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2024年03月31日
1 地域医療っておもしろい
 診療所医師が奮闘  (北山村、7月に「お祭り」開催へ )

 北山村にある唯一の医療機関「国保北山村診療所」の医師、内川宗大(むねひろ)さん(36)が「医療が溶け込んだお祭り」のようなイベントを企画し、7月の開催に向けて動いている。「地域医療っておもしろい」。それを体現しようと飛び地の村で奮闘している。

 和歌山市出身の内川さんは自治医科大学を卒業し、医師として8年目となる2020年4月に村診療所に赴任した。医師不足解消のため設立された自治医大では、卒業後の一定期間を地域医療に従事させる仕組みがある。最後の2年間を村で勤務し、日赤和歌山医療センターに移ったが、「誰かがどこかで親身になっていれば重症化は防げるんじゃないか。もう一度、北山村で地域医療を実践したい」と感じ、23年4月に村へ戻った。

 「その地域を好きになること」。地域医療に向き合う自分なりの姿勢もできた。「人材不足を根底とする問題が深刻化している。医師として育ててくれた地域に何か残し、貢献したい。『地域医療×おもしろい』を体現し、地域を支える医療福祉人材の確保につなげたい」と見据える。

 イベント名は「わっしょ医‼北山村」で、7月6日(土)におくとろ公園で開催予定。「わくわくするお祭りに医療が溶け込んで、気付かない間にみんなの懐に入り込めたら」と思いを込めた。

 インスタグラムには診療所アカウントとは別に専用のアカウントを開設。「分からないなりに一生懸命やってる」と悪戦苦闘しつつ、飾らない文面で発信している。

 開催資金の足しにしようと投資家に出資を依頼するユーチューブの「令和の虎」にも出演。「虎」と呼ばれる投資家たちの厳しい意見を浴びながらも真っすぐな思いをぶつけ、希望の金額を得た。

 飲食店の出店やステージイベントなどの盛り上がり要素を充実させつつ、医療体験ブースは縁のある医療介護福祉従事者に協力を求めながら準備を進めている。実行委員会が主催し、村、株式会社じゃばらいず北山が共催する。

 内川さんは「医療に関心がある、ないにかかわらず、まずはイベントを楽しみに来てほしい。これを入り口として村や地域医療に関心を持ってもらえれば、つないでいく仕組みも考えている」と話していた。

(2024年3月31日付紙面より)

「わっしょ医‼北山村」を企画した医師の内川宗大さん
インスタグラムに開設したイベント専用アカウント
2024年03月31日
2 施設の名称を変更
 こども家庭センターに  (新宮市 )

 児童福祉法の一部改正により、市町村は児童福祉と母子保健の連携を図り、妊産婦、子育て世帯、子どもへ一体的に相談支援を行う「こども家庭センター」の設置に努めることが、2024度からの努力義務となった。新宮市はこれを受け、市保健センターの名称を4月1日(月)から「新宮市こども家庭センター」に名称変更し、より充実した支援体制の構築を目指す。

 保健センターは子育て世代包括支援センターが母子保健の、子ども家庭総合支援拠点が児童福祉の相談窓口となっていた。新たなこども家庭センターでは、子どもや子育て世帯の課題に一体的に対応する総合窓口となる。「どなたでもお気軽にご相談ください」と呼びかけている。

 開設時間は、祝日や年末年始を除く月曜日から金曜日の、午前8時30分から午後5時15分。問い合わせは、子ども家庭センター内の子育て推進課(電話0735・23・3344)。

 なお、センター内には四つの係がある。▽妊娠、出産、乳幼児期の健康や発達に関することは「母子保健係」(電話0735・23・4511)▽未就園の子どもたちと保護者のための居場所の提供は「子育てひろば『つぼみ』」(電話0735・29・7246)▽子育ての問題に関することは「子育て支援係〈家庭児童相談室〉」(電話0735・23・3740)▽各種手当・助成や保育所に関することは「子ども未来係」(電話0735・23・3344)―まで。

(2024年3月31日付紙面より)

4月1日から「こども家庭センター」に名称が変更となる=29日、新宮市保健センター
2024年03月31日
3 緩和ケアって何だろう
 看護師の東一代さん講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町福祉健康センターで28日、4年ぶりの町主催の健康講演会「緩和ケアって何?~がん患者の痛みや不安に寄り添うケア~」があった。町立温泉病院・訪問看護ステーションちょうりつの緩和ケア認定看護師・東一代さんが講話し、約30人が、がん患者の苦痛を和らげるケアの世界に触れた。

 東さんは緩和ケアについて「がんなどの重い病を抱える患者やその家族一人一人の、身体や心のさまざまなつらさを和らげ、より豊かな人生を送ることができるよう支えるケア」と紹介。

 中世ヨーロッパで旅の巡礼者らの安息場所(ホスピス)から始まり、近代以後はハンセン病や結核、がん、エイズなど治療困難な末期患者を対象とするようになったと歴史を紹介。現代では医療の進歩でさまざまな病が治療できるようになった一方、「治療が長期化し、死が迫った時期だけでなく、治療中もよりよい生活を送れるよう支援することが必要になった」と述べた。

 近代ホスピス運動の母と呼ばれるシシリー・ソンダースが提唱した「全人的苦痛」の概念に言及。がん患者は▽身体的苦痛(がんや治療によって感じる痛み)▽精神的苦痛(恐怖や怒りの感情)▽社会的苦痛(社会との隔たりから感じるつらさ)▽スピリチュアルペイン(痛みを運命として捉えてしまうつらさ)―が複合したつらさに直面しているとし「薬で痛みを取ることで、不安も減り、社会復帰もできるなど、良くも悪くもそれぞれの苦痛が影響し合っている」と述べた。

 医師や家族と共に釣り好きの患者の外出を支援したエピソードから「病気ではなく『つらさ』『困っていること』に焦点を当て、その人らしさを支えることが緩和ケアの本質。現代では慢性心不全や神経難病、認知症にも広がっている」と語った。

 役場福祉課から、那智勝浦町のがん検診の現状についての講話もあった。町内では2017~21年の全死亡者1337人中356人ががんで亡くなっている。町が実施する検診のうち、乳がん・子宮頸(けい)がんで受診率が低く、肺がん・大腸がんは要精密検査となった後の未受診率が高いとし「75歳以下の方には5月下旬に受診券を送付するので、必ず受診を」と呼びかけた。

(2024年3月31日付紙面より)

耳を傾ける町民ら=28日、那智勝浦町福祉健康センター
東一代さん
2024年03月31日
4 ボトルドウオーター完成
 20周年記念コースターも  (那智勝浦町 )

 豊かな水資源を全国に広報しようと那智勝浦町が製造を進めていたオリジナルラベルの「那智勝浦町ボトルドウオーター『熊野の水』」が完成し、29日に役場町長室でお披露目があった。

 水や水源地、水源涵養(かんよう)林の保全啓発を目的に、那智原始林の水で約4万本を製造。ペットボトルよりもリサイクル率の高いアルミ缶を採用し、賞味期限5年の長期保存水で災害備蓄の側面もある。ラベルは「あらたまデザイン」が手がけた。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年のノベルティーとして熊野材を用いたヒノキのコースター1000個も製作。熊野三山、三筋の滝(那智の滝の別称で、三筋に分かれて流れ落ちることから)、那智原始林にある「二の滝」「三の滝」などから着想を得て、3本の木を革ひもで結ったデザインにした。

 堀順一郎町長は「世界遺産を構成する町内の熊野那智大社、飛瀧神社、那智山青岸渡寺、補陀洛山寺を巡っていただくツアーなどを那智勝浦観光機構と企画しており、その記念品としたい。将来的には土産物としての販売も検討したい」と話していた。

(2024年3月31日付紙面より)

オリジナルラベルの「熊野の水」=29日、那智勝浦町役場
2024年03月31日
5 時松さん、県制し全国へ  三重県空手道選手権大会  (日本空手紀南支部 )
2024年03月31日
6 本年度、5億円近い赤字見込み  紀南病院組合議会3月定例会  
2024年03月31日
7 本年度最後の集い、楽しむ  「いっぷく亭」で21人  (紀宝町 )
2024年03月31日
8 来年度に向けて意見共有  民児協3部会が活動振り返る  (紀宝町 )
2024年03月31日
9 紙おむつなど計3回支給  子育て支援で新たに  (紀宝町 )
2024年03月31日
10 認知症でも「心」は伝わる  サポーター講座に16人  (那智勝浦町 )
2024年03月31日
11 優良な従業員を表彰  新宮市と商工会議所  
2024年03月31日
12 小さなヒメウズの花  宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )
2024年03月29日
13 興行時に子ども席は
 丹鶴ホール活用で意見  (新宮市総合教育会議 )

 新宮市総合教育会議が27日、市役所であった。田岡実千年市長と速水盛康教育長、教育委員4人が出席。丹鶴ホールの活用状況や、緑丘中と城南中の統合再編協議の経過について意見を交わした。丹鶴ホールでの興行に際して委員より「子ども席を設けては」との提案もあった。

 丹鶴ホールについて事務局より、2023年度の実績が説明された。昨年4月から2月までの文化ホールの利用状況として、稼働率が全日は63・0%、平日が46・2%、土・日・祝日が83・8%だったこと。図書館の入館者数は合計で8万6284人、1日平均は329人だったことなどが明かされた。

 ある委員が、有名劇団の公演で子どもの観覧が少なかったことを指摘。「こういうものこそ子どもに見せたい。子ども席の確保などをお願いできたら」と求めた。事務局は「いろいろな調整が必要。事業者とも相談してやっていこうかと思う」と答えた。

 別の委員は、以前の市民ホールは音響設備の評判が良くなかったことに言及。「(これまでの興行で)何か指摘はあったか」と問うた。事務局は「音響や照明が悪いなどの指摘を受けたことはない」と応じた。

 図書館の利用状況についても、委員より「例年と比べどうか」と確認があった。事務局は、旧図書館は詳細なデータを取っていなかったので、おおよその比較と前置きしつつ「1・5倍程度の入館者数を維持している」と話した。

 緑丘中と城南中の統合再編協議についても事務局より、検討委員会が新校名として「新宮中学校」1本を推薦したことなどの説明があった。

 委員からは「新校則(の検討)をきちんとしてほしい。部活動も、教師以外の指導者を取り入れている学校もあると聞く。力を入れてほしい」と要望があった。事務局は「校則は教職員や生徒の意見を聞き進めたい。部活動の地域移行は(いろいろな要素が)複雑に絡んでいる。解きほぐしながら進めたい」とした。

 田岡市長は「(通学路で)交通量が多くて狭い道路も存在する。生徒の安全確保を」。「統合は成功事例を研究して、より良い取り組みに」などと求めた。

(2024年3月29日付紙面より)

丹鶴ホールの活用や中学校の統合再編について意見を交わした=27日、新宮市役所
2024年03月29日
14 20人が棒パン味わう
 「くまっこ」で春休みイベント  (新宮市熊野川町 )

 「子ども広場くまっこ」は27日、新宮市熊野川町能城山本(のきやまもと)の曹洞宗金龍山泉蔵寺で5年ぶりに春休みイベント「棒パンづくり」を開いた。参加した子どもたち20人は、くまっこ指導員に教わりながらパン作りを楽しんだ。

 催しは子どもたちの人気企画として毎年行われていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で2019年を最後に中止となっていた。

 この日は発酵させたホームベーカリー用の食パン生地10斤分を用意。アルミホイルで包んだ竹の棒に巻き付けて火であぶり、約40本を完成させた。子どもたちは「熱いけどおいしい」「初めて食べた」「いい匂い」などと会話をしながら笑顔を見せ、焼きたてを味わった。

 初めて参加した塩﨑心結さん(8)は「思っていたより簡単で上手に焼くことができた。もちもちしていて、おいしかった」と話していた。

  □     □

 「くまっこ」は熊野川町の子どもたちを地域全体でたくましく心豊かに育てようとの思いから、2011年7月に同町保健センター内に開設。放課後の子どもの居場所づくりに取り組んでいる。利用日は平日の放課後から午後5時まで。夏休みなど長期休暇期間は午前8時30分から正午と午後1時から5時まで。

(2024年3月29日付紙面より)

棒に巻いた生地を焼く子どもたち=27日、新宮市熊野川町能城山本の泉蔵寺
みんなで焼きたてを味わった
2024年03月29日
15 優秀卒業生を市長表彰
 料理と着物の学校2校  (新宮市 )

 専修学校各種学校優秀卒業生市長表彰式が27日、新宮市役所であった。田岡実千年市長が、優秀な成績で市内の学校を卒業した3人に、表彰状を手渡した。

 千穂の新宮料理学院(西嶋正彦学院長)の田中虎哲さんと、井の沢の萩原きもの総合学院(萩原眞理学院長)の淡中善子さん、坂根昭代さんが表彰を受けた。

 田岡市長はあいさつで「学校で習得した技能は、これからの人生で必ず生かされ役立つでしょう。表彰おめでとうございます。これを契機にさらに研さんされ、素晴らしい人生を歩まれることを切望します」と語った。両校の専門教育や技術・技能教育の振興にも感謝を伝えた。

 和歌山県専修学校各種学校協会の坂本順一・会長も来賓として祝辞。「おめでとうございます。今後も社会で頑張って、後進の教育に努めていただければ」と呼びかけた。

 これらを受けて、相野谷中学校2年生の田中さんが、受賞者を代表して謝辞。「小5から料理を習い始め4年になった。たくさんの料理や調理方法を学ぶことができた。習得した技術や経験を、将来の仕事や生活に役立てていけたら」と話した。

(2024年3月29日付紙面より)

表彰式に出席した皆さん=27日、新宮市役所
謝辞を述べる田中虎哲さん
2024年03月29日
16 3月末ごろ見頃と予想 一枚岩のソメイヨシノ (古座川町)

 古座川町相瀬、一枚岩一帯のソメイヨシノが町内で先駆けて咲き進んでいる。今年は木によってばらつきがあり、全体として三分~満開と幅がある状況。27日はほぼ雲がない好天に恵まれ、スマートフォンなどで咲き進む花を撮影する人々の姿も目立った。

 クマノザクラやヤマザクラとともに町内では数多いソメイヨシノ。日本さくら名所100選の七川ダム湖畔や蔵土多目的広場、一枚岩一帯は主だった花見の名所として町内外に知られていて、中でも一枚岩一帯は他の場所に先駆けて咲き進む傾向にある。

 比較的咲き進んでいるのが河川敷へ下る道周辺のソメイヨシノで、今年は観光協会のイベント「古座川ライトアップウイークエンド」が23、24日の2日間にわたってこの場所で行われ、その時点では三~五分咲きだった。一枚岩Monolithは「16日ごろからちらほらと花が見られるようになり、10日ほどで今の状態。今後の雨次第だけれど、この週末が一番の見頃になりそう」と予想し、咲き進みが遅れているソメイヨシノがその次の週末まで咲き続けることを期待している。道の駅一枚岩や古座川の対岸にあるどんどろの森へ出入りする道沿いにもソメイヨシノの並木があるが、これらが後を追うように咲き進んでいる状況だ。

 桜まつり実行委員会のイベント「桜フェア」実施中の七川ダム湖畔も木によって差があるが、事務局の町地域振興課によると27日現在でまだちらほら咲きだそう。咲き進むときは一気に咲き進むが、期間の中盤と終盤の週末はともに花を楽しめそうだと期待している。このイベントに特定の期日の催事はないが、事前登録した7店舗が花盛りに合わせて桜の広場周囲に出店する予定。

(2024年3月29日付紙面より)

他の場所に先駆けて咲き進む一枚岩一帯のソメイヨシノ=27日、古座川町相瀬
古座川町観光協会のイベント「古座川ライトアップウイークエンド」の様子=23日、古座川町相瀬
2024年03月29日
17 150人が各部門で熱戦 新宮信用金庫理事長杯卓球大会 
2024年03月29日
18 競技普及のきっかけに
 初めての空手見学会  (和道流新宮道場松本塾 )
2024年03月29日
19 楽しいステージを展開  吹奏楽部が定期演奏会  (新宮高校 )
2024年03月29日
20 「想いを受け継ぐ」テーマに  近大新宮吹奏楽部第13回定期演奏会  
2024年03月29日
21 太地町の人事異動   
2024年03月29日
22 実現求め市長に報告  地域福祉計画策定委員会  (新宮市 )
2024年03月29日
23 災害対応の経験蓄積を  柴田通仁さんが防災講話  (那智勝浦町 )
2024年03月29日
24 コバノタツナミの花  那智勝浦町の宇久井半島  
2024年03月29日
25 「思い出をありがとう」  正明保が卒園式  (新宮市 )
2024年03月29日
26 ボッチャで盛り上がる  わがら広角が体験会  (新宮市 )
2024年03月29日
27 医療的ケア児の支援体制学ぶ  SOLEIL開設前に  (御浜町 )
2024年03月29日
28 地元材で自然の工作楽しむ  花づくり部会が児童招き  (紀宝町 )
2024年03月29日
29 ヤングケアラーが「いきる」社会へ  地域福祉活動計画推進委が研修  (紀宝町 )
2024年03月29日
30 第1回定例会一般質問①  古座川町議会  
2024年03月29日
31 愛好者42人32ホールで競う  池野山公園で交流GG大会  (古座川町 )
2024年03月29日
32 列車「銀河」が再び  紀南コース運行が決定  
2024年03月29日
33 シダレザクラが六分咲き  熊野那智大社の内庭で  
2024年03月29日
34 お悔やみ情報
  
2024年03月24日
35 高齢者にタクシー券
 移動支援や免許返納促進  (新宮市 )

 新宮市が自動車の運転免許を持っていない75歳以上の高齢者などにタクシー券を配布することが、市議会での予算の成立により決まった。金額は1人当たり1万2000円分。4月から対象者に申請書の送付を行う予定という。

 移動手段のない高齢者などへの支援や、運転免許返納の促進を目的とした取り組み。新宮市は高齢化率が2月末の時点で38・87%に達した「超高齢化社会」となっており、安全面を考えればなるべく高齢者に運転免許を返納してもらうのが望ましい。

 しかし都市部と比べ、列車やバスなどの公共交通網が未発達なため、高齢者も自動車がなければ生活が困難で、運転免許を返納しづらい実情がある。旧市外はなおさらで、山間部は買い物や通院も自動車なしでは不便極まる。これらの解決の一助になればと市は事業実施を決めた。

 対象は具体的には、新宮市内に在住(施設入所者を除く)する75歳以上で、最初から運転免許を持っていない人。または全年齢で、すでに運転免許証を返納したことを示す書類がある人となる。さまざまな事情で運転免許を返納した若年者にも考慮し、年齢に下限は設けず書類があれば対象と認めるという。

 ただ市は、市内在住の75歳以上は把握しているものの、返納済みも含めた運転免許の有無は把握していない。このため、申請書は75歳以上の市内在住者全員に送る予定という。6000人から7000人ほどいるため時間がかかるが、担当課は「6月までには送りたい」と考えている。75歳未満の免許返納者に関しては、基本的に窓口での申請となる。

 タクシー券は来年3月末まで使える。市内で営業する全てのタクシー会社で利用できる。500円もぎりの24枚券となる。

(2024年3月24日付紙面より)

停車して客を待つタクシー=22日、JR新宮駅
2024年03月24日
36 リハビリ視点の被災地支援
 三上幸夫教授が講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立温泉病院で19日、広島大学病院リハビリテーション科の三上幸夫教授による講演会「令和6年能登半島地震における災害リハビリテーション医療~広島JRATの活動と今後の課題~」があった。新宮・東牟婁の市町村と県から保健師ら約40人が出席し、被災地支援におけるリハビリ視点の重要性を学んだ。

 温泉病院と、院内に設置されている和歌山県立医科大学のリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所が主催。日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)は、リハビリの観点から避難所の環境アセスメントや、生活不活発病、災害関連死の予防を行うチーム。三上教授はその一員として、1月に能登半島地震の被災地で活動した。

 三上教授はJRATの結成経緯について「阪神・淡路大震災後には拠点病院や広域搬送ネットワークの整備が進められたが、2011年の東日本大震災では、長引く避難所生活で精神的に病んだり、身体機能が衰えてしまったりする方が多く出た。体や心のケア、保健医療の重要性が見直されて発足した」と説明。「救命救急を担う災害派遣医療チーム(DMAT)とは逆に、JRATは被災者が地域社会に戻っていくのを支援する『出口戦略』を担う」と述べた。

 能登半島地震の被災地について「医師や理学療法士、作業療法士などのチームで現地入りした。目立つけががなくても、身体の活動面に着目すると『避難中に膝を打って立てない』『片付けで腰が痛くて動けない』と圧迫骨折や腱板(けんばん)断裂が疑われる方、コルセットやつえが必要な方が多くいた」と言及した。

 石川県輪島市門前町で実施した▽起き上がれるか▽立ち上がれるか▽片足立ちできるか―を基準としたリハビリ視点のトリアージ手法も紹介した。

 課題面として、JRATの存在や意義が十分認知されていなかったことや、被災地における福祉用具・義肢装具の入手の困難を挙げ「逃げることも大切だが、逃げきった方々にいかに地域社会に戻っていただくのか、災害関連死をどう防ぐのか。今後のため、和歌山県のJRATのことも知っておいてほしい」と呼びかけた。

 堀順一郎町長は「保健師だけでなく、多くの方に理解いただく必要がある話。その第一歩」と話していた。

(2024年3月24日付紙面より)

保健師らが耳を傾ける=19日、那智勝浦町立温泉病院
三上幸夫教授が講話
2024年03月24日
37 本格的な能を奉納
 観世流 武田友志さん  (熊野速玉大社 )

 観世流能楽師の武田友志さんの歌と舞の奉納が20日、熊野速玉大社(上野顯宮司)であった。約20人が見守る中、古来より伝わる歌と舞を披露した。

 武田さんは、重要無形文化財総合指定保持者で、26世宗家観世清和、父武田志房に師事。3歳で鞍馬天狗(てんぐ)「花見」で初舞台、海外公演にも多数参加し、小中学校生や外国人、初心者のためのワークショップなど、能の普及活動にも努めている。同大社では7年ほど前に能を奉納したことがあるという。

 今回は前日に熊野那智大社で奉納したほか、那智勝浦町下和田の大泰寺で能の体験教室を開いていた。熊野速玉大社ではまず、拝殿で参拝。上野宮司はあいさつで、「新宮」の由来や熊野三神の来臨、熊野速玉大社の創始などを説明し「神様の大きな力を頂きよみがえる、熊野信仰に思いをはせながら奉納をいただければ」と話した。

 奉納は同大社の双鶴殿で行われた。武田さんは能の歴史や能楽の構成、能面などを解説。「能面をゆっくりと下や上に向けて表情をつける。世界で顔で演技をしない芸能はなかなかない」などと話した。

 この後、能の「高砂」と「羽衣」の歌や舞を披露。武田さんは低い声を響かせ、また扇を手にゆっくりと力強く舞った。参加者は静かに観覧し、盛んな拍手で称賛していた。

 市内から訪れた50代女性は「能は神社で奉納しているのを見たことがあったが、ちゃんとゆっくりと見たのは初めて。近くで見られて良い経験をさせてもらった。興味深い話もされていて、今後も見てみたいと思った」と話した。

(2024年3月24日付紙面より)

本格的な能の歌や舞を観覧した=20日、熊野速玉大社の双鶴殿
能面について説明する武田友志さん
2024年03月24日
38 「地震 津波 すぐ逃げろ」
 鵜殿3組自主防災会が設置  (紀宝町 )

 南海トラフ巨大地震に備えて、紀宝町鵜殿の鵜殿3組自主防災会(森倉賢一郎会長)は22日、地区内に地震・津波発生時の迅速な避難を呼びかける看板を設置した。

 330世帯が所属する鵜殿3組自主防はこれまで、津波一時避難場所近くの高台に防災備蓄倉庫を建設、避難訓練の開催やチラシ配布などで、防災に努めてきた。

 今回、多くの区民の目に付くよう、住宅地と道路沿いに看板を設置。「地震 津波 すぐ逃げろ」などとともに、家族が避難するイラストを添えた。

 「1秒でも早く海抜20㍍を目指して避難してください」「家の耐震補強や家具の転倒防止を」「約1週間分の水・食料を自分で準備して」「避難場所や避難路を何度も確認して」などと記し、地震・津波への備えも呼びかけている。

 看板は縦90㌢、横130㌢。鵜殿地区で新宮紀宝道路紀宝南ランプ他改良工事を請け負うユウテック株式会社(有城和哉代表取締役)が地域貢献の一環で協力し、4枚作成した。現在、2カ所に設置しており残り2枚も今後、取り付けるという。

 ユウテックは防災備蓄倉庫の周辺整備にも協力しており、森倉会長(73)は「大変ありがたい」と感謝し「看板が地震・津波に対する防災意識向上につながれば」と期待を寄せていた。

(2024年3月24日付紙面より)

南海トラフ地震に備えた看板を設置=22日、紀宝町鵜殿
2024年03月24日
39 教職員の異動発表㊤  和歌山県教育委員会  
2024年03月24日
40 雪まつりの義援金託す  南紀くろしお商工会  (那智勝浦町 )
2024年03月24日
41 捕鯨文化ゆかりの地巡る  日本遺産ウォークに23人  (太地町 )
2024年03月24日
42 一般会計当初予算など可決  第1回定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2024年03月24日
43 13人が学び深める  教養講座「パステルアート教室」  (新宮市 )
2024年03月24日
44 「優しい心」忘れずに  マリア保で卒園礼拝  (新宮市 )
2024年03月24日
45 防火や防災を学び卒団  王子ヶ浜少年消防クラブ  (新宮市 )
2024年03月24日
46 地域脱炭素移行に向け  那智勝浦町の人事異動  
2024年03月24日
47 過去10年で最大規模  和歌山県の人事異動  
2024年03月24日
48 紀和路のクマノザクラが見頃に  熊野市  
2024年03月24日
49 思い出抱え巣立つ  うどの幼稚園で卒園式  (紀宝町 )
2024年03月24日
50 楽しい時間を共に  鵜殿保育所でお別れ会  (紀宝町 )
2024年03月24日
51 熊野青藍高校に正式決定  県議会での議決を報告  (紀南地域高校協 )
2024年03月24日
52 思い出の園舎を後に  わかば保育園で卒園式  (那智勝浦町 )
2024年03月24日
53 人生観や価値観を築いて  近大新宮で中学校修了式  
2024年03月24日
54 お悔やみ情報
  
2024年03月20日
55 宝物のような6年間胸に
 7小学校で卒業式  (新宮市・那智勝浦町 )

 新宮市、那智勝浦町の計7校の小学校で19日、卒業式が挙行された。先生や在校生、保護者に見守られ、6年生が思い出を胸に学びやを巣立った。

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■新宮市



 新宮市では5校199人が式典に臨んだ。市立王子ヶ浜小学校では、卒業生62人を前に谷口幸生校長が「家族や友達、今までの出会いに感謝。多くの『ありがとう』を忘れず、新しい未来に進んで」と式辞。

 卒業生代表の山口悠仁君は「学んだことを胸に、未来へ羽ばたいていこうと思います」と答辞し、6年生全員で歌「旅立ちの日に」を合唱した。

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■那智勝浦町



 那智勝浦町では勝浦小学校と宇久井小学校で卒業式があった。勝浦小学校では卒業生44人が、在校生や保護者の拍手で入場。山下真司校長は「自信とは、目標に向かって頑張ってきた自分を信じること。失敗にめげずに努力を続けることが、豊かな人生につながる」とはなむけの言葉を贈った。卒業生は「喜びとさみしさで胸がいっぱい。宝物のような6年間の思い出を胸に、中学校でも頑張ります」と全員で別れの言葉を述べた。

 他の4校は21日(木)に式を挙行する。町内卒業生は6校計96人。

(2024年3月20日付紙面より)

歌「旅立ちの日に」を合唱する卒業生=19日、新宮市立王子ヶ浜小学校
はかまやジャケット姿で入場=同日、那智勝浦町立勝浦小学校
2024年03月20日
56 関係7区60人礼尽くす
 池野山の国皇神社で例祭  (古座川町 )

 古座川町池野山にある国皇(こくおう)神社で17日に例祭が執り行われ、関係7区の区民約60人が参列して礼を尽くした。

 この神社は、南朝最後の天皇・後亀山天皇と以降の諸霊をまつるため5代目子孫の朝里重太夫が1616年に創建。1828年に13代目子孫の朝里利平が国王山の山腹へうつし、麓の村々(現在の古田、下部、上部、池野山、宇津木、月野瀬、直見〈ぬくみ〉の7区)も交えて例祭を営んでいる。戦後の長寿化で代表参列者の高齢化が進み、社殿は1991年に林道武者小路線沿いの池野山区有地へうつし、今日に至っている。

 朝里家の直系が途絶えたため、現在は関係7区が世話役を持ち回り3月15日に近い日曜日を期日にして例祭を続けている。2020年以降はコロナ禍や雨天に伴う規模縮小(参拝制限)が続いたが、今年は4年ぶりに制限なしで奉仕をするとし当番の上部区(滝口真男区長)が軸になりその段取りを進めてきた。

 当日の天候は下り坂ながらも時折日差しが差す状況。古座神社の石田保宮司に出仕を求めて午前10時30分から神事を執り行い、7区を代表して各区長が順番に玉串をささげその関係一同で二拝二拍手一拝の礼を尽くした。

 立ち会った区民はコロナ禍前の半分程度にとどまったが、神事の後は慣例となっている餅まきもして神前に活気を呼び込んだ。一部の区は慣習も再開して社殿の周りに座を設け直会(なおらい)に臨むなどした。周囲に複数根付いているクマノザクラは花盛りを過ぎて散り進んでいたがいくらか花をとどめていて、吹き抜ける風で花びらが舞う状態。滝口区長(64)は「今年は久しぶりに7区から大勢が集まり、にぎやかに営むことができた。この奉仕を通して7区の皆さんが健康で過ごせたら」と願うところを語った。

(2024年3月20日付紙面より)

国皇神社前で神事に臨む関係7区の区長ら代表者=17日、古座川町池野山
4年ぶりの餅まきで神前に活気を呼び込む区長ら
2024年03月20日
57 新校名「新宮」を推薦
 緑丘中・城南中統合検討委  

 緑丘中学校・城南中学校統合検討委員会(委員長=板谷貴史・元城南中学校育友会長)の第8回の会合が18日、新宮市役所別館であった。14人が参加。委員会として新校名は「新宮中学校」を推薦することを決めた。今後は市教育委員会で再検討した上で市長に報告。時期は未定だが、最終的には市議会での条例改正の議決を経て決定となる。

 同委員会は、両中学校の校長や育友会などの関係者で組織。緑丘中と城南中は2027年4月の統合を目指して協議が進んでいる。新校名は事務局が昨年11月に、一般や両校区内の児童生徒などを対象に候補を募り、その結果を2月の前回会合で委員に提示。委員は候補から五つ以内を選び事務局に伝えていた。今回はその集約結果が委員に示された。

 開会に当たり、速水盛康教育長があいさつ。「(今回は)さらなる絞り込みをお願いしたい。圧倒的に新宮との校名が多かったが、(委員会として)新宮を第1案として推薦か、それとも複数案を提示か、意見を頂きたい」と呼びかけた。

 委員からの意見は「新宮中学校でいいのでは」というものが多数を占めた。「旧市内にはこれ1校に。みんな納得は新宮か。一番無難」「多い支持を集め崩しにくい」「(旧制)新宮中学校の復活はうれしい」「多くの子どもが選んだ。無視できない」「応募総数が多く親しみやすい」などの声があった。

 一方で「新宮にそのまま(意見が)流れるのはどうか。(果たして)簡単に決めていいのかとの気持ちも」「今後は市教委で精査し、市長にも判断を仰ぐことになる。第2、第3の案も提示するほうが良いのでは」との発言もあった。最終的には多数決を採り、新宮1本での提案が12人、複数提案が2人の結果となった。

 なお、応募者のうち児童生徒に図書カード、一般にQUOカードを、抽選で進呈することになっていた。会合内で委員が抽選箱から、当選者を選び出した。

(2024年3月20日付紙面より)

市教委に推薦する新校名を話し合った=18日、新宮市役所別館
2024年03月20日
58 343人が入試に合格
 新宮・東牟婁の県立高校  (和歌山県 )

 和歌山県立高校で19日、一般入学試験の合格発表があった。本紙エリアの新宮高校、新翔高校、串本古座高校の3校では、計343人が喜びの春を迎えた。

 新宮高校では、緊張した面持ちで発表を待っていた受験生たちは、掲示板に自分の受験番号を見つけると、友人や教職員らと喜びを分かち合っていた。受験生向けのホームページにも掲載された。

 新宮高校に合格した宇久井中学校出身の河野倭士さん(15)は「勉強ができていない部分もあったので、受かって良かった。高校ではサッカー部に入る予定。大学進学を目指して勉強も頑張りたい」。城南中出身の南穂乃花さん(15)は「うれしい。受験勉強は結構頑張った。喜びを親に伝えたい。高校では勉強を頑張りたい」と話した。

 本紙エリア内の3校の合格者数は、新宮高校全日制(定員200人)が188人、同校定時制(同40人)が5人、新翔高校(同120人)が83人、串本古座高校(同116人)が67人だった。

 定員に満たなかった学校の追募集の出願は25日(月)に受け付け、学力検査は27日(水)、合格発表は29日(金)に行う。

(2024年3月20日付紙面より)

手をたたき合格を喜ぶ=19日、新宮高校
受験番号を見つけて歓喜した=同日、新翔高校
友人同士で記念撮影=同日、串本古座高校
2024年03月20日
59 エールを胸に新たな一歩
 王子サッカー教室が卒団式  (新宮市 )
2024年03月20日
60 第1回定例会一般質問①  串本町議会  
2024年03月20日
61 デートDVの知識深める  外部講師が生徒向け講話  (新宮高校 )
2024年03月20日
62 道の駅なちが焦点に  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2024年03月20日
63 ハマエンドウの花が咲く  那智勝浦町の千尋の浜で  
2024年03月20日
64 ソメイヨシノが早くも  「みっちん桜」の開花始まる  (新宮市 )
2024年03月20日
65 地域医療の現場に触れる  2年生12人が温泉病院へ  (近大新宮高 )
2024年03月20日
66 感謝と被災地へ祈り込め  道尻美嶂さん「書」を奉納  (熊野那智大社 )
2024年03月20日
67 歌とコカリナで会場魅了  先輩が先生スクールコンサート  (新宮高定時制 )
2024年03月20日
68 火災防御体制の慣熟を  全分団合同で放水訓練  (那智勝浦町 )
2024年03月20日
69 「ずっと友達だよ」と  成川保育所でお別れ会  (紀宝町 )
2024年03月20日
70 思い出の人形を供養  2000体以上が並び  (熊野市 )
2024年03月20日
71 圧巻のステージ繰り広げる  DANCE RECITAL  (紀宝町 )
2024年03月20日
72 新たな一歩踏み出す  3小学校で卒業式  (紀宝町 )
2024年03月17日
73 熊野信仰との関連性
 山﨑泰氏が徐福講演会  (文献からの考察語る )

 一般財団法人新宮徐福協会理事で元新宮市立図書館司書の山﨑泰氏による「徐福伝承と熊野信仰」の講演が15日、新宮市役所別館であった。同協会の主催による、5年ぶりの徐福講演会となる。約40人が参加。さまざまな文献資料から推測される、徐福と熊野の関連性についての考察を聞いた。

 山﨑氏は、ある資料に「熊野の付近に秦の人が住んでいるといわれる土地がある」「徐福が住んでいた旧地」「7、8里離れたところに徐福のほこらがある」などを示す記述があることを紹介。「熊野市波田須町から新宮まで30㌔ほどで、7、8里と符合する。波田須町には徐福上陸の伝承が残り徐福神社もあり、昭和30年代に秦の貨幣である大型半両銭も見つかっている。物的証拠と注目されている」と話した。

 同じ資料に「古墳が入り交じってある」「家臣の塚である」などの記述もあること。新宮では徐福の七塚があると昔からいわれていることに言及。別資料にある記述からの推察も含め「古墳は徐福の家臣を祭った七塚のことを指すと分かる。現在は一つだけ塚町(新宮市熊野地)に残っている。地名の由来も七塚からきている」と語った。

 熊野信仰が盛んだった秋田県の男鹿半島には「徐福の塚」があることを説明。青森県の津軽半島のある神社では、ご神体が徐福の肖像といわれていることも明かした。「徐福伝説は修験者が持ち込んだのではといわれている」「東北では、熊野信仰と徐福はくっつけて語られることが多い」などと述べた。

 このほか、徐福伝説と道教と陰陽道(おんみょうどう)と熊野信仰の関係性も解説。「(新宮)市内に北斗七星のように並んだ七塚があり、徐福の家臣の塚という伝承があったのは、陰陽道と徐福の近親性を考えれば不思議ではない」との見解を示した。熊野速玉大社に北斗七星と月を表現した銅鏡が残ることにも触れ「熊野信仰に陰陽道が組み込まれているからだろう」と伝えた。

(2024年3月17日付紙面より)

徐福伝承と熊野信仰についての考察を聞いた=15日、新宮市役所別館
講話する山﨑泰氏
2024年03月17日
74 優秀賞2人を表彰
 新宮ユネスコ協会の感想文  (近大新宮 )

 新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)の西田晴胤副会長が11日、近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)を訪れ、ユネスコ協会の活動などを学んだ感想文の優秀賞2人に表彰状を贈った。

 新宮市について学習する郷土学習の一環として、世界遺産の保全などを目的に活動している同協会が、中学1年生を対象にユネスコ協会の活動や世界遺産などについて講演した。

 講演を聞いた33人が感想文を書き、赤木幸仁さんと山口晴哉さんが優秀賞に選ばれた。

 西田副会長は「読ませていただき、全般によくまとまっている印象でした。皆さんが私たちの話をきちんと聞いてくださったのが分かり、大変うれしく感じています。要点をよく捉え、感じたところをそれぞれ述べ、自らが今後どのように取り組んでいくのかを表明していることなど、作文の構成もよくできています。皆さんが日頃の授業に接する姿勢もうかがえる内容でした」と講評した。

(2024年3月17日付紙面より)

新宮ユネスコ協会から優秀賞の表彰を受ける=11日、近畿大学附属新宮中学校
2024年03月17日
75 笑顔で元気に過ごして
 能登半島地震被災地に義援金  (三輪崎小 )

 新宮市立三輪崎小学校(竹本明央校長)で15日、能登半島地震義援金の贈呈式があった。令和5年度後期と6年度前期児童会役員12人が、来校した市社会福祉協議会の濵前泰弘会長に全校児童らから集めた義援金4万2078円を託した。

 地震発生や災害の惨状をテレビなどで目の当たりにして心を痛め、何かできることはないかと後期児童会が中心となって企画し、前期役員もサポート。保護者向けに取り組みの趣旨を書いた手紙を配布した後、7日から土、日を除く13日までの5日間、登校時に児童玄関で寄付を募った。

 集まった義援金は、石川県共同募金を通じて被災地に送られる。

 後期会長を務めていた伊藤瑠花さん(6年)は「しっかりと渡すことができて安心した。自分たちにできるのは限られているけど、少しでも役立ててもらって笑顔で元気に過ごしてもらいたい」と語った。

 受け取った濵前会長は「子どもたちの人を思いやる気持ちが伝わった。お金だけでなく、みんなの思いが詰まっている。責任を持って被災地に送らせていただきます」と話していた。

(2024年3月17日付紙面より)

濵前泰弘会長(前列中央)に義援金を託した後期、前期児童会役員の皆さん=15日、新宮市立三輪崎小学校
2024年03月17日
76 卒業控えた6年生祝い
 見守り隊員が宇久井小へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校の校区で見守り活動を行う西岡稔さん(83)、峰武久さん(84)、宇保英生さん(75)が14日、同校を訪れ、19日(火)に卒業式を控えた6年生22人に自作の歌と祝いの言葉を贈った。

 3人は「ニュータウン熟年クラブ見守り隊」に所属し、入学時期などに交通量の多い場所で児童の見守りや声かけを実施。10年以上、活動を続けている。子どもたちの元気な姿が自分たちの支えになっていることから、感謝を伝えたいとの思いで2年前から訪問している。

 西岡さんは6年生一人一人の名前を呼び、お菓子を配りながら将来の夢を応援。命や愛、絆、努力などの言葉を伝え「人から信用され、努力することが大事。何事にも懸命に取り組んでいたら誰も怒らない。これから苦しいこともあるかもしれないが、この話を糧に頑張ってください」とエールを送った。

 自らのこれまでの人生や、子どもたちへの思い出を込めた「見守りの唄」を歌い、児童から大きな拍手が送られた。

 岩見将万君(6年)は「西岡さんは、いつも優しくて楽しくさせてくれる。これからも大きなあいさつをして、明るく誠実な中学生になりたい」。

 芝﨑勝善校長は「毎年、節目の時期に足を運んでくださり、ありがたい。子どもたちも『中学校でも頑張るぞ』と力をもらったと思う。地域の方たちに見守られていることを忘れないでほしい」と話していた。

(2024年3月17日付紙面より)

6年生を祝いに訪れた西岡稔さん(前列中央)、峰武久さん(後列右)、宇保英生さん(後列右から2人目)=14日、那智勝浦町立宇久井小学校
自作の「見守りの唄」を熱唱
2024年03月17日
77 バランスボールで腰痛予防  月1回のエクササイズ教室  (太地町社協 )
2024年03月17日
78 魅力発信し町の活性化に  40人が小雲取越ウォーク  
2024年03月17日
79 不審者侵入を想定し対応  福祉センターで防犯訓練  (新宮市 )
2024年03月17日
80 多様な発生形態想定し  ケアマネジャーに防災研修  (那智勝浦町 )
2024年03月17日
81 スマホで簡単!PR動画  福村多美子さんの講座に32人  (新宮商工会議所 )
2024年03月17日
82 地域の魅力を深掘り  観光パンフレット制作へ  (緑丘中 )
2024年03月17日
83 交通安全に役立てて  新1年生に傘プレゼント  (紀宝地区安協会 )
2024年03月17日
84 再生する力に魅せられ  富士フイルム主催で写真展  (熊野市の丸井みのるさん )
2024年03月17日
85 自家製みそで食卓豊かに  子どもも仕込みに挑戦  (紀宝町 )
2024年03月17日
86 移住者増へ、空き家調査奮闘中  協力隊2人 町の魅力感じながら  (紀宝町 )
2024年03月17日
87 国の登録有形文化財に  岡﨑家住宅が答申受ける  (新宮市 )
2024年03月09日
88 宇宙に興味を持って
 「はやぶさ2」水野貴秀教授  (那智勝浦町・下里水路観測所に )

 小惑星探査機「はやぶさ」や「はやぶさ2」に搭載されたレーザー距離計「LIDAR(ライダー)」などのハードウエア研究開発を行った宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の水野貴秀教授が7日、那智勝浦町の第五管区海上保安本部下里水路観測所(鈴木充広所長)を訪問した。

 水野教授は月惑星や小惑星を探査する際に必要とされる光や電波を使った「距離を測る技術」をテーマに研究。同観測所が行う人工衛星レーザー測距観測(SLR)の機器などに興味を持ち、見学を依頼した。

 施設や観測業務の見学の後には所員向けの講演もあり、宇宙探査機の歴史やライダーの構造について解説。今年1月20日未明に月面着陸した小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」の着陸用レーダー開発を担当したことにも触れ「『着陸しやすい場所に着陸する』のではなく、『降りたいところに降りる』という点で、大きな質的転換点となった」と語った。火星衛星探査計画(MMX)で2026年度の打ち上げを目指して開発中の探査機に搭載される光パルス検出IC「LIDARX」を採用したライダーのフィールド試験の様子なども見せた。

 世界で初めて小惑星イトカワのサンプルを地球へ持ち帰った「はやぶさ」初号機に関するエピソードも紹介。「オーストラリアのウーメラ砂漠に落下したカプセルをヘリコプター上から確認した。今でもフラッシュバックするくらい、特別な瞬間だった」と振り返った。

 9日に迫るロケット「カイロス」初号機打ち上げについて「一人のエンジニアとして、ロケット打ち上げに期待している。ぜひ成功させていただきたい」と期待を寄せ「多くの方に宇宙に関心を持ってもらえることがうれしい。JAXAの管制室にも一般の方々からのメッセージを張ってあり、最後の一踏ん張りという時に、そうした言葉が心に染みた」と語った。

 鈴木所長は「100㍍~100㌔という距離を一つの、しかも小型の装置で測距するライダーの技術には驚いた」と語り「宇宙といっても観測や探査、ロケット打ち上げなどさまざまな分野があり、いろいろな形で生活に役立っている。分野は違えど情報交換し、われわれもより良い観測業務につなげたい」と話していた。

(2024年3月9日付紙面より)

小型月着陸実証機「SLIM」について語る水野貴秀教授=7日、那智勝浦町の下里水路観測所
2024年03月09日
89 将来的なごみゼロ目指し
 たばこ組合紀南支部が清掃活動  (新宮市 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は7日、新宮市役所と市保健センター周辺で清掃活動を実施した。会員18人が、協力しながらごみ拾いに励んだ。

 同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や未成年による喫煙防止などの啓発を目的に活動。1997年度から清掃を始めて以来、26年間、年に25回ほどのペースで行われている。

 会員たちはそろいのチョッキを身に着けると、作業を開始。火ばさみやごみ袋を手にしてのぼりを掲げながら道端に落ちている紙くずやたばこの吸い殻などを拾っていった。

 大谷部長は「細かなごみはあったが、全体的に量は少なく皆さんのマナーの良さがうかがえる。将来的なごみゼロを目指し、引き続き活動に取り組んでいきたい」と話していた。

 次回は14日(木)に、新宮市の黒潮公園周辺で清掃活動を行う予定としている。

(2024年3月9日付紙面より)

活動に参加した和歌山県たばこ商業組合紀南支部の皆さん=7日、新宮市役所周辺
協力してごみ拾いに汗を流した
2024年03月09日
90 祝いと前途への期待寄せ
 町立中学校一斉に卒業式  (串本町、古座川町 )

 串本町、古座川町の町立中学校が8日、一斉に卒業式を挙行し3年生へ祝いと前途への期待を寄せて次のステージへと送り出した。

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)は39人(男子22、女子17)の卒業を認め、一人一人に証書を授与。濱﨑校長は39人全体の良さをたたえ、「ありがとう」の気持ちを大切にしてさらに成長することを前途に期待した。

 来賓の祝辞や紹介、祝電の披露を経て、濱﨑校長から和田久朋那さん、同校育友会の杉本真弓さんから下地姫愛さんに卒業記念品を贈呈。在校生を代表して山本大駕さん(2年)が送辞を述べ、3年生を代表して浦地巨輝さんは3年間の学校生活を振り返りたくさんの人たちとの関わりの中で自分たちは成長したとし、教職員や家族らへの感謝と在校生への思いを掲げるなどして答辞とした。終盤は歴代生徒の伝統となっている合唱。在校生は歌「ひまわりの約束」、卒業生は歌「正解」を一丸で会場に響かせ、その歌詞に思いを乗せて交わし合った。

 串本町内では4校計78人、古座川町内では2校計29人が卒業。両町とも小学校卒業式は21日(木)に一斉挙行(6年生欠学年の学校を除く)する予定。

(2024年3月9日付紙面より)

卒業証書を得て会場をあとにする3年生=8日、串本町立串本中学校
2024年03月09日
91 午前11時1分12秒に打ち上げ予定
 9日、ロケット「カイロス」初号機  

 スペースワン株式会社は8日、「カイロス」初号機の打ち上げ時間を9日午前11時1分12秒に設定したと発表した。

 打ち上げ時間帯は午前11時17分12秒までとした。打ち上げ当日の天候判断については、9日午前6時30分ごろ行う予定にしている。

(2024年3月9日付紙面より)

2024年03月09日
92 生活の在り方を考える  熊野川町でワークショップ  (新宮市 )
2024年03月09日
93 すてきな未来を願い  みくまの支援学校高等部で卒業式  (新宮市 )
2024年03月09日
94 当局の見解を問う  新宮市議会一般質問(終)  
2024年03月09日
95 「30年計画やり遂げる」  三軒一高氏が出馬表明  (太地町長選 )
2024年03月09日
96 親子でセキュリティー見直す  市野々小でSNS講座  (那智勝浦町 )
2024年03月09日
97 2人が感謝の気持ち胸に  熊野川中で卒業式  (新宮市 )
2024年03月09日
98 新しい道へ一歩踏み出す  太地中学校で卒業式  (太地町 )
2024年03月09日
99 頂いた命供養し尊さ思う  本廣寺で鳥獣慰霊祭営む  (県猟友会東牟婁支部 )
2024年03月09日
100 挿絵の眺め方を教わる  読書活動推進フォーラム  (古座川町教育委員会 )
2024年03月09日
101 皆伐された山腹に移植  佐田で「七川桜植樹会」  (古座川町 )
2024年03月09日
102 元気いっぱいボールを蹴り  うどの幼でサッカー教室  (紀宝町 )
2024年03月09日
103 ロープ渡りなどに挑戦  消防本部で防火フェスタ  (熊野市 )
2024年03月09日
104 移住者同士で楽しく交流  地域おこし協力隊も参加し  (紀宝町 )
2024年03月09日
105 農家モデル“見える化”が好評  かんきつ就農後もサポート  (御浜町 )
2024年03月09日
106 「春よこい」が大盛況  新宮市の3商店街に活気  
2024年03月09日
107 東牟婁地域に夜間中学  2026年開校の方針  
2024年03月09日
108 お悔やみ情報
  
2024年03月08日
109 3年間の思い出を胸に
 公立中学校で卒業式  (新宮市・那智勝浦町 )

 新宮市と那智勝浦町の公立中学校で7日、卒業式が挙行された。生徒たちは校長から卒業証書を受け取り、3年間の思い出を胸に母校を巣立った。

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■新宮市



 新宮市内では緑丘72人、城南52人、光洋58人、高田1人、熊野川2人の計185人が卒業した。

 緑丘中学校では保護者や教職員らが見守る中、生徒たちに証書を手渡した宮本雅史校長は「学び続ける」「夢を持って努力していく」「人とのつながりを大切に」の言葉を贈り「みんなは何事にも積極的に取り組み、この3年間で本当にたくましくなりました。社会は人と人とのつながりでできている。学校生活で学んだことを生かし、成長していってください」と式辞。

 在校生を代表して平井寧月さん(2年)が「行事などを通して、皆さんは私たちの憧れの存在でした。これからは先輩方から学んだことを引き継ぎ、より良い学校にしていけるよう頑張ります」と語った。

 卒業生代表の永田眞太郎さんは中学校生活を振り返り「この先、たくさんの出会いと別れがある。高い壁にぶつかることもあると思いますが、緑丘中学校で学んだ思い出を胸に前向きに乗り越えていきます」と答辞を述べた。

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■那智勝浦町



 那智勝浦町では、那智45人、下里30人、色川5人が卒業した。宇久井は13日(水)に開かれる予定で24人が母校を巣立つ。

 下里中学校では中西健校長が一人一人に卒業証書を手渡し、式辞の中で体育祭や文化祭を成功に導いた3年生の活躍をたたえた。中西校長は「無駄が大切、自分で決めることが大切、自分自身を大切に、この三つをお願いしたい」と卒業生に語りかけ、「悩んだり、心が不安定になったりするかもしれないが、みなさんは私たちにとって希望の固まり。それを忘れないで思い切り青春時代を楽しんで」とエールを送った。

 在校生代表の曽我悠太さんの送辞を受け、卒業生代表の小野優さん、尾鷲俊人さん、中村安祐美さんが答辞を述べた。3人は先生の指導、部活動、修学旅行などの思い出を語り、卒業生全員が立ち上がってそろって先生、保護者らに頭を下げて感謝の気持ちを表した。3人は、さらに大きく成長することを誓って答辞を結んだ。卒業生らは温かな拍手に送られ、会場を後にした。

(2024年3月8日付紙面より)

保護者や在校生に見守られ入場する卒業生=7日、新宮市立緑丘中学校
中西健校長から卒業証書を授与=同日、那智勝浦町立下里中学校
2024年03月08日
110 初号機打ち上げを盛り上げ
 見学場などへのぼり掲げて  (和歌山ロケット応援団 )

 和歌山ロケット応援団(青木圭団長)が6日、同団設置分のロケット打ち上げ応援のぼりの掲出作業を完了した。

 「応援の思いは共通」という観点で在住地域にこだわらず有志が集まって結成する同団。こののぼりはロケット「カイロス」の打ち上げを盛り上げるシティーラッピング素材として、射場「スペースポート紀伊」公式エンブレムを取り入れて作成し、同団掲出と協力事業者掲出の2系統で設置の裾野を広げている。

 現在行われている掲出は、9日(土)午前11時~正午に打ち上げ予定の初号機を見据えた機運醸成。まちなかは協力事業者が店頭などへそれぞれ掲出しているため、同団設置分は初号機の公式見学場の出入り口を分かりやすくする掲出を考え田原海水浴場そばに40本、旧浦神小学校一帯に50本を順次設置。残りはJR古座駅駐車場のフェンスに掲げているという。

 この取り組みが初号機の打ち上げに向けた最終の機運醸成で、青木団長は「打ち上げ日時は晴れの予報で、あとはもう無事に打ち上がることだけを期待するばかり。皆さんもきっと同じ気持ちだと思うので、その瞬間は大きな感動が広がると思う。私たちは応援団なので、そのように盛り上がるよう打ち上げを応援していきたい」と心境を語った。

 田原海水浴場そばには後にスペースポート紀伊周辺地域協議会も応援のぼりを追加で設置。その相乗で、並ぶのぼりが一段と主張力を増している。

(2024年3月8日付紙面より)

公式見学場(田原海水浴場)そばに掲げられたロケット打ち上げ応援のぼり=6日、串本町田原
2024年03月08日
111 打ち上げ記念クッキー提供
 シダックスから子どもらへ  (串本町 )

 串本町学校給食センターの調理運営業務を受託するシダックス大新東ヒューマンサービス株式会社が6日、配食先の子どもらへ民間ロケット打ち上げ記念クッキーを提供した。

 田原にある民間ロケット射場「スペースポート紀伊」のロケット「カイロス」初号機が打ち上げ予定となったことを受け、子どもたちにその瞬間を心に残る記念にしてほしいという願いを込めて計画。クッキーは同社学校給食事業の調理スタッフがアレルギーフリーを意識してレシピを考案し、同センターで5日に焼き上げスペースタウン串本ロゴとシダックスグループ公式食育キャラクター「モグちゃん(記念仕様)」、社名などをあしらった宇宙食風パッケージに詰めて仕上げた。配食先の全員に加え、自校方式で配食する田原小、町外だが配食先の古座川町立古座中学校も対象にし約1300個を6日に一斉提供した。

 串本町立西向小学校(河田恵美校長、児童42人)へは同社和歌山営業所の塩路浩一営業所長ら社員が給食の時間に合わせて訪問し、提供の趣旨を伝えて一人一人に同クッキーを手渡した。児童の多くが給食を食べ終えた後に宇宙飛行士気分でパッケージを開封して味わった。

 クッキーはアレルギーフリーを意識し白くなってしまった生地にほどよい色味をつけてくれるカボチャを練り込み、ロケットの形をした枠の中に「くしもと」と記したデザインを型押しした内容。型押しは子どもが「くしもと」というなじみ深い響きからすぐにロケットが連想できるようにと考えた工夫だそうで、児童は何が書いてあるのかを興味津々に確かめ何の味かを探りながら味わった。

 河田校長は「これをきっかけにして9日にいよいよ上がることとなったロケットへの関心を今まで以上に持てるようになれば」と効果を期待して提供に感謝。塩路営業所長は「まずは注目される事業が立ち上がるというところを大いに感じ、地元に誇りを持っていただければ。これがいい思い出になり将来、この地域を発展させる人になってもらえれば」と提供に込めた思いを語った。

(2024年3月8日付紙面より)

2、3年生一人一人に記念クッキーを手渡す塩路浩一営業所長=6日、串本町立西向小学校
提供した民間ロケット打ち上げ記念クッキー
2024年03月08日
112 ロケットのアート作品設置
 JR駅員が串本駅改札内に  (串本町 )

 JR串本駅改札内の待合室に6日、ロケット「カイロス」をテーマにしたペットボトルキャップアート作品が設置された。

 JR新宮駅に勤務する小原和記係長(40)主導による趣向。駅員にとどまらず保線、電気、乗務の各社員や関係する事業者の協力も得てデザインや設計を練りに練り、必要な材料を集め1年越しでこの作品を作り上げたという。

 縦横とも180㌢の正方形パネルに2500個のキャップを並べ、橋杭岩越しに飛ぶロケットとその前を走る特急くろしおを描き出した内容。民間ロケット射場「スペースポート紀伊」から何時に打ち上がるのかが分からず、「宇宙=星空」の印象でロケットの背景は星空になっているという。

 同室に収まる目いっぱいの大きさで作ったため、この日は数人がかりで角をぶつけないよう慎重に搬入。頑強な足がついているが万全を期してワイヤーで壁とつないで安全を確保し、大勢にこの前で記念撮影をしてほしいという思いがあり極力その妨げにならない配置で木製ベンチを入れ直した。

 道本隆文・新宮駅長(60)は「新宮駅に飾っている『WEST EXPRESS 銀河』をテーマにしたアートの第2弾となる作品。ロケットの打ち上げをきっかけにして多くの方に紀南へ来てほしいし、われわれもできる限り地元の皆さんと一緒にその対応をしていきたい」とコメント。

 設置を終えて小原係長は「主導したものとしては感動の一言に尽きます。地域に愛されるためにみんなでこのアートを作ったので、たくさんの人に見に来てほしい。ロケットが起爆剤となり地域が発展することに少しでも寄与できたら」と主導に込めた思いを語った。

(2024年3月8日付紙面より)

改札内待合室に設置されたペットボトルキャップアート作品=6日、JR串本駅
待合室や作品を傷めないよう慎重に搬入を進める駅員
2024年03月08日
113 近大新宮、全勝で連覇
 高校サッカー「フレッシュマンリーグ」  
2024年03月08日
114 新宮サッカースポ少が栄冠
 新宮信金経営者塾100人会「紀蹴カップ」  
2024年03月08日
115 きんでん新宮に「銅賞」  優秀安全運転事業所表彰  
2024年03月08日
116 当局の見解を問う  新宮市議会一般質問②  
2024年03月08日
117 当初予算案など38議案  町議会3月定例会が開会  (那智勝浦町 )
2024年03月08日
118 オランダカイウの花  くじら浜海水浴場近く  (太地町 )
2024年03月08日
119 工作などで親睦深める  熊野川地区民児委協議会と三津ノ保園児  (新宮市 )
2024年03月08日
120 不審者対応の体制見直し  体育文化会館で職員訓練  (那智勝浦町 )
2024年03月08日
121 火の適切な取り扱い促す  防火啓発パレードなどで  (古座川町 )
2024年03月08日
122 木本総合は1.17倍  県立高校後期選抜入試  (三重県教委 )
2024年03月08日
123 今年も新酒並び始める  尾呂志の日本酒「颪」  (御浜町 )
2024年03月08日
124 義援金を中能登町の教育に  成川小学校児童会が活動  (紀宝町 )
2024年03月08日
125 議員活動を高く評価  元町議・野村正視さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2024年03月08日
126 92人が新たな一歩を  矢渕中や相野谷中で卒業式  
2024年03月08日
127 48時間前時点、打ち上げはGO  スペースワン社が発表  (串本町 )
2024年03月08日
128 お悔やみ情報
  
2024年03月06日
129 首相官邸に「春」届ける
 増田綱紀さんの絵が永田町へ  (太地町 )

 太地町の増田綱紀さん(75)が描いた風景画「吉野」と「春爛漫(らんまん)」が東京都千代田区永田町の首相官邸に飾られることになった。作品は9日(土)に増田さん宅から東京へ搬送される。2作品とも油彩F100号。桜満開の吉野山を描いた絵画が岸田文雄首相の元に一足早い春を届けそうだ。

 増田さんによると、美術・工芸の一般社団法人「光風会」(東京都豊島区)が発行する出版物に2作品が掲載され、絵画を探していた首相官邸の事務局の目に留まったという。増田さんは「春の暖かい雰囲気の絵を探していたそうだ。まさか選ばれるとは夢にも思わなかった。光風会の近畿ブロックで初とも聞いた。支えていただいた方々のおかげ」と話す。

 「春爛漫」は2年前、「吉野」は1年前の作品。「あの場所にほれ込んで毎年描いている。描き出すと没頭してしまう。飾られる期間は聞いていないが、桜の風景を楽しんでもらえればうれしい」と笑顔を見せた。

 増田さんは光風会主催の公募展で8回の入選を重ね、2022年に会友推挙となった。熊野地方の絵画愛好家でつくる「筆島会」の会長を務める。和歌山県美術家協会会員、熊野美術家協会会員。

(2024年3月6日付紙面より)

増田綱紀さんと首相官邸に飾られる作品「吉野」(増田さん提供)
「春爛漫」
2024年03月06日
130 ベトナムへの絵手紙託す
 藤紀流家元の藤紀実美さんに  (那智勝浦町 )

 日本とベトナムの文化交流事業で20日(水・祝)からベトナムへ渡航する藤紀流二代目家元の藤紀実美さんに2日、那智勝浦町内で絵手紙教室を開く阿部由美子さんが生徒と共に描いた絵手紙65枚と色紙を託した。

 藤紀さんは、将来日本で働くことを目指す学生たちが学ぶベトナムのフックグエン日本語学校で日本文化を伝えており、渡航は今回で3回目。日本舞踊を披露する他、日本の音楽や浴衣、法被、アート、クマノザクラなどさまざまなものに触れてもらうワークショップも開いている。今回は日本の絵手紙を知ってもらおうと、阿部さんに協力を依頼した。

 色とりどりの絵手紙には、日本固有の植物であるツバキや着物、現地で人気の日本アニメが描かれており「シンチャオ(こんにちは)」「ティ(好き)」などのベトナム語のメッセージも入っている。

 阿部さんは「絵手紙は人に渡すためのもの。海を渡って現地の方々に届けてもらうのがうれしい」。藤紀さんは「日本に興味を持っている学生ばかりなので、喜んでくれるはず」と感謝していた。

(2024年3月6日付紙面より)

阿部由美子さん(左)と藤紀実美さん=2日、那智勝浦町の脇仲会館
色とりどりの絵手紙
2024年03月06日
131 彩絵檜扇が県文化財に
 熊野速玉大社が所蔵  

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)が所蔵する「彩絵檜扇(さいえひおうぎ)」を、新たに和歌山県文化財に指定したことを4日、県教育委員会が発表した。同大社関連の県文化財はこれで10件となった。

 新たに県文化財となった彩絵檜扇は、同大社の神宝の一つとされていたが、明治時代中期に一度は行方が分からなくなっていた。佐藤春夫が買い戻し、その子孫が奉納して戻った。27枚のヒノキを材料に作られた扇で、大きさは縦が39・4㌢。片面にはフジバカマやススキが、もう片面には松や竹が描かれている。状態は極めて良好という。

 光学調査などの結果、足利義満らが1390年に同大社へ奉納した国宝「古神宝類」に含まれる檜扇群と顔料が共通し、元々は一連の作品だった可能性が極めて高いと判断された。

 なおこれまで、同大社所有の県指定文化財の件数は、美術工芸品が7件、有形民俗文化財が1件、史跡が1件だった。また今回、彩絵檜扇のほか3件も、新たに県文化財に指定された。

(2024年3月6日付紙面より)

新たに県文化財に指定された熊野速玉大社の彩絵檜扇(県教育委員会提供)
2024年03月06日
132 初号機成功を祭神に祈願
 木葉神社で諸団体関係者  (串本町 )

 串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)で4日、有志による「ロケット『カイロス』初号機打ち上げ成功祈願祭」が執り行われた。

 スペースワン株式会社が発表した初号機の打ち上げ日時(9日午前11時~正午)に向けて広まる無事成功の期待が形となった、関係諸団体関係者の私人参列による祈願。

 当日は町、町議会、田原区、和歌山東漁業協同組合、同社から21人が参列し、井谷宮司や古座神社の石田保宮司と共に礼を尽くして初号機の成功(人工衛星の軌道投入まで達成)を願った。

 このロケットは、串本町田原地内に射点がある射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる計画で、田原はその最至近の見物場所という点で有志はこの場所で祈願をすることにしたという。神事を経て町長の田嶋勝正さんは「今日は打ち上げの成功と訪れる皆さんの安全安心を願った。必ず成功するよう、まちの方も万全を尽くしたい」、田原区長の筒井政士さんは「まずは成功してほしい。そして宇宙産業が地元に根付き、家族が増え小学校がにぎやかになり田原区の少子高齢化や人口減がちょっとでも緩やかになれば」とそれぞれコメント。同社企画・営業・渉外本部課長の村部昭憲さんは「このような祈願祭を設けていただき、非常にうれしい限りです。地元ではわれわれの事業がまちの起爆剤といわれていますが、われわれにとっては宇宙産業を加速する上で皆さんの協力が一番の起爆剤。地元とスペースワンが共存共栄していけるよう、このまちに盛り上がっていただけたら」とそれぞれに思うところを語った。

(2024年3月6日付紙面より)

ロケット「カイロス」初号機の成功を願い祈願祭を執行=4日、串本町田原の木葉神社
祭神への礼を尽くして祈願する田原区長の筒井政士さん
2024年03月06日
133 アベンジャーズ颯(男子)、なちC(女子)がV
 那智勝浦町春季ソフトバレー  
2024年03月06日
134 80人が練習の成果競う
 那智勝浦町総体卓球大会  
2024年03月06日
135 新宮スポ少が3位入賞
 県小学生サッカーABリーグ  
2024年03月06日
136 強い腸をつくるには?  わがら広角がヤクルト健康教室  (新宮市 )
2024年03月06日
137 湯川の「みなと橋小春」  昨年秋から3回目の開花  (那智勝浦町 )
2024年03月06日
138 園児が売り買い体験  おみせやさんごっこ  (はまゆう・こども園 )
2024年03月06日
139 植地宣之展~熊野物語~  世界遺産熊野本宮館で  (田辺市本宮町 )
2024年03月06日
140 13人がごみ拾いに励む  たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )
2024年03月06日
141 働き盛りこそ「睡眠」を  メンタルヘルスセミナー  (新宮市 )
2024年03月06日
142 南葵音楽文庫を解説  誕生の経緯など講話  (新宮市 )
2024年03月06日
143 甘くておいしい!  三輪崎小で「ポン菓子大会」  (新宮市 )
2024年03月06日
144 地域伝統の「かきまぜ」  食推主催で作り方の教室  (新宮市 )
2024年03月06日
145 子どもたちの自由な画風を  喫茶きよもんで「パンダ教室」作品展  (那智勝浦町 )
2024年03月06日
146 一日も早い復興願って  能登半島地震被災地に義援金  (北山中 )
2024年03月06日
147 火災に備え技術高める  消防団が集い総合訓練  (新宮市 )
2024年03月06日
148 結果を報告し活動終える  串本町チームが町長表敬  (ジュニア駅伝 )
2024年03月06日
149 今後の事業の考えを確認  串本町役場で第2回会合  (串本古座高校地域協議会 )
2024年03月06日
150 反射板付きバッグ届ける  小学1年生の交通安全願って  (JAみくまの )
2024年03月06日
151 心と体、大切に守ろう  「にじいろ」先生が授業  (井田小 )
2024年03月06日
152 莊司龍成選手が優勝  三重県少年柔道大会  (紀宝柔道会 )
2024年03月06日
153 学校適正規模の進め方協議  紀宝町総合教育会議  
2024年03月06日
154 当初予算、過去最大に  大畑町長が施政方針演説  (御浜町議会開会 )
2024年03月06日
155 第三の場所で時間共に  初の「kokoroカフェ」  (紀宝町 )
2024年03月06日
156 花咲く日を楽しみに植樹  百間ぐら下のトイレ周辺へ  (新宮警察署など4団体 )
2024年03月01日
157 工芸品や装身具に見入る
 「鯨と人の営み展」開催中  (太地町 )

 「クジラの学術研究都市」構想の下、今年4月に一般財団法人日本鯨類研究所の太地事務所が開所予定の太地町。町立くじらの博物館(稲森大樹館長)では現在、両者共催の「鯨と人の営み展」の第3期「ベスト・セレクション」が開催中で、多くの来館者がクジラのひげや歯・骨などから作られた美しい工芸品や装身具に見入っている。

 両者の多彩な収蔵品から、クジラと人の歴史の一端を感じてもらおうと企画が持ち上がり、第3期はこれまでの展示で評判の良かったものを中心に学芸員がセレクトした。

 2月28日には同町公民館の生涯学習講座があり、中江環副館長が参加者16人を案内。参加者は最初に、展示品の原材料に触れ、セミクジラやナガスクジラなど5種のひげを見比べて違いを学習。中江副館長は「鯨ひげは温めると柔らかく、冷やすと硬くなる性質があり、現在のプラスチックのようにさまざまな道具に使われていた。マッコウクジラの歯を加工したアクセサリー類の要は『磨き』にあり、磨き砂やワックスを駆使して独特のつやが出されている」と解説。展示へと案内を進めた。

 参加者たちは素材の違いや加工にも注目しつつ、帯留めやカフスボタン、将棋の駒、ステッキ、三味線のばちなどの品々に見入った。本体・緒締め・根付け全てがクジラのひげや歯で製作された印籠にも注目が集まった。

 中江副館長は「現在はこうした素晴らしい工芸品がオークションサイトで安価に売買され、散逸してしまっている。手放す際は、当館への寄贈なども検討を」と呼びかけていた。

 久保寿味子さんは「素晴らしい展示品ばかり。クジラの骨を使ったネックレスが印象に残った」と話していた。

 展示期間は3月17日(日)まで。問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。

(2024年3月1日付紙面より)

展示を案内する中江環副館長(右奥)=2月28日、太地町立くじらの博物館
鯨ひげで作られた装身具
2024年03月01日
158 旧浦神小の体育館解体
 ロケット公式見学場で  (那智勝浦町 )

 ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを前に、那智勝浦町の公式見学場の旧浦神小学校で体育館の解体工事が完了した。国道42号から、勝浦ライオンズクラブが認証60周年記念で寄贈した高さ14・5㍍のロケットモニュメントが見えるようになった。

 旧浦神小ではロケット打ち上げに向け、昨年度から屋上床面やフェンスの張り替えなどの整備を実施。「かつうら渚(なぎさ)の会」と協力し、周辺海岸の清掃にも取り組んできた。

 老朽化が進んでいた体育館は安全確保などのため解体することとし、昨年12月から工事を開始。9日(土)を予定するロケット打ち上げイベントまでに整地を完了し、全国から約2500人の観光客を迎える。

 イベント後、体育館の跡地には、駐車場(38台)の舗装工事を行う予定。地域から常設の公衆トイレ設置の要望が出ていることに関して、町は「打ち上げ当日は8個の仮設トイレで対応する。実際の来場者の様子や維持管理とのバランスを見つつ今後検討したい」としている。

(2024年3月1日付紙面より)

ロケットモニュメントが見えるように=2月28日、那智勝浦町浦神
2024年03月01日
159 「技術を交通安全に役立てたい」
 大賀警部補(熊野署)が優勝、加藤巡査部長(紀宝署)が準優勝  (県白バイ競技大会 )

 三重県白バイ安全運転競技大会が2月22日、伊賀市であり、「警察署交通機動隊員の部」で熊野警察署の大賀航警部補(39)が優勝、紀宝警察署の加藤優巡査部長(34)が準優勝した。

 白バイ乗務員の運転技術向上と受傷事故の根絶を図り、道路交通の安全維持に資することが目的で、2部門で技術を披露し合った。

 警察署交通機動隊員の部は10年ぶりの実施。15人が出場し、バランス走行操縦競技、スラローム走行で競った。

 大賀さんは「これまで、白バイ特別訓練員の一員として県警本部で訓練を受けてきた。優勝をうれしく思う」、加藤さんは「結果を残せて良かった。署の駐車場で練習できたのが大きかった」と語り「自分の技術を交通安全に役立てたい」と口をそろえた。

 両署は合同で「今回、優秀な成績を収めた署員が、今後も白バイの高度な操作技術を生かし、交通指導取り締まりをはじめとする『見せる活動』を推進することで、紀州地域の交通事故・交通違反が1件でも減ることを期待している」とコメントした。

(2024年3月1日付紙面より)

県白バイ安全運転競技大会で優勝した大賀航警部補(中央)と準優勝の加藤優巡査部長=2月28日、熊野警察署
2024年03月01日
160 地元の魅力を伝える
 ふるさと学習模造紙ポスター部門で大賞  (北山小 )

 和歌山県教育委員会が主催する「ふるさとわかやま学習大賞」の入賞作品がこのほど発表され、北山村立北山小学校(松本広明校長)の5、6年生9人が作成した「北山村 未来へつなぐ木のバトン」が模造紙ポスター部門で大賞を受賞した。2月28日には、同校で表彰式が行われ、県教育庁紀南教育事務所の松原貴之学校指導課長から表彰状を受け取った。

 「ふるさとわかやま学習大賞」は、児童生徒がふるさとへの興味や関心を深めるとともに、和歌山を愛する心を育むことを目的に毎年実施。模造紙ポスターをはじめ▽模造紙新聞▽リーフレット・パンフレット▽動画―の全4部門で、県内の小、中、高、特別支援学校を対象に行われている。模造紙ポスター部門には、県内49校から361点の応募が寄せられた。

 松原学校指導課長は「皆さんの学習の成果を見て初めて知ったこともあり、私自身も勉強になることが多かった。今後も村の魅力を引き出し、発信してください」と評価した。

 岡たまきさん(5年)は「大賞を取ることができて驚いているけど、うれしい。北山村のいいところを、たくさんの人に知ってもらいたいと思いながら6年生と一緒に描きました。これからも、地元の魅力を伝えていきたい」と笑顔で語った。

 松本校長は「このような立派な賞を頂き、喜んでいます。子どもたちが地域の方々に大好きな北山のことを教わりながら『分かりやすく伝えたい』という気持ちが形になったのだと思う。いろんな人や物事に出会って学び、経験を積み上げていってくれれば」と話していた。

(2024年3月1日付紙面より)

模造紙ポスター部門で大賞を受賞した5、6年生の皆さん=2月28日、北山村立北山小学校
2024年03月01日
161 創部11年目で初の全国大会へ
 強豪ひしめく和歌山の頂点に  (南紀ボーイズ )
2024年03月01日
162 「混ざる」コンセプトに  旧農協ビルを「汽ノ舎」へ  (那智勝浦町 )
2024年03月01日
163 社会人としての基本学ぶ  地元就職の新卒高校生が研修  (新宮市 )
2024年03月01日
164 本紙エリアから7人  消防、永年勤続功労章  
2024年03月01日
165 本年度事業など承認  和歌山ラオス友好協会  
2024年03月01日
166 早くもナワシログミ熟す  熊野地方各地で  
2024年03月01日
167 園生活での思い出つくる  下里こども園でお別れ会  (那智勝浦町 )
2024年03月01日
168 もみもみ気持ちいい~!  ベビーマッサージに11組  (新宮市 )
2024年03月01日
169 生徒全員で楽しい思い出  光洋中で生徒会主催レク  (新宮市 )
2024年03月01日
170 木本普通科は1.02倍、紀南は0.36倍  県立高校入試後期志願状況  (三重県教委 )
2024年03月01日
171 介護が必要になったら?  サロンでケアマネから聞く  (紀宝町 )
2024年03月01日
172 1人暮らしの心得も  新生活に向けた展示  (熊野市立図書館 )
2024年03月01日
173 鵜殿、井田に津波避難タワー  西田町長、新規事業を説明  (紀宝町 )
2024年03月01日
174 地元招待し事業など伝える  創立40周年イベント開き  (クオリティソフト株式会社 )
2024年03月01日
175 田原小主導の交流を楽しむ  山村交流セでサロン参加者  (串本町 )