道の駅「たいじ」で物産展 (広域商工会東牟婁協議会 )
那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村の各商工会で構成する広域商工会東牟婁協議会(阪本洋幸センター長)が25日、太地町森浦にある道の駅「たいじ」(〆谷和豊駅長)で「熊野のいいもの集めました」と題した物産展を開いた。各地域の名物を目当てに、和歌山県内外から訪れた観光客など多くの来場者らでにぎわった。
催しは令和2年度伴走型小規模事業者支援推進事業の一環で、物産展は今回で4回目(太地町では2回目)。同協議会ではこれまでにも事業継続力強化計画策定講座や創業セミナーなどを開催し、事業者の学びや支援に努めている。
関係者らはマスクの着用や飛沫(ひまつ)防止シートの設置、アルコール消毒など新型コロナウイルス感染拡大防止対策を取り運営した。
各町村から7店舗が出店し「じゃばら梅酒」「ブルーベリージャム」「ゆずジャム」「ゆずぽん酢」「薄皮まんじゅう」「焼き菓子」「かつお節」「じゃばら加工品」「コーヒー」「ベーグル」「ココナッツカレー」などの豊富な商品が並んだ。多くの来場者が好みの品物を買い求めていた。
〆谷駅長は「屋外の物産展のおかげで駅屋内にも多くのお客さまが足を運んでくれている。どちらも大盛況となってありがたい」と話した。
阪本センター長は「昨年はねんりんピックに合わせて開催したが、今年はコロナで客足を心配していた。大勢のお客さまが来てくれたので本当に良かった」。
物産展の状況や今後については「熊野地域の良い物を集めているため、地元の方々や観光客の皆さまにも良い商品があることを知ってほしい。今後は地域外の方の出店も視野に入れるとともに、事業者の皆さまには物産展をきっかけに持続的な事業展開をしていただけたら」と語った。
(2020年10月27日付紙面より)
組合員らが感染予防講習会 (県美容業生活衛生同業組合新宮支部 )
和歌山県美容業生活衛生同業組合新宮支部(山本東弘支部長)は26日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で公衆衛生講習会を開いた。新宮保健所の池田和功所長が「新型コロナウイルス感染症を予防するために」を題目に講話。参加者らは感染症について知識を深めるとともに、感染予防に対する認識を新たにした。
毎年、組合員を対象に実施する公衆衛生講習会。今年は新型コロナ感染防止の観点から、3密を避けるために午前・午後の2回に分けて開催。内容を「コロナ感染予防」とした。
午前の部では新宮市内の組合員約20人が講習を受けた。参加者には受講後、「新型コロナウイルス感染予防対策取組店」と記された予防講習会受講済ステッカーが配布された。
池田所長は、現在の県内の感染状況や感染時の症状などについて説明。クラスター(感染者集団)の発生を防止することが重要とし、三つの密が重ならない工夫が必要と述べた。
「コロナは症状が出る前の方がうつりやすい」と説明。潜伏期における感染を防ぐためには症状がなくてもマスクを着用することが重要とした。また、必要な感染予防策や適切な感染防護を講じた場合には濃厚接触とならないとし、マスクやフェースシールド、手袋、エプロン(ガウン)の使用を促した。
丁寧な手洗い・手指消毒の効果にも触れ、感染対策として▽身体的距離の確保(密接するときは個人防護具着用)▽マスクの着用▽手洗い▽1時間に2回以上の換気▽よく触れるところの消毒―を求めた。
池田所長は、施設の清掃・消毒方法や従業員の感染予防のための管理、全日本美容業生活衛生組合連合会の感染拡大予防ガイドラインに基づく「施設内の各所における対応策」などについても説明し「普段から感染予防をして、自ら感染しない、感染を拡大させないようにしましょう」と呼び掛けた。
山本支部長は「仮に風評被害が出た場合、店舗が存続の危機にさらされてしまう。それを避けるためにも感染だけは避けなければならない。各店舗、対策を講じているが講習を通してさらに気を引き締める機会としたい」と話していた。
(2020年10月27日付紙面より)
明神小が海の教室に参加 (勝浦海事事務所 )
古座川町立明神小学校(速水和美校長)の児童10人が23日、国土交通省勝浦海事事務所などが展開する事業「海の教室」に参加し串本の海や日本とトルコの友好に触れて関心を培う機会を得た。
この教室は、同事務所と紀南海運協会、近畿海事広報協会が主催。青少年の海への関心を高めることを狙いとし、本年度は感染予防対策を講じつつ同事務所管内の学校に参加を呼び掛け3校が希望した。
明神小は3校目の実施で、前2校とは異なり串本海中公園センターと樫野崎を巡る内容。同センターで児童と合流した同事務所の堀川裕之次長は「今日は海に親しんでもらおうと思いこの教室を開いた。魚きれい、海きれいではなく水族館ではどんなお仕事をしているかなど違った面でも関心を持ってもらい、将来そういう仕事についてもらえたらと思う」と児童に期待を寄せつつ、参加を歓迎した。
同センターでは水族館の学芸員・平林勲さんの解説を受けながら串本の海をテーマにした館内の各展示やバックヤード、海中展望塔から串本の海そのものを見学。ウミガメパークで餌やりを体験するなどして内容や平林さんの姿に親しんだ。
昼食休憩を経て午後は樫野崎へと移動。国内最古の石造灯台・樫野埼灯台を見学し、トルコ記念館では1890年にあったトルコ軍艦エルトゥールル号の遭難と救助や1985年にあったトルコ航空による邦人(=日本人)救出の歴史や海中から引き揚げられた同号や乗組員の遺品を見て日本とトルコ共和国の間柄を考えるなどした。
(2020年10月27日付紙面より)
NACKTが候補DMOに登録 (那智勝浦町 )
那智勝浦観光機構(NACKT)は、16日付で申請を行っていた観光地域づくり法人(候補DMO)に登録されたことを発表した。NACKTは今後、「観光で稼ぎ、潤う町へ」を実現するため、那智勝浦町や町内観光事業者、町民や熊野エリアの関連団体らと共に観光振興を進めていく方針だ。
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観光庁によると、DMOは地域の多様な関係者を巻き込みつつ、科学的なアプローチを取り入れた観光地域づくりを行うかじ取り役となる「観光地域づくり法人」とされている。
日本版DMOは地域の稼ぐ力を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地づくりの司令塔となる組織。
多様な関係者と協働しながら明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定し、その戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人だ。
候補DMOに登録されると、国から人材や情報提供などのさまざまな支援メニューを受けることができる。登録後は1年に1度、事業報告が必要となる。
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NACKTは今後、実績を積みながら関係者との合意形成や次年度の戦略の構築などに取り組み、国からの支援の幅が候補DMOよりさらに広がる「登録DMO」を目指すという。
登録DMOにステップアップするには、全ての登録要件を満たした上で、観光庁の審査が必要となる。審査を通過すれば、最短1年で登録DMOとなる。
村井弘和事務局長は今回の登録について「観光庁に認めていただき候補DMOとなれてほっとしている。これからは気を引き締めて活動を進めていく」。
今後については「町内の事業者や町民の皆さまにご協力をいただきながら、登録DMOを目指して懸命に努めていきたいです」と語った。
(2020年10月27日付紙面より)
高校ラグビー和歌山県大会
熊野那智大社(男成洋三宮司)で8日、創建1700年記念境内施設整備事業による礼殿などの改修工事完了に伴い「御創建壱千七百年境内施設整備事業竣功(しゅんこう)奉告祭」が執り行われた。神職や神社役員、工事関係者、島正博・整備事業奉賛会長、下宏・和歌山県副知事、九鬼家隆県神社庁長、堀順一郎町長ら約20人が参列し、御前に事業完了を奉告した。続けて竣功記念碑の除幕式も行われた。
事業概要は、礼殿、拝殿の改修および銅板屋根のふき替え、鳥居や宝物殿、長生殿、手水(ちょうず)舎、授与所の塗装工事。同大社別宮・飛瀧(ひろう)神社の鳥居、社務所、祈願所の改修や塗装など。
事業費約2億8000万円は氏子や崇敬者らによる寄付。3月31日に工事が完了した。4月に竣功清祓式が斎行されたが、新型コロナウイルス感染症の影響で奉告祭は延期となっていた。
奉告祭では、男成宮司に続いて参列者らが玉串を奉てん。巫女(みこ)が神楽「浦安の舞」を奉納した。
男成宮司は「多くの方をお招きし奉告祭を斎行したかったが、新型コロナの影響でかなわず残念」と心情を語り「関係者の方々や全国の崇敬者の方々のご奉仕により立派に竣功することができた。皆さま方のご奉仕に応えるべく、一生懸命努めていきたい」とあいさつ。
「神社はきちんとした形で残していくことが必要。一新された当大社に多くの人にお参りに来ていただければ」と話していた。
(2020年10月9日付紙面より)
体成分分析装置運用開始 (串本町 )
串本町が7日、体成分分析装置の本運用を開始した。当面は地域包括支援センターと保健センターが介護予防教室や特定保健指導などで運用。将来的には各地区で開かれているサロンなどへと測定の機会を広げることも目指しているという。
この装置は、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した町独自事業第5弾の一事業「体成分分析装置購入事業」により導入。町民の健康増進の一助としてかねて運用を模索していたが、始めるなら早い方がいいという考えがあり同第3弾の1事業「在宅高齢者運動指導支援員雇用促進事業」に基づく介護予防教室「ころころ教室」の実施に間に合わせる方向で導入を目指してきた。
分析項目は体水分量、タンパク質量、ミネラル量、体脂肪量などで、事前入力した身長と年齢と性別も加味して筋肉量などを割り出す。測定に要する時間は約15秒。結果表には肥満指標や部位別(右腕・左腕・体幹・右脚・左脚)の筋肉量や体脂肪量、細胞外水分比、体重・栄養・肥満・筋肉均衡などの評価も示され、体の状態の把握や保健指導に生かすことができる。
同教室の期間開始には間に合わなかったが、この日あった3回目の開講前に受講生全員が同装置による測定に臨み、感染症予防に伴うフレイルの予防を見据えた栄養指導を受ける中でさっそく結果表を活用するなどした。同装置はID管理で個人のデータを蓄積でき、受講生は期間終盤で再度計測に臨み、その変化で受講の成果を振り返る予定。成果の実感を託して、同感染症の広まりに伴う屋外活動の機会減少を補う家庭での健康づくりを促すという。
地域包括支援センターの林源藏センター長によると、この装置には大勢に利用してもらうことで町民の健康状態の傾向をつかめる側面もあるそう。そのビッグデータを構築し町内に必要な介護予防事業の見極めに生かすことを先々に見据え、幅広く測定の機会を捉えて同装置を活用することに意気込んでいる。
(2020年10月9日付紙面より)
4歳児のフッ化物洗口始まる (紀宝町 )
健康的な食生活を維持するためには、自分の歯で、自分の口から食事をとることが大切と考えられている。日本歯科医師会では、80歳になっても自分の歯を20本以上保つ「8020運動を推進」を推奨している。
虫歯予防には、毎日の歯磨きが大切だが、幼児期からの取り組みも重要だ。紀宝町では2012(平成24)年から、虫歯予防の一環として4歳児以上を対象にフッ化物洗口を行っている。本年度も町内全保育所と幼稚園でフッ化物洗口を開始する。
フッ化物洗口は、1日1回、洗口液5㍉㍑を口に含み、30秒間ブクブクうがいする。虫歯菌の抑制、再石灰物化の促進、歯質の強化に効果があるフッ素を用いたうがい法で、虫歯予防に期待できるという。
7日には相野谷保育所(村上江里所長)で始まり、町みらい健康課の歯科衛生士、竹田仁香さんがうがいの方法を指導した。4歳児は、うがいができるように3週間前から水で練習してきた。この日初めてフッ化物でうがいをし、竹田さんは「歯を丈夫にするためにフッ素でうがいしました。うがいしてから30分はお茶などを飲まないように」と説明した。
町では、1歳2カ月児から3歳児までの各歯科健診で歯科健診、フッ化物歯面塗布、ブラッシング指導、食生活・相談などを行っている。
(2020年10月9日付紙面より)
三輪崎小で出前授業 (新宮市 )
新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長、児童371人)で6日、2年生56人を対象にした出前授業「梅と梅干しのお話説明会」があった。紀州田辺梅干協同組合の大谷喜則副理事長が来校し、ウメ栽培の歴史や梅干しの効能、県を代表する品種であるみなべ町発祥の「南高梅」について話した。
和歌山県、県教委、県漬物組合連合会が推進する「梅干しで元気!!キャンペーン」の一環。県の食育推進月間(10月1~31日)に合わせて実施しており、今年16年目を迎える。
梅干しをより身近なものとして食べる習慣を養い、自分の食に関心を持ってもらうことが目的。県内の全小学校と特別支援学校251校に梅干し約6万4000個と学習冊子6万部を提供し、7校を対象に説明会を行う。
大谷副理事長は「和歌山県のウメ収穫量は日本一で、昨年は5万7500㌧、全国シェアの65%を占めている」と話し、約400年前から続くみなべ・田辺地域のウメ栽培が国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」に認定されていることを紹介。梅干しに多く含まれるクエン酸には▽疲労回復▽殺菌効果による食中毒予防▽血液をさらさらにする―の三つの効能があると語り、「毎日梅干しを食べて健康になって」と呼び掛けた。
梅干しの贈呈式もあり、贈られた梅干しはこの日の給食で提供された。
(2020年10月9日付紙面より)