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2020年09月30日
1 川柳、郷土の土を踏む
 たむらさん、故・前田咲二さんの本を寄贈  (新宮市立図書館 )

 和歌山市出身の川柳作家・たむらあきこさんは27日、新宮市出身の川柳作家、故・前田咲二(さくじ)さん(享年92)の川柳をまとめた「川柳ベストコレクション 前田咲二の川柳と独白」を同市立図書館に寄贈した。

 前田さんは1926(大正15)年、現在の新宮市に生まれ、旧制新宮中学校(現新宮高校)を卒業。江田島の海軍兵学校に入校した。50代後半ごろから川柳の新聞投句を開始し、関西各地の句会や大会での入選率の高さからすぐに頭角を現し、一目置かれる存在となった。

 平成に入り、川柳作家・上野楽生氏ら有志が年間入選数から作成した番付表では「横綱」と称され、達吟家として名をはせた。2007(平成19)年に川柳句会「川柳瓦版の会」会長に就任。同時に読売新聞関西版「よみうり時事川柳」欄、「川柳マガジン」時事川柳欄の選者となる。17(平成29)年、大阪府寝屋川市内の病院にて食道がんにより逝去した。

 たむらさんは、前田さんに誘われ、編集同人として瓦版の会に所属。前田さんのもと、後継者候補として研さんを積んだ。猫好きだった前田さんはたむらさんを「あきにゃん」と呼び、娘のように接したという。

 寄贈の本はたむらさんが監修。前田さんの遺族が川柳瓦版の会に託した川柳ノートに書かれていた約1万5000句の中から約400句を厳選した。中には「那智開運暦を肌身離さない」「ふるさとは地酒にぶつ切りのまぐろ」と、ふるさと・熊野を愛した前田さんならではの句も目にすることができる。

 寄贈した9月27日は前田さんの命日。たむらさんは亡くなる約3週間前に、電話で前田さんと最後の会話を交わした。たむらさんが吟行のために熊野地方に訪れるという話をしたところ前田さんは声を振り絞り「自分も行きたい。一緒に行きたい」と伝えたという。

 たむらさんは「先生はよく瀞峡での思い出話などを聞かせてくれた。(本は)先生の名前と句を消してしまってはいけないとの一心で監修した。なるべく多くの人に先生のことを知ってもらいたい」と話していた。

 同書は、前田さんの母校である新宮高校にも寄贈される予定。

(2020年9月30日付紙面より)

たむらあきこさんが恩師・前田咲二さんの本を寄贈した=27日、新宮市立図書館
2020年09月30日
2 連携し交通事故抑止を
 警察官とバス運転手が合同で啓発  (新宮市 )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は秋の全国交通安全運動期間中の28日夕方、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店でバス会社と合同で交通事故抑止を目的に啓発活動を実施した。警察官6人が熊野御坊南海バス株式会社、三重交通株式会社の若手バス運転手3人と協力し、啓発物資を手に買い物客らに交通事故抑止を訴えた。

 「夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止」は秋の全国交通安全運動の重点の一つ。

 啓発活動は、地域ぐるみでの安全意識の向上を目指すことを目的に実施。薄暮時の交通事故抑止に向け、警察官らは手描きのプラカードを手に「早めのヘッドライト点灯」と「飲酒運転根絶」を呼び掛けた。なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、啓発物資の直接配布は行わず持ち帰り方式で実施した。

 啓発活動に参加した三重交通の川上大斗さん(25)は「夕暮れの時刻が早まる中、歩行者や自転車の早期の発見に努めたい。交通弱者の保護に気を付けていければ」。

 熊野御坊南海バスの岡﨑奨さん(26)は「早めのヘッドライト点灯を心掛け、法定速度の順守に努めたい」とそれぞれドライバーとしての認識を新たにしつつ、歩行者や自転車に対し夜間における反射材や明るい服装の着用、横断歩道の横断を呼び掛け「ドライバーも歩行者も、お互い気を付けることにより交通事故の抑止につながれば」と話していた。

(2020年9月30日付紙面より)

連携を図り啓発活動を実施した=28日、新宮市佐野
2020年09月30日
3 事故防止へ取り組み進める
 秋の全国交通安全運動  (紀宝署 )

 「秋の全国交通安全運動」(21~30日)期間中、紀宝警察署は紀宝地区交通安全協会などと連携し、交通事故防止の徹底を図る取り組みを進めている。

 28日には紀宝町神内のナカミチ建機サービス(有城功二・代表取締役)を「シートベルト着用推進モデル事業所」に指定した。同協会の久保正会長が有城代表取締役に指定書を手渡し、シートベルト着用を事業所ぐるみで徹底してもらうことを求めた。有城代表は「全社員にシートベルト着用と交通ルール順守を徹底したい」と述べた。

 29日には御浜町神木の特別養護老人ホームエイジハウスに安全運転管理推奨像を伝達した。推奨像は事業所内の交通安全活動を積極的に実施してもらうため、3カ月ごとにリレー方式で伝達するもので、紀宝地区安全運転管理協議会(榎本恵一会長)が1989(平成元)年から実施。これまで同署管内90以上の事業所をリレーしてきた。

 今回は旧事業所の紀宝町社会福祉協議会からエイジハウスに引き継ぎ、ハンドルキーパーモデル事業所にも指定した。

 伝達式で榎本会長は新事業所への協力を呼び掛け、同署の濱口裕史署長は「地域から1件でも事故が減る努力をする」と述べた。

 エイジハウスの大橋一智施設長は「今後も職員に交通安全の徹底を呼び掛けていく」と話していた。

(2020年9月30日付紙面より)

指定書を受け取る有城功二代表取締役(右)=28日、紀宝警察署
大橋一智施設長(左から2番目)に推奨像を伝達=29日、紀宝警察署
2020年09月30日
4 物品渡し声掛けて意識促す
 秋の全国交通安全運動啓発  (古座川町 )

 古座川町高池、河内橋北詰交差点で29日早朝、秋の全国交通安全運動(期間9月21日~30日)の街頭啓発があり啓発員が往来するドライバーの交通安全意識を促すなどした。

 4連休半ばに期間が始まった同運動。この啓発は当初25日に実施する予定だったが天候不順により29日に延期とし、同日も時折小雨がさす状況となったが、春秋年2回の希少な啓発の機会であり期間も終盤に差し掛かっていることから雨対策をして臨むこととした。

 当日は西前啓市町長ら役場、同町交通指導員会、串本警察署から17人が啓発員として参加。T字構造の同交差点の三方に分かれて同署署員が往来する車両に安全な一時停止を求め、啓発物品を手渡し声掛けもして安全運転を呼び掛けた。

 和歌山県・交通事故をなくする県民運動推進協議会が掲げる同運動の重点は▽子どもを始めとする歩行者の安全と自転車の安全利用の確保▽高齢運転者等の安全運転の励行▽夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止―の3点。今回の啓発では、啓発物品に飲酒運転抑止のためのグッズを複数入れて同署管内の重点色も出した。

 同署の楠間慎也交通課長は「県警管内の交通事故件数は減っているが、死者数はほぼ横ばい。皆さまにはこの運動後も引き続き交通事故防止の協力をお願いしたい」と地域へ呼び掛けている。

(2020年9月30日付紙面より)

河内橋周辺で秋の全国交通安全運動の啓発を実施=29日、古座川町高池
2020年09月30日
5 日頃の成果を発揮
 日清食品カップ県小学生陸上競技交流大会  
2020年09月30日
6 本気で目指そう「ごみゼロ」  10月から罰則の適用も  (和歌山県ごみの散乱防止に関する条例 )
2020年09月30日
7 工夫凝らした競技で白熱  新宮市立中学校体育祭  
2020年09月30日
8 コロナ禍の学校生活に触れる  神倉小で分散授業参観  (新宮市 )
2020年09月30日
9 令和3年の成人式は中止  記念品やメッセージを郵送  (那智勝浦町 )
2020年09月30日
10 髙砂会の恒例行事に  成川小運動場で除草作業  
2020年09月30日
11 児童922人に反射材  夕暮れ時の事故防止に  (紀宝地区安協 )
2020年09月30日
12 日没前後の事故に注意を  紀宝クラブが交通安全教室  
2020年09月30日
13 3日間で延べ824人が利用  潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )
2020年09月30日
14 最優秀賞・優秀賞14点を発表 本年度小中学生ポップコン (串本町)
2020年09月30日
15 ゆかりある諸霊を総供養  成就寺で千灯供養法要会  (串本町 )
2020年09月30日
16 イワタバコの花  新宮市熊野川町  
2020年09月30日
17 映像で祭り楽しんで  「新宮城物語異聞」制作中  (新宮市 )
2020年09月30日
18 お悔やみ情報
  
2020年09月29日
19 県立高校の存続の行方は
 新宮・東牟婁対象に地方懇談会  (和歌山県教育委員会 )

 和歌山県教育委員会は27日、新宮市神倉の県立新宮高校体育館で「県立高等学校の今後の在り方」についての地方懇談会を開いた。新宮市教育委員会、東牟婁地方教育委員会連絡協議会が共催。新宮・東牟婁地方の約150人が参加し今後の県立高校の方向性や在り方について説明を受けた。

 県立高校の在り方などについて審議を重ねてきた「きのくに教育審議会」(にえ川恒弘会長)は8月7日、県教委に「現在29ある県立高校(全日制)の数を、今後15年で3分の2の20校程度とするのが適正」などといった内容の答申を提出。県教委は答申を基に再編整備実施プログラム(仮称)の策定に着手し、県民からの意見を募集していくとしている。

 懇談会はこの日の新宮・東牟婁地方を皮切りに県内5カ所で実施。今後の県立高校の在り方などについて広く説明するとともに、県民の意見を聞く機会としていく。

 開会に当たり、宮﨑泉・県教育長は「答申ではそれぞれの地域において高校生一人一人が夢とビジョンを持って伸び伸びと勉強できるシステムを構築する必要があるとしている。今まで以上に地域の核となるような学校をつくっていかなければならない」。

 年度内に具体的な再編整備実施プログラムをつくっていくことを目標とし「子どもたちの未来のために一生懸命取り組んでいきたい」とあいさつした。

 速水盛康・市教育長は「われわれも少子高齢化の影響に直面しながら教育活動を実施している。いかにして子どもたちに教育を保障していけるのか、誰のための、どういった目的の再編案なのか。懇談会が学校の在り方を模索していく上で問題について共有できる一助となれば」と述べた。

 県教委は現状の課題や今後の展望、各地域の状況に応じた高等学校の在り方などを答申に沿って説明。▽県の公務・教育・医療などを支える人材、教養豊かで責任ある県民の育成▽大学進学・スポーツ・文化芸術で核となる高校生の育成▽次世代の地域産業を担う人材の育成―を重点課題とし、学校の活力や環境、条件の観点で望ましい学校規模(1学年6学級程度)を想定した再編整備を行っていくとした。

(2020年9月29日付紙面より)

※ にえ川恒弘会長の「にえ」は、「執」の下に「灬」

新宮・東牟婁地方の約150人が参加した=27日、県立新宮高校
2020年09月29日
20 ニンニクの種割りに励む
 生産農家から授産し支援  (エコ工房四季 )

 串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)でニンニクの種割り作業が活発さを見せている。

 この作業は、みくまの農業協同組合西向営農センターと共に取り組む農福連携の一環。「エコ工房四季」は2年前からニンニク栽培の挑戦をしているが、先んじて取り組み始めたのが授産となるこの作業で、おととしは試験的に640㌔、昨年は軌道に乗り2700㌔、今年も2600㌔を生産農家から請け負っている。

 ニンニクは収穫から出荷や次の栽培までの作業が多い一方、機械化がまだまだ進んでいない点で作業代行の需要が生じているそう。同センターによると管内では「エコ工房四季」に加えて「ひまわり作業所」「第2なぎの木園」「どんぐりの家」と請け負う事業所の数も増えていて、種割りを授産に委ねることで生産農家は次の栽培のための畑作りに専念しやすくなる点がこの形の大きな利点だという。

 先駆的存在の「エコ工房四季」は栽培したニンニクの出荷を目指しつつ、そのために身に付けた技術を生かして生産農家から積極的に授産する支援にも力を入れている状況。日々平均30人ほどの利用者が作業分担をする中で種割りにも取り組んでいて、25日は8人組で複数個の塊となっている鱗片(りんぺん)を1個ずつに崩し、傷んでいないものを種球として選別した。

 栽培はおととしに3㌃の畑で始め、昨年は20㌃、今年は30㌃と年々規模を増している。今年は古座川町潤野で40㌃分の水稲栽培も始め、隣接する畑でナスやカボチャも育てるなどして福祉農園を立ち上げ。今後はニンニク栽培も同農園へ移すという。

 並行して事業所と生産農家と同センターの3者で制度化間もないノウフクJASのグループ取得を目指し、収穫したニンニクのプレミア和歌山認証も検討している。そのように付加価値を高めて、将来的には飲食店や体験型観光農園の運営、生産出荷の仕組みを確立。授産と同様に独立した収益源として地域経済に結びつけ、さらに安定化させることを最終の成果として見据えている。

(2020年9月29日付紙面より)

種割り作業に取り組む利用者ら=25日、串本町のエコ工房四季
2020年09月29日
21 キャンドルともしオープン
 BLUE BEACH NACHI  (那智勝浦町 )

 那智勝浦観光機構(NACKT)は26日夜、那智勝浦町のブルービーチ那智で「BLUE BEACH NACHI」のグランドオープンセレモニー「キャンドルナイト」を開催した。地域住民など約100人が集まり、新型コロナウイルス終息と平和への祈りを込めて、キャンドルへの点灯を行った。

  □     □

■「BLUE BEACH NACHI」とは



 環境省が推進する国立公園の有効活用の考えに基づき、国立公園である同ビーチの活用方法として、「優雅な」などの意味を持つ「glamorous(グラマラス)」と「camping(キャンピング)」を合わせた新しいアウトドアのスタイルである「グランピング」を取り入れたプロジェクト「BLUE BEACH NACHI」を観光機構が立ち上げた。

 運営はアウトドアウエディングや空間プロデュースなどを行う京都市の株式会社ジンジャーが委託を受けて行う。

 8日には南国風の雰囲気を演出したカフェ「BLUE BEACH NACHI(Cafe)」が、11日にはグランピング施設の「BLUE BEACH NACHI(STAY)」がオープン。周辺には子どもや大人が遊べる電気を使用しない遊具やボードゲームが設置されている。

  □     □

■キャンドルナイトでは



 同社の代表取締役の磯石裕子さんが事業内容や施設について説明、参加者がトーチを用いてキャンドルに明かりをともした。その後は全員で乾杯し、歓談を楽しんだ。

 磯石さんは「グランピングは遠方のお客さまがターゲットだが、地元の方々にも愛される憩いの場にしたいという思いから、カフェとキッズエリアをご用意させていただきました」と語った。

 同機構の理事長を務める堀順一郎町長は「現在はアウトドアが人気。今までにない新しいお客さまを迎えるための実証実験をしたいという思いから今回のグランピングの実施となった」。

 今後については「観光機構は観光によってこの地域を活性化させることを目指している。町の観光のキャパを増やし、新しい顧客を開拓していきたい」と話した。

(2020年9月29日付紙面より)

グランドオープンを祝すとともにコロナ終息を願い明かりをともす=26日、那智勝浦町のブルービーチ那智
全員で乾杯が行われた
グランピング施設を見学するセレモニー参加者
2020年09月29日
22 ハロウィーン気分感じて
 タウンガーデンに季節の飾り  (新宮市 )

 新宮市保健センター隣の花壇・タウンガーデンを管理するボランティアグループ「タウンガーデン」(平田裕子代表)は28日、同所でハロウィーンの飾り付けを行った。会員ら約10人による趣向を凝らした季節の飾りは10月末まで楽しむことができる。

 ハロウィーンの飾り付けは今年で7回目。会員らが布や100円均一の商品などを使用し毎年飾りを手作りしている。今年は植木鉢やバスケットを材料にしたNHK総合番組「チコちゃんに叱られる!」のチコちゃんとキョエちゃんも飾りの仲間入り。新型コロナウイルス感染症の終息を願い、アマビエの飾りも現在制作中とのこと。

 昨年の飾り付けでは、会員が手作りした「カボチャの家族」の手や頭がもがれるといった事態に。今年は破損しにくいように工夫を施したという。

 平田代表は「コロナ禍ですが楽しみもないと。お散歩がてら寄っていただき、少しでもハロウィーン気分を感じていただければ」と話している。

 同所では現在、キキョウやコリウス、白いヒガンバナなど、秋の草花が見頃を迎えている。

(2020年9月29日付紙面より)

ハロウィーンに向けて飾り付けを実施した=28日、新宮市のタウンガーデン
2020年09月29日
23 入賞作品候補17点決める  本年度観光フォトコン審査  (串本町 )
2020年09月29日
24 縦割り3ブロックで対抗戦  古座中が本年度体育祭挙行  (古座川町 )
2020年09月29日
25 動物駆遂用煙火で鳥獣害対策  熊野川町で追い払い花火講習会  (新宮市 )
2020年09月29日
26 野中誠一さんが1位  写連紀南支部9月度例会  
2020年09月29日
27 5ブロック対抗で熱戦  スポーツフェス2020  (新宮高校 )
2020年09月29日
28 丸山千枚田でヒガンバナ見頃に  熊野市紀和町  
2020年09月29日
29 讃寿会が草刈り作業  「社会奉仕の日」に合わせて  (紀宝町 )
2020年09月29日
30 躍動する姿に歓声  神内小と相野谷地区で運動会  (紀宝町 )
2020年09月29日
31 お悔やみ情報
  
2020年09月25日
32 「知識や経験を還元したい」
 エイジレス・ライフ事例選定  (ニュータウン熟年クラブ )

 「地域の皆さんと共にやってきたことが認められた。皆さんが健康で集えることがなにより」―。そう話すのは那智勝浦町宇久井のニュータウン熟年クラブの峰武久会長だ。同クラブは内閣府が実施する令和2年度「エイジレス・ライフ実践事例および社会参加活動事例」の紹介事例に選ばれた。選定に至るまでの経緯や抱負などを峰会長に聞いた。

  □     □

■エイジレス・ライフ実践事例・社会参加活動事例とは



 内閣府では年齢にとらわれず、自らの責任と能力において自由で生き生きとした生活を送ることを実践している高齢者の事例(エイジレス・ライフ実践事例・個人)や地域で社会参加活動を積極的に行っている高齢者のグループ(社会参加活動事例・団体)を募集。

 その中から内閣府が紹介する事例を決め、広く紹介して国民の参考とすることを趣旨としている。同クラブはグループの事例に選定された。

 各都道府県、指定都市、中核市および高齢者関連団体から推薦を行い、本年度は全国で個人46件、団体45件を決定。和歌山県での団体選考は同クラブのみで、内閣府特命担当大臣から賞状と盾が贈られた。

  □     □

■同クラブの社会参加活動内容



 内閣府の資料によると、同クラブの社会参加活動内容は「新興住宅地という地縁・血縁の面から住民同士の関わり合いが薄い地域で、老人クラブが中心となって、災害時における住民相互の連携や活性化という目的で盆踊り大会を開催し、地域住民のつながりを再構築した。また、月2回のウオーキング等の多彩な活動を実施し、地域を盛り上げており、周辺地区の老人クラブの活動指針になっている」。

 町老人クラブ連合会事務局で同町社会福祉協議会の担当職員は「大変喜ばしい。会長や会員の皆さまのご努力のたまもの。今後の継続も願っています」と話した。

  □     □

■峰武久会長の思い



 和歌山県社協が実施する各地域の活性化を図るために必要なシニアリーダーの育成講座において、峰会長は2011(平成23)年から13(平成25)年まで計28回の講習を受講した。

 エイジレス・ライフ実践者として「現役社会で培った知識や経験を社会に還元する。新しい価値観で生き生きと、人生の総仕上げをする。まずは楽しく筋力を鍛え、脳トレの実践で『健康長寿』を目指す」というスローガンを掲げているという。

 峰会長は「今回のありがたい機会を通して会員同士の絆を深めるとともに、皆さんの長年の経験と知識をお借りしながら新しい活動に取り組んでいきたい」と話した。

(2020年9月25日付紙面より)

エイジレス・ライフ社会参加活動事例に選ばれたニュータウン熟年クラブの皆さん=23日、那智勝浦町のコミュニティセンター和
2020年09月25日
33 出身者の冥福祈り思い共に
 町内8地区で戦没者慰霊祭  (串本町 )

 串本町内8地区で22日から23日にかけ、戦没者慰霊祭が順次営まれた。遺族ら関係者がコロナ禍の情勢を鑑みながら参列し、太平洋戦争時に護国の礎となった出身者の冥福を祈り恒久平和を求める思いを共にした。

 本年度は19日現在で、コロナ禍の情勢を鑑みつつ9地区が感染症予防を考慮しながら戦没者慰霊祭を営む予定。うち6地区(潮岬、出雲、有田、大島、須江、樫野)が22日、2地区(田並、江田)が23日に地内の寺で例年通りまたは遺族会役員と住職のみで法要に臨んだという。

 大島地区は22日午前11時に神護山蓮生寺(磯﨑一寛住職)で戦没者慰霊祭があり、稲田賢区長や総代ら9人に加え町を代表して福祉課の中田匠課長も参列。磯﨑住職が法要を勤める中、中田課長は田嶋勝正町長のメッセージを代読し「国民の大半が戦争の悲劇を知らない世代である今、先の大戦で学んだ多くの教訓を心に刻み平和の大切さや戦争の悲惨さを風化させず次の世代へ伝えることがわれわれの責務。串本町は現下の新型コロナウイルス感染症を乗り越え、未来の担い手となる世代のため心豊かに暮らすことができるまちづくりに尽力し、恒久平和の実現に向け不断の努力を続けることを誓う」という思いをささげた。

 残る古座地区は例年秋の後半に期日を定めていて、本年度は11月中に善照寺で戦没者慰霊祭を営む方向で日程調整中という。

(2020年9月25日付紙面より)

蓮生寺で営まれた大島地区の戦没者慰霊祭=22日、串本町大島
2020年09月25日
34 社会奉仕の一環で除草作業
 高砂会が成川小運動場で  (紀宝町 )

 紀宝町成川の老人クラブ「成川高砂会」(森新一会長)は20日、同町立成川小学校運動場で除草作業に取り組んだ。

 全国老人クラブ連合会の全国一斉「社会奉仕の日」に合わせた活動。この日は42人が参加する予定だったが、雨天のため男性会員を中心に作業した。女性会員は日を改めて活動するという。

 高砂会は毎週土曜日に同校運動場でグラウンドゴルフを楽しんでおり、感謝の気持ちを込めて早朝から草刈りを行った。

 10月には同小運動会が予定されており、作業に参加した大藤伸之校長は「休日にもかかわらず、子どもたちのために作業していただきありがたい」と話していた。

 同小の児童からは、「いつも見守ってくださってありがとうございます。これからも元気でいてください」「地域を笑顔にしてくれてありがとうございます」といった感謝のメッセージと消毒液のセットが会員に贈られた。

(2020年9月25日付紙面より)

雨の中、草刈りに取り組む男性会員=20日、紀宝町立成川小学校運動場
2020年09月25日
35 元気になるための活力に
 コロナ終息への応援メッセージ展示  (新宮市社協 )

 新宮市社会福祉協議会は23日から、市福祉センターで市内小中学校の児童らが書いた新型コロナウイルス終息への応援メッセージを展示している。

 コロナの影響でさまざまな催しの中止を余儀なくされ、地域の人たちの不安を少しでも和らげて元気になる活力になればとの思いから企画。神倉、王子ヶ浜、三輪崎、熊野川、高田小・中の各学校が協力し実現した。

 同センター内には高齢者に向けた「一人一人大切な命。私たちと一緒に健康と幸せを守りましょう」「これからも病気に気を付けて、元気に長生きしてください」「コロナに負けるな!」「元気で心も体も大切に」など、子どもたちのそれぞれの思いを記した寄せ書きが並んでいる。展示は10月末までを予定している。

 同協議会生活支援コーディネーターの福島圭さんは「先生方の賛同に心から感謝しています。時代を担う子どもたちの力は町と人に元気をくれる。メッセージを受け取ることで、高齢者の方々が『良かった』『うれしかった』『元気になった』と思ってもらえれば幸いです。今後は各地区の民生委員の皆さんに協力していただきながら声掛けと同時に、このメッセージを伝え届けていければ」と話していた。

(2020年9月25日付紙面より)

展示された児童生徒の応援メッセージ=23日、新宮市福祉センター
2020年09月25日
36 那智勝浦町に爆破予告メール  本庁舎の警備を強化  
2020年09月25日
37 今月30日をもって終了  経営持続化支援金、「経営相談・給付金窓口」  (新宮市 )
2020年09月25日
38 健康に気を付け助け合いを  城山田老人クラブが総会  (新宮市熊野川町 )
2020年09月25日
39 10月から非紹介患者初診加算料を徴収  条例改正案を可決  (新宮市議会9月定例会 )
2020年09月25日
40 キシュウギク咲く  熊野川に秋の訪れ  
2020年09月25日
41 地域の安寧や繁栄祈願  規模縮小し宇久井神社例大祭斎行  (那智勝浦町 )
2020年09月25日
42 有資格者128人参加し対戦  前年度チャンピオン大会  (串本町 )
2020年09月25日
43 家族の応援受け一生懸命  高池保育所が運動会開く  (古座川町 )
2020年09月25日
44 岩石を偏光顕微鏡で観察  センターでイベントなど  (南紀熊野ジオパーク )
2020年09月25日
45 案内人「あゆ美ちゃん」発表  町の健康づくりキャラとして  (古座川町 )
2020年09月25日
46 地滑りの調査・解析進む  浅里地区で迂回路も整備  (紀宝町 )
2020年09月25日
47 金山が県大会で初優勝  マクドナルド・トーナメント  (少年野球 )
2020年09月25日
48 薄暮の事故防止に  「トワイライトホイッスル作戦」を展開  (熊野警察署 )
2020年09月25日
49 木本、紀南両校の在り方は  紀南地域高校活性化推協  
2020年09月20日
50 「故郷や家族に感謝」
 漁野理子さんが3位入賞  (日本学生陸上競技対校選手権大会 )

 太地町出身の漁野理子さん(早稲田大4年)が、11日に新潟県のデンカビッグスワンスタジアムで開かれた「第89回日本学生陸上競技対校選手権大会」(通称・日本インカレ)の女子走り幅跳びにおいて3位入賞を果たした。6㍍04の記録を残した漁野さんは「目標は優勝だったが自分の力を出し切れた。表彰台に上れたことを自分自身で評価したい」と語った。

 小学1年生で陸上に出会い、中学、高校と活躍の幅を広げてきた漁野さん。小学6年生で全国大会3位入賞を果たし、中学3年生で国民体育大会(国体)に出場し、近畿大会でも4位の成績を収めた。新宮高校入学後も国体やインターハイに出場し、早稲田大へと進んだ。

 大学2年で関東インカレ3位、日本インカレ4位に入賞し、3年でも関東インカレ3位となり日本インカレに出場した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から無観客で実施された今大会が最後の日本インカレとなった漁野さんは「けがもあった。周囲のレベルが高く、ついていくのが大変だった。小学生以来、全国の表彰台に上ることがなかったので、応援してくれる方々への恩返しやチームの上級生として活躍したい気持ちがいっぱいだった」とこれまでを振り返った。

 背中を追う後進に対して「良い記録が出ない時期が続いた。いろいろ経験してようやく自分の力が試合で発揮できるようになってきた。辛い時のほうが多いがくじけずに頑張ってほしい」とエール。

 故郷や家族には「小学校の時にスポーツクラブで陸上に出会ったからこそ今の自分がある」。

 「家族の理解や多大なサポートがあったからこそ、ここまで陸上を続けてこられた。喜んでもらえる結果が出せて良かった。感謝しています」と語った。

 10月には基準記録を突破した選手のみが参加できる日本陸上競技選手権大会に出場が決定している。漁野さんは「出たくても出られなかった最初で最後の大会。これまでやってきたことを悔いなく出して入賞できるよう頑張りたい」と抱負を述べた。

 半生を費やした競技人生の引退を決意した漁野さん。終止符を打つべく最後の大舞台に挑む。

(2020年9月20日付紙面より)

漁野理子さんが日本インカレ走り幅跳び競技の3位に入賞した(早稲田大学競走部提供)
2020年09月20日
51 規模縮小し厳かに式典斎行
 宇久井神社例大祭・宵宮祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井神社(男成洋三宮司)例大祭の宵宮祭が18日、本殿であった。毎年多くの人でにぎわうが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から宵宮と本宮の規模を縮小。神職や祭典役員、党家(とうや)講など関係者のみが参列して厳かに式典が斎行された。

 例年の宵宮では、式典後に宇久井青年会と秋葉会による神楽の奉納や宇久井婦人会による踊りが場を盛り上げ、盛大に餅まきが行われているが今年は取りやめとなった。

 式典では祭典委員長の亀井二三男さんが「祭典委員会で協議し、規模を縮小して例大祭を執り行うことになった。神輿(みこし)や御船も出したかったが密を避けるために取りやめました。来年こそは派手にやりたいと思う」とあいさつした。

 熊野那智大社から出仕した林美喜(よしき)権禰宜(ごんねぎ)が神事を執り行い、祝詞を奏上。出席者が玉串をささげた。

 式典後の神酒拝載(しんしゅはいたい)では林権禰宜が「あさっての本宮も天気に恵まれ、良いお祭りになるように心より祈願しております」と述べ、手にした杯で乾杯した。

 本宮は20日午前9時から式典のみ行われ、秋葉会と青年会が神楽を奉納する。

(2020年9月20日付紙面より)

規模を縮小し宵宮祭が斎行された=18日、那智勝浦町の宇久井神社
さまざまな思いを胸に乾杯した
2020年09月20日
52 チーム矢渕で最高の思い出
 矢渕中学校で体育祭  (紀宝町 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長、生徒231人)は19日、体育祭を開催。「矢渕しか勝たん!!~咲き誇れ君色の華~」をテーマに、生徒たちはグラウンドいっぱいに走り回り、爽やかに汗を流した。

 全生徒が駆け足で入場。竹原校長が「今日は素晴らしい天気になった。生徒同士がつながり合い、エネルギーを発散してください」、石垣芽愛実行委員長は「各チームが練習してきた成果を発揮して、優勝を目指しながら楽しむことを大切にしましょう」とあいさつした。

 6チームの各リーダーが「チーム矢渕で最高の思い出になるよう全力で頑張ることを誓います」と宣誓した後、競技開始。学年別の100㍍走や大縄跳びなどを繰り広げた。

 午後からは、クラブ対抗や全校リレーなどがあり、保護者やクラスメートから応援を受けて力走した。本年度は新型コロナウイルス対策として、生徒の同居家族のみが観戦した。

(2020年9月20日付紙面より)

選手宣誓する各チームのリーダー=19日、紀宝町立矢渕中学校
縄跳び競技で白熱する
2020年09月20日
53 みんなで踊って汗流す
 よさこいソーラン教室開講  (新宮市 )

 新宮市のくろしお児童館で17日、よさこいソーラン教室の開講式が開かれた。小学生11人が参加し、久しぶりの練習に笑顔で汗を流した。

 黄色のTシャツがトレードマークの同館のよさこいチームは、毎年新宮秋まつりや佐野柱松、南紀海彩まつりなどでダンスを披露している。例年は4月に開講しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で延期になっていた。

 この日は講師の前田優香さんと一緒にヒップホップダンスの基本ステップ「ランニングマン」を練習。2㍍以上の距離を取るなどの感染対策をしながら、楽しく体を動かした。休憩時間には昨年練習した「パプリカ」や「Make you happy」の曲を流して踊り出す姿も見られた。

 前田さんは「今年は発表の場であるお祭りも中止になったので、ステップ練習などを中心にやっていくつもり。制限も多いが、来年に向けて少しずつ練習を積んでいけたら」と話していた。

(2020年9月20日付紙面より)

ランニングマンの練習=17日、新宮市のくろしお児童館
2020年09月20日
54 陸上競技で開幕
 他競技は10月に開催  (東牟婁地方中学校新人大会 )
2020年09月20日
55 絵本や触れ合い遊び楽しむ  ベビーママサロンに9組  (那智勝浦町 )
2020年09月20日
56 殺処分ゼロを目指し  ミルクボランティアなど講習会実施  (和歌山県 )
2020年09月20日
57 立ち止まらず夢を描こう  第27回彩雲祭  (新宮高校 )
2020年09月20日
58 運動会に向け、一致団結  相野谷中全校生徒がダンス練習  
2020年09月20日
59 ネコのぬいぐるみ手作り  紀宝町福祉セで寺子屋分校  
2020年09月20日
60 羊毛コンテストで金賞  ひつじみかん牧場  (御浜町 )
2020年09月20日
61 クマノギク咲く  熊野古道高野坂  
2020年09月13日
62 マイナンバーカードの普及を 交付率向上に向け出張申請受付窓口も (新宮・東牟婁地方)

 「マイナポイントキャンペーン」がスタートして11日が経過した。マイナンバーカードを取得し、スマホやパソコンなどからポイント付与を予約。キャッシュレス決済サービスを指定すると来年3月まで、1人5000円相当を上限に決済やチャージ金額の25%をポイントとして受け取れる。

 マイナポイント事業は、消費の活性化やマイナンバーカードの普及促進、キャッシュレス決済の基盤構築を目的に国が取り組む施策で、4000万人分の予算を組んでいる。事業終了は来年3月だが、マイナンバーカードの申請から交付まで約1カ月を要するため、キャンペーンを機会に申請を考えている人は注意が必要だ。

 マイナンバーカードは、公的な本人確認書類として利用できるカードで、通知カードさえあれば申請できるうえ、一度入手すればたとえオンライン環境がなくてもコンビニATMなどさまざまな窓口でマイナポイントの登録を受け付けている。また、昨年11月からは旧姓併記が可能となり、旧氏で本人確認ができるようになった。

 しかし、総務省によると全国のマイナンバーカードの交付数は9月1日現在で2469万3970枚。人口に対する交付率は19・4%にとどまっている。

 11日、新宮・東牟婁の各市町村に取材したところ、人口に対する交付率は▽新宮市15・3%(8月末現在)▽那智勝浦町14・4%(8月1日現在)▽太地町16・5%(8月23日現在)▽串本町15・5%(8月末現在)▽北山村23%(同)―と、北山村以外は全国平均の19・4%(9月1日現在)を下回っている(古座川町は担当者不在のため未回答)。

 マイナンバーカード普及に向けた取り組みとして、新宮市では庁舎内にマイナンバー申請サポート窓口を設置しているほか、10月から毎月1回日曜交付を行っていく構えだ(日時は広報などで告知)。

 和歌山県でも交付率向上に向け、26日(土)午前10時から午後4時まで、同市橋本のイオン新宮店で出張申請受付窓口を開設する予定。新宮市民窓口課の担当者は「マイナンバーカードは今後の国の施策に関わってくるもの。今後も普及に努めていきたい」と話している。

(2020年9月13日付紙面より)

新宮市役所ではサポート窓口も設置している=11日
2020年09月13日
63 体ほぐして転倒予防
 ふれあいいきいきサロン  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町の日足相須集会所で11日、日足相須と椋井地区のふれあいいきいきサロンがあった。地域住民8人が集い、介護予防体操で体を動かした。

 サロンは地域のコミュニティーづくりや介護・寝たきり防止、1人暮らしの人への見守りなどを目的に、区と市社会福祉協議会が協力して開いている。手指消毒や参加者全員の検温、マスク着用などの新型コロナウイルス対策を取りながら実施した。

 この日は熊野川地域包括支援センター職員で看護師の岡崎久子さんが体操を指導。後期高齢者の要介護状態の原因になる認知症、高齢による衰弱、骨折・転倒を防止するため、脳のトレーニングを取り入れながら全身をほぐした。参加者は、足でステップを踏みながら3の倍数で手をたたくなど、難しい動きに四苦八苦しながらも楽しい時間を過ごした。

 参加した城千代子さんは「家ではなかなか体操はできないが、ここに来たら教えてもらえるし、みんなもいる。楽しい」と話していた。

(2020年9月13日付紙面より)

ストレッチで体を伸ばす=11日、日足相須集会所
2020年09月13日
64 事前の備えと早めの避難を
 持ち出し袋にマスクや消毒液も  

 台風シーズンを迎え、避難路や避難所の確認、非常持ち出し袋の準備など災害への備えがより重要となっている。加えて、今年は新型コロナウイルスへの対応も必要だ。

 紀宝町では、防災対策の一つとして、防災無線の戸別受信機を全戸配布しており、放送内容は自宅電話や携帯電話からフリーダイヤル(0120・334・119)でも確認できる。

 避難所での新型コロナ対策として、自宅の災害リスクを把握した上で避難の仕方を確認するよう呼び掛けている。

 災害リスクがない場合は「①在宅避難」、災害リスクが少しでもある場合は友人、知人、親戚宅への「②縁故避難」、ワンボックスカーなど足を伸ばして寝ることができる車を保有している場合は「③車中泊」ができるか検討するよう求めている。①~③の避難が困難な場合は、避難所への避難を行ってほしいという。

 非常持ち出し袋にはマスクやアルコール消毒液、スリッパ、体温計、使い捨てビニール袋、携帯トイレなどを追加する。

 町の担当課では「感染リスクを恐れて避難行動をちゅうちょせず、最寄りの避難所などへの早めの避難を心掛けましょう。日頃から非常食や水を備蓄し、防災マップに目を通すなどして避難所への避難が必要かどうか、よく考えておきましょう」としている。

(2020年9月13日付紙面より)


2020年09月13日
65 事務組合への加入や学童設置など  一般会計補正予算が可決  (那智勝浦町議会 )
2020年09月13日
66 60歳からもう一人生  教え子に思い出の映像届ける  
2020年09月13日
67 川の近くでは遊ばない  土砂災害や大雨の怖さ学ぶ  (丹鶴幼稚園 )
2020年09月13日
68 骨健康度をチェック  子育て中の母親が学び深める  (紀宝町 )
2020年09月13日
69 地域を支える仕事を学ぶ  三輪崎小4年生が社会科校外学習  (新宮市 )
2020年09月09日
70 早船競漕を取りやめ 例大祭に向け事故防止協議会 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(木)、16日(金)=に向けた事故防止協議会が7日夜、同大社双鶴殿であった。約20人の関係者らが、安全に例大祭が執り行われるよう注意事項などを話し合った。なお、今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から、早船競漕(きょうそう)を取りやめ、一部規模を縮小し斎行する。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。

 2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。

 上野宮司は早船競漕の取りやめについて、7月から各地区の意向を聞いていたが、いまだコロナの終息が見えない現状を鑑み取りやめに至ったと経緯を説明。「規模は縮小するが古来の習わしにのっとって執り行っていきたい」と述べた。

 今年の留意事項には▽参列の自粛を行う▽大祭供奉(ぐぶ)員を減らす▽参加者、関係者の体温検査を行う▽参加者、関係者へ手の消毒、人との距離の確保、マスク着用を呼び掛ける▽直会(なおらい)の中止―など、コロナ感染対策が盛り込まれた。

 15日の本殿大前の儀は参列を呼び掛けず神社関係者のみで営む。渡御式は参列者を例年の5分の1程度とし、神馬渡御式は同大社を出立後、登坂を通って阿須賀神社に向かい、市内を回らず同大社に戻る。神輿渡御式では神幸船神輿を使用。出立後、市内を回らずそのまま河原へ向かう。

 上野宮司は「コロナの影響で今年はさみしいお祭りになると思う。渡御することは民俗的に見ても古い風習。渡御があってこそ意味がある」と祭りへの思いを語った。

(2020年9月9日付紙面より)

例大祭に向け協議が行われた=7日夜、熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2020年09月09日
71 家族ら迎え集大成を披露
 吹奏楽部第8回定演開く  (潮岬中 )

 串本町立潮岬中学校(水上茂秀校長)の吹奏楽部(谷下好花部長、部員13人)が5日、同校体育館で第8回定期演奏会を開き現ユニットの集大成となる演奏を響かせた。

 この定演は約7年前、部員数増を背景にし校外活動が多い串本古座高校吹奏楽部の姿勢に憧れた当時の部員が一丸発起して始めた取り組み。以来3年生部員最後の出演機会として回を重ねている。

 本年度は新型コロナウイルスとの兼ね合いで中止を考えた時期もあったが、学校が対外的な関わりを避け校内未感染である状況と社会情勢にひるまず熱心に活動する部員の姿を判断材料にし、事前の呼び掛けを校区全体ではなく生徒教職員と家族に限定する形で実施を目指してきたという。

 当日は指揮者を務める坂本健斗顧問と賛助出演のOB・OGも加えた15人組で本番を迎え、家族や教職員ら約50人が来場。水上校長はつなぐ意思と自助能力の高さが現在の部員の持ち味だと評価し「熱意に満ち、思いのこもった味わいのある演奏を期待する。来場の皆さまには温かい鑑賞をお願いしたい」とあいさつして開演に花を添えた。

 プログラムは前後半の2部構成で、計10曲を演奏。演奏以外のパフォーマンスは特になかったが、後半は青色のジーンズをはいてステージの印象を切り替える趣向を交えた。後半終了後はアンコールの声が掛かり、さらに1曲を奏でて定演を締めくくった。

 坂本顧問は「臨時休業で活動できず8月の吹奏楽コンクールも中止となって音楽は無力だと感じた時期もあったが、それでも熱心に打ち込む生徒の姿を見て指導する自分もやりがいを感じた。地域に愛される吹奏楽部としてこれからも頑張っていきたい」とあいさつして来場に感謝。

 定演を終えて谷下部長(3年)は「感染の予防もある中で開催させてくれた先生方にまず感謝したい。今回はコロナウイルスで不安を感じている人に元気を出してもらうため、みんなで楽しめる定演を目指して練習してきました。今日はその力を十分に出し切ることができ、これが皆さんの楽しみになっていたらうれしい。私たち3年生は今日で引退になるけれど、2年生、1年生はこれからもみんなで力を合わせて頑張ってほしい」と胸中を語った。

(2020年9月9日付紙面より)

現ユニットの集大成となる演奏を響かせる吹奏楽部の部員ら=5日、串本町立潮岬中学校
部員らの演奏を見守る家族ら
2020年09月09日
72 命の大切さや防災学ぶ
 龍神中生徒24人が来町  (那智勝浦町 )

 和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)は4日、那智勝浦町体育文化会館と同センターで熊野地方へ体験学習に訪れた田辺市立龍神中学校の1年生24人を迎え、土砂災害についての学習を行った。2011年に発生した紀伊半島大水害の被災者で、同水害の語り部を続ける同町井関の防災士・久保榮子さんが紙芝居などを用いて水害当時の状況を伝え、生徒らは命の大切さや災害への学びを深めた。

 同校では以前より、現地に赴いての体験学習を各学年で実施している。1年生は昨年から「紀南体験学習」として、同町と串本町を訪れている。

 1泊2日で地方の文化や食の大切さ、自然を学び考える内容となっており、生徒らは3日に同町の大門坂を歩き串本町へ。天候不良のため、予定していたシュノーケリングは中止し、海中公園や南紀熊野ジオパークセンターで翌日の土砂災害について事前学習を行った。

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■土砂災害について



 坂口所長は土砂災害は命を落とす確率が高く、身近で発生している災害であると説明。土石流や地滑り、がけ崩れ、深層崩壊があるとし、事例ごとに画像や動画をスクリーンに映し出した。

 和歌山県は80%が山地であり雨が多いため、毎年土砂災害が発生していることを知ってほしいと述べた。「紀伊半島大水害時には田辺では深層崩壊や土石流が発生し、新宮市や那智勝浦町では土石流が発生した」とし、「災害時は早めの避難を」と呼び掛けた。

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■紙芝居と○×クイズ



 久保さんは自身の水害体験をまとめた紙芝居を披露。「激流に流された」「フェンスに引っ掛かり助かった」「夫を失った」「娘との再会」などの実体験を、感情を込めて読み、生徒は真剣な表情で内容に耳を傾けていた。また、近所の住民に聞き取った当時の状況を紹介し、自助や共助の大切さを説明した。

 その後、久保さんはウサギのコスチュームで登場。素早い避難の重要性を表すために「脱兎(だっと)の如(ごと)く」といわれるウサギをコスチュームにしたと話し、○×クイズを実施。「自分の命は自分で守る」「電気、水道、ガスで一番失ってはいけないのは電気である」などの防災に関する問題を出し、生徒は楽しみながら学びを深めた。

 久保さんは「早めの避難には準備が必要。そして自分の命や家族、近所の方の命も大事。どうか私の紙芝居を教訓にしていただき、命が守れるように行動してほしい」と締めくくった。

 生徒を代表し、山本浬(かいり)君が「今日は防災について早めの避難で大切な命がたくさん守れることが分かった。学校へ戻りみんなに伝えていきたいです。ありがとうございました」と感謝を述べた。

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■啓発センターで学ぶ



 久保さんらの講演後、生徒らは市野々地区にある土砂災害啓発センターに移動。実験装置を用いて砂防えん堤の効果や重要性を理解するとともに、実際の砂防えん堤の前でその仕組みや種類などの説明を受けた。

 新行靖校長は「どのような災害が起きるか分からない。中学生は家族や地域を助けることができる力を持っている。減災・防災に携わることのできるリーダーになってほしい」と語った。

(2020年9月9日付紙面より)

久保榮子さんが水害の様子を伝えた=4日、那智勝浦町体育文化会館
実験装置で土石流などを学んだ=同日、土砂災害啓発センター
2020年09月09日
73 園児がプレゼント手作り
 わかば保で敬老の日に向け  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町天満のわかば保育園(山田眞理子園長、園児81人)では現在、21日(月・祝)の「敬老の日」に向けたプレゼント制作が進んでいる。

 同園が開いている敬老会には例年100人を超える祖父母が参加し、園児の歌やダンス、触れ合い遊びで楽しい時間を過ごす。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、全員でプレゼントを手作りすることになった。

 園児たちは年齢に合わせ、スタンプを押したり、花やトンボを工作したりしてメッセージカードを飾った。5歳児は紙を絵の具で染めるところからスタートし、ピンクやオレンジのコスモスの飾りを完成させた。

 同園では運動会に向けた行進や鼓笛隊の練習も始まっており、毎日元気な声が響いている。山田園長は「規模を縮小したり、入場制限を掛けたりと工夫しつつ、園児たちが楽しみにしている発表会や運動会などを開いていきたい」と話していた。

(2020年9月9日付紙面より)

コスモスの飾りを工作する5歳児=8日、那智勝浦町のわかば保育園
スタンプでカードを飾る=8月25日、那智勝浦町のわかば保育園
2020年09月09日
74 自分の命は自分で守る  井田小全児童が防災学習  (紀宝町 )
2020年09月09日
75 「元気の秘訣は食べること」  山際さんら100歳の長寿祝う  (紀宝町 )
2020年09月09日
76 当局初日に23案件を上程  古座川町議会9月定例会始まる  
2020年09月09日
77 外壁や設備に影響及ぶ  トルコ記念館で落雷  (串本町 )
2020年09月09日
78 本を知り、人を知ろう  ビブリオバトル開催に向け  (新宮・東牟婁 )
2020年09月09日
79 コロナ対策などを上程  9月定例会が開会  (那智勝浦町議会 )
2020年09月09日
80 「これからも元気でいる」  下茂光卋さんの百寿祝う  (新宮市 )
2020年09月09日
81 お悔やみ情報
  
2020年09月05日
82 キャンドルに祈り込める
 那智谷大水害遺族会が追悼式  (紀伊半島大水害から9年 )

 2011(平成23)年に発生した紀伊半島大水害から9年を迎えた4日未明、那智勝浦町井関の紀伊半島大水害記念公園で那智谷大水害遺族会(岩渕三千生代表)による追悼式があった。犠牲者の遺族ら25人が参列し、さまざまな思いを胸に死者・行方不明者数と同じ29個のLEDキャンドルに明かりをともした。

 例年、追悼式で使用するキャンドルは水害で同級生を亡くした井上絵里香さんが中心となり、町立市野々小学校などの児童や町内外の有志で作っっている。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止などの観点から中止となった。そのため、火を使わないLEDのキャンドルライトを用いることとなった。

 追悼式は午前1時から始まり、岩渕代表のあいさつ後、参列者が静かに黙とうをささげた。

 水害で妻と娘を失った寺本眞一さん(67)は「9年前の出来事が頭の中によみがえってくる。何もできなかったことを悔やみ、毎年思い出す。妻と娘には向こうで仲良くしてほしいと伝えた。コロナのこともあるが、今年も皆さま方が集まってくれていることがありがたい。息子もこの地域へ戻ってきてくれた。災害や産業などについて勉強してほしい」と語った。

 岩渕代表(59)は水害について「昨日のことのように毎年思い出す。29人の皆さまには那智谷の復興を見守っていただきたい」。今後起こり得る災害について、自分の身は自分で守る行動を心掛けてほしいと述べ「発生した事案などを後世に伝えることが重要。この先もずっと行事を続けていきたい」と話した。

(2020年9月5日付紙面より)

祈りを込める遺族ら=4日未明、那智勝浦町の紀伊半島大水害記念公園
今年も明かりがともされた
2020年09月05日
83 安全意識の強化目指す
 消防安全の日の誓い  (新宮市 )

 新宮市消防本部(越水薫消防長)の消防顕彰碑前で4日、「消防安全の日の誓い」があった。消防団員ら33人が参列し、顕彰碑前で黙とう。哀悼の意をささげるとともに、越水消防長が「常に危険と隣り合わせの現場活動の中で、職・団員一人一人が安全な活動ができるよう日頃から訓練や研修を重ね、市民の負託に応えることのできる職員に」と消防体制の全力のかじ取りと安全意識の強化を誓った。

 2011(平成23)年の紀伊半島大水害により、市消防団員2人が殉職した。市内では11人(消防団員除く)が亡くなり、1人が行方不明となるなど多くの市民が犠牲となった。甚大な被害が出たことを受け、市消防本部では安全第一意識のうえで活動することを誓い、同日を「消防安全の日」と定めている。同水害の翌年以降に採用した職員が54人中19人(35%)いることから、災害を風化させないことと、消防職員の安全意識を再確認する目的もある。

 越水消防長は9年前の大水害を振り返り「壮絶な光景は月日がたった今もなおわれわれの心に深く鮮明に刻み込まれ忘れることはできない」。

 台風9、10号の影響や今後本番を迎える台風シーズンに危惧し「現場活動においては経験に基づいた経験則で判断することが必要となる場面も少なからずある。若い職員の皆さんにおいては先輩職員からのアドバイスや教訓を真摯(しんし)に受け止め、また、先輩職員においては後輩育成のため、市民のためにさらなる尽力を」と訓示。

 「皆さんと一緒に市民の安心・安全を守ることのできる新宮消防となるよう、全身全霊で取り組む」と誓いを新たにした。

(2020年9月5日付紙面より)

顕彰碑に向かい、哀悼の意をささげた=4日、新宮市消防本部
2020年09月05日
84 世界の子どもにワクチンを
 キャップ3302個集める  (成川小児童会 )

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長)の児童会(大植心晴会長)は3日、児童たちで集めたペットボトルキャップを紀宝町社会福祉協議会に寄贈した。児童たちの思いが詰まったキャップは、世界の子どもたちにポリオワクチンを届ける「エコキャップ回収運動」に生かされる。

 ボランティア活動として「人の役に立てることをしよう」と児童会役員で話し合い、回収運動に取り組むことを決めた。8月7日の1学期終業式では寸劇を交えて全校児童に運動の趣旨やボランティアの大切さを伝えた。

 2学期が始まった24日から回収したところ、4日間で3302個が集まった。キャップ860個で1人分のワクチンになることから、3・8人分の費用となった。

 児童を代表して大植会長(6年)をはじめ、副会長の七滝勇奈さん(6年)、書記の谷口綾菜さん(6年)、役員の玉置ましろさん(6年)、清水瑠嘉さん(5年)、谷口友絃君(4年)が社協職員にキャップを託した。

 大植会長は「予想以上に集まってうれしかった。全校児童が協力してくれたことに感謝しています。これからも活動を続けたい」と話していた。

 町内では、矢渕中学校ボランティア委員会や放課後児童クラブ「きほっこ」がこの活動に取り組んでいる。

(2020年9月5日付紙面より)

町社協職員(右)に3302個のキャップを託す児童会役員=3日、紀宝町立成川小学校
2020年09月05日
85 災害に強いまちづくりを
 大水害献花式で誓い新た  (新宮市 )

 新宮市は4日、同市熊野川町日足の熊野川行政局で紀伊半島大水害の犠牲者を弔う献花式を営んだ。田岡実千年市長、向井雅男副市長、速水盛康教育長、市幹部職員、久保智敬市議会議長をはじめ市議会議員ら約30人が参列。犠牲者の冥福を祈るとともに災害に強いまちづくりを誓った。

 献花式は例年、同町田長の道の駅「瀞峡街道 熊野川」の紀伊半島大水害慰霊碑前で実施しているが、今年は大雨、雷注意報が発表されていたことから急きょ会場を変更。参列者らは熊野川に向かい黙とうをささげた後、白い菊の花を供えた。

 田岡市長は「熊野地方に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害から9年の歳月が過ぎようとしている。犠牲となられた方々のみ霊のご冥福を心からお祈り申し上げます。この災害で亡くなられた方々の無念の思い、ご遺族の深い悲しみを忘れることなく、今後も災害に強いまちづくりに全力で取り組んでまいります」と誓った。

 式後、報道陣に対し「現在、台風10号が日本列島に近づいている。コロナ禍も重なる中、市としても市民の安心安全のために災害対策を最優先に気を引き締めて取り組んでいきたい」と決意を新たにした。

(2020年9月5日付紙面より)

多くの花が手向けられている=4日、熊野川町田長の紀伊半島大水害慰霊碑
追悼の花をささげる田岡実千年市長ら=同日、新宮市熊野川町の熊野川行政局
2020年09月05日
86 新宮高校、男子が全種目優勝 近畿高校選手権・全国高校選抜バドミントン大会県予選 
2020年09月05日
87 命令違反などで訓告処分  コロナ感染の消防職員  (那智勝浦町 )
2020年09月05日
88 過去10年で最高額の予算  コロナ対策など124億円  (那智勝浦町 )
2020年09月05日
89 1位に佐藤芳幸さんの「夕映え」  熊野ネイチャーフォトクラブ8月例会  
2020年09月05日
90 政府のマスクにワンポイント  工夫施し利用者に配布  (太地町 )
2020年09月05日
91 今シーズン7頭上陸  遅い時期の産卵に懸念も  (王子ヶ浜のアカウミガメ )
2020年09月05日
92 自分や相手の体よく知って 下里中で思春期講座 (那智勝浦町)
2020年09月05日
93 特別なウミガメセット  敬老の日の贈り物に  (ウミガメ公園 )
2020年09月05日
94 増える個体数と強まる対処  イノシシ有害捕獲数が急増  (串本町・古座川町 )
2020年09月05日
95 町長90歳以上在宅者祝う 町社協の敬老訪問始まる (古座川町)
2020年09月05日
96 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第19回】お総菜買ってもいいの?  

 まだ残暑が厳しい日が続きますね。コロナ禍でいつもとは違う夏が終わろうとしています。そして、また忙しい日々が始まりますね。私も、すっかり夏休みボケで、リズムを取り戻すのに四苦八苦しています(笑)。先日、「ポテトサラダ論争」が盛り上がったのは、皆さんもご存じですよね。スーパーで知らないおじさんに、「母親ならポテトサラダくらい作れ」と言われた話です。各メディアがこぞって取り上げ、いろんな意見が飛び交っていました。食育の話となると、すでに出来上がったお総菜はその対極のものだと思われがちです。イメージとして、食育=オーガニック・無添加と思われている方も少なくありません。ですが、私の考える食育は、お総菜オッケーです!忙しい毎日の中で、日々同じように食事作りに時間を割くのは、なかなか大変ですよね。私は、時間がない中食事を作り、余裕のない気持ちで食べるくらいなら、お総菜をゆっくり会話をしながら食べる方が、お子さんのためだと、本気で思っています。

 児童期の家庭での食生活が、大学生にどう影響しているかを調べた研究があります。この研究結果がとても興味深いのです。『児童期の中食(いわゆるお総菜やお弁当のことです)の頻度や、旬の食材や郷土料理の出現頻度は、(大学生になってからの)「現在の食環境」や「食事づくりへの興味」「食事での健康への配慮」などと、関連があるとは言えなかった』(長崎国際大学「大学生の児童期の家庭での食教育が現在の食生活に与える影響」、2014年)

 つまり、お総菜がその後の食生活に悪影響を与えることはないということだと私は考えています。ただ、お総菜には家庭で作るものより、味付けが濃く塩分が多いものもあるでしょう。その分の塩分などは翌日カバーするということを心掛けてみてください。私がいろいろな研究結果を見てきて思うのは、食事を用意するときに大切なのは、「家族のことを思って準備すること」。一番はこれだと思っています。疲れたとき、大変なとき、無理して食事作りに追われずに、お総菜を使ったり、外食してもいいんです。お総菜も家族のことを思って選べば良いんです。そして、できた時間で、その日あったことをいろいろと話しながら、一緒に食事を楽しんであげてください。一緒に食事を食べることは、子どもの自己肯定感を高めるだけでなく独立心も育みます。

 できれば、一緒にスーパーに行って、お総菜を選んではいかがでしょうか? 子どもが食べたいというものがあれば、「これだと野菜が足りないね、あと何を買えばいいかな?」と相談し合えば、これまた立派な食育です。

 どうか、知らない誰かの「良い母親像」に惑わされず、幸せな食卓で楽しい時間を過ごしてほしいと思います。

(2020年9月5日付紙面より)

2020年09月01日
97 元気いっぱいの大絵馬完成
 飛鳥神社で丑とクジラ描く  (太地町 )

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は8月29日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で来年の干支(えと)である「丑(うし)」と「クジラ」2枚の大絵馬づくりを行った。同町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の4歳から11歳までの子どもたち10人が元気いっぱいの絵を描いた。大絵馬は正月に同神社と金刀比羅神社に掲げられる。

 髙橋宮司によると、大絵馬づくりは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」が目的。大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。同町の坂下工務店が作成した。

 この日は3密を避けるとともに、常に換気を行いマスクを着用するなど新型コロナウイルス予防を徹底した。

 髙橋宮司は「太地町を元気にするために皆さんにクジラと丑の絵馬を描いていただきたい。コロナを吹き飛ばしてください」と述べ、法花会長は「暑い中のご参加ありがとうございます。元気いっぱいに絵を描いてください」とあいさつした。

 日展や新日春展の会友である土長さんが大絵馬に下絵を施し、子どもたちはアクリル絵の具と筆で各自好きな色を塗り、絵を完成させていった。

 町立太地小学校5年の東桃子(とうこ)さんは「クジラのしっぽが細かくて難しかった。コロナのせいで催しもなくなっているのでみんなで絵が描けたのが楽しかった」と笑顔で話した。

 絵の仕上げを行った土長さんは「楽しさと元気、力強さが伝わってくる絵馬になった。子どもたちの良い思い出になってほしい」。

 和田委員長は「良い絵馬が完成した。来年は子どもたちがコロナ禍で萎縮することなく、生き生きと活動に取り組んでもらえる年になってほしい」と語った。

 髙橋宮司は「楽しそうに描いていただきうれしい。できれば毎年実施して、全ての干支の絵馬を作りたいと思う」と述べた。年末に大絵馬の除幕式を予定しているという。

(2020年9月1日付紙面より)

完成した大絵馬を前にマスクを外し記念撮影=8月29日、太地町の飛鳥神社
懸命に色塗りや絵に打ち込んだ
2020年09月01日
98 初のオンライン授業実施
 町教育研究会ICT部会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育研究会ICT部会研修会が8月28日、町立市野々小学校(中西健校長、児童31人)と宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)で開かれ、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を用いた町内初のオンライン授業が行われた。

 国が推進するGIGAスクール構想への対応やへき地の小規模校同士の交流など、さまざまな視点から児童にとってより良い授業の在り方を模索することが目的。ICT部会には、町立宇久井小学校、市野々小学校、太田小学校、色川小学校、那智中学校の5校が所属し、本年度はオンラインツールを活用した遠隔授業をテーマに研究を進めている。

 この日は宇久井小学校から平瀬公士教頭が国語科の「漢字の勉強」の授業を行い、遠隔で市野々小学校の5、6年生9人が3グループに分かれて授業を受けた。児童からは「時々声が聞き取りづらいこともあったが、意外と普通に授業が受けられた」との声があった。

 教職員による研究協議では、適切な声の大きさや画面との距離の他、スピーカーや電子黒板、町内の広域Wi―Fi(ワイファイ)などハード面の整備の必要性についても議論が交わされた。

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■GIGAスクール構想

 GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の略。義務教育を受ける児童生徒に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境を整備することで、一人一人に公正に個別最適化され、資質・能力を確実に育成できる教育ICT環境を実現する構想。統合系校務支援システムの導入で、教員の働き方改革につなげる狙いもある。

(2020年9月1日付紙面より)

遠隔で授業を受ける5、6年生=8月28日、那智勝浦町立市野々小学校
平瀬公士教頭(右)が遠隔授業を行う(同町立宇久井小学校提供)
2020年09月01日
99 センター拠点でツアーなど
 認定6周年記念行事終盤  (南紀熊野ジオパーク )

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターとその周辺で8月29日、ツアー「マグマを作ってみよう実験で謎を解き明かします『本州最南端潮岬の謎に白黒つける』」があり親子2組4人が実感を得ながら大地の成り立ちの一端に触れるなどした。

 このツアーは、日本ジオパーク認定6周年記念イベント「行ってみて 知ってみて 南紀熊野」の一環。同パークの推進協議会とガイドの会が両主催でツアーやワークショップを複数計画し、22日~31日の間で順次実施して同パークと接点を持ち理解を深める機会を提供した。

 期間終盤での実施となったツアー「マグマを作ってみよう実験で謎を解き明かします『本州最南端潮岬の謎に白黒つける』」は同センターを拠点にして火成岩やその大地の成り立ちに触れる内容で、同パークガイドの芝﨑浩子さんと伊藤幸子さんが担当。前半は本州最南端・クレ崎付近の浜にある石などを観察し、後半はセンター内で岩石に熱を加えるとマグマになることなどを確かめた。

 実験では潮岬で多く見られる火成岩の一種・玄武岩の砂と市販の珪砂(けいしゃ)を、融点降下剤(炭酸ナトリウムとホウ砂を使用)を混ぜた状態で加熱。もともとは岩だった砂が溶岩になることを確かめた後、冷め方の違いで岩のでき方が違ってくることなども観察した。

 本紙エリア内から参加した子どもは、実験結果への驚きに加えて石にいろんな種類があることに興味を示していた。29日は当日受け付けのワークショップ「絵本の読み聞かせ」もあり、同センターによると居合わせた家族連れが館内見学の一端で利用したという。

(2020年9月1日付紙面より)

本州最南端・クレ崎付近の浜にある石などを観察=8月29日、串本町潮岬
火成岩由来の砂を加熱して変化を観察
2020年09月01日
100 不思議な感触でかわいい
 中央児童館で「スライムをつくろう!!」  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館で8月29日、「スライムをつくろう!!」があった。同館に登録している小学1~5年生18人が参加し、色とりどりのスライムを作った。

 子どもたちは職員から注意事項と説明を受けると作業を開始。容器に洗濯のりを入れて赤、青、黄、緑の食用色素を選び着色した後、重曹とコンタクトレンズ洗浄液を加えてかき混ぜていくと不思議な感触のスライムが完成した。手に取った子どもたちからは「何かかわいい」「気持ちいい」などの声が上がり、にぎわった。

 奥田颯大(そら)君(8)は「ネバネバしていて何とも言えない感覚。スライム作りは久しぶりだったので楽しかった」。栗本玲菜さん(10)は「前に作った時よりも上手にできて良かったです。感触が気持ちよくて簡単なので、また作ってみたい」と話していた。

(2020年9月1日付紙面より)

スライム作りに取り組む子どもたち=8月29日、新宮市野田の中央児童館
2020年09月01日
101 リレーは木本、御浜が優勝  中学校陸上記録会  (熊野市・南牟婁郡 )
2020年09月01日
102 自然公園で清掃活動に汗流す  鵜殿女性の会が作業  (紀宝町 )
2020年09月01日
103 口腔内の状況を把握  歯と口の無料健康診断  (紀宝町 )
2020年09月01日
104 野生のサルにご注意  まちなかで目撃情報  (新宮市 )
2020年09月01日
105 山道にコマツナギの花  那智勝浦町小阪  
2020年09月01日
106 「自然汚す不法投棄やめて」  長野川に大量の家庭ごみ  (那智勝浦町 )
2020年09月01日
107 感染症対策し催し楽しむ  梛で「であいミニ夏祭り」  (太地町 )
2020年09月01日
108 来館者の体温瞬時に測定  文化セにサーマルカメラ  (串本町 )
2020年09月01日
109 町民参加でロケット振興  今秋から事業展開に着手  (串本町 )
2020年09月01日
110 お悔やみ情報