旧グリーンピアで構想 (準備財団が支援者説明 )
那智勝浦町と太地町にまたがる旧グリーンピア南紀での私立大学設立を目指す、立初(たてぞめ)創成大学設立準備財団(樋口祥子理事長)の地元支援者に対する説明会が23日、太地町地域福祉センター梛(なぎ)であった。都市部ではなくあえて「熊野」で、日本でこれまでにない「徹底的な探究・体感型」の大学を、2027(令和9)年4月に開設することを目指すと語った。
財団のメンバーは、現役大学教員の理事とその教え子など。従来型の大学教育に問題や限界を感じていたメンバーは昨年10月から、旧グリーンピアでの設立を構想。各所で趣旨を説き、熊野三山の三社一寺の宮司や住職、株式会社キナンの会長などが協働推進者となり、その他も当地方の多くの企業が応援を表明するなど、賛同者を増やしている。説明会に参加した支援者団体「大学誘致を考える会」による署名活動も行われている。
説明会で樋口理事長は、昨今の「学び」の変革に言及。情報は簡単にインターネットで得られ、考えることすらも人工知能(AI)で行えることから、大学は従来型ではなく探究・体感型が必要と説いた。また地域の歴史や文化、伝統など、教育にも役立つ日本の重要な資産が都市部の従来型大学では生かせていないことから、地方での大学設立が重要な意味を持つことも伝えた。
学生数は年間144人で計画。教育はフィールドワークが主軸で、1年次は主にキャンパスで学ぶが、2年と3年では地域や海外に出向き、現地の人に学ぶことを繰り返す。ここで歴史や伝統、文化に触れ、探究や体感を深める。4年次はキャンパスに戻り、学びを生かして地域に還元する期間と考えている。
資金調達の手法として、徳島県の神山まるごと高等専門学校の前例を参考としている。同校はふるさと納税、寄付、クラウドファンディングの三つで設立に至っている。同財団もこれに倣い、各所に協力を呼びかけている。
樋口理事長は「熊野で皆さんと一緒に、大学をつくりたい。応援をよろしくお願いします」と求めた。住民向けの説明会の開催も考えていることを明かした。
(2024年4月25日付紙面より)
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自転車の交通安全教室 (新宮高校 )
スタントマンが自転車交通事故を再現する、スケアード・ストレイト教育技法による自転車交通安全教室が22日、県立新宮高校(下村史郎校長、585人)であった。全学年の生徒が参加。危険性を知り、自転車の交通ルールの理解を深めた。
JAみくまのとJA共済連和歌山が、和歌山県警察本部、新宮警察署と連携して実施した。同教育技法は、学習者に「怖さ」を与えることで、望ましくない行為を自主的に行わせないようにするもの。スタントマンが目の前で再現することで、ルールやマナーの違反が交通事故を招く危険があることを考えてもらう。
開会に当たり、下村校長、石田守・JAみくまの代表理事組合長、宮本竜祐・新宮署交通課長があいさつ。「自転車のルールやマナーを守らなければと考えるきっかけになれば」「危険性を実感し、ルールを守り、交通事故のない安全な学校生活を送ってもらえることを願う」「自転車の運転を見直す機会にしてほしい。乗るときはヘルメットをかぶって」などと語った。
続いて、スタントマンが自転車交通事故を再現。▽ヘッドホンで音楽を聞きながら▽携帯電話で話しながら▽酒を飲みふらつきながら▽二人乗り―などを行って、いかに危ないかを伝えた。自転車で全速で跳び箱にぶつかって、衝撃の大きさを示した。
自転車と歩行者、自転車同士の事故も再現。見通しの悪い交差点から出てきた歩行者と自転車がぶつかったり、危険運転の自転車同士で衝突したりした。いずれの場合も、その後に行うべき正しい運転法を伝えた。「皆さんがルールを守れば、ルールが皆さんを守る」などと呼びかけた。
生徒らは、ぶつかって投げ出されるスタントマンの様子を、固唾をのんで見守っていた。3年生で生徒会長の宮井聡子さんは「交通事故の怖さを間近で体験することはなかったので、今日はいい教訓になった。きちんと交通ルールを守っていこうと思う。貴重な体験をありがとうございました」と感謝を述べた。
2年生の柳町彩斗さんは「自転車同士の衝突が一番びっくりした。今後は一時停止をしっかりと守ろうと思う」と話した。
(2024年4月25日付紙面より)
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民生児童委協議会が総会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(小内潤治会長)の総会が23日、新宮市福祉センターであった。出席44人、委任状34通で開会。昨年度の事業や決算の報告、本年度の事業や予算の提案を受け、承認可決した。
民生委員の歌の斉唱、民生委員児童委員の信条の朗読に続き、小内会長があいさつ。能登半島地震と、関連して当地方で発生が懸念される南海トラフ巨大地震に言及。「災害発生時には地域福祉の課題も深刻化すると考えられる。民生委員の活動も、平常時から災害への備えが求められている」と話した。
福祉課題はより複雑化・深刻化していると指摘。「住民に寄り添い、人々をつなぐ民生委員児童委員の役割は一層重要になっている。笑顔で暮らせる地域社会の構築のため、協力連携しながら活動していければ」とまとめた。
来賓として、田岡実千年市長が祝辞。「地域でのネットワーク形成が、地域福祉を発展していく上でますます重要になる。民生委員児童委員の皆さんの協力なくては実現できない。今後もお力添えをお願いします」と呼びかけた。
この後、議事を進行した。昨年度の事業と会計、本年度の事業と予算などを協議して認めた。
(2024年4月25日付紙面より)
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田辺市本宮町で20、21日、同市出身で合気道の創始者・植芝盛平の偉業と功績を国内外に発信する「合気道国際奉納演武」が開かれた。コロナ禍で途絶えていた海外の参加が回復し、スイス、イタリア、フランスの道場の門下生の出場もあり、約60人が参加した。熊野本宮大社と同市の植芝盛平翁顕彰会、熊野本宮合気塾が主催。
合気道本部道場(東京)から植芝充央道場長(42)を迎えて開催した。20日は熊野本宮大社の旧社地「大斎原(おおゆのはら)」で特別講習会が開かれ、21日は雨天のため本宮体育館で奉納演武を実施。大社の九鬼家隆宮司は開会のあいさつで、春の例大祭で世界遺産登録20周年を記念し、8カ国の外国人に神輿を担いでもらったことに触れ「世界平和につながる合気道の和合の精神をぜひ発信してほしい」と呼びかけた。新宮市の合気道熊野塾を皮切りに、9団体が次々に日頃の稽古の成果を披露し、植芝道場長が奉納演武を納めた。
スイスから訪れ、東京の日本語学校で学ぶテオ・ワルティさん(19)は「熊野という合気道にとって特別な場所で演武できたのは素晴らしい。とてもうれしい」と喜んでいた。
植芝盛平のひ孫の充央道場長は「皆さんの協力のおかげで無事終えられた。本宮を訪れるたび、開祖を大切に思ってくれていることを強く感じる」と感謝し、「真の武道はいたずらに強さを競うものではないというのが開祖の教え。鍛錬が自分自身を成長させる糧となるのが合気道の魅力の一つ。世界140の国と地域に広がる合気道の輪がさらに広がっていくことを願っている」と話した。
(2024年4月24日付紙面より)
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中央児で「こいのぼりを作ろう」 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館で20日、「こいのぼりを作ろう」があった。子どもたち12人が協力しながら手形やスタンプで模様を付けた「うろこ」を貼り、同館に飾るこいのぼりを作った。
土台となるこいのぼりは、事前に職員が大きなポリ袋をつないで作り、2体用意した。
子どもたちは職員から説明を受けると早速、作業を開始。ピンクや赤、青、緑の中から好みの絵の具を選んで手のひらに塗り、アーチ状にかたどったうろこに押し当てて両面テープで貼り付けていった。
この日はミニこいのぼりも製作。「先生、こう?」「できた!」などと会話をしながら職員が用意した手作りのスタンプを押し、フェルトペンで目を描くと思い思いの作品を完成させた。
(2024年4月24日付紙面より)
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「子ども読書の日」の23日、熊野地方の読書活動に取り組む小中学校でも、子どもたちがドキドキわくわく、本の世界を楽しむ姿が見られた。
子どもの読書活動についての関心と理解を深め、積極的に読書活動を行う意欲を高めるために、2001年に制定。「ロミオとジュリエット」や「ハムレット」の著者シェークスピアの命日や、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界図書・著作権デー」にちなんだ記念日。5月12日(日)までの3週間は「こどもの読書週間」でもある。
毎朝8時10分から10分間の読書の時間を設けている那智勝浦町立宇久井小学校では、全校児童179人が教室で思い思いの本を開いた。図書スペースでは、1年生たちも仲良く絵本を選んでいた。
角川まんが超科学シリーズ「どっちが強い!? X」を読んだ西拓己君(3年)は「恐竜が闘う本。図鑑が好きで、いろいろな生き物のを読んでいる」。桝本和佳さん(同)は怖い話の「人喰いグルール」を読み「文字が多い本を読むことが多い。続きが気になる」と話していた。
(2024年4月24日付紙面より)
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子ども団体の列車移動 (条件合致なら無料 )
紀勢本線活性化促進協議会新宮白浜区間部会の会合が19日、新宮市役所別館であった。20人が出席。主に同区間沿線の子どもの列車での団体移動に際し、同区間内の料金の一部を補助することを決めた。条件によっては実質無料となる。5月1日からの実施を目指す。
同協議会は、紀勢本線の活性化を目的に、県内24市町村で組織。その新宮白浜区間部会は、同区間の厳しい収支状況を受け設置した。白浜町以南の8市町村と県、JR西日本和歌山支社、和歌山大学で組織している。補助事業は行政とJR西より負担金を集めて行う。
補助の正式名称は「校外学習等支援事業」。同区間の沿線自治体と古座川町、北山村にある幼保小中高の子どもと引率者で構成する8人以上の団体が対象となる。
補助要件は、乗降に同区間内の駅が含まれていること。校外学習などで列車移動する際、同区間内の運賃および特急料金の一部を補助する。
具体的には、同区間内で特急を利用しない場合は普通運賃の全額、利用する場合は団体割引以外の全額が補助となる。例えば新宮・東牟婁の学校の団体が列車で白浜町に移動する場合、実質無料で行けることになる。同区間外まで移動する場合は、区間外は通常料金となる。
この他、「教育旅行誘致事業」として、教育旅行やスポーツ合宿で同区間内に来訪する団体に対し、料金の一部を補助することも決めた。これも同区間内での乗降が条件となる。
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同支社による新宮―白浜間の現状説明もあった。平均通過人員(輸送密度)は同社単独運営の目安の1日当たり2000人を大きく下回り、2022年は793人。20~22年の3カ年平均で、必要な費用の11・9%しか収入で補えていないなど、厳しい状況が明かされた。
(2024年4月21日付紙面より)
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民児協委員が防災拠点を見学 (紀宝町 )
紀宝町民生委員児童委員協議会(西村喜久男会長)に所属する委員20人が19日、3月に完成した道の駅「紀宝町ウミガメ公園」防災拠点施設を見学した。
円筒形鉄筋コンクリート造り2階建ての一時避難場所で、町が建設した防災タワー。高さ6・5㍍、床面積165平方㍍。海抜14・4㍍地点にあり、屋上(海抜20・5㍍)には地域住民や道の駅の利用者など最大200人が避難できる。
1階に避難場所、備蓄倉庫、トイレ、湯沸室を完備、2階、屋上は避難スペースとなっている。
町防災対策課の職員が施設を案内。「南海トラフ地震で予想されているウミガメ公園付近の最大津波高は11㍍となっており、看板により高い所を目指して避難してくださいと記載しています」などと説明した。
委員は屋上から高さを実感。整備されている倉庫など確認した。西村会長は「地震は人ごとではない。防災への意識が高まっており、施設を知る良い機会になった。今後も各所で見学会を開きたい」と話していた。
(2024年4月21日付紙面より)
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世界遺産登録20周年記念 (那智勝浦町花火大会 )
第15回那智勝浦町花火大会の第1回実行委員会(串俊男実行委員長)が19日、同町役場で開かれた。今年も8月11日(日・祝)午後8時から約1時間、那智湾で開催することを決めた。
町民の手作りを基本理念に、追善供養を目的とする花火大会で、昨年コロナ禍を経て4年ぶりに再開した。今年は世界遺産登録20周年記念事業としても位置付ける。
実行委員会には南紀くろしお商工会、和歌山東漁業協同組合那智支所、那智勝浦観光機構、勝浦金融協会などから21人が出席。大会長の堀順一郎町長は「第14回大会には約2万8000人が参加し1300万円超の寄付が集まった。世界遺産登録20周年の節目の年。海外からの観光客もずいぶん増えており、今後を見据えた話し合いができれば」とあいさつした。
花火業者の選定について、事務局から従来通り複数事業者によるプレゼンテーションを実施する提案があったが「準備に携わる漁協関係者の準備・片付けの時間短縮や負担軽減の観点から、慣れた業者へ依頼することはできないか」との意見が出た。採決の結果、賛成多数で昨年と同じ高木煙火株式会社(岐阜県)に依頼することとした。
串実行委員長は「追善供養、納涼、そして世界遺産20周年を融合させ、町全体で満足してもらえる大会にしたい。どう花火で表現するのか、業者の感性にも期待している」と話していた。
(2024年4月21日付紙面より)
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シーズン終盤に活気 (勝浦地方卸売市場 )
はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げ量日本一を誇る那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場に19日朝、最大251㌔を含むクロマグロ28本が水揚げされた。シーズン終盤、巨大なクロマグロがずらりと並ぶ光景に市場が活気づいた。
うち21本は、高知県のマグロ漁船「益丸」が釣り上げたもので、漁港関係者に「マグロ漁師で知らない者はいない」と言わしめる。松島基晴船頭(53)は「今年は2、3月がさっぱりで、やっとという感じ。3本釣った時点で一度戻ろうかとも思ったが、もう1回ねばったらいっぺんに18本。こんなことは初めて」と喜びを語る。
前日に最大233㌔を含む7本のクロマグロを揚げた日の出丸(宮崎県)の島田実船頭(52)は「でかいマグロが泳いでいるのを見るのはやっぱりうれしい。益丸が釣ってくれたことで、次の楽しみが増えた」と話していた。
和歌山県漁連勝浦市場の太田直久市場長はマグロの計測に追われながら「魚体もいい大きさで、うれしい限り。150~200㌔台は高値が付きやすい。マグロ船に感謝しています」と語った。シーズンは5月のゴールデンウイークあたりまで。
(2024年4月20日付紙面より)
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設置を記念してセレモニー (太地町 )
太地町は18日、町公民館でご当地ポスト設置セレモニーを開いた。漁野洋伸副町長や日本郵便株式会社近畿支社郵便・物流オペレーション部の松本光功集配担当部長、紀南地区連絡会の南方慎一朗統括局長らが出席し、ザトウクジラをモチーフにした青色のポストの除幕を行った。
町は地域を支え、寄り添って地方創生に取り組む郵便局の活動に賛同。連携して地域振興や観光資源化、町おこしを目的に寄付をする形で設置している。2021年には「包括的連携に関する協定」を締結している。今年は平見公園横に取り付けられ、町内では町立くじらの博物館、道の駅「たいじ」、JR太地駅、役場庁舎に次いで5基目となった。
制作は、1基目から手がけている地元メンバーで組織するグループ「ホエールアートミュージアム」の山門基秀さん、前芝真人さん、石田一勝さんらが担当。鯨類の中でも最も優雅で人気の高いザトウクジラをキャラクターに、「クジラの町、太地町」にふさわしく、「クジラと海」をイメージした。完成には約2カ月を要した。
セレモニーでは、松本集配担当部長が「ご当地ポストが町民の皆さんが手紙を出すきっかけになってくれれば」。南方統括局長が「地域の価値を高めるため、積極的に今後も引き続き取り組んでいきたい」とあいさつ。
漁野副町長は日本郵便近畿支社や太地郵便局などの尽力に感謝し「今後とも強力なタッグを組んで、地域活性化つなげていきたい」と述べた。
式典後は平見公園横に移動し、設置作業を開始。旧ポストは長年の役目を終え、撤去された。
(2024年4月20日付紙面より)
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新宮・新翔の統合高校 (9月の決定を目指す )
ともに和歌山県立の新宮高校(下村史郎校長)と新翔高校(宮井貴浩校長)の再編整備(統合)後の新校名について協議する作業部会「再編整備に係る校名等検討部会」が18日、新宮高校であった。委員18人が出席、6月に両校のホームページ内とはがきで公募を行うことなどを決めた。9月末までの最終決定を目指す。
2026年度に予定する両校の統合に向けて検討が必要となる、新たな校名や校章、校歌、制服などは、六つの作業部会で協議することになっており、新校名の作業部会はその一つとなる。両校の学校運営協議会や教職員、地域代表者の18人で組織している。
新校名の最終決定権者は県教育委員会となる。両校の合同の学校運営協議会「両校学校運営協議会委員による再編整備協議会」が新校名の候補を絞り込み、県教委に提案する。この日の作業部会は、同協議会に候補としてもらう新校名案をどのように募るかを話し合った。
新校名が決まらないと校章や校歌など、多くの協議が進まないことから、9月末をめどに最終決定してもらうとの方針が示された。これを念頭に公募は6月となった。1人1票が原則で、「新宮」「新翔」のどちらかを選べるほか、「それ以外の新校名」を望む場合は記入でき、いずれの場合も選んだ理由と氏名を記入するとした。
はがきの場合も条件は同じで、両校のどちらか宛てに送付となった。公募に居住地の制限は設けず、また統合後の同校に進学することが予想される小中学校生にも事前周知すると決めた。
集まった案は7月に、新校名の作業部会で整理し、合同の学校運営協議会に絞り込みを託す予定となった。同協議会が県教委に提案する候補数は定まっておらず、複数の可能性もある。
(2024年4月20日付紙面より)
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2024年度スクラッチ杯 (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
新宮信金理事長杯 (ソフトテニス )
【第71回】春野菜でデトックス
すっかり春の気候になりました。桜も散り始めて、どんどん暖かくなりますね。春といえば、「ふきのとう」「つくし」「たけのこ」「うど」「せり」などあくが強くて、苦味のある野菜が多いです。「春の皿には苦味を盛れ」といわれますが、この苦味やあくは、とても体にいいんです。
春野菜は、寒さが厳しい時期に、じっと栄養を蓄え続けて、苦味成分をじっくりとため込んでいきます。やっと暖かくなり芽を出した時に、動物や害虫に食べられるのを防ぐために苦くなるといわれています。この苦味成分は「植物性アルカロイド」や「ポリフェノール」に由来するもので、新陳代謝を促し、強い抗酸化作用があります。さらに、活性酸素を抑えるので、細胞の若返りも促進し、精神的なストレス改善にも効果が期待できます。熊が「ふきのとう」を食べてデトックスしているという説もあるくらい、春の苦味は体にいいんです。
私はこの苦味やあくが多い、クセの強い野菜が大好きですが、やっぱり娘には人気がありません。子どもたちの味覚は、とても敏感なので、なかなか食べてくれないということもありますよね。幼少期のお子さんであれば、「一口だけ食べてみて」と促して、一口食べて「苦い!」となって吐き出してしまっても、それも立派な食育です。春の食べ物は苦いんだと知ることや、それを大人はおいしそうに食べるのを見るだけでも、将来の食意識は変わってきます。でも、少し大きくなると、食べてもらいたいですよね。
苦味を軽減する調理法は、いくつかあるのですが、私のお勧めを三つご紹介します。一つ目は豚肉と合わせることです。豚肉の脂は、春野菜の独特の苦味を軽減してくれます。豚肉は、脂が多いバラ肉を使うのがお勧めです。一緒に炒めるのもいいと思いますし、薄切りのバラ肉で巻いて、照り焼きにしたりするのもお勧めです。二つ目は、チーズと合わせることです。フライパンにオリーブオイルなどをしき、軽くソテーした春野菜に、ピザ用チーズをかけてふたをして溶けたら完成。とっても簡単ですよね。たっぷりのチーズと一緒になら子どもも食べてくれることが多いです。クリームソースと合わせてグラタンにするのも良いと思います。三つ目は、油で揚げることです! 春野菜は天ぷらにするのが定番ですよね。油で揚げることで苦味は軽減されます。天ぷらもいいですが、フライもお勧めです。フライにしてマヨネーズやソースをつけて食べれば、子どもたちも喜ぶごちそうになります。
苦味の強い春野菜ですが、デトックス作用があり、とても体には良いので、いろいろ工夫して、今しか味わえない春の味覚を楽しんでみてください!
(2024年4月20日付紙面より)