慢写真コンクール  (那智勝浦RC )
2020年12月05日
35 駐日ブルネイ大使が訪問  那智大社や青岸渡寺など視察  (那智勝浦町 )
2020年12月05日
36 自然素材のお菓子に  「あそぼらいつ」がサツマイモ収穫  (御浜町 )
2020年12月05日
37 テントサウナと大自然を満喫  飛雪の滝キャンプ場で初祭典  (サ滝フェス )
2020年12月05日
38 一声運動で交通事故防止を  福祉の店「アプローチ」を指定  
2020年12月05日
39 分庁舎改修構想策定など  一般会計補正予算を発表  (串本町 )
2020年12月05日
40 伝統の和紙作りに向けて  古座小6年生ガンピ採取  (串本町 )
2020年12月05日
41 お悔やみ情報