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2024年03月31日
1 地域医療っておもしろい
 診療所医師が奮闘  (北山村、7月に「お祭り」開催へ )

 北山村にある唯一の医療機関「国保北山村診療所」の医師、内川宗大(むねひろ)さん(36)が「医療が溶け込んだお祭り」のようなイベントを企画し、7月の開催に向けて動いている。「地域医療っておもしろい」。それを体現しようと飛び地の村で奮闘している。

 和歌山市出身の内川さんは自治医科大学を卒業し、医師として8年目となる2020年4月に村診療所に赴任した。医師不足解消のため設立された自治医大では、卒業後の一定期間を地域医療に従事させる仕組みがある。最後の2年間を村で勤務し、日赤和歌山医療センターに移ったが、「誰かがどこかで親身になっていれば重症化は防げるんじゃないか。もう一度、北山村で地域医療を実践したい」と感じ、23年4月に村へ戻った。

 「その地域を好きになること」。地域医療に向き合う自分なりの姿勢もできた。「人材不足を根底とする問題が深刻化している。医師として育ててくれた地域に何か残し、貢献したい。『地域医療×おもしろい』を体現し、地域を支える医療福祉人材の確保につなげたい」と見据える。

 イベント名は「わっしょ医‼北山村」で、7月6日(土)におくとろ公園で開催予定。「わくわくするお祭りに医療が溶け込んで、気付かない間にみんなの懐に入り込めたら」と思いを込めた。

 インスタグラムには診療所アカウントとは別に専用のアカウントを開設。「分からないなりに一生懸命やってる」と悪戦苦闘しつつ、飾らない文面で発信している。

 開催資金の足しにしようと投資家に出資を依頼するユーチューブの「令和の虎」にも出演。「虎」と呼ばれる投資家たちの厳しい意見を浴びながらも真っすぐな思いをぶつけ、希望の金額を得た。

 飲食店の出店やステージイベントなどの盛り上がり要素を充実させつつ、医療体験ブースは縁のある医療介護福祉従事者に協力を求めながら準備を進めている。実行委員会が主催し、村、株式会社じゃばらいず北山が共催する。

 内川さんは「医療に関心がある、ないにかかわらず、まずはイベントを楽しみに来てほしい。これを入り口として村や地域医療に関心を持ってもらえれば、つないでいく仕組みも考えている」と話していた。

(2024年3月31日付紙面より)

「わっしょ医‼北山村」を企画した医師の内川宗大さん
インスタグラムに開設したイベント専用アカウント
2024年03月31日
2 施設の名称を変更
 こども家庭センターに  (新宮市 )

 児童福祉法の一部改正により、市町村は児童福祉と母子保健の連携を図り、妊産婦、子育て世帯、子どもへ一体的に相談支援を行う「こども家庭センター」の設置に努めることが、2024度からの努力義務となった。新宮市はこれを受け、市保健センターの名称を4月1日(月)から「新宮市こども家庭センター」に名称変更し、より充実した支援体制の構築を目指す。

 保健センターは子育て世代包括支援センターが母子保健の、子ども家庭総合支援拠点が児童福祉の相談窓口となっていた。新たなこども家庭センターでは、子どもや子育て世帯の課題に一体的に対応する総合窓口となる。「どなたでもお気軽にご相談ください」と呼びかけている。

 開設時間は、祝日や年末年始を除く月曜日から金曜日の、午前8時30分から午後5時15分。問い合わせは、子ども家庭センター内の子育て推進課(電話0735・23・3344)。

 なお、センター内には四つの係がある。▽妊娠、出産、乳幼児期の健康や発達に関することは「母子保健係」(電話0735・23・4511)▽未就園の子どもたちと保護者のための居場所の提供は「子育てひろば『つぼみ』」(電話0735・29・7246)▽子育ての問題に関することは「子育て支援係〈家庭児童相談室〉」(電話0735・23・3740)▽各種手当・助成や保育所に関することは「子ども未来係」(電話0735・23・3344)―まで。

(2024年3月31日付紙面より)

4月1日から「こども家庭センター」に名称が変更となる=29日、新宮市保健センター
2024年03月31日
3 緩和ケアって何だろう
 看護師の東一代さん講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町福祉健康センターで28日、4年ぶりの町主催の健康講演会「緩和ケアって何?~がん患者の痛みや不安に寄り添うケア~」があった。町立温泉病院・訪問看護ステーションちょうりつの緩和ケア認定看護師・東一代さんが講話し、約30人が、がん患者の苦痛を和らげるケアの世界に触れた。

 東さんは緩和ケアについて「がんなどの重い病を抱える患者やその家族一人一人の、身体や心のさまざまなつらさを和らげ、より豊かな人生を送ることができるよう支えるケア」と紹介。

 中世ヨーロッパで旅の巡礼者らの安息場所(ホスピス)から始まり、近代以後はハンセン病や結核、がん、エイズなど治療困難な末期患者を対象とするようになったと歴史を紹介。現代では医療の進歩でさまざまな病が治療できるようになった一方、「治療が長期化し、死が迫った時期だけでなく、治療中もよりよい生活を送れるよう支援することが必要になった」と述べた。

 近代ホスピス運動の母と呼ばれるシシリー・ソンダースが提唱した「全人的苦痛」の概念に言及。がん患者は▽身体的苦痛(がんや治療によって感じる痛み)▽精神的苦痛(恐怖や怒りの感情)▽社会的苦痛(社会との隔たりから感じるつらさ)▽スピリチュアルペイン(痛みを運命として捉えてしまうつらさ)―が複合したつらさに直面しているとし「薬で痛みを取ることで、不安も減り、社会復帰もできるなど、良くも悪くもそれぞれの苦痛が影響し合っている」と述べた。

 医師や家族と共に釣り好きの患者の外出を支援したエピソードから「病気ではなく『つらさ』『困っていること』に焦点を当て、その人らしさを支えることが緩和ケアの本質。現代では慢性心不全や神経難病、認知症にも広がっている」と語った。

 役場福祉課から、那智勝浦町のがん検診の現状についての講話もあった。町内では2017~21年の全死亡者1337人中356人ががんで亡くなっている。町が実施する検診のうち、乳がん・子宮頸(けい)がんで受診率が低く、肺がん・大腸がんは要精密検査となった後の未受診率が高いとし「75歳以下の方には5月下旬に受診券を送付するので、必ず受診を」と呼びかけた。

(2024年3月31日付紙面より)

耳を傾ける町民ら=28日、那智勝浦町福祉健康センター
東一代さん
2024年03月31日
4 ボトルドウオーター完成
 20周年記念コースターも  (那智勝浦町 )

 豊かな水資源を全国に広報しようと那智勝浦町が製造を進めていたオリジナルラベルの「那智勝浦町ボトルドウオーター『熊野の水』」が完成し、29日に役場町長室でお披露目があった。

 水や水源地、水源涵養(かんよう)林の保全啓発を目的に、那智原始林の水で約4万本を製造。ペットボトルよりもリサイクル率の高いアルミ缶を採用し、賞味期限5年の長期保存水で災害備蓄の側面もある。ラベルは「あらたまデザイン」が手がけた。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年のノベルティーとして熊野材を用いたヒノキのコースター1000個も製作。熊野三山、三筋の滝(那智の滝の別称で、三筋に分かれて流れ落ちることから)、那智原始林にある「二の滝」「三の滝」などから着想を得て、3本の木を革ひもで結ったデザインにした。

 堀順一郎町長は「世界遺産を構成する町内の熊野那智大社、飛瀧神社、那智山青岸渡寺、補陀洛山寺を巡っていただくツアーなどを那智勝浦観光機構と企画しており、その記念品としたい。将来的には土産物としての販売も検討したい」と話していた。

(2024年3月31日付紙面より)

オリジナルラベルの「熊野の水」=29日、那智勝浦町役場
2024年03月31日
5 時松さん、県制し全国へ  三重県空手道選手権大会  (日本空手紀南支部 )
2024年03月31日
6 本年度、5億円近い赤字見込み  紀南病院組合議会3月定例会  
2024年03月31日
7 本年度最後の集い、楽しむ  「いっぷく亭」で21人  (紀宝町 )
2024年03月31日
8 来年度に向けて意見共有  民児協3部会が活動振り返る  (紀宝町 )
2024年03月31日
9 紙おむつなど計3回支給  子育て支援で新たに  (紀宝町 )
2024年03月31日
10 認知症でも「心」は伝わる  サポーター講座に16人  (那智勝浦町 )
2024年03月31日
11 優良な従業員を表彰  新宮市と商工会議所  
2024年03月31日
12 小さなヒメウズの花  宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )
2024年03月30日
13 脱炭素や災害防止に
 駅で苗木を育てて植林  (JR西とソマノベース )

 JR西日本和歌山支社とソマノベース(田辺市・奥川季花社長)は、和歌山県内の特急くろしお停車駅で、紀州備長炭の原木であるウバメガシの苗木を育て、熊野古道近隣のエリアに植林する「戻り苗」プロジェクトを始めた。28日は新宮駅などに設置。脱炭素や災害防止などを目指す。

 戻り苗は、ドングリから苗木を育て、山に植林する取り組み。ソマノベースはドングリが入った戻り苗キットを、環境問題などに関心のある個人や企業にいったん購入してもらい、2年間育てた後に戻してもらって植林している。土砂災害リスクの軽減も念頭に、場所は放置山林などを選んでいる。同支社は、カーボンニュートラルを目指していることもあり、取り組みに賛同。さらに減少しているウバメガシの保護も考えて樹木を選んだ。

 場所は▽和歌山支社▽和歌山駅▽海南駅▽新宮駅▽紀伊勝浦駅▽串本駅▽白浜駅▽紀伊田辺駅▽御坊駅―の9カ所。紀州ヒノキで作られた、24本挿しのラダーシェルフを2台ずつ、合計で18台432本を設置する。各駅では駅員が水やりを行う。2年で30㌢前後になる予定という。新宮駅では、1年育てた苗木とドングリを半数ずつ、駅構内に設置した。

 同支社地域共生室の御堂直樹課長(48)は「環境保全、森林づくり、ウバメガシ保護、熊野古道の保全など、いろんなストーリーを持たせた取り組み。駅利用者や地域も一緒に環境問題に向き合い取り組んでほしい。愛着ある木を見つけて2年間、成長を感じてもらえれば」と話した。

■紀伊半島大水害が原点



 ソマノベースの奥川社長(28)は、那智勝浦町天満の出身で、新宮高校の卒業。戻り苗の発想の原点は、紀伊半島大水害の経験だった。「植林で防災につなげたいとの思いがあった。新宮駅は通学で毎日のように利用したし、勝浦も地元。そういう場所に置いてもらえるのはうれしい。これを通して大水害の教訓を思い出したり、経験していない子どもらが大水害を知ってくれることにつながれば」と語った。

(2024年3月30日付紙面より)

プロジェクト実施に訪れた御堂直樹課長(右から2人目)と奥川季花社長(中央)=28日、JR新宮駅
ウバメガシのドングリと苗木
2024年03月30日
14 橋杭園地の防砂ネット撤去
 4~10月の三季運用に向け  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭園地で28日、防砂ネットの撤去作業があった。

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が4月1日(月)から始める三季運用(4~10月)に向けた準備の一環。この防砂ネットは冬に吹き抜ける風で舞い上がりやすい砂の飛散を抑える目的で設置していて、三季運用のシーズンオフとなる冬場に砂浜へ張っている。

 直近では昨年12月に幅1㍍の農業用樹脂ネットを長さ17㍍で切り出したもの20枚を、マツの防風林が途切れて砂が国道一帯まで飛散しやすいビーチハウスラパン前の砂浜(海水浴場の遊泳区域と面する砂浜)へおおむね波打ち際に垂直方向となるよう約5㍍間隔で設置。この日は同協会の会員や職員と町産業課の職員8人が作業に参加し、半ば埋もれるほどに飛散を食い止めた防砂ネットを砂から引き出し支柱も引き抜いて砂浜を自然の状態へと戻した。

 同協会は三季運用中、同ハウスを営業してシーカヤックなど各種マリンアクティビティーのレンタルやツアーの提供(その予約は通年で受け付け中)をし、7~8月に海水浴場を設置して活用を図っている。

 来月21日(日)には機運醸成を目的としたイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ」を初の試みで朝市企画と連動させた形で開くとし、現在内容を煮詰めている。次の三季運用に向け、島野会長(56)は「先日は少し残念だったがロケットの方もどんどん進んでいるし、打ち上げを心待ちにするたくさんの皆さんが串本へ来られると思う。橋杭ビーチでは4月にオープンフェスタがあり、その先も新たなイベントや既存のイベントをどんどんとやっていきたいと思うので、たくさんの皆さんにお越しいただければ」と思うところを語った。

 同ビーチの問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)、各種マリンアクティビティーの予約はビーチハウス・ラパン(電話090・3356・8305)まで。

(2024年3月30日付紙面より)

砂浜に設置した防砂ネットを撤去=28日、串本町くじ野川の橋杭園地
2024年03月30日
15 災害時の行動と備え
 民生児童委協が研修会  (新宮市 )

 和歌山県社会福祉協議会地域福祉部副部長で、災害ボランティアセンター所長でもある南出考氏による「災害時における民生委員のやるべきこと」の講演が25日、新宮市福祉センターであった。約40人が参加。災害時の行動や備えについて考えた。

 新宮市民生委員児童委員協議会(小内潤治会長)の研修会として実施した。南出氏は、自らも支援に出向いた能登半島地震に言及。「家屋倒壊の被害が多数発生している。被災者は、いまだに厳しい避難生活を余儀なくされている。断水の復旧は遅れており、まだまだ水が通っていない状況」などと話した。

 被災地の家屋の写真を映し出し「家屋が50㌢以上沈下していた。液状化した地域もたくさんあった。印象的だったのは、門松やしめ縄が飾られたままの家が多かった。誰も悪くないのに日常が一変していた。生活の落差を思うと胸が締め付けられた」と語った。

 「生かされた命の尊さ」に言及。「自分自身の役割は何か。被災によりつながりをなくした人もいる。そういう人とつながって励ますために動いている気がする。一人ではできないことを、仲間と協力してできるようにしていくことが役割かと」と力を込めた。

 人間関係の構築の重要性も強調した。「被災地に入ると、絆やつながりが大事とよくいわれる。普段つながりを強める取り組みをしているだろうか。孤立や孤独を深めてしまわないように、お互いが気にかけ合い、励まし合い生きていく。災害時も同じ。コミュニケーションを取りつながることが大事」と訴えた。

 発災後の関係構築は困難であることを説明。「だからこそ、日頃からつながりを築いておく必要がある。初めましてをできるだけなくしておくのが、備えの一つ。日頃から顔の見える、笑顔の見える関係づくりを」と呼びかけた。

 「被災者はよく、防災のことを家族や友人、隣人ともっと話しておけばよかったと言う。災害はいつ起こるか分からない。備えができるうちはまだいい。誰もが防災の担い手。大切なものを守るため、失わないため」と伝えた。

(2024年3月30日付紙面より)

民生委員児童委員に必要な行動と備えを考えた=25日、新宮市福祉センター
講話する南出考氏
2024年03月30日
16 ポケモンのふた設置
 那智勝浦町や串本町など  

 那智勝浦町や串本町をはじめ県内5カ所に、アニメ「ポケットモンスター」(ポケモン)のキャラクターがデザインされたマンホールのふた「ポケふた」が設置されることになり、そのお披露目式が25日、和歌山県庁であった。各町の名所を背景にした、色鮮やかなデザインが明らかになった。

 ポケモンは、ゲームソフトを原作としたテレビアニメ。人気を博し映画化もされ、スマートフォン向け位置情報ゲーム「ポケモンGO」も登場している。そのキャラは森やUFOなどさまざまなものを象徴しており、各町に適したキャラが選ばれてポケふたにデザインされている。

 那智勝浦町は那智の滝を背景に森のキャラとなっており、大門坂駐車場に4月中旬から4月下旬に設置を予定。串本町はロケットを背景に星、宇宙生物、磁力のキャラが配され、設置は4月下旬の予定となっている。設置されたポケふたは順次、「ポケモンGO」のゲームマップ上に登場する。

 その他の設置場所は、和歌山市、高野町、白浜町。ポケふたは株式会社ポケモンが自治体へ無償で寄贈し、設置や管理は自治体が行う。3月19日現在で33都道府県に333枚が設置され、それぞれが専用デザインとなっている。

(2024年3月30日付紙面より)

披露された那智勝浦町(中央)と串本町(右端)の「ポケふた」(和歌山県提供)
2024年03月30日
17 第1回定例会一般質問②  古座川町議会  
2024年03月30日
18 現地確認し報告案を検討  技術検討委が第4回会合  (八郎山トンネル )
2024年03月30日
19 事故防止への意識高めて  ランドセルカバーなどを贈呈  (交通安全協会新宮支部 )
2024年03月30日
20 元気に100歳を目指そう  太田地区老人クラブ講演会  (那智勝浦町 )
2024年03月30日
21 御浜町人事異動   
2024年03月30日
22 能登半島地震被災地へ  義援金、共同募金などに託す  (御浜町 )
2024年03月30日
23 熊野MAX、紀宝が県大会へ  熊野支部予選で代表決まる  (少年野球 )
2024年03月30日
24 街がひな祭り一色に  40カ所でキーワードラリー  (熊野市 )
2024年03月30日
25 指定文化財のパネル展  まなびの郷で18点飾る  (紀宝町 )
2024年03月30日
26 お悔やみ情報
  
2024年03月28日
27 金融商品詐欺が増加中
 当地方でも注意呼びかけ  (和歌山県警 )

 和歌山県内で今年に入り、特殊詐欺の一種「金融商品詐欺」が増加しており、1月末までに既に7件約6300万円の被害が発生していることが分かった。26日には和歌山県警察本部特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さん・脊古佳さんが、那智勝浦町教育センターの三川クラブゆかし潟老人会のサロンに出向き「現状、新宮警察署管内の発生はないが、被害届を出さない方もおり、統計は氷山の一角」と注意を呼びかけた。

 特殊詐欺の手口には「流行」があり、県内では昨年中最多は架空料金請求詐欺の64件(被害額約2億7500万円)。2022年も同じく架空料金請求詐欺が41件(同7500万円)、21年は還付金詐欺が28件(同2200万円)だった。

 金融商品詐欺は「お金を増やしたい」「将来が不安」という心理につけ込み、偽の金融商品の情報で購入金をだまし取る手口。県内の被害者年齢は30~70代と幅広い。

 交流サイト(SNS)上のなりすまし広告や投資交流LINE(ライン)グループに招待されたことがきっかけになることが多い。投資専用アプリをダウンロードし、アプリ上では利益が出ているように見えても、最終的には出金ができずに連絡を断たれるなどがある。

 サロンの参加者からは、他にも「商品を頼んだ覚えがないのに、宅配便業者から『不在でした』と頻繁にメールが来る」「高額商品をローンで買わされた」「リサイクルを名乗る業者に家に上がり込まれ、怖い思いをした」「頼んだこともないのに、北海道の海産物を買えと電話がかかってくる」など詐欺や消費者トラブルに関する相談が多数寄せられていた。

 同クラブの南智惠子代表は「注意はしているつもりだが、皆で情報共有することが大事。家族や友人に相談するというワンステップがあるだけで違うと思う」と語った。

 不審に思うことがあれば、新宮警察署(電話0735・21・0110)、和歌山県警特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル(電話0120・508・878)、消費者センター(局番なし188)まで相談を。

(2024年3月28日付紙面より)

特殊詐欺被害防止アドバイザーが講話=26日、那智勝浦町教育センター
和歌山県警の啓発チラシ
2024年03月28日
28 歴史を知りルーツ探る
 色川姓サミットを開催  (那智勝浦町 )

 第4回の「色川姓サミット」(同実行委員会主催・田古良元昭委員長)が24日、那智勝浦町立色川小・中学校であった。全国の色川姓の人や、地域・近隣市町村の住民など約60人が参加。色川地区の歴史や色川姓のルーツについて知識を深めた。

 全国の色川姓は同町の色川地区が発祥の地とされており、その歴史は南北朝時代までさかのぼるといわれている。サミットは全国の色川姓を持つ人などを集めて行われるもので、開催は5年ぶりとなった。

 和歌山県立博物館の坂本亮太・学芸課長が「色川郷と色川氏の足跡」を演題に講演した。「色川は棚田や色川茶、平維盛(たいらのこれもり)の伝説で知られている」「色川の地名の由来は、紀伊続風土記の説として、宇呂川(うろかわ)が転じて伊呂川(いろかわ)になったとある。ただ、確かなことはよく分からない」などと語った。

 古文書の記述によると、色川郷には中世の頃には7村あったが、歴史が下ると18村あることから「7から18に増えながら変化していったのか。現在は11の字があるので、現在にかけても変遷があったかと思う」と述べた。

 江戸時代末期ぐらいに描かれた那智山周辺の絵図に、色川についての記述があることに言及。「文字が書いてあり、色川の説明が出てくる。平維盛の子孫が住んでいて、名字が小松とある。江戸時代の人たちがそう考えていたことが分かる」と話した。

 平家や維盛が開いたとされる集落は全国にあることに触れ「県内では有田川町にも維盛の伝説があり、末裔(まつえい)と伝える一族もいる」と発言した。

 色川文書も紹介。「2巻8通あり、多くは南北朝時代、1通は室町時代のもの。色川氏や色川郷の足跡が分かる」と伝えた。

 「色川文書は江戸時代から有名で、水戸黄門の助さんのモデルとなった人も調査し記録を残した。どれだけ注目されていたのかが分かる」と明かした。

 参加者は、興味深そうに耳を傾けていた。色川の文化財も会場で見学できる予定だったが、当日は雨天で持ち込めず中止となった。講演後にライブコンサートもあった。

(2024年3月28日付紙面より)

地区の歴史を知り色川姓のルーツを探った=24日、那智勝浦町立色川小・中学校
講話する坂本亮太学芸課長
2024年03月28日
29 ランドセルカバー贈呈
 交通安全協会新宮支部  

 一般財団法人和歌山県交通安全協会新宮支部(田中肇支部長)による、ランドセルカバーと巾着袋の贈呈式が25日、新宮市役所であった。田中支部長が目録を手渡し、子どもの交通安全を呼びかけた。

 同支部は毎年度、管内となる新宮市、田辺市本宮町、那智勝浦町、太地町、串本町、古座川町、北山村の小学校の新入学児童と、幼稚園・保育所の新入園児に対して、これらの交通安全の物品を贈呈している。交通安全協会費を活用して購入している。

 新宮市では、小学校4校192人と支援学校1校5人にランドセルカバーを、幼稚園・保育所の11園152人に巾着袋を贈った。速水盛康教育長と中上清之健康福祉部長に目録を手渡した。

 速水教育長は「子どもらの安心安全な登下校への支援に加え、園児にも支援を頂くことで、地域の多くの目も集まる。子どもを育てるのに、地域のいろんな方々が目を向けてくれるのは心強い」。

 中上部長は「全国で子どもらが交通事故で命を落としている状況がある。園児には交通安全に気を付けるように伝えて配りたい」などと感謝を述べた。

 なお、管内全体の対象人数は、小学校26校と支援学校1校の新入学児童391人と、幼稚園と保育所21園の新入園児222人だった。

(2024年3月28日付紙面より)

贈呈に訪れた田中肇支部長(中)と速水盛康教育長(左)、中上清之健康福祉部長=25日、新宮市役所
2024年03月28日
30 早くも田植え始まる
 県内有数の早場米の産地  (紀宝町 )

 紀宝町大里で27日、早くも田植えがあった。同町神内の中西和益さん(76)が30㌃の田んぼに早場米のアキタコマチを植えた。

 同町は、県内有数の早場米の産地で、毎年お盆前に新米が食べられるよう、県内の他地域に先駆けて3月下旬に田植えを行っている。JA伊勢三重南紀地区管内では中西さんら2人が計約90㌃の田んぼで栽培を続け、昨年は計6㌧を出荷した。

 この日は朝から作業に取り組み、田園風景に苗を植える機械の音が鳴り響いていた。中西さんは「今年もおいしいお米に育つことを期待している」と話していた。稲刈りは7月下旬を予定しており、昨年並みの約1・3㌧の収穫を目指している。

 お盆前の8月上旬にはJA各店舗やファーマーズマーケット「ほほえみかん」で新米を販売する予定。

(2024年3月28日付紙面より)

早場米の田植えをする中西和益さん=27日、紀宝町大里
2024年03月28日
31 石坂さん(男子)、新家さん(女子)が優勝
 老連親善グラウンドゴルフ大会  (那智勝浦町 )
2024年03月28日
32 楽しくボールに触れる
 ミニバスケ教室体験会  (SMILE.E.T )
2024年03月28日
33 「97」が熱き戦い制す
 白鯨杯ソフトバレー大会  (太地町 )
2024年03月28日
34 串本の住宅地が上昇  和歌山、三重県公示地価  
2024年03月28日
35 勤続35年の今井国夫さん  交通指導員退任式  (那智勝浦町 )
2024年03月28日
36 1位に池上徹さん  写連新宮支部3月例会  
2024年03月28日
37 キブシの花が咲く  太地町平見の坂で  
2024年03月28日
38 作品展示や軽食販売  くまのワーク&カレッジ  (太地町 )
2024年03月28日
39 桜餅で春を感じる  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2024年03月28日
40 楽しかった思い出を胸に  三津ノ保で卒園式  (新宮市熊野川町 )
2024年03月28日
41 新規採用は6人  紀宝町の人事異動  
2024年03月28日
42 最新鋭の消防ポンプ車  御浜分署に更新整備  (熊野市消防 )
2024年03月28日
43 「出張ミカン祭り」を提案  みかん産地再生協議会  (御浜町 )
2024年03月28日
44 蓄電式避難誘導灯の整備進む  津波に備え沿岸部3地区に  (紀宝町 )
2024年03月28日
45 第1回定例会一般質問(終)  串本町議会  
2024年03月28日
46 75歳以上町民は100円に  4月1日から、コミュバス  (串本町 )
2024年03月28日
47 次のステージへと歩む  三輪崎保育園の卒園式  (新宮市 )
2024年03月28日
48 お悔やみ情報
  
2024年03月26日
49 持続可能な交通の価値とは
 初の地域公共交通フェス  (那智勝浦町 )

 「那智勝浦町地域公共交通フェス2024」が23日、同町の体育文化会館で初開催された。子どもから大人まで多くの町民が集まり、少子高齢化や人口減少、自家用車の普及などさまざまな課題に直面する地域公共交通の現状や、課題に対しての今後の取り組みを考える機会とした。

 那智勝浦町、同町地域公共交通活性化協議会主催。同協議会は地域公共交通の維持・活性化を目的に、行政、民間交通事業者、地域住民らで2023年4月に設立。町内6地域との意見交換や観光客らへのアンケートで、今後の方向性を探ってきた。22日の第4回協議会で「町地域公共交通計画」を承認し、来年度より5カ年で着手する。

 今後計画を進めるに当たり、町全体で現状認識を共有する場をつくろうと、フェスを企画。和歌山大学きのくに線活性

化プロジェクト(きの活)、きのくに活性化センター、熊野御坊南海バス株式会社、JR西日本和歌山支社、紀勢本線活性化促進協議会・新宮白浜区間部会などが協力した。

 協議会副会長で和歌山大学の西川一弘教授による講演では、持続可能な交通の価値を再考。「移動なくして生活はなく、交通が衣食住を支えている。日本では、宅地やレジャーランド造成と合わせたビジネスで交通を考えてきた歴史があるが、海外では道路と同じ社会インフラとして捉える国もある」と言及。免許のない高校生や高齢者だけでなく、飲酒やけが、寝不足、車の故障などで、誰もが移動制約者になりうるとし、幅広い価値で公共交通を捉える必要があると力説した。

 今後に向け「地区内の輸送は住民組織による『助け合い輸送』で担い、地区外や幹線へはバスやタクシー、鉄道が担うという役割分担が重要になるのでは。『2024年問題』で物流の担い手不足が深刻化する中、全国的にも面白い事例になる可能性がある」と語った。JR西日本和歌山支社の松田彰久副支社長による講演もあった。

 会場では和歌山大学の学生によるプラレールで遊ぼうコーナーに子どもたちが集まり、軌陸車の展示や踏切の非常停止ボタン体験、バスの乗車体験も人気だった。

(2024年3月26日付紙面より)

プラレールで遊ぼう!=23日、那智勝浦町の体育文化会館
町内6地域での意見交換ワークショップの成果を展示
2024年03月26日
50 今年は各自自由に観賞を
 佐田で「桜フェア」始まる  (古座川町 )

 古座川町佐田で23日、イベント「桜フェア」が始まった。4月7日(日)までの実施で、期間中はちょうちんを飾り午後6時~9時に点灯。花盛りの多客に合わせて桜の広場一帯での出店も予定されている。

 このイベントは桜まつり実行委員会主催。コロナ禍前まで開いていた「桜まつり」に代わる企画で、ちょうちん設置はそのまま継承し出店は期間内で複数日出していい内容となっている。

 経年劣化で資材が年々減っているが、ちょうちんは今年も役場佐田出張所~桜の広場間に設置。19日に区民有志や古座川ゆず平井の里役員、役場や町観光協会の若手計11人が手分けして電線を張り、電球部分にちょうちんをつり飾った。

 出店は事前登録制となっていて、今年は▽モノリスキッチンカー▽古座川ゆず平井の里▽YOCCO▽上田農園▽ご縁坐▽ふるさとキッチン福ちゃん▽梅乃家―が日取りを選んで出店する。期間中の水、木曜日以外は出店予定があり、休みで人が動きやすい土、日曜日は3~6店舗の予定が入っている。品目は軽飲食が主で、土産品や革小物も並ぶ。

 七川ダム湖畔は日本さくら名所100選に選ばれている、紀伊半島南部を代表するソメイヨシノの観賞スポットの一つ。駐車場は桜の広場とおおじゃの森の2カ所が無料開放されている。23日現在、ソメイヨシノはおおむね開花前だが、下流の一枚岩周辺ではすでに咲き進んでいて、期間中盤から終盤が見頃となりそうな状況だ。

 昼夜の花見は各自で自由にしてもらう形となっている。問い合わせは同実行委員会(電話0735・67・7901、町地域振興課内)まで。

(2024年3月26日付紙面より)

期間を迎え点灯が始まったちょうちん飾り。桜は開花前の段階=23日、古座川町佐田
手分けしてちょうちんを飾り付ける若手ら(町地域振興課提供)
2024年03月26日
51 「自分を認め、信じてほしい」
 小椋久美子さん バドで交流  (熊野市 )

 三重県川越町出身で、北京五輪バドミントン女子ダブルス代表の小椋久美子さんを招いてのスポーツ講演会と交流会が23日、熊野市文化交流センターであった。交流会では、子どもたちと笑顔でラリーし、世界を舞台に戦った強烈なスマッシュも披露した。

 小椋さんは、1983年生まれ。8歳でバドミントンを始め、2002年全日本総合バドミントン選手権シングルスで優勝。「オグシオペア」として活躍し、08年の北京五輪では5位入賞、全日本選手権5連覇を達成して10年に引退した。現在は、子どもたちへの指導を中心にバドミントンを通じスポーツの楽しさを伝える活動を行っている。

 「失敗を成功に導く心の持ち方」をテーマにした講演会では、「技術力がない代わりに丁寧なプレーを心がけた。プレッシャーに弱くて、自信を持つために誰よりも練習した」と19年間のバドミントン人生を振り返り、「弱点を違う角度から見て、自分の武器を探すことが逆転の発想。自分が積み上げたものにうそはない。今の姿が全て。自分を認め、信じてほしい」と伝えた。

 「周りの励ましや、視点を変えることで壁を乗り越えることができた。失敗から学んだことがたくさんある。失敗を失敗で終わらせないことが大切」と語った。小学校時代のスポーツ少年団でバドミントンの楽しさを知り、全国大会で、後にコンビを組む潮田玲子さんに完敗したことを明かした。

 「中学時代は玲ちゃんに勝てなくて、全国3位を目標にした。達成してうれしかったが、目標以上の結果は出ないことに気付いた」と話し、自分が成長したと思える目標を立てることにしたという。

 潮田さんとのコンビでスランプになった時「全く違う性格の2人が、相手のことを理解することで勝つ近道になることに気付いた」と語った。

 「オリンピックは空気感が独特で、緊張で頭が真っ白になった。みんな、いろんなものを背負っていた」と体験を交え、「夢が目標になると行動も変わる」と説いた。

(2024年3月26日付紙面より)

子どもたちとの交流を楽しむ小椋久美子さん=23日、熊野市文化交流センター
オリンピック選手とのラリーを経験
2024年03月26日
52 楽しい物語に笑顔
 市役所別館で生涯学習演劇会  (新宮市 )

 新宮市教育委員会は23日、市役所別館で生涯学習演劇会を開いた。岐阜県岐阜市を拠点に活動する「劇団風の子中部」が芝居「ぱらりっとせ」を上演。市内在住の子どもやその保護者など約70人を楽しませた。

 劇団風の子は「日本の未来は子どものことを考えることから」との思いから1950年に東京都で創設した。同中部は2010年に誕生。東海地方をはじめ、国内外で新たな創造を発信している。

 この日は、お手玉、竹馬、風車などの昔遊びや、わらべうたを織り交ぜた演劇「はなさかこぞう」を披露。来場者は物語の世界に夢中となり、テンポの良いせりふ運びや役者の力強い動きなどに笑顔を見せ大きな拍手を送った。

 最後は劇団員に教わりながら、岐阜県郡上市八幡町の盆踊りで伝統的に受け継がれている郡上踊りを楽しんだ。

 鑑賞した林里緒ちゃん(5)と玉井栞里さん(7)は「近くで劇を見たのが初めてだったので迫力があり、楽しかった。和傘の踊りがきれいでよかった。また来てほしい」と話していた。

(2024年3月26日付紙面より)

演劇「はなさかこぞう」を披露する劇団風の子中部=23日、新宮市役所別館
みんなで「郡上踊り」を踊った
2024年03月26日
53 中西卓球が優勝
 第200回職場対抗ボウリング大会  
2024年03月26日
54 グラウンドゴルフで交流
 太地町教委第3回大会  
2024年03月26日
55 魅力を伝え競技の普及に
 新宮道場で剣道体験会  (新宮剣友会 )
2024年03月26日
56 目にも耳にもにぎやか  添野川「プリンセス雅」  (古座川町 )
2024年03月26日
57 気持ち込めて14曲演奏  潮岬中吹奏楽部が定演  (串本町 )
2024年03月26日
58 「探究的な学び」提供  2025年度に新学科を構想  (新宮高校 )
2024年03月26日
59 自衛隊予定者を激励  防衛協会が市長表敬訪問  (新宮市 )
2024年03月26日
60 1位に野中誠一さん  写連紀南支部3月度例会  
2024年03月26日
61 花飾り作りを楽しむ  ハンギングバスケット  
2024年03月26日
62 平田聡さん絵画展  大泰寺の境内建物で  (那智勝浦町 )
2024年03月26日
63 安心して新しい道歩んで  天満保育園で7人が卒園  (那智勝浦町 )
2024年03月26日
64 子どもらが舞の稽古 例大祭での奉納に向け (熊野本宮大社)
2024年03月26日
65 教職員の異動発表㊦  和歌山県教育委員会  
2024年03月26日
66 福本さん、中村さんが優勝  讃寿会グラウンドゴルフ大会  (紀宝町 )
2024年03月26日
67 13日間の春休みに入る  小中学校で一斉に修了式  (熊野市・南郡 )
2024年03月26日
68 お悔やみ情報
  
2024年03月20日
69 宝物のような6年間胸に
 7小学校で卒業式  (新宮市・那智勝浦町 )

 新宮市、那智勝浦町の計7校の小学校で19日、卒業式が挙行された。先生や在校生、保護者に見守られ、6年生が思い出を胸に学びやを巣立った。

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■新宮市



 新宮市では5校199人が式典に臨んだ。市立王子ヶ浜小学校では、卒業生62人を前に谷口幸生校長が「家族や友達、今までの出会いに感謝。多くの『ありがとう』を忘れず、新しい未来に進んで」と式辞。

 卒業生代表の山口悠仁君は「学んだことを胸に、未来へ羽ばたいていこうと思います」と答辞し、6年生全員で歌「旅立ちの日に」を合唱した。

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■那智勝浦町



 那智勝浦町では勝浦小学校と宇久井小学校で卒業式があった。勝浦小学校では卒業生44人が、在校生や保護者の拍手で入場。山下真司校長は「自信とは、目標に向かって頑張ってきた自分を信じること。失敗にめげずに努力を続けることが、豊かな人生につながる」とはなむけの言葉を贈った。卒業生は「喜びとさみしさで胸がいっぱい。宝物のような6年間の思い出を胸に、中学校でも頑張ります」と全員で別れの言葉を述べた。

 他の4校は21日(木)に式を挙行する。町内卒業生は6校計96人。

(2024年3月20日付紙面より)

歌「旅立ちの日に」を合唱する卒業生=19日、新宮市立王子ヶ浜小学校
はかまやジャケット姿で入場=同日、那智勝浦町立勝浦小学校
2024年03月20日
70 関係7区60人礼尽くす
 池野山の国皇神社で例祭  (古座川町 )

 古座川町池野山にある国皇(こくおう)神社で17日に例祭が執り行われ、関係7区の区民約60人が参列して礼を尽くした。

 この神社は、南朝最後の天皇・後亀山天皇と以降の諸霊をまつるため5代目子孫の朝里重太夫が1616年に創建。1828年に13代目子孫の朝里利平が国王山の山腹へうつし、麓の村々(現在の古田、下部、上部、池野山、宇津木、月野瀬、直見〈ぬくみ〉の7区)も交えて例祭を営んでいる。戦後の長寿化で代表参列者の高齢化が進み、社殿は1991年に林道武者小路線沿いの池野山区有地へうつし、今日に至っている。

 朝里家の直系が途絶えたため、現在は関係7区が世話役を持ち回り3月15日に近い日曜日を期日にして例祭を続けている。2020年以降はコロナ禍や雨天に伴う規模縮小(参拝制限)が続いたが、今年は4年ぶりに制限なしで奉仕をするとし当番の上部区(滝口真男区長)が軸になりその段取りを進めてきた。

 当日の天候は下り坂ながらも時折日差しが差す状況。古座神社の石田保宮司に出仕を求めて午前10時30分から神事を執り行い、7区を代表して各区長が順番に玉串をささげその関係一同で二拝二拍手一拝の礼を尽くした。

 立ち会った区民はコロナ禍前の半分程度にとどまったが、神事の後は慣例となっている餅まきもして神前に活気を呼び込んだ。一部の区は慣習も再開して社殿の周りに座を設け直会(なおらい)に臨むなどした。周囲に複数根付いているクマノザクラは花盛りを過ぎて散り進んでいたがいくらか花をとどめていて、吹き抜ける風で花びらが舞う状態。滝口区長(64)は「今年は久しぶりに7区から大勢が集まり、にぎやかに営むことができた。この奉仕を通して7区の皆さんが健康で過ごせたら」と願うところを語った。

(2024年3月20日付紙面より)

国皇神社前で神事に臨む関係7区の区長ら代表者=17日、古座川町池野山
4年ぶりの餅まきで神前に活気を呼び込む区長ら
2024年03月20日
71 新校名「新宮」を推薦
 緑丘中・城南中統合検討委  

 緑丘中学校・城南中学校統合検討委員会(委員長=板谷貴史・元城南中学校育友会長)の第8回の会合が18日、新宮市役所別館であった。14人が参加。委員会として新校名は「新宮中学校」を推薦することを決めた。今後は市教育委員会で再検討した上で市長に報告。時期は未定だが、最終的には市議会での条例改正の議決を経て決定となる。

 同委員会は、両中学校の校長や育友会などの関係者で組織。緑丘中と城南中は2027年4月の統合を目指して協議が進んでいる。新校名は事務局が昨年11月に、一般や両校区内の児童生徒などを対象に候補を募り、その結果を2月の前回会合で委員に提示。委員は候補から五つ以内を選び事務局に伝えていた。今回はその集約結果が委員に示された。

 開会に当たり、速水盛康教育長があいさつ。「(今回は)さらなる絞り込みをお願いしたい。圧倒的に新宮との校名が多かったが、(委員会として)新宮を第1案として推薦か、それとも複数案を提示か、意見を頂きたい」と呼びかけた。

 委員からの意見は「新宮中学校でいいのでは」というものが多数を占めた。「旧市内にはこれ1校に。みんな納得は新宮か。一番無難」「多い支持を集め崩しにくい」「(旧制)新宮中学校の復活はうれしい」「多くの子どもが選んだ。無視できない」「応募総数が多く親しみやすい」などの声があった。

 一方で「新宮にそのまま(意見が)流れるのはどうか。(果たして)簡単に決めていいのかとの気持ちも」「今後は市教委で精査し、市長にも判断を仰ぐことになる。第2、第3の案も提示するほうが良いのでは」との発言もあった。最終的には多数決を採り、新宮1本での提案が12人、複数提案が2人の結果となった。

 なお、応募者のうち児童生徒に図書カード、一般にQUOカードを、抽選で進呈することになっていた。会合内で委員が抽選箱から、当選者を選び出した。

(2024年3月20日付紙面より)

市教委に推薦する新校名を話し合った=18日、新宮市役所別館
2024年03月20日
72 343人が入試に合格
 新宮・東牟婁の県立高校  (和歌山県 )

 和歌山県立高校で19日、一般入学試験の合格発表があった。本紙エリアの新宮高校、新翔高校、串本古座高校の3校では、計343人が喜びの春を迎えた。

 新宮高校では、緊張した面持ちで発表を待っていた受験生たちは、掲示板に自分の受験番号を見つけると、友人や教職員らと喜びを分かち合っていた。受験生向けのホームページにも掲載された。

 新宮高校に合格した宇久井中学校出身の河野倭士さん(15)は「勉強ができていない部分もあったので、受かって良かった。高校ではサッカー部に入る予定。大学進学を目指して勉強も頑張りたい」。城南中出身の南穂乃花さん(15)は「うれしい。受験勉強は結構頑張った。喜びを親に伝えたい。高校では勉強を頑張りたい」と話した。

 本紙エリア内の3校の合格者数は、新宮高校全日制(定員200人)が188人、同校定時制(同40人)が5人、新翔高校(同120人)が83人、串本古座高校(同116人)が67人だった。

 定員に満たなかった学校の追募集の出願は25日(月)に受け付け、学力検査は27日(水)、合格発表は29日(金)に行う。

(2024年3月20日付紙面より)

手をたたき合格を喜ぶ=19日、新宮高校
受験番号を見つけて歓喜した=同日、新翔高校
友人同士で記念撮影=同日、串本古座高校
2024年03月20日
73 エールを胸に新たな一歩
 王子サッカー教室が卒団式  (新宮市 )
2024年03月20日
74 第1回定例会一般質問①  串本町議会  
2024年03月20日
75 デートDVの知識深める  外部講師が生徒向け講話  (新宮高校 )
2024年03月20日
76 道の駅なちが焦点に  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2024年03月20日
77 ハマエンドウの花が咲く  那智勝浦町の千尋の浜で  
2024年03月20日
78 ソメイヨシノが早くも  「みっちん桜」の開花始まる  (新宮市 )
2024年03月20日
79 地域医療の現場に触れる  2年生12人が温泉病院へ  (近大新宮高 )
2024年03月20日
80 感謝と被災地へ祈り込め  道尻美嶂さん「書」を奉納  (熊野那智大社 )
2024年03月20日
81 歌とコカリナで会場魅了  先輩が先生スクールコンサート  (新宮高定時制 )
2024年03月20日
82 火災防御体制の慣熟を  全分団合同で放水訓練  (那智勝浦町 )
2024年03月20日
83 「ずっと友達だよ」と  成川保育所でお別れ会  (紀宝町 )
2024年03月20日
84 思い出の人形を供養  2000体以上が並び  (熊野市 )
2024年03月20日
85 圧巻のステージ繰り広げる  DANCE RECITAL  (紀宝町 )
2024年03月20日
86 新たな一歩踏み出す  3小学校で卒業式  (紀宝町 )