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2024年03月24日
1 高齢者にタクシー券
 移動支援や免許返納促進  (新宮市 )

 新宮市が自動車の運転免許を持っていない75歳以上の高齢者などにタクシー券を配布することが、市議会での予算の成立により決まった。金額は1人当たり1万2000円分。4月から対象者に申請書の送付を行う予定という。

 移動手段のない高齢者などへの支援や、運転免許返納の促進を目的とした取り組み。新宮市は高齢化率が2月末の時点で38・87%に達した「超高齢化社会」となっており、安全面を考えればなるべく高齢者に運転免許を返納してもらうのが望ましい。

 しかし都市部と比べ、列車やバスなどの公共交通網が未発達なため、高齢者も自動車がなければ生活が困難で、運転免許を返納しづらい実情がある。旧市外はなおさらで、山間部は買い物や通院も自動車なしでは不便極まる。これらの解決の一助になればと市は事業実施を決めた。

 対象は具体的には、新宮市内に在住(施設入所者を除く)する75歳以上で、最初から運転免許を持っていない人。または全年齢で、すでに運転免許証を返納したことを示す書類がある人となる。さまざまな事情で運転免許を返納した若年者にも考慮し、年齢に下限は設けず書類があれば対象と認めるという。

 ただ市は、市内在住の75歳以上は把握しているものの、返納済みも含めた運転免許の有無は把握していない。このため、申請書は75歳以上の市内在住者全員に送る予定という。6000人から7000人ほどいるため時間がかかるが、担当課は「6月までには送りたい」と考えている。75歳未満の免許返納者に関しては、基本的に窓口での申請となる。

 タクシー券は来年3月末まで使える。市内で営業する全てのタクシー会社で利用できる。500円もぎりの24枚券となる。

(2024年3月24日付紙面より)

停車して客を待つタクシー=22日、JR新宮駅
2024年03月24日
2 リハビリ視点の被災地支援
 三上幸夫教授が講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立温泉病院で19日、広島大学病院リハビリテーション科の三上幸夫教授による講演会「令和6年能登半島地震における災害リハビリテーション医療~広島JRATの活動と今後の課題~」があった。新宮・東牟婁の市町村と県から保健師ら約40人が出席し、被災地支援におけるリハビリ視点の重要性を学んだ。

 温泉病院と、院内に設置されている和歌山県立医科大学のリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所が主催。日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)は、リハビリの観点から避難所の環境アセスメントや、生活不活発病、災害関連死の予防を行うチーム。三上教授はその一員として、1月に能登半島地震の被災地で活動した。

 三上教授はJRATの結成経緯について「阪神・淡路大震災後には拠点病院や広域搬送ネットワークの整備が進められたが、2011年の東日本大震災では、長引く避難所生活で精神的に病んだり、身体機能が衰えてしまったりする方が多く出た。体や心のケア、保健医療の重要性が見直されて発足した」と説明。「救命救急を担う災害派遣医療チーム(DMAT)とは逆に、JRATは被災者が地域社会に戻っていくのを支援する『出口戦略』を担う」と述べた。

 能登半島地震の被災地について「医師や理学療法士、作業療法士などのチームで現地入りした。目立つけががなくても、身体の活動面に着目すると『避難中に膝を打って立てない』『片付けで腰が痛くて動けない』と圧迫骨折や腱板(けんばん)断裂が疑われる方、コルセットやつえが必要な方が多くいた」と言及した。

 石川県輪島市門前町で実施した▽起き上がれるか▽立ち上がれるか▽片足立ちできるか―を基準としたリハビリ視点のトリアージ手法も紹介した。

 課題面として、JRATの存在や意義が十分認知されていなかったことや、被災地における福祉用具・義肢装具の入手の困難を挙げ「逃げることも大切だが、逃げきった方々にいかに地域社会に戻っていただくのか、災害関連死をどう防ぐのか。今後のため、和歌山県のJRATのことも知っておいてほしい」と呼びかけた。

 堀順一郎町長は「保健師だけでなく、多くの方に理解いただく必要がある話。その第一歩」と話していた。

(2024年3月24日付紙面より)

保健師らが耳を傾ける=19日、那智勝浦町立温泉病院
三上幸夫教授が講話
2024年03月24日
3 本格的な能を奉納
 観世流 武田友志さん  (熊野速玉大社 )

 観世流能楽師の武田友志さんの歌と舞の奉納が20日、熊野速玉大社(上野顯宮司)であった。約20人が見守る中、古来より伝わる歌と舞を披露した。

 武田さんは、重要無形文化財総合指定保持者で、26世宗家観世清和、父武田志房に師事。3歳で鞍馬天狗(てんぐ)「花見」で初舞台、海外公演にも多数参加し、小中学校生や外国人、初心者のためのワークショップなど、能の普及活動にも努めている。同大社では7年ほど前に能を奉納したことがあるという。

 今回は前日に熊野那智大社で奉納したほか、那智勝浦町下和田の大泰寺で能の体験教室を開いていた。熊野速玉大社ではまず、拝殿で参拝。上野宮司はあいさつで、「新宮」の由来や熊野三神の来臨、熊野速玉大社の創始などを説明し「神様の大きな力を頂きよみがえる、熊野信仰に思いをはせながら奉納をいただければ」と話した。

 奉納は同大社の双鶴殿で行われた。武田さんは能の歴史や能楽の構成、能面などを解説。「能面をゆっくりと下や上に向けて表情をつける。世界で顔で演技をしない芸能はなかなかない」などと話した。

 この後、能の「高砂」と「羽衣」の歌や舞を披露。武田さんは低い声を響かせ、また扇を手にゆっくりと力強く舞った。参加者は静かに観覧し、盛んな拍手で称賛していた。

 市内から訪れた50代女性は「能は神社で奉納しているのを見たことがあったが、ちゃんとゆっくりと見たのは初めて。近くで見られて良い経験をさせてもらった。興味深い話もされていて、今後も見てみたいと思った」と話した。

(2024年3月24日付紙面より)

本格的な能の歌や舞を観覧した=20日、熊野速玉大社の双鶴殿
能面について説明する武田友志さん
2024年03月24日
4 「地震 津波 すぐ逃げろ」
 鵜殿3組自主防災会が設置  (紀宝町 )

 南海トラフ巨大地震に備えて、紀宝町鵜殿の鵜殿3組自主防災会(森倉賢一郎会長)は22日、地区内に地震・津波発生時の迅速な避難を呼びかける看板を設置した。

 330世帯が所属する鵜殿3組自主防はこれまで、津波一時避難場所近くの高台に防災備蓄倉庫を建設、避難訓練の開催やチラシ配布などで、防災に努めてきた。

 今回、多くの区民の目に付くよう、住宅地と道路沿いに看板を設置。「地震 津波 すぐ逃げろ」などとともに、家族が避難するイラストを添えた。

 「1秒でも早く海抜20㍍を目指して避難してください」「家の耐震補強や家具の転倒防止を」「約1週間分の水・食料を自分で準備して」「避難場所や避難路を何度も確認して」などと記し、地震・津波への備えも呼びかけている。

 看板は縦90㌢、横130㌢。鵜殿地区で新宮紀宝道路紀宝南ランプ他改良工事を請け負うユウテック株式会社(有城和哉代表取締役)が地域貢献の一環で協力し、4枚作成した。現在、2カ所に設置しており残り2枚も今後、取り付けるという。

 ユウテックは防災備蓄倉庫の周辺整備にも協力しており、森倉会長(73)は「大変ありがたい」と感謝し「看板が地震・津波に対する防災意識向上につながれば」と期待を寄せていた。

(2024年3月24日付紙面より)

南海トラフ地震に備えた看板を設置=22日、紀宝町鵜殿
2024年03月24日
5 教職員の異動発表㊤  和歌山県教育委員会  
2024年03月24日
6 雪まつりの義援金託す  南紀くろしお商工会  (那智勝浦町 )
2024年03月24日
7 捕鯨文化ゆかりの地巡る  日本遺産ウォークに23人  (太地町 )
2024年03月24日
8 一般会計当初予算など可決  第1回定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2024年03月24日
9 13人が学び深める  教養講座「パステルアート教室」  (新宮市 )
2024年03月24日
10 「優しい心」忘れずに  マリア保で卒園礼拝  (新宮市 )
2024年03月24日
11 防火や防災を学び卒団  王子ヶ浜少年消防クラブ  (新宮市 )
2024年03月24日
12 地域脱炭素移行に向け  那智勝浦町の人事異動  
2024年03月24日
13 過去10年で最大規模  和歌山県の人事異動  
2024年03月24日
14 紀和路のクマノザクラが見頃に  熊野市  
2024年03月24日
15 思い出抱え巣立つ  うどの幼稚園で卒園式  (紀宝町 )
2024年03月24日
16 楽しい時間を共に  鵜殿保育所でお別れ会  (紀宝町 )
2024年03月24日
17 熊野青藍高校に正式決定  県議会での議決を報告  (紀南地域高校協 )
2024年03月24日
18 思い出の園舎を後に  わかば保育園で卒園式  (那智勝浦町 )
2024年03月24日
19 人生観や価値観を築いて  近大新宮で中学校修了式  
2024年03月24日
20 お悔やみ情報
  
2024年03月17日
21 熊野信仰との関連性
 山﨑泰氏が徐福講演会  (文献からの考察語る )

 一般財団法人新宮徐福協会理事で元新宮市立図書館司書の山﨑泰氏による「徐福伝承と熊野信仰」の講演が15日、新宮市役所別館であった。同協会の主催による、5年ぶりの徐福講演会となる。約40人が参加。さまざまな文献資料から推測される、徐福と熊野の関連性についての考察を聞いた。

 山﨑氏は、ある資料に「熊野の付近に秦の人が住んでいるといわれる土地がある」「徐福が住んでいた旧地」「7、8里離れたところに徐福のほこらがある」などを示す記述があることを紹介。「熊野市波田須町から新宮まで30㌔ほどで、7、8里と符合する。波田須町には徐福上陸の伝承が残り徐福神社もあり、昭和30年代に秦の貨幣である大型半両銭も見つかっている。物的証拠と注目されている」と話した。

 同じ資料に「古墳が入り交じってある」「家臣の塚である」などの記述もあること。新宮では徐福の七塚があると昔からいわれていることに言及。別資料にある記述からの推察も含め「古墳は徐福の家臣を祭った七塚のことを指すと分かる。現在は一つだけ塚町(新宮市熊野地)に残っている。地名の由来も七塚からきている」と語った。

 熊野信仰が盛んだった秋田県の男鹿半島には「徐福の塚」があることを説明。青森県の津軽半島のある神社では、ご神体が徐福の肖像といわれていることも明かした。「徐福伝説は修験者が持ち込んだのではといわれている」「東北では、熊野信仰と徐福はくっつけて語られることが多い」などと述べた。

 このほか、徐福伝説と道教と陰陽道(おんみょうどう)と熊野信仰の関係性も解説。「(新宮)市内に北斗七星のように並んだ七塚があり、徐福の家臣の塚という伝承があったのは、陰陽道と徐福の近親性を考えれば不思議ではない」との見解を示した。熊野速玉大社に北斗七星と月を表現した銅鏡が残ることにも触れ「熊野信仰に陰陽道が組み込まれているからだろう」と伝えた。

(2024年3月17日付紙面より)

徐福伝承と熊野信仰についての考察を聞いた=15日、新宮市役所別館
講話する山﨑泰氏
2024年03月17日
22 優秀賞2人を表彰
 新宮ユネスコ協会の感想文  (近大新宮 )

 新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)の西田晴胤副会長が11日、近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)を訪れ、ユネスコ協会の活動などを学んだ感想文の優秀賞2人に表彰状を贈った。

 新宮市について学習する郷土学習の一環として、世界遺産の保全などを目的に活動している同協会が、中学1年生を対象にユネスコ協会の活動や世界遺産などについて講演した。

 講演を聞いた33人が感想文を書き、赤木幸仁さんと山口晴哉さんが優秀賞に選ばれた。

 西田副会長は「読ませていただき、全般によくまとまっている印象でした。皆さんが私たちの話をきちんと聞いてくださったのが分かり、大変うれしく感じています。要点をよく捉え、感じたところをそれぞれ述べ、自らが今後どのように取り組んでいくのかを表明していることなど、作文の構成もよくできています。皆さんが日頃の授業に接する姿勢もうかがえる内容でした」と講評した。

(2024年3月17日付紙面より)

新宮ユネスコ協会から優秀賞の表彰を受ける=11日、近畿大学附属新宮中学校
2024年03月17日
23 笑顔で元気に過ごして
 能登半島地震被災地に義援金  (三輪崎小 )

 新宮市立三輪崎小学校(竹本明央校長)で15日、能登半島地震義援金の贈呈式があった。令和5年度後期と6年度前期児童会役員12人が、来校した市社会福祉協議会の濵前泰弘会長に全校児童らから集めた義援金4万2078円を託した。

 地震発生や災害の惨状をテレビなどで目の当たりにして心を痛め、何かできることはないかと後期児童会が中心となって企画し、前期役員もサポート。保護者向けに取り組みの趣旨を書いた手紙を配布した後、7日から土、日を除く13日までの5日間、登校時に児童玄関で寄付を募った。

 集まった義援金は、石川県共同募金を通じて被災地に送られる。

 後期会長を務めていた伊藤瑠花さん(6年)は「しっかりと渡すことができて安心した。自分たちにできるのは限られているけど、少しでも役立ててもらって笑顔で元気に過ごしてもらいたい」と語った。

 受け取った濵前会長は「子どもたちの人を思いやる気持ちが伝わった。お金だけでなく、みんなの思いが詰まっている。責任を持って被災地に送らせていただきます」と話していた。

(2024年3月17日付紙面より)

濵前泰弘会長(前列中央)に義援金を託した後期、前期児童会役員の皆さん=15日、新宮市立三輪崎小学校
2024年03月17日
24 卒業控えた6年生祝い
 見守り隊員が宇久井小へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校の校区で見守り活動を行う西岡稔さん(83)、峰武久さん(84)、宇保英生さん(75)が14日、同校を訪れ、19日(火)に卒業式を控えた6年生22人に自作の歌と祝いの言葉を贈った。

 3人は「ニュータウン熟年クラブ見守り隊」に所属し、入学時期などに交通量の多い場所で児童の見守りや声かけを実施。10年以上、活動を続けている。子どもたちの元気な姿が自分たちの支えになっていることから、感謝を伝えたいとの思いで2年前から訪問している。

 西岡さんは6年生一人一人の名前を呼び、お菓子を配りながら将来の夢を応援。命や愛、絆、努力などの言葉を伝え「人から信用され、努力することが大事。何事にも懸命に取り組んでいたら誰も怒らない。これから苦しいこともあるかもしれないが、この話を糧に頑張ってください」とエールを送った。

 自らのこれまでの人生や、子どもたちへの思い出を込めた「見守りの唄」を歌い、児童から大きな拍手が送られた。

 岩見将万君(6年)は「西岡さんは、いつも優しくて楽しくさせてくれる。これからも大きなあいさつをして、明るく誠実な中学生になりたい」。

 芝﨑勝善校長は「毎年、節目の時期に足を運んでくださり、ありがたい。子どもたちも『中学校でも頑張るぞ』と力をもらったと思う。地域の方たちに見守られていることを忘れないでほしい」と話していた。

(2024年3月17日付紙面より)

6年生を祝いに訪れた西岡稔さん(前列中央)、峰武久さん(後列右)、宇保英生さん(後列右から2人目)=14日、那智勝浦町立宇久井小学校
自作の「見守りの唄」を熱唱
2024年03月17日
25 バランスボールで腰痛予防  月1回のエクササイズ教室  (太地町社協 )
2024年03月17日
26 魅力発信し町の活性化に  40人が小雲取越ウォーク  
2024年03月17日
27 不審者侵入を想定し対応  福祉センターで防犯訓練  (新宮市 )
2024年03月17日
28 多様な発生形態想定し  ケアマネジャーに防災研修  (那智勝浦町 )
2024年03月17日
29 スマホで簡単!PR動画  福村多美子さんの講座に32人  (新宮商工会議所 )
2024年03月17日
30 地域の魅力を深掘り  観光パンフレット制作へ  (緑丘中 )
2024年03月17日
31 交通安全に役立てて  新1年生に傘プレゼント  (紀宝地区安協会 )
2024年03月17日
32 再生する力に魅せられ  富士フイルム主催で写真展  (熊野市の丸井みのるさん )
2024年03月17日
33 自家製みそで食卓豊かに  子どもも仕込みに挑戦  (紀宝町 )
2024年03月17日
34 移住者増へ、空き家調査奮闘中  協力隊2人 町の魅力感じながら  (紀宝町 )
2024年03月17日
35 国の登録有形文化財に  岡﨑家住宅が答申受ける  (新宮市 )
2024年03月14日
36 打ち上げ直後に爆発
 民間小型ロケット「カイロス」  

 民間小型ロケット「カイロス」初号機が13日午前11時1分12秒、浦神半島にある射場「スペースポート紀伊」から打ち上がったが、直後に爆発した。約52分後に衛星を所定の軌道へ投入する予定だったが、飛行中断する措置が取られた。運用するスペースワン株式会社が調査を進めている。

 機体の全長は約18㍍。世界情勢に伴う部品調達難を乗り越え、当初予定から2年越しで9日に打ち上げを試みたが海上警戒区域の安全確保が図りきれず断念。スペースワンは機体自体に問題はないとし、13日の同時刻を再設定して打ち上げに臨んだ。

 カウントダウンが進み、定刻通り打ち上がったが、数秒後に機体が爆発。大きな煙を上げ、ばらばらになった破片が落下した。

 串本町の公式見学場では、山の尾根から白い煙が上がった。和歌山市から訪れた男性は、残念な様子で見守ったものの「新しいことには失敗がつきもの。これから上がるようになったら、また見に来たい。くじけずに頑張ってほしい」とエールを送った。

 ロケットと一体になって町づくりを進めてきた串本町の田嶋勝正町長は「今日の日を楽しみにしていたので、本当に残念。町としても必ずバックアップしながら、一日も早く打ち上がるよう協力していきたい。スペースワン、ロケットに関係した皆さんに、ご苦労さまと申し上げたい。結果は残念な流れになったが、必ずやこの状況は打開できると思う」とコメントした。

(2024年3月14日付紙面より)

小型ロケット「カイロス」初号機が打ち上げ直後に爆発した=13日午前11時1分、那智勝浦町浦神(スペースポート紀伊周辺地域協議会提供)
「スペースポート紀伊」から打ち上げられたロケット「カイロス」。この直後に爆発、炎上した=13日午前11時1分、串本町(スペースポート紀伊周辺地域協議会提供)
ロケット「カイロス」が爆発し、炎と煙が上がる発射場周辺=13日午前11時2分、串本町(スペースポート紀伊周辺地域協議会提供)
2024年03月14日
37 解体ショーで楽しい時間
 かいてきライフハピネス  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町朝日の地域密着型通所介護施設「かいてきライフハピネス」で11日、マグロの解体ショーがあった。元料理人の引本操さん(74)と勘代英和さん(66)が見事な包丁さばきで利用者や一般参加者らを魅了した。

 同施設は民家を改修して昨年9月にオープン。「笑顔が多いデイサービス」をモットーに、利用者が住み慣れた地域で過ごせるよう入浴や外出支援の他、さまざまなイベントを催している。

 マグロ解体ショーも利用者たちに喜んでもらおうと企画。施設管理者の橘哲司さんが知人2人に依頼し実現した。勝浦地方卸売市場に水揚げされた全長1・2㍍、重さ23・6㌔の新鮮なビンチョウマグロを、同町天満の片原魚店から購入した。

 引本さんと勘代さんは利用者らを前に、鮮やかな包丁さばきで部位ごとに下ろしていった。橘さんがマグロの種類や特徴をクイズ形式で解説した。

 すしと刺し身が振る舞われ「おいしいね」「新鮮な魚は違うわ」などと会話しながら味わった。

 利用者の和田裕夫さん(84)は「おいしかったです。普段、マグロを口にすることはあっても、解体の様子を見ることがないので楽しい時間だった」と笑顔を見せた。

 橘さんは「利用者の皆さんに喜んでもらってよかった。解体してくれた2人をはじめ、多くの人たちの協力に感謝している。今後もいろんな催しを企画し、穏やかな日々を過ごしていければ」と話していた。

(2024年3月14日付紙面より)

ビンチョウマグロを解体する引本操さん(左)と勘代英和さん=11日、那智勝浦町朝日の地域密着型通所介護施設「かいてきライフハピネス」
みんなで会話をしながら味わった
2024年03月14日
38 フラ、エイサー太鼓楽しむ
 丹鶴地区ふれあい交流会  (新宮市 )

 新宮市の「丹鶴ホール」で10日、「丹鶴地区ふれあい交流会」があり、来場した地区住民らがステージ発表を楽しみ、住民同士の交流を深めた。

 丹鶴地区福祉委員会と丹鶴地区民生委員児童委員協議会、丹鶴公民分館が主催。1人暮らしの高齢者をはじめ、支援を必要とする人の日頃の見守り活動や地域のつながりを強めようと開催しており、今回で8回目。

 ステージでは、熊野地方を中心に活動するフラグループ「Hula HAPUNA(フラ・ハプナ)」がフラダンスを披露。ハワイアン衣装を身に着けて踊り、会場を盛り上げた。

 沖縄空手舞踊&エイサー太鼓愛好会「シャルレモリモトファミリーズ」は、エイサー太鼓などを繰り広げた。

(2024年3月14日付紙面より)

フラ・ハプナがフラダンスを披露=10日、新宮市の丹鶴ホール
シャルレモリモトファミリーズの舞台
ふれあい交流会を楽しむ来場者
2024年03月14日
39 点字の打ち方を学ぶ 元気キッズで体験教室 (紀宝町)

 紀宝町学校支援本部「元気キッズ」による「点字体験教室」が9日、町生涯学習センターまなびの郷であった。町内の小学生と保護者が参加し、点字で文字の打ち方を学んだ。

 点字は視覚障害者が、指で文字を読んだり、書いたりするために使う文字。盛り上がった点の組み合わせで文字や記号を表すもの。

 元気キッズが講師を募集したところ、町内在住の竹内良子さん(78)が「自分でできることをボラティアでしたい」と応募した。

 和歌山盲学校の点字図書館に寄付する本の点訳ボランティアに携わっていたという竹内さんは、点字盤と点筆の使い方を教えた。参加者は練習をした後、紙に五十音のあ行、か行、自分の好きな名前などを打っていった。

 視覚に障害のある土井敏孝さん(70)も参加。「津市の県立盲学校に小学校から20歳ごろまで通った。点字を学び、御浜町志原でマッサージの仕事をしていた」と話し、最近は音声や点字で操作できる「ブレイルメモ」で読書を楽しんでいるという。

 子どもたちが作った点字を読み、こつを教えるなどして交流も図った。元気キッズの辻至本部長は「皆さん、楽しんで点字を学んでくれた。今後、機会があれば再度開いてみたい」と話していた。

(2024年3月14日付紙面より)

点字を学ぶ子どもたち=9日、紀宝町のまなびの郷
2024年03月14日
40 町全体の歓迎に感謝
 佛教大学卓球部が合宿開始  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
41 鈴木・山本組が優勝
 第38回勝浦バドミントン大会  
2024年03月14日
42 良きライバル、良き仲間として
 新宮、熊野両ラグビーの「卒業試合」  
2024年03月14日
43 中上の交友関係伝える  市立図書館で企画展示  (新宮市 )
2024年03月14日
44 発達段階の作業療法入門  大阪公立大の立山清美准教授  (近大新宮 )
2024年03月14日
45 夜間の交通手段確保など  第1回定例会に28議案  (太地町議会 )
2024年03月14日
46 谷川ひまりさんが最優秀賞  読書感想画中央コンクール県審査  (近大新宮 )
2024年03月14日
47 体験や買い物を満喫  KUMANOリトリート  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
48 ドキドキ!ジャングル滑り台  天満保育園に新たな遊具  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
49 愛好者172人が競い合う グラウンドゴルフ「チャンピオン大会」 (串本町)
2024年03月14日
50 監修者交えて内覧ツアー  運用する事業者ら迎えて  (USPジャパン )
2024年03月14日
51 潮騒コーラスと合唱楽しむ  かわりない会がミニコンサート  (紀宝町 )
2024年03月14日
52 買い物客でにぎわう  恒例の紀の宝みなと市  (紀宝町 )
2024年03月14日
53 上野交差点に右折信号を  紀宝町議会一般質問②  
2024年03月14日
54 各種の催しを楽しむ  加寿地蔵尊「桜まつり」  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
55 お悔やみ情報
  
2024年03月05日
56 家族連れ多数で盛況
 3商店街で「春よこい」  (新宮市 )

 新宮市と市内の3商店街(駅前本通り商店街振興組合、丹鶴商店街振興組合、仲之町商店街振興組合)でつくる「はいから実行委員会」(松本健委員長)は2日、商店街活性化イベント「春よこい」を開催した。各商店街で趣向を凝らした催しを実施。家族連れなど多数が訪れ、にぎわいを見せた。

 市中心地の活性化を目的として始まり、コロナ禍に伴う中断はあったものの、10年以上続く恒例の催事となる。今年は世界遺産登録20周年記念も銘打ち行った。

 駅前本通り商店街では、射的やヨーヨー釣り、飲食ブースなどが並んだ。熊野曼荼羅(まんだら)太鼓やお祭り新宮節の披露もあった。

 丹鶴商店街では、ボルダリング体験や消防体験、アニメキャラで車体を装飾した痛車(いたしゃ)展示などが行われた。チョークで自由に道路に絵を描けるお絵かきロードも設けられた。

 仲之町商店街では、新翔高校によるフリーマーケットや風船を使ったパフォーマンス、ダンス披露などが行われた。お菓子のつかみどりやミニ電車への乗車体験では、子どもらが楽しむ様子が見られた。

 また連携事業として、同市の「丹鶴ホール」で「よしもとお笑いライブ」が開かれた。ハイキングウォーキングや大西ライオンなど、テレビでおなじみの人気芸人が出演し、抱腹絶倒のステージを繰り広げた。芸人らはその後に商店街にも出向き、ネタの披露やワークショップを行った。

 松本委員長は「去年に続き今年も大盛況だった。今年は吉本の芸人さんの参加もあるし、天気にも恵まれて良かった。お客さんにも楽しんでいただけたと思う。今後も3商店街で頑張って活性化していけたら」と話した。

(2024年3月5日付紙面より)

家族連れなど多数が訪れた=2日、新宮市の駅前本通り商店街
よしもとお笑いライブも連携開催した=同日、新宮市の「丹鶴ホール」
2024年03月05日
57 最終運行「銀河」見送り
 手旗を振って再来を祈る  

 JR新宮駅とJR紀伊勝浦駅で3日、長距離観光列車「WEST EXPRESS 銀河」の紀南コースの最終運行おもてなしイベントがあった。新宮駅では地域住民など約300人が参加。再来を祈りながら手旗を振り見送った。2024年度は山陰コースでの運行しか決まっていないという。

 銀河を運行する西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)と「WEST EXPRESS 銀河」受入協議会の主催。銀河の紀南コースは京都―新宮駅間で21年から運行していた。新宮駅では、地元産品などの販売が行われていたほか、子どもにはプレゼントのお菓子が配布された。手旗は全員に配られた。和歌山県と新宮市のマスコットキャラクターの「きいちゃん」と「めはりさん」も見送りに加わった。

 参加者はホームに並んで銀河を迎え、記念撮影を楽しんでいた。銀河が出発すると、手旗を振って別れを告げた。乗客が車内から手を振り返す姿も見られた。御浜町から母親のひとみさんと共に参加した中山陽葵君(5)は、「ぎんがありがとう」と書かれた自作の手旗を持参していた。「列車は好き。見られて楽しい。乗ってみたい。しっかりお見送りしたい」と話していた。

 富澤五月・JR西日本和歌山支社長は「地元の皆さんに銀河を愛していただきうれしい。おもてなしなどで支えていただき感謝している」と語った。また乗車人数が前年同期比で1・5倍の約4500人となったこと、乗車率も23年度は7~8割で推移したことを明かした。再運行については「多くのエリアから要望があるので、社内で検討となる。決まるには時間がかかる」と応じた。

 病気療養中の田岡実千年市長のメッセージの代読もあった。「多くの人に紀南を満喫してもらい、魅力を広く発信できたと感じている。再運行を期待している。決定したら紀南で一丸となり、今まで以上におもてなししたい」と伝えた。

(2024年3月5日付紙面より)

手旗を振って銀河を見送った=3日、JR新宮駅
「きいちゃん」や「めはりさん」と記念撮影を楽しむ
参加した子どもにはお菓子がプレゼントされた
2024年03月05日
58 器楽・合唱など11組出演
 第19回串本町民音楽祭  

 第19回串本町民音楽祭(器楽・合唱等の部)が3日、文化センターであり音楽に通じるさまざまな舞台発表が町民らの鑑賞を集めた。

 町、町教育委員会、串本音楽協会主催。音楽の発表や鑑賞を通して文化活動を盛んにしひいては地域文化の向上に資する目的で年1回、最近は3月の第1日曜日に器楽・合唱等の部、第2日曜日にバンドの部と2日間にわたって開いている。

 この日は当初12団体が出演予定だったが、1団体が欠場を申し出たため残り11団体が順に舞台発表に臨む流れとなった。開演に当たり主催者を代表して同協会の西野政和会長があいさつ。文化のまちとしての串本町の特色を語り「この音楽祭も1971年に(旧串本町で)始まったので、もう50年以上続いていることになる。そういう伝統もまちが自慢できる要素で、こうして日頃から活動している各団体やその応援に駆け付けてくれる皆さまのおかげだとありがたく思う。これからもぜひみなさんと力を合わせて文化を盛り上げていきたい」と思いを掲げて引き続きの文化愛好を呼びかけた。

 音楽に通じればさまざまなジャンルが出演できる間口の広さが、この音楽祭が大切にしている特色。今回は琴グループ奏楽によるみやびやかな邦楽演奏で舞台発表が始まり、以降は日本舞踊、詩吟、器楽、民踊、コーラス、独唱といったジャンルで日頃の活動成果が各団体持ち時間8分の中で披露された。

 バンドの部は10日(日)午後1時から同センターで実施。▽TheJANK▽坊芳太▽UHMOON▽HiRoUmi▽フォークソングキンプ▽M・Y・B―の6組が持ち時間25分で順にミニライブを繰り広げる(楽器など入れ替えの間時間あり)。問い合わせは町教委教育課(電話0735・67・7260、平日午前8時30分~午後5時15分)まで。

(2024年3月5日付紙面より)

器楽・合唱等の部の冒頭を飾る琴グループ奏楽の舞台発表=3日、串本町文化センター
舞台発表を鑑賞する町民ら
2024年03月05日
59 最高成績、多くの支えに感謝
 那智勝浦町選手団が報告  (県ジュニア駅伝 )

 「第23回和歌山県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会」(2月11日)で、那智勝浦町の過去最高記録と成績を収めた町選手団の約30人が同月29日、同町役場で結果報告した。寺本尚史監督は「小中学校8校から28人が集まり、家族や多くの方々の応援を頂いた。選手の頑張りとチームメートの支えなどが重なった結果だと思う」と伝えた。

 大会には、29市町村からオープン参加を含む44チームが出場。紀三井寺公園陸上競技場から10区間21・1㌔でたすきをつないだ。

 那智勝浦町チームは、最高タイムを28秒更新する1時間14分18秒でゴール。入賞まであと一歩に迫る9位となった。オープンチームも昨年を上回る1時間19分17秒をマークした。

 堀順一郎町長は「先輩方がなし得なかったことを達成してくれてうれしい。28人の力が一つになってつかんだ記録。挑戦することの素晴らしさ、重要さを忘れず今後も頑張って」とたたえた。

 男子の下向奏介主将(下里中3年)は「高い目標を持ち続け、みんなで乗り越えたことが結果につながった。これからも感謝の気持ちを忘れず、さまざまなことに頑張りたい」、女子の中村安祐美主将(同)は「苦しい時もたくさんあったが、多くの人に支えられ仲間と共に乗り越えた。この経験から学んだことや感謝の気持ちを忘れず過ごしたい」と語った。

(2024年3月5日付紙面より)

結果報告した那智勝浦町選手団の団員ら=2月29日、那智勝浦町役場
2024年03月05日
60 心優しき白衣の天使に  准看護学院で12人が卒業  (新宮市医師会 )
2024年03月05日
61 女性消防団員が啓発  火災予防、心肺蘇生も  (新宮市 )
2024年03月05日
62 消防団員の公務災害予防  初の安全管理セミナー  (那智勝浦町 )
2024年03月05日
63 クジラさん、こんにちは!  わかば保育園が卒園遠足  
2024年03月05日
64 ハクモクレンが満開に  高津気に多くの花見客  (那智勝浦町 )
2024年03月05日
65 人口減少対策に力  一般会計は133億6千万円  (熊野市新年度予算案 )
2024年03月05日
66 ひな祭りの制作楽しむ  ママサークルさくらんぼ  (紀宝町 )
2024年03月05日
67 野生分布の保全が必要  日本クマノザクラの会が講演会  (紀宝町 )
2024年03月05日
68 クロマツ240本を植樹  3市町で計170人が参加  (GG作戦 )
2024年03月05日
69 飛行機や関わる仕事教わる  町内の小学1~3年生ら  (串本町 )
2024年03月05日
70 お悔やみ情報
  
2024年03月03日
71 第2言語として手話を
 ヨッシーさんが啓発講演  (新宮市 )

 新宮市の主催による手話啓発講演会「これまでと、これから~いのちのメッセージ~」が1日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。MOVIC performer(ムービックパフォーマー)のyossy(ヨッシー)さん(34)が講師を務めた。市内外から約150人(主催者発表)が参加、手話の必要性を考え直した。

 ヨッシーさんは5歳で失聴。大学時代に、耳が聞こえなくてもダンスができることを知った。その後、手話が分からなくても伝わる表現を模索し、体全体で歌の世界観を表現するムービックを立ち上げた。昨年4月に敗血症・脳梗塞を発症し、現在は後遺症のリハビリ中という。

 ヨッシーさんは、難聴学級のある中学校に進んだが、手話ができずコミュニケーションが取れなかったことを明かした。「思いが伝わらない悔しさを味わい、手話を教えてと頼んだ。会話の中で覚えていき、コミュニケーションの楽しさを知った」と述べた。

 高校時代に「分からないに2種類があると気付いた」と話した。「意味が分からないではなく、聞こえない、情報が入ってこないという意味の分からないがあった」と振り返った。大学時代にダンスを知り、その後にムービックへと発展していく過程も紹介した。

 敗血症・脳梗塞で入院した際の出来事も紹介。「目がはっきり見えず、聞こえず、声も出せず、手が震えて文字も書けない。ジェスチャーで頑張ったが伝わらず諦めた」と語った。その後に手話ができる看護師と出会ったが「病院に意思疎通ができない患者と思われていた」と話した。

 「改めて、手話が必要と気付いた。皆さんの身にも、いつ何が起こるか分からない。コミュニケーションの手段をいくつか持っておきませんか。日本語と英語みたいな感じで手話があっても良いのでは。未来の自分を救うかもしれません。何度でも言う、手話は必要です」とまとめた。

 舞台上でムービックを披露し、拍手喝采を浴びた。参加者をステージに上げての質疑応答もあった。市内から訪れた、近大新宮高校1年の榎本悠紀さんは「複数の言葉を持つという意味で、手話を知っておくことも大事と気付いた。手話を習ってみたいと思った」と述べた。

(2024年3月3日付紙面より)

ムービックを披露するヨッシーさん=1日、新宮市の「丹鶴ホール」
手話の必要性を見つめ直した
2024年03月03日
72 当日までの過程など示す
 報道機関向け説明会開き  (スペースワン株式会社 )

 民間小型ロケット「カイロス」の運用を目指すスペースワン株式会社(豊田正和代表取締役社長)が1日、報道機関向けの説明会を開いた。

 「カイロス」は串本町田原~那智勝浦町浦神にある射場「スペースポート紀伊(SPK)」から打ち上げるロケットで、全長約18㍍、外径約1・4㍍(機体部分)~1・5㍍(フェアリング部分)、重量約23㌧。日本が70年来培う固体燃料ロケット技術に小型化相応の独自技術を上積みし、固体3段+液体エンジンで軌道へ到達し人工衛星を投入する設計がされている。

 その初号機の打ち上げ日時予定は9日(土)午前11時~正午。説明会では豊田社長が思いを述べ、以降は阿部耕三執行役員が同社の現在のミッション段階、関野展弘代表取締役副社長(開発担当)が「カイロス」と射場の概要を改めて伝え、ゲストの東京大学大学院工学系研究科の中須賀真一教授が世界需要に対する「カイロス」の位置付けと展望、その他初号機の打ち上げ当日までの過程などを示した。

 過程によると同社は2日前から当日朝まで天候判断(GOかNG)を重ね、それら全てがGOとなればその日の打ち上げに臨む。この判断上の打ち上げ時刻は現状、分刻みの時間帯で示す予定となっている。

 当初の計画から2年越しで示した打ち上げ日時予定が着々と迫る状況。豊田社長は自社事業を「宇宙宅配便」と名付けたいと考えを掲げ、「カイロス」が日本の宇宙事業が官主導から民主導へ変わるきっかけとなること、宇宙産業を発展させる地上と宇宙をつなぐ使い勝手の良いインフラとなること、日本の優れた宇宙産業とりわけ利用産業が発展することを願い、最大限全力で初号機の成功(積載した人工衛星の軌道投入)に臨むと意気込んでいる。

(2024年3月3日付紙面より)

豊田正和・代表取締役社長(スペースワン株式会社提供)
2024年03月03日
73 地域課題解決めざす
 包括連携協定を締結  (北山村と和歌山大学 )

 北山村と和歌山大学(和大)の包括連携協定の締結式が2月29日、同村村民会館であった。地域の発展と学術の振興を目指し連携協力していくことを約束した。当面は地域課題解決の取り組みを進める予定でいる。

 北山村と和大はこれまでも、じゃばら収穫体験や筏(いかだ)下りの参加者調査などで、連携協力を行っていた。北山村としては、大学が保有する知的・人的資源との連携が力を発揮すること。和大としても地域と大学が共に価値を創る活動に力点を置いていることを背景に、協定の締結に至った。

 締結式では、山口賢二村長と本山貢学長が互いに協定書に署名した。山口村長は「連携協定により、大学全体と村全体がより緊密、一体となった事業展開を進めたい。少子高齢化の村にとって、大学やその学生と関わりを持てることは重要。発展のきっかけを与えると確信している」と話した。

 本山学長は「協定は大学にとっても有意義で、両者の発展のきっかけとなればと思う。学生が地域で学ぶ環境はいくつもあるわけではない。教育と研究、さまざまなところでご支援いただければ。教育、産業振興、地域課題などについては、われわれとしても支援のしがいがあるし、研究のレベルアップにもつながる」と期待を寄せた。

 今後の具体的な事業展開として、学生がじゃばら収穫体験や筏下りなど、担い手不足が進む場所で働き収入を得ながら一定期間滞在することで、地域課題の解決に貢献する計画を考えている。

 新宮・東牟婁地域での和大と地方自治体との同様の協定は、昨年1月の串本町に続き2例目となる。

(2024年3月3日付紙面より)

協定書を持つ山口賢二村長(右)と本山貢学長=2月29日、北山村村民会館
2024年03月03日
74 夢中でボール追いかける
 下里こども園でサッカー教室  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里こども園(上安みか園長)で2月29日、一般社団法人和歌山県サッカー協会による巡回指導があった。5歳児12人が夢中になってボールを追いかけて楽しんだ。

 県内の保育所やこども園にインストラクターを派遣して教室を開くとともに、サッカーゴールやボールを寄贈して競技の普及に取り組んでいる。キッズ委員の吉田佳弘委員長、森一郎さん、岡村環樹さんが来園した。

 園児たちはコーンで作った敵をボールで倒すゲームをした後、ボールを2個使った6対6の試合にチャレンジ。ゴールを決めると「よっしゃー!」と大歓声が上がる一方、本気で悔し泣きする姿も。短時間ながら、サッカーの面白さを味わっていた。

 ゴールキーパーで活躍した室野日菜ちゃん(6)は「前にもサッカーをしたことがあって、練習したら上手になった。勝つのがうれしかった」と笑顔で話していた。

(2024年3月3日付紙面より)

ボールで敵を倒せ!=2月29日、那智勝浦町立下里こども園
「負けないぞ!」
2024年03月03日
75 三輪崎に2カ所目開設  常設エコ広場  (新宮市 )
2024年03月03日
76 軽快な落語に笑顔広がる  緑丘中で伝統芸能鑑賞  (新宮市 )
2024年03月03日
77 高齢期の食のポイント  ヘルスサポーター養成講座  (那智勝浦町 )
2024年03月03日
78 思いを胸に学びや巣立つ  新宮高校定時制で卒業式  
2024年03月03日
79 証書受け新たな道へ  なぎ看護学校で卒業式  
2024年03月03日
80 21段飾り、豪華ひな人形  クマノミチのひなまつり  (熊野市 )
2024年03月03日
81 工作通して性質学ぶ  わくわく科学教室に25人  (紀宝町 )
2024年03月03日
82 コロナ後の情景を表現  酒折連歌や俳句で成果  (紀南高校 )
2024年03月03日
83 健康と賞品をゲットしよう  健康マイレージ、15日まで  (紀宝町 )
2024年03月03日
84 お悔やみ情報
  
2024年03月01日
85 工芸品や装身具に見入る
 「鯨と人の営み展」開催中  (太地町 )

 「クジラの学術研究都市」構想の下、今年4月に一般財団法人日本鯨類研究所の太地事務所が開所予定の太地町。町立くじらの博物館(稲森大樹館長)では現在、両者共催の「鯨と人の営み展」の第3期「ベスト・セレクション」が開催中で、多くの来館者がクジラのひげや歯・骨などから作られた美しい工芸品や装身具に見入っている。

 両者の多彩な収蔵品から、クジラと人の歴史の一端を感じてもらおうと企画が持ち上がり、第3期はこれまでの展示で評判の良かったものを中心に学芸員がセレクトした。

 2月28日には同町公民館の生涯学習講座があり、中江環副館長が参加者16人を案内。参加者は最初に、展示品の原材料に触れ、セミクジラやナガスクジラなど5種のひげを見比べて違いを学習。中江副館長は「鯨ひげは温めると柔らかく、冷やすと硬くなる性質があり、現在のプラスチックのようにさまざまな道具に使われていた。マッコウクジラの歯を加工したアクセサリー類の要は『磨き』にあり、磨き砂やワックスを駆使して独特のつやが出されている」と解説。展示へと案内を進めた。

 参加者たちは素材の違いや加工にも注目しつつ、帯留めやカフスボタン、将棋の駒、ステッキ、三味線のばちなどの品々に見入った。本体・緒締め・根付け全てがクジラのひげや歯で製作された印籠にも注目が集まった。

 中江副館長は「現在はこうした素晴らしい工芸品がオークションサイトで安価に売買され、散逸してしまっている。手放す際は、当館への寄贈なども検討を」と呼びかけていた。

 久保寿味子さんは「素晴らしい展示品ばかり。クジラの骨を使ったネックレスが印象に残った」と話していた。

 展示期間は3月17日(日)まで。問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。

(2024年3月1日付紙面より)

展示を案内する中江環副館長(右奥)=2月28日、太地町立くじらの博物館
鯨ひげで作られた装身具
2024年03月01日
86 旧浦神小の体育館解体
 ロケット公式見学場で  (那智勝浦町 )

 ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを前に、那智勝浦町の公式見学場の旧浦神小学校で体育館の解体工事が完了した。国道42号から、勝浦ライオンズクラブが認証60周年記念で寄贈した高さ14・5㍍のロケットモニュメントが見えるようになった。

 旧浦神小ではロケット打ち上げに向け、昨年度から屋上床面やフェンスの張り替えなどの整備を実施。「かつうら渚(なぎさ)の会」と協力し、周辺海岸の清掃にも取り組んできた。

 老朽化が進んでいた体育館は安全確保などのため解体することとし、昨年12月から工事を開始。9日(土)を予定するロケット打ち上げイベントまでに整地を完了し、全国から約2500人の観光客を迎える。

 イベント後、体育館の跡地には、駐車場(38台)の舗装工事を行う予定。地域から常設の公衆トイレ設置の要望が出ていることに関して、町は「打ち上げ当日は8個の仮設トイレで対応する。実際の来場者の様子や維持管理とのバランスを見つつ今後検討したい」としている。

(2024年3月1日付紙面より)

ロケットモニュメントが見えるように=2月28日、那智勝浦町浦神
2024年03月01日
87 「技術を交通安全に役立てたい」
 大賀警部補(熊野署)が優勝、加藤巡査部長(紀宝署)が準優勝  (県白バイ競技大会 )

 三重県白バイ安全運転競技大会が2月22日、伊賀市であり、「警察署交通機動隊員の部」で熊野警察署の大賀航警部補(39)が優勝、紀宝警察署の加藤優巡査部長(34)が準優勝した。

 白バイ乗務員の運転技術向上と受傷事故の根絶を図り、道路交通の安全維持に資することが目的で、2部門で技術を披露し合った。

 警察署交通機動隊員の部は10年ぶりの実施。15人が出場し、バランス走行操縦競技、スラローム走行で競った。

 大賀さんは「これまで、白バイ特別訓練員の一員として県警本部で訓練を受けてきた。優勝をうれしく思う」、加藤さんは「結果を残せて良かった。署の駐車場で練習できたのが大きかった」と語り「自分の技術を交通安全に役立てたい」と口をそろえた。

 両署は合同で「今回、優秀な成績を収めた署員が、今後も白バイの高度な操作技術を生かし、交通指導取り締まりをはじめとする『見せる活動』を推進することで、紀州地域の交通事故・交通違反が1件でも減ることを期待している」とコメントした。

(2024年3月1日付紙面より)

県白バイ安全運転競技大会で優勝した大賀航警部補(中央)と準優勝の加藤優巡査部長=2月28日、熊野警察署
2024年03月01日
88 地元の魅力を伝える
 ふるさと学習模造紙ポスター部門で大賞  (北山小 )

 和歌山県教育委員会が主催する「ふるさとわかやま学習大賞」の入賞作品がこのほど発表され、北山村立北山小学校(松本広明校長)の5、6年生9人が作成した「北山村 未来へつなぐ木のバトン」が模造紙ポスター部門で大賞を受賞した。2月28日には、同校で表彰式が行われ、県教育庁紀南教育事務所の松原貴之学校指導課長から表彰状を受け取った。

 「ふるさとわかやま学習大賞」は、児童生徒がふるさとへの興味や関心を深めるとともに、和歌山を愛する心を育むことを目的に毎年実施。模造紙ポスターをはじめ▽模造紙新聞▽リーフレット・パンフレット▽動画―の全4部門で、県内の小、中、高、特別支援学校を対象に行われている。模造紙ポスター部門には、県内49校から361点の応募が寄せられた。

 松原学校指導課長は「皆さんの学習の成果を見て初めて知ったこともあり、私自身も勉強になることが多かった。今後も村の魅力を引き出し、発信してください」と評価した。

 岡たまきさん(5年)は「大賞を取ることができて驚いているけど、うれしい。北山村のいいところを、たくさんの人に知ってもらいたいと思いながら6年生と一緒に描きました。これからも、地元の魅力を伝えていきたい」と笑顔で語った。

 松本校長は「このような立派な賞を頂き、喜んでいます。子どもたちが地域の方々に大好きな北山のことを教わりながら『分かりやすく伝えたい』という気持ちが形になったのだと思う。いろんな人や物事に出会って学び、経験を積み上げていってくれれば」と話していた。

(2024年3月1日付紙面より)

模造紙ポスター部門で大賞を受賞した5、6年生の皆さん=2月28日、北山村立北山小学校
2024年03月01日
89 創部11年目で初の全国大会へ
 強豪ひしめく和歌山の頂点に  (南紀ボーイズ )
2024年03月01日
90 「混ざる」コンセプトに  旧農協ビルを「汽ノ舎」へ  (那智勝浦町 )
2024年03月01日
91 社会人としての基本学ぶ  地元就職の新卒高校生が研修  (新宮市 )
2024年03月01日
92 本紙エリアから7人  消防、永年勤続功労章  
2024年03月01日
93 本年度事業など承認  和歌山ラオス友好協会  
2024年03月01日
94 早くもナワシログミ熟す  熊野地方各地で  
2024年03月01日
95 園生活での思い出つくる  下里こども園でお別れ会  (那智勝浦町 )
2024年03月01日
96 もみもみ気持ちいい~!  ベビーマッサージに11組  (新宮市 )
2024年03月01日
97 生徒全員で楽しい思い出  光洋中で生徒会主催レク  (新宮市 )
2024年03月01日
98 木本普通科は1.02倍、紀南は0.36倍  県立高校入試後期志願状況  (三重県教委 )
2024年03月01日
99 介護が必要になったら?  サロンでケアマネから聞く  (紀宝町 )
2024年03月01日
100 1人暮らしの心得も  新生活に向けた展示  (熊野市立図書館 )
2024年03月01日
101 鵜殿、井田に津波避難タワー  西田町長、新規事業を説明  (紀宝町 )
2024年03月01日
102 地元招待し事業など伝える  創立40周年イベント開き  (クオリティソフト株式会社 )
2024年03月01日
103 田原小主導の交流を楽しむ  山村交流セでサロン参加者  (串本町 )