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2021年05月26日
1 目指せ!インターハイ出場
 新宮市の各高校で壮行会  

 2年ぶりの和歌山県高校総合体育大会(全国高校総合体育大会〈インターハイ〉県予選)に向け、県立新宮高校で21日、新翔高校で24日、壮行会が開かれた。6月13日(日)までに各地で30競技33種目が行われ、県内各校から6687人が出場。優秀な成績を収めた選手は、7月24日(土)~8月24日(火)に開かれるインターハイへの出場権を手にする。なお、近畿大学附属新宮高校は17日に放送で壮行会を実施した。

  □     □

■新宮高校



 県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)では▽ハンドボール▽バレーボール▽バスケットボール▽バドミントン▽ソフトテニス▽卓球▽弓道▽ラグビー▽サッカー▽陸上競技▽剣道▽空手道▽レスリング―の各クラブの選手が拍手で迎えられて体育館に入場。

 生徒や教職員たちを前に各クラブの主将が「少しでも多く試合ができるよう頑張ります」「実力を発揮できるよう取り組む」などと力強く意気込みを語った。

 東校長は「これまで皆さんは仲間と共に苦しい練習に耐えてきました。家族をはじめ、支えてくれた人たちに感謝を忘れず頑張ってほしい」と呼び掛けた。生徒会長の岩本和花(のどか)さん(3年)は「これまでの努力や仲間を信じて思う存分、力を発揮してください」とエールを送った。最後は応援歌を静聴し、健闘を誓った。

  □     □

■新翔高校



 県立新翔高校(藤田勝範校長、生徒312人)からは▽陸上競技▽水泳▽卓球▽ソフトテニス▽バスケットボール▽バレーボール▽バドミントン▽サッカー▽弓道▽ハンドボール▽ラグビー―の11競技に計136人が出場する。

 藤田校長は「新型コロナに十分注意しながら、悔いが残らないようしっかり頑張ってきて」。前期生徒会の大野百虹(もこ)会長は「努力は決して裏切らない。努力をしてきた自分と仲間を信じることが勝利への道」と激励した。

 出場選手を代表してバレー部主将の加藤ももさんが「どのクラブも総体に向けて厳しい練習を乗り越え、頑張ってきた。3年生にとっては最後の総体。自分たちの力を信じ、全力で戦ってきます。皆さん、応援よろしくお願いします」と呼び掛けた。最後に吹奏楽部が「学園天国」と「J―BEST'20」を演奏し、選手らの背中を押した。

(2021年5月26日付紙面より)

東啓史校長(左端)から激励を受ける選手たち=21日、新宮市の県立新宮高校
拍手で迎えられる出場選手たち=24日、新宮市の県立新翔高校
2021年05月26日
2 近くの高台に初めて逃げる
 津波に備え新たな避難場所  (相野谷小 )

 紀宝町立相野谷小学校(岩本直樹校長、児童54人)は24日、地震と津波を想定した避難訓練を実施。全校児童が学校近くの高台(海抜19㍍)にある2次避難場所まで逃げた。

 災害発生時、児童の命を守るとともに二次災害の防止を図り、安全避難の態勢を整えることが狙い。昨年度まで学校から1㌔離れた高台を2次避難場所としていたが、町学校防災アドバイザーで三重大学大学院工学研究科の川口淳・准教授から「川沿いの高台に向かうより、近くの高台に避難した方が安全」との意見を受け、本年度から変更した。

 訓練は授業中に巨大地震が発生したと想定。地震を知らせる放送が流れると、児童は机の下に身を隠し、揺れが収まった後、防災頭巾をかぶって運動場に避難した。

 津波発生の危険があることから、教室にいた児童は室内シューズのまま新たに指定した高台まで避難。初めて取り組んだ1年生も諦めずに坂道を上った。

 訓練終了後、岩本校長は「津波が発生したときは屋上に避難するが、状況によって高台に逃げることもある。自然災害はいつ、どこで起こるか分からないため、自分の命は自分で守ることが大事。そのために訓練、防災学習をして安全に素早く避難できるようにしましょう」と話した。

 同校は熊野川河口から10㌔離れているが、海抜10㍍のため巨大地震による大津波が発生した際は、海抜18㍍の学校屋上と学校近くの高台を2次避難場所に設定しているという。

(2021年5月26日付紙面より)

学校近くの高台まで逃げる児童たち=24日、紀宝町大里
2021年05月26日
3 交通事故の撲滅を目指す
 新宮市交通指導員協が総会  

 新宮市交通指導員協議会(清岡幸子会長)は24日夜、市役所別館で総会を開いた。本年度事業計画や予算を承認。交通安全・交通事故防止活動の推進や地域における交通安全教育の推進、新規会員加入の促進に力を入れていくことなどを確認した。

 開会に当たり、大前嘉助副会長が「全力で交通安全指導に取り組むことを誓う」と宣誓。田岡実千年市長が大峯虎夫さん(永年勤続)と故・大谷展郷さん(退任表彰)に感謝状を贈呈。欠席した被表彰者に代わり、清岡会長が受け取った。

 清岡会長は、県内では交通事故発生件数、負傷者数ともに減少しているものの、新宮市では昨年、おととしに比べて発生件数が5件、負傷者数が8人増加したと報告。

 「高齢ドライバーが関連する事故割合は相変わらず高く、その対策は重要な課題。一件でも交通事故が減少することを願い各種施策をより一層推進していきたい」とあいさつした。

 来賓の田岡市長は会員ら指導員たちの活動に敬意と感謝を示し「指導員のボランティア精神と活動なくして交通安全対策はありえない。市でも警察や関係機関、団体と連携協力し、より一層の交通安全対策を推進したい」。

 新宮警察署の山田守孝署長は「交通事故は普段の生活を一変させる。運転技能ではなく安全意識が重要。通学時の交通安全指導など、指導員の方々の地道な活動がドライバーの安全意識の高揚、交通事故抑止、注意喚起につながっている」と感謝した。

 今後、「丹鶴ホール」や新宮紀宝道路河口大橋、串本町の民間ロケット発射場の完成などに伴い、交通量が増え、交通事故の発生も懸念されると述べ「近年の交通事故減少傾向を維持するために施策に取り組んでいきたい」と協力を求めた。

(2021年5月26日付紙面より)

大前嘉助副会長が宣誓を読み上げた=24日夜、新宮市役所別館
清岡幸子会長
2021年05月26日
4 負担軽減や定住のきっかけに
 赤ちゃん誕生祝い金  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から「赤ちゃん誕生祝い金」制度を開始している。出産を祝福するとともに祝い金を支給し子育て世帯を支援するもの。21日現在ですでに5件の申請があったという。

 「赤ちゃん誕生祝い金」は同町議会3月定例会で上程され可決された。予算額は440万円。第1子・2子が5万円、第3子10万円、第4子以降は20万円が支給される。

 条件は▽同町の住民基本台帳に記録されている人▽令和3年4月1日以降に出生した子どもの父または母▽出産後も引き続き1年以上那智勝浦町に居住する意思のある人―など。

 少子化の課題を抱える同町。出生数が86人だった2016年度と比較し、昨年度は48人と半数に減少している。同制度は「少子化の歯止め」対策の一つとして、今後も周知を進め、継続していく方針だ。

 近隣では串本町や古座川町がすでに同様の制度に取り組んでいる。担当職員は「祝い金によって子育て世帯への負担軽減はもちろん、町への定住のきっかけになってくれれば幸いです」と話している。

 堀順一郎町長は「出産を祝うこの制度。もう一人、子どもを産み育てたいという思いにつながれば。健やかに育てられる環境づくりに努めていきたい」と語った。

 なお、申請時には祝い金が振り込まれる口座通帳や印鑑、住民票が必要。福祉課子ども・子育て支援室で申請書に記入しその場で申し込むことができる。

 問い合わせは同支援室(電話0735・52・2946)まで。

(2021年5月26日付紙面より)

赤ちゃん誕生祝い金制度がスタートしている=那智勝浦町役場福祉課
2021年05月26日
5 生徒の学びの保障へ  矢渕中が公開授業研究会  (紀宝町 )
2021年05月26日
6 高齢者へワクチン集団接種  7月末完了を目指して開始  (御浜町 )
2021年05月26日
7 生徒と家族それぞれ挑戦  西向中で本年度体育大会  (串本町 )
2021年05月26日
8 「みんなが主役」掲げがんばる  潮岬小・潮岬こ合同運動会  (串本町 )
2021年05月26日
9 地元盛り込んだ新イラスト  温泉むすめ樹紀ちゃん  (那智勝浦町 )
2021年05月26日
10 集団接種状況など説明  教育民生委員会で担当課が報告  (新宮市議会 )
2021年05月26日
11 青空の下グラウンド駆ける 那智勝浦町で運動会・体育祭 
2021年05月26日
12 ブラシノキが真っ赤に  那智勝浦町  
2021年05月26日
13 産卵シーズン前に清掃活動  紀伊半島の海亀を守る会  (新宮市 )
2021年05月26日
14 お悔やみ情報
  
2021年05月25日
15 笑顔よ届け!町を元気に 那智勝浦町で運動会・体育祭 

 梅雨の晴れ間に気持ちのいい青空が広がった23日、那智勝浦町の市野々小学校と井関保育所、宇久井小学校と宇久井保育所で合同運動会、下里中学校で体育祭が開かれた。保護者や地域住民の声援を受け、児童、生徒、園児がこれまでの練習の成果を発揮し、グラウンドに元気な歓声を響かせた。

 市野々小学校では、中西健校長が「今日は絶好の運動会日和。雨のため、ほとんどグラウンドで練習ができなかったが、5、6年生を中心に片付けや係活動、温かい声掛けをしてくれた。本当に頼りになるお兄さん、お姉さんです。井関保育所の皆さんも、今日は楽しんでください」とあいさつ。

 児童会の西村璃穏会長が「今年のスローガンは『えがおよとどけ! 町を元気に! がんばれ市小!』です。おうちの人や普段お世話になっている地域の方々に笑顔を届けましょう」と目標を掲げた。

 児童30人と園児12人はかけっこやリレー、玉入れ、ダンスなどを次々と披露。新宮市を中心に活動するよさこいの「チーム雅龍」が指導に携わり、本年度初挑戦した「熊野ハレヤ音頭」では、児童30人全員が息を合わせて見事に踊りきり、保護者や教職員から大きな拍手が送られていた。

(2021年5月25日付紙面より)

熊野の心は一つ「熊野ハレヤ音頭」=23日、那智勝浦町立市野々小学校
2021年05月25日
16 追加会場含め予約開始
 新型コロナワクチン集団接種  (新宮市 )

 新宮市熊野川町日足の熊野川総合開発センターで23日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。市内3会場目となる同所では熊野川町・高田地域住民の優先接種となり、316人の地域住民らが接種を受けた。

 定員300人に対し489人が予約を申し込み、ボーダーラインは熊野川町70歳以上、高田地域68歳以上となった。300人への接種を予定していたが、供給された6回接種用針・シリンジが、5回分しか採取できないといったトラブルが発生。バイアルを無駄にしないよう、地域内16人に対して追加接種が行われた。

 今月10日からは個別接種の予約も開始。また県によると24日および31日の週に4箱、6月7日の週、14日の週にも配分が予定されており、スムーズなワクチン接種に対する追い風となりそうだ。

 24日からは追加会場分を含めた市役所別館〈1回目6月5日(土)と6日(日)〉、佐野体育館〈同6月20日(日)〉の予約受付が開始される。定員を超えた場合は高年齢順で予約を決定する。

 市では今月10日、これまで4回線だったコールセンターを6回線に増線。人員も増やし対応に当たっている。市新型コロナワクチン接種推進室では「電話のつながりにくさは多少改善されている。予約は先着順ではないので、慌てずに申し込みいただければ」と話している。

 問い合わせは同推進室(電話0735・22・5070)まで。予約も受け付ける。

(2021年5月25日付紙面より)

熊野川総合開発センターでの集団接種の様子=23日、新宮市熊野川町日足
2021年05月25日
17 昨年に続き今年も神事のみ
 保存会が諸行事中止を決断  (河内祭 )

 古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が22日夜、昨年に続いて今年も河内祭関係諸行事を中止する決断した。関係5区(古座区・古田区・高池下部区・宇津木区・月野瀬区)は礼を絶やさないという思いを共有していて、今年も大前の儀(奉幣行事)にかかる神事のみ営む方向となっている。

 河内祭は古座川河口から約3㌔上流にある川中の島・清暑島を神体「河内様(こおったま)」とする河内神社の例祭。現在は7月第4日曜日を本祭日とし、関係5区の各代表者が集まり大前の儀と直会(なおらい)を営んでいる。

 行事として古田・高池下部・古座の各獅子舞が道行きをし、古座は宵宮に御船を出して御舟謡を奉納(夜籠もり神事)、本祭では斎主を運ぶ当船も出し櫂伝馬(かいでんま)による競漕(きょうそう)も奉納するなどしている。

 同保存会は国指定重要無形民俗文化財「河内祭の御舟行事」の保護団体。もう一つの国指定無形民俗文化財「古座流獅子舞」(古座青年会が保存)も含めた古座神社にかかる河内祭関係諸行事全般の保存を半世紀以上担い、併せて関係5区の調整にも献身している。

 関係諸行事は中止とするが、古座神社に合祀(ごうし)されている河内神社の神霊を大前の儀に合わせて神体・清暑島へ遷(うつ)さなければならないため、前日午後7時から宵宮祭、当日午前9時から渡御祭を同神社で営み大前の儀へつなぐ。大前の儀は古田にある河内様前河原を斎場とするが、雨天の場合は古座神社に変更する。5区とも大前の儀への代表参列のみにとどめ、後の直会はしない方向で今後の調整を進めるという。

 昨年は奉仕前の準備段階から密などのリスクが伴う点で神事以外の諸行事を中止。今年も勇進会、青年会、河内会、古座獅子会、古座神社、古座区の意見を聞き、同保存会として神事以外は中止とする合意に至った。2年続きの中止について杉本会長は「保存会としてやりたいのはやまやまだが、事情もあり残念だがご辛抱いただきたい。来年はみんながワクチンを打てていると思うので必ずやりたい」と胸中を語った。

 今年の本祭日は7月25日(日)。他4区や芳流館互盟社との調整は今後進めるとしている。

(2021年5月25日付紙面より)

昨年に続き関係諸行事の中止を決断した古座川河内祭保存会=22日、古座漁村センター
2021年05月25日
18 希少種「火の鳥」飛来か
 浮島の森で死骸見つかる  (新宮市 )

 新宮市浮島の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で21日、希少種の鳥「アカショウビン」の死骸が見つかった。同日の朝、管理人が管理事務所の玄関前で横たわっている姿を発見した。

 アカショウビンは森林に生息するカワセミの仲間。くちばしを含め、赤い体を持つことから「火の鳥」とも呼ばれる。東アジアと東南アジアに広く分布し、日本には夏鳥として渡来する。体長は約27㌢で、翼開長時には約40㌢に達する。腰に鮮やかな水色の斑がある。

 ほぼ全国で繁殖するが渡来数は少なく、各所で絶滅危惧Ⅰ類、Ⅱ類、準絶滅危惧種に分類されている。和歌山県では絶滅危惧Ⅰ類となっている。

 その見た目や「ヒョロロロロ」といった美しくももの悲しい鳴き声が人の創造力をかき立てるのか、アカショウビンを題材にした伝承や伝説も多く残されている。

 同所管理人が、普段聞き慣れない鳴き声を耳にすることが増えたのが最近のこと。「今思えば、あれはアカショウビンの鳴き声だったのかも」と振り返る。

 多種多様な動植物が観測される「浮島の森」だが、これまでにアカショウビンが目撃されたことはないという。

 個体の死因は不明だが、玄関の窓ガラスに衝突した可能性が高い。管理人は「かわいそうで残念。生きた姿を発見したかった。しかし1羽で来たとは考えにくい。もしかしたらどこかに巣があるのかもしれない」と話している。

(2021年5月25日付紙面より)

紫がかった赤い体を持つアカショウビン=22日、新宮市浮島

2021年05月25日
19 8チームが熱戦展開
 県サッカー選手権東牟婁ブロック予選開幕  
2021年05月25日
20 梅雨に彩り添える「アジサイ」  各地で開花の知らせ届く  
2021年05月25日
21 矢渕・相野谷中が三重県3位に 少年軟式野球三重県大会 
2021年05月25日
22 70歳以上まで通知済ます  新型コロナワクチン接種  (紀宝町 )
2021年05月25日
23 ハザードマップを更新  各世帯に配布済み  (那智勝浦町 )
2021年05月25日
24 永年在籍会員15人を表彰  シルバー人材センターが総会  (新宮市 )
2021年05月25日
25 きいちゃんのアート完成  きたやま保5歳児が折り鶴で  
2021年05月25日
26 ゲームがいっぱい! 中央児童館で「おたのしみひろば」 (新宮市)
2021年05月25日
27 1位に野中誠一さん  写連紀南支部5月例会  
2021年05月25日
28 対策講じ、練習スタート!  紀の国わかやま文化祭「天の剣を託された男」  (熊野新宮ミュージアム )
2021年05月25日
29 スローガン掲げて全力発揮  春の運動会・体育祭始まる  (串本町・古座川町 )
2021年05月25日
30 お悔やみ情報
  
2021年05月23日
31 「下本町下田線」計画見直しか
 変更に向け説明会開催  (新宮市 )

 新宮市は21日夜、市役所別館で「新宮都市計画道路(下本町下田線)の変更に伴う説明会」を開いた。周辺住民ら約30人が出席。市建設農林部都市建設課の職員が変更案や事業の流れなどについて説明した。

 都市計画は、地方公共団体が地域の実情によって指定していく。道路、公園、下水などの都市施設は円滑な都市活動を支え、都市生活者の利便性の向上や良好な都市環境を確保する上で必要な施設として位置付けられている。

 都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安心で安全な市民生活と機能的な都市活動を確保する、都市交通における最も基幹的な都市施設として都市計画法に基づいて決定される。県との事前協議や地元説明会、素案・原案の作成、同審議会での審議などを経て計画が決定、事業化となる。

 市ではこれまで、都市計画法に基づく都市施設の一つである都市計画道路について、計画の見直しを行ってきた。このたびの変更は未整備区間である下本町下田線(緑丘会館辺り~新宮信用金庫緑ヶ丘支店辺り)の道路線形と道路幅員計画を見直すもの。

 都市計画では新宮信用金庫緑ヶ丘支店の裏側辺りに向けて大きくカーブを描く線形となっているが、変更案では現道を利用した上で総幅員16㍍計画を12㍍とする。現在総幅員(6㍍)が6㍍東側に拡幅する計画となる。なお、計画決定後には建築制限がかかるという。

 市からの説明を受け、参加者からは「あの道路は水はけが悪い。道の広さばかりで高さの話が出ていない」「計画が行き当たりばったり。東側の土地所有者の意見ももっと聞いてから計画を立ててほしい」などの意見が上がった。「東側の住民は増改築の計画も立てられない。所有権の侵害に等しい。やるならやる、やらないならやらないをはっきり示してほしい」といった声もあった。

 今後、計画案は素案の修正・原案作成などを経て、7月ごろから縦覧を実施し意見を募る予定。

(2021年5月23日付紙面より)

未整備区間の下本町下田線
市職員が変更案などについて説明=21日、新宮市役所別館
2021年05月23日
32 税金っていつからあるの?
 王子ヶ浜小で租税教室  (新宮市 )

 新宮市立王子ヶ浜小学校(谷口幸生校長)で20日、租税教室が開かれた。6年生60人が株式会社秀英社代表取締役社長で新宮納税協会青年部の平美貴將さんから税金の役割や使われ方を学んだ。

 新宮・東牟婁租税教育推進協議会主催。次代を担う児童・生徒に税の意義や役割を正しく理解してもらうことが目的。

 平美さんははじめに、国民の三大義務である「勤労、納税、教育」に触れ、日本には約50種類の税金があり、所得税、たばこ税、酒税、自動車税、法人税で約80%を占めると説明。日本よりも消費税率が高いスウェーデンなどでは、医療費などの福祉がより充実していると述べた。

 児童はクイズを通して、税金が弥生時代の邪馬台国の時代からあることや、小学生が教育を受けるために1人当たり年間88万5000円の費用がかかっていることを学んだ。1億円のレプリカが入ったジュラルミンケースを持ち上げる体験では、あまりの重さに驚いていた。

 加藤彩羽(いろは)さんは「改めて税金について知ることができ、身近に感じることができた。1億円は持てなかったけど、すごく重そうだった」と話していた。

(2021年5月23日付紙面より)

1億円が入ったジュラルミンケースを持ち上げる=20日、新宮市立王子ヶ浜小学校
クイズに答える児童
2021年05月23日
33 「おはしも」を忘れずに
 太地中で火災避難訓練  (太地町 )

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)で21日、火災避難訓練があった。同町役場消防係の職員4人が見守る中、生徒32人は避難経路をたどり、落ち着いて訓練に取り組んだ。

 同校では火災発生時に対する危機意識を持ち、備えを行うとともに的確な判断の下に行動できる力などを養おうと毎年この時期に実施。訓練は保健室から出火したと想定し、校内放送でアナウンスが流れると、生徒は教職員の指示に従って避難行動を開始した。

 この日は雨天のため体育館へと逃げ、訓練後には消火器の使い方や搬送法を学び、代表生徒が役場職員に教わりながら実践した。

 役場消防係の飯田拓夢さんは「昨年よりも落ち着いて迅速にできていたと思います。避難時に重要な『押さない、走らない、しゃべらない、戻らない』を略した『おはしも』を忘れず、必ず実行してほしい」と講評した。

 上久保弘子教頭は「皆さんの速やかに避難する姿が見られて良い訓練になったと思います。実際の場面では、煙が充満しているため体を低くし、手やタオルなどで鼻と口を押さえて吸い込まないなどの対処を忘れないでほしい。いつ、どこで火災が発生するか分かりません。もしものときのために避難経路や消火器の位置を確認するといった意識を持ってください」と呼び掛けていた。

(2021年5月23日付紙面より)

訓練に取り組む生徒たち=21日、太地町立太地中学校
教わった搬送法を実践
2021年05月23日
34 造成工事の期間延長  新クリーンセンター  (那智勝浦町 )
2021年05月23日
35 理事長に松根康隆さん再任  土建協同組合が総会  (新宮市 )
2021年05月23日
36 駅舎工事請負契約変更など議論  臨時議会で全議案可決  (太地町 )
2021年05月23日
37 楽しく体を動かす  南大居保で「運動あそび」  (那智勝浦町 )
2021年05月23日
38 税金は豊かに暮らす会費  6年生対象の租税教室  (相野谷小 )
2021年05月23日
39 「みらい健康マイレージ」始まる  楽しみながら健康づくりを  (紀宝町 )
2021年05月23日
40 お悔やみ情報
  
2021年05月21日
41 「47年間、ありがとう」
 新宮市立図書館、休館へ  

 新宮市井の沢の市立図書館は20日、今秋開館予定の市文化複合施設「丹鶴ホール」への移転に向け休館に入った。現在地に開館して以降、47年にわたり市民に愛され続けてきた同図書館は、この日をもって図書館としての歴史に終止符を打った。

 同図書館が横町1丁目1番地(現横町公園)から現在地(旧紀南学園跡地)に移転したのは1974 (昭和49) 年のこと。以降、自動車文庫「なかよし号」巡回開始や絵本の読み聞かせ開始、中上健次資料収集室の設置など、快適な読書環境の整備、利便性の向上、図書館サービスの充実を図るためにさまざまな取り組みがされてきた。

 最終日となった19日には休館を惜しむ人らが雨の中多数来館。花束を持って図書館や職員、ボランティアメンバーらに感謝を伝える利用者の姿もあった。図書館によると、昨年(開館日数284日)の貸し出し人数は延べ2万5341人で、10万800冊の貸し出しがあった。1日当たりでは89・2人が354冊を借りた。

 図書館司書として85(昭和60)年から勤務し、退職後も図書館協議会会長として図書館に携わる山﨑泰さんは、最も思い出深い出来事として「郷土資料件名事項目録」の編さんを挙げる。目録はパソコンがまだ普及していなかった当時において、図書館が所有する膨大な郷土資料を100項目に分類し、誰にでも検索できるようにしたもの。

 841㌻にわたる目録の編さんには十数年の年月を要し、2012(平成24)年2月に発行。図書館業務の効率化向上や、各分野の研究者や学生、教育者たちの知的好奇心に応える大きな一助となった。

 山﨑さんは「大逆事件や中上健次、当地方のさまざまな歴史や事柄、人物のバックグラウンドを調べようと、多くの人が図書館を訪れてくれた」と回顧。休館に関しては「いろいろな思い出が詰まっている。さみしい気持ちと新図書館への期待が半々です」と話していた。

 今後はサービスを停止し、10月3日(日)の開館を目指して本や資料の整理などを含めた準備を進めていく。停止するサービスは資料の閲覧や貸し出し、インターネット閲覧など、館内で提供していたサービス全て。自動車文庫の巡回や雲取文庫への貸し出し、レファレンス(調べもの相談)・各種問い合わせへの対応など。

 ブックポストへの返却は6月30日(水)までとなる(場所は図書館、熊野川行政局)。すでに予約済みの資料で5月19日までに準備ができなかった資料は、新図書館開館後に貸し出しとなる。

 利用可能なサービスは▽インターネットによる蔵書検索▽市役所別館ロビーでの新聞閲覧(平日の午前9時~午後5時)。6月2日(水)、7月7日(水)午前9時からは、現図書館駐輪場にて除籍本が持ち帰りできる「お持ち帰りコーナー」を開催する。

 休館に当たり、図書館では「長い期間にわたりご不便やご面倒をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします」と呼び掛けている。

(2021年5月21日付紙面より)

移転に伴い、20日から休館に入った=19日、新宮市立図書館
2021年05月21日
42 昨年と同様に規模縮小し斎行
 熊野那智大社「那智の扇祭り」  

 7月14日(水)に熊野那智大社(男成洋三宮司)などで営まれる「那智の扇祭り(火祭)」(国重要無形民俗文化財)が新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、昨年に引き続き、規模を縮小するなど従来と祭典内容を変更して斎行することが決まった。

 変更は16日の扇祭り保存会の役員会で協議された。各神社の祭礼も感染防止のため、参列の自粛や行事を中止・縮小していることを鑑み、参列者および奉仕者、拝観者の安全と健康を考慮し、決定したという。

 内容は▽例大祭本社大前の儀の参列はなく、神職や責任役員、祭り関係者のみで行う▽那智の田楽は13日(火)の宵宮(よいみや)のみ行い、大和舞は取りやめ▽本社より別宮への渡御は昨年と同様に木製の辛櫃(からひつ)に納めた御幣(ごへい)にご神霊を移し、二体の扇神輿(おうぎみこし)と2本の大たいまつを伴い、滝に向かう。一般の拝観はなし▽本社大前の儀は午前9時から斎行し、終了後引き続き渡御祭を行い、別宮へ神幸する▽別宮では午前10時から正午まで参拝を停止にする―となる。

 同大社では「本来であれば、一般の方々にもお祭りを拝観していただくことが本望。コロナ禍のため、昨年に引き続いてこのような形になりましたことをご理解いただけましたら幸いです」と話している。

(2021年5月21日付紙面より)

昨年の那智の扇祭りの様子
2021年05月21日
43 ゴーヤの苗100株を寄贈
 新東自立支援協議会へ  (JAみくまの )

 みくまの農業協同組合(JAみくまの、漆畑繁生代表理事組合長)が19日、新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会(小阪武部会長)へゴーヤの苗100株を寄贈した。同部会は急ぎ関係11団体に分配し活用してもらう考えで、小阪部会長(39)は「コロナで外に出るのも難しい状況が続く中、施設内でできる活動として作物を育ててみることを楽しみにしてもらい、そしてこの機に農業に興味を持っていただければ」と今後の反響に期待している。

 JAグループ和歌山が取り組む会内事業「『緑のカーテン』運動」から派生した寄贈。JAみくまの管内で本年度分のゴーヤの苗を作ったところ、タネの発芽が良好で必要数以上の苗を得ることができた。余らせるのは惜しいと感じ、農福連携で縁がある同部会に相談。同部会はJAみくまのが今後高齢者福祉での農福連携も考えていることを踏まえて関係諸団体へ同運動への挑戦を呼び掛けたところ、11団体が希望し苗を引き継ぐ筋道が成ったという。

 会外への苗の提供は今回が初で、引き継ぐ11団体の内訳は▽県立みくまの支援学校▽エコ工房四季▽古座あさかぜ園▽なぎの木園▽生活介護事業所えん▽杉の郷えぼし寮▽南紀ひまわり作業所▽社会福祉法人高瀬会▽寿楽荘▽グランドール紀の風▽ひきこもり者社会参加支援センターあずまプラッツ。

 この日は農福連携によるJAみくまのとのつながりがとりわけ強いエコ工房四季=串本町古座=を引き渡し場所とし、JAみくまの西向営農センターの瀧本義大次長(39)が「グリーンカーテンを通して農業に興味を持っていただきたい。食材としても活用できるゴーヤということで、その辺も楽しんでもらえたら」と期待を込めて小阪部会長へ苗を託した。

(2021年5月21日付紙面より)

瀧本義大次長(右)からゴーヤの苗を引き継ぐ小阪武部会長=19日、串本町古座のエコ工房四季
2021年05月21日
44 今期初産卵を確認
 王子ヶ浜にアカウミガメ上陸  (新宮市 )

 新宮市の王子ヶ浜で20日早朝、アカウミガメの今期初産卵が確認された。午前5時すぎ、ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」の榎本晴光会長が卵を発見した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。今年から新しく発足した同会は、これまで「新宮市王子ヶ浜を守る会」(中村誠二郎会長)が実施していた活動内容を引き継ぐ形で、波浪流失や小動物の捕食被害から守るため、卵を海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する活動をしている。

 発見された産卵場所は、市立総合体育館(大浜体育館)前の海岸で、波打ち際から約25㍍付近。約25㌢の深さの穴から、ピンポン球大の卵98個が見つかった。

 アカウミガメは1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、約60~80日でふ化する。5月中旬から8月半ばまで上陸シーズンが続く。

 昨年、初産卵が確認されたのは7月16日。約150個の卵が発見された。気温や海水温の上昇からか、今年は昨年よりひと月以上早い産卵確認となった。なお、昨年は6回のアカウミガメの上陸を確認。うち5頭が約650個の卵を産み、487匹がふ化した。

 榎本会長は、早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低いとしながらも「アカウミガメの上陸数については期待できるのでは」と話していた。

(2021年5月21日付紙面より)

一つ一つの卵を丁寧に採取する榎本晴光会長=20日、新宮市の王子ヶ浜
2021年05月21日
45 薬と向き合い正しく摂取  いきいきサロン大勝浦区  (那智勝浦町 )
2021年05月21日
46 黄色いハンカチにメッセージ  復興記念イベントを企画  (新宮市熊野川町 )
2021年05月21日
47 コロナ禍での発表の場模索  屋外でのダンスイベント  (那智勝浦町 )
2021年05月21日
48 バーベキューは避けて  海岸などでの感染防止対策  (御浜町 )
2021年05月21日
49 橋爪仁智香さんが全国へ  県少年柔道選手権大会で優勝  (紀宝柔道会 )
2021年05月21日
50 本を通じて心の成長を  全小学校で「読み聞かせ」活動  (紀宝町 )
2021年05月14日
51 3年連続の中止決定
 熊野大学セミナー  (新宮市 )

 新宮市出身の芥川賞作家で同市名誉市民の中上健次(1946~92年)が設立した文化組織「熊野大学」主催の夏季セミナーが、新型コロナウイルス感染症の影響で3年連続の開催中止が決定した。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は1990年、中上氏によって設立。中上氏の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けており、中上氏が亡くなった月でもある8月のセミナーには例年、墓参りも兼ねて全国から多くの中上文学ファンが熊野地方を訪れる。

 音楽家の坂本龍一氏をメインスピーカーとして迎えて開催する予定であったおととしは台風10号の影響を受け中止に。同大学創立30年を迎える記念の年だった昨年は、前年の企画を引き継ぎ、坂本氏や生前交流のあった著名人や文化人を招き、中上氏の思い出や対談に大輪の花を咲かせる予定だった。

 同大学の松本巌理事長は「坂本氏は『中上君の生まれ故郷に、一度でいいから行ってみたい』と言っていた。3年連続の中止は残念でならない」と肩を落としつつ「本来の『熊野大学』に立ち返り、地元の人を対象としたゼミや講演会の開催も考えていきたい。市文化複合施設が完成したら小・中会議室の規模で実施できたら」。

 来年、没後30年を迎える氏に対しては「中上以降も関係者が亡くなり、毎年のように熱心にセミナーに参加してくれていた人も一人一人減っていった。しかし、先々でも氏の名前は出てくると思う。熊野大学は空白ができてしまったが、地元の人にもっと身近に感じていただくためにわれわれも顕彰していきたい」と話していた。

(2021年5月14日付紙面より)

生前の中上健次(新宮市提供)
2021年05月14日
52 鈴木幸夫議員が議長に 副議長は芝山定史議員 (串本町議会)

 串本町議会第1回臨時会が13日、役場古座分庁舎議場であった。4月執行の町長選挙・町議会議員一般選挙後初となる本会議で、正副議長の選挙などが主な内容。議員13人による投票で議長に鈴木幸夫議員、副議長に芝山定史議員を選出するなど初動固めをした。

 町議一般選は前職11人と新人2人が当選。同臨時会は議会と当局相互に自己紹介をし、年長の沼谷美次議員が臨時議長を務めて開会した。

 正副議長の選挙は、議員13人による単記無記名の投票で実施。議長選挙直前の休憩中に鈴木幸夫議員が立候補の所信表明をし、二元代表制の趣旨に基づき公開、先見、提案の3点を重んじて臨みたい旨を主張した。投票は鈴木議員が最多の8票を得て当選。「微力ながら公正公平で円滑な運営に努める。二元代表制の下で議論を重ね英知を結集して諸課題に取り組みたい」とあいさつして他の議員の協力を求めた。

 以降は鈴木議長の進行で議席を指定。副議長選挙直前の休憩中に芝山定史議員が立候補の所信を表明し、投票は芝山議員が最多の8票を獲得し当選した。

 その他、議員13人の意向を踏まえて総務産業建設常任委員会、文教厚生常任委員会の各委員を選任。串本町古座川町衛生施設事務組合議会議員や県後期高齢者医療広域連合議会議員、紀南環境広域施設組合議員の各選挙も行い布陣を整えた。この日は当局も報告(専決処分)4案件を上程し承認を求めた。

(2021年5月14日付紙面より)

議長選挙の開票に臨む議員や議会事務局職員=13日、串本町役場古座分庁舎
2021年05月14日
53 地域包括支援センターって?
 住み慣れた地域で生活できるよう  (紀宝町 )

 「医療、介護が必要になっても高齢者の方々が住み慣れた地域で安心して生活が送れるよう幅広く相談に応じ、支援しています」。そう語るのは、紀宝町地域包括支援センターの主任介護支援専門員・南友也さん。

 2005年4月の介護保険制度見直しに伴い、地域包括ケアシステムの体制を支える地域の中核機関として、全国に設置された地域包括支援センター。

 紀宝町、御浜町、熊野市の各支援センターは3市町で組織する紀南介護保険広域連合から委託を受けて事業を展開。介護予防ケアマネジメント、総合相談支援業務、権利擁護業務、ケアマネジメント支援業務に加え、在宅医療・介護連携推進、認知症総合支援、生活支援体制整備の各種事業に取り組んでいる。

 紀宝町は保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)の専門職が連携して、ケアマネジャーの相談に応じたり、高齢者の相談などに当たっている。

 「情報提供とともにエンディングノートの配布や、本人がどういった生活を求めているか選択と心構えができるよう『老い支度講座』も開いています」と話す。

 認知症になっても地域で住み続けられるよう紀宝町社会福祉協議会の協力を得て、認知症サポーター養成講座、認知症カフェ、認知症介護者の集いなどを開き、理解を深める取り組みも進めている。生活支援体制整備事業として、「かわりない会」への支援など地域の互助を手助けしているという。

 「介護保険・介護サービスについて知りたい」「買い物が大変」「介護保険申請をしたい」「介護保険以外のサービスを知りたい」「悪質商法にだまされた」といった高齢者やその家族、地域のさまざまな悩みにも応じている。

 南さんは「地域包括支援センターは高齢者の相談窓口の入り口ですね。一人で抱え込まず、お気軽にご相談を」と呼び掛けている。

 相談は同町役場内の地域包括支援センター(電話0735・33・0175)で、祝日を除く平日の午前8時30分から午後5時15分まで受け付けている。

(2021年5月14日付紙面より)

紀宝町地域包括支援センターの南友也さん
2021年05月14日
54 貝岐昌志さんに記念品
 堀町長ら叙勲受章たたえ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の堀順一郎町長と町消防本部の湯川辰也消防長らは12日、令和3年度の消防功労で瑞宝単光章を受章した同町市野々在住の貝岐昌志(かいはみ・まさし)さん(71)の元を訪ね、長年の功績をたたえた。堀町長は祝辞を述べ、記念品に真ちゅう製の「まとい」を贈呈した。

 貝岐さんは町消防団に約48年間所属し、町民の安心・安全のために尽力してきた。2011年に発生した紀伊半島大水害の際は第4分団長として救助活動に務めた。15年に消防団長に就任し団を支えてきた。昨年3月に退職。

 叙勲の伝達式は10日に和歌山県庁で実施され、貝岐さんは仁坂吉伸知事から勲記の伝達と感謝状の授与を受けた。

 湯川消防長は「消防人の先輩として多くのことを学ばせていただき、与えられた影響は大きい。後進の指導などにご協力いただければ」。

 堀町長は「紀伊半島大水害時の救助や町内で発生した大きな火災の消火活動に務められ、長い間、町民の安心安全のためにご尽力いただいた。町民を代表して感謝しております」と祝った。

 貝岐さんは「私よりも受章されなくてはいけない方は大勢いらっしゃる。受章は団員の皆さまの協力、消防署のバックアップがあってのこと、本当に感謝しています」と語った。

 貝岐さんは現在、引退した団員が長年培った経験を生かし団活動に関わることができる「機能別消防団員」として日夜の災害に備えている。

(2021年5月14日付紙面より)

堀順一郎町長(左)と湯川辰也消防長(右)が貝岐昌志さんの功績をたたえた=12日、那智勝浦町の貝岐プロパン
那智勝浦町から贈られた記念品の「まとい」
2021年05月14日
55 各部が所管事務を報告  新宮市議会総務建設委員会  
2021年05月14日
56 岡鼻崇さんを会長に再任  市ボランティア・市民活動センター総会  (新宮市 )
2021年05月14日
57 ようこそ三輪崎小学校へ  6年生が1年生を歓迎  (新宮市 )
2021年05月14日
58 「ハウ・アー・ユー?」  はまゆう・こども園で英語教室  (新宮市 )
2021年05月14日
59 料理の楽しさ知って  天満保で「クッキング」  (那智勝浦町 )
2021年05月14日
60 役場新庁舎開庁は7月26日  建物完成し期日など発表  (串本町 )
2021年05月14日
61 地図を見ながら新たな発見  3年生が校区探検に  (鵜殿小 )
2021年05月14日
62 全国公募展で多数の入選  書道グループ「書清会」  
2021年05月14日
63 お悔やみ情報
  
2021年05月09日
64 巫女が舞に磨きをかける
 熊野那智大社で神楽講習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で7日から神楽講習が始まった。一般社団法人神社音楽協会の先崎径子(せんざき・みちこ)会長の指導の下、新人含む4人の巫女(みこ)は「浦安の舞」や「那智の瀧舞」に磨きをかけるべく、稽古に汗を流した。

 同大社では神前にささげる神楽の質を保つことなどを目的に2~3年に1度、神楽講習を行っている。前回の2018年から3年ぶりの実施となった。

 「浦安の舞」は1940(昭和15)年に皇紀2600年奉祝会に向け当時の宮内省楽部の多忠朝(おおの・ただとも)楽長が考案した神楽で、後に全国規模の講習会で各地の神社に広められ、同時に舞い手の巫女も定着させた。「那智の瀧舞」は、同大社の3代前の篠原四郎元宮司と同協会の先代の多静子(しずこ)元会長が考案したという。

 講習を前に巫女や先崎会長、男成宮司らは拝殿で「神楽講習開始奉告祭」を営んだ後、斎館にて講習が開始された。

 先崎会長は巫女それぞれの注意すべき点を教え、目線や手の位置、所作について丁寧に説明した。さらに「余計な力を抜く」「神楽は自然体が重要」などのアドバイスも行った。

 先崎会長は「巫女にとって最も大切な仕事の一つがご神前に奉納する神楽。参拝される方々にすがすがしい気持ちになってもらえることが役目。神楽は世界平和を祈る舞でもあるため、祈りがこもらないといけない」と話した。

 新宮市出身で今年4月から同大社の巫女に奉職した住口梨音(りの)さん(18)は「しっかりと教わって、参拝していただいた皆さまに『那智大社に来て良かった』と思ってもらえるように頑張りたい」と語った。

 男成宮司は「神楽舞の一番の指導者である先崎会長から教えていただけることがありがたい。形や基本を習得して、心を込めて舞をご奉納できれば」と述べた。

 4日間の稽古の成果を神前に奉告する「神楽講習終了奉告祭」は11日(火)午前10時ごろに営まれる。

(2021年5月9日付紙面より)

懸命に稽古に励む巫女=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
先崎径子会長
2021年05月09日
65 「タンタンタン丹鶴ホール」
 立岡さん、自作の歌寄贈  (新宮市 )

 新宮市の歌詞家、立岡みのるさん(84)は7日、新宮市役所を訪れ、新曲「丹鶴ホールの唄」が録音されたCDを寄贈した。曲を聴いた田岡実千年市長は「歌詞に新宮市の歴史や文化が入っており、丹鶴ホールの特徴も捉えられている。素晴らしい歌詞だと思います」と伝えた。

 通信教育などで作詞の腕を磨き、これまで30~40曲もの歌詞を作ってきた立岡さん。10曲ほどがカラオケ配信されるほどの実力だ。このたび、現在建設が進む、市文化複合施設「丹鶴ホール」にスポットを当て「市に奉公したい」との思いで作詞に挑んだ。

 制作に当たっては「晴れやかで誰にでも親しまれるような歌詞に仕上げた。吹奏楽の演奏にも向いているのでは」。「速玉様」や「城下町」「熊野学」など、市内の名所や特徴を歌詞に盛り込み、ポジティブなメッセージへと昇華させた。

 現在は吹奏楽用に編曲を進めているとし「地元の高校生に演奏、歌唱してもらえれば」と希望を口にした。

 田岡市長は「丹鶴ホールがオープンしたら、どこかのタイミングで高校生に演奏してもらい、多くの人に聞いてもらいたい。この曲がBGMとして流れているとわくわくしますね」と笑顔で話していた。

  □     □

♪神倉さんや速玉様の神の都

 お城山を眺めれば

 丹鶴姫が昔いたと言う

 讃歌が流れるホール

 みんな集うよ楽しく集うよ

 タンタンタン丹鶴ホール丹鶴ホール♪

(2021年5月9日付紙面より)

立岡みのるさん(右)が自作の歌を寄贈した=7日、新宮市役所
2021年05月09日
66 想定外に備え、海抜60㍍まで
 鮒田地区高台の階段上り  (紀宝町 )

 10年前の紀伊半島大水害で、家屋の全壊や大規模半壊などの被害が多数出た紀宝町鮒田地区に一時避難場所が完成した。竣工(しゅんこう)式があった後日、地区住民が避難場所を確認した。

 高台は海抜20㍍、広さ820平方㍍。鮒田区では今後、車庫や衣類などを保管する倉庫を造る計画だという。

 水害時には避難所の寺が浸水し、住民は豪雨の中、深夜に寺の裏手にある山道を通り浄水場管理棟へ避難した。地区の女性は「薄着にはだしで寒かったが、みんな必死だった。雨と雷の中、黙々と進んだ。どれだけ歩いたかは覚えていない」と当時の様子を振り返った。

 水害を教訓に区は2018年、高台に用地を確保。熊野川で掘削した土砂を活用して紀南河川国道事務所が整備した。

 想定を超える浸水に備え、一時避難場所から階段を上ると海抜60㍍まで逃げることができる。この日集まった住民約40人は、階段を上って海抜60㍍の広場まで出向いた。

 区では水位をいち早く確認するため、4カ所に防犯カメラを設置。スマートフォンやタブレットで見ることができるという。東口高士区長は「防災に終わりはない。これからも取り組みを進めていく」と話していた。

(2021年5月9日付紙面より)

階段を上り海抜60㍍の広場を目指す=紀宝町鮒田
2021年05月09日
67 釈迦の誕生祝う
 三輪崎保が花まつり  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の太興山龍雲寺(中畑弘士住職)は7日、釈迦(しゃか)の誕生を祝う「花まつり」を開いた。隣接する保育所型認定こども園三輪崎保育園(中畑元太園長)の5歳児21人が参加し、生花で飾った花御堂(はなみどう)の誕生仏に優しく甘茶を注いだ。

 釈迦の誕生の時に竜が現れ、甘露の雨を降らせたという伝承に倣った行事。本来は4月8日に行うが、園児が生活に慣れるまで1カ月ずらしている。

 釈迦が描かれた冠をかぶった園児たちは行事の由来を学び、一人一人誕生仏の像に甘茶を掛けて手を合わせた。甘茶を飲むと「砂糖が入っていないのに甘い」「おいしい」と驚いた。この日は三輪崎地区に出て、近隣の施設で花まつりの歌を披露する姿も見られた。

 中畑園長は「お釈迦様は、小さなお友達の命も大切にするとても優しい男の子でした。みんなもお釈迦様と一緒で、仲良しなのが大好きですよね? 『ありがとう』や『ごめんなさい』を言える子になってください」と語り掛けていた。

(2021年5月9日付紙面より)

誕生仏に甘茶を掛ける=7日、新宮市の太興山龍雲寺
甘茶を味わう園児たち
2021年05月09日
68 エゴノキが花の盛り  新宮市・徐福公園  
2021年05月09日
69 「影響継続」7割強  新型コロナアンケート  (東京商工リサーチ )
2021年05月09日
70 大切な命を守るため  神倉小で地震・津波避難訓練  (新宮市 )
2021年05月09日
71 初夏の花が見頃  三輪崎の濱口さん宅で  (新宮市 )
2021年05月09日
72 「お母さんありがとう」  母の日に手形足形アート  (新宮市 )
2021年05月09日
73 みんなで楽しい思い出を  太地小が春の遠足  
2021年05月09日
74 地域に根差した活動誓う  初のウェブ配信で紀南地区メーデーを開催  (熊野市 )
2021年05月09日
75 20本の苗木植え替える  太平洋沿岸自転車道で  (御浜町 )
2021年05月09日
76 グラウンドゴルフが大好き! 辻本ミサエさん、中井清さん (趣味日和 ~生活に、彩りを。~)
2021年05月09日
77 お悔やみ情報
  
2021年05月01日
78 「高田復興のシンボルに」
 高田テニス場・若もの広場完成記念式典  (新宮市 )

 新宮市高田の市多目的軽スポーツ施設で4月29日、「高田テニス場・若もの広場」完成記念式典があった。時折雨が強く降る中、約40人が出席。田岡実千年市長、濱口太史・和歌山県議会副議長、久保智敬・市議会議長、葛藪高盛・高田区総区長、高田テニス場設立委員会の倉脇厚爾(こうじ)代表、酒井清崇・東牟婁振興局長がテープカットで施設の完成を祝った。

 1984年にオープンし、クレーコート4面とグラウンドを有していた同施設。紀伊半島大水害(2011年)で流失して以降、長らくの間使用できない状態が続いていたが、倉脇代表やテニス愛好家などがテニス場建設復興を願い、要望や陳情を重ねてきた。

 関係者らの熱意を受け、市は「高田地区の復興の証し」として2019、20年の2カ年をかけて復旧工事を実施。晴れて完成の日を迎えた。

 8面の人工芝テニスコートのうち、4面はナイターが可能。木造平屋建てのクラブハウスを有する。若もの広場、駐車場(56台分)が隣接しており、敷地面積は1万3480平方㍍。建設総事業費は2億8503万7000円で、財源内訳は過疎債2億4060万円、補助金3685万3000円、一般財源758万4000円となっている。

 式典に当たり、田岡市長は、完成の日を迎えることができたのは多くの人の熱意と協力のおかげと感謝を述べ「地元の愛好家の皆さまはもちろん、テニス大会や学生・社会人の合宿など多くの方々に利用していただきたい。施設の利用による交流人口の増加は、高田地区のにぎわいをもたらし、大きな経済効果も得られると考えている」とあいさつ。

 来賓の濱口県議会副議長は「豊かな自然環境の中で大会などの開催が期待できる立派なテニス場。復興の象徴として地域発展の一つの核となることを祈念します」と祝った。

 完成を祝し、新宮ロータリークラブ(岡知行会長)から倉庫兼物置が、建設工事に携わった(株)松原組(松原重充代表取締役)からコートブラシ16本が寄贈された。

 長年の悲願であった新しいテニスコートを前に、倉脇代表は「市長や議員、職員、応援してくださった皆さまに心から感謝。今後は大々的に大会や合宿などに利用していただける。コロナが落ち着けば県内外に宣伝して多くの人に利用してもらいたい」と話していた。

 同施設の利用時間は午前8時~午後9時。使用料金は1時間440円で、ナイター使用料金も同じく1時間440円。問い合わせは市教育委員会生涯学習課(電話0735・23・3366)まで。

(2021年5月1日付紙面より)

人口芝8面のテニスコート=新宮市高田(新宮市提供)
木造平屋建てのクラブハウス
田岡実千年市長らがテープカットで祝った=4月29日、新宮市高田の市多目的軽スポーツ施設
2021年05月01日
79 安泰とコロナ収束を祈願
 熊野那智大社で昭和祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で4月29日、昭和祭が営まれた。本社と別宮の飛瀧(ひろう)神社で皇室の繁栄と国の隆昌(りゅうしょう)、国民の安泰を祈念するとともに、新型コロナウイルスの収束を願った。

 昭和天皇の誕生日である「昭和の日」は、国民の祝日として2007年に加わった。同大社ではこの日にちなみ「激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」との定義のもと、在位六十有余年のご聖徳を仰ぎ、神事を営んでいる。

 同大社や那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)は昨年同様、新型コロナの影響で静まり返っていた。

 本殿では厳かな雰囲気の中、男成宮司が祝詞を奏上した後、巫女(みこ)による浦安の舞が奉納された。飛瀧神社では雨のため、隣接する展示室で営まれ、巫女が那智の滝舞を奉納した。

 男成宮司は「天候には恵まれなかったですが無事、神事を終えることができました。昭和天皇をしのびつつ皇室の栄えや国民の幸せなどを祈願させていただいた。昨年から続く新型コロナの問題もあるが、昭和の時代も戦争があり、私たちの先人が懸命に努力して国の発展を成し遂げた。大変ではありますが、感染症対策を徹底し、一日も早く終息を迎えるときが来ることを願っています」と話していた。

(2021年5月1日付紙面より)

巫女が浦安の舞を奉納した=4月29日、那智勝浦町の熊野那智大社
2021年05月01日
80 こいのぼり春風に吹かれ
 まなびの郷に10匹飾る  (紀宝町 )

 5月5日の「こどもの日」を前に、紀宝町生涯学習センターまなびの郷にこいのぼりが掲げられている。期間は27日(木)までで、10匹のこいのぼりが春風に吹かれ、気持ち良さそうに泳いでいる。

 未来を担う子どもたちの成長を願い、まなびの郷を拠点に活動する「まなびの郷ボランティア(千葉寛訓代表)」=通称・MANABI★ボランチ=が初めて取り組んだ。正面玄関にあるポール2本にこいのぼり各5匹と吹き流しを飾った。

 施設内のふれあいゾーンは現在、新型コロナウイルスの感染防止のため休止中で、子どもたちが集うことがない。そこで、通学や散歩などで近くを通る子どもたちに、こいのぼりを見てもらおうと企画した。

 まなびの郷は高台にあり、鵜殿運動場を利用する子どもや高齢者らも眺めているという。

 MANABI★ボランチのスタッフは「近くにお立ち寄りの際は、ぜひご覧ください」と呼び掛けている。

(2021年5月1日付紙面より)

青空の下を気持ちよさそうに泳ぐこいのぼり=4月30日、紀宝町のまなびの郷
2021年05月01日
81 レ号やエ号の記念日制定を
 230周年の節目に要望託す  (串本RC )

 串本ロータリークラブ(串本RC、矢倉甚兵衞会長)が4月29日、串本町へアメリカ商船レイディ・ワシントン号(以下レ号とする)の史実顕彰に関係する要望を託した。

 レ号は黒船来航の62年前となる1791年4月29日(グレゴリオ暦)に樫野沖へ停泊し1週間余り滞在。鎖国体制下の日本との通商はかなわなかったが、日本とアメリカが最初に交易を試みた史実として今日まで伝わるところとなっている。

 5年前、日米修交225周年記念事業の一環で僚船・グレイス号の航海日誌などを交えた史実の再検証が日米修交記念館軸であり、通商を目指す過程で当時の島民と親交を試みたことや島民が自他ともに身を案じ幕府発覚前の出航を促した経緯が鮮明になった。その内容は以降の同館の主力展示資料とされ現在、複数枚のタペストリーに日本語と英語の2カ国語で解説文を付して伝えるところとなっている。

 串本RCはかねてこの史実の顕彰に力を入れていて、JR串本駅前にレ号のブロンズ像を建立し象徴の一つとしていることで地域にもなじむところ。他方では27年来、レ号の船長であるジョン・ケンドリックの名を頂いた少年野球大会を主催し、地域の球児やその家族らに史実との接点を託す取り組みも続けている。そのような思いの延長でコロナ禍などの社会情勢により同230周年記念事業の計画がない点を惜しみ、ささやかだが今後の顕彰進展にあってほしい事柄を節目に合わせて町へ要望することにした。

 串本RCは5年前の記念事業以降、毎年の節目に近い例会の期日を4月29日にして日米修交記念館を見学するなどして顕彰の思いを高めてきた。今年も同様に取り組み、その一端に役場総務課の杉本隆晴課長を迎え、▽トルコ軍艦エルトゥールル号遭難事件の節目とレ号停泊の節目を町の記念日として制定▽記念日における関係記念館の無料開放で町内外に広く史実を知る機会を広げる▽5年または10年ごとに米国在大阪・神戸総領事を招いて記念式典を実施―の3点を要望。矢倉会長が趣旨を伝え「何とか確実に実行、発展させていただきたい」という思いや3点の延長線上に思い描く串本町長の活躍も思い描きつつ文書の形で託した。

(2021年5月1日付紙面より)

要望と思いを杉本隆晴課長(右)へ託す矢倉甚兵衞会長=4月29日、日米修交記念館
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