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2021年05月25日
1 笑顔よ届け!町を元気に 那智勝浦町で運動会・体育祭 

 梅雨の晴れ間に気持ちのいい青空が広がった23日、那智勝浦町の市野々小学校と井関保育所、宇久井小学校と宇久井保育所で合同運動会、下里中学校で体育祭が開かれた。保護者や地域住民の声援を受け、児童、生徒、園児がこれまでの練習の成果を発揮し、グラウンドに元気な歓声を響かせた。

 市野々小学校では、中西健校長が「今日は絶好の運動会日和。雨のため、ほとんどグラウンドで練習ができなかったが、5、6年生を中心に片付けや係活動、温かい声掛けをしてくれた。本当に頼りになるお兄さん、お姉さんです。井関保育所の皆さんも、今日は楽しんでください」とあいさつ。

 児童会の西村璃穏会長が「今年のスローガンは『えがおよとどけ! 町を元気に! がんばれ市小!』です。おうちの人や普段お世話になっている地域の方々に笑顔を届けましょう」と目標を掲げた。

 児童30人と園児12人はかけっこやリレー、玉入れ、ダンスなどを次々と披露。新宮市を中心に活動するよさこいの「チーム雅龍」が指導に携わり、本年度初挑戦した「熊野ハレヤ音頭」では、児童30人全員が息を合わせて見事に踊りきり、保護者や教職員から大きな拍手が送られていた。

(2021年5月25日付紙面より)

熊野の心は一つ「熊野ハレヤ音頭」=23日、那智勝浦町立市野々小学校
2021年05月25日
2 追加会場含め予約開始
 新型コロナワクチン集団接種  (新宮市 )

 新宮市熊野川町日足の熊野川総合開発センターで23日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。市内3会場目となる同所では熊野川町・高田地域住民の優先接種となり、316人の地域住民らが接種を受けた。

 定員300人に対し489人が予約を申し込み、ボーダーラインは熊野川町70歳以上、高田地域68歳以上となった。300人への接種を予定していたが、供給された6回接種用針・シリンジが、5回分しか採取できないといったトラブルが発生。バイアルを無駄にしないよう、地域内16人に対して追加接種が行われた。

 今月10日からは個別接種の予約も開始。また県によると24日および31日の週に4箱、6月7日の週、14日の週にも配分が予定されており、スムーズなワクチン接種に対する追い風となりそうだ。

 24日からは追加会場分を含めた市役所別館〈1回目6月5日(土)と6日(日)〉、佐野体育館〈同6月20日(日)〉の予約受付が開始される。定員を超えた場合は高年齢順で予約を決定する。

 市では今月10日、これまで4回線だったコールセンターを6回線に増線。人員も増やし対応に当たっている。市新型コロナワクチン接種推進室では「電話のつながりにくさは多少改善されている。予約は先着順ではないので、慌てずに申し込みいただければ」と話している。

 問い合わせは同推進室(電話0735・22・5070)まで。予約も受け付ける。

(2021年5月25日付紙面より)

熊野川総合開発センターでの集団接種の様子=23日、新宮市熊野川町日足
2021年05月25日
3 昨年に続き今年も神事のみ
 保存会が諸行事中止を決断  (河内祭 )

 古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が22日夜、昨年に続いて今年も河内祭関係諸行事を中止する決断した。関係5区(古座区・古田区・高池下部区・宇津木区・月野瀬区)は礼を絶やさないという思いを共有していて、今年も大前の儀(奉幣行事)にかかる神事のみ営む方向となっている。

 河内祭は古座川河口から約3㌔上流にある川中の島・清暑島を神体「河内様(こおったま)」とする河内神社の例祭。現在は7月第4日曜日を本祭日とし、関係5区の各代表者が集まり大前の儀と直会(なおらい)を営んでいる。

 行事として古田・高池下部・古座の各獅子舞が道行きをし、古座は宵宮に御船を出して御舟謡を奉納(夜籠もり神事)、本祭では斎主を運ぶ当船も出し櫂伝馬(かいでんま)による競漕(きょうそう)も奉納するなどしている。

 同保存会は国指定重要無形民俗文化財「河内祭の御舟行事」の保護団体。もう一つの国指定無形民俗文化財「古座流獅子舞」(古座青年会が保存)も含めた古座神社にかかる河内祭関係諸行事全般の保存を半世紀以上担い、併せて関係5区の調整にも献身している。

 関係諸行事は中止とするが、古座神社に合祀(ごうし)されている河内神社の神霊を大前の儀に合わせて神体・清暑島へ遷(うつ)さなければならないため、前日午後7時から宵宮祭、当日午前9時から渡御祭を同神社で営み大前の儀へつなぐ。大前の儀は古田にある河内様前河原を斎場とするが、雨天の場合は古座神社に変更する。5区とも大前の儀への代表参列のみにとどめ、後の直会はしない方向で今後の調整を進めるという。

 昨年は奉仕前の準備段階から密などのリスクが伴う点で神事以外の諸行事を中止。今年も勇進会、青年会、河内会、古座獅子会、古座神社、古座区の意見を聞き、同保存会として神事以外は中止とする合意に至った。2年続きの中止について杉本会長は「保存会としてやりたいのはやまやまだが、事情もあり残念だがご辛抱いただきたい。来年はみんながワクチンを打てていると思うので必ずやりたい」と胸中を語った。

 今年の本祭日は7月25日(日)。他4区や芳流館互盟社との調整は今後進めるとしている。

(2021年5月25日付紙面より)

昨年に続き関係諸行事の中止を決断した古座川河内祭保存会=22日、古座漁村センター
2021年05月25日
4 希少種「火の鳥」飛来か
 浮島の森で死骸見つかる  (新宮市 )

 新宮市浮島の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で21日、希少種の鳥「アカショウビン」の死骸が見つかった。同日の朝、管理人が管理事務所の玄関前で横たわっている姿を発見した。

 アカショウビンは森林に生息するカワセミの仲間。くちばしを含め、赤い体を持つことから「火の鳥」とも呼ばれる。東アジアと東南アジアに広く分布し、日本には夏鳥として渡来する。体長は約27㌢で、翼開長時には約40㌢に達する。腰に鮮やかな水色の斑がある。

 ほぼ全国で繁殖するが渡来数は少なく、各所で絶滅危惧Ⅰ類、Ⅱ類、準絶滅危惧種に分類されている。和歌山県では絶滅危惧Ⅰ類となっている。

 その見た目や「ヒョロロロロ」といった美しくももの悲しい鳴き声が人の創造力をかき立てるのか、アカショウビンを題材にした伝承や伝説も多く残されている。

 同所管理人が、普段聞き慣れない鳴き声を耳にすることが増えたのが最近のこと。「今思えば、あれはアカショウビンの鳴き声だったのかも」と振り返る。

 多種多様な動植物が観測される「浮島の森」だが、これまでにアカショウビンが目撃されたことはないという。

 個体の死因は不明だが、玄関の窓ガラスに衝突した可能性が高い。管理人は「かわいそうで残念。生きた姿を発見したかった。しかし1羽で来たとは考えにくい。もしかしたらどこかに巣があるのかもしれない」と話している。

(2021年5月25日付紙面より)

紫がかった赤い体を持つアカショウビン=22日、新宮市浮島

2021年05月25日
5 8チームが熱戦展開
 県サッカー選手権東牟婁ブロック予選開幕  
2021年05月25日
6 梅雨に彩り添える「アジサイ」  各地で開花の知らせ届く  
2021年05月25日
7 矢渕・相野谷中が三重県3位に 少年軟式野球三重県大会 
2021年05月25日
8 70歳以上まで通知済ます  新型コロナワクチン接種  (紀宝町 )
2021年05月25日
9 ハザードマップを更新  各世帯に配布済み  (那智勝浦町 )
2021年05月25日
10 永年在籍会員15人を表彰  シルバー人材センターが総会  (新宮市 )
2021年05月25日
11 きいちゃんのアート完成  きたやま保5歳児が折り鶴で  
2021年05月25日
12 ゲームがいっぱい! 中央児童館で「おたのしみひろば」 (新宮市)
2021年05月25日
13 1位に野中誠一さん  写連紀南支部5月例会  
2021年05月25日
14 対策講じ、練習スタート!  紀の国わかやま文化祭「天の剣を託された男」  (熊野新宮ミュージアム )
2021年05月25日
15 スローガン掲げて全力発揮  春の運動会・体育祭始まる  (串本町・古座川町 )
2021年05月25日
16 お悔やみ情報
  
2021年05月19日
17 泰山木がつなぐ心の交流
 高田小中に花が届く  (新宮市 )

 新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)に17日、市立図書館職員によって泰山木(たいさんぼく)の花14輪が届けられた。花の贈り主は市内在住の同図書館利用者。花の寄贈は、中学道徳の教科書(光村図書)に掲載されている「さよならの学校」(今江祥智著)に起因するものだ。

 「毎年五月の半ば頃になると、決まって見事な花を付けるその木を見ると、恭(やすし)はおじいちゃんのことをありありと思い起こした。~略~その木はおじいちゃんが七つのときにもらってきて自分で植えたもので、それから七十年以上も、おじいちゃんといっしょに育ってきたものだ」。

 そんな書き出しで始まる「さよならの学校」は、「木」を少年に託して亡くなった「おじいちゃん」の思いを引き継ごうとする家族愛にスポットを当てたストーリー。祖父の死に直面した少年の物語を通して、脈々と受け継がれていく生命の大切さや、愛情を受けて育てられてきたことに対する気付きの醸成を学びのテーマとしている。

 物語の核を成す「木」こそが泰山木で、「泰山木の花のもつ、包み込むような優しい香りにはかなわなかった」「葉の大きなところも、おじいちゃんの大きな手と似ていた」とあるように、「木」は「おじいちゃん」の象徴として少年の心の成長に寄り添い続ける。

 同小中学校に泰山木の花が贈られたのは昨年に続き2度目。この時季に毎年のように同図書館に花を寄贈していた贈り主が、道徳の教材として登場する泰山木の花に興味を示した教職員と図書館職員とのやりとりを耳にしたことがきっかけとなり寄贈につながったという。泰山木は北米原産のモクレン科の常緑高木で、日本には明治初年に渡来した。

 贈られた花14輪は、小学生(6人)、中学生(6人)に1輪ずつ配られたほか、小・中学校の各教室に飾り付けられた。

 学習指導要領の改訂により本年度から教科書は変更となったが、大輪の花とレモンのような芳香を放つ泰山木を前に大家校長は「(贈り主の)子どもたちを思ってくれる気持ちがありがたい。子どもたちも各家庭に持ち帰って喜んでくれると思う」と笑顔で話した。

(2021年5月19日付紙面より)

図書館職員から届けられた泰山木の花=17日、新宮市立高田小・中学校
子どもたちに1輪ずつ配られた(高田小・中学校提供)
2021年05月19日
18 くじ野川でヒラメ稚魚放流
 日本釣振興会事業で1200匹  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで17日、公益財団法人日本釣振興会によるヒラメの稚魚放流があった。釣り資源としての定着を目指す取り組みで、同会和歌山県支部の岸裕之事務長は「データを得るため、3~4年は続けたい」と意気込んでいる。

 同振興会は、放流事業に対する募金や会費を原資にして自然資源の回復や釣り場の育成を目的とした事業を全国各地で実施。日本釣用品工業会との連携事業「つり環境ビジョン」関係で串本ダイビング事業組合と連携して4月にアオリイカ産卵床を設置する取り組みを数年来続けるなど、町内でも適時その会名を耳にするところとなっている。

 今回のヒラメ稚魚放流は、同振興会独自事業の一環で実施。フィッシングタウン振興を目指す南紀串本観光協会(島野利之会長)が前年度から同振興会の団体会員となり、その縁で両者協力し取り組むことになった。県南部栽培漁業センターから体長8~9㌢の稚魚1200匹を仕入れ、会員や職員が手分けして浜から放った。同協会の誘いを受け、西向出身で帰省中のアングラーズアイドル・そらなさゆりさん=フライドライス所属=も応援参加。宇井晋介事務局長らと共に波打ち際に稚魚が入った籠を沈め、自力で泳ぎ出るまで待つ形で海へ送り出した。

 岸事務長はこの放流を「釣りを楽しむ環境づくり」と位置付け、放流した稚魚の追跡調査をしたい考え。元串本海中公園水族館長で串本の魚にくわしい宇井事務局長によると、橋杭ビーチ周辺にはヒラメがごく少ないため今後の釣果や目撃情報から放流の効果が見えるといい、育つ環境次第だが放流した稚魚が釣りに適した大きさになるまで3、4年かかるという。岸事務長は必要であればデータ収集を目的とした釣り大会を開ければと思い描きつつ、まずは無事の定着と成長を今後に願った。

 同支部によるとこの日は串本町内のほか、那智勝浦町内でも会員の紀南釣具センター=新宮市=と協力しヒラメの稚魚放流に取り組んだという。

(2021年5月19日付紙面より)

橋杭ビーチの波打ち際に入って放流する南紀串本観光協会の職員ら=17日、串本町くじ野川
海へ送り出したヒラメの稚魚
2021年05月19日
19 教育実習生の先輩から学ぶ
 近大新宮で教育ゼミ  

 近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒470人)で17日、教育ゼミがあった。小学校教諭や保育士など教育関係の進路を目指す高校1~3年生14人が教育実習生6人との座談会を通して、自分の進路について考えを深めた。

 目指す進路についての見識を深め、日々の学習のモチベーションとするため、昨年度から放課後に医療、水産、教育、地域活性化の四つのゼミナールを開いてきた。

 座談会で高校生たちは、教師を目指したきっかけや生徒と仲良くなる方法などの他、学部選択や大学受験に向けた勉強方法についても質問。実習生たちは「小学校教諭を目指すなら教育学部がいいと思うけれど、他の学部に通いながら教師を目指す方法もある」「総合大学の方が、いろんな人に出会えるからいいと思う」など自分の経験を交えて答えた。

 音楽を教える実習生の石垣花音さん(大阪音楽大学4年生)は「中高生の頃、学校に通うのが大好きだったことから教師を目指した。教育実習は大変と聞いていたが、初日から生徒が仲良くしてくれ、思っていたよりずっと充実している」。

 榎本コウさん(高1)は「中1の時の英語の先生に憧れ、英語を勉強するのも楽しいので教師になりたいと思った。実習生の先生の話を聞き、大学生になるのが楽しみになった」と話していた。

(2021年5月19日付紙面より)

教育実習生の6人=17日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
机を囲んで座談会
2021年05月19日
20 渡海上人供養し終息も願う
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)は17日、年中行事の一つ「春まつり」を営んだ。例年40人ほどの信者が集まるが、昨年に引き続いて新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、僧侶のみで法要を行った。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩」を開帳。髙木亮英副住職らが読経し、コロナ終息の願いも込めて護摩壇で祈とうした。

 その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木副住職は「飢餓や疫病で苦しまれた人々のために渡海された上人のためのご供養をさせていただいた。現在はコロナで厳しい時代。人に対する思いやりや優しさ、慈しみのみ心を持って、心の中で海を渡っていただきたい。一日も早い終息を願い、乗り越えていければ」と語った。

(2021年5月19日付紙面より)

終息の願いも込めて護摩壇で祈とうする髙木亮英副住職=17日、那智勝浦町の補陀洛山寺
渡海上人の墓地で追善供養を営んだ
2021年05月19日
21 初夏迎えて鈴なりに咲く  木陰に根付くユキノシタ  (古座川町 )
2021年05月19日
22 仏文学の著書など17冊を寄贈  東大名誉教授の中地義和さん  (串本町図書館 )
2021年05月19日
23 人権ってなんだろう  垣本正道さんが講話  (新宮ユネスコ協会 )
2021年05月19日
24 21人が楽しくプレー  千穂第一地区サロン「グラウンドゴルフ」  (新宮市 )
2021年05月19日
25 ハマヒルガオを観光に  ブルービーチに看板も  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
26 協力し夏の花に植え替え  花てまりの会が作業  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
27 矢渕・相野谷中が準決勝へ  少年軟式野球三重県大会  
2021年05月19日
28 自転車の安全な乗り方学習  本年度最初の交通安全教室  (相野谷小 )
2021年05月19日
29 セッコク美しく咲き誇る  神内神社の「安産樹」に  (紀宝町 )
2021年05月19日
30 お悔やみ情報
  
2021年05月13日
31 今年こそはサツマイモ収穫を
 熊野川中で畑作りスタート  (新宮市 )

 新宮市立熊野川中学校(松本潤校長)の畑で11日、2年生14人がサツマイモの苗植えに向けた畝作りと雑草対策のマルチ(黒のビニールシート)掛けをした。地域住民で組織する「チームくまのがわ」のメンバー5人も協力し、農作業を通じて交流した。

 畑作りは南地恭太教諭の発案で昨年4月に始まり、チームくまのがわの協力を得ながら4㍍×10㍍の区画を開墾。サツマイモを育てていたが、イノシシの被害に遭って収穫はかなわなかった。

 今年は獣害対策を強化するため、チームメンバーが新たに電気柵を設置。生徒と教職員も「今年こそは自分たちの手でさつまいも交流会を開き、普段お世話になっている地域の方々を招いて感謝を伝えたい」と意気込んでいる。

 生徒たちが慣れない様子でくわを振るい、手も使いながら4本の畝を作った。初めて農作業を体験する生徒もおり「畝って何?」「なぜビニールシートを掛けるの?」とそれぞれに学びを深めた。

 松本友惺君は「チームくまのがわの皆さんは、いつもこんなに大変な作業を手伝ってくれているんだと分かり、ありがたいなと思った。さつまいも交流会では、おいしい芋を食べてもらいたい」。

 チームメンバーの木村康史さんは「子どもたちと交流すると、地域住民側にとっても若さをもらえていいこと。今年は生徒も多く、楽しそうに作業をしていた。いい畝ができたのでは」と収穫に期待を寄せた。

(2021年5月13日付紙面より)

くわを手に畝を作る生徒たち=11日、新宮市立熊野川中学校
完成した畝にマルチをかぶせる
2021年05月13日
32 「現在の延長線上に未来がある」
 2年生が職業観学ぶ  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)の2年生73人は11日、職業学習の事前授業に取り組み、同町井田で洋菓子店「パティスリーアフレイル」を営むパティシエの橋本優さんから職業観について学んだ。

 これまで2年生は3日間の日程で「職場体験学習」に取り組んできたが、昨年度からは新型コロナウイルスの影響で、職業観を聞く職業学習に切り替えた。

 橋本さんは兵庫県神戸市出身。神戸のレーブドゥシェフで17年間勤め、ケーキの本場フランスでの研修やコンテストにも参加し、2015年8月にアフレイルを開業した。

 「小学生の頃から趣味でケーキを作っていた。21歳からケーキ店で働き、39歳で起業した。最初の3~4年頑張ったおかげで今がある」と振り返った。

 「働くことは誰かの役に立つこと。自分は何が好きか、何が得意か、それでお金が得られるのか考えることが重要になる」と自身の職業観を伝えた。

 「現在(いま)の延長線上に未来がある」「情熱は不可能を可能にする」。ケーキ職人から教わった言葉を紹介し「中学生の夢は無限に広がっている。未来をつぶさないよう、今自分が何をすべきか考え、社会で戦える力を身に付けて」と呼び掛けた。

 2年生は6月上旬に職業学習に取り組み、地域で働く人に仕事のやりがいや苦労などをインタビューする予定だという。

(2021年5月13日付紙面より)

事前学習で職業講話を聞く2年生=11日、紀宝町立矢渕中学校
自身の職業観を伝える橋本優さん
2021年05月13日
33 65~74歳の接種券送付延期
 新型コロナウイルスワクチン  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町はこのほど、65~74歳までの町民の新型コロナウイルスワクチンの接種券送付を6月以降に延期することを発表した。国からのワクチン配分に遅れが生じ、接種回数の確保が難しくなったことが要因だという。町によると、「広報なちかつうら5月号」で65~74歳までの接種券送付を5月初旬としていたが、前述の理由から延期することとなったという。

 町ではすでに75歳以上の高齢者の集団接種を先月から始めており、2回目の集団接種は10日から実施している。

 榎本直子福祉課長は「65~74歳までの皆さまへの接種券配布が遅れてしまい申し訳ございません。できるだけ早く送付せていただきます。また、75歳以上の方の病院による個別接種もスムーズに進めていきたい」。

 堀順一郎町長は「ワクチン接種が日常生活を取り戻すための第一歩。届き次第すぐに対応できるよう態勢を整えている。町内で現在、感染者が出ていないのも町民の皆さまのおかげ。感謝しています」と話した。

  □     □

■ワクチンに対する相談



 同町は町民が抱えるワクチンへの疑問や不安の解消などを目的に「新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口」を3月、役場内に設置した。

 福祉課によると、「ワクチンはいつ打てるのか」「ワクチン接種によるアレルギーや副反応は大丈夫なのか」などの問い合わせが多いという。

 担当職員は「ワクチン接種について不安や疑問があれば電話やご来庁の際にお気軽にご相談ください」と話している。ワクチン接種相談窓口は(電話0735・29・6137)。

 なお、個別接種に対応する町内の医療機関への予約方法は各医院へ直接、電話で行う。個別接種による町内の医療機関は別表の通り。

(2021年5月13日付紙面より)

2回目のワクチン集団接種が行われている=11日、那智勝浦町の体育文化会館

2021年05月13日
34 熊野市でクラスター発生
 食事会に参加した10人が感染  

 熊野市内で11日、8人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。県は、このうちの7人を含む20~50代の男女10人の陽性をクラスター(感染者集団)と発表した。

 県によると、熊野市内で3日に開かれた飲酒を伴う食事会に男女18人が参加。数人が6日にのどの痛みなどを訴え、検査したところ陽性が判明した。18人のうち16人の検査が済み、県外2人と熊野市、御浜町8人の計10人の感染が確認された。現在の症状はいずれも無症状や軽症~中等症だという。

 県は県外感染者を除く8人の濃厚接触者計43人と接触者計30人について調査を進めている。県外感染者の濃厚接触者で50代男性の陽性も確認された。

 これを受け、熊野市の河上敢二市長は11日、市民に向けて次のメッセージを発した。

  □     □

 感染者の皆さま方には、心からお見舞い申し上げますとともに一日も早い回復をお祈りいたしております。市といたしましては、三重県や関係機関と協力・連携しながら感染拡大を防ぐための対策に努めてまいります。

 感染は誰にでも起こり得るもので、どれだけ気を付けても完全に防げるものではないものだとご理解ください。ご自身やご家族が感染したと思って行動を考え、感染された方やそのご家族などへの差別や偏見につながる行為、誹謗(ひぼう)中傷は絶対に行わないでください。また、根拠が不明な情報やうわさに惑わされることのない冷静な対応をお願いします。

 市民の皆さまには、市内での感染拡大を防ぐためにも、生活の維持に必要な場合を除き、日中を含め、外出や移動を避けていただくとともに、屋外であっても身体的距離を確保し、マスクの着用、手洗い、定期的な換気を行うなど、これまでも繰り返しお願いしてきた一人一人ができる基本的な感染症対策のさらなる徹底をお願いします。

(2021年5月13日付紙面より)

2021年05月13日
35 今年も中止決まる  伝統行事「丸山千枚田の虫おくり」  (熊野市 )
2021年05月13日
36 ヤギの赤ちゃん「かわいい」  1年生が生活科授業で  (神内小 )
2021年05月13日
37 ジャガイモの収穫楽しむ  うどの幼、鵜殿保の園児が  (紀宝町 )
2021年05月13日
38 村の発展じゃばらに託す  民営化から1年経過し  (じゃばらいず北山 )
2021年05月13日
39 国立公園の景観を楽しんで  上野展望台を防腐剤塗装  (宇久井ビジターセンター )
2021年05月13日
40 テラスで手作り足湯楽しむ  グランドール紀の風  (新宮市 )
2021年05月13日
41 暗闇にヒメボタル舞う  潮岬にある潮騒の森で  (串本町 )
2021年05月13日
42 2年連続で中止の判断  クリーンアップ大作戦  (南紀串本観光協会 )
2021年05月13日
43 コロナで第32回も中止に  実行委が意向を交えて報告  (JBTK )
2021年05月13日
44 害虫駆除に効果的  蓬莱福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2021年05月08日
45 65歳以上、年長優先で開始
 新型コロナワクチン集団接種  (古座川町 )

 古座川町が6日、65歳以上を対象にした新型コロナワクチンの集団接種を始めた。同日現在、木~土曜日の3日間を1サイクルとして今週と来週の2度、会場を設けることが決まっている。希望者全員分の確保につながるワクチン供給第3弾は10日か17日の週にある見込みで、決まり次第順番待ちの対象者へ通知を出すとしている。

 同町はあらかじめ対象者1411人に案内を出し、全体の約73%が接種を希望。七川診療所と明神診療所を会場にして集団接種を進める計画を立て、段階的に行われるワクチン供給が決まるたびに年長優先で日時指定の通知を出し来場を呼び掛ける形を取っている。

 現在決まっているサイクルの会場は木曜日が七川、金曜日と土曜日が明神。今週は計420人、来週は計370人に集団接種をし、別途社会福祉法人高瀬会に入所している対象者150人分を加えてすでに供給済みの第1~2弾分計1950回分(1回目の3週間後に2回目の接種をするので実質975人分)を使う計算で進めている。

 初日となった6日は71歳の一部を含むそれ以上の年長者150人を対象に終日実施した。対象者として自身への接種を兼ねて来場した西前啓市町長が開始に当たってあいさつをし、以降この日の通知を受けた対象者は受け付け順に問診や医師による予診で接種の可否判断を受け、可であれば接種。直後15~30分の経過観察で不調がなければ接種済証の交付を受け3週間後に2回目の接種をすることを確かめ、1時間ほどの所要時間で1回目を終了した。

 同町は1時間当たり25人ペースで集団接種をしていて、明神は金曜日に100人(半日実施)、土曜日に170人(終日実施)を対象に実施する。13日の七川は100人となるため、今週と来週で1サイクル当たりの集団接種人数に差が出ている。6日現在で順番待ちの対象者数は約150人。第3弾の供給確定を待つ状況となっている。

(2021年5月8日付紙面より)

診療所内での密を避けるため七川総合センターふるさとで待機する対象者=6日、古座川町下露
2021年05月08日
46 住みよい町づくりに向け
 赤十字奉仕団が清掃活動  (新宮市 )

 5月の赤十字運動月間に合わせて6日、新宮市新宮赤十字奉仕団(仲富美子委員長)がクリーンキャンペーンを実施した。団員11人が赤十字マークの付いたかっぽう着姿で参加し、市役所と市福祉センター周辺で草むしりに汗を流した。

 献血や募金、人権学習、布マスク寄贈などさまざまな地域貢献活動を行う同奉仕団の活動を知ってもらうため、毎年実施している。

 田岡実千年市長は日頃の活動に感謝を述べ「クリーンキャンペーンを通じて町がきれいになるだけでなく、市民の心も明るくなり、住みよい町づくりにつながる。率先して清掃活動をする姿は市民の模範」とあいさつ。

 仲委員長は団員たちに「令和3年度最初の清掃活動。募金活動は新型コロナウイルス感染拡大で延期としたが、十分な感染対策を取り、5月の空の下で和気あいあいと楽しみましょう」と呼び掛けた。

 地域赤十字奉仕団は「人間の命と健康、尊厳を守る」という使命の下、奉仕活動を通じて地域社会に貢献したいという思いを持った人々が集まったボランティアグループ。県内では自治体単位で49団体が結成されている。

(2021年5月8日付紙面より)

草むしりに汗流す団員たち=6日、新宮市
2021年05月08日
47 各自が「てんでんこ」に逃げる
 大津波想定して避難訓練  (成川小 )

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長、児童47人)は6日、本年度最初の避難訓練を実施。巨大地震と大津波を想定して全校児童が高台の中村公園に避難した。

 年に4回、火災や地震、津波を想定した訓練を計画。今回は地震、大津波が発生した際、児童が落ち着いて安全に避難し、教職員も的確に誘導することが狙い。昨年度から津波が迫ったら各自で逃げる「津波てんでんこ」を参考にしてきた。

 授業中に紀伊半島沖を震源とするマグニチュード9、震度7の巨大地震が発生したと想定。地震を知らせる校内放送が流れると、児童たちは机の下で身を守り、揺れが収まった後、防災頭巾をかぶり「津波てんでんこ」に倣って各自で避難した。

 海抜約25㍍の中村公園は地区の一次避難場所に指定されており、学校からはおよそ500㍍。全児童は息を切らしながら高台を目指して走った。教職員は非常用持ち出し袋を背負い、取り残された児童がいないか確認した。

 大津波発生時に紀宝町では最短11分で第一波が到達するといわれており、大藤校長は「皆さんの頑張りで、昨年より早い4分9秒で避難が完了した」と評価。「地震はいつ起こるか分からない。自分の命は自分で守ることを心掛け、家族ともう一度、避難場所を確認しましょう」と呼び掛けた。

(2021年5月8日付紙面より)

高台の中村公園を目指す児童たち=6日、紀宝町成川
2021年05月08日
48 初夏の風景に彩り
 休耕田にレンゲソウ広がる  (那智勝浦町 )

 ほぼ田植えを終えた那智勝浦町太田地区で、休耕田に咲く紅紫色のレンゲソウが初夏の風景に彩りを添えている。

 場所は同町下和田の県道沿い。青空に恵まれた4日は、レンゲソウに黄色に花咲くハハコグサやニガナが交じり、明るい水彩画のような雰囲気を醸し出していた。休耕田の所有者は隣接する久司𠮷五郎さん。レンゲソウが育つ田は10枚で、面積は約5㌃余りという。満開となったのは「4月中旬ごろではないか」と話し、開花状態については「ピークを過ぎてしまった」と残念がるが、最近でも車を止めて撮影するドライバーもあったそうで、今月下旬までは若緑の苗が伸びようとする水田との対比が、心を和ませてくれそうだ。

 久司さんは十数年前に水田耕作を中断したが、当時土壌保全に効果的なレンゲの種をまいた。その後、希望者があって一時、水田を貸与していたが数年前に耕作者が離農して再び休耕田に。レンゲソウは毎年育ち、農地の保存に貢献している。ミツバチが花にすがり、羽を震わせながら蜜を吸っていた。

(2021年5月8日付紙面より)

下和田地区で広がる休耕田のレンゲソウ=4日、那智勝浦町太田地区
花から蜜を吸うミツバチ
2021年05月08日
49 「ファミサポ」利用してる?  開始から6年目、会員増強目指す  (新宮市 )
2021年05月08日
50 覚えのない植物の正体は?  松下さん宅に黒い花咲く  (那智勝浦町 )
2021年05月08日
51 みんなで磯遊び満喫  遠足や避難訓練で夏山海岸へ  (市野々小 )
2021年05月08日
52 晴天の下、磯遊び  避難訓練兼ね遠足楽しむ  (下里小 )
2021年05月08日
53 色づきで雌雄区別容易に  古座川町内のハッチョウトンボ  
2021年05月08日
54 木山さんの畑でタマネギ収穫  潮岬こども園の4、5歳児  (串本町 )
2021年05月08日
55 持続可能な新宮市に  松畑玄市議が出馬表明  (新宮市長選 )
2021年05月02日
56 「今日はじゃばら記念日」
 小中学生らがじゃばら植樹  (北山村 )

 北山村立北山小・中学校(松本広明校長)の児童・生徒ら26人は4月27日、同校校庭の一角にじゃばらの木2本を植樹した。子どもらは今後、じゃばらの木の成長を通して地域研究に取り組んでいく。

 毎年、シーズンにはじゃばらの収穫体験を行うなど、地域産品「じゃばら」を通したふるさと学習に取り組む同小中学校。

 このたびの植樹は(公財)みずほ教育福祉財団の「令和3年度へき地教育研究助成(自由研究)」を受け、北山振興㈱の全面協力を得て実施。研究テーマを「北山をもっと知り、北山をもっと知ってもらおう~『じゃばら』から始めるふるさと学習の発信~」とし、「子どもたちが登下校時に観察できるように」と校庭の入り口付近に植樹場所を設置した。

 じゃばらの歴史や成分、効能について調べ、地域が大切にしてきた食文化を学ぶことによって、子どもたちが地域を知り、より良い郷土にするためにできることを探求・発信していければという思いが込められている。

 この日は、同社の北山振興・じゃばら農園管理責任者であり筏(いかだ)師の宇城公揮さんが植樹や管理方法を指導。子どもらは「おいしくなぁれ」と声を掛けながら、スコップや手で木の根に次々を土をかけていった。

 児童会副会長の市村亜莉朱さん(6年)は「じゃばらは好き。給食でも出てくるじゃばらを使った竜田揚げがおいしい」。会長の岡こころさん(同)は「おいしいじゃばらの実がなりますようにと思いを込めて植樹しました」とじゃばらの成長を願った。

 松本校長は子どもらに対し「北山村といえばじゃばら。じゃばらは村にとって大事な産業。毎日観察したり研究したり、実がなったらおいしい料理を考えたりしたいと思う。今日は北山小中にとって『じゃばらの記念日』です」と呼び掛けた。

(2021年5月2日付紙面より)

「今日はじゃばら記念日」植樹した木をバックに、マスクを外して記念撮影=4月27日、北山小・中学校
全員で協力して植樹した
2021年05月02日
57 英霊しのび平和に感謝
 規模縮小し慰霊祭営む  (那智護国神社 )

 那智勝浦町天満の天神社に合祀されている那智護国神社(髙橋正樹宮司)で4月29日、「第66回慰霊祭」が営まれ、那智地区の英霊292柱と消防殉職者の安らかな眠りを祈念した。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小しての斎行となり、また、雨天のため社務所で行われた。

 慰霊祭は例年、遺族や消防関係者、各地区の区長、住民など多くの人々が参列するほか、天満交友会の獅子舞奉納や餅まきも盛大に行われている。昨年も新型コロナの影響で規模を縮小して実施している。

 この日は同神社奉賛会や遺族会、同神社責任役員など6人のみが参列。髙橋宮司が神事を執り行い、先人の犠牲の上に築かれた平和をかみしめ、現在の繁栄に感謝した。

 奉賛会の山本年昭会長は「あなた方の尊い犠牲は新しい日本の復興に大きく貢献し、日本は世界に誇れる国となりました。私たちはあなた方の思いを引き継ぎ、平和な世の中を構築することに精進することを改めてお誓いします」と祭文を読み上げた。

 式典後、遺族会の石井康夫会長は全国でも遺族会が高齢化し消滅や解散が進んでいることに触れ、「幸い、那智地区では奉賛会の方々のおかげで毎年、慰霊祭が行えているため感謝しております。来年、コロナが終息していれば盛大に実施したい」と話した。

(2021年5月2日付紙面より)

役員のみが参列し慰霊祭を営んだ=4月29日、那智勝浦町の天神社社務所
2021年05月02日
58 豊漁と航海安全願い例大祭
 孔島嚴島神社・鈴島蛭子神社  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の孔島(くしま)嚴島(いつくしま)神社と鈴島蛭子(えびす)神社の例大祭が4月29日に営まれた。悪天候のため、三輪崎漁業協同組合の事務所2階から両神社に向いて神事を執り行い、関係団体の代表者たちが豊漁と航海安全を願って玉串をささげた。

 孔島嚴島神社の主祭神は海路を守護する神として信仰を集める市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。鈴島蛭子神社の祭神は漁港を見守る大漁の神である蛭子命(ひるこのみこと)とされている。

 神事には孔島・鈴島保護委員会の井上元和委員長や海野義尊・三輪崎漁業協同組合長、中村武・三輪崎八幡神社氏子総代会長、大石能央・農業実行組合長、濱口仁史・三輪崎区長代理らが出席し、熊野速玉大社の佐藤仁迪(ひとふみ)権禰宜(ごんねぎ)を斎主に迎えた。例年は両神社での神事後、参拝者らに盛大に餅まきを行うが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大予防のため中止。神事への参列者に護符や餅を配った。

 井上委員長は「世の中では新型コロナのこともあるが、漁業に関係が深い神様ですから、豊漁と航海安全を祈願した」。同会は大雨や台風後に島内に漂着した海洋プラスチックごみなどを清掃する美化活動に取り組んでおり、「紀伊半島大水害後、毎年各地で災害が起こっており、危惧している。今後も孔島と鈴島を守るため、奉仕活動をしていきたい」と話していた。

(2021年5月2日付紙面より)

鈴島蛭子神社へ向き祝詞奏上=4月29日、新宮市の三輪崎漁業協同組合
2021年05月02日
59 関係者のみで冥福を祈る
 梶取崎でクジラの供養  (太地町 )

 太地町は4月29日、過去に古式捕鯨の見張り台であった同町の梶取崎(かんどりざき)公園でクジラの供養を行った。町漁業協同組合(脊古輝人組合長)、太地いさな組合(田中清仁組合長)、地域捕鯨を守る太地町連絡協議会(塩崎伸一会長)、町職員など11人が参列し、古くから町民の生活の糧としてきたクジラへの感謝をささげ冥福を祈った。

 例年は100人ほどが参列する「鯨供養祭」が営まれているが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年に引き続き今年も中止となった。しかし、関係者の中で「供養だけでもやろう」との声もあり、今回に至ったという。

 この日は各団体の役員や町幹部のみという最小限の参列にとどめたため、住職の読経も行わずそれぞれが「くじら供養碑」に手を合わせた。

 参列した〆谷(しめたに)和豊町漁協参事は「命あるものをいただいている。恵みに感謝するとともに冥福を祈ります」。

 漁野洋伸副町長は「太地町は400年以上クジラと共に歩み発展してきた。三軒一高町長は『クジラの恵みを町民に』といつも話している。感謝の気持ちを持って今後も供養を続けていきたい」と語った。

(2021年5月2日付紙面より)

クジラに感謝し冥福を祈った=4月29日、太地町の梶取崎
関係者のみが参列した
2021年05月02日
60 近大新宮が準決勝進出
 春季近畿高校野球和歌山県予選  
2021年05月02日
61 5人で会食したことを陳謝  西田町長が当時の町幹部と  (紀宝町 )
2021年05月02日
62 ワクチン配分量を発表  和歌山県  
2021年05月02日
63 今後のコロナ支援など  市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2021年05月02日
64 本の楽しさや魅力知って  はまゆう・こども園で読み聞かせ  (新宮市 )
2021年05月02日
65 園児の成長を願って  下里保でこいのぼり集会  (那智勝浦町 )
2021年05月02日
66 学年超えて楽しく遊ぶ  神倉小学校児童が遠足  (新宮市 )
2021年05月02日
67 初夏を告げるかんきつ  サマーフレッシュを初出荷  (御浜町 )
2021年05月02日
68 「飛雪米」の田植え作業  町のブランド米として定着  (紀宝町浅里 )
2021年05月02日
69 ゲームなどで盛り上がる  3小学校が春の遠足  (紀宝町 )
2021年05月02日
70 「広報きほう」総務大臣賞に  昨年の12月号が評価受け  (紀宝町 )
2021年05月01日
71 「高田復興のシンボルに」
 高田テニス場・若もの広場完成記念式典  (新宮市 )

 新宮市高田の市多目的軽スポーツ施設で4月29日、「高田テニス場・若もの広場」完成記念式典があった。時折雨が強く降る中、約40人が出席。田岡実千年市長、濱口太史・和歌山県議会副議長、久保智敬・市議会議長、葛藪高盛・高田区総区長、高田テニス場設立委員会の倉脇厚爾(こうじ)代表、酒井清崇・東牟婁振興局長がテープカットで施設の完成を祝った。

 1984年にオープンし、クレーコート4面とグラウンドを有していた同施設。紀伊半島大水害(2011年)で流失して以降、長らくの間使用できない状態が続いていたが、倉脇代表やテニス愛好家などがテニス場建設復興を願い、要望や陳情を重ねてきた。

 関係者らの熱意を受け、市は「高田地区の復興の証し」として2019、20年の2カ年をかけて復旧工事を実施。晴れて完成の日を迎えた。

 8面の人工芝テニスコートのうち、4面はナイターが可能。木造平屋建てのクラブハウスを有する。若もの広場、駐車場(56台分)が隣接しており、敷地面積は1万3480平方㍍。建設総事業費は2億8503万7000円で、財源内訳は過疎債2億4060万円、補助金3685万3000円、一般財源758万4000円となっている。

 式典に当たり、田岡市長は、完成の日を迎えることができたのは多くの人の熱意と協力のおかげと感謝を述べ「地元の愛好家の皆さまはもちろん、テニス大会や学生・社会人の合宿など多くの方々に利用していただきたい。施設の利用による交流人口の増加は、高田地区のにぎわいをもたらし、大きな経済効果も得られると考えている」とあいさつ。

 来賓の濱口県議会副議長は「豊かな自然環境の中で大会などの開催が期待できる立派なテニス場。復興の象徴として地域発展の一つの核となることを祈念します」と祝った。

 完成を祝し、新宮ロータリークラブ(岡知行会長)から倉庫兼物置が、建設工事に携わった(株)松原組(松原重充代表取締役)からコートブラシ16本が寄贈された。

 長年の悲願であった新しいテニスコートを前に、倉脇代表は「市長や議員、職員、応援してくださった皆さまに心から感謝。今後は大々的に大会や合宿などに利用していただける。コロナが落ち着けば県内外に宣伝して多くの人に利用してもらいたい」と話していた。

 同施設の利用時間は午前8時~午後9時。使用料金は1時間440円で、ナイター使用料金も同じく1時間440円。問い合わせは市教育委員会生涯学習課(電話0735・23・3366)まで。

(2021年5月1日付紙面より)

人口芝8面のテニスコート=新宮市高田(新宮市提供)
木造平屋建てのクラブハウス
田岡実千年市長らがテープカットで祝った=4月29日、新宮市高田の市多目的軽スポーツ施設
2021年05月01日
72 安泰とコロナ収束を祈願
 熊野那智大社で昭和祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で4月29日、昭和祭が営まれた。本社と別宮の飛瀧(ひろう)神社で皇室の繁栄と国の隆昌(りゅうしょう)、国民の安泰を祈念するとともに、新型コロナウイルスの収束を願った。

 昭和天皇の誕生日である「昭和の日」は、国民の祝日として2007年に加わった。同大社ではこの日にちなみ「激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」との定義のもと、在位六十有余年のご聖徳を仰ぎ、神事を営んでいる。

 同大社や那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)は昨年同様、新型コロナの影響で静まり返っていた。

 本殿では厳かな雰囲気の中、男成宮司が祝詞を奏上した後、巫女(みこ)による浦安の舞が奉納された。飛瀧神社では雨のため、隣接する展示室で営まれ、巫女が那智の滝舞を奉納した。

 男成宮司は「天候には恵まれなかったですが無事、神事を終えることができました。昭和天皇をしのびつつ皇室の栄えや国民の幸せなどを祈願させていただいた。昨年から続く新型コロナの問題もあるが、昭和の時代も戦争があり、私たちの先人が懸命に努力して国の発展を成し遂げた。大変ではありますが、感染症対策を徹底し、一日も早く終息を迎えるときが来ることを願っています」と話していた。

(2021年5月1日付紙面より)

巫女が浦安の舞を奉納した=4月29日、那智勝浦町の熊野那智大社
2021年05月01日
73 こいのぼり春風に吹かれ
 まなびの郷に10匹飾る  (紀宝町 )

 5月5日の「こどもの日」を前に、紀宝町生涯学習センターまなびの郷にこいのぼりが掲げられている。期間は27日(木)までで、10匹のこいのぼりが春風に吹かれ、気持ち良さそうに泳いでいる。

 未来を担う子どもたちの成長を願い、まなびの郷を拠点に活動する「まなびの郷ボランティア(千葉寛訓代表)」=通称・MANABI★ボランチ=が初めて取り組んだ。正面玄関にあるポール2本にこいのぼり各5匹と吹き流しを飾った。

 施設内のふれあいゾーンは現在、新型コロナウイルスの感染防止のため休止中で、子どもたちが集うことがない。そこで、通学や散歩などで近くを通る子どもたちに、こいのぼりを見てもらおうと企画した。

 まなびの郷は高台にあり、鵜殿運動場を利用する子どもや高齢者らも眺めているという。

 MANABI★ボランチのスタッフは「近くにお立ち寄りの際は、ぜひご覧ください」と呼び掛けている。

(2021年5月1日付紙面より)

青空の下を気持ちよさそうに泳ぐこいのぼり=4月30日、紀宝町のまなびの郷
2021年05月01日
74 レ号やエ号の記念日制定を
 230周年の節目に要望託す  (串本RC )

 串本ロータリークラブ(串本RC、矢倉甚兵衞会長)が4月29日、串本町へアメリカ商船レイディ・ワシントン号(以下レ号とする)の史実顕彰に関係する要望を託した。

 レ号は黒船来航の62年前となる1791年4月29日(グレゴリオ暦)に樫野沖へ停泊し1週間余り滞在。鎖国体制下の日本との通商はかなわなかったが、日本とアメリカが最初に交易を試みた史実として今日まで伝わるところとなっている。

 5年前、日米修交225周年記念事業の一環で僚船・グレイス号の航海日誌などを交えた史実の再検証が日米修交記念館軸であり、通商を目指す過程で当時の島民と親交を試みたことや島民が自他ともに身を案じ幕府発覚前の出航を促した経緯が鮮明になった。その内容は以降の同館の主力展示資料とされ現在、複数枚のタペストリーに日本語と英語の2カ国語で解説文を付して伝えるところとなっている。

 串本RCはかねてこの史実の顕彰に力を入れていて、JR串本駅前にレ号のブロンズ像を建立し象徴の一つとしていることで地域にもなじむところ。他方では27年来、レ号の船長であるジョン・ケンドリックの名を頂いた少年野球大会を主催し、地域の球児やその家族らに史実との接点を託す取り組みも続けている。そのような思いの延長でコロナ禍などの社会情勢により同230周年記念事業の計画がない点を惜しみ、ささやかだが今後の顕彰進展にあってほしい事柄を節目に合わせて町へ要望することにした。

 串本RCは5年前の記念事業以降、毎年の節目に近い例会の期日を4月29日にして日米修交記念館を見学するなどして顕彰の思いを高めてきた。今年も同様に取り組み、その一端に役場総務課の杉本隆晴課長を迎え、▽トルコ軍艦エルトゥールル号遭難事件の節目とレ号停泊の節目を町の記念日として制定▽記念日における関係記念館の無料開放で町内外に広く史実を知る機会を広げる▽5年または10年ごとに米国在大阪・神戸総領事を招いて記念式典を実施―の3点を要望。矢倉会長が趣旨を伝え「何とか確実に実行、発展させていただきたい」という思いや3点の延長線上に思い描く串本町長の活躍も思い描きつつ文書の形で託した。

(2021年5月1日付紙面より)

要望と思いを杉本隆晴課長(右)へ託す矢倉甚兵衞会長=4月29日、日米修交記念館
2021年05月01日
75 「未来のために考動しよう」  総会でスローガンなど決める  (新宮YEG )
2021年05月01日
76 潮風に揺れる黄色い花束  地玉の浜にイワタイゲキ  (那智勝浦町 )
2021年05月01日
77 受章者5人の喜びの声  令和3年春の叙勲  
2021年05月01日
78 「電話リレーサービス」公共インフラに  7月から開始予定  
2021年05月01日
79 獣害防止に期待  ドローンで広葉樹分布を調査  (那智勝浦町南平野 )
2021年05月01日
80 矢渕・相野谷が県大会へ 春季中学軟式野球大会 
2021年05月01日
81 雨の中、コロナ終息ら願う  貴祢谷神社で春の例大祭  (紀宝町 )
2021年05月01日
82 本州最南端に歓声が響く 春の遠足がシーズンイン (串本町)
2021年05月01日
83 お悔やみ情報