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2020年09月27日
1 コロナ終息と温泉郷繁栄祈る 熊野本宮大社で「献湯祭」 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で26日、献湯祭が営まれた。熊野本宮温泉郷(川湯、湯の峰、渡瀬)の18軒の旅館・民宿などの代表者たちが一番湯をささげ、自然の恵みに感謝するとともに温泉郷の繁栄を祈った。

 熊野本宮観光協会(名渕敬会長)が主催。今年で42回を数える。朱塗りのたるを手にした旅館のおかみらが、新型コロナウイルスの終息や温泉郷の繁栄などの願いを込めて、本殿前に置かれた大たるに一番湯を注ぎ込んだ。今年はコロナ感染拡大防止の観点から、毎年恒例の温泉コーヒーの振る舞いは中止となった。

 本宮町の観光客数は、2011年は紀伊半島大水害の影響で100万人を割ったものの翌年以降回復。18年には台風20号により川湯地区の大塔川が氾濫し川湯温泉街では甚大な被害を受けたが、昨年3月に復興を遂げた。昨年は宿泊客14万5778人(前年比2万6019人増)、日帰り客173万4100人(同23万4900人増)の計187万9878人(同26万919人増)だった。

 九鬼宮司は「コロナの影響で多くの人が四苦八苦しながら観光客を迎える対策を講じていると思う。あと数カ月で新たな年を迎える中、同大社でも多くの人に安心安全に本宮町にお越しいただくために対策を考えている。三つの温泉郷含め、まちのつながりが強くなると信じている」。

 同大社は未来へ向かいスタートする場所であるとし「いろいろなことがあると思うが神様に手を合わせ、スタートを切っていただく機会としてほしい」とあいさつした。

 名渕会長は献湯祭の斎行に感謝を述べ「ありがたいことに少しずつ観光客が戻ってきている。温泉郷では安心安全対策を万全に整えている。熊野本宮大社でよみがえり・再生を願い、温泉郷で体を清めてゆっくりしていただければ」と思いを語った。

(2020年9月27日付紙面より)

一番湯を大たるに注いだ=26日、熊野本宮大社
2020年09月27日
2 大雨で町道破損
 一時的に断水する世帯も  (那智勝浦町 )

 1時間当たりの最大雨量が109㍉を記録した那智勝浦町市野々地区で25日、水かさの増えた天女(あまめ)川支流の水勢により町道の一部が破損した。その際に道下を通っていた水道管も壊れたため、一時的に断水となった。

 近所に住む70代男性は「これだけまとまった雨が降ったのは紀伊半島大水害以来だと思う。すごい量の雨だったので、水が越えて流れ出しそうな予感はあった」と話した。

 同町水道課によると、同日午前10時30分ごろに道幅約1㍍の町道が、直径7㍍、高さ4㍍にわたり水によって崩れ、近隣の約10世帯が断水したという。11時ごろに破損箇所を発見し、水道業者が応急的な修理を行い、午後2時に復旧した。

 建設課は、25日時点では破損した町道の工事や道の復旧見込みは未定だと見解を示した。

 また、この雨で同町井鹿、湯川、宇久井、天満地区などが冠水した。同課が安全のためにバリケードを設置したが、水が引いたため夕方には全てを撤去した。

 県の発表によると、この日の累積雨量は同日午後3時30分現在、市野々地区で209㍉、新宮市高田で296㍉を記録したという。

 また、住家被害は床上浸水が新宮市田鶴原地区で1件、串本町田子地区で1件が報告されている。

(2020年9月27日付紙面より)

水の勢いで破損したとみられる町道=25日、那智勝浦町市野々
大量の水が流れ込んだ市野々地区(読者提供)
2020年09月27日
3 初の全校行事で青春謳歌 新宮市・那智勝浦町で体育祭 

 那智勝浦町立那智中学校、宇久井中学校、下里中学校、新宮市立城南中学校、光洋中学校の5校で26日、体育祭が開かれた。新型コロナウイルス感染拡大や前日の大雨により開催が危ぶまれていたが、当日は天候も回復し、生徒たちは本年度初の全校行事で青春を謳歌(おうか)した。

 那智中学校(岡史博校長、生徒149人)のスローガンは「必笑(ひっしょう)」。新型コロナに負けず、勝っても負けてもみんな笑顔で体育祭を終えようという思いを込めた。

 岡校長は「思うように練習できず、もどかしい思いをしたこともあると思う。今日は昨日の自分を乗り越え、120%の力を出して頑張ってください。君たちにはできます」と激励。生徒を代表して山本光優さんが宣誓し、4ブロックに分かれて熱戦を繰り広げた。保護者らもたくさんの声援を送り、子どもたちの姿をカメラに収めていた。

 各校開催時間を半日に短縮し、開会式でのマスク着用や休憩テントの分散、保護者の人数制限などさまざまな感染防止策を取った。なお、新宮市立緑丘中学校は大雨によるグラウンド状態悪化のため、翌27日に延期した。

(2020年9月27日付紙面より)

山本光優さんが宣誓=26日、那智勝浦町立那智中学校
2020年09月27日
4 全力で競技に取り組む
 第34回新人陸上競技大会  
2020年09月27日
5 行政相談の仕組み学ぶ  福祉センターでリモート研修会  (新宮市 )
2020年09月27日
6 マルバチシャノキの実  阿須賀神社で鮮やかに色づく  
2020年09月27日
7 彩雲祭で並んだ力作展示  26、27日、新宮市福祉センターで「新高展」  
2020年09月27日
8 子どもたちの力作並ぶ  27日まで、熊野を描こう絵画展  (新宮市 )
2020年09月27日
9 土砂崩れ、冠水など発生  大雨による被害明らかに  
2020年09月27日
10 紹介状がない場合内科などで定額負担金を徴収  紀南病院で10月1日から  
2020年09月27日
11 クルマギクの花  新宮市熊野川町  
2020年09月27日
12 お悔やみ情報
  
2020年09月26日
13 高齢者のための公共交通を
 交通事故抑止目的に意見交換会  (新宮警察署 )

 秋の全国交通安全運動期間(21~30日)中の24日、新宮警察署(小畑博昭署長)で交通事故抑止を目的とした公共交通機関などとの「意見交換会」があった。新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村、田辺市本宮町の各自治体や管内のバス・タクシー会社、同署、県警本部など21人が出席。高齢ドライバーの交通事故を抑止するために意見を出し合った。

 意見交換会は、高齢ドライバーの交通事故を抑止するため、市町村の公共交通担当者、バス・タクシー会社の担当者が、高齢者が生活しやすい公共交通について話し合う機会とするもので、初めての開催となった。

 和歌山県内では、18年連続で人身事故件数が減少しているものの、高齢ドライバーの交通事故発生率の割合は減少に至っていないという。

 開催に当たり、小畑署長は「交通事故を抑止する上で、高齢ドライバーの対策は重要な課題」とあいさつ。同署では取り組みの一環として世帯訪問によるきめ細やかな運転指導を行ったり、運転免許証の自主返納を推進したりするなどの対策を講じているとしながらも「広く、山間部も多い管内においては高齢化率も高く車のない生活は死活問題」と現状を説明。それぞれの立場において率直な意見を、と求めた。

 県警本部交通部交通企画課の加藤賢治・課長補佐は、昨年4月に東京都豊島区東池袋の交差点で、当時87歳だった男性が運転する車が暴走し親子2人が死亡した事件を振り返りつつ「運動神経や反射神経、目の衰えなど、高齢者の事故は人間の生理的な要素が関わってくるのは必須」。

 高齢ドライバーの交通事故抑止のための先進的な取り組み事例として、栃木県鹿沼市の終身無料乗車券、新潟県阿賀野市の無期限市営バス無料事業、茨城県大子町のタクシー利用助成事業などを紹介。「この機会にぜひ検討を」と呼び掛けた。

(2020年9月26日付紙面より)

バス・タクシー会社や管内各自治体の担当者ら21人が出席した=24日、新宮警察署
小畑博昭・新宮警察署長
加藤賢治・県警本部交通部交通企画課長補佐
2020年09月26日
14 会員が大狗子峠を整備
 なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )

 「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)は24日、那智勝浦町宇久井の熊野古道「大狗子(おおくじ)峠」周辺の補修を行った。会員11人が参加し、経年劣化や雨水などで破損した古道を直した。

 太田代表は作業の内容や担当を説明し「雨が降ってくるかもしれないので注意して頑張ってください」とあいさつした。

 会員らは地元から多くの石を持ち合い、石を運ぶ班と道を整備する2班に分かれて作業に取り組んだ。

 土が流れ落ちた部分に土を入れて木の杭を打ったり、車で運んだ石や埋まってある石を協力して敷き詰め道を整えた。また、現場近くの草刈りなどにも汗を流した。

 同会によると、この日は大狗子峠に上がる道から大狗子トンネルに降りる道までを5時間ほどかけて整備した。

 今後も各古道の整備や周辺の草刈りも計画しているという。なお、10月7日(水)に次回の活動内容を決める定例会が開催される。

(2020年9月26日付紙面より)

古道を守る会の皆さん=24日、那智勝浦町の大狗子峠
古道の整備に取り組んだ
石を運ぶ会員
2020年09月26日
15 家庭での健康づくりを支援
 「ころころ教室」始まる  (串本町 )

 串本町主催の介護予防教室「ころころ教室」が23日、町立体育館で始まった。

 この教室は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した独自事業第3弾の一つ「在宅高齢者運動指導支援員雇用促進事業」に相当。

 新型コロナウイルス感染症予防に伴う地域での運動機会の減少や外出自粛に伴う体力の衰えなどの不安を緩和するため、健康づくりの基礎知識となる運動・口腔(こうくう)・栄養を一通り学んで家庭で健康の維持増進を始める足掛かりを託す目的で実施へ踏み出した。

 担当部署は同町地域包括支援センター。高齢化率が45・9%に達している町域における目的達成のため、主に紀北で指導実績を重ねる株式会社シグの理学療法士・高垣弘行さんと原井祐弥さんに講師を依頼して全9回の実施計画を立て、栄養や口腔の関係では町内の人材にも指導の協力を求めるという。そのような立案を進めつつ、65歳以上でこれから運動を始めようとしている町民に事前申し込みを呼び掛けた結果、14人が受講を希望して開講するに至った。

 1回目となるこの日は受講の成果を実感する時に必要となる現在の体力の測定とその結果に対する説明が主な内容で、同教室を始めるに当たって高垣さんは「運動をするということではなく、皆さん自身が体の状態を知りどうすれば介護を予防し健康寿命を延ばせるかに重きを置いた内容になる」と意識づけた。

 以降は運動機能検査と題して▽握力測定▽TUG(早歩きコーン回り)▽タンデム立位テスト(最大30秒まで)▽下肢柔軟性テスト▽5回立ち座りテスト▽片足立位時間(最大20秒まで)―などの測定を実施し、残り時間で測定結果に基づく説明をするなどした。

 同検査は開講終盤に再度挑戦し、序盤との数値の変化で取り組みの成果を振り返る予定。次回は具体的な学びの第一歩として運動指導から取り組み始めるという。

(2020年9月26日付紙面より)

運動機能検査に取り組む受講生ら=23日、串本町立体育館
2020年09月26日
16 川舟と船頭の現状学ぶ
 生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市熊野川町 )

 熊野川の川舟下り船頭育成事業を兼ねた「生涯現役スキルアップセミナー」が24日、新宮市熊野川町の熊野川川舟センターであった。6人が参加し、同センターの向井地一成さんから事業内容や川舟と船頭の現状などを学んだ。

 和歌山労働局の受託事業として市生涯現役促進地域連携協議会が実施。市在住の55歳以上の中高年齢者が対象で、雇用促進と生きがいづくりの場への参加支援などを目的に、本年度3回目の開催となった。

 セミナーで向井地さんは、2004(平成16)年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録されたことをきっかけに翌年の9月25日から川舟事業が開始したことを説明。「川の参詣道を再現、体感してもらうことで地域資源の有効活用、景観保全、就業機会の創出など、さまざまなメリットや活性化につながるのではないかとの思いから県、市、旧同町が共同して始まった」と述べた。

 現状については新型コロナウイルスの影響により厳しい状況にあると話し「2015年ごろから外国人が増加し、最近では年間約4000人が乗船しているが、今年は8月末の段階で170人と激減。9月に入って約150人と増加傾向にあるため10、11月と客足が伸びることを期待している」と語った。

 川舟の材質は木で主に杉材などを使用しており、全長約8㍍、幅約1・8㍍、総トン数が0・7~1㌧であることや、船頭の現状などにも触れ、参加者は向井地さんの話に耳を傾けた。

 講話後にはライフジャケットを着用した参加者が川舟に乗り込み、船頭の打越保さんや語り部の案内を聞きながら川舟下りを体験した。

(2020年9月26日付紙面より)

川舟下りを体験する参加者=24日、新宮市熊野川町田長
向井地一成さんの講話に耳を傾けた
2020年09月26日
17 爆破予告メール異常なし  本紙エリア内では1市1町1村に  
2020年09月26日
18 広報活動の一層の充実を  公式LINEを開設  (新宮市 )
2020年09月26日
19 活動振り返り懇談楽しむ  熟年クラブが映像鑑賞会  (那智勝浦町 )
2020年09月26日
20 付帯決議を可決し閉会  選定療養費引き上げに関する条例改定めぐり  (新宮市議会9月定例会 )
2020年09月26日
21 1位に西美晴さん  写連新宮支部9月例会  
2020年09月26日
22 コバギボウシ咲く  熊野川の川岸で  
2020年09月26日
23 児童が震度7を体験  勝浦小学校で減災教室  (那智勝浦町 )
2020年09月26日
24 かんりん文庫を選定  シニアボラ活動助成  (大同生命厚生事業団 )
2020年09月26日
25 親子4組が挑戦に親しむ  主催事業「自然満喫体験」  (潮岬青少年の家 )
2020年09月26日
26 新たに13事業を順次実施  新型コロナ対応予算承認  (古座川町 )
2020年09月26日
27 実践見据えて活動開始  マナビィスト企画ゼミ  (県教育委員会 )
2020年09月26日
28 多肉植物の寄せ植え楽しむ  JA伊勢三重南紀女性部  
2020年09月26日
29 運動会で一緒に遊ぼう  さくらんぼ&子育て支援セ  (紀宝町 )
2020年09月26日
30 テントサウナですっきり  飛雪の滝キャンプ場で人気  (紀宝町 )
2020年09月26日
31 タニジャコウソウの花  新宮市熊野川町  
2020年09月09日
32 早船競漕を取りやめ 例大祭に向け事故防止協議会 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(木)、16日(金)=に向けた事故防止協議会が7日夜、同大社双鶴殿であった。約20人の関係者らが、安全に例大祭が執り行われるよう注意事項などを話し合った。なお、今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から、早船競漕(きょうそう)を取りやめ、一部規模を縮小し斎行する。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。

 2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。

 上野宮司は早船競漕の取りやめについて、7月から各地区の意向を聞いていたが、いまだコロナの終息が見えない現状を鑑み取りやめに至ったと経緯を説明。「規模は縮小するが古来の習わしにのっとって執り行っていきたい」と述べた。

 今年の留意事項には▽参列の自粛を行う▽大祭供奉(ぐぶ)員を減らす▽参加者、関係者の体温検査を行う▽参加者、関係者へ手の消毒、人との距離の確保、マスク着用を呼び掛ける▽直会(なおらい)の中止―など、コロナ感染対策が盛り込まれた。

 15日の本殿大前の儀は参列を呼び掛けず神社関係者のみで営む。渡御式は参列者を例年の5分の1程度とし、神馬渡御式は同大社を出立後、登坂を通って阿須賀神社に向かい、市内を回らず同大社に戻る。神輿渡御式では神幸船神輿を使用。出立後、市内を回らずそのまま河原へ向かう。

 上野宮司は「コロナの影響で今年はさみしいお祭りになると思う。渡御することは民俗的に見ても古い風習。渡御があってこそ意味がある」と祭りへの思いを語った。

(2020年9月9日付紙面より)

例大祭に向け協議が行われた=7日夜、熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2020年09月09日
33 家族ら迎え集大成を披露
 吹奏楽部第8回定演開く  (潮岬中 )

 串本町立潮岬中学校(水上茂秀校長)の吹奏楽部(谷下好花部長、部員13人)が5日、同校体育館で第8回定期演奏会を開き現ユニットの集大成となる演奏を響かせた。

 この定演は約7年前、部員数増を背景にし校外活動が多い串本古座高校吹奏楽部の姿勢に憧れた当時の部員が一丸発起して始めた取り組み。以来3年生部員最後の出演機会として回を重ねている。

 本年度は新型コロナウイルスとの兼ね合いで中止を考えた時期もあったが、学校が対外的な関わりを避け校内未感染である状況と社会情勢にひるまず熱心に活動する部員の姿を判断材料にし、事前の呼び掛けを校区全体ではなく生徒教職員と家族に限定する形で実施を目指してきたという。

 当日は指揮者を務める坂本健斗顧問と賛助出演のOB・OGも加えた15人組で本番を迎え、家族や教職員ら約50人が来場。水上校長はつなぐ意思と自助能力の高さが現在の部員の持ち味だと評価し「熱意に満ち、思いのこもった味わいのある演奏を期待する。来場の皆さまには温かい鑑賞をお願いしたい」とあいさつして開演に花を添えた。

 プログラムは前後半の2部構成で、計10曲を演奏。演奏以外のパフォーマンスは特になかったが、後半は青色のジーンズをはいてステージの印象を切り替える趣向を交えた。後半終了後はアンコールの声が掛かり、さらに1曲を奏でて定演を締めくくった。

 坂本顧問は「臨時休業で活動できず8月の吹奏楽コンクールも中止となって音楽は無力だと感じた時期もあったが、それでも熱心に打ち込む生徒の姿を見て指導する自分もやりがいを感じた。地域に愛される吹奏楽部としてこれからも頑張っていきたい」とあいさつして来場に感謝。

 定演を終えて谷下部長(3年)は「感染の予防もある中で開催させてくれた先生方にまず感謝したい。今回はコロナウイルスで不安を感じている人に元気を出してもらうため、みんなで楽しめる定演を目指して練習してきました。今日はその力を十分に出し切ることができ、これが皆さんの楽しみになっていたらうれしい。私たち3年生は今日で引退になるけれど、2年生、1年生はこれからもみんなで力を合わせて頑張ってほしい」と胸中を語った。

(2020年9月9日付紙面より)

現ユニットの集大成となる演奏を響かせる吹奏楽部の部員ら=5日、串本町立潮岬中学校
部員らの演奏を見守る家族ら
2020年09月09日
34 命の大切さや防災学ぶ
 龍神中生徒24人が来町  (那智勝浦町 )

 和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)は4日、那智勝浦町体育文化会館と同センターで熊野地方へ体験学習に訪れた田辺市立龍神中学校の1年生24人を迎え、土砂災害についての学習を行った。2011年に発生した紀伊半島大水害の被災者で、同水害の語り部を続ける同町井関の防災士・久保榮子さんが紙芝居などを用いて水害当時の状況を伝え、生徒らは命の大切さや災害への学びを深めた。

 同校では以前より、現地に赴いての体験学習を各学年で実施している。1年生は昨年から「紀南体験学習」として、同町と串本町を訪れている。

 1泊2日で地方の文化や食の大切さ、自然を学び考える内容となっており、生徒らは3日に同町の大門坂を歩き串本町へ。天候不良のため、予定していたシュノーケリングは中止し、海中公園や南紀熊野ジオパークセンターで翌日の土砂災害について事前学習を行った。

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■土砂災害について



 坂口所長は土砂災害は命を落とす確率が高く、身近で発生している災害であると説明。土石流や地滑り、がけ崩れ、深層崩壊があるとし、事例ごとに画像や動画をスクリーンに映し出した。

 和歌山県は80%が山地であり雨が多いため、毎年土砂災害が発生していることを知ってほしいと述べた。「紀伊半島大水害時には田辺では深層崩壊や土石流が発生し、新宮市や那智勝浦町では土石流が発生した」とし、「災害時は早めの避難を」と呼び掛けた。

  □     □

■紙芝居と○×クイズ



 久保さんは自身の水害体験をまとめた紙芝居を披露。「激流に流された」「フェンスに引っ掛かり助かった」「夫を失った」「娘との再会」などの実体験を、感情を込めて読み、生徒は真剣な表情で内容に耳を傾けていた。また、近所の住民に聞き取った当時の状況を紹介し、自助や共助の大切さを説明した。

 その後、久保さんはウサギのコスチュームで登場。素早い避難の重要性を表すために「脱兎(だっと)の如(ごと)く」といわれるウサギをコスチュームにしたと話し、○×クイズを実施。「自分の命は自分で守る」「電気、水道、ガスで一番失ってはいけないのは電気である」などの防災に関する問題を出し、生徒は楽しみながら学びを深めた。

 久保さんは「早めの避難には準備が必要。そして自分の命や家族、近所の方の命も大事。どうか私の紙芝居を教訓にしていただき、命が守れるように行動してほしい」と締めくくった。

 生徒を代表し、山本浬(かいり)君が「今日は防災について早めの避難で大切な命がたくさん守れることが分かった。学校へ戻りみんなに伝えていきたいです。ありがとうございました」と感謝を述べた。

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■啓発センターで学ぶ



 久保さんらの講演後、生徒らは市野々地区にある土砂災害啓発センターに移動。実験装置を用いて砂防えん堤の効果や重要性を理解するとともに、実際の砂防えん堤の前でその仕組みや種類などの説明を受けた。

 新行靖校長は「どのような災害が起きるか分からない。中学生は家族や地域を助けることができる力を持っている。減災・防災に携わることのできるリーダーになってほしい」と語った。

(2020年9月9日付紙面より)

久保榮子さんが水害の様子を伝えた=4日、那智勝浦町体育文化会館
実験装置で土石流などを学んだ=同日、土砂災害啓発センター
2020年09月09日
35 園児がプレゼント手作り
 わかば保で敬老の日に向け  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町天満のわかば保育園(山田眞理子園長、園児81人)では現在、21日(月・祝)の「敬老の日」に向けたプレゼント制作が進んでいる。

 同園が開いている敬老会には例年100人を超える祖父母が参加し、園児の歌やダンス、触れ合い遊びで楽しい時間を過ごす。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、全員でプレゼントを手作りすることになった。

 園児たちは年齢に合わせ、スタンプを押したり、花やトンボを工作したりしてメッセージカードを飾った。5歳児は紙を絵の具で染めるところからスタートし、ピンクやオレンジのコスモスの飾りを完成させた。

 同園では運動会に向けた行進や鼓笛隊の練習も始まっており、毎日元気な声が響いている。山田園長は「規模を縮小したり、入場制限を掛けたりと工夫しつつ、園児たちが楽しみにしている発表会や運動会などを開いていきたい」と話していた。

(2020年9月9日付紙面より)

コスモスの飾りを工作する5歳児=8日、那智勝浦町のわかば保育園
スタンプでカードを飾る=8月25日、那智勝浦町のわかば保育園
2020年09月09日
36 自分の命は自分で守る  井田小全児童が防災学習  (紀宝町 )
2020年09月09日
37 「元気の秘訣は食べること」  山際さんら100歳の長寿祝う  (紀宝町 )
2020年09月09日
38 当局初日に23案件を上程  古座川町議会9月定例会始まる  
2020年09月09日
39 外壁や設備に影響及ぶ  トルコ記念館で落雷  (串本町 )
2020年09月09日
40 本を知り、人を知ろう  ビブリオバトル開催に向け  (新宮・東牟婁 )
2020年09月09日
41 コロナ対策などを上程  9月定例会が開会  (那智勝浦町議会 )
2020年09月09日
42 「これからも元気でいる」  下茂光卋さんの百寿祝う  (新宮市 )
2020年09月09日
43 お悔やみ情報
  
2020年09月08日
44 紀伊半島一周を目指して
 串本太地道路用地幅杭設置式  (那智勝浦町 )

 国土交通省近畿地方整備局と和歌山県などは5日、那智勝浦町体育文化会館で、紀伊半島を一周する幹線道路計画の一つである「一般国道42号 串本太地道路」の用地幅杭設置式を開いた。式典には二階俊博自民党幹事長や仁坂吉伸県知事、田嶋勝正串本町長、三軒一高太地町長、堀順一郎那智勝浦町長など近隣市町村の各首長をはじめ関係者約150人が出席した。

 紀伊半島を一周する高速道路ネットワークの一部を構成する串本太地道路は、2018年度に事業化。災害時の交通確保や救急医療活動・広域周遊観光の支援を目的とした全長18・4㌔㍍の自動車専用道路となっている。

 今年3月には串本町と那智勝浦町の一部地域で道路の用地取得に必要な幅杭の設置を、4月には用地の買収に着手。8月には古座川町で幅杭の設置が行われたという。

 門博文国交省大臣政務官は「紀伊半島一周の夢が近づいてきた。全線開通を目指し事業を推進していきたい」。

 仁坂知事は25年に開催予定の大阪・関西万博や、串本町に建設されるロケット発射場においても同道路が重要であるとし「道路の完成は地元が発展の絵を描ける。用地取得がスムーズにいくように皆さまのために協力していただきたい」とあいさつした。 

 二階幹事長が「待望だった串本太地道路の式典が開けたことは夢のような気持ち。遅れている和歌山から進んでいく和歌山とするためにも、県全体を盛り上げていきたい。用地交渉においても担当する地元の成果が必要となる。私も和歌山へ観光客や商売の方々をこちらへ呼び込んでこられるような努力をしていきたい」と祝辞を述べた。

 続いて、館内に設置されたモニターに、関係する3町の事業者や園児などが式典に対し応援のメッセージを贈る姿が映し出された。その後、各来賓らが幅杭の前に立ち、一斉に木槌で杭を打ち込んだ。

 「がんばろう三唱」では、新型コロナの防止のため関係者は声を出さず、堀町長の掛け声に合わせて手を突き上げるポーズを取り、早期完成への士気を高めた。

 式典終了後、二階幹事長は「高速道路の紀伊半島一周は皆さまと共に叫び続けてきたこと。スムーズなゴールを迎えるためには協力と、完成させるという雰囲気が必要になる。立派に完成させたい」と意気込みを語った。

(2020年9月8日付紙面より)

早期完成願い幅杭を打つ=5日、那智勝浦町体育文化会館
式典に出席した関係者ら
2020年09月08日
45 二階幹事長、鈴木知事らが祝う
 熊野川河口大橋記念碑の除幕式  (紀宝町 )

 熊野川河口大橋記念碑の除幕式が5日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷であった。自民党の二階俊博幹事長、鈴木英敬知事、国土交通省の吉岡幹夫道路局長、莊司健町議会議長、同省近畿地方整備局の溝口宏樹局長、架橋虹の会の福本稔夫会長、田岡実千年新宮市長、同町の西田健町長がくす玉を開披し、記念碑の建立を祝った。

 記念碑は高さ190㌢、幅330㌢。同町鵜殿の熊野川河口大橋建設現場近くに建立した。碑銘の「熊野川河口大橋」は二階幹事長が揮毫(きごう)し、官民一体で架橋に取り組んできた歴史が刻まれている。

 2002(平成14)年7月、新宮市の住民団体「海岸道路の建設を促進する会」、翌年7月に旧鵜殿村の住民団体「架橋虹の会」が発足し、河口大橋建設を求める動きが活発化した。04(平成16)年3月には行政、議会が参画し、官民共同による「熊野川河口に橋を架ける会」を組織。架橋に向けての機運が高まり、熊野川河口大橋を含む新宮紀宝道路が13(平成25)年度に事業化された。

 河口大橋は紀宝町と新宮市を結ぶ全長821㍍。同町側では昨年8月から3基の橋の下部工事に着手し、今年8月末に完成。7月から上部工事に取り掛かっている。

 式典には藤根正典、谷川孝栄両三重県議、濱口太史和歌山県議、紀宝町議ら約40人が出席。西田町長が「熊野川河口大橋は地域の物流、観光、産業、経済、災害時に重要な『命の道』と『地方創生の道』。完成した際は地域のみんなで喜び合えるようにしたい。記念碑を保存し、皆さまのお力添えを後世に残していきたい」とあいさつした。

 二階幹事長は「ふるさとは住む人が中心になって築き上げていくもので、われわれが頑張らないといけない。これからも大橋を中心に、われわれの地域が大きく飛躍するよう頑張ろう」、鈴木知事は「河口大橋が一日でも早く実現するようしっかり努力したい。今日という日を歴史に刻み、明日へとつなげていきましょう」とそれぞれ祝辞を述べた。

 閉式後、二階幹事長らが記念碑を訪れ、河口大橋の進捗(しんちょく)状況も確認した。

 式典は記念碑前で6日に予定していたが、台風10号による悪天候が予想されたため屋内での開催となった。

(2020年9月8日付紙面より)

熊野川河口大橋記念碑の建立を祝ってくす玉を開披=5日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷
記念碑の前に立つ二階俊博幹事長(左から2人目)と西田健町長(同3人目)ら
2020年09月08日
46 自由な発想で楽しく
 少年少女発明クラブ開講式  (新宮市 )

 新宮市役所別館で5日、令和2年度市少年少女発明クラブ(瀧野秀二会長)の開講式と第1回講座が開かれた。本年度は現時点で15人が参加し、講座を通して楽しく学んでいく。

 少年少女発明クラブは全国各地にあり、県内では10市町で活動。講座を通じて、子どもたちに理科や科学、ものづくりに関心を持ってもらえるよう、楽しく自由な発想でさまざまな制作、野外活動に取り組んでいる。式は当初、4月に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響から緊急事態宣言で学校が休校を余儀なくされたことなどに伴って開講を延期。本年度については来年3月まで全7回の講座を実施する。

 開講式で瀧野会長は「本来は12回にわたって開催を予定していましたが、コロナウイルスのため遅れてしまった。できる限り休まずに参加してほしいと思います。感染症対策を意識しながらも、楽しく取り組んでください」とあいさつし、発明バッジを参加者に授与した。

 第1回講座では近畿大学附属新宮高校スーパーサイエンス部の1、2年生8人がマイナス196度の液体窒素を使った実験を披露。児童は部員たちに教わりながらバナナやスーパーボール、花などを固めて、くぎ打ちや跳ね具合を確認した。

 山本望心君(10)は「これまで実験の経験はあります。興味もあるので、これから楽しみ」。赤木幸仁君(10)は「実験は初めて。めったにない機会なので、いろんな実験に取り組みたいです」と話していた。

 定員の20人まで若干の余裕があり、市生涯学習課では参加者を募集している。問い合わせは同課(電話0735・23・3333)まで。

(2020年9月8日付紙面より)

開講式に出席した少年少女発明クラブの児童=5日、新宮市役所別館
液体窒素の実験に取り組んだ
2020年09月08日
47 串本JFCが接戦制す
 和田禎祐杯サッカーU―10  
2020年09月08日
48 越波あるも被害報告なし  台風10号接近に伴う影響  (串本町・古座川町 )
2020年09月08日
49 短期集中で職域に触れる  グローカルの2年生20人  (串本古座高校 )
2020年09月08日
50 種をまいてみよう!  生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )
2020年09月08日
51 東海大地震津浪の記録  【那智勝浦町】甚大な被害状況を後世に  (熊野アーカイブ ~熊野に人あり、歴史あり。~ ⑦ )
2020年09月08日
52 千枚田の保全と地域振興願い  市とエレコム㈱が協定結ぶ  (熊野市 )
2020年09月08日
53 うちわ型コースター作る  ふれあいいきいきサロン牡丹  (紀宝町 )
2020年09月08日
54 お悔やみ情報
  
2020年09月01日
55 元気いっぱいの大絵馬完成
 飛鳥神社で丑とクジラ描く  (太地町 )

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は8月29日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で来年の干支(えと)である「丑(うし)」と「クジラ」2枚の大絵馬づくりを行った。同町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の4歳から11歳までの子どもたち10人が元気いっぱいの絵を描いた。大絵馬は正月に同神社と金刀比羅神社に掲げられる。

 髙橋宮司によると、大絵馬づくりは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」が目的。大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。同町の坂下工務店が作成した。

 この日は3密を避けるとともに、常に換気を行いマスクを着用するなど新型コロナウイルス予防を徹底した。

 髙橋宮司は「太地町を元気にするために皆さんにクジラと丑の絵馬を描いていただきたい。コロナを吹き飛ばしてください」と述べ、法花会長は「暑い中のご参加ありがとうございます。元気いっぱいに絵を描いてください」とあいさつした。

 日展や新日春展の会友である土長さんが大絵馬に下絵を施し、子どもたちはアクリル絵の具と筆で各自好きな色を塗り、絵を完成させていった。

 町立太地小学校5年の東桃子(とうこ)さんは「クジラのしっぽが細かくて難しかった。コロナのせいで催しもなくなっているのでみんなで絵が描けたのが楽しかった」と笑顔で話した。

 絵の仕上げを行った土長さんは「楽しさと元気、力強さが伝わってくる絵馬になった。子どもたちの良い思い出になってほしい」。

 和田委員長は「良い絵馬が完成した。来年は子どもたちがコロナ禍で萎縮することなく、生き生きと活動に取り組んでもらえる年になってほしい」と語った。

 髙橋宮司は「楽しそうに描いていただきうれしい。できれば毎年実施して、全ての干支の絵馬を作りたいと思う」と述べた。年末に大絵馬の除幕式を予定しているという。

(2020年9月1日付紙面より)

完成した大絵馬を前にマスクを外し記念撮影=8月29日、太地町の飛鳥神社
懸命に色塗りや絵に打ち込んだ
2020年09月01日
56 初のオンライン授業実施
 町教育研究会ICT部会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育研究会ICT部会研修会が8月28日、町立市野々小学校(中西健校長、児童31人)と宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)で開かれ、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を用いた町内初のオンライン授業が行われた。

 国が推進するGIGAスクール構想への対応やへき地の小規模校同士の交流など、さまざまな視点から児童にとってより良い授業の在り方を模索することが目的。ICT部会には、町立宇久井小学校、市野々小学校、太田小学校、色川小学校、那智中学校の5校が所属し、本年度はオンラインツールを活用した遠隔授業をテーマに研究を進めている。

 この日は宇久井小学校から平瀬公士教頭が国語科の「漢字の勉強」の授業を行い、遠隔で市野々小学校の5、6年生9人が3グループに分かれて授業を受けた。児童からは「時々声が聞き取りづらいこともあったが、意外と普通に授業が受けられた」との声があった。

 教職員による研究協議では、適切な声の大きさや画面との距離の他、スピーカーや電子黒板、町内の広域Wi―Fi(ワイファイ)などハード面の整備の必要性についても議論が交わされた。

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■GIGAスクール構想

 GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の略。義務教育を受ける児童生徒に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境を整備することで、一人一人に公正に個別最適化され、資質・能力を確実に育成できる教育ICT環境を実現する構想。統合系校務支援システムの導入で、教員の働き方改革につなげる狙いもある。

(2020年9月1日付紙面より)

遠隔で授業を受ける5、6年生=8月28日、那智勝浦町立市野々小学校
平瀬公士教頭(右)が遠隔授業を行う(同町立宇久井小学校提供)
2020年09月01日
57 センター拠点でツアーなど
 認定6周年記念行事終盤  (南紀熊野ジオパーク )

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターとその周辺で8月29日、ツアー「マグマを作ってみよう実験で謎を解き明かします『本州最南端潮岬の謎に白黒つける』」があり親子2組4人が実感を得ながら大地の成り立ちの一端に触れるなどした。

 このツアーは、日本ジオパーク認定6周年記念イベント「行ってみて 知ってみて 南紀熊野」の一環。同パークの推進協議会とガイドの会が両主催でツアーやワークショップを複数計画し、22日~31日の間で順次実施して同パークと接点を持ち理解を深める機会を提供した。

 期間終盤での実施となったツアー「マグマを作ってみよう実験で謎を解き明かします『本州最南端潮岬の謎に白黒つける』」は同センターを拠点にして火成岩やその大地の成り立ちに触れる内容で、同パークガイドの芝﨑浩子さんと伊藤幸子さんが担当。前半は本州最南端・クレ崎付近の浜にある石などを観察し、後半はセンター内で岩石に熱を加えるとマグマになることなどを確かめた。

 実験では潮岬で多く見られる火成岩の一種・玄武岩の砂と市販の珪砂(けいしゃ)を、融点降下剤(炭酸ナトリウムとホウ砂を使用)を混ぜた状態で加熱。もともとは岩だった砂が溶岩になることを確かめた後、冷め方の違いで岩のでき方が違ってくることなども観察した。

 本紙エリア内から参加した子どもは、実験結果への驚きに加えて石にいろんな種類があることに興味を示していた。29日は当日受け付けのワークショップ「絵本の読み聞かせ」もあり、同センターによると居合わせた家族連れが館内見学の一端で利用したという。

(2020年9月1日付紙面より)

本州最南端・クレ崎付近の浜にある石などを観察=8月29日、串本町潮岬
火成岩由来の砂を加熱して変化を観察
2020年09月01日
58 不思議な感触でかわいい
 中央児童館で「スライムをつくろう!!」  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館で8月29日、「スライムをつくろう!!」があった。同館に登録している小学1~5年生18人が参加し、色とりどりのスライムを作った。

 子どもたちは職員から注意事項と説明を受けると作業を開始。容器に洗濯のりを入れて赤、青、黄、緑の食用色素を選び着色した後、重曹とコンタクトレンズ洗浄液を加えてかき混ぜていくと不思議な感触のスライムが完成した。手に取った子どもたちからは「何かかわいい」「気持ちいい」などの声が上がり、にぎわった。

 奥田颯大(そら)君(8)は「ネバネバしていて何とも言えない感覚。スライム作りは久しぶりだったので楽しかった」。栗本玲菜さん(10)は「前に作った時よりも上手にできて良かったです。感触が気持ちよくて簡単なので、また作ってみたい」と話していた。

(2020年9月1日付紙面より)

スライム作りに取り組む子どもたち=8月29日、新宮市野田の中央児童館
2020年09月01日
59 リレーは木本、御浜が優勝  中学校陸上記録会  (熊野市・南牟婁郡 )
2020年09月01日
60 自然公園で清掃活動に汗流す  鵜殿女性の会が作業  (紀宝町 )
2020年09月01日
61 口腔内の状況を把握  歯と口の無料健康診断  (紀宝町 )
2020年09月01日
62 野生のサルにご注意  まちなかで目撃情報  (新宮市 )
2020年09月01日
63 山道にコマツナギの花  那智勝浦町小阪  
2020年09月01日
64 「自然汚す不法投棄やめて」  長野川に大量の家庭ごみ  (那智勝浦町 )
2020年09月01日
65 感染症対策し催し楽しむ  梛で「であいミニ夏祭り」  (太地町 )
2020年09月01日
66 来館者の体温瞬時に測定  文化セにサーマルカメラ  (串本町 )
2020年09月01日
67 町民参加でロケット振興  今秋から事業展開に着手  (串本町 )
2020年09月01日
68 お悔やみ情報