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2024年02月27日
1 日舞や詩舞、優雅に観客魅了
 第13回新宮市伝統芸能大会  

 新宮市伝統芸能大会が25日、市文化複合施設「丹鶴ホール」で開かれ、11団体が日頃の成果を披露、会場から大きな拍手が湧いた。

 13回目の今年は▽哲泉流日本吟詠協会紀州支部連合▽井谷豊優扇会▽熊野曼荼羅(まんだら)太鼓▽関西吟詩文化協会 華城会▽正派若柳流美栄の会▽西川流友華会▽西川流友千恵会▽藤紀和会▽哲泉流南紀清流▽若柳流若吉会▽坂東流柳蛙会―が日舞や詩舞、詩吟、力強い和太鼓演奏を繰り広げた。

 市と市伝統芸能大会実行委員会(委員長=藤紀実美・藤紀和会家元)が主催。速水盛康教育長が「丹鶴ホールで伝統芸能を披露していただけることを楽しみにしている。温かいまなざしで堪能し、和やかにお過ごしください」とあいさつした。

 西川流友千恵会の華麗な舞で幕を開けた。各団体が舞台に立ち、和服姿の出演者が優雅な立ち振る舞いで花を添えた。

 有志による「正調新宮節」の踊りに続き、最後は熊野曼荼羅太鼓が「お祭り新宮節」「黒潮囃子(ばやし)」を演奏した。

 ホール1階のホワイエでは、茶道表千家流音無会(築紫充代会長)による呈茶の振る舞いもあった。

(2024年2月27日付紙面より)

有志が「正調新宮節」を踊る=25日、新宮市の「丹鶴ホール」
伝統芸能大会を楽しむ来場者
2024年02月27日
2 飛行機はなぜ飛ぶの?
 こども航空教室を開催  (新宮市 )

 新宮市が主催し、市と包括連携協定を結んでいる明治安田生命保険相互会社が協賛する「親子で学ぶ! こども航空教室」が24日、新宮市役所別館であった。親子連れ14組33人が参加。飛行機が飛ぶ仕組みや客室乗務員の仕事を学んだ。

 明治安田生命は日本航空株式会社(JAL)と提携しており、こども航空教室を全国で展開している。新宮市にも提案して実施が決まった。現役のJAL客室乗務員で組織する「JALふるさと応援隊」の森國真世さんが講師を務めた。

 森國さんは、JALグループが持っている飛行機の数や種類、国際線で活躍するボーイング787について紹介。飛行機が飛ぶ仕組みについて「エンジンを回して進むと風を受け、翼の上と下の風の速さが変わる。圧力の差により浮かび上がろうとする力で押し上げる」と話した。

 羽田や成田にある整備工場についても解説。「タイヤやブレーキやエンジンに不具合がないかを点検する。3~4年ごとにエンジンやシステムを整備、6~8年ごとにシートや内装を外して隅々まで調べる」などと語った。

 客室乗務員の仕事も紹介。「パスポートや身分証明書、制服、iPad(アイパッド)などが仕事グッズ。iPadには仕事資料が全て入っている」と述べた。客室乗務員が必ず持っているものとして「秒針付きの腕時計。お客さまの脈を測らないといけない時に使う」と明かした。

 参加者に、機内アナウンスに挑戦してもらう一幕もあった。「聞きやすい声で、ゆっくりと笑顔で」と呼びかけ。参加者は指導に従い、森國さんに続いてアナウンスした。

 両親と共に訪れた松田莉桜(りお)さん(8)、栞奈(かんな)さん(7)は「楽しかった。飛行機にはまだ乗ったことがないので乗ってみたい」などと話した。

 なお会場では、明治安田生命のスタッフによる血管年齢測定なども行われていた。

(2024年2月27日付紙面より)

14組の親子が飛行機について学んだ=24日、新宮市役所別館
客室乗務員の仕事について語る森國真世さん
2024年02月27日
3 三枚おろしやだし取り紹介
 西向小でキッズシェフ体験  (県調理師会 )

 串本町立西向小学校(河田恵美校長)の5、6年生16人が22日、県調理師会のキッズシェフ体験に参加し現役の調理師と一緒に魚の三枚おろしやだし取りなどを経験した。

 この体験は、子どもたちに調理の楽しさを伝えるため会員が学校へ赴く形で実施。今回は同会新宮支部の平見一雄支部長と所属する新宮調理師会の里中陽互さん、中畑光史さん、平見輝行さんの計4人がアジのつみれ汁など児童に味わってもらうメニューの食材を持参して訪問した。

 5、6年生は魚の三枚おろしを実演で教わり、アジで挑戦。その切り身をたたきにし、ネギと卵黄を混ぜてつみれにした。昆布とかつお節の合わせだしを取り、砂糖やしょうゆ、塩といった調味料を加えて好みの味に調えつみれ汁を調理した。

 和食の基本となる調理の体験と並行して、4人は防災食としてサバ缶を使った炊き込みご飯の作り方も紹介。5、6年生はこれら2品と味を調えただし汁で味わううどん、だしを取った後のかつお節で作ったつくだ煮をこの日の昼食とし、それらの味わいを確かめた。

 児童の多くが三枚おろし初体験で、今回の経験で魚をおろす自信がついたそう。食後は複数人がだしの取り方も含めて「家でもしてみたいと思った」と感想を発表し、数々の紹介に感謝した。

 5、6年生の経験を一調理師として後押しした平見支部長は「料理に興味を持ち、少しでもこういう仕事(=調理師)に就いてくれる人が増えればと思います。今回も息子がつくだ煮を準備してくれたが、食材を無駄にしないことも一緒に教えていけたら」とこの活動に込める思いを語った。

(2024年2月27日付紙面より)

現役の調理師からだし取りを教わる5、6年生=22日、串本町立西向小学校
児童から感想と感謝を受ける調理師の皆さん
2024年02月27日
4 今年も神秘ウオーク開始
 43人が那智山の原生林へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山で23日、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)主催の「神秘ウオーク」が始まった。普段立ち入れない神域である那智山の原生林を体験できるとあって、初回には全国から43人が参加し、那智の滝(一の滝、二の滝、三の滝)を巡った。

 比較的水量が少ない2~5月限定で、3滝を巡ることができる唯一の企画として人気を博している。今季は3月10日(日)までに5回行う計画。この日は雨天で水量増加が予想されることから、熊野・那智ガイドの会の9人がサポートした。

 バス停「那智山」の近くを出発した一行は、表参道を上って熊野那智大社に正式参拝。同じく世界遺産の一部である那智山青岸渡寺や昨年150年ぶりに再建された行者堂へも足を運んだ。昼食を済ませた後に、神域へと足を踏み入れた。手付かずの自然が残る険しい坂を上り、沢を渡って二の滝、三の滝へと向かった。

 愛知県名古屋市から友人4人で参加した女性は「山を歩くのが好きで、熊野には以前も来たことがあったけれど、神秘ウオークは初めて。雨を心配していたが、ガイドさんがいて心強い」と話していた。

(2024年2月27日付紙面より)

沢を渡る参加者たち=23日、那智勝浦町(丸山由起さん提供)
熊野那智大社の内庭拝観
2024年02月27日
5 「おにっこランチ」に大歓声  節分にちなんだ給食  (紀宝町 )
2024年02月27日
6 山頂からの絶景堪能  紀宝町山歩き部会、松本峠へ  
2024年02月27日
7 つながり、考える機会に  「つれもてまつり」にぎわう  (紀宝町 )
2024年02月27日
8 楽しみながら体動かす  熊野川町で介護予防教室  (新宮市 )
2024年02月27日
9 採用試験の変更点など紹介  業務説明会で鑑識体験も  (新宮警察署 )
2024年02月27日
10 町の景観や環境を保持  渚の会らが清掃活動  (那智勝浦町 )
2024年02月27日
11 「叱咤激励と支援を」  濱口太史氏が県政報告  
2024年02月27日
12 桜まつりに向けて舞稽古  那智勝浦剣友会の3人  
2024年02月27日
13 皇室の繁栄など祈る  熊野速玉大社で天長祭  
2024年02月27日
14 学校版画展の審査結果 東牟婁地方美育協会 
2024年02月27日
15 カワヅザクラ見物集める  週末投光イベント始まる  (古座川町観光協会 )
2024年02月27日
16 町へロケット記念作品寄贈  木彫り作家・杉本紘子さん  (串本町 )
2024年02月27日
17 お悔やみ情報
  
2024年02月25日
18 邪気払い安泰願う 横綱が奉納土俵入り (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で24日、横綱照ノ富士の奉納土俵入りがあった。多数の観覧者が見守る中、横綱が本殿前で土俵入り。邪気を払い安泰や平和を願う意味を込め、力強い四股を踏みせり上がった。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年を記念して行われた。照ノ富士は、伊勢ケ濱部屋に所属する第73代の横綱で、モンゴル出身の32歳。熊野本宮大社での横綱の奉納土俵入りは初となる。同部屋の和歌山後援会長の協力で実現した。

 境内では、本殿正面の位置に土俵が設置されていた。来賓や一般の観客は、開始前から会場で待機していた。照ノ富士は、紙垂(しで)の下がった純白の綱を腰に締め、露払いと太刀持ちを従えて土俵入り。土俵の中央に進み本殿の方角を向き、かしわ手を打ち、四股を踏んだ。「攻め」の姿勢を表すといわれる、両手を左右に広げる「不知火(しらぬい)型」でのせり上がりを見せて土俵入りを終え、退場。観客から拍手が湧き起こった。

 九鬼宮司は、奉納土俵入りに先立つあいさつで、能登半島地震に言及。「横綱の奉納土俵入りは、邪気を払い正気を招く意味がある。天変地異を収め、国民の安泰や世界の平和(が実現すること)を願い、(今日の姿を)目に焼き付け、心に刻んでほしい」と呼びかけた。

 照ノ富士は土俵入りを終え「よみがえりの地で土俵入りしたことをうれしく思う」と感想。能登半島地震などを念頭に「二度と起きないようにとの思いで取り組んだ」と明かした。

  □     □

■立見券を求め行列

 観客は200枚しかない立見券を求め、当日の早朝から行列を作っていた。先頭の70代女性は「みなべ町から来た。近くの民宿に泊まり、朝の1時半から並んだ」と話していた。また、大社へと上がる階段の途中の広場にモニター2基が設置され、立見券を入手できなかった観客はここで観覧した。

(2024年2月25日付紙面より)

「不知火型」のせり上がりを見せる横綱の照ノ富士=24日、熊野本宮大社
立見券を求め早朝から行列ができた
2024年02月25日
19 パンや水の備蓄入れ替え
 那智勝浦町内の防災倉庫で  

 那智勝浦町は21、22の両日、町内の防災倉庫で、備蓄食料のパン4800食、水(500㍉㍑のボトル9840本)の入れ替えをした。賞味期限が近づいたことによるもので、雨の中、町職員が運搬作業をした。

 同町では残りの賞味期限が1年を切ったものから順次入れ替えており、今回、パンは町内9カ所、水は7カ所で実施した。

 パンは5年保存で、アレルギー対応のため、卵使用・不使用のものが半分ずつある。水はこれまで2㍑ボトルで備蓄していたが、被災者への配布のしやすさや飲み切りやすさ、衛生面を考慮し、今年から500㍉㍑ボトルに。備蓄物資の積み増しなども見据え、5年保存から10年保存のものへ変更した。本年度中に、追加でアルファ米1000食分を勝浦小学校の防災倉庫へ導入する予定だ。

 賞味期限が近づいた備蓄食料は、イベント等で町民へ配布する他、フードバンクにも寄贈する予定となっている。

(2024年2月25日付紙面より)

備蓄パンの搬入を行う町職員=21日、那智勝浦町立勝浦小学校内の倉庫
2024年02月25日
20 第三の場所で話そう 食堂が協力、3月から開催 (紀宝町)

 家や学校、職場でもない第三の場所「サードプレイス」をつくろうと、紀宝町井内の食堂で「kokoro(こころ)カフェ~地域のサードプレイス~」が3月から始まる。同町地域おこし協力隊の看護師2人が出迎え、誰でも気軽に立ち寄って話せる場を目指す。

 協力隊の沼澤幸子さんと米中京子さんは昨年8月に着任し、死生観を深めるワークショップを開くなど町民の心のケアを担う看護師として活動。沼澤さんはがん患者やその家族をケアする一般社団法人がんサポートナースを運営している。

 3月2日(土)から始まる「kokoroカフェ」は、地元食材を使った定食などを提供している「kokoro食堂」店主・尾﨑亜紀さんの協力で営業時間後の食堂を会場に。がん患者やその家族、子育て中の人、自宅で介護している人などを対象としているものの、申し込み不要で誰でも参加できる。参加費は100円。

 毎月第1土曜日の午後2時~4時にオープンし、時間中は食堂のドリンクも有料でオーダーできる。また、事前に連絡すれば個別に話す時間も設ける。

 沼澤さんは「町内には『カフェいっぷく亭』(認知症の人やその家族など対象)や『みどりのやね』(専門職が迎える認知症カフェ)などがあり、選択肢が増えればうれしい。肩の力を抜いて一緒におしゃべりしませんか」。

 食堂はおもちゃをたくさん置いたり、座敷の個室を設けたりと子育て中の客に気兼ねなく利用してもらえるよう配慮していて、尾﨑さんは「ここでそんなことができたらいいな、そんな場所が増えていったらいいなという思い。活動を応援したい」と話していた。

 食堂の住所は同町井内575の1。

(2024年2月25日付紙面より)

「kokoroカフェ」が開かれる「kokoro食堂」=紀宝町井内
2024年02月25日
21 近大新宮、初の準優勝
 近畿高校サッカー選手権大会  

 第76回近畿高校サッカー選手権大会の準決勝と決勝戦が23日、紀三井寺公園陸上競技場と同公園球技場で開かれ、12年ぶりに出場した近畿大学附属新宮高校(和歌山3位)が初めての準優勝を飾った。フェアプレー賞も受賞した。

 近大新宮は、球技場で行われた準決勝で、同じ和歌山県勢の初芝橋本(和歌山2位)と熱戦を展開。両チームとも得点を与えない緊迫したプレーを繰り広げ、0―0でPK戦へ。3―2でPKを制した近大新宮が初芝橋本に初めて勝利した。

 決勝戦では東山(京都1位)と対戦。前後半で3点ずつを奪われる厳しい状況でも諦めることなく、前を向き、輝きを失うことはなかった。試合終了間際、大谷侑誠君(1年)がシュートを決め意地を見せた。1―6で敗れたものの、強豪ひしめく近畿で堂々の2位となった。

 大会を振り返り、塩﨑統夫監督は「強豪ばかりがそろう中、1回戦の履正社に勝利したことがいい流れとなった。選手たちも試合ごとに自信を持ってプレーしており、想像以上の力を見せていました。何より、このような結果を残すことができたのは保護者の方々や学校、多くの人たちからの応援や支えがあったからこそ。これからも向上心を忘れず、さらなる高みを目指していければ」と喜びを語っていた。

(2024年2月25日付紙面より)

近畿大会で初めて準優勝した近大新宮の選手たち=23日、紀三井寺公園陸上競技場(同校提供)
2024年02月25日
22 1位に小阪享志さん  写連新宮支部2月例会  
2024年02月25日
23 無理ない筋トレを学ぶ  太地町社協主催で教室  
2024年02月25日
24 効果的な情報発信は  SNS活用の講座で学ぶ  
2024年02月25日
25 地元3校とも定員割れ  県立高校入試出願状況  (和歌山県教委 )
2024年02月25日
26 佐藤春夫の好物「バリコ」 書簡調査で新たに判明 
2024年02月25日
27 安全競技で爽やかな汗  18人がタスポニー体験  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
28 ゲームを通じ意識高める  くろしお児童館で防災学習会  (新宮市 )
2024年02月25日
29 入学したら一緒に勉強しよう  南大居保と太田小が交流  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
30 交流を図る安らぎの場に  「蒟竹笑」がモーニングカフェ  (新宮市 )
2024年02月25日
31 ひな人形の飾りを工作  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
32 会員から募った義援金託す  町老連「新春のつどい」  (御浜町 )
2024年02月25日
33 交流深め、和気あいあいと  親睦グラウンドゴルフ大会  (紀宝町シルバー人材セ )
2024年02月25日
34 手話で懐メロ、楽しむ  和やか「いっぷく亭」  (紀宝町 )
2024年02月25日
35 桃の節句、祝うように  鮮やかハナモモが見頃  (御浜町 )
2024年02月25日
36 お悔やみ情報
  
2024年02月22日
37 わがらで創る郷の未来
 新スペースを地域住民が清掃  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」敷地内で、旧太田中学校の講堂を改装した新たな交流スペース整備が進んでいる。3月下旬の使用開始に向けて大詰めとなった20日には、同校の卒業生を含む地域住民ら約40人が集い、清掃活動に汗を流した。

 廃校になった校舎を地域の拠点として改修整備し、2016年にオープンした「太田の郷」。地域農産物のブランド化による生産・販売促進や、地域資源を生かした誘客などに取り組んできた。

 講堂の改装は「わがらで創る郷の未来『太田の郷を地域資源をもっと有効に活用できるファクトリーと農産業支援拠点へ』」と題し、総務省の過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業の交付金を受けて実施した。

 講堂内には、みそやしょうゆなどの発酵食商品を加工するフロアや、水洗トイレ、夏季の農業体験者向けのシャワールームなどを整備。農作物の付加価値向上や就農者支援、地域外の人々との交流拠点とすることで、ひいては農業の後継者育成や移住促進につなげる狙いもある。

 水道、電気、ガス関連の工事以外は、大工仕事のスキルを持つ地元住民が尽力し、屋根や床の補修、ペンキ塗りなどをしてきた。古い木造校舎の雰囲気を残そうと、室内はあえて木のままにし、面影を残した改修は卒業生にも好評。擁壁周辺のコンクリート打ちを担当した東佐平さん(79)は「自分は第13期の卒業生。講堂では剣道や卓球、卒業式もした」と昔を懐かしむ。「スペースも広いので、いろんな教室や踊りの練習ができるのでは」と今後に期待を寄せた。

 NPO「太田の郷」の石田一事務局長は「いま一度地域の皆で立ち上がり、この拠点に集って、地域を盛り上げる仕組みをつくっていきたい」と力を込める。今後は農繁期を過ぎた5月ごろに完成セレモニーを開催する予定だという。

(2024年2月22日付紙面より)

掃除に汗を流す地域住民=20日、那智勝浦町の旧太田中学校講堂
発酵食商品の加工フロア
2024年02月22日
38 意識を高め担い手に
 新翔高で防災スクール  (新宮市 )

 新宮市佐野の県立新翔高校(宮井貴浩校長)で16日、防災スクールがあった。自衛隊和歌山地方協力本部新宮地域事務所の山本健さんら8人が来校し、1年生98人らがロープワークや避難所などで役立つ技術のライフハック、救急法を教わった。

 防災スクールは毎年、1年生を対象に実施。生徒たちの防災意識を高め、地域防災の担い手として社会貢献できる青少年の育成を目的に行われている。この日は佐野区の役員ら7人も参加した。

 生徒らは3グループに分かれて各講習に臨んだ。ロープワークでは本結び、もやい結び、一重結びに挑戦。自衛隊員の説明に耳を傾け、悪戦苦闘しながらも、それぞれの結び方を習得した。ライフハックでは新聞紙を使用した簡易食器作りと、水だけで作れる非常食調理に励み、試食も行った。

 救急法の講習時には応急の止血法や、毛布と角材で組んだ担架の作製を学んだ。

 佐野区の坂本眞一郎さんは「日頃、区内でも防災について意見を交わすなどしていますが、有意義な時間を過ごせました。改めて知識を確認できた」。

 生徒の德村奏磨さんは「難しいところもあったけど、勉強になった。いつ起きるか分からない災害。もしもの時には自分の命を守ると同時に、学んだことを生かして人を助けられるようになれれば」と話していた。

(2024年2月22日付紙面より)

ロープワークに取り組む生徒ら=16日、新宮市佐野の新翔高校
2024年02月22日
39 流域治水の内容共有
 東牟婁地域でウェブ会議  

 「東牟婁地域等における大規模氾濫減災協議」が19日、インターネットのウェブ上であった。東牟婁地域で河川がある市町村や、国・県の関係機関などが参加。流域治水に関する取り組み内容の報告を受け、共有した。

 各機関の担当者より、減災の取り組み方針や▽古座川▽太田川▽那智川▽佐野川▽周参見川―の流域治水についての説明があった。

 全体的な課題として「水害リスクの空白域が存在」「主要河川以外のハザードマップの作成、避難場所、避難経路の見直しが必要」「避難場所・避難経路の見直しに伴う避難誘導の案内看板・誘導灯などの検討が必要」などが告げられた。

 古座川、太田川、那智川、佐野川では▽河川改修▽砂防えん堤整備▽森林整備・治山事業―などの実施報告があった。防災教育や災害情報の伝達、河川監視カメラの設置、避難情報の判断などの言及もあった。他地域での流域治水の優良事例の紹介も行われた。

(2024年2月22日付紙面より)

河川改修工事が進む佐野川=19日、新宮市佐野
2024年02月22日
40 大学生の二つの提案採用
 武者修行プログラムで  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町のコミュニティ消防センターで19日、株式会社旅武者が提供する「地方創生イノベーション武者修行プログラム™」の最終発表会があった。全国から集まった大学生14人がホテル&カフェバー「WhyKumano」オーナーの後呂孝哉さんらにビジネスプランを発表し、二つが採用となった。

 ビジネスのリアルを経験する短期集中・実践型プログラム。町内で実施するのは7回目で、テーマは「新しい旅のコンセプト『アルベルゴ・ディフーゾ』~海外観光客向けにゲストハウスの新規サービスを開発~」。

 学生たちは2週間かけて観光客らへのインタビューや商品開発、販売・効果測定を展開。最終発表では4チームが▽勝浦マグロジャーキー▽ナッチーバー・おつまみなっちー▽『Bie―Kumano』物販事業プラン▽WhyKibori―を提案した。

 採用となったチーム愛燃の「ナッチーバー・おつまみなっちー」は、朝食にぴったりで、おつまみアレンジもできるシリアルバー。「那智黒あめ」を参考に黒糖を使い、アクティブに動く熊野古道歩きの観光客の手軽な栄養・カロリー補給アイテムになる。植物由来の食材を使うことで、ビーガン(完全菜食主義者)の食需要にも応える。

 チーム愛燃の大橋さくらさん(19)、浅尾寛太さん(22)、黒沢龍己さん(19)、嶋田心さん(19)は、11日の中間発表時点では具体的な案を出せずに0点評価と苦戦。「偶然持っていたナッツに那智黒あめを絡めてみたことがきっかけ。宿泊中のお客さんに提供すると好評で、改良が楽しかった」と振り返った。

 チーム感覚派の「勝浦マグロジャーキー」は、捨てられがちなマグロのあらを活用したジャーキー。味と保存方法などの改善すべき点があるものの、今後も開発をやりきることを条件に採用した。

 後呂さんは「正直、ビジネス経験のない学生に飲食提案は無理だろうと思っていたが、ここまでちゃんとしたプランを持ってくるのは予想外。若い人たちの底知れぬ力を感じた」と語り、2案について「実際にお客さんに提供するのが楽しみ」と話していた。

(2024年2月22日付紙面より)

チーム愛燃の大学生4人=19日、那智勝浦町のコミュニティ消防センター
開発したナッチーバー
2024年02月22日
41 宇久井スポ少が連覇
 和田禎佑杯サッカーU―9  
2024年02月22日
42 紀宝FCが優勝飾る
 てとて杯U―12サッカー大会  
2024年02月22日
43 活動を報告し意見交換  新宮警察署協議会定例会議  
2024年02月22日
44 学年を超えて交流  縦割り班でクイズ大会  (緑丘中 )
2024年02月22日
45 新入学を控え交流  宇久井の児童と園児  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
46 「すごくいい匂い!」  中央児童館でおやつを作ろう  (新宮市 )
2024年02月22日
47 チューリップなど咲く  花てまりの会が花壇整備  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
48 歌や工作などに挑戦  はまゆう・こども園で保育参観  (新宮市 )
2024年02月22日
49 はっきり断ることが大切  光洋中で薬物乱用防止教室  (新宮市 )
2024年02月22日
50 認知症の知識深める  公民館分館で講演会  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
51 新宮市が事例の論文  木材や輸送で生じた変化  
2024年02月22日
52 野良猫減らす具体策  県・町が主催でセミナー  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
53 町内の花盛りを順次投光  23日から桜ライトアップ  (古座川町観光協会 )
2024年02月22日
54 カミュさんに発想を学ぶ  中央公民館で人権講演会  (古座川町 )
2024年02月22日
55 半島振興法の延長など要望  熊野・南郡正副議長会  
2024年02月22日
56 「あせらず自分を見つめて」  対話集会で働く意義を学ぶ  (紀南高 )
2024年02月22日
57 「憧れの兄を目標に」  自衛官候補生の中楓磨さん  (紀宝町 )
2024年02月22日
58 浄財、被災地中能登町へ  曹洞宗青年会が托鉢で集める  (紀宝町 )
2024年02月22日
59 歌や踊りなど元気に披露  新木保育園で発表会  (新宮市 )
2024年02月22日
60 お悔やみ情報
  
2024年02月20日
61 真っ白な雪で遊ぼう!
 4年ぶり「南の国の雪まつり」  (那智勝浦町 )

 4年ぶりとなる第26回商工祭「南の国の雪まつり」(実行委員長=森川起安・南紀くろしお商工会長)が18日、那智勝浦町役場周辺であった。真っ白な雪山に子どもたちの歓声が響き、1万365人(主催者発表)の来場者でにぎわった。

 人、物、地域との「ふれあい」をテーマにした地域の一大イベントで、太地町の姉妹都市である長野県白馬村から運んだ約100㌧の雪が目玉。

 雪山に到着した子どもたちは目を輝かせ、早速雪合戦にそり滑り、雪だるま作りに駆け出した。雪で遊んだ後は、かじかんだ手足を温かい手湯・足湯に浸した。家族5人で来場した西拓己君(8)は「そりが楽しかった」。母親の裕子さんは「子どもたちが雪に触れられる機会はここぐらい。毎年楽しみにしており、久しぶりの開催で自分も楽しめた」と語った。

 周辺一帯が歩行者天国となり、熊野朝市・楽市やフリーマーケットも盛況。メインステージでは地元ダンスチームのパフォーマンスもあった。南紀くろしお商工会青年部による「強運王決定戦」には小学生約100人が参加し、バナナの早食い1位を当てるステージでは会場も大いに盛り上がった。「強運王」の松下愛純さん(7)は賞品のニンテンドースイッチを手に「すごくうれしい」と笑顔で話した。

 初実施の「防災チャンバラ」では、スポンジの刀と命(ボール)を身に着け、30対30で「合戦じゃ~!」。防災クイズを交えてぶつかり合い、バトルロイヤルを勝ち抜いた渡邉翔太君(11)が熊野最強の防災侍になった。

 最後は「お菓子な餅まき」で締めくくり、森川実行委員長は「真っ白な雪で遊ぶ子どもたちの笑顔は何ものにも代えがたい。能登半島地震で大変な状況もあるが、今日一日は楽しく遊んでほしい」。南紀くろしお商工会青年部の浦賀英昭部長は「天候が回復して良かった。ぜひまた来年もご来場を」と話していた。

(2024年2月20日付紙面より)

雪山でそり滑りする子どもたち=18日、那智勝浦町
盛大に「お菓子な餅まき」
2024年02月20日
62 食べ盛りの生徒も笑顔に
 鯨スタミナ丼の調理実習  (太地中学校 )

 太地町立太地中学校(山本佳人校長)で14日、鯨肉を使った調理実習があった。食べ盛りの3年生5人が、鯨の竜田揚げにニンニクが効いた甘辛いタレを絡めた「鯨のスタミナ丼」と「鯨の本皮をつかったみそ汁」の2品を作り、笑顔で味わった。

 小学1年生から多面的にクジラ学習を続けてきた生徒たちに、地域の食文化も知ってもらおうと実施。ゲストティーチャーは、町内のホテル「いさなの宿・白鯨」や「道の駅たいじ」のメニューにもある「鯨のスタミナ丼」のレシピ考案者・竹村直也さん(太地町開発公社)。

 竹村さんは生徒たちに肉の切り方を指導し、肉の繊維に対して垂直に切ることで、同じ肉でも食感が柔らかくなることを教えた。生徒たちは鯨肉をカットし、片栗粉をまぶして180度の油でカラッと揚げていった。タレに絡めてキャベツの千切りと一緒に丼に盛ったら完成。竹村さん特製の梅酢につけ込んだ鯨肉の竜田揚げも作った。

 使った鯨肉は約2㌔、米は13合も炊いたが、生徒たちは「余裕っす」ともりもり平らげていった。その食べっぷりに竹村さんも笑顔を見せ「太地の子どもでも、クジラの刺身は食べるが、火を通すと臭みが出るので苦手という子もいる。好みは人それぞれだが、いろいろな料理法があることを知ってほしい」と話していた。

 竹田成さん(15)は「鯨のスタミナ丼は初めて食べるかも。おなかいっぱい。家で作ったら家族が喜ぶと思う」と話していた。

(2024年2月20日付紙面より)

竜田揚げをカラッと揚げる=14日、太地町立太地中学校
「鯨のスタミナ丼」と「鯨の本皮をつかったみそ汁」
2024年02月20日
63 まちの見学場所をきれいに
 有志が田原海水浴場を清掃  (串本町 )

 「県外からも大勢訪れる見学場所をきれいに」。ロケット「カイロス」初号機の公式見学場となる串本町の田原海水浴場で16日、有志約70人による清掃活動があった。

 この活動は、先月26日にスペースワン株式会社の遠藤守取締役が初号機の打ち上げ日時〈3月9日(土)午前11時~正午ごろ予定、予備期間3月末まで〉を発表して以降、有志の輪が広がり実現した奉仕。最終的に和歌山ロケット応援団、県立串本古座高校CGS部、串本ライオンズクラブ(LC)、町の4者共催、株式会社人見建設、株式会社小森組、有限会社柏木商店の3者協力という布陣で挙行となり、共催を代表して同部の部長候補・宮本和也さん(2年)が前述した趣旨を呼びかけて清掃を始めた。

 人海戦術による砂浜の漂着ごみ回収が主な作業で、町指定ごみ袋(容量50㍑)に入るごみを軽トラック10台分、入らない流木などのごみを4㌧トラック1台分、砂浜から取り除いた。

 串本LCは作業参加に加えてボトルドウオーター「串本の水」を有志に差し入れ。作業後は集めたごみや各種打ち上げ応援のぼり、「カイロス」実物大懸垂幕とともに記念撮影をし、打ち上げの成功を願う思いを分かち合った。

 同部の呼びかけに応えて参加した同校生徒会執行部の副会長・松尾美空さん(2年)は「ロケットを見に来た人が少しでも浜辺にいやすいようにと思ってごみを拾った。ロケットもやっとの打ち上げなのですごく楽しみ」、会計・芦立心さん(2年)は「これだけ大きい浜辺なので最大限活用できるようにしようと思って活動した。延期されてからの打ち上げなので、その分楽しみも詰まっていると思う」とそれぞれコメント。

 例会の延長で共催し有志の頑張りをねぎらった串本LCの小森正剛会長は「ロケットの打ち上げは県にとっても町にとっても素晴らしい事業なので大いに盛り上がってほしいし、われわれも少しでもそのお役に立てたらという思いで共催をさせていただいた。まずは初号機の打ち上げが成功することを願いたい」と思うところを語った。

(2024年2月20日付紙面より)

人海戦術で砂浜の漂着ごみを取り除く有志=16日、田原海水浴場
記念撮影をし成功を願う思いを分かち合う皆さん
2024年02月20日
64 備蓄食料で簡単2品
 料理研究家、Mizukiさん迎え  (新宮市 )

 メディアなどでも活躍する料理研究家、Mizuki(みずき)さんを迎えての料理教室が16日、新宮市保健センターであった。参加者9人がフライパン一つでできる「ツナとトマトのワンポットパスタ」と「塩カラメルポテト」を教わった。

 乳幼児や子どものいる家庭の防災意識向上を目指す、新宮市の子育て支援団体でつくる「乳幼児の命を守る会」(勢古啓子委員長)が主催した。

 災害に備え、備蓄食料を普段の食事に使いながら備蓄する「ローリングストック」を活用した料理で、ツナ缶やトマト缶、パスタなど備蓄でき、普段食べている食材を使用した。

 災害後、水と電気が使えるようになったと想定し、Mizukiさんは二つの料理を紹介。参加者とスタッフがレシピ通りに調理し、アドバイスを受けながら完成させた。

 出来上がった後は試食し「おいしい」「簡単だった」「家でもすぐできそう」などと話していた。会場にはローリングストックの食料を展示した。

(2024年2月20日付紙面より)

調理に取り組む参加者=16日、新宮市保健センター
塩カラメルポテトを紹介するMizukiさん(右)
2024年02月20日
65 新宮弓友会Aが制す
 30人が月例射会に参加  
2024年02月20日
66 新谷悠大君が3位入賞
 近畿スポ少剣道交流大会  
2024年02月20日
67 三輪崎小の児童が入選  色川中3年は団体奨励賞  (わかやまネイチャー・アワード )
2024年02月20日
68 理学療法士に県表彰  医療セ、安井常正さん  (新宮市 )
2024年02月20日
69 安全な打ち上げに協力を  浦神地区などで住民説明会  (那智勝浦町 )
2024年02月20日
70 銀白色のネコヤナギ  高田川で春の訪れ告げる  (新宮市 )
2024年02月20日
71 日本の伝統文化を学ぶ  光洋中学校で茶道教室  (新宮市 )
2024年02月20日
72 絶景など32点が並ぶ  新宮ユネスコ協会写真展  
2024年02月20日
73 紙ができるまでの工程学ぶ 町内の児童が紀州工場を見学 (元気キッズ)
2024年02月20日
74 地元勢最高記録は熊野市  美し国三重市町対抗駅伝  
2024年02月20日
75 511人が熱戦繰り広げ  7県から紀南柔道大会に  
2024年02月20日
76 順次焼香し御利益求める  添野川の湯の花霊場例祭  (古座川町 )
2024年02月20日
77 健康功労賞の受賞を報告 ゲートボール協会の上家浩壽さん (串本町)
2024年02月20日
78 お悔やみ情報
  
2024年02月06日
79 ガールズパワーで観客圧倒
 TGC新宮に3400人  (新宮市 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」で4日、「TGC WAKAYAMA 2024 AFTER EVENT in 新宮」(TGC新宮)が開催された。若者を中心に3400人が来場。ダンスステージや人気モデルのトークショーがあり、ガールズパワーで観客を圧倒した。

 TGCはファッションフェスタ「東京ガールズコレクション」の略称。若年層への発信力を生かして地方創生にも取り組んでおり、前日に和歌山市で開催された「TGC WAKAYAMA 2024」のパブリックビューイング・関連イベントで、新宮市での開催は初。

 よさこいチーム「あしたもハレヤ!」のステージで開幕。モデル・タレントのゆうちゃみ(22)、ゆいちゃみ(19)姉妹によるトークショーでは、TGC出演後に那智勝浦町に宿泊したことを語り「オーシャンビューがハンパない。マグロやエビがおいしかった」。MCの和歌山県住みます芸人こと「わんだーらんど」コンビから「食事制限はしていないの?」と質問が飛ぶと「好きな物を食べるのがギャルのモットーやから!」と返した。

 この日のために地元ダンスチーム5団体の選抜メンバーで結成した「South Coast Crew」(サウス)や、米国で開催されるストリートダンスの世界的大会「WOD」(ワールド・オブ・ダンス)でチャンピオンに輝いた「kirameki☆glitter(キラメキグリッター)」が圧巻のステージを見せた。

 サウスメンバーの長谷川こころさん(15)は「観客の数に驚いたけれど、いい緊張感で、めちゃくちゃ楽しかった」。奥田はるのさん(15)は「違うチームの子たちとパフォーマンスできて、たくさん刺激を受けた。ゆうちゃみさん、ゆいちゃみさんは、テレビで見るよりもっとスタイルが良くてかわいかった」と笑顔で話していた。

(2024年2月6日付紙面より)

「South Coast Crew」のステージ=4日、新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」
2024年02月06日
80 鬼を払って福を呼ぶ 熊野2大社で節分追儺式 

 新宮市の熊野速玉大社と田辺市本宮町の熊野本宮大社で3日、節分追儺式(ついなしき)が営まれた。「鬼は外、福は内」のかけ声とともに豆をまき、除災招福や疫病退散などを祈願した。

  □     □

■熊野速玉大社



 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、夜に追儺式が営まれた。雨天だったが、多数の参拝者が集まっていた。また境内参道には屋台が並んでいた。

 上野宮司をはじめとした大社関係者は、赤鬼、青鬼と共に拝殿の石階段上に並んで豆をまいた。続いて菓子も盛大にまかれた。集まった参拝客は福にあやかろうと、子どもらは菓子をもらおうと、ともに手を伸ばし歓声を上げた。例年であれば、豆をまきながら鬼を追い払うが、境内は傘を持った参拝客が多く、危険と判断して見送られた。

 節分の縁起物「吉兆(きっちょう)」は、昼過ぎで完売していた。境内でどんど焼きも行われており、多くの人が、しめ縄や古いお札などをたき上げていた。

 上野宮司は「福豆とお菓子をたくさんまいた。大阪の方でぜひまいてほしいとお菓子を送ってくれた方もいた。たくさんの人に喜んでもらえて良かった。皆さんの健康や福徳招来を祈った。良い年であることを願う」と話した。

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■熊野本宮大社



 熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、神職や大社役員らが参加し、午前中に節分祭、午後4時から追儺式が執り行われた。境内には災難を追い払い幸福を授かろうと、大勢の参拝者らが訪れた。

 追儺式では神事の後、氏子が扮(ふん)した金棒を持つ赤鬼と青鬼が黎明殿の回廊に現れた。「こわい」と叫んで泣き出す子どももいて、境内に歓声が湧いた。

 鬼の後に神職や巫女(みこ)、役員らが続き、「鬼は外、福は内」と声を上げて豆をまきながら回廊を3周した。最後に九鬼宮司がモモの木で作った弓とアシで作った矢を持ち登場。天に向かって矢を3本放ち、鬼を追い払った。

 この後、餅や菓子などがまかれ、境内に拾い合う参拝者の歓声が響いた。

 九鬼宮司は「大勢の子どもたちも参加してくれ、にぎやかで良かった。能登半島では厳しい状況が続いている。被災した人たちが早く日常の生活に戻れるようにと祈り、これ以上、災いが起きないようにとの願いを込めて豆をまいた」と話した。

(2024年2月6日付紙面より)

拝殿の石段上に並び豆をまいた=3日、熊野速玉大社
氏子が扮した鬼が登場し、参拝客から歓声が上がった=同日、熊野本宮大社
2024年02月06日
81 結果はその先を得るための道
 元王者、村田諒太さん招き講演会  (紀宝町 )

 世界ボクシング協会(WBA)の元ミドル級スーパー王者でロンドン五輪ミドル級金メダリスト、村田諒太さん(38)を講師に招いての文化講演会が4日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷であった。町文化協会が主催。

 約500人の来場者を前に「これまでの決断を誇りに思っている。ボクシングと共に歩み、一緒に生きてきたが、それが全てではなかった。結果はその先を得るための道。小さなことを積み重ね、崩れて、また重ねる。夢や目標はいびつで、振り返った時にかなっている」と語った。

 村田さんは1986年奈良県生まれ。2012年ロンドン五輪で金メダルを獲得し、13年プロに転向。17年10月に最激戦区のミドル級で世界王者となる。23年3月に現役を引退した。

 「ボクシングと共に歩んだ人生」がテーマ。中学1年でボクシングを始め、何度も挫折したことを明かし「不良少年で居場所がなかったが、認めてくれる場所がうれしかった」と振り返った。

 大学時代、2006年のアジア大会でアテネ五輪金メダリストに惨敗して自信を失った。その後引退し、大学職員に。09年、現役復帰し、自信を取り戻してロンドン五輪で金メダルを獲得した。

 ボクシング人生で得た経験を通して「結果だけでなく、努力や全力で向き合った過程を評価することが大切。ポジティブな気持ちの方が運も味方してくれる。文句で終わらず先に進むとチャンスが生まれる」と伝えた。

 親やコーチには「自分で決める子どもの本気度は高い。子どもたちに自己決定権のチャンスを与えてほしい」と呼びかけた。

(2024年2月6日付紙面より)

講演を聞く多くの来場者=4日、紀宝町のまなびの郷
ボクシング人生を振り返る村田諒太さん
2024年02月06日
82 避難所運営を疑似体験
 いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )

 「いきいきサロン三四朗」(松本一良代表)は1月31日、那智勝浦町勝浦のコミュニティ消防センターで32回目となるサロンを開いた。18人が参加し、同町役場総務課防災対策室の庄司亮太さんと山本将平さんに教わりながら避難所運営ゲームで災害時における運営方法を疑似体験した。

 同サロンは仲間づくりや健康増進を図ろうと、防災講話、特殊詐欺防止講話、昼食会、桜の花見など、さまざまな催しを行っている。

 開催に当たり、同サロン役員で防災士の藤社和美さんが100円ショップで買える防災グッズを紹介。避難所運営は役場が行うのではなく、自分たちで設営して始めないといけないとし「今日が対処方法を考える手がかりになれば」とあいさつした。

 参加者は2グループに分かれて、和歌山県が開発した「きいちゃんの災害避難ゲーム」に挑戦。某年12月12日午前4時に南海トラフ地震(マグニチュード8・7)が発生し、上下水道や電気、ガスなどのライフラインの途絶えた「きいちゃん小学校」で避難所運営を行う想定で開始した。

 参加者は▽要配慮者▽保健・衛生▽被災者管理▽ボランティア▽施設管理▽情報▽食料・物資―を統括する班長を務め、1日目、2~3日目、4日目~2週間の各期間に応じた対処方法を話し合った。

 松本代表は「避難所に行くという立場だけでなく、違う視点で考えることができて勉強になりました。命を守ることを第一に、自分たちで運営するとなった時の知識を生かしていければ」と語っていた。

(2024年2月6日付紙面より)

避難所運営ゲームに取り組む参加者=1月31日、那智勝浦町勝浦のコミュニティ消防センター
2024年02月06日
83 新宮、王子らが県大会へ
 県小学生サッカーABリーグ東牟婁予選  
2024年02月06日
84 さまざまなゲームに挑戦  チャレンジランキング大会  (熊野川小 )
2024年02月06日
85 海洋ごみの学習まとめ  12日まで、宇久井ビジター  (那智勝浦町 )
2024年02月06日
86 人々が目指した熊野  霊場成立の経緯など学ぶ  (新宮高校 )
2024年02月06日
87 力合わせ祝いの「石文字」  世界遺産20周年で住民ら作る  (田辺市本宮町 )
2024年02月06日
88 元気に練習の成果を発表  三輪崎保が園芸会  (新宮市 )
2024年02月06日
89 無病息災や家内安全願い  宇久井神社で節分行事  (那智勝浦町 )
2024年02月06日
90 中学校生活を肌で感じる  町内4小学校の6年生73人が  (矢渕中 )
2024年02月06日
91 ウミガメの上陸状況など報告  紀宝町で8団体が情報交換  
2024年02月06日
92 30分かからず250本完売  4年ぶり、浅里なれ寿しまつり  (紀宝町 )
2024年02月06日
93 最高峰の審査で銅賞を獲得  串本町在住の瀧本理花さん  (ショパン国際ピアノコン )
2024年02月06日
94 感謝忘れず代表として挑む  ジュニア駅伝チーム結団式  (串本町 )
2024年02月06日
95 お悔やみ情報
  
2024年02月02日
96 手話を話せることの喜び 太地町が初のイベント開催 

 太地町は1月31日、初の音楽療法&手話イベントを町公民館で開催した。2022年に町で制定された「手話言語条例」(※)に基づき、町民の手話への理解と普及を促進しようと企画。町民約80人が参加し、手話を話せることの喜びを分かち合った。

 イベントは、太地町立太地小学校の4年生15人による手話歌「愛の花」「大きな古時計」で開幕した。同町在住のろう者・畑見建三さん(75)に歌を伝えようと練習してきたという。

 「手話や聞こえない人のことを知ろう!」と題した講演では、東牟婁・新宮聴覚障害者協会の辻山尚美さん(58)が手話通訳を交えて会場に語りかけた。「私たちが手話を話すことは当たり前に感じられるかもしれないが、かつて手話は言語として認められていなかった。『口話法』といって、聞こえない人も声を出し、相手の口の動きを読み取って会話するよう指導されていた。手話は私たちにとっての命。ようやく自由に手話で会話できるようになった」と話した。

 畑見さんが「今では決して許されないことだが、手話を使っているのを教師に見つかり、手をたたかれたり、廊下に立たされたりしたことがある」と苦しいろう学校での経験を明かすと、会場に驚きが広がった。

 美熊野福祉会の音楽隊による音楽療法では「春がきた」「春の小川」「ふるさと」などの楽曲を、会場が一体となって手話と声で歌った。

 参加した70代女性は「手話を話してたたかれていた時代があったなんて知らず、自分がいかに無知だったか気付いた。手話言語条例のことは耳にしていたが、改めて手話を話せることを喜ぶ気持ちが伝わり、涙が出た」と話していた。

  □     □

※手話言語条例=手話とは、手話を必要とする人が知的で豊かな日常生活を営むために受け継いできた独自の言語体系を有する文化であるとの認識の下、手話による意思疎通を行う権利を尊重し、手話を必要とする人とそうでない人が互いに尊重し合いながら共生することを基本理念とする。

(2024年2月2日付紙面より)

辻山尚美さん(右)が講話=1月31日、太地町公民館
手話で「上を向いて歩こう」を歌う会場
2024年02月02日
97 本州初記録のドクウツボ
 須江崎沖合で漁中に捕獲  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で本州初記録となるドクウツボが展示飼育されている。熱帯~亜熱帯に生息するウツボで、分布北限記録ともなることから今年1月上旬には論文発表も実施。飼育担当の大西遼さん(26)は「仕入れて展示されることが多いウツボだが、記録個体はここ(=同館)だけ」と希少さをアピールし、来館時の鑑賞を呼びかけている。

 ドクウツボはウツボ類の中では大型の種で、最大2㍍ほどの大きさになることから迫力重視で仕入れて展示飼育する施設も多いそう。生息域はサンゴ礁がある浅い海域で、国内では小笠原諸島、薩摩半島、大隅諸島、琉球列島の沖合で生息が記録されているが、本州の沖合では同館の個体が初記録になるという。

 その体長は約90㌢で、成魚だが性別は不明。昨年11月26日、大島在住の福島勝司さんが須江崎の沖合(水深約30㍍)でウツボ籠漁をしている折に捕獲した。長い経験の中で見かけたことがなく、直感で「毒のあるウツボでは」と感じて同館へ連絡。対応した大西さんもドクウツボではと感じながら引き取り、ウツボ類を展示飼育している館内Aゾーンの掃除をするエビ水槽へ搬入した。

 南方の魚種に詳しい鹿児島大学大学院の院生・是枝伶旺さんに同定を求め、ドクウツボだと確認。大西さんと是枝さんの連名で分布北限記録、本州初記録として今年1月上旬に論文誌「Nature of Kagoshima」において発表したという。

 体の表面に独特の暗色斑模様を帯びえら穴が黒いなどの特徴で、串本の海にいる他のウツボと区別できる。毒は生物濃縮型のシガテラ毒で、食用すると中毒を起こす場合がある。経験のある漁師は取るべきウツボが分かっているので、誤って市場流通する状況はまずあり得ないという。

 同水槽内では岩陰に潜んでいることが多いが、8種類十数匹いるウツボ類の1匹として良好になじんでいる。2014年にダイビング中の目撃情報が存在しているが、他に情報がないため同館の個体が流れ着いたのか串本の海で繁殖したのかは現状では判断できないとしている。

(2024年2月2日付紙面より)

本州初記録として論文発表したドクウツボ=1月31日、串本海中公園センター水族館
2024年02月02日
98 災害から生き延びねば…
 共育ミニ集会に16人  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育委員会は1月30日、町福祉健康センターで共育ミニ集会の第2回講座を開催した。和歌山大学災害科学・レジリエンス共創センターの教育研究アドバイザー・今西武さんを講師に、16人が改めて過去の災害を振り返り、防災を考える機会とした。

 町教委は本年度より「『命』や『生き方』を考える教育の推進」を重点目標に追加。▽命▽防災▽交流サイト(SNS)―の三つについて、子ども・大人双方で考える時間・空間として集会を企画した。

 今西さんは「人間は『心』が動かないと行動しない。だからこそ、行動心理学を基に、心が動き、実際に行動するための防災プログラムをつくってきた」と講話。報道写真を基に東日本大震災(2011年3月11日)の被災地や遺族らの姿を克明に捉えた「3・11メッセージ」を上映した。

 「1月1日の能登半島地震が発生するまで、正直『また防災か…』と思っていた人もいるのでは。ご自身の足元を振り返りながら、自分のため、愛する人のために防災を」と呼びかけた。

 同年に発生した紀伊半島大水害からも13年が経過する中、災害の記憶をどう子どもたちに伝えていくべきか葛藤する町内教育現場の映像も上映。町教委の草下博昭課長は「能登半島地震の被災地の状況を見るたび、町内小中学校で行われている防災の取り組みと重なる。今後も各校で頑張っていくので、見守ってほしい」と伝えた。

 参加した海野実加さん(31)は「東日本大震災で親を亡くした子どもの姿にショックを受けた。1歳の子どもがいるので、何としてでも災害から生き延びなければと感じた」と話していた。

(2024年2月2日付紙面より)

講話に耳を傾ける参加者=1月30日、那智勝浦町福祉健康センター
今西武さん
2024年02月02日
99 境内にデジタル案内板
 表示灯株式会社が奉納  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)の境内に1月26日、デジタル案内板が奉納された。日本語・英語で大社の由緒やお参りの作法などを伝え、観光客の利便性向上につなげるものだ。

 表示灯株式会社から大社へ申し出があり、地域の27社から広告協賛を得て設置。案内板は宝物殿横にあり、境内の雰囲気に合うよう朱塗りになっている。清祓(きよめはら)い式の後に使用が開始された。

 タッチパネル式モニターでは▽神道とは?▽境内案内▽ご祈祷(きとう)▽参拝方法▽授与品▽催事情報▽御由緒―の7項目を見ることができ、一部を除いて英語にも対応している。側面には日本の長さの単位である寸と尺の目盛りがあり、七五三などで参拝した人々の記念撮影にも使える工夫が施されている。絵馬型の協賛企業広告や周辺地図もある。

 同社開発本部長の浅野正臣さんは「小さい子どもや外国人でも分かるよう、お参りやちょうずの作法はアニメーションになっている」。男成宮司は「神道についての解説もあり、神社の教化にもつながるのでは。世界遺産登録20周年の年でタイミングも合い、外国人の方々にも利用していただきたい」と期待を寄せていた。

(2024年2月2日付紙面より)

宝物殿横に設置=1月26日、那智勝浦町の熊野那智大社
2024年02月02日
100 1月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2024年02月02日
101 JUNTOSが優勝飾る
 第22回新宮ニューイヤーサッカー  
2024年02月02日
102 串本が栄冠つかむ
 那智勝浦町総体スポ少バレーボール大会  
2024年02月02日
103 技家や理科の発想が集う  古座川町で作品展示会  (東牟婁地方 )
2024年02月02日
104 園地ににぎやかさ醸す  樫野崎の早咲きサクラ  (串本町 )
2024年02月02日
105 「やわらかくておいしい」  わがら広角が「もちつきサロン」  (新宮市 )
2024年02月02日
106 早春の浦神峠越える  NPO法人熊野が古道体験  
2024年02月02日
107 下里小4年生が道普請  守る会と清水峠を歩き学ぶ  (那智勝浦町 )
2024年02月02日
108 小6にワイヤロック錠  自転車盗難防止目指し  (新宮警察署 )
2024年02月02日
109 フォークリフト操作を確認  災害時物資輸送に備え研修  
2024年02月02日
110 リーグ連覇と連続日本一を  定期総会で応援ツアー決める  (熊虎会 )
2024年02月02日
111 真剣な表情で企業の説明聞く  初の合同就職説明会  (紀宝町 )
2024年02月02日
112 地震、津波に備え設備確認  飯盛自主防、炊き出し訓練  (紀宝町 )
2024年02月02日
113 「感謝」掲げてまい進  宮本睦美理事長が就任  (新宮青年会議所 )