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2021年05月22日
1 ネギ1.4㌧を収穫
 持続可能な新機軸の構築に向け  (新宮市 )

 新宮市木ノ川の道阪耕一さんが所有する畑で18日、青ネギの収穫作業が行われた。道阪さん、井上訓さんをはじめ6人が作業に汗を流した。収穫したネギは和歌山県紀の川市にある、サクセム株式会社(中里輝茂代表取締役社長、本社=大阪府熊取町)の工場に送られる。

 道阪さんら、通称「ネギ組」がネギの栽培を始めたのは昨年11月。高齢化や後継者不足などの問題から耕作放棄地や休耕田も増え続けている現状打破の一助に、また「持続可能な農業」の実現化に向け、約15㌃の畑に苗を定植した。

 サクセム㈱は、中国産が販売数の多くを占めるカットネギ市場において、国産カットネギ市場を構築しようと、自社農場で青ネギの栽培を開始したのが2016年。以降、県内全域で地元農家、JAなどの協力のもと、青ネギの委託栽培とカット用青ネギの出荷を行っている。

 「ネギ組」の取り組みは、同社と縁のあった井上さんが、道阪さんと共に国内におけるカットネギの需要に着目したことに起因する。ネギは手間も掛からない上に年間を通して寒暖差が小さい木ノ川や佐野、蜂伏周辺の紀南地方の気候に適している。休耕田の利活用にも可能で、サクセム㈱を通した販路も確保できている―。「ネギを通して地元に誇りを持つ子どもたちが増えてくれる未来を創ることができたら」との思いから、道阪さんと井上さんはネギ栽培に乗り出した。いつの日か生産したネギをカットするプラント工場の建設も視野に入れているという。

 この日、収穫したのは実にコンテナ100箱分で収穫量は約1・4㌧。予想以上の収穫量でコンテナ数が足りなくなり、畑の約4分の3を残して作業を来週に持ち越した。根元を残すことで約3カ月後に再度収穫できることから、1シーズン7㌧超の収穫を見込んでいる。

 道阪さんは「初めてにしては上出来」と太鼓判を押す。今後は別の畑で、苗ではなく種から育てる方法や食品廃棄物リサイクルの堆肥利用も試したいと展望を語り「自分たちがやっているのはモデルを示す試み。失敗もモデルとして必要。後に続く人たちのためにさまざまなデータを用意できれば」と話していた。

 「ネギ組」の、ふるさと・新宮の将来を見据えた「ネギ=イノベーション(新機軸)」の取り組みは、まだ始まったばかりだ。

(2021年5月22日付紙面より)

収穫したネギを前に笑顔=18日、新宮市木ノ川
収穫作業の様子
2021年05月22日
2 利便性や徴収率向上へ
 スマホで町税など納付  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から、スマートフォンの決済アプリによる町税や水道料金などの支払いシステムを導入している。町民は納付書のバーコードを読み取ることで、いつでもどこにいても納付が可能となった。

 この支払いシステムは手段が増えることによる利便性や徴収率の向上を目的に導入された。新型コロナウイルス感染拡大の観点からも屋外に出ず、納付書があれば自宅などで支払えることがメリットとされている。

 納付できるのは▽町県民税(普通徴収)▽固定資産税▽軽自動車税(種別割)▽国民健康保険税▽水道料金▽汚水処理施設使用料▽下水道使用料―に限られる。

 支払いが可能なアプリは「Pay Pay(ペイペイ)」、「LINE Pay(ラインペイ)」、「PayB(ペイビー)」、「支払秘書」の四つ。各自、スマートフォンでダウンロードする必要があり、各アプリのホームページでダウンロードや利用方法が説明されている。

 同町税務課によると、納付書のバーコードが読み取れない場合や、納期限や取扱期限が超過した納付書、納付額が30万円を超える場合はバーコードの印字がないため利用できないとしている。領収書は発行されない。

 また、軽自動車税(種別割)は口座振替による納付と同様、納期限内にスマートフォン用決済アプリで納付した場合、納期限後に証明書が発送される(令和3年度の納期限は31日)。

 軽自動車税(種別割)納税証明書(継続検査用)が急ぎで必要な場合は、同町役場窓口や納付書裏面記載の金融機関やコンビニエンスストアでの納付を勧めている。

 税務課の担当職員は「開始から約2カ月だが、問い合わせや利用もある。お手持ちのスマートフォンがあれば、いつでもどこにいてもお支払いができるので便利で、アプリによってポイントの付与も違う。チャージ忘れや重複納付には注意いただき、ご利用ください。支払い方法が増えることで町としても徴収率の向上につながれば幸いです」と話している。

 問い合わせなどは同町役場税務課(電話0735・52・1094)まで。

(2021年5月22日付紙面より)

2021年05月22日
3 出水期の災害に警戒を
 高台整備や通学路などで対策進む  (紀宝町 )

 東海地方では例年より21日、昨年より25日早く梅雨入りした。21日は梅雨前線の影響で広い範囲で雨脚が強まり、東紀州地域には大雨、強風などの注意報が発表され、朝の通学時間帯に激しい雨が降った。

 津地方気象台によると、梅雨入りは1951年の統計開始以来過去2番目の早さとなった。梅雨時期から台風や集中豪雨が多い10月までの出水期は大雨による災害に警戒が必要となる。

 紀宝町内では各地区で水害への対策が進んでおり、津本地区自主防災会(谷口昌宏会長)は今月、用水路に面した通学路にポールコーンを設置した。

 昨年9月25日の集中豪雨で1時間に100㍉を超える猛烈な雨が降った際に用水路が氾濫。道路との境目が区別できない危険な状態になっていた。

 自主防災会では児童・生徒に「通学路の危険な場所」を聞いたところ、9月の集中豪雨で危険を感じたと返答があった。その内容を町と小中学校に提出し、町の支援を受けてポールコーンの設置が実現した。

 2011年9月の紀伊半島大水害では、河川の氾濫が相次ぎ、甚大な被害をもたらした。熊野川支川の相野谷川では堤防越水が発生し、高岡地区の輪中堤が倒壊して全17世帯が水没した。

 水害から住民の命を守るため、大水害で浸水被害があった鮒田地区に高台一時避難場所が完成した。高岡地区でも整備が進み、いずれも国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所が着手。高岡地区には輪中堤内の海抜14㍍地点に広さ567平方㍍、階段を上った先の海抜20㍍に340平方㍍の避難場所が間もなく完成するという。

(2021年5月22日付紙面より)

児童生徒の要望で通学路に設置されたポールコーン=21日、紀宝町大里
高岡地区に整備されている高台一時避難場所
2021年05月22日
4 EV等シェアの実証実験
 古座MORIの協力得て  (串本町 )

 スマートモビリティシステムの提供を基幹事業とするIT企業「Zenmov株式会社」(ゼンモブ、田中清生代表)=東京都=が19日、串本町域でカーシェアリング構想「ゼロ旅カーシェア(仮称)」の実証実験を始めた。同町中湊に拠点を置く株式会社古座MORI(坂本直弥代表取締役)の協力による取り組み。10日間にわたりゼンモブの電気自動車(EV)を町域で運用し、運行実績や意見を還元するという。

 ゼンモブは2019年に事業を始めた新進気鋭の企業で、現在は主にフィリピンの交通事情改善にアプローチする形で取り組んでいる。将来的には得たノウハウを日本国内で発揮することも思い描いていて、その一端で動き出しているのが脱炭素社会への貢献を見据えた同構想。EVや燃料電池自動車(FCV)を二酸化炭素排出権のオフセット制度を付した形でカーシェアリングし、二酸化炭素排出実質ゼロの運用を観光用途で実現する事業形態の確立を目指している。

 すでに社内実証を進めているが実際の観光地で社外の人に対しどのようなニーズや課題があるかを先進的に探るため、田中代表とかねてつながりがあり会社自体もすさみ町スーパーシティ構想で連携する関係にある古座MORIの坂本代表取締役と共に初の社外実証へと踏み出した。

 用いる試験車両(BMW i3)は域内運用を前提にした車種。インターネット活用によるシステムの管理下にあり、運行実績は自動でサーバーに集積され坂本代表取締役は利用時の良しあしなどで意見を寄せるという。同車両を届けたゼンモブの関田俊文さんや伊藤優さんは、電子キーで管理するなど同車両独特の取り扱い方法を伝えて運用を求めた。

 利便性の探究や二酸化炭素の実質的排出ゼロ達成の条件の見極めが、今回の実験の狙い。坂本代表取締役は「古座MORIとしてもゼンモブさんのようにこちらの環境でトライアルしていただき、南紀を盛り上げていただきながら他の規模でも広がるような成功例をつくっていきたい」と意欲を示しつつ同車両を預かった。

(2021年5月22日付紙面より)

ゼンモブの試験車両を預かる古座MORIの坂本直弥代表取締役(右)=19日、串本町くじ野川
2021年05月22日
5 「地域猫」始めてみませんか  NPO法人ワンニャン会  
2021年05月22日
6 「足が軽くなった!」  サロンで介護予防体操  (新宮市 )
2021年05月22日
7 雨の中サツマイモの苗植え  熊野川中2年が畑作り  (新宮市 )
2021年05月22日
8 親子で楽しいひととき  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2021年05月22日
9 麦の脱穀雨に泣く  児童が宇久井ビジターで  (宇久井小 )
2021年05月22日
10 会員らの力作125点  イオン新宮店で「書道展」  (新宮市 )
2021年05月22日
11 オレンジ商品券を発送  地域経済活性化へ全町民に  (御浜町 )
2021年05月22日
12 赤く色づくナツグミの実  新宮市王子町  
2021年05月22日
13 お悔やみ情報
  
2021年05月09日
14 巫女が舞に磨きをかける
 熊野那智大社で神楽講習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で7日から神楽講習が始まった。一般社団法人神社音楽協会の先崎径子(せんざき・みちこ)会長の指導の下、新人含む4人の巫女(みこ)は「浦安の舞」や「那智の瀧舞」に磨きをかけるべく、稽古に汗を流した。

 同大社では神前にささげる神楽の質を保つことなどを目的に2~3年に1度、神楽講習を行っている。前回の2018年から3年ぶりの実施となった。

 「浦安の舞」は1940(昭和15)年に皇紀2600年奉祝会に向け当時の宮内省楽部の多忠朝(おおの・ただとも)楽長が考案した神楽で、後に全国規模の講習会で各地の神社に広められ、同時に舞い手の巫女も定着させた。「那智の瀧舞」は、同大社の3代前の篠原四郎元宮司と同協会の先代の多静子(しずこ)元会長が考案したという。

 講習を前に巫女や先崎会長、男成宮司らは拝殿で「神楽講習開始奉告祭」を営んだ後、斎館にて講習が開始された。

 先崎会長は巫女それぞれの注意すべき点を教え、目線や手の位置、所作について丁寧に説明した。さらに「余計な力を抜く」「神楽は自然体が重要」などのアドバイスも行った。

 先崎会長は「巫女にとって最も大切な仕事の一つがご神前に奉納する神楽。参拝される方々にすがすがしい気持ちになってもらえることが役目。神楽は世界平和を祈る舞でもあるため、祈りがこもらないといけない」と話した。

 新宮市出身で今年4月から同大社の巫女に奉職した住口梨音(りの)さん(18)は「しっかりと教わって、参拝していただいた皆さまに『那智大社に来て良かった』と思ってもらえるように頑張りたい」と語った。

 男成宮司は「神楽舞の一番の指導者である先崎会長から教えていただけることがありがたい。形や基本を習得して、心を込めて舞をご奉納できれば」と述べた。

 4日間の稽古の成果を神前に奉告する「神楽講習終了奉告祭」は11日(火)午前10時ごろに営まれる。

(2021年5月9日付紙面より)

懸命に稽古に励む巫女=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
先崎径子会長
2021年05月09日
15 「タンタンタン丹鶴ホール」
 立岡さん、自作の歌寄贈  (新宮市 )

 新宮市の歌詞家、立岡みのるさん(84)は7日、新宮市役所を訪れ、新曲「丹鶴ホールの唄」が録音されたCDを寄贈した。曲を聴いた田岡実千年市長は「歌詞に新宮市の歴史や文化が入っており、丹鶴ホールの特徴も捉えられている。素晴らしい歌詞だと思います」と伝えた。

 通信教育などで作詞の腕を磨き、これまで30~40曲もの歌詞を作ってきた立岡さん。10曲ほどがカラオケ配信されるほどの実力だ。このたび、現在建設が進む、市文化複合施設「丹鶴ホール」にスポットを当て「市に奉公したい」との思いで作詞に挑んだ。

 制作に当たっては「晴れやかで誰にでも親しまれるような歌詞に仕上げた。吹奏楽の演奏にも向いているのでは」。「速玉様」や「城下町」「熊野学」など、市内の名所や特徴を歌詞に盛り込み、ポジティブなメッセージへと昇華させた。

 現在は吹奏楽用に編曲を進めているとし「地元の高校生に演奏、歌唱してもらえれば」と希望を口にした。

 田岡市長は「丹鶴ホールがオープンしたら、どこかのタイミングで高校生に演奏してもらい、多くの人に聞いてもらいたい。この曲がBGMとして流れているとわくわくしますね」と笑顔で話していた。

  □     □

♪神倉さんや速玉様の神の都

 お城山を眺めれば

 丹鶴姫が昔いたと言う

 讃歌が流れるホール

 みんな集うよ楽しく集うよ

 タンタンタン丹鶴ホール丹鶴ホール♪

(2021年5月9日付紙面より)

立岡みのるさん(右)が自作の歌を寄贈した=7日、新宮市役所
2021年05月09日
16 想定外に備え、海抜60㍍まで
 鮒田地区高台の階段上り  (紀宝町 )

 10年前の紀伊半島大水害で、家屋の全壊や大規模半壊などの被害が多数出た紀宝町鮒田地区に一時避難場所が完成した。竣工(しゅんこう)式があった後日、地区住民が避難場所を確認した。

 高台は海抜20㍍、広さ820平方㍍。鮒田区では今後、車庫や衣類などを保管する倉庫を造る計画だという。

 水害時には避難所の寺が浸水し、住民は豪雨の中、深夜に寺の裏手にある山道を通り浄水場管理棟へ避難した。地区の女性は「薄着にはだしで寒かったが、みんな必死だった。雨と雷の中、黙々と進んだ。どれだけ歩いたかは覚えていない」と当時の様子を振り返った。

 水害を教訓に区は2018年、高台に用地を確保。熊野川で掘削した土砂を活用して紀南河川国道事務所が整備した。

 想定を超える浸水に備え、一時避難場所から階段を上ると海抜60㍍まで逃げることができる。この日集まった住民約40人は、階段を上って海抜60㍍の広場まで出向いた。

 区では水位をいち早く確認するため、4カ所に防犯カメラを設置。スマートフォンやタブレットで見ることができるという。東口高士区長は「防災に終わりはない。これからも取り組みを進めていく」と話していた。

(2021年5月9日付紙面より)

階段を上り海抜60㍍の広場を目指す=紀宝町鮒田
2021年05月09日
17 釈迦の誕生祝う
 三輪崎保が花まつり  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の太興山龍雲寺(中畑弘士住職)は7日、釈迦(しゃか)の誕生を祝う「花まつり」を開いた。隣接する保育所型認定こども園三輪崎保育園(中畑元太園長)の5歳児21人が参加し、生花で飾った花御堂(はなみどう)の誕生仏に優しく甘茶を注いだ。

 釈迦の誕生の時に竜が現れ、甘露の雨を降らせたという伝承に倣った行事。本来は4月8日に行うが、園児が生活に慣れるまで1カ月ずらしている。

 釈迦が描かれた冠をかぶった園児たちは行事の由来を学び、一人一人誕生仏の像に甘茶を掛けて手を合わせた。甘茶を飲むと「砂糖が入っていないのに甘い」「おいしい」と驚いた。この日は三輪崎地区に出て、近隣の施設で花まつりの歌を披露する姿も見られた。

 中畑園長は「お釈迦様は、小さなお友達の命も大切にするとても優しい男の子でした。みんなもお釈迦様と一緒で、仲良しなのが大好きですよね? 『ありがとう』や『ごめんなさい』を言える子になってください」と語り掛けていた。

(2021年5月9日付紙面より)

誕生仏に甘茶を掛ける=7日、新宮市の太興山龍雲寺
甘茶を味わう園児たち
2021年05月09日
18 エゴノキが花の盛り  新宮市・徐福公園  
2021年05月09日
19 「影響継続」7割強  新型コロナアンケート  (東京商工リサーチ )
2021年05月09日
20 大切な命を守るため  神倉小で地震・津波避難訓練  (新宮市 )
2021年05月09日
21 初夏の花が見頃  三輪崎の濱口さん宅で  (新宮市 )
2021年05月09日
22 「お母さんありがとう」  母の日に手形足形アート  (新宮市 )
2021年05月09日
23 みんなで楽しい思い出を  太地小が春の遠足  
2021年05月09日
24 地域に根差した活動誓う  初のウェブ配信で紀南地区メーデーを開催  (熊野市 )
2021年05月09日
25 20本の苗木植え替える  太平洋沿岸自転車道で  (御浜町 )
2021年05月09日
26 グラウンドゴルフが大好き! 辻本ミサエさん、中井清さん (趣味日和 ~生活に、彩りを。~)
2021年05月09日
27 お悔やみ情報
  
2021年05月02日
28 「今日はじゃばら記念日」
 小中学生らがじゃばら植樹  (北山村 )

 北山村立北山小・中学校(松本広明校長)の児童・生徒ら26人は4月27日、同校校庭の一角にじゃばらの木2本を植樹した。子どもらは今後、じゃばらの木の成長を通して地域研究に取り組んでいく。

 毎年、シーズンにはじゃばらの収穫体験を行うなど、地域産品「じゃばら」を通したふるさと学習に取り組む同小中学校。

 このたびの植樹は(公財)みずほ教育福祉財団の「令和3年度へき地教育研究助成(自由研究)」を受け、北山振興㈱の全面協力を得て実施。研究テーマを「北山をもっと知り、北山をもっと知ってもらおう~『じゃばら』から始めるふるさと学習の発信~」とし、「子どもたちが登下校時に観察できるように」と校庭の入り口付近に植樹場所を設置した。

 じゃばらの歴史や成分、効能について調べ、地域が大切にしてきた食文化を学ぶことによって、子どもたちが地域を知り、より良い郷土にするためにできることを探求・発信していければという思いが込められている。

 この日は、同社の北山振興・じゃばら農園管理責任者であり筏(いかだ)師の宇城公揮さんが植樹や管理方法を指導。子どもらは「おいしくなぁれ」と声を掛けながら、スコップや手で木の根に次々を土をかけていった。

 児童会副会長の市村亜莉朱さん(6年)は「じゃばらは好き。給食でも出てくるじゃばらを使った竜田揚げがおいしい」。会長の岡こころさん(同)は「おいしいじゃばらの実がなりますようにと思いを込めて植樹しました」とじゃばらの成長を願った。

 松本校長は子どもらに対し「北山村といえばじゃばら。じゃばらは村にとって大事な産業。毎日観察したり研究したり、実がなったらおいしい料理を考えたりしたいと思う。今日は北山小中にとって『じゃばらの記念日』です」と呼び掛けた。

(2021年5月2日付紙面より)

「今日はじゃばら記念日」植樹した木をバックに、マスクを外して記念撮影=4月27日、北山小・中学校
全員で協力して植樹した
2021年05月02日
29 英霊しのび平和に感謝
 規模縮小し慰霊祭営む  (那智護国神社 )

 那智勝浦町天満の天神社に合祀されている那智護国神社(髙橋正樹宮司)で4月29日、「第66回慰霊祭」が営まれ、那智地区の英霊292柱と消防殉職者の安らかな眠りを祈念した。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小しての斎行となり、また、雨天のため社務所で行われた。

 慰霊祭は例年、遺族や消防関係者、各地区の区長、住民など多くの人々が参列するほか、天満交友会の獅子舞奉納や餅まきも盛大に行われている。昨年も新型コロナの影響で規模を縮小して実施している。

 この日は同神社奉賛会や遺族会、同神社責任役員など6人のみが参列。髙橋宮司が神事を執り行い、先人の犠牲の上に築かれた平和をかみしめ、現在の繁栄に感謝した。

 奉賛会の山本年昭会長は「あなた方の尊い犠牲は新しい日本の復興に大きく貢献し、日本は世界に誇れる国となりました。私たちはあなた方の思いを引き継ぎ、平和な世の中を構築することに精進することを改めてお誓いします」と祭文を読み上げた。

 式典後、遺族会の石井康夫会長は全国でも遺族会が高齢化し消滅や解散が進んでいることに触れ、「幸い、那智地区では奉賛会の方々のおかげで毎年、慰霊祭が行えているため感謝しております。来年、コロナが終息していれば盛大に実施したい」と話した。

(2021年5月2日付紙面より)

役員のみが参列し慰霊祭を営んだ=4月29日、那智勝浦町の天神社社務所
2021年05月02日
30 豊漁と航海安全願い例大祭
 孔島嚴島神社・鈴島蛭子神社  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の孔島(くしま)嚴島(いつくしま)神社と鈴島蛭子(えびす)神社の例大祭が4月29日に営まれた。悪天候のため、三輪崎漁業協同組合の事務所2階から両神社に向いて神事を執り行い、関係団体の代表者たちが豊漁と航海安全を願って玉串をささげた。

 孔島嚴島神社の主祭神は海路を守護する神として信仰を集める市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。鈴島蛭子神社の祭神は漁港を見守る大漁の神である蛭子命(ひるこのみこと)とされている。

 神事には孔島・鈴島保護委員会の井上元和委員長や海野義尊・三輪崎漁業協同組合長、中村武・三輪崎八幡神社氏子総代会長、大石能央・農業実行組合長、濱口仁史・三輪崎区長代理らが出席し、熊野速玉大社の佐藤仁迪(ひとふみ)権禰宜(ごんねぎ)を斎主に迎えた。例年は両神社での神事後、参拝者らに盛大に餅まきを行うが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大予防のため中止。神事への参列者に護符や餅を配った。

 井上委員長は「世の中では新型コロナのこともあるが、漁業に関係が深い神様ですから、豊漁と航海安全を祈願した」。同会は大雨や台風後に島内に漂着した海洋プラスチックごみなどを清掃する美化活動に取り組んでおり、「紀伊半島大水害後、毎年各地で災害が起こっており、危惧している。今後も孔島と鈴島を守るため、奉仕活動をしていきたい」と話していた。

(2021年5月2日付紙面より)

鈴島蛭子神社へ向き祝詞奏上=4月29日、新宮市の三輪崎漁業協同組合
2021年05月02日
31 関係者のみで冥福を祈る
 梶取崎でクジラの供養  (太地町 )

 太地町は4月29日、過去に古式捕鯨の見張り台であった同町の梶取崎(かんどりざき)公園でクジラの供養を行った。町漁業協同組合(脊古輝人組合長)、太地いさな組合(田中清仁組合長)、地域捕鯨を守る太地町連絡協議会(塩崎伸一会長)、町職員など11人が参列し、古くから町民の生活の糧としてきたクジラへの感謝をささげ冥福を祈った。

 例年は100人ほどが参列する「鯨供養祭」が営まれているが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年に引き続き今年も中止となった。しかし、関係者の中で「供養だけでもやろう」との声もあり、今回に至ったという。

 この日は各団体の役員や町幹部のみという最小限の参列にとどめたため、住職の読経も行わずそれぞれが「くじら供養碑」に手を合わせた。

 参列した〆谷(しめたに)和豊町漁協参事は「命あるものをいただいている。恵みに感謝するとともに冥福を祈ります」。

 漁野洋伸副町長は「太地町は400年以上クジラと共に歩み発展してきた。三軒一高町長は『クジラの恵みを町民に』といつも話している。感謝の気持ちを持って今後も供養を続けていきたい」と語った。

(2021年5月2日付紙面より)

クジラに感謝し冥福を祈った=4月29日、太地町の梶取崎
関係者のみが参列した
2021年05月02日
32 近大新宮が準決勝進出
 春季近畿高校野球和歌山県予選  
2021年05月02日
33 5人で会食したことを陳謝  西田町長が当時の町幹部と  (紀宝町 )
2021年05月02日
34 ワクチン配分量を発表  和歌山県  
2021年05月02日
35 今後のコロナ支援など  市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2021年05月02日
36 本の楽しさや魅力知って  はまゆう・こども園で読み聞かせ  (新宮市 )
2021年05月02日
37 園児の成長を願って  下里保でこいのぼり集会  (那智勝浦町 )
2021年05月02日
38 学年超えて楽しく遊ぶ  神倉小学校児童が遠足  (新宮市 )
2021年05月02日
39 初夏を告げるかんきつ  サマーフレッシュを初出荷  (御浜町 )
2021年05月02日
40 「飛雪米」の田植え作業  町のブランド米として定着  (紀宝町浅里 )
2021年05月02日
41 ゲームなどで盛り上がる  3小学校が春の遠足  (紀宝町 )
2021年05月02日
42 「広報きほう」総務大臣賞に  昨年の12月号が評価受け  (紀宝町 )