清原造園が石張り施工奉納 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で先月20日から施工が進んでいた参拝所の石張り工事が完了した。16日に奉納奉告祭が営まれ、上野宮司が石張りを施工した清原造園(新宮市王子町)の清原利一代表に感謝状を手渡した。
同大社は1883(明治16)年、花火火災により社殿が焼失し、その後仮殿が再建。戦後、1952(昭和27)年から67(昭和42)年にかけて社殿が再建されている。
参拝所はモルタルで施工されており、当時は群青色だったが、施工から約50年が経過していることから経年劣化により変色やひび割れがあったという。
このたびの施工奉納は、今年7月に同大社境内にさざれ石と顕彰碑、および拝殿補強柱施工を奉納した株式会社R.LinkCorporationの椋野玲史・代表取締役会長の提案を受けたもの。
清原造園3代目である清原代表は、21(大正10)年の創業以来、今年で100年を迎えることや日頃の感謝を伝える機会にと工事を快諾。奉納に至った。
完成した参拝所は、拝殿と合わせて白い御影石を使用。これまで木製だったスロープも滑らないよう石に加工を施し新調した。清原代表と息子の勇一(はやかず)さんも自ら施工に当たった。
奉納奉告祭を終え、清原代表は「当社にとって創業100年の記念の年に奉納させていただき感謝しています」。
上野宮司は「立派な石張りに感謝しています。また、3代目である代表と4代目を担うご子息が自ら施工する姿に感動しました」と感謝。
鎌倉時代に制定された「御成敗式目」の第一条より「神は人の敬によりて威を増し 人は神の徳によりて運を添ふ」を引用し「一生懸命ご奉仕いただいた。私たちもこれからも一生懸命祈りをささげたい」と話していた。
(2020年9月17日付紙面より)
ドライブスルー方式で検討
新型コロナウイルスに対応するため、新たに「紀南地域検査センター」を設けてドライブスルー方式でPCR検査を実施する計画が発表された。詳細は検討中だが紀南医師会が医師、紀南病院が職員を派遣して月~金曜の午後1時から3時まで運営する。かかりつけ医の紹介が必要で、1日12人が限度という。
県の委託事業として計画され、14日に開催された紀南病院組合議会(下克彦議長、議員11人)の全員協議会で説明があった。
協議会では10月1日(木)開会予定の同院組合議会定例会の議案などを話し合った。定例会議案は手数料条例、補正予算、令和元年度病院事業会計決算の3議案。病院管理者の大畑覚御浜町長は「コロナの終結が見通せず、新たな対応を検討している。病院の経営健全化にも意見を賜りたい」と述べ、議員各位の協力を要請した。紀南病院ではコロナ患者専用として4床を用意している。
また、事務局が病院経営の7月までの現況を説明。それによると事業収益は12億3081万円で昨年比13・3%(1億8900万円)の減。うち入院収益は6億6212万円で同17・1%(1億4330万円)、外来収益は2億8176万円で同12%(3860万円)の減となった。
コロナ感染症の影響で、患者自身が不要不急の診察を自粛する傾向が見られるという。きなん苑は1545万円で51%(522万円)の増だが、全体で前年度に3億7000万円の赤字があり、依然として厳しい経営が続いている。
(2020年9月17日付紙面より)
機会提供受け明神小児童ら (古座川町 )
古座川町立明神小学校(速水和美校長)の5、6年生らが14日、大柳区内にある水田で稲刈りに挑戦した。同区の北裏説朗区長(64)が提供した機会で、児童は鎌で刈った稲をさがりに掛けるまでの流れを体験した。
北裏区長は明神地区区長会長として同校の学校運営協議会委員に着任。母校の今に触れる中で児童が稲作の経験をしていないことを知り、半ばからの経験となるが自分の水田で稲刈りを体験することを2カ月ほど前に提案した。
町内の他2小学校は地域の協力を得て長年稲作に取り組んでいて、自然豊かな環境にありながら唯一できずにいた同校は喜んで体験を希望。初となるため児童を代表して5、6年生が代表して北裏さんの水田を訪ね時間が許す範囲で挑戦した。
切れ味はそれなりだが刃のかかりがいいのこぎり鎌の使い方を教わった児童は前半、先生の応援を得ながら0・5㌃ほどを刈り取り。水分補給と休憩を挟んで後半は天日干しに適した向きを自分たちで考えてさがりを組み、刈った稲をわらで縛ってさがりに掛ける流れをこなした。
草刈りを手伝ったことはあるが稲刈りは初めてという小柳怜生君(6年)は「刈る時の足の置き方や刃の向きを変えてみるとかを教えてもらい、それが分かってみんなで楽しくできたのでよかった」とコメント。北裏さんは「まずは稲刈りの楽しさを持ち帰ってもらったらと思う。その楽しさの一方にはイノシシやサルの食害もあったりする。どうしてそうなるのかなど、稲作をさらに考えるきっかけにしてもらえれば」など学びの発展を児童の今後に期待した。
北裏さんは刈り取った稲を精米し、学校給食米として同校に送るそう。品種はもち米「もちみのり」だそうで、速水校長は「赤飯にして味わえればと考えています。稲刈りといっても、その作業には農家の皆さんのいろいろな知恵が詰まっていて、今日は児童はとてもいい経験をさせていただけた」と話し、今年は半ばからとなったが来年は田植えからと北裏さんに願いつつ提供に感謝していた。
(2020年9月17日付紙面より)
ウオータースライダー (太地こども園 )
太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長、園児68人)の芝生で15日、今夏最後のウオータースライダーごっこがあった。4、5歳児35人が豪快に坂を滑って水に飛び込み、笑顔をはじけさせた。
新型コロナウイルス感染症による自粛生活の中で子どもたちにストレスがたまっているのではと案じた教職員たちが、大好きな水遊びで思いっきり発散してもらいたいと企画。普段は芝滑りをしている坂にブルーシートを敷き、水を流して自作のウオータースライダーを完成させた。
水着姿の園児たちは、最初に専用絵の具でボディーペインティングをし、頬や額、腹などにハートやリンゴの模様を描いて楽しんだ。ウオータースライダーが始まると、「キャー」と歓声を上げながら、寝そべったり友達と数珠つなぎになったりして何回も坂を滑った。
森尾園長は「この夏、晴れた日はほとんど毎日ウオータースライダーで遊んだ。思った以上に喜んでくれてうれしい。坂を何十回も登って滑るので、降園時のバスの中や夕飯前に寝てしまう子もいる。体も鍛えられ、プールで顔を水につけられるようになった子もいた。新型コロナさえなければ、学童の子どもたちも呼んで一緒に遊ばせてあげたい」と話していた。
(2020年9月17日付紙面より)
熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(木)、16日(金)=に向けた事故防止協議会が7日夜、同大社双鶴殿であった。約20人の関係者らが、安全に例大祭が執り行われるよう注意事項などを話し合った。なお、今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から、早船競漕(きょうそう)を取りやめ、一部規模を縮小し斎行する。
例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。
2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。
上野宮司は早船競漕の取りやめについて、7月から各地区の意向を聞いていたが、いまだコロナの終息が見えない現状を鑑み取りやめに至ったと経緯を説明。「規模は縮小するが古来の習わしにのっとって執り行っていきたい」と述べた。
今年の留意事項には▽参列の自粛を行う▽大祭供奉(ぐぶ)員を減らす▽参加者、関係者の体温検査を行う▽参加者、関係者へ手の消毒、人との距離の確保、マスク着用を呼び掛ける▽直会(なおらい)の中止―など、コロナ感染対策が盛り込まれた。
15日の本殿大前の儀は参列を呼び掛けず神社関係者のみで営む。渡御式は参列者を例年の5分の1程度とし、神馬渡御式は同大社を出立後、登坂を通って阿須賀神社に向かい、市内を回らず同大社に戻る。神輿渡御式では神幸船神輿を使用。出立後、市内を回らずそのまま河原へ向かう。
上野宮司は「コロナの影響で今年はさみしいお祭りになると思う。渡御することは民俗的に見ても古い風習。渡御があってこそ意味がある」と祭りへの思いを語った。
(2020年9月9日付紙面より)
吹奏楽部第8回定演開く (潮岬中 )
串本町立潮岬中学校(水上茂秀校長)の吹奏楽部(谷下好花部長、部員13人)が5日、同校体育館で第8回定期演奏会を開き現ユニットの集大成となる演奏を響かせた。
この定演は約7年前、部員数増を背景にし校外活動が多い串本古座高校吹奏楽部の姿勢に憧れた当時の部員が一丸発起して始めた取り組み。以来3年生部員最後の出演機会として回を重ねている。
本年度は新型コロナウイルスとの兼ね合いで中止を考えた時期もあったが、学校が対外的な関わりを避け校内未感染である状況と社会情勢にひるまず熱心に活動する部員の姿を判断材料にし、事前の呼び掛けを校区全体ではなく生徒教職員と家族に限定する形で実施を目指してきたという。
当日は指揮者を務める坂本健斗顧問と賛助出演のOB・OGも加えた15人組で本番を迎え、家族や教職員ら約50人が来場。水上校長はつなぐ意思と自助能力の高さが現在の部員の持ち味だと評価し「熱意に満ち、思いのこもった味わいのある演奏を期待する。来場の皆さまには温かい鑑賞をお願いしたい」とあいさつして開演に花を添えた。
プログラムは前後半の2部構成で、計10曲を演奏。演奏以外のパフォーマンスは特になかったが、後半は青色のジーンズをはいてステージの印象を切り替える趣向を交えた。後半終了後はアンコールの声が掛かり、さらに1曲を奏でて定演を締めくくった。
坂本顧問は「臨時休業で活動できず8月の吹奏楽コンクールも中止となって音楽は無力だと感じた時期もあったが、それでも熱心に打ち込む生徒の姿を見て指導する自分もやりがいを感じた。地域に愛される吹奏楽部としてこれからも頑張っていきたい」とあいさつして来場に感謝。
定演を終えて谷下部長(3年)は「感染の予防もある中で開催させてくれた先生方にまず感謝したい。今回はコロナウイルスで不安を感じている人に元気を出してもらうため、みんなで楽しめる定演を目指して練習してきました。今日はその力を十分に出し切ることができ、これが皆さんの楽しみになっていたらうれしい。私たち3年生は今日で引退になるけれど、2年生、1年生はこれからもみんなで力を合わせて頑張ってほしい」と胸中を語った。
(2020年9月9日付紙面より)
龍神中生徒24人が来町 (那智勝浦町 )
和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)は4日、那智勝浦町体育文化会館と同センターで熊野地方へ体験学習に訪れた田辺市立龍神中学校の1年生24人を迎え、土砂災害についての学習を行った。2011年に発生した紀伊半島大水害の被災者で、同水害の語り部を続ける同町井関の防災士・久保榮子さんが紙芝居などを用いて水害当時の状況を伝え、生徒らは命の大切さや災害への学びを深めた。
同校では以前より、現地に赴いての体験学習を各学年で実施している。1年生は昨年から「紀南体験学習」として、同町と串本町を訪れている。
1泊2日で地方の文化や食の大切さ、自然を学び考える内容となっており、生徒らは3日に同町の大門坂を歩き串本町へ。天候不良のため、予定していたシュノーケリングは中止し、海中公園や南紀熊野ジオパークセンターで翌日の土砂災害について事前学習を行った。
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坂口所長は土砂災害は命を落とす確率が高く、身近で発生している災害であると説明。土石流や地滑り、がけ崩れ、深層崩壊があるとし、事例ごとに画像や動画をスクリーンに映し出した。
和歌山県は80%が山地であり雨が多いため、毎年土砂災害が発生していることを知ってほしいと述べた。「紀伊半島大水害時には田辺では深層崩壊や土石流が発生し、新宮市や那智勝浦町では土石流が発生した」とし、「災害時は早めの避難を」と呼び掛けた。
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久保さんは自身の水害体験をまとめた紙芝居を披露。「激流に流された」「フェンスに引っ掛かり助かった」「夫を失った」「娘との再会」などの実体験を、感情を込めて読み、生徒は真剣な表情で内容に耳を傾けていた。また、近所の住民に聞き取った当時の状況を紹介し、自助や共助の大切さを説明した。
その後、久保さんはウサギのコスチュームで登場。素早い避難の重要性を表すために「脱兎(だっと)の如(ごと)く」といわれるウサギをコスチュームにしたと話し、○×クイズを実施。「自分の命は自分で守る」「電気、水道、ガスで一番失ってはいけないのは電気である」などの防災に関する問題を出し、生徒は楽しみながら学びを深めた。
久保さんは「早めの避難には準備が必要。そして自分の命や家族、近所の方の命も大事。どうか私の紙芝居を教訓にしていただき、命が守れるように行動してほしい」と締めくくった。
生徒を代表し、山本浬(かいり)君が「今日は防災について早めの避難で大切な命がたくさん守れることが分かった。学校へ戻りみんなに伝えていきたいです。ありがとうございました」と感謝を述べた。
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久保さんらの講演後、生徒らは市野々地区にある土砂災害啓発センターに移動。実験装置を用いて砂防えん堤の効果や重要性を理解するとともに、実際の砂防えん堤の前でその仕組みや種類などの説明を受けた。
新行靖校長は「どのような災害が起きるか分からない。中学生は家族や地域を助けることができる力を持っている。減災・防災に携わることのできるリーダーになってほしい」と語った。
(2020年9月9日付紙面より)
わかば保で敬老の日に向け (那智勝浦町 )
那智勝浦町天満のわかば保育園(山田眞理子園長、園児81人)では現在、21日(月・祝)の「敬老の日」に向けたプレゼント制作が進んでいる。
同園が開いている敬老会には例年100人を超える祖父母が参加し、園児の歌やダンス、触れ合い遊びで楽しい時間を過ごす。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、全員でプレゼントを手作りすることになった。
園児たちは年齢に合わせ、スタンプを押したり、花やトンボを工作したりしてメッセージカードを飾った。5歳児は紙を絵の具で染めるところからスタートし、ピンクやオレンジのコスモスの飾りを完成させた。
同園では運動会に向けた行進や鼓笛隊の練習も始まっており、毎日元気な声が響いている。山田園長は「規模を縮小したり、入場制限を掛けたりと工夫しつつ、園児たちが楽しみにしている発表会や運動会などを開いていきたい」と話していた。
(2020年9月9日付紙面より)
飛鳥神社で丑とクジラ描く (太地町 )
過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は8月29日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で来年の干支(えと)である「丑(うし)」と「クジラ」2枚の大絵馬づくりを行った。同町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の4歳から11歳までの子どもたち10人が元気いっぱいの絵を描いた。大絵馬は正月に同神社と金刀比羅神社に掲げられる。
髙橋宮司によると、大絵馬づくりは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」が目的。大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。同町の坂下工務店が作成した。
この日は3密を避けるとともに、常に換気を行いマスクを着用するなど新型コロナウイルス予防を徹底した。
髙橋宮司は「太地町を元気にするために皆さんにクジラと丑の絵馬を描いていただきたい。コロナを吹き飛ばしてください」と述べ、法花会長は「暑い中のご参加ありがとうございます。元気いっぱいに絵を描いてください」とあいさつした。
日展や新日春展の会友である土長さんが大絵馬に下絵を施し、子どもたちはアクリル絵の具と筆で各自好きな色を塗り、絵を完成させていった。
町立太地小学校5年の東桃子(とうこ)さんは「クジラのしっぽが細かくて難しかった。コロナのせいで催しもなくなっているのでみんなで絵が描けたのが楽しかった」と笑顔で話した。
絵の仕上げを行った土長さんは「楽しさと元気、力強さが伝わってくる絵馬になった。子どもたちの良い思い出になってほしい」。
和田委員長は「良い絵馬が完成した。来年は子どもたちがコロナ禍で萎縮することなく、生き生きと活動に取り組んでもらえる年になってほしい」と語った。
髙橋宮司は「楽しそうに描いていただきうれしい。できれば毎年実施して、全ての干支の絵馬を作りたいと思う」と述べた。年末に大絵馬の除幕式を予定しているという。
(2020年9月1日付紙面より)
町教育研究会ICT部会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町教育研究会ICT部会研修会が8月28日、町立市野々小学校(中西健校長、児童31人)と宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)で開かれ、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を用いた町内初のオンライン授業が行われた。
国が推進するGIGAスクール構想への対応やへき地の小規模校同士の交流など、さまざまな視点から児童にとってより良い授業の在り方を模索することが目的。ICT部会には、町立宇久井小学校、市野々小学校、太田小学校、色川小学校、那智中学校の5校が所属し、本年度はオンラインツールを活用した遠隔授業をテーマに研究を進めている。
この日は宇久井小学校から平瀬公士教頭が国語科の「漢字の勉強」の授業を行い、遠隔で市野々小学校の5、6年生9人が3グループに分かれて授業を受けた。児童からは「時々声が聞き取りづらいこともあったが、意外と普通に授業が受けられた」との声があった。
教職員による研究協議では、適切な声の大きさや画面との距離の他、スピーカーや電子黒板、町内の広域Wi―Fi(ワイファイ)などハード面の整備の必要性についても議論が交わされた。
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■GIGAスクール構想
GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の略。義務教育を受ける児童生徒に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境を整備することで、一人一人に公正に個別最適化され、資質・能力を確実に育成できる教育ICT環境を実現する構想。統合系校務支援システムの導入で、教員の働き方改革につなげる狙いもある。
(2020年9月1日付紙面より)
認定6周年記念行事終盤 (南紀熊野ジオパーク )
串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターとその周辺で8月29日、ツアー「マグマを作ってみよう実験で謎を解き明かします『本州最南端潮岬の謎に白黒つける』」があり親子2組4人が実感を得ながら大地の成り立ちの一端に触れるなどした。
このツアーは、日本ジオパーク認定6周年記念イベント「行ってみて 知ってみて 南紀熊野」の一環。同パークの推進協議会とガイドの会が両主催でツアーやワークショップを複数計画し、22日~31日の間で順次実施して同パークと接点を持ち理解を深める機会を提供した。
期間終盤での実施となったツアー「マグマを作ってみよう実験で謎を解き明かします『本州最南端潮岬の謎に白黒つける』」は同センターを拠点にして火成岩やその大地の成り立ちに触れる内容で、同パークガイドの芝﨑浩子さんと伊藤幸子さんが担当。前半は本州最南端・クレ崎付近の浜にある石などを観察し、後半はセンター内で岩石に熱を加えるとマグマになることなどを確かめた。
実験では潮岬で多く見られる火成岩の一種・玄武岩の砂と市販の珪砂(けいしゃ)を、融点降下剤(炭酸ナトリウムとホウ砂を使用)を混ぜた状態で加熱。もともとは岩だった砂が溶岩になることを確かめた後、冷め方の違いで岩のでき方が違ってくることなども観察した。
本紙エリア内から参加した子どもは、実験結果への驚きに加えて石にいろんな種類があることに興味を示していた。29日は当日受け付けのワークショップ「絵本の読み聞かせ」もあり、同センターによると居合わせた家族連れが館内見学の一端で利用したという。
(2020年9月1日付紙面より)
中央児童館で「スライムをつくろう!!」 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館で8月29日、「スライムをつくろう!!」があった。同館に登録している小学1~5年生18人が参加し、色とりどりのスライムを作った。
子どもたちは職員から注意事項と説明を受けると作業を開始。容器に洗濯のりを入れて赤、青、黄、緑の食用色素を選び着色した後、重曹とコンタクトレンズ洗浄液を加えてかき混ぜていくと不思議な感触のスライムが完成した。手に取った子どもたちからは「何かかわいい」「気持ちいい」などの声が上がり、にぎわった。
奥田颯大(そら)君(8)は「ネバネバしていて何とも言えない感覚。スライム作りは久しぶりだったので楽しかった」。栗本玲菜さん(10)は「前に作った時よりも上手にできて良かったです。感触が気持ちよくて簡単なので、また作ってみたい」と話していた。
(2020年9月1日付紙面より)