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2020年10月31日
1 春夫愛用の品など寄贈 新宮市立佐藤春夫記念館 (館内で展示中)

 新宮市立佐藤春夫記念館(辻本雄一館長)にこのほど、春夫愛用の品など100点以上が新たに寄贈された。30日、辻本館長が発表した。

 2010(平成22)年に他界した、春夫の子息である佐藤方哉(まさや)氏の遺品整理に伴い佐藤家の遺族が寄贈した。現在は特に資料やいわれの残る日時計や文机、座卓など5点が同館で展示されている。

 日時計は高さ約110㌢。影を利用して時間を計る。一緒に撮った写真=写真①=が残るなど春夫のお気に入りだったとされる。1989(平成元)年に春夫邸が移築された後も東京の佐藤邸に残されており、方哉氏の子ども時代について記した著書「環境」の挿絵(谷中安規画)のモチーフになるなど佐藤家のシンボル的な存在であった。

 文机は和歌山県名匠にも選ばれた指物師・鮒田武彦(和往・和道)氏の作品。鮒田氏が、1960(昭和35)年の伊勢湾台風で倒れた熊野速玉大社の大鳥居のヒノキを使って作った文机を同市船町の故・杉本義夫氏が春夫に贈ったといった記録があるが、サイズや材質が異なることからそれとは違う机だと考えられる。裏に「紀伊国住人 和往作(印)」とある。

 座卓に関しては、春夫邸建築当時の応接間の写真=写真②=が残されている。直径約70㌢で1人か2人が座れる程度の大きさ。晩年、門弟三千人といわれた春夫の応接間にはもっと大きな座卓が置かれるようになったが、佐藤家では大切に保管されていたという。

 寄贈品に関して辻本館長は「佐藤家のシンボルである日時計が、移築復元された春夫邸に戻ってきた。多くの人に見ていただければ」と話している。

(2020年10月31日付紙面より)

日時計の前で寄贈品について説明する辻本雄一館長=30日、新宮市立佐藤春夫記念館
【写真①】日時計と佐藤春夫(佐藤春夫記念館提供)
【写真②】座卓と佐藤春夫。昭和3、4年ごろと思われる(佐藤春夫記念館提供)
2020年10月31日
2 インフル同時流行に備え
 診療・検査医療機関を指定  (和歌山県 )

 新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備え、和歌山県では、地域において発熱などの症状のある人が適切に診療・検査を受けられる体制を整備するため、発熱患者の診療および検査が可能な医療機関を「診療・検査医療機関」として指定した。11月1日から運用を開始する。

 同時流行による発熱患者の急増を見据え、国は9月、保健所中心だった従来の方針を転換。都道府県に、10月中に地域の実情に応じ、かかりつけ医などの医療機関を確保し「診療・検査医療機関」に指定するよう要請していた。

 要請を受け、県は▽発熱患者等が新型コロナウイルス感染症以外の疾患の患者と接触しないよう、可能な限り動線が分けられている▽必要な検査体制が確保されている▽医療従事者の十分な感染対策を行うなどの適切な感染対策が講じられている▽県または和歌山市と行政検査の委託契約を締結している▽院内掲示を行う等、自院のかかりつけ患者等に対して、発熱等の症状が生じた場合には、電話で相談した上で、自院で診療・検査可能である旨を周知する―の要件を定め、申請を受け付けていた。

 県が新たに診療・検査医療機関に指定した民間医療機関は280カ所。指定された医療機関は発熱患者の診療体制の確保に必要な経費に対する補助金や個人防護服の配布対象となるほか、発熱患者など専用の診療室を設けて患者を受け入れる体制をとった場合、その体制確保に要する経費の支援が国から受けられる。

 今後は、発熱などの症状がある場合にはまずは電話でかかりつけ医に相談をする。かかりつけ医が指定を受けていない場合は指定医療機関への紹介が受けられるという。

(2020年10月31日付紙面より)

2020年10月31日
3 大学生に英数など教わる
 和大オンライン塾始める  (串本古座高校地域協議会 )

 串本古座高校地域協議会が28日、同校の生徒を対象にした「和歌山大学オンラインくろしお塾」を始めた。ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を使って大学生と高校生の学び合いを形にする取り組みで、同高校からは1、2年生8人が受講登録し2学期中の毎水曜日放課後にオンライン授業などに臨むという。

 地方は都市圏ほど大学が身近ではないという不利の状況緩和策として前年度、単発企画「出張!和大くろしお塾」を実施して生徒と大学生がじかに情報交換できる場を設けた同協議会。今後の場の継続を考える中でインターネットを使えばより多くの機会をつくれると気付き、「和歌山大学オンラインくろしお塾」の実現を模索してきた。

 他方、コロナ禍の情勢に伴い通信端末(タブレット)の整備が全国規模で急進し、同校でもオンライン授業実施のための環境が図らずして充実。これを追い風にして情報教育に得手がある和歌山大学教育学部の豊田充崇教授の監修を得て実施内容を固め、校内塾「くろしお塾」を通して生徒に受講を呼び掛けた。

 この日はオンライン授業の前段階として対面授業を実施。講師を務める同学部3回生の畑屋蓮さんと栗生菜名さんが来校して生徒と自己紹介をし合い、大学生活や高校時代の学習、受験対策や日頃の学習方法、それぞれの特技などで情報交換をして互いに親近感を培った。終盤では通信端末を使い同システム越しで豊田教授が指導を行い、大学を身近に感じる機会としてこの取り組みがあることを学生と生徒に伝えて共に実りのある機会とするよう促しながら締めくくった。

 校内塾の酒井豊塾頭によると、以降12月9日(水)まではオンライン授業を実施し、生徒は英語と数学の問題解説などを受け学生との情報交換もより深める。最終となる16日(水)は再度対面授業をし、オンライン授業の取り組みを振り返りながらより身に付く学習の助言をする予定という。

(2020年10月31日付紙面より)

講師の大学生2人と対面し親近感を培う1、2年生=28日、県立串本古座高校
2020年10月31日
4 町を学び楽しむウオーク
 ニュータウン熟年クラブ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町宇久井のニュータウン熟年クラブ(峰武久・東熟年クラブ会長、角本聖洋・西熟年クラブ会長)は27日、同町内を巡る初の「まちなかウオーク」を開催した。晴天の下、会員34人が参加。景色や町並みを見物しながらウオーキングを楽しんだ。

 同クラブは健康増進のために、熊野古道などを歩く「健康ウオーキング」などに取り組んできた。今回は自分たちが住んでいる町や名所を知るために、まちなかでのウオーキングを実施することとなった。

 会員はお蛇浦(じゃうら)遊歩道周辺に集合し、記念撮影後に弁天島やお蛇浦遊歩道を見物し出発。勝浦八幡神社横を通り入船館(いりふねかん)へ。その後は高台の防災公園で食事を取り、ビン玉通りを歩きさらに周辺を散策した。

 参加した同町狗子ノ川の西岡稔さんは「実際に歩くと改めて那智勝浦町の素晴らしさに気付いた。天気も良く、34人全員が無事で全ての行程で快適に過ごすことができた。今日のおかげで、皆さん若返ったかもしれない」と笑顔で語った。

 峰会長は「今回は入会後、初めて参加される方も喜んでくれて良かった。地元を全く知らないと言う方もいたので充実した一日になったと思う」。

 今後については「良い町をつくっていくには自分たちの住んでいる町を知ることが重要だと思う。これからのまちなかウオークでは町を学びながら、お店で買い物や食事をして、町の経済活性化にも貢献していきたい」と話した。

(2020年10月31日付紙面より)

まちなかウオークを楽しんだニュータウン熟年クラブの皆さん=27日、那智勝浦町のお蛇浦周辺
晴天の下、ウオーキングを楽しんだ
2020年10月31日
5 優勝は砂平昌是さん
 総合スポーツ大会グラウンドゴルフ  (ゆうゆうクラブ )
2020年10月31日
6 長山さん、川口さんが優勝
 県年金受給者協会グラウンドゴルフ潮岬大会  
2020年10月31日
7 入賞作品審査結果  和歌山県ジュニア美術展覧会  
2020年10月31日
8 企画に向けワークショップ  第1回自主事業実行委員会  (新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」 )
2020年10月31日
9 感染対策を付加価値に  新宮商工会議所でセミナー  (新宮市 )
2020年10月31日
10 まちの伝説を知ろう  神倉小児童がふるさと学習  (新宮市 )
2020年10月31日
11 学びの成果を披露  城南中で「文化発表会」  (新宮市 )
2020年10月31日
12 無観客でもはつらつと  紀南、木本高校で体育祭  
2020年10月31日
13 映画の主人公などに仮装  ハロウィーンパーティー  (きほっこ )
2020年10月31日
14 第2回7千円分交付  生活支援商品券交付事業  (串本町 )
2020年10月31日
15 地区ぐるみで種目に挑戦  本年度三尾川小運動会  (古座川町 )
2020年10月31日
16 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第23回】楽食のススメ  

 健康的な食事に関する情報は、今あふれています。糖質制限や、腸活、グルテンフリーにビーガンフードなど、あらゆる側面から健康的な食事に関するさまざまな情報が簡単に手に入りますよね。子どもたちを取り巻く食事にも、オーガニックや無農薬・無添加などの食材が脚光を浴びています。ただ、食事は毎日のこと。「こうじゃないとダメだ!」と決めてしまっては、本当に疲れてしまいます。では、子どもたちを健やかに育てるために、本当に大切なのはどんな食事なのでしょうか? どれだけ体が健康でも、イライラしていたり、体がだるかったり、気力がないと心配になりますよね。やはり、心と体がどちらも元気で、生き生きと前向きな子でいてほしいものですよね。結論から言うと、子どもを健やかに育てる食事は「何を食べるか」ではなく「どんな雰囲気で食べるか」が大切なんです。

 家族で食べる食事が、子どもの健康にどう影響するかを調べた研究があります。この研究は、「食事の質」「家族そろった食事」「食卓の雰囲気」などと、子どもの「心の健康状態」との関係を調べたものです。「心の健康状態」の中には、「学校に行くのが嫌になることがあるか?」という登校忌避感や、「自殺したいと思ったことがあるか?」という自殺念慮なども含まれています。「食事の質」には、皆さんが思うインスタント食品やファストフードなどを頻繁に食べるか?などが含まれいます。中学生573名を対象に調べた結果、「『自殺念慮』や『登校忌避感』には『安らぎの場である食卓に家族がほとんど毎日そろうこと』が効果を持つということである」(東洋英和女学院大学人間科学部「食事の質、共食頻度、および食卓の雰囲気が中学生の心の健康に及ぼす影響」、2001年)と記されています。「食事の質」が影響したのは「根気のなさ」という1項目だけだったともあります。つまり子どもの心の健康状態に影響するのは「何を食べるか」ではなく、「どんな雰囲気で食べるか」ということなんです。子どもたちにとって、食卓は自分が安心してくつろげるとても大切な場所で、そこで家族と楽しくコミュニケーションをとることは、精神的な安定に大きく影響するということです。そうは言っても、忙しくてなかなか家族そろって、食事が取れないというご家庭もあると思います。でも大丈夫、その安らぎの場は、食卓でないといけないわけではありません。食卓以外の場でも家族間でしっかりとコミュニケーションが取れていて、家庭が安らぎの場であればそれでいいんです。子どもたちは、大人が自分たちを気に掛け、受け入れ、認めてくれているという状況に安心し、自尊感情や自己肯定感を高めていくんだと私は考えています。

 食事の内容ももちろん大切ですが、それよりも、食事の時間に余裕を持ち、その雰囲気を楽しいものにしてあげてほしいと思います。楽しい食卓は子どもだけではなく、きっと私たち大人の心も穏やかにしてくれると私は信じています。

(2020年10月31日付紙面より)

2020年10月15日
17 40年経過、修繕望む声
 体育館や校舎で雨漏りなど  (新宮市立緑丘中学校 )

 潮岬の南を通過し、9日から10日にかけて当地方にも大雨や暴風の被害をもたらした台風14号。台風の影響で、新宮市緑ヶ丘の市立緑丘中学校では校門前の木が倒れ、台風が去った後も同校体育館の数カ所で雨漏りなどの被害が深刻化している。

 同校舎は、第一、二、三期工事を経て1981(昭和56)年4月に竣工(しゅんこう)した。体育館も同年2月に竣工。校舎、体育館ともに、約40年が経過している。

 同校によると、10年ほど前から雨漏りなどの兆候があったという。現在では校舎で2カ所、体育館では十数カ所の雨漏りを確認している。同校の橋本紀彦教頭は「雨量や風向きなどによっては大きな雨漏り被害が出ていたが、今回の被害は最近では一番大きいのでは」。

 11日には同所で「第42回東牟婁地方中学校新人卓球大会」が開催されたが、試合中に体育館の警報装置が作動。一時大会は中断となった。新宮市消防本部では水漏れによる感知器の誤作動として現在調査を進めているが、建物の老朽化を懸念する声は後を絶たない。

 橋本教頭は佐藤春夫による同校校歌の一節「緑丘の九百人 皆あらたよの星我等」に触れ「少子化でどこの学校も同じだが、数十年前には同校にも多くの生徒がいた。現在は全校生徒合わせて約260人。かつての3分の1の生徒数では掃除などにかかる労力が3倍かかる」と頭を悩ませている。

 市教育委員会も同校の現状を把握。現在修復に向け検討を進めているという。

(2020年10月15日付紙面より)

築40年が経過している体育館=12日、新宮市立緑丘中学校
台風14号による雨漏りなどの被害が深刻化している=11日、同校体育館

2020年10月15日
18 オンラインの活用学ぶ
 後呂孝哉さんが講演  (和歌山県 )

 和歌山県東牟婁振興局企画産業課内にある熊野エリア観光推進実行委員会事務局は12日、インターネット上でオンライン活用セミナーを開催した。県内の観光に関係する団体など20人が参加。那智勝浦町築地の「WhyKumano Hostel & Cafe Bar」(以下ワイクマノ)を経営する後呂孝哉さんが講師を務め、オンラインの可能性や有効性について講演を行った。

  □     □

■県の取り組みなど



 同事務局によると、振興局におけるオンラインセミナーは初の試み。新型コロナウイルス感染拡大の中、オンラインの活用方法に注目し、さまざまな可能性が期待されるオンラインを広め、学ぶ機会とするために開催に至ったという。

 県ではこれまで、新型コロナウイルス感染拡大の影響で紀南地域へ修学旅行に訪れている紀北地域の小中学生が学習効果を高めるために、オンラインで地域を学ぶ事前学習に取り組んでいる。

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■講演では



 当日はインターネット上で会議などが行える「Zoom(ズーム)」を使用し、後呂さんがワイクマノから発信。

 新宮市出身の後呂さんは自身が世界を旅したことや栃木県宇都宮市のシェアハウスで多彩なイベントを開催したこと、日本一周などで分かったこととして「旅先の日常は自分にとっての非日常。イベントをすれば友人が増え、地域が楽しいことを知った。そして、面白いのは世界でなく日本だと気付いた」と解説。

 熊野を知らない人たちに熊野を知ってもらい、地元に貢献したいという思いからワイクマノを経営することに至ったと話した。

 世界初のオンライン宿泊の誕生については、コロナの影響で予約が全てキャンセルとなった際にできることを模索。YouTube(ユーチューブ)の動画にヒントを得て、感染リスクのない仮想宿泊体験の提供に至ったという。

 後呂さんは「オンライン宿泊では交流を目的化している。館内案内を行い、インターネット上で乾杯し交流する。その際に熊野の名所や食、温泉と世界遺産を説明する」と述べ、チェックアウト時には熊野の魅力を伝えるプロモーション動画を送信していることも効果として大きいと述べた。

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■オンラインの可能性



 後呂さんはオンラインの利点について▽国内外からも参加できる▽オンライン宿泊後に興味を持った参加者が実際に足を運んでくれる▽アーティストなどともコラボレーションでき、コンサートが開ける▽さまざまな事情で旅行に行くハードルが高い人も自宅から参加できる―などを挙げた。

 「オンラインはコロナ禍の中で発展したもの。まだ手探りな状態。文化として根付くには時間がかかると思う。しかし、熊野を知らない人に熊野のPRができるのはすごい効果だと思う」と話した。

(2020年10月15日付紙面より)

オンラインの今後や有効性を語る後呂孝哉さん=12日、那智勝浦町のWhyKumano Hostel & Cafe Bar
2020年10月15日
19 競技を通して親交深める
 三尾川小で地域交流行事  (古座川町 )

 古座川町立三尾川(みとがわ)小学校(山本健司校長、児童9人)で12日、地域交流行事「スナッグゴルフ&焼き芋会」があり、児童教職員と三尾川区(中田定区長)の高齢者が競技などを通して親交を深め合った。

 この行事は、旧・奥田育英会から贈られたスナッグゴルフセットを活用した秋恒例の取り組み。本年度は感染症予防対策を講じながら実施することとし、同区に参加者集めの協力を求めた。

 当日は中田区長や毎年の稲作体験でお世話になっている日下恵夫さんら12人が来校し、同校は体温確認を求めつつ歓迎。12人はくじ引きでどの児童グループに加わるかを決め、児童はグループ名を決めて一体感を高めつつプレーに臨んだ。

 スナッグゴルフはゴルフの導入として考案された軽スポーツで、グループメンバー全員でボールを打ち一番の好打を次の一打にする流れでゴルフ同様に少ない打数を目指すチーム戦を特色とする。

 同校は今回、運動場に五つのホールと待ち時間中の練習場を準備。各グループとも児童が積極的にペースメイキングに頑張り、プレー後はグループ間で成績を比べて健闘をたたえ合うなどした。

 児童や高齢者が競技に臨んでいる間、山本校長らは児童が校内の畑で育てたサツマイモを炭火であぶって焼き芋に。交流への感謝として振る舞ったが、感染症予防の一環で今回はその場で一緒に味わうのを見合わせ、各自お土産として持ち帰る形で交流を締めくくった。

(2020年10月15日付紙面より)

高齢者と一丸でスナッグゴルフに挑戦する児童ら=12日、古座川町立三尾川小学校
2020年10月15日
20 一日も早い復興願い
 火災やまぬサ市に寄付金  (新宮市姉妹都市親善協会 )

 米カリフォルニア州で8月中旬から山火事が発生。いまだ記録的な火災が続いている。このほど、新宮市と市姉妹都市親善協会の有志らは、市姉妹都市である同州サンタクルーズ市(サ市)に対し寄付金を送付。サ市から会員制交流サイト(SNS)を通して感謝のコメントが寄せられた。

 8月中旬の相次ぐ落雷により別々の場所で発生した火災は、複数の郡を横断する大規模火災へと発展。焼失面積は100万㌈(約4050平方㌔)を超え「ギガ火災」の規模に到達した。被害が深刻化する山火事について、州当局者や専門家からは気候変動の影響を指摘する声も上がっている。

 被害の全容はまだ見えてこないが、サ市においても多くの家族が家を失い避難を余儀なくされている中、新型コロナウイルス感染症の影響で避難所の設置を見合わせている地域も多いといった情報も伝わっている。

 報道を受け、「サ市のために何かできることはないか」と市職員有志と同親善協会員らが先月1日から口コミやSNSなどを通して募金活動を開始した。集まった合計15万5000円の募金は1週間後の8日、市秘書課を通して同親善協会の岩澤卓副会長がCZU火災救済基金に寄付。今月8日、サ市Parks and Recreation課から「両都市はさまざまな困難を乗り越え、互いに助け合ってきた。友好都市の多くの友人たちに感謝します」とコメントが送られた。

 サ市の投稿を受け、田岡実千年市長は「サ市の皆さまの安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げますとともに、今回の新宮市姉妹都市親善協会の皆さんの被災地へのご支援に感謝します。これからも姉妹都市として助け合いながら交流を深めていきたいと思います」と話している。

 市では現在も引き続きサ市への寄付金を受け付けている。集まった募金は災害で多くを失った家族や山間コミュニティーのために使われる。寄付に関する問い合わせは市秘書課(電話0735・23・3333、内線4003)まで。

(2020年10月15日付紙面より)

2020年10月15日
21 子どもを犯罪から守る  山口建設が下校時に見守り活動  (紀宝署 )
2020年10月15日
22 木本が準決勝に進出  高校ラグビー三重県大会  
2020年10月15日
23 淡い明かりの竹ランタン  竹筒に電動ドリルで穴を開け  (寺子屋広場 )
2020年10月15日
24 半年ぶりにカフェオープン  Cafe de アプローチ  (紀宝町 )
2020年10月15日
25 SDGsと世界の水事情  10月15日「世界手洗いの日」に寄せて  
2020年10月15日
26 洋画・彫塑部門の入選決定  和歌山県美術展覧会  
2020年10月15日
27 間もなく満開の兆し  南平野でキイジョウロウホトトギス  (那智勝浦町 )
2020年10月15日
28 総代と区長で代表参拝  樫野の雷公神社で式典  (串本町 )
2020年10月15日
29 すさみ・串本の魅力探る  観光事業等従事者ら研修  (串本町 )
2020年10月09日
30 関係者や崇敬者の奉仕に感謝 熊野那智大社で竣功奉告祭 

 熊野那智大社(男成洋三宮司)で8日、創建1700年記念境内施設整備事業による礼殿などの改修工事完了に伴い「御創建壱千七百年境内施設整備事業竣功(しゅんこう)奉告祭」が執り行われた。神職や神社役員、工事関係者、島正博・整備事業奉賛会長、下宏・和歌山県副知事、九鬼家隆県神社庁長、堀順一郎町長ら約20人が参列し、御前に事業完了を奉告した。続けて竣功記念碑の除幕式も行われた。

 事業概要は、礼殿、拝殿の改修および銅板屋根のふき替え、鳥居や宝物殿、長生殿、手水(ちょうず)舎、授与所の塗装工事。同大社別宮・飛瀧(ひろう)神社の鳥居、社務所、祈願所の改修や塗装など。

 事業費約2億8000万円は氏子や崇敬者らによる寄付。3月31日に工事が完了した。4月に竣功清祓式が斎行されたが、新型コロナウイルス感染症の影響で奉告祭は延期となっていた。

 奉告祭では、男成宮司に続いて参列者らが玉串を奉てん。巫女(みこ)が神楽「浦安の舞」を奉納した。

 男成宮司は「多くの方をお招きし奉告祭を斎行したかったが、新型コロナの影響でかなわず残念」と心情を語り「関係者の方々や全国の崇敬者の方々のご奉仕により立派に竣功することができた。皆さま方のご奉仕に応えるべく、一生懸命努めていきたい」とあいさつ。

 「神社はきちんとした形で残していくことが必要。一新された当大社に多くの人にお参りに来ていただければ」と話していた。

(2020年10月9日付紙面より)

奉告祭に参列した皆さん。一時的にマスクを外し記念撮影に応じた=8日、熊野那智大社
男成洋三宮司(右)と島正博・整備事業奉賛会長により序幕された竣功記念碑
2020年10月09日
31 町民の健康増進の一助に
 体成分分析装置運用開始  (串本町 )

 串本町が7日、体成分分析装置の本運用を開始した。当面は地域包括支援センターと保健センターが介護予防教室や特定保健指導などで運用。将来的には各地区で開かれているサロンなどへと測定の機会を広げることも目指しているという。

 この装置は、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した町独自事業第5弾の一事業「体成分分析装置購入事業」により導入。町民の健康増進の一助としてかねて運用を模索していたが、始めるなら早い方がいいという考えがあり同第3弾の1事業「在宅高齢者運動指導支援員雇用促進事業」に基づく介護予防教室「ころころ教室」の実施に間に合わせる方向で導入を目指してきた。

 分析項目は体水分量、タンパク質量、ミネラル量、体脂肪量などで、事前入力した身長と年齢と性別も加味して筋肉量などを割り出す。測定に要する時間は約15秒。結果表には肥満指標や部位別(右腕・左腕・体幹・右脚・左脚)の筋肉量や体脂肪量、細胞外水分比、体重・栄養・肥満・筋肉均衡などの評価も示され、体の状態の把握や保健指導に生かすことができる。

 同教室の期間開始には間に合わなかったが、この日あった3回目の開講前に受講生全員が同装置による測定に臨み、感染症予防に伴うフレイルの予防を見据えた栄養指導を受ける中でさっそく結果表を活用するなどした。同装置はID管理で個人のデータを蓄積でき、受講生は期間終盤で再度計測に臨み、その変化で受講の成果を振り返る予定。成果の実感を託して、同感染症の広まりに伴う屋外活動の機会減少を補う家庭での健康づくりを促すという。

 地域包括支援センターの林源藏センター長によると、この装置には大勢に利用してもらうことで町民の健康状態の傾向をつかめる側面もあるそう。そのビッグデータを構築し町内に必要な介護予防事業の見極めに生かすことを先々に見据え、幅広く測定の機会を捉えて同装置を活用することに意気込んでいる。

(2020年10月9日付紙面より)

体成分分析装置による測定に臨むころころ教室の受講生ら=7日、串本町立体育館

2020年10月09日
32 幼児期から虫歯予防
 4歳児のフッ化物洗口始まる  (紀宝町 )

 健康的な食生活を維持するためには、自分の歯で、自分の口から食事をとることが大切と考えられている。日本歯科医師会では、80歳になっても自分の歯を20本以上保つ「8020運動を推進」を推奨している。

 虫歯予防には、毎日の歯磨きが大切だが、幼児期からの取り組みも重要だ。紀宝町では2012(平成24)年から、虫歯予防の一環として4歳児以上を対象にフッ化物洗口を行っている。本年度も町内全保育所と幼稚園でフッ化物洗口を開始する。

 フッ化物洗口は、1日1回、洗口液5㍉㍑を口に含み、30秒間ブクブクうがいする。虫歯菌の抑制、再石灰物化の促進、歯質の強化に効果があるフッ素を用いたうがい法で、虫歯予防に期待できるという。

 7日には相野谷保育所(村上江里所長)で始まり、町みらい健康課の歯科衛生士、竹田仁香さんがうがいの方法を指導した。4歳児は、うがいができるように3週間前から水で練習してきた。この日初めてフッ化物でうがいをし、竹田さんは「歯を丈夫にするためにフッ素でうがいしました。うがいしてから30分はお茶などを飲まないように」と説明した。

 町では、1歳2カ月児から3歳児までの各歯科健診で歯科健診、フッ化物歯面塗布、ブラッシング指導、食生活・相談などを行っている。

(2020年10月9日付紙面より)

フッ化物洗口に取り組む園児たち=7日、紀宝町立相野谷保育所
2020年10月09日
33 和歌山のウメは日本一
 三輪崎小で出前授業  (新宮市 )

 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長、児童371人)で6日、2年生56人を対象にした出前授業「梅と梅干しのお話説明会」があった。紀州田辺梅干協同組合の大谷喜則副理事長が来校し、ウメ栽培の歴史や梅干しの効能、県を代表する品種であるみなべ町発祥の「南高梅」について話した。

 和歌山県、県教委、県漬物組合連合会が推進する「梅干しで元気!!キャンペーン」の一環。県の食育推進月間(10月1~31日)に合わせて実施しており、今年16年目を迎える。

 梅干しをより身近なものとして食べる習慣を養い、自分の食に関心を持ってもらうことが目的。県内の全小学校と特別支援学校251校に梅干し約6万4000個と学習冊子6万部を提供し、7校を対象に説明会を行う。

 大谷副理事長は「和歌山県のウメ収穫量は日本一で、昨年は5万7500㌧、全国シェアの65%を占めている」と話し、約400年前から続くみなべ・田辺地域のウメ栽培が国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」に認定されていることを紹介。梅干しに多く含まれるクエン酸には▽疲労回復▽殺菌効果による食中毒予防▽血液をさらさらにする―の三つの効能があると語り、「毎日梅干しを食べて健康になって」と呼び掛けた。

 梅干しの贈呈式もあり、贈られた梅干しはこの日の給食で提供された。

(2020年10月9日付紙面より)

紙芝居でウメの話をする大谷喜則副理事長=6日、新宮市立三輪崎小学校
梅干しの効能を学ぶ児童
2020年10月09日
34 社会福祉の増進に寄与  和歌山県社会福祉功労者表彰  
2020年10月09日
35 金密輸など水際で防ぐ  12日から取締強化期間  (大阪税関 )
2020年10月09日
36 不思議な文様の岩棚へ  南紀ジオパーク・ジオサイト「お蛇浦」  
2020年10月09日
37 手品やゲームでにぎわう  神倉小2年生学年行事  (新宮市 )
2020年10月09日
38 「オリーブの実なりました」  鉢植えの木が初の豊作  (那智勝浦町 )
2020年10月09日
39 親子で楽しいひととき  子育て支援「ハロウィンおばけを作ろう!」  (那智勝浦町 )
2020年10月09日
40 対抗戦主体で競い合う  潮岬中が体育祭を挙行  (串本町 )
2020年10月09日
41 9月定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2020年10月09日
42 JA職員も作業を支援  極早生温州ミカンの出荷ピークに  (御浜町 )
2020年10月09日
43 目標は県大会優勝で花園へ  11日の準々決勝に登場  (木本高校ラグビー部 )