下里神社で迎春準備 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)は28日、初詣や歳旦祭に向けた迎春準備を実施した。神社役員や総代ら7人が鳥居のしめ縄の作成や張り替え、のぼりの設置などに取り組んだ。
この日は新型コロナウイルス感染拡大防止に努めながら、総代らが駐車場や境内を清掃。同神社の鳥居用に3反のサラシで長さ2㍍、直径6㌢のしめ縄や護国神社用の一回り小さいしめ縄などを作成した。
境内の樹齢400年と推定されるクスノキ用のわら製のしめ縄の準備が整うと協力して鳥居や拝殿など10カ所で張り替えをし、門松や奉納旗も設置した。
同神社によると、コロナ対策として、7年ほど前から実施してきたぜんざいの振る舞いや恒例のお神酒も取りやめるという。さらに手水(ちょうず)舎には消毒液を置き、参拝の際はマスク着用を呼び掛けている。
山本宮司は「コロナの関係で歳旦祭への招待もできずに残念。皆さんが元気にならないとさみしい。来年は早期に終息し、例年通りの行事ができることを祈っている」と話した。
なお、初詣は1月1日(金・祝)午前0時に開門し、歳旦祭は同日午前9時から同神社本殿で山本宮司や総代らで神事を執り行う。
(2020年12月31日付紙面より)
水族館で正月展示始まる (串本海中公園 )
串本町有田にある串本海中公園センター水族館のトピックス水槽で27日、正月期間限定展示が始まった。期間は来年1月11日(月・祝)まで。
この水槽は館内Aゾーンにあり、常設ではなく串本の海の旬の話題を伝える目的で適時飼育展示対象の生き物を入れ替えながら紹介する形で活用。ただし年に2期、クリスマスと正月は時期に合わせた展示を飼育スタッフが創意工夫をして行う形が慣例になっている。
今回の展示は中村公一さんと佐久間夢実さんが担当。水槽内を「海中神社」の鳥居やさい銭箱、門松や七福神の置物などで飾り付け、串本の海からハコフグの仲間・ウミスズメとシマウミスズメを迎え入れている。
ウミスズメの仲間は目の上に角のような突起があるのが特長で、英名では「Cow Fish」(牛魚)と呼ばれている。ここに来年のえと「丑(うし)」とのつながりを求めて選んだという。
28日現在、ウミスズメ1匹、シマウミスズメ4匹を飼育展示している。日々の状況を見て内容を変える場合があるので了承してほしいという。
来館者の反応は上々で、28日は来館者の大半が一足早い迎春ムードに興味を示し、手にしたカメラで撮影する姿も多々。佐久間さんは「ウミスズメは目の印象がとても強く愛嬌(あいきょう)のある魚。水槽も映えるよう華やかに飾っているし、参拝をするような様子も時折見せてくれるので、写真を撮りながらゆっくりと親しんでもらえれば」と多数鑑賞を期待した。
この水槽を見るときは入館料が必要となる。同センターは年末年始も無休で、開館時間は午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)。感染症予防の一環で、正月三が日恒例の餅まきは中止としている。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。
(2020年12月31日付紙面より)
さい銭箱設置など準備進む (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)は29日、初詣の参拝者を迎えるに当たり、拝殿手前に幅約8㍍のさい銭箱を設置した=写真。同大社では他にも、要所要所に消毒液を配置するなどの新型コロナウイルス感染防止対策を講じ、年末年始の参拝者を受け入れる準備を進めている。
新年の参拝者を迎えるに当たり、上野宮司は「信仰心でおいでになる人も多い。イラスト入りのポスターで注意事項を呼び掛けるなど、神社としてスムーズにお参りできるように誘導したい」と話しており、混雑時には普段閉門している東門を開門するなどの対策を講じる予定。東門を開門し参拝者の動線を確保するため、同大社ではこのほど、門付近の段差の整備なども実施した。
また、大みそかの混雑を避けるため、今年は初太鼓開門はなし。31日の午後11時30分ごろに開門し、随時参拝者を受け入れていく。
(2020年12月31日付紙面より)
中央児童館で大掃除 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館で28日、大掃除があった。5歳児から中学生までの20人が参加し、一年間にたまった館内のほこりを払い、窓拭きや本の整理に汗を流した。
新型コロナウイルス感染症の影響で利用人数や利用時間の制限を余儀なくされた中央児童館だが、3密防止や換気・消毒などの感染対策を取りつつ、本年度もクリスマス会や夏休みのチャレラン大会など、さまざまな行事を開催した。
同館職員は最初に、「いっぱい遊ばせてくれてありがとうの気持ちを込め、一年間でたまったほこりを掃除しましょう」とあいさつ。子どもたちは「幼児室」や「わんぱくルーム」「ゲーム室」「図書室」などを分担して掃除に励んだ。図書室では重たい畳を運び出し、本を全て取り出して棚を拭いた。雑巾を洗うと、バケツの水が真っ黒になっていた。
来年の開館は1月4日(月)から。引き続き年齢ごとに利用時間を制限しており、同館は理解を呼び掛けている。
(2020年12月31日付紙面より)
青岸渡寺で大すす払い (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の西国第一番札所である那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で16日早朝から昼ごろにかけて、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。初雪が舞う中、髙木亮英副住職ら寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などの清掃に取り組んだ。
同寺によると、この日は気温が低く、午前8時の時点で寺内の温度が3・5度と今年一番の冷え込みだという。
職員らは協力してササの葉を先に付けた長いタケを使い、天井にたまったほこりを落とした。
重さ450㌔、直径1・4㍍、大きさでは日本一といわれている本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)は職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。
髙木副住職は「今年はコロナに始まりコロナに終わる年。ほこりとともにコロナも打ち払いたい。一日も早いコロナの終息と皆さまのご多幸がやって来るように祈っています」と語った。
(2020年12月19日付紙面より)
来店者に記入を呼び掛け (新宮市料理飲食業組合 )
新宮市料理飲食業組合(平見一雄組合長)は14日から、来店者に名前や電話番号などを記入してもらう取り組みを始めている。
多くの帰省客や観光客が見込まれる年末年始に向けて新宮食品衛生協会(食協)が協力し、新型コロナウイルス感染者が発生した場合の早期対応が目的。新宮調理師会にも協力を依頼している。濃厚接触者の特定が容易となるため、組合に加入していない同市から串本町までの飲食店にも周知を図っていくとのこと。
取り組みには名刺大の「ご来店カード」を使用し、同組合に加盟している60店舗へ配布。▽名前▽電話番号▽和歌山県内もしくは県外在住▽県外の際には県名を書く―の記入欄を設けている。家族や複数人など団体での来店時にはその代表者に記入を求め、感染者が発生すればカードを基に保健所が濃厚接触者をたどる。カードがない場合は報道機関で店名を公表して来店者に名乗り出てもらうよう呼び掛けていくという。
同市千穂で平見組合長が経営している「うどん・そば処たぬき屋」では11日から試験的に取り組みを開始した。平見組合長は「保健所と話をして協力を得ながら制作することになりました。組合に非加入でも食協なら飲食店はほとんど入っている。任意であると告げた上でお願いすると、ほとんどのお客さんが書いてくれます。観光で訪れた人も協力してくれます」。
「保健所の負担を少しでも軽くしたい。人口が少ない当地域では店名公表は死活問題となってしまい、店が開けられなくなってしまいます。手間はかかるが、お客さんと飲食業を守るため。ご来店の際には記入をお願いし、各店舗および業界全体のために協力して乗り越えましょう」と話していた。
(2020年12月19日付紙面より)
町民向けロケットWS開始 (串本町 )
串本町が14日、田原地区を対象にしてロケット事業に関するワークショップ(WS)を山村交流センターで開いた。地区内3区の区民ら20人が参加し、来年度の打ち上げに向け基礎知識などの説明を受けた。
このWSは、ロケット事業を生かした地域振興を目指す同町が足掛かりとして展開する誘客多角化等実証事業の一環。来年度の打ち上げに向けた機運を高める目的で学校、団体、町民を対象に計30回開くことを目指していて、団体、学校に続いて動き出した町民向けの初回は民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」が所在する地元への礼として田原地区とする形を取った。
この日の講師は同事業の委託を受ける株式会社USPジャパン代表取締役の新津研一さんが担当。校時を考慮した学校向けに比べて町民向けは少し色濃くの約90分の内容で▽スペースポート紀伊の概要と運用するスペースワン株式会社が目指す事業展開や小型ロケットの構造や性能▽人工衛星の時代変遷と現在の生活に果たしている主な役割▽ロケット事業について地域が取り組める事柄―の3部構成で説明を進め、質疑応答や小休憩を適時織り交ぜた。
翌15日は事前申し込み少数で告知した3回のうち、午前と夜半の2回が中止となったが、午後(日中)に地区問わずのWSを1回実施した。以降の町民向けWSの日程は14日現在で未定。参加者には教材として冊子「スペースポート紀伊まるわかりブック」などを配り、参加した町民からの基礎知識の普及も図っている。
役場企画課ロケット推進グループは2月半ばに想定する公開行事(同事業の成果発表会で町独自のロゴマークもこのタイミングで発表する予定)がずれ込まないよう、来年1月末時点での30回達成を目標にして順次進めるとしている。
(2020年12月19日付紙面より)
4年生がマイヤーレモン収穫 (井田小 )
紀宝町立井田小学校(石谷正秀校長)の4年生25人が16日、御浜町阿田和にある杉浦利也さんの農園を訪れ、マイヤーレモン150㌔の収穫や試食を楽しんだ。
同校は地域をフィールドとした特色ある教育活動として、総合的な学習の時間を「『井田』未来 創造 Learning」と名付け、4年生は地域の環境資源や産業について学んでいる。
マイヤーレモンはレモンとオレンジの自然交雑によって生まれた品種で、通常のレモンより果汁が1・5倍多く、まろやかな酸味が特徴。
この日はたかみ農園の田中高美さん、石本果樹園の石本慶紀さんも協力。「レモンを食べてみたい人」と児童に問い掛けると一斉に手が上がり、「酸っぱい」「皮もおいしい」と話しながら全員で味わった。収穫作業では、大きなレモンを選んで二度切りし、分担してコンテナまで運んでいた。
濵口大幹君は「マイヤーレモンは酸っぱかったけれど、だんだん慣れて甘さも感じた。ミカンやレモンの勉強は楽しい」と話していた。
(2020年12月19日付紙面より)
新宮グラウンドゴルフ同好会「黒潮クラブ大会」
更生保護女性会が宇久井保で (那智勝浦町 )
那智勝浦地区更生保護女性会の会員5人が8日、那智勝浦町立宇久井保育所(山田有美所長、園児83人)を訪問し、5歳児25人と草花染めを楽しんだ。園児たちはマリーゴールドの花を煮出した染色液で木綿の布が染まっていく様子を観察し、完成したオリジナルハンカチを手に笑顔を見せていた。
同会は青少年の健全育成に努めるとともに、非行や犯罪に陥った人々の社会復帰を支援する団体。愛の協賛金募金や社明啓発活動、地域の子どもたちの見守り、薬物乱用防止啓発活動など、地域に更生保護の土壌をつくり上げる活動を展開している。
この日は晴天に恵まれ、園庭で作業をした。園児たちはどんな色に染まるのかわくわくしながら鍋をのぞき込み、発色を促進させるミョウバンの化学反応で染色液が濃い黄色に変化すると「うわー」と驚きの声を上げた。
模様を付けるために輪ゴムで縛った箇所をほどくと「かわいい模様になっている」と喜び、園庭にハンカチを干した。
同会の丸本弘美さんは「今年は新型コロナウイルス感染症の影響でほとんど活動ができておらず、子どもたちとの交流も久しぶり。元気な姿が見られて良かった」と語った。
最後に、園児たちから花と手作りの眼鏡掛けのプレゼントがあった。
(2020年12月10日付紙面より)
犬馬鹿倶楽部恒例の催し (新宮市 )
熊野市から串本町までの会員らで組織する犬馬鹿倶楽部(瀧本美鈴代表、会員60人)は6日、新宮市佐野の黒潮公園で毎年恒例の「犬馬鹿大運動会」を開催した。飼い主と愛犬がコミュニケーションを取りながら、障害物競走やリレーなどさまざまな種目に挑んだ。
同倶楽部によると、運動会は21回目を迎え、月1度のしつけ教室の成果を披露するとともに会員同士の交流を図ることが目的だという。今年3月実施予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から延期となっていた。
この日は約40頭の犬が参加。午後のプログラム1番目の「おいでおいで」は愛犬がグラウンドの上に準備された犬用玩具やおやつに気を取られず、待機する飼い主の元までたどり着ければゴールという種目。
スタートを告げる笛の音と同時に飼い主が愛犬の名前を連呼。玩具やおやつに気を取られる犬や、真っ先に飼い主の元へ駆け寄る犬もおり、会場は大いに盛り上がった。その後は水運び競争やあめまきが行われた。
瀧本代表は「倶楽部を通して会員同士が仲良くなり、犬にとっては集団行動を学んでほしい。今後も会員さんたちに楽しんでいただけたらうれしい」と語った。
(2020年12月10日付紙面より)
ウオークラリーで交流深める (相野谷小・中 )
紀宝町の相野谷中学校(佐藤光一校長、生徒20人)と相野谷小学校(岩本直樹校長、児童53人)は7日、人権フォーラムを開催。地区住民の協力を得て、児童生徒が小学校近くの土手にスイセンの球根を植えた。協力して作業し、来春に咲く美しい花を楽しみにしていた。
人権フォーラムは、児童生徒が地区住民と一緒に環境美化活動に取り組むことで、地域の自然を愛する心を育み、つながりを深めることが目的。スイセンの植栽は15年ほど前から始まり、小中合同は5年目。大里、井内両地区の農村環境活動組織が県の交付金を活用して球根を用意した。
相野川沿いに集合後、原章三さんが「これからも皆さんと一緒に地域に花を咲かせたい。一緒に頑張りましょう」と呼び掛けた。作業は約300㍍間で行い、中学生が掘った15㌢ほどの穴に小学生がスイセン800球を植えた。
植栽後は小中学生が7、8人でチームを組み、ウオークラリーを開催。同中生徒会の田中楓会長(2年)が「みんなで頑張ろう」とあいさつし、各チームで自己紹介した後、10チームが約2㌔のコースに出発。チームで協力してピンポン球つかみやジェスチャーゲームに挑戦、クイズを解きながらゴールを目指し、交流も深めた。
(2020年12月10日付紙面より)
木葉神社例祭「祢んねこ祭り」 (串本町 )
串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)で6日、例祭「祢(ね)んねこ祭り」があった。コロナ禍の情勢を鑑み、今年は本殿大前の儀のみ執行。田原区の和田充旦区長ら11人が代表参列し、井谷宮司と共に主祭神への礼を尽くした。
この神社は、JR田原駅の北東に位置。木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神とし、古くから「祢んねこの宮」と親しまれ子授け、安産、子安の信仰を集めている。その特色は奉仕にも色濃く宿り、近年は12月第1日曜日に営まれている例祭ではご飯持ちみこや子どもみこ、童子といった子役の奉仕や子守の所作の奉納など他に類を見ない内容が含まれる。その特殊性もあり、県の無形民俗文化財に指定されるところともなっている。
例祭は大きく▽朝日遙拝行列▽本殿大前の儀▽子守り神事―から成り、子守り神事の口上が例祭の通称の由来となっている。田原獅子保存会の全頭奉納や公民館田原支館の農産物品評会・区民展といった奉賛行事も含めた全体で区内きってのにぎわいを見せ、区内だけでなく出身者の帰省や拝観も多く集めている。
この状況がコロナ禍の情勢において妥当か、と関係団体で結成する祢んねこ祭り保存会は9月13日の会合で協議し、今年に限り代表参列による本殿大前の儀(子どもみこの奉納を除く)のみとすることを決断。諸奉仕の大半を中止する異例の形で本祭を迎える形となった。
当日は和田区長、田原獅子保存会の井本悟会長ら、神社役員が代表参列。沸かした釜湯にササの葉を浸しそのしずくで身を清める古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」を経て井谷宮司が祝詞や玉串を神前にささげ、参列者も続いて主祭神への礼を尽くした。
その他の行事はなかったが本祭に合わせて訪れた人々が本殿大前の儀終了後、開扉された神体をじかに参拝するなどした。和田区長は「このような状況になってしまったのは残念だが、こうして神事ができただけでも良かった。この残念な気持ちを糧にして、来年の再開を盛り上げていけたらと思う。田原も高齢化でお年寄りが多いだけに、コロナだけではなく全てにおいて健康で幸せに暮らせることを願いたい」と思うところを語った。
(2020年12月10日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
勝浦ヤンキースが体験会 (那智勝浦町 )
歳末助け合い托鉢 (新宮仏教会 )
新宮仏教会(会長・後藤太道清閑院住職、11寺)は8日、新宮市大橋通の淨泉寺で成道会(じょうどうえ)の法要と「歳末助け合い托鉢(たくはつ)」を実施した。同会加盟寺院の僧侶13人が網代笠姿で市内を回った。
成道会は釈迦(しゃか)が菩提樹(ぼだいじゅ)の下で悟りを開いたとされている12月8日を記念して行う法会。2月15日の涅槃会(ねはんえ)や4月8日の降誕会(こうたんえ=花まつり)と並んで三大法会の一つとなっている。托鉢は1922(大正11)年ごろから行われている。集まった寄金は市福祉協議会に寄付された。
法要を営んだ後、僧侶たちは同寺を出発。国道42号沿いやJR新宮駅前、仲之町商店街などを回り、ずだ袋を掛けて「恵まれない子どもたちに温かなお正月を」と呼び掛ける声に、市民らは「ご苦労様です」と応えながら浄財を入れていった。
後藤住職は「多くの方たちの温かい気持ちに大変感謝しています。人々は助け合いなどの思いでつながっていると感じています。今後も継続し、微力ではあるが役に立てれば」と話していた。
新宮仏教会加盟寺院は▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺。
(2020年12月9日付紙面より)
ローカル情報発信Lab (那智勝浦町 )
那智勝浦町で6日、「ローカル情報発信Lab.in和歌山2020」が開かれた。白浜町や上富田町、田辺市など県内在住のU・Iターン者14人が町内をフィールドワークし、各自の会員制交流サイト(SNS)に「魅力発信レポート(ハツレポ)」を投稿した。
同Labは和歌山県移住定住推進課主催。「わかやま暮らしって最高だよね」という気持ちを持つU・Iターン者に地域の魅力を取材・発信するスキルを身に付けてもらい、若者の移住・定住につなげる狙いがある。
東京を拠点にローカルの隠れた魅力を発掘発信する合同会社イーストタイムズの中野宏一代表が講師を務め、基本的な記事作成のノウハウを教えた他、県内6エリアを歩いて魅力を発掘した。
この日は駅周辺のいざかた通りや漁港を散策し、オンライン宿泊で話題を集めているゲストハウス「WhyKumano」の後呂孝哉さん、今年3月にIターンで料理店「エルカミーノデルポエタ」をオープンした佐藤由明さん、さゆりさん夫妻にインタビューをした。はえ縄漁に使われていた瓶玉のツリーやマグロの無人販売を物珍しげに写真に収める姿も見られた。
今年3月に白浜町へ移住した原田晃さん、織枝さん夫妻は「以前那智勝浦町に来たときは、ホテルや那智の滝などの『観光地』だけ見て満足しており、全然町歩きをしていなかった」と振り返り、「駅を下りたらすぐに土産屋や飲食店があり、散策できるスポットがたくさんあるのが魅力的だ」と語った。
講師の中野代表は「とてもエネルギーのある町。地元の人がSNSに投稿した情報が直接誰かに届くソーシャルメディアの時代には、辺境にある地域こそチャンス」と話していた。
参加者のハツレポは、イーストタイムズのニュースサイト「ローカリティ!」の他、フェイスブックの同Labのページでも読むことができる。
(2020年12月9日付紙面より)
町の公式HPでも視聴可 (串本町 )
串本町が4日、動画「日本トルコ友好130周年事業エルトゥールル号(以下エ号とする)追悼式典」の配信を始めた。同町公式ホームページ(HP)のお知らせ欄にリンクを貼るなどして視聴できるようにしている。
この式典は9月16日、同町樫野にあるトルコ軍艦遭難慰霊碑で実施。コロナ禍の情勢を考慮し、現地参列を最小限に抑え、彬子女王殿下や駐日トルコ共和国大使館はインターネット経由でオンライン参列する形で営み、一般など参列できなかった人向けに動画共有サービス「YouTube(ユーチューブ)」内でライブ中継もした。
その内容を編集したのが、今回配信を始めた動画。▽エ号遭難救助の解説(約6分30秒)▽町長メッセージ(約1分40秒)▽式典の概要(約1時間5分)―で構成され、日本語版とトルコ語版の2種類がある。
配信元はYouTubeの串本町総務課チャンネルで、課名でサイト内検索するとチャンネルや配信している動画が見つかる。利便を図るため、同町公式HPからも視聴できるようにしている。
視聴は無料だが1時間超の動画となるため、スマートフォンやタブレットなどの通信端末で視聴する場合はWi―Fi(ワイファイ)環境の利用が望ましい。問い合わせは同課(電話0735・62・0555)まで。
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同町は動画配信開始のお知らせと合わせて、10日(木)午後7時からライブ配信される海上自衛隊佐世保音楽隊クリスマスコンサートも公式HPで告知している。
日本トルコ友好130周年にちなんだ楽曲の演奏や串本とトルコの関係の紹介を内容の一部に含んでいて、佐世保地方総監部によると全体で約2時間(中休憩20分を含む)となるプログラムの第1部後半(午後7時28分ごろから9分程度)でこれら演奏や紹介を盛り込んでいるという。
配信元は海上自衛隊YouTubeチャンネルで、同課のようにサイト内検索すると見つかる。視聴無料だが、スマートフォンやタブレットなどの通信端末で視聴する場合はWi―Fi環境の利用が望ましい。
(2020年12月9日付紙面より)
道の駅「たいじ」で朝市 (太地町 )
太地町森浦の道の駅「たいじ」(〆谷(しめたに)和豊駅長)で6日、10カ月ぶりとなる朝市が開催された。「やつらが道の駅たいじの朝市に帰ってくるぅ~!」と銘打ち、12店舗が並び、多くの来場者が地元の海産物や鯨加工品などの買い物を楽しんだ。
同駅含め、出店者らはマスクやフェースシールドを着用し、アルコール消毒やソーシャルディスタンスなど、新型コロナウイルス感染対策をじゅうぶんに取った上で朝市の運営を行った。
また、この日は町民や町、南紀くろしお商工会などで組織される太地町特産品開発研究会(小出勝彦会長)が鯨肉の串焼きを試食として提供。試食後に感想などのアンケートを取った。
同会は鯨の食文化を後世に残し、発信するために鯨料理のレシピを収集し、レシピ本を作成するという。完成後は町民に無料配布する予定。来場者はユズが入ったみそに漬け込んだ鯨肉の串焼きに「おいしい」「やわらかい」と舌鼓を打った。
〆谷駅長は「朝市が開催できてありがたい。ないとさみしい。今後はコロナと共存する形になると思うので、そのたびに状況を見ながら実施していきたい」と話した。
(2020年12月9日付紙面より)
県軟連東牟婁支部学童部新人大会
地元勢は串本が2位 (熊野三山小学生バレーフェスタ )
宇久井海水浴場で流木など撤去 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の宇久井地区(中路進総区長)と町、町建設業組合(上地秀和理事長)、和歌山県、新宮地方建設業協同組合(海邊俊行理事長)は11月30日、宇久井海水浴場で官民一体の清掃活動を実施した。参加した約60人が協力し、漂着した流木などのごみを集めて撤去した。
同地区は景観美化を目的に毎年活動を実施してきた。昨年の度重なる台風などで多くの流木やごみが漂着したことから、区単独での撤去が困難となり町に相談し、管理者である県に要望した。その後、両組合に協力を呼び掛けた。清掃活動は1月末に行われて以来の実施となった。
参加者は各箇所に大きな流木などを集め、重機でトラックに積み込んだ。小さなごみは、町指定ごみ袋に詰めていった。
清掃に参加した矢熊義人副町長は「自分たちだけでは手に負えないごみなどもあり、地元や県、各建設業組合さんのご協力に感謝しています。今後も一体となって、わが家のようにきれいにしていけるよう取り組んでいきたい」。新宮地方建設業協同組合の松根康隆・副理事長は「地域貢献と思い取り組んでいます。これからもできる限り協力していきたい」。
中路総区長は「地形の関係もあって、ごみや流木が集まってくることが多く心配していました。日頃、地域の方々がボランティアで清掃してくれておりありがたいです。区だけでは、活動に限界があるため、多くの皆さんの協力に感謝しています」と話していた。
(2020年12月1日付紙面より)
4年生が総合学習の一環で (井田小 )
紀宝町立井田小学校(石谷正秀校長)の4年生25人が11月25日、道の駅「紀宝町ウミガメ公園」を訪れ、ウミガメの生態や環境保護の大切さを学んだ。
同校では、総合学習「地域に根ざした学習」の一つに「ウミガメ学習」を設けており、今回の訪問はその一環。同公園の飼育員・伊藤柊也さんが説明した。
児童たちは、施設で飼育する淡水にすむカメとウミガメに触れ、違いを確認。伊藤さんは「ウミガメは泳ぎやすいよう水中に特化した手に進化し、淡水ガメは陸や川底を歩くため爪が生えている」と話した。
ウミガメの種類について「アカウミガメは頭が大きく、カニや貝など硬い生物を主食とする。アオウミガメとタイマイはそれぞれ口に特徴がある。主食となる生き物が違うため特徴が異なる」と解説。アオウミガメの雄雌の見分け方も教えた。
近くの井田海岸に移動し、伊藤さんは「浜は砂利が多く、今年のアカウミガメの産卵はなかった。近年、砂浜が減少し、産卵に適しなくなってきた」と説明。産卵があった際は、卵が台風で流されないために井田小のふ化場に移していることも伝えた。
児童からはウミガメの寿命や餌などの質問があり、「ウミガメは人と同じくらい70~80年生きるといわれているが、定かでない」「飼育するウミガメにはアジ、イカ、キャベツを与えている」などと答えた。
(2020年12月1日付紙面より)
CGS部、千羽鶴など託す (串本古座高校 )
県立串本古座高校CGS部(森陽翔部長、部員20人)がこのほど、10月30日にトルコ共和国であった地震の被災者を励ますため千羽鶴とメッセージ色紙2枚を作った。
この地震はイズミル県沖のエーゲ海を震源として発生し、100人以上の死者、1000人以上の傷者、さらに多数の被災者を生む被害をもたらした。
そのニュースを知り、かねて日本とトルコの友好につながる何かをしたいと考えを巡らせていた同部は、日本の被災地を応援する方法の一つとなっている千羽鶴を作ることを決め、部員20人で手分けし約2週間がかりで仕上げた。併せてメッセージ色紙も送ることにし、被災者が一目で分かるようインターネット上の翻訳機能を駆使して日本語とトルコ語の両方で応援の思いを寄せ書きした。
どうやって被災者に届けるかを考えた末、役場に仲介してもらうことを決めて、11月26日に田嶋勝正町長を表敬訪問。森部長(2年)が同部の思いを乗せて千羽鶴とメッセージ色紙を託した。田嶋町長は日本トルコ友好周年事業の共催で親しい関係にある駐日トルコ共和国大使館経由で被災者に届ける、と約束して千羽鶴、色紙、思いを預かった。
今回の取り組みについて森部長は「僕たちにできる事でどうやれば被災した皆さんを元気づけられるか、と話し合い千羽鶴を折ることにした。発生から2日後のことで、義援金も考えたけれど日本で浸透しているこの方法が自分たちの思いを一番伝えやすいと思った」とコメント。
田嶋町長はトルコ軍艦エルトゥールル号遭難やトルコ航空邦人救出などを振り返って助け合いの積み重ねが歴史を風化させず友好を支えている側面を部員に諭し、「役場に寄せられているトルコ西部地震災害義援金と共にこの応援もきっと次の30年、50年の友好につながっていく」と語りかけて同部の行動をたたえた。
(2020年12月1日付紙面より)
不思議科学実験ショー (南紀くろしお商工会 )
南紀くろしお商工会(森川起安会長)は11月28日、那智勝浦町の体育文化会館で令和2年度の「不思議科学実験ショー」を開催した。児童生徒や保護者合わせ40人が参加。「分光の実験」として、「分光器」の工作やさまざまな実験を行い、光について学びを深めた。
例年は科学技術振興機構・サイエンスレンジャーの海老崎功さんが講師を務めているが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から今回はオンラインで実験をサポートした。
森川会長は「コロナ禍での開催のため、じゅうぶんに対策をさせていただいた。科学実験ショーを楽しんで、勉強して帰ってください」とあいさつ。
オンラインで京都からサポートした海老崎さんは「科学ショーの継続は素晴らしい。南紀くろしお商工会さんが大変な努力を重ねているからこそ。今日は新しい情報技術を駆使して実験の様子を見させていただきます。楽しんでください」と話した。
実験はスライドショーに合わせて、音声で解説が行われた。はじめに、進行方向に物体がある際に、その裏に回り込む現象である「回折」を学んだ。
配布されたフーリエ変換ホログラムという回折格子が付いた「1枚で2度ふしぎなカード」で実験。カードは光を通すことで回折像が見えるように作られており、児童らは小さな光を照らし、カードをのぞくことでイラストが見えることや、明るい場所でかざした手を見れば手の骨のようなものが見えることを確認した。
続いて、工作した分光器でさまざまな光を見て、光の波長ごとの分布強度(スペクトル)を確認した。その後、児童生徒らに同商工会から分光器の手作りキットがお土産として手渡された。
参加した町立太田小学校6年の尾鷲俊人(しゅんと)君は「スペクトルという言葉を初めて知った。光によって見え方が違うことが分かった。家でもやってみたいです」と語った。
(2020年12月1日付紙面より)
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