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2020年08月25日
1 来年実施願いたいまつ供える 金剛寺の「二河の火祭り」 (那智勝浦町)

 那智勝浦町二河にある金剛寺で毎年実施される伝統の荒供養「二河の火祭り」は今年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となった。当日の23日は同地区に住む役員のみが集まり、来年の祭り実施を願うとともに、供養のため小たいまつを宝篋印塔(ほうきょういんとう)に供えた。

 荒供養は1510(永正7)年に始まったとされ、先祖代々の総供養も兼ねて地元の若者たちが継承してきた。二橋青年会が行事を受け継ぎ、青年会で保存会(大江政典会長)を組織して地元住民らと共に伝統を守っている。

 大江会長によると、戦時中の一時期を除き祭事は営まれており、中止になったことはないという。

 例年は白装束に身を包んだ若者たちが本堂で採り火し、種火を分け合って裏山へ駆け上がる。その後、宝篋印塔前でたいまつに点火し、架線を目掛けて次々に投げ上げる。その幻想的な光景を一目見るために地域内外から多くの人が集まる。

 今年は新型コロナの発生状況を鑑み、5月に中止を決定した。この日は5人が裏山を登り、目神八幡(めがみはちまん)の社にサカキを、宝篋印塔ではシキミと点火された小たいまつを供え、手を合わせた。

 大江会長は「地元や近隣からも多くの方々が見物や撮影に来てくれるため非常に残念」。

 「過去に比べて人は減ったが火祭りは年に1回人が集まる交流の場。コロナの状況にもよるが、来年はぜひ実施したいと思う」と語った。

(2020年8月25日付紙面より)

小たいまつを供え、役員らが手を合わせる=23日、那智勝浦町の金剛寺
供養のため作業を進めた
2020年08月25日
2 砂利堆積の解消に向け
 さかさ川河口部の掘削作業実施  (新宮市 )

 新宮市の熊野古道「高野坂」広角側入り口付近にある「さかさ川」の美化活動に努めている市民団体「さかさ川をきれいにする会」(平野雅裕会長)は23日、同川河口部から王子ヶ浜に堆積していた砂利の掘削作業を実施した。

 さかさ川はJRきのくに線の高架下を流れて王子ヶ浜(大浜)につながる幅約8㍍の小さな川。6月中旬ごろに市王子ヶ浜を守る会の会員が毎朝続けているパトロール中に状態を発見し平野会長に連絡した。河口付近は以前から川をふさぐことが頻繁にあり、天候や満ち潮、引き潮などが影響とされていて同会で現地を確認した後、環境省や海岸管理者である和歌山県に重機を使用し河道確保する応急対策を行いたいとの旨を伝えていた。

 県と市の職員が作業に合わせて周辺のごみ拾いを実施する中、平野会長は重機を使用して丁寧に堆積した大量の砂利を取り除いていった。

 平野会長は「県から環境省に作業許可を出してもらい、ようやく行うことができた。重機を提供していただいた日本環境開発株式会社の皆さんのご厚意と協力に大変感謝しています。台風や波などによって地形が変わって再び川が閉塞(へいそく)してしまう可能性があり万全とは言い切れないため、今後も堆積の解消に向かってしっかりと見守っていきたい」と話していた。

(2020年8月25日付紙面より)

重機を使い砂利を取り除く平野雅裕会長=23日、新宮市
2020年08月25日
3 初日はWSやツアーを実施
 認定6周年記念企画始まる  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会と同パークガイドの会主催の日本ジオパーク認定6周年記念企画「行ってみて知ってみて南紀熊野ジオパーク」が22日から始まった。31日(月)までの間にエリア内でガイドツアーや串本町潮岬にある同パークセンター内でワークショップ(WS)を順次開く内容で、詳細は同パーク公式ホームページを参照。

 南紀熊野ジオパークは2014(平成26)年8月28日に日本ジオパークとして認定を受け、4年ごとに迎える再認定の1回目も無事乗り越えて現在6年目を迎えている。拠点施設の同パークセンターは令和元年7月27日に開所。本年度は序盤に新型コロナウイルスの影響で臨時休館を余儀なくされたが、再開後の弾みを目指して7月から月例でイベントを企画し情報発信を強めている。

 8月は日本ジオパーク認定6周年の節目に絡め、両主催で同パークを知る足掛かりとなるイベントを複数準備。期間初日はガイドツアーが予約が催行人数に届かず中止になったものの、オンラインガイドツアー「世界遺産+ジオで二度おいしい那智山」とWS「とっても小さな貝を探してみよう」は計画通り実施した。

 同ツアーには11人がウェブ会議の形で参加。現地で行動するジオパークガイドの解説を視聴し、インターネット経由で適時質問を寄せるなどして熊野古道大門坂や那智の滝への理解を深めた。

 WSは同センターの本郷宙軌研究員と福村成哉研究員を軸にした企画。オゴクダ浜(潮岬灯台の北側にある浜)で採取した砂を顕微鏡で観察し、貝類など気になった粒ベスト10を選んで観察用プレパラートを作る内容で、実施時間帯(午後1~3時)に来館した子どもらが随時挑戦した。

 両研究員は貝類以外に有孔虫の殻やサンゴ類のかけら、ウニのトゲやガラスなどが砂粒と一緒に混ざっていることを事前に紹介。観察しやすいようシャーレに小分けした砂の量からきれいな形で見つかる貝の数はごく少量で、見つけた子どもは集中力全開で砂粒と同じ大きさの小さな貝を観察用プレパラートへと移し取り、挑戦の記念として持ち帰った。

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一部除いて参加受付中



 WSは翌23日も同じ時間帯で実施。この日はガイドツアー「ちょっとだけ・大雲小雲」「南紀熊野ジオパーク 化石から知る大地の成り立ち」も事前予約が催行人数に達し実施された。ガイドツアーは一部締め切りとなったものもあるが、24日現在で参加受け付け中のものも複数あり。いずれも要参加費、要事前予約。事前予約や問い合わせは同センター(電話0735・67・7100、メールe0320005@pref.wakayama.lg.jp)まで。

(2020年8月25日付紙面より)

ワークショップ「とっても小さな貝を探してみよう」に挑戦する来館者=22日、南紀熊野ジオパークセンター
2020年08月25日
4 晴天の下で収穫
 高田地区で稲刈り作業  (新宮市 )

 新宮市の高田地区の田んぼで現在、稲刈りが行われている。22日には同地区在住の溝口ももさんら4人が協力して、ずっしりと実った稲穂を収穫した。

 溝口さんらは高田の休耕田の増加に伴い、少しでも活用していければとの思いで同区の友人である金子蘭さん、岡本のぞみさん、水口いおりさんとともに昨年から始動。葛薮正さん所有の広さ約15㌃の田んぼを借り、地元のベテラン農家たちに教わりながら作業に取り組んでいる。今年は5月に「こしひかり」の田植えを実施した。

 この日は同区の子どもたちも参加。晴天の下、メンバーらは鎌を使用して育った稲を刈り、協力しながらわらで束ねるなどして作業を進めていった。

 金子さんは「現在、新型コロナウイルスの影響で休止している高田キッズのカレー作りなどで使用できればと思って始めました。活動当初は田んぼの状況も悪かったのですが、いろんな方々に肥料や農薬のことなどを教わりこの日を迎えることができました」。

 溝口さんは「昨年は害虫に食べられたりもしましたが、今年は実が詰まっていて重みを感じる。農家の皆さんから気に掛けてもらい、さまざまなことを教えていただいたおかげです。今後も協力しながら育てていき、より良い米を作っていければ」と話していた。

(2020年8月25日付紙面より)

稲を束ねて下がりに掛けるメンバーら=22日、新宮市高田
2020年08月25日
5 御船郵便局の営業開始  新築移転で利便性向上  (紀宝町成川 )
2020年08月25日
6 移動式オービスで取り締まり  8月に入り管内で事故増加  (紀宝署 )
2020年08月25日
7 小中学校で2学期始まる  熊野市、南牟婁郡各校で始業式  
2020年08月25日
8 紀の宝プレミアム商品券発売開始  115店舗で使用可能  (紀宝町 )
2020年08月25日
9 成人式開催の方向性示す  教育民生委員会で各部が報告  (新宮市議会 )
2020年08月25日
10 戦争遺跡を後世に  宇久井の「防空監視哨」  (戦後75年 )
2020年08月25日
11 ヤマモガシの花咲く  宇久井ビジターセンターなどで  
2020年08月25日
12 「ちょっとだけ大雲小雲」  認定6周年記念ツアー  (南紀熊野ジオパーク )
2020年08月25日
13 待望の実りを収穫し味わう  農福連携の支援得て稲刈り  (エコ工房四季 )
2020年08月25日
14 お悔やみ情報
  
2020年08月20日
15 驚き!池が真っ赤に 連日の猛暑が原因か (新宮市の浮島の森)

 国の天然記念物に指定されている新宮市の新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落(浮島の森)東側の池で、水面が真っ赤に染まる現象が起きている。同所管理人は「この暑さと関係があるのか分からないが赤く染まるのは初めて」と驚きを隠せない。

 現象が見られるようになったのは10日ほど前から。日によって範囲や色の濃度が異なる。また、午前8時台ですでに赤く染まっているが、夕暮れ時にはいつも通りの水面に戻るという。18日には広範囲にわたって赤く染まっており、うわさを聞いた人が熱心にカメラを構える様子も見られた。

 熊野学研究委員会の瀧野秀二さんは「単細胞の藻類ではないか」と見解を示す。光合成をし酸素を含んだ植物プランクトンが水面に浮いてきているのではと推測しながらも、同所で赤い藻は見たことがないと述べ「顕微鏡で見てみないと分からない」。

 連日の猛暑で池の水温はぬるめのお湯程度まで上昇している。気候変動や水温の上昇、池の水位の低下などとの関連性について瀧野さんは「水位が下がったことによって池の温度が上昇するなど無関係ではないと思う。もしかしたら今までは気付かれない範囲でプランクトンが発生していたのかもしれない」と述べ、有毒性や生態系に及ぼす影響については「大丈夫だと思いたいが、場合によっては心配事が増える可能性もある」と話していた。

 同所では高度成長期に周辺の市街化に伴い沼沢の乾燥化や水質悪化が顕著となり、オオミズゴケなどの貴重な植物が減少しスギの新しい種子が発芽できないなどの状況に陥った。

 市では森の保存と再生を図るために1988(昭和63)年、有識者らによる調査委員会を組織しさまざまな保存対策事業を実施。また、国や県の水質改善事業などにより、危機的だったいくつかの植物の状況が改善されて今に至る。

 浮島の森の見学は年中無休で、開場は午前9時から午後5時(12~2月は午後4時)まで。

(2020年8月20日付紙面より)

広範囲にわたり赤く染まる池=18日、新宮市の浮島の森
2020年08月20日
16 労働災害防止に向け
 建設工事関係者連絡会議  (新宮・東牟婁地方 )

 建設工事における災害の一層の減少を図ろうと、厚生労働省和歌山労働局新宮労働基準監督署(中前英人署長)は18日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で建設工事関係者連絡会議を開催した。新宮・東牟婁地区の公共工事発注機関、建設関係団体、災害防止行政機関の25人が出席した。

 会議は、三者がより緊密な連携を図ることで災害防止対策の取り組みを推進することを目的に毎年開かれている。

 新宮・東牟婁管内では昨年87件(前年比15件減)の労働災害が発生した。中前署長は「管内では減少傾向にあるが、一方で建設業においては2件増加の14件となっている。土木工事では8件と、前年4件から倍増している」などと説明。

 ▽労働災害の防止▽熱中症対策▽建設業の働き方改革の取り組み推進―に対する協力を呼び掛け「本会議は工事関係者が多数参加する年に1度の会議。情報や意見交換を活発に行い、有意義なものに」とあいさつした。

 乾孝行監督・安衛課長が管内の建設工事における労働災害発生状況を説明したほか、災害事例を原因・対策も交えて紹介。現場における安全管理として▽通路、足場安全対策▽建設機械の安全対策▽安全施工サイクルの推進▽気象状況の変化に伴う措置など―が重要とし「日頃から気象状況を含め体調管理の徹底を」と呼び掛けた。

 また、2023年までに死亡災害を15%以上、死傷災害を10%以上減少させることを目標とした「第13次労働災害防止計画」や「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」「働き方改革関連法」「安全な建設工事のための適切な安全衛生経費の確保」などに対する取り組みを求めた。

 紀南河川国道事務所串本国道維持出張所、東牟婁振興局農林水産振興部林務課、新宮市、那智勝浦町、古座川町、串本町、北山村が公共工事の現状や労働災害防止に係る取り組みなどを紹介した。

(2020年8月20日付紙面より)

25人が出席した建設工事関係者連絡会議=18日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
中前英人署長
2020年08月20日
17 高齢者福祉の向上に向け
 地域包括ケア会議委員に委嘱状  (紀宝町 )

 地域包括ケアシステムの実現を目指す「紀宝町地域包括ケア会議」の本年度第1回会合が18日、同町役場であり、西田健町長が委員16人に委嘱状を手渡した。

 委員は町の高齢者担当職員、医師、介護支援専門員、介護サービス事業者、薬剤師、社会福祉協議会、民生委員・児童委員、老人クラブ連合会女性委員会の代表者などで、任期は2年間。医師で「くまのなる在宅診療所」の濱口政也院長を委員長に選出した。

 委嘱後、西田町長は「大変重要な役割を担っていただくことになりますが、高齢者を取り巻くさまざまな現状や課題などについて真摯に協議していただき、高齢者福祉施策の向上に向け、その一翼を担っていただければ」とあいさつ。委員が自己紹介し、会議の方向性や今後の活動などについて説明を受けた。

 地域包括ケアシステムは、高齢者が支援・介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしく可能な限り生活を続けることができる体制を構築するもの。

 同会議では自助・互助の果たす役割を意識した取り組みを進めるため、本年度から在宅医療・介護連携推進事業、認知症総合支援事業を合わせた「医療と介護の連携・認知症の部会」と、生活支援体制整備事業、介護予防・日常生活支援総合事業の「生活支援体制整備・介護予防の部会」を組織し、各部会で協議するという。

(2020年8月20日付紙面より)

西田健町長(右)から委嘱状を受け取る委員=18日、紀宝町役場
2020年08月20日
18 酷暑続くも熱中症増えず
 降らぬ雨で渇水の不安も  (串本町・古座川町 )

 例年になく暑い日が続く串本町、古座川町域。16日に最高気温38・9度(気象庁観測)を記録した古座川町西川地区は、翌17日に38・1度、18日に37・4度と落ち着く傾向にあるものの酷暑が続いている。

 同町によると、今回の暑さで熱中症が増えている実感はないそう。西川の一住民は「まだ暑さに慣れていない梅雨明けのころにふらっとした時があったが、今は体も慣れてなんとかなっている」とここ最近の状況を語る。

 日中の集落に人影はほとんど見られず、屋内で過ごしている状況。他方、先月20日ごろ以降からまとまった雨が降っておらず、渇水への不安も出始めている。同町では18日現在、管轄する簡易水道系から渇水の連絡はないが状況は注視しているという。

 七川ダム湖に流れ込む各河川の水量は細く、水際では普段水面下にある部分の露出も目立つ状況。同ダム管理事務所によると、最低水位95㍍に対し貯水位は98・19㍍(19日午前10時現在)に下がり、ダム本体は放流せず発電用の毎秒4・2立方㍍(ほぼ最低量)のみ流下しているという。1時間で1㌢ずつ水位が下がる傾向が続いていて、さらに続くと2週間弱で最低水位に達する状況。「このままでは発電ができなくなる」と懸念し、雨による水位の回復を切望している。

 同町消防本部によると、今年の熱中症とみられる救急搬送件数は19日現在で16件。内訳は5月に1件、7月に4件、8月に11件と推移している。7月は梅雨の合間、8月は上旬に出動が集中していて、最近の酷暑相応に出動が増えている実感はないという。

 管内は少ない年で18件、多い年で28件という実績を重ねていて、16件は突出した数ではなく今年の実績もその間に落ち着くと見ている。同町の広報誌を通してあらかじめ熱中症対策を呼び掛けていて、引き続き予防を心掛けてほしいとしている。

(2020年8月20日付紙面より)

連日猛暑日が続いている西川の中心地=18日、古座川町
日々体温超えの最高気温を記録している気象庁の観測装置〈アメダス〉
2020年08月20日
19 元気に夏を楽しむ  新宮・東牟婁  
2020年08月20日
20 「断腸の思い、来年こそ」  活動休止について思い語る  (東牟婁地方陸上競技協会 )
2020年08月20日
21 5児童館で表彰状受け取る  夏休みチャレラン大会  (新宮市 )
2020年08月20日
22 特選に佐古金一さん  写連紀南支部7月優秀作品  
2020年08月20日
23 新宮市内高校生、2年連続の快挙  下古谷律武君が予選突破  (日本クラシック音楽コンクール )
2020年08月20日
24 数多くの花茎しな垂れる  弘法湯前でバショウの花  (串本町 )
2020年08月20日
25 木村藤吉と杉本喜代松  【新宮市】2人の名誉市民、受け継がれていく系譜  (熊野アーカイブ ~熊野に人あり、歴史あり。~ ⑥ )
2020年08月20日
26 お悔やみ情報