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2020年10月29日
1 連携図り水際で防げ
 新宮港でテロ対策訓練  (港湾保安委員会 )

 新宮港港湾保安委員会(会長=鈴木伸幸・東牟婁振興局新宮建設部長)は27日、同港三輪崎4号岸壁で令和2年度新宮港テロ対策訓練を実施した。田辺海上保安部、新宮警察署、新宮市、新宮市・那智勝浦町の両消防本部、大阪税関和歌山税関支署新宮出張所など10機関から約70人が参加。テロに対する水際での連携体制を強化した。

 新宮港では、約1年ぶりとなる「飛鳥Ⅱ」の入港を来月15日(日)に控えており、以降も続けてクルーズ船が寄港する予定となっている。

 訓練は、今後増えると予想される客船の入港や、来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見越し、テロ事案に対する関係機関の対応の相互確認や、連携強化により的確に対応するための取り組み。▽巡視艇による不審小型ボートの発見と追跡、逮捕▽入国審査における不審旅客の発見と逮捕▽手荷物検査における旅客の所持品内からの拳銃発見と逮捕▽船内不審旅客の捜索と逮捕▽時限発火装置による火災発生と消火―の5項目を想定し実施した。

 海上での訓練では、海保のボートが追跡し、追い詰められた不審小型ボートが発砲。海保巡視船が威嚇射撃を行い、不審者を逮捕に至るまでを訓練した。

 鈴木会長は、同港に外航船や貨物船、クルーズ船などが多数入港しており、地方港湾ではあるが「国際航海船及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」に基づく対応が必要な港湾と説明。東京オリ・パラでは国際的な注目が増すことでテロの脅威も増大すると述べ「この日の訓練がテロ対策の重要性と必要性を再認識し、相互組織のつながり強化に寄与するものを期待している」と述べた。

 新宮港公安危機管理担当官の上野春一郎・田辺海上保安部長は「コロナ禍でさまざまなイベントが中止となる中、国際テロ組織の過激思想の影響を受けた者によるテロの可能性は否定できず備えは常に必要な状況」とあいさつ。水際対策はテロ対策の要であり、関係機関が連携を強化し続けることが重要と呼び掛けた。

 訓練後には、副担当官の小畑博昭・新宮警察署長が「水際で不審者をあぶり出しその場で制圧・逮捕するなど、実践さながらの訓練であり、各機関の連携が確認できる内容で非常に心強く感じた」と講評。

 「テロを未然に防ぐためには絶対に新宮港からテロリストやテロに使用される物を入れないという強い姿勢で挑む気持ちが必要。関係各機関のより一層の連携強化と対処能力の向上を」と呼び掛けた。

 新宮港でのテロ訓練は国際船舶・港湾保安法の施行(2004年)を受け、06年から毎年実施されている。

(2020年10月29日付紙面より)

不審小型ボートを追い詰める海保巡視艇=27日、新宮港
本番さながらの訓練が行われた
2020年10月29日
2 きれいなプールでお出迎え
 県内の修学旅行生が増加  (ウミガメ公園 )

 紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育棟で27日、プール清掃があり、ウミガメサポーター8人と飼育員らが作業に汗を流した。

 今年はコロナ禍での修学旅行の行き先を県内に変更する学校が多く、ウミガメ公園には三重県内から多くの修学旅行生が訪れているという。

 きれいなプールで修学旅行生を迎えようと清掃を実施。プール内の水を抜き、壁や床の汚れを落とした後、ウミガメ6頭の甲羅を磨いた。2時間ほど作業し、参加したサポーターは「きれいになったウミガメを多くの人に見てもらいたい」と話していた。

 同公園では、ウミガメが健やかに暮らせる飼育環境を維持するため「ウミガメサポーター」を募っている。2013(平成25)年から始まり、これまで457人が登録。協賛金3000円で半年間、5000円で1年間サポーターとして認定される。

 会員になればウミガメサポーター認定証が交付されるほか、希望すれば飼育プールの壁面に名前やグループ名の名札を掲示することもできる。問い合わせは、ウミガメふれあいパーク(電話0735・33・0300)まで。

(2020年10月29日付紙面より)

ウミガメの甲羅を磨くサポーター=27日、紀宝町の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育プール
2020年10月29日
3 共同作品「ゲルニカ」完成 美術選択生、町展へ出品 (串本古座高校)

 県立串本古座高校(左近晴久校長)の1年美術選択生25人がこのほど、共同作品「ゲルニカ」を仕上げた。来月実施の第16回串本町民総合展に出品するそうで、「本年度は文化祭がないので、この機会に大勢の皆さんに見てもらえれば」と同展期間中の鑑賞を呼び掛けている。

 この作品制作は、前年度から同校の美術科を担当する西浦元康講師が生徒に作品発表の実感を託すために計画。油彩画の勉強を兼ねて6月に画家パブロ・ピカソが描いた作品「ゲルニカ」を解説し、以降生徒は手分けしてF10のキャンバス28枚に部分模写して組み合わせ実物の約4分の1の大きさ(約縦180㌢、横約370㌢)となる共同作品を仕上げたという。

 西浦講師は「ほとんどの生徒が油絵の具を扱うのが初めて。悪戦苦闘しながら完成までこぎ着けた」と製作の様子をコメント。

 生徒の猪村凌君は「色の濃淡をつける感覚が今まで使ってきた絵の具と違って難しかった。共同作品なのでみんなで合わせないと作品がおかしくなってしまうなと思い、そこは丁寧にしようと心掛けた」と挑戦を振り返り、「作品は一つだけど組み合わせる一枚一枚にみんなの個性が出ている。町民総合展ではその部分まで見てほしい」とアピールした。

  □     □

2、3年生も個人作品出品



 1年美術選択生と共に、2年美術選択生10人は油彩の点描画(F3)、3年美術選択生はアクリル絵の具のイラストデザイン(B3)を出品する予定。共同作品と合わせて鑑賞してもらえればと呼び掛けている。

 第16回串本町民総合展は来月6日(金)から8日(日)までの3日間、町立体育館と文化センター、串本いやしの会展示場〈合同参加〉で開かれる。開場時間は午前9時~午後4時30分で、入場無料、随時受け付け。同校の作品は同センターB会議室に飾る予定となっている。

(2020年10月29日付紙面より)

共同作品「ゲルニカ」のパーツ。完成形は会場で確かめてほしいという=26日、県立串本古座高校
2020年10月29日
4 夜の邸宅、鮮やかに
 和傘の灯りin西村伊作記念館  (11月1日まで、ライトアップイベント )

 新宮市新宮の旧西村家住宅(西村伊作記念館、重要文化財)を和傘のライトアップで彩る「和傘の灯りin西村伊作記念館」が27日から始まった=写真。約100本の和傘が同館を照らし、訪れる人々の目を楽しませている。

 新型コロナウイルスの影響で閉鎖的になっている気持ちを少しでも和らげることと、インスタグラムなど会員制交流サイト(SNS)で発信することにより市の文化的魅力の周知を図るために新宮商工会議所青年部(新宮YEG)が企画。今年リニューアルオープンした同館の文化的背景や歴史を発信する機会へとつなげる目的もある。

 新宮YEGは昨年にも地域活性化事業として「あえかなる城」を開催。新宮城を舞台に展開された水野家入部400年記念イベントに彩りを添えた。

 イベント初日のこの日には、多数の親子連れや夫婦、写真愛好家らが訪れ、一眼レフカメラやスマートフォンを手に写真撮影。「きれいだね」などと感想を口にしていた。

 寺前砂和会長は「柔らかい和傘の灯りで、少しでも癒やされていただければ」と来館を呼び掛けている。

 ライトアップは11月1日(日)までの午後6時~9時(最終日は8時まで)。コロナ感染予防のため、マスク着用と会場入り口では手指消毒を。体調が優れない人は来場を控える。新宮税務署前の駐車場が利用可能。

(2020年10月29日付紙面より)


2020年10月29日
5 なおちゃん弁当が優勝 第159回職場対抗ボウリング大会 
2020年10月29日
6 田中・辻本組が優勝
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (新宮市老連 )
2020年10月29日
7 半数以上が資金繰り支援利用  新型コロナアンケート  (東京商工リサーチ )
2020年10月29日
8 郵便局の回収箱に投函を  使用済みインクカートリッジの取り扱いに注意  (新宮市 )
2020年10月29日
9 新しい知識の取得目指す  シルバー人材センターでパソコン講習会  (新宮市 )
2020年10月29日
10 舞踊祭と音楽祭が中止  新型コロナの状況鑑みて  (那智勝浦町 )
2020年10月29日
11 消防士ってかっこいい  丹鶴幼が消防本部見学  (新宮市 )
2020年10月29日
12 コロナ終息を願いつつ  尾呂志神社で秋の大祭営む  (御浜町 )
2020年10月29日
13 今年もイルミネーション点灯  12月1日から「光の祭典in紀宝」  (紀宝町 )
2020年10月29日
14 札の音とアニメを初公開  「くまのじかるた」の大会で  (田並劇場 )
2020年10月14日
15 諸霊をしのび平和を祈念
 戦後75年戦没者・戦災死者追悼式  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は13日、同町体育文化会館で戦後75年戦没者・戦災死者追悼式を開催した。5年に1度開かれる追悼式には町内の遺族や関係者ら約80人が参列。追悼の意を表し、永遠の平和を祈念した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から来賓や役場関係者の出席を縮小。出席者らは検温と消毒後、入場した。式典では飛沫(ひまつ)防止のために国歌、町歌は斉唱せず吹奏とし、黙とうがささげられた。

 堀順一郎町長は「諸霊は先の大戦において故郷を離れ、祖国の繁栄を信じ、尊い命をささげられた。そしてご家族の方々の困難に耐えながら、職業や家業に精励されてこられたご努力に対し、敬意を表します。戦後75年を迎えたわが国は国際社会の中、国の再建と発展に努め、本町も発展してきた。諸霊とご家族の皆さまのご尽力のたまもの。このご尽力を次の世代に生かしていくことが私たちの責務。平和と全町民の幸福のために取り組んでいくことをここに誓います」と式辞。

 荒尾典男同町議会議長は「戦後75年、那智勝浦町においても目覚ましい発展を遂げた。その繁栄や発展は戦争のために尊い命をささげられた方々の犠牲の上に成り立っている。この悲しみを再び繰り返さないように不断の努力を続けていかなくてはならない」と追悼の辞を述べた。

 代表者らの献花後、参列者が諸霊をしのんで菊の花を供えた。

 各地区の遺族会を代表し、下里・浦神地区の谷洋一さんが「日本の平和や繁栄は戦死された皆さま方の礎のもとに築かれた。和歌山県では戦死された方の妻は100人を切っているという。これからは子や孫の時代だが、平和を探求する心やふるさとの繁栄を願う気持ちは変わっていないはず。追悼式を機に町の発展に協力することをお誓いいたします」と謝辞を述べた。

 同町の祭霊数は1072柱。戦没者遺族は798人。戦災死者遺族は40人。

(2020年10月14日付紙面より)

諸霊をしのび菊の花をささげた=13日、那智勝浦町の体育文化会館
平和を祈念し参列した遺族ら
2020年10月14日
16 「入りたい気持ちを伝える」
 就職目指す3年生を壮行  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校(左近晴久校長)が12日、就職を目指す3年生を対象にした壮行会を開いた。

 面接指導などを通してその進路選択をする生徒を後押しする同校キャリア形成・支援部による試験直前恒例の激励の機会。本年度は3年生73人中20人が就職を希望し、早い生徒では15日(木)に前泊し16日(金)に試験本番を迎えるため12日午後に壮行することにしたという。

 新型コロナウイルス感染症の情勢により、例年よりも1カ月ほど遅いタイミングでの実施。同校を代表して左近校長は「諸君らは(3年生の)進路決定の先陣。幸先の良いスタートを串本古座高校生として切ってほしい。本番で上がってしまった、思っていることをうまく伝えられなかったという話は諸君らの先輩からも聞くが、うまくしゃべるだけが面接の全てではない。その会社に入りたいという気持ちを伝えることが重要で、そのつもりで頑張ってほしい」、同部の菅井崇文部長は「思い切って、胸を張って頑張ってほしい。会社は面接以外の場面でも見ている。身だしなみにも気を付け(始終)緊張感を持って臨んでほしい」と激励を注いだ。以降は試験を迎えるに当たっての準備事項を最終確認し、不意の支障で落ち着きを失わないよう気持ちを引き締めた。

(2020年10月14日付紙面より)

就職試験に臨む生徒を激励する左近晴久校長ら=12日、県立串本古座高校
2020年10月14日
17 「早急に抜本的対策講じる」
 鈴木知事が山腹崩壊現場を視察  (紀宝町浅里 )

 鈴木英敬知事が12日、紀宝町浅里を訪れ、9日夜に地滑り地で発生した山腹崩壊現場を視察した。台風14号による大雨で土砂崩れが発生し、幅約140㍍、高さ約200㍍にわたって崩れ、県道小船紀宝線に土砂が流れ込んだ。鈴木知事は「大規模な崩落のため、専門家の皆さんに意見を聞いた上で早急に対策を取っていく。道路も抜本的な対策を講じていく」と述べ、早期復旧に当たるとした。

 県熊野農林事務所の前橋善浩所長が、現場で2017(平成29)年から地滑り対策を行っている最中だったことを説明し「上から崩れて2方向に土砂が流れ、県道をふさいでいるので道路の復旧工事を最優先に対策したい。安全性を見極めて応急対策を考え、スピード感をもって対応する」と伝えた。

 視察に同行した西田健町長は「知事に現場を見ていただき、対応を検討してもらえるとのことだった。町としても県と連携したい」、谷川孝栄県議は「来年は、紀伊半島大水害から10年になる。浅里の防災対策が復興のシンボルになる。国へ働き掛けをしながら地滑り対策をしたい」と述べた。

 浅里区役員の聖谷定三さん、木下起査央さん、尾崎光男さん、尾鼻展央さんは「生活道路の県道を早く復旧してほしい」と知事に訴えた。

(2020年10月14日付紙面より)

山腹崩壊現場付近で説明を受ける鈴木英敬知事(右)=12日、紀宝町浅里
2020年10月14日
18 当地域の陸上普及に尽力
 宮井貴浩教頭が「近畿春日章」受章  (新宮高校 )

 優れた陸上競技指導者をたたえる近畿陸上競技協会の「2019年度近畿春日章」がこのほど決定し、新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)の宮井貴浩教頭(55)が受章した。

 「近畿春日章」は日本陸上競技連盟を立ち上げた一人、故・春日弘氏(1885~1970年)の名前を冠した章で、近畿地区の陸上競技に功労のあった35歳以上の指導者に贈られ、近畿地方の各府県の中学、高校で毎年1人ずつ選ばれている。当初は9月に開催を予定していた「第88回近畿陸上競技選手権大会」で授与式が行われることになっていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で大会とともに式典も中止。記念品が同校に送付された。

 宮井教頭は1993(平成5)年に教員生活をスタートさせ、インターハイ出場や県大会での100㍍、走り幅跳び、リレーで好成績を挙げる選手を輩出するなど約20年間、当地域の陸上普及に尽力した。

 受章については、驚きの一言と語り「まさか、このような章を頂けるとは思っておらず、恐縮していますが大変光栄です。根本的なことですが、楽しさを知り、その中で人としての成長につなげていってほしいという思いで取り組んできた。今後も現在の顧問の先生方と共に当地方の陸上競技振興に少しでも貢献できれば」と話していた。

(2020年10月14日付紙面より)

近畿春日章を受章した宮井貴浩教頭=12日、新宮市神倉の県立新宮高校
2020年10月14日
19 新宮、激戦制し優勝
 サッカーU―12全日予選順位決定トーナメント大会  
2020年10月14日
20 超希少種キノクニスズカケが開花  古座川町  
2020年10月14日
21 台風一過の好天下で活気  地区交えて出雲小運動会  (串本町 )
2020年10月14日
22 場内に顔写真を空中展示  上映に先駆け写真展開始  (田並劇場 )
2020年10月14日
23 医師ゼンメルワイスの闘い㊦  10月15日「世界手洗いの日」に寄せて  
2020年10月14日
24 色川大運動会が中止  コロナ感染拡大防止のため  (那智勝浦町 )
2020年10月14日
25 ヤブランの花咲く  新宮城跡の片隅で  
2020年10月14日
26 作品掲示で地域安全情報発信  今月末まで、スーパーセンターオークワ南紀店で  (新宮警察署 )
2020年10月14日
27 幸せ運ぶコウノトリ  紀宝町の田んぼに飛来  
2020年10月14日
28 地域を渡り歩く拠点に  マリオット・三重御浜  
2020年10月08日
29 未来に向けてできること
 神倉小でJICAが講話  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で現在、6年生83人を対象に独立行政法人国際協力機構(JICA)の国際協力推進員である中嶋悦子さん、アモア万里奈さんによるSDGs(エスディージーズ)出前授業が開かれている。7日には6年1組29人が、世界中で起きているさまざまな問題に触れ、持続可能な未来社会の実現に向けて熊野地方に住む自分たちができることを考えた。

 SDGsとは2015年の国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。貧困や飢餓、気候変動、安全な水の確保、ジェンダーの平等など、21世紀の世界が抱える普遍的な課題を挙げ、2030年までに国際社会が達成すべき17の目標を掲げている。

 出前講座で児童は「世界の半数近くの学校では手を洗うための水や石けんが準備できない」「昨年1年間で世界中の女性と女の子が2億人以上、身近な人から暴力を受けている」「新型コロナウイルスの影響で世界の200カ国16億人近くの人が学校に通えなくなった」「インターネット環境の有無による格差が広がっている」など、新型コロナの世界的大流行によってあらわになった社会課題を学習。全ての問題がSDGsの17の目標と関わっていることを学んだ。

 後半には、児童一人一人が「SDGsアンバサダー」として、どんな未来社会になってほしいか、具体的に自分にできることは何かなどを考えて発表。児童からは「暴力や暴言がなく、みんな笑顔になれる未来になってほしい」「節電、節水をする」「無駄なものを買わない」などの意見があった。

 中嶋さんはネパールでの活動中に経験した男女の教育格差や現地の学校環境について話し、「問題が放置されれば、今の社会や生活、システムが続かなくなる可能性がある。普段の生活の中でSDGsの達成に向けて頑張ろうと思うことが大切」と呼び掛けていた。

(2020年10月8日付紙面より)

SDGsの目標掲げ記念撮影=7日、新宮市立神倉小学校
真剣に学習に取り組む児童たち
2020年10月08日
30 作業風景を題材にし写生会
 木下建設の招待受け橋杭小  (串本町 )

 串本町サンゴ台にあるすさみ串本道路ICアクセス改良工事の現場付近で7日、同町立橋杭小学校(溝内聡子校長)の5、6年生が作業風景を題材にし写生会に取り組んだ。

 この写生会は、現場の道路整備を担う木下建設株式会社の招待による機会。現場付近における児童の見守り活動で接点がある溝内校長から受け入れの希望があり、同社は昨年9月に串本小児童を対象にした写生会実施時のノウハウを生かして快諾した。溝内校長から作業中の建設重機を描かせたいと希望があり、当日は現場が見渡せる仮設歩道上に場所を設け各府省庁が示す感染症予防の目安を考慮した形で児童を招待した。

 実施に先立って発注者・国土交通省紀南河川国道事務所の笹嶋和彦・串本国道維持出張所長が、大阪府松原市から三重県多気町を結ぶ全長340㌔の高速自動車国道「近畿自動車道紀勢線」とその一部になる全町19・2㌔のすさみ串本道路を解説。児童は命を守る道であり地域振興の道でもある同道路の玄関口が今居る場所、と実感を高めながら写生を始めた。

 取り組んだ時間は1時間ほどで、以降は校内で仕上げるという。受け入れの段取りを担当した同社の河邉真悟監理技術者は「大きくなってこの道を通る時に、この場所で写生会をしたことを思い出してもらえればと思う。こういう仕事があると知ってもらい、将来建設業に従事してみようかなと思ってもらえるきっかけにもなれば」と取り組んだ児童の今後を期待した。

(2020年10月8日付紙面より)

木下建設が設置する仮設歩道上から写生に取り組む橋杭小学校の児童=7日、串本町サンゴ台
2020年10月08日
31 両首長がディスカッション
 熊野地域の観光活性化目指す  (新宮市・那智勝浦町 )

 和歌山県内でフリーペーパーやウェブメディア「ロカルわかやま」などの幅広い事業を展開する株式会社わかやまリビング新聞社(西田弘代表取締役社長)は5日、那智勝浦町の体育文化会館で環境省の国立公園・国定公園への誘客推進事業となる「熊野地域の観光事業活性化のための研修」を開催し、新宮・東牟婁などの5市町の職員や関係する住民らが同地域の観光活性化に向け見識を深めた。新宮市の田岡実千年市長と同町の堀順一郎町長がパネルディスカッションを行い、各市町の魅力を伝えた。

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■事業概要とロカルくまの



 大阪観光大学と連携した同事業は、新型コロナウイルス感染拡大の現況を踏まえ、和歌山県民や近隣府県の住民に同県の魅力を発信して誘客を図り、地域の観光業の活性化に貢献することが目的。

 同社が行うレジャーや地域情報などを網羅したまとめ情報サイト「ロカルわかやま」を活用し、熊野地域の観光情報プラットフォームを構築するとともに体験型観光を効率的に販売するコミュニティーの創設を目指す。なお、「ロカルわかやま」の熊野エリア版となるサイト「ロカルくまの」を現在制作中であり、今年11月上旬にスタートする予定。

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■パネルディスカッションでは



 田岡市長はコロナ以前は市への観光客が年々増加傾向にあったとし、熊野は世界から注目を浴びていると主張。国の史跡指定を受けている新宮城跡や旧西村家住宅(重要文化財)、旧チャップマン邸(登録有形文化財)を紹介し、佐藤春夫や中上健次、西村伊作、江戸千家の川上不白など数多くの文化人を輩出したことにも触れた。

 また、新宮港に入港する大型客船の現状や、来年オープンとなる「丹鶴ホール」がまちなか観光の拠点となると説明。自身が薦めるスポットや行事として、王子ヶ浜、高野坂、熊野川の川舟下り、浮島の森、大雲取越、熊野速玉大社例大祭や御燈祭(おとうまつ)りなどを紹介し「おいしい食事ができる店や景観地も多く、癒やしの時間を過ごすことができる新宮市にぜひ来てもらえたら」と語った。

 堀町長は生マグロや温泉に加え、那智の滝や熊野古道などの世界遺産、国立公園の弁天島、紀の松島、大雲取越もあるとし、サッカーを日本に広めた同町出身の中村覚之助についても紹介した。さらに、同町でも見学場事業が進められている串本町のロケット発射場にも触れた。

 堀町長は「熊野地域はポテンシャルが高い。町の観光は今まで事業者目線だったが、これからは顧客目線でやっていきたい。そのためにDMOを立ち上げた。今後はインバウンドはもちろん、外貨を稼いでいきたい」と話した。

 両首長の発表に対し、株式会社ノットワールド取締役の河野有さんは「自然だけなら他市町村にもあるが、この地域は掛け算で文化がついてくる。人と自然を主軸にすれば魅力的に映るのでは」とアドバイス。

 大阪観光大学の小野田金司教授は「どちらの町も魅力がいっぱいだと思う。この事業は国立公園がテーマ。自然を売りにすることを各市町で押さえていきたい」と述べた。その後は参加者らが情報交換などを行った。

(2020年10月8日付紙面より)

パネルディスカッションの様子=5日、那智勝浦町の体育文化会館
2020年10月08日
32 フェリーの連絡橋を撤去
 危険考慮し今年度中に  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町宇久井にあるフェリーターミナルの連絡橋の撤去がこのほど決定した。同町が、経年劣化による落下の危険性や景観上の観点から地元区や宇久井漁業協同組合からの要望を受けたもので、今年度中に実施される。

 同町総務課によると、このターミナルは過去に東京や高知、大分県などの航路を結ぶフェリーが着岸する際に使用されてきた。

 経営母体は変わりながらも海の交通網に必要な連絡橋として活躍したが、定期航路がなくなり、その役目を終えた。

 使用されなくなってから数十年以上が経過しており、現在は橋を含め建物自体も町の管理となっている。連絡橋の撤去費用は先日の令和2年度9月定例会で可決された。

 担当職員は「昔はフェリーの利用も多く、私自身も船に乗り込む際に連絡橋を渡った。今回は連絡橋のみの撤去となるため費用は130万円ほど。台風などの問題もあるため、建設課には早急に進めてほしいと伝えている」と話した。

(2020年10月8日付紙面より)

撤去が決まったフェリーターミナルの連絡橋=那智勝浦町宇久井
2020年10月08日
33 コスモスの花咲きそろう  西向の清水登さんの畑で  (串本町 )
2020年10月08日
34 京大生が実測作業など  中湊の旧工房兼住宅で  (串本町 )
2020年10月08日
35 9月定例会一般質問④  古座川町議会  
2020年10月08日
36 災害対応力の強化図る  事業継続力強化計画策定講座  (新宮市 )
2020年10月08日
37 公式観光サイトがリニューアル  和歌山県  
2020年10月08日
38 自らの進路実現に向け  新翔高で就職希望生壮行式  (新宮市 )
2020年10月08日
39 南紀熊野の魅力を紹介  宇久井ビジターでフォト作品展  (那智勝浦町 )
2020年10月08日
40 みんな「かわりないかい?」  1カ月ぶりに活動再開  (紀宝町 )
2020年10月08日
41 地域で子育てをサポート  ファミサポ会員講習会  (紀宝町 )
2020年10月08日
42 ヤマジノホトトギス  新宮市・高野坂で咲く