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2024年03月30日
1 脱炭素や災害防止に
 駅で苗木を育てて植林  (JR西とソマノベース )

 JR西日本和歌山支社とソマノベース(田辺市・奥川季花社長)は、和歌山県内の特急くろしお停車駅で、紀州備長炭の原木であるウバメガシの苗木を育て、熊野古道近隣のエリアに植林する「戻り苗」プロジェクトを始めた。28日は新宮駅などに設置。脱炭素や災害防止などを目指す。

 戻り苗は、ドングリから苗木を育て、山に植林する取り組み。ソマノベースはドングリが入った戻り苗キットを、環境問題などに関心のある個人や企業にいったん購入してもらい、2年間育てた後に戻してもらって植林している。土砂災害リスクの軽減も念頭に、場所は放置山林などを選んでいる。同支社は、カーボンニュートラルを目指していることもあり、取り組みに賛同。さらに減少しているウバメガシの保護も考えて樹木を選んだ。

 場所は▽和歌山支社▽和歌山駅▽海南駅▽新宮駅▽紀伊勝浦駅▽串本駅▽白浜駅▽紀伊田辺駅▽御坊駅―の9カ所。紀州ヒノキで作られた、24本挿しのラダーシェルフを2台ずつ、合計で18台432本を設置する。各駅では駅員が水やりを行う。2年で30㌢前後になる予定という。新宮駅では、1年育てた苗木とドングリを半数ずつ、駅構内に設置した。

 同支社地域共生室の御堂直樹課長(48)は「環境保全、森林づくり、ウバメガシ保護、熊野古道の保全など、いろんなストーリーを持たせた取り組み。駅利用者や地域も一緒に環境問題に向き合い取り組んでほしい。愛着ある木を見つけて2年間、成長を感じてもらえれば」と話した。

■紀伊半島大水害が原点



 ソマノベースの奥川社長(28)は、那智勝浦町天満の出身で、新宮高校の卒業。戻り苗の発想の原点は、紀伊半島大水害の経験だった。「植林で防災につなげたいとの思いがあった。新宮駅は通学で毎日のように利用したし、勝浦も地元。そういう場所に置いてもらえるのはうれしい。これを通して大水害の教訓を思い出したり、経験していない子どもらが大水害を知ってくれることにつながれば」と語った。

(2024年3月30日付紙面より)

プロジェクト実施に訪れた御堂直樹課長(右から2人目)と奥川季花社長(中央)=28日、JR新宮駅
ウバメガシのドングリと苗木
2024年03月30日
2 橋杭園地の防砂ネット撤去
 4~10月の三季運用に向け  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭園地で28日、防砂ネットの撤去作業があった。

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が4月1日(月)から始める三季運用(4~10月)に向けた準備の一環。この防砂ネットは冬に吹き抜ける風で舞い上がりやすい砂の飛散を抑える目的で設置していて、三季運用のシーズンオフとなる冬場に砂浜へ張っている。

 直近では昨年12月に幅1㍍の農業用樹脂ネットを長さ17㍍で切り出したもの20枚を、マツの防風林が途切れて砂が国道一帯まで飛散しやすいビーチハウスラパン前の砂浜(海水浴場の遊泳区域と面する砂浜)へおおむね波打ち際に垂直方向となるよう約5㍍間隔で設置。この日は同協会の会員や職員と町産業課の職員8人が作業に参加し、半ば埋もれるほどに飛散を食い止めた防砂ネットを砂から引き出し支柱も引き抜いて砂浜を自然の状態へと戻した。

 同協会は三季運用中、同ハウスを営業してシーカヤックなど各種マリンアクティビティーのレンタルやツアーの提供(その予約は通年で受け付け中)をし、7~8月に海水浴場を設置して活用を図っている。

 来月21日(日)には機運醸成を目的としたイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ」を初の試みで朝市企画と連動させた形で開くとし、現在内容を煮詰めている。次の三季運用に向け、島野会長(56)は「先日は少し残念だったがロケットの方もどんどん進んでいるし、打ち上げを心待ちにするたくさんの皆さんが串本へ来られると思う。橋杭ビーチでは4月にオープンフェスタがあり、その先も新たなイベントや既存のイベントをどんどんとやっていきたいと思うので、たくさんの皆さんにお越しいただければ」と思うところを語った。

 同ビーチの問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)、各種マリンアクティビティーの予約はビーチハウス・ラパン(電話090・3356・8305)まで。

(2024年3月30日付紙面より)

砂浜に設置した防砂ネットを撤去=28日、串本町くじ野川の橋杭園地
2024年03月30日
3 災害時の行動と備え
 民生児童委協が研修会  (新宮市 )

 和歌山県社会福祉協議会地域福祉部副部長で、災害ボランティアセンター所長でもある南出考氏による「災害時における民生委員のやるべきこと」の講演が25日、新宮市福祉センターであった。約40人が参加。災害時の行動や備えについて考えた。

 新宮市民生委員児童委員協議会(小内潤治会長)の研修会として実施した。南出氏は、自らも支援に出向いた能登半島地震に言及。「家屋倒壊の被害が多数発生している。被災者は、いまだに厳しい避難生活を余儀なくされている。断水の復旧は遅れており、まだまだ水が通っていない状況」などと話した。

 被災地の家屋の写真を映し出し「家屋が50㌢以上沈下していた。液状化した地域もたくさんあった。印象的だったのは、門松やしめ縄が飾られたままの家が多かった。誰も悪くないのに日常が一変していた。生活の落差を思うと胸が締め付けられた」と語った。

 「生かされた命の尊さ」に言及。「自分自身の役割は何か。被災によりつながりをなくした人もいる。そういう人とつながって励ますために動いている気がする。一人ではできないことを、仲間と協力してできるようにしていくことが役割かと」と力を込めた。

 人間関係の構築の重要性も強調した。「被災地に入ると、絆やつながりが大事とよくいわれる。普段つながりを強める取り組みをしているだろうか。孤立や孤独を深めてしまわないように、お互いが気にかけ合い、励まし合い生きていく。災害時も同じ。コミュニケーションを取りつながることが大事」と訴えた。

 発災後の関係構築は困難であることを説明。「だからこそ、日頃からつながりを築いておく必要がある。初めましてをできるだけなくしておくのが、備えの一つ。日頃から顔の見える、笑顔の見える関係づくりを」と呼びかけた。

 「被災者はよく、防災のことを家族や友人、隣人ともっと話しておけばよかったと言う。災害はいつ起こるか分からない。備えができるうちはまだいい。誰もが防災の担い手。大切なものを守るため、失わないため」と伝えた。

(2024年3月30日付紙面より)

民生委員児童委員に必要な行動と備えを考えた=25日、新宮市福祉センター
講話する南出考氏
2024年03月30日
4 ポケモンのふた設置
 那智勝浦町や串本町など  

 那智勝浦町や串本町をはじめ県内5カ所に、アニメ「ポケットモンスター」(ポケモン)のキャラクターがデザインされたマンホールのふた「ポケふた」が設置されることになり、そのお披露目式が25日、和歌山県庁であった。各町の名所を背景にした、色鮮やかなデザインが明らかになった。

 ポケモンは、ゲームソフトを原作としたテレビアニメ。人気を博し映画化もされ、スマートフォン向け位置情報ゲーム「ポケモンGO」も登場している。そのキャラは森やUFOなどさまざまなものを象徴しており、各町に適したキャラが選ばれてポケふたにデザインされている。

 那智勝浦町は那智の滝を背景に森のキャラとなっており、大門坂駐車場に4月中旬から4月下旬に設置を予定。串本町はロケットを背景に星、宇宙生物、磁力のキャラが配され、設置は4月下旬の予定となっている。設置されたポケふたは順次、「ポケモンGO」のゲームマップ上に登場する。

 その他の設置場所は、和歌山市、高野町、白浜町。ポケふたは株式会社ポケモンが自治体へ無償で寄贈し、設置や管理は自治体が行う。3月19日現在で33都道府県に333枚が設置され、それぞれが専用デザインとなっている。

(2024年3月30日付紙面より)

披露された那智勝浦町(中央)と串本町(右端)の「ポケふた」(和歌山県提供)
2024年03月30日
5 第1回定例会一般質問②  古座川町議会  
2024年03月30日
6 現地確認し報告案を検討  技術検討委が第4回会合  (八郎山トンネル )
2024年03月30日
7 事故防止への意識高めて  ランドセルカバーなどを贈呈  (交通安全協会新宮支部 )
2024年03月30日
8 元気に100歳を目指そう  太田地区老人クラブ講演会  (那智勝浦町 )
2024年03月30日
9 御浜町人事異動   
2024年03月30日
10 能登半島地震被災地へ  義援金、共同募金などに託す  (御浜町 )
2024年03月30日
11 熊野MAX、紀宝が県大会へ  熊野支部予選で代表決まる  (少年野球 )
2024年03月30日
12 街がひな祭り一色に  40カ所でキーワードラリー  (熊野市 )
2024年03月30日
13 指定文化財のパネル展  まなびの郷で18点飾る  (紀宝町 )
2024年03月30日
14 お悔やみ情報
  
2024年03月16日
15 前年同期比「変わらない」
 新宮市内の景況調査結果  

 新宮商工会議所はこのほど、2023年下期(7~12月)の新宮市内の景況調査結果を発表した。▽建設業▽製造業▽卸・小売業▽飲食業▽サービス業―の5業種100社が対象。いずれの業種も多くの項目で前年同期比と「変わらない」と感じていることが浮き彫りになった。

 建設業は、業況、売上、利益、資金繰りの4項目でいずれも「変わらない」が50%前後の最多となった。業況については「やや悪い」が35%。売上や利益でも「やや減少」の回答数が「やや増加」を上回った。

 製造業は、「変わらない」の割合が業況は40%、売上は30%、利益は40%、資金繰りは85%だった。しかし売上は「やや増加」が30%で、「変わらない」と同率となった。利益も「やや増加」が25%に。売上と利益は前年より少し状況が良くなった。

 卸・小売業は「やや減少」「減少」という回答が目立った。売上は「やや減少」が最多で45%。利益は「やや減少」が最多の60%となった。客数は「横ばい」が最多で50%、次いで「やや減少」が40%。資金繰りは「変わらない」が70%と突出した。

 飲食業は、わずかに明るい兆しが見え始めた。売上は「やや増加」が最多の35%。利益は「横ばい」が最多の40%だが、次いで「やや増加」が25%となった。客数も同傾向で、「横ばい」が最多の40%だが、「やや増加」が20%で続いた。資金繰りは「変わらない」が50%、次いで「やや悪化」が30%と厳しさを見せた。

 サービス業は、売上で「やや増加」と「変わらない」がともに最多の35%、「増加」も15%となり、今後に期待が高まる。ただ、仕入れは「変わらない」が最多の75%、利益は「横ばい」が最多で45%、客数は「横ばい」が最多の35%となった。

(2024年3月16日付紙面より)

景況調査の結果の多くが前年同期比で「変わらない」だった=14日、新宮市の旧市内
2024年03月16日
16 あなたの思い込みは正しい?
 人権学習会に社協職員30人  (新宮市 )

 新宮市社会福祉協議会は12日、市福祉センターで職員対象の人権学習会を開いた。市人権教育指導員の谷嗣弘さんが「身近な人権」をテーマに、家庭教育の重要性を説いた。

 年1回の学習会で30人が参加。谷さんは「幸せになるために生まれてきた。そして、幸せになるために生きる」といった言葉を紹介し、「人権問題は一つではない。人の数だけ人権は存在する」と強調した。

 「あなたの思い込みは正しいですか?」と投げかけ、「迷信、言い伝えも思い込みに含まれる。雨男、雨女だから『あの人を誘わないでおこう』、血液型診断で『だから、あの性格なのね』と決めつける排除が差別となる」とした。

 「先人の経験から良い迷信もある」と前置きした上で「迷信や言い伝えは親から子へ、家で受け継がれる。これが差別につながる。頭を白紙に戻して、偏見につながる迷信などは取り除きたいですね」とまとめた。

(2024年3月16日付紙面より)

人権について講話する谷嗣弘さん=12日、新宮市福祉センター
学習会に参加した市社協職員
2024年03月16日
17 絵本「トミジの海」を朗読
 那智中で命の授業  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立那智中学校(寺地琢也校長)で14日、命の授業があった。刺しゅう作家の星野真弓さん(東京都)と千葉県を拠点とするFMラジオ局「ベイエフエム」の東京支社長を務める小縣正幸さんが、2011年に発生した東日本大震災の実話を元にした絵本「トミジの海」を朗読。2年生51人が災害の恐ろしさや防災の大切さを学んだ。

 絵本の登場人物であるトミジは、宮城県石巻市在住でワカメ養殖などを行う齋藤富嗣さんがモデル。東日本大震災の大津波から生還し、以後各地で語り部として活動している。小縣さんは被災地支援で現地入りしていた際に齋藤さんの話に衝撃を受け、今後に残すべき体験と確信。同社で企画を進め、ラジオ放送でクラウドファンディングを呼びかけて制作に至った。絵は墨絵画家で絵本作家の本多豊國さんが無償で手がけた。

 星野さんは、震災から13年が経過する中、災害の記憶を風化させてはならないとの思いから各地で絵本朗読に協力。作品の寄贈や刺しゅう教室開催で、長年東北地方の復興に尽力している。

 星野さんと小縣さんは一文一文に思いを込めながら絵本を朗読し、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けた。星野さんが「慈愛」をテーマに東北復興への思いを込めて制作した刺しゅう画「レジリエンス~千手観音菩薩(ぼさつ)~」の展示もあり、生徒たちが関心を寄せていた。

 授業後、篠原帆歩さん(2年)は「災害は人を苦しめ、幸せを奪うというイメージだけだったが、本や刺しゅう画を通じて、自然の大切さも教わった。災害には普段から気持ちの準備が必要だと感じた」と語った。

 小縣さんは「朗読を耳にして一人でも大切なものを学んでもらえたら。南海トラフ巨大地震もいつ、どのタイミングで発生するか分からない。自分の命を守るため、しっかりとした備えを意識してもらいたい」。星野さんは「生徒の皆さんの真剣に聞く姿が見られました。震災から13年。決して当時の出来事を風化させてはいけない。絵本などを通じて、防災対策に関心を持ってもらうきっかけになれば」と話していた。

 この日は1年生53人を対象とした授業もあった。

(2024年3月16日付紙面より)

絵本「トミジの海」を朗読する小縣正幸さん(左)と星野真弓さん=14日、那智勝浦町立那智中学校
千手観音菩薩の刺しゅう画に関心が寄せられた
2024年03月16日
18 心に寄り添う支援大切に
 「ほっとほーむ」が文科大臣表彰  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町内でベルト型家庭訪問を軸にした活動を行う家庭教育応援チーム「ほっとほーむ」が、文部科学大臣表彰を受けた。

 家庭教育応援チームは、子どもたちの健やかな育ちを支え、全ての保護者が安心して家庭教育を行うことができるよう、地域で主体的な取り組みを行う組織。家庭教育を取り巻く環境が大きく変化し、支援が届きにくい家庭も存在することから、文部科学省が登録制度を設けて活動を促進している。

 同町の「ほっとほーむ」は2016年に活動を開始。当初は不登校の子どもがいる家庭への訪問などからスタートし、現在では対象学年(小学1、3、5年、中学1、3年)の全戸訪問を行い、学校や町子ども未来課、福祉課、医師、臨床心理士らと連携して相談体制を構築。特色ある優れた活動として、全国20の優良事例の一つに選ばれた。

 現在のメンバーは民生委員や主任児童委員、元教師、学校支援員、子育て経験者ら14人。保護者の声に耳を傾け、心に寄り添い、一緒に考えることを大切に活動している。ほっとさろんの開催や広報紙「ほっと通信」の発行(町ホームページに公開)、LINE(ライン)相談も行う。

 表彰を受けてメンバーは「つらいことを、涙を流して相談してくださる保護者の方もいる。関係機関につないで解決を図る前段階で、まずはお話を聞き、心に寄り添うところから」と語る。

 今後に向け「『何でも相談していいんだ』という信頼関係を築くため、みんなで考えて進んでいきたい」と話していた。

(2024年3月16日付紙面より)

「ほっとほーむ」メンバーの皆さん=14日、那智勝浦町教育センター
メンバーで作ったマグネットシート
2024年03月16日
19 当局の防災対策問う  太地町議会一般質問  
2024年03月16日
20 団活動に事業所が協力 消防本部が表示証を交付 (新宮市)
2024年03月16日
21 卒園前の楽しい思い出に  三輪崎保がお別れ遠足  
2024年03月16日
22 歌や踊りで楽しい時間  ふれあいお楽しみ会にぎわう  (新宮市熊野川町 )
2024年03月16日
23 13人が新たなステージ  小・中学部卒業式  (みくまの支援学校 )
2024年03月16日
24 課長級新たに6人着任 4月1日付人事異動 (串本町)
2024年03月16日
25 串本写真倶楽部が写真展  17日まで、町立体育館で  (串本町 )
2024年03月16日
26 誰もが遊べる新遊具  山崎運動公園にお目見え  (熊野市 )
2024年03月16日
27 6年間の思い出大切に  鵜殿小と成川小で卒業式  (紀宝町 )
2024年03月16日
28 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第70回】喉に詰まらせないために  

 先日、福岡県の小学校で、1年生児童が、給食の「ウズラの卵」を喉に詰まらせて亡くなる事故がありました。これには、「給食の時間が短い」とか「急いで食べるからだ」という意見が見られました。ウズラの卵の使用を控えるという動きが相次ぎましたが、それでは根本的な解決にはならないなと感じています。「ウズラの卵」であっても、昔あった「こんにゃくゼリー」であっても、お正月のお餅でも、噛(か)まずに飲み込もうとすると、窒息する可能性がある食材は、たくさんあります。大切なのは、リスクのある食材を排除することではなく、喉に詰まらせない食べ方を、きちんと教える食育だと思うのです。そこで、今回はこういった痛ましい事故が起きないように、気を付けたいポイントを三つお伝えしようと思います。

 まず一つ目、この問題で1番大切なのは「咀嚼」だと私は感じています。「よく噛んで食べることの大切さ」を、しつこく教えてあげてください。以前、こちらでも「噛むことの大切さ」についてお伝えしたことがありますが、「よく噛む」ということは、食育上メリットしかありません。子どもに限らず、大人にとっても、よく噛んで食べることは良いことしかないのです。簡単におさらいすると、「肥満予防・味覚の発達・言葉の発音・歯が強くなる・脳の発達・がんの予防・胃腸の健康・顎の筋肉の強化」などなど、他にもたくさんあるんです! まずは1口30回を意識して、よく噛むことを習慣付けてあげてください。

 二つ目のポイントは「食事中に、きちんと水分を取ること」です。これは当たり前だと思われるかもしれませんが、意外と食事中に水分を取らないお子さんは多いんです。食事中に飲むための、お茶やお水を、食事の最初や最後に一気に取るという子もたくさんいます。食事の時間に、そういうことに気付いたら水分を取るように促してあげてください。喉が潤っていると、食べ物が喉に詰まるというリスクはグッと低くなるはずです。そしてこの水分補給は、まさに習慣なのです。その癖を付けておいてあげることは、とても大切です。

 三つ目は姿勢を良くして食べる、ということです。椅子に座って背筋を伸ばすと、食べ物を飲み込みやすい姿勢になります。これは食べる時のマナーでもありますが、やはり姿勢が悪く猫背になると、喉に詰まりやすくなってしまうのです。食べる時に姿勢を正すということは、見た目の美しさや、マナーだけではなく、とても理にかなっているんですね。

 いかがでしたでしょうか? どれも当たり前のことですが、日々の中でついつい忘れてしまいがちなことですよね。この「ウズラの卵」の事故を受けて、いま一度食事の習慣を、見直してみてはいかがでしょうか? 食べることは、生きることです。食べることで、命を落とすようなことがないように、しっかりと習慣にしておきたいなと思いました。

(2024年3月16日付紙面より)

2024年03月16日
29 お悔やみ情報
  
2024年03月14日
30 打ち上げ直後に爆発
 民間小型ロケット「カイロス」  

 民間小型ロケット「カイロス」初号機が13日午前11時1分12秒、浦神半島にある射場「スペースポート紀伊」から打ち上がったが、直後に爆発した。約52分後に衛星を所定の軌道へ投入する予定だったが、飛行中断する措置が取られた。運用するスペースワン株式会社が調査を進めている。

 機体の全長は約18㍍。世界情勢に伴う部品調達難を乗り越え、当初予定から2年越しで9日に打ち上げを試みたが海上警戒区域の安全確保が図りきれず断念。スペースワンは機体自体に問題はないとし、13日の同時刻を再設定して打ち上げに臨んだ。

 カウントダウンが進み、定刻通り打ち上がったが、数秒後に機体が爆発。大きな煙を上げ、ばらばらになった破片が落下した。

 串本町の公式見学場では、山の尾根から白い煙が上がった。和歌山市から訪れた男性は、残念な様子で見守ったものの「新しいことには失敗がつきもの。これから上がるようになったら、また見に来たい。くじけずに頑張ってほしい」とエールを送った。

 ロケットと一体になって町づくりを進めてきた串本町の田嶋勝正町長は「今日の日を楽しみにしていたので、本当に残念。町としても必ずバックアップしながら、一日も早く打ち上がるよう協力していきたい。スペースワン、ロケットに関係した皆さんに、ご苦労さまと申し上げたい。結果は残念な流れになったが、必ずやこの状況は打開できると思う」とコメントした。

(2024年3月14日付紙面より)

小型ロケット「カイロス」初号機が打ち上げ直後に爆発した=13日午前11時1分、那智勝浦町浦神(スペースポート紀伊周辺地域協議会提供)
「スペースポート紀伊」から打ち上げられたロケット「カイロス」。この直後に爆発、炎上した=13日午前11時1分、串本町(スペースポート紀伊周辺地域協議会提供)
ロケット「カイロス」が爆発し、炎と煙が上がる発射場周辺=13日午前11時2分、串本町(スペースポート紀伊周辺地域協議会提供)
2024年03月14日
31 解体ショーで楽しい時間
 かいてきライフハピネス  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町朝日の地域密着型通所介護施設「かいてきライフハピネス」で11日、マグロの解体ショーがあった。元料理人の引本操さん(74)と勘代英和さん(66)が見事な包丁さばきで利用者や一般参加者らを魅了した。

 同施設は民家を改修して昨年9月にオープン。「笑顔が多いデイサービス」をモットーに、利用者が住み慣れた地域で過ごせるよう入浴や外出支援の他、さまざまなイベントを催している。

 マグロ解体ショーも利用者たちに喜んでもらおうと企画。施設管理者の橘哲司さんが知人2人に依頼し実現した。勝浦地方卸売市場に水揚げされた全長1・2㍍、重さ23・6㌔の新鮮なビンチョウマグロを、同町天満の片原魚店から購入した。

 引本さんと勘代さんは利用者らを前に、鮮やかな包丁さばきで部位ごとに下ろしていった。橘さんがマグロの種類や特徴をクイズ形式で解説した。

 すしと刺し身が振る舞われ「おいしいね」「新鮮な魚は違うわ」などと会話しながら味わった。

 利用者の和田裕夫さん(84)は「おいしかったです。普段、マグロを口にすることはあっても、解体の様子を見ることがないので楽しい時間だった」と笑顔を見せた。

 橘さんは「利用者の皆さんに喜んでもらってよかった。解体してくれた2人をはじめ、多くの人たちの協力に感謝している。今後もいろんな催しを企画し、穏やかな日々を過ごしていければ」と話していた。

(2024年3月14日付紙面より)

ビンチョウマグロを解体する引本操さん(左)と勘代英和さん=11日、那智勝浦町朝日の地域密着型通所介護施設「かいてきライフハピネス」
みんなで会話をしながら味わった
2024年03月14日
32 フラ、エイサー太鼓楽しむ
 丹鶴地区ふれあい交流会  (新宮市 )

 新宮市の「丹鶴ホール」で10日、「丹鶴地区ふれあい交流会」があり、来場した地区住民らがステージ発表を楽しみ、住民同士の交流を深めた。

 丹鶴地区福祉委員会と丹鶴地区民生委員児童委員協議会、丹鶴公民分館が主催。1人暮らしの高齢者をはじめ、支援を必要とする人の日頃の見守り活動や地域のつながりを強めようと開催しており、今回で8回目。

 ステージでは、熊野地方を中心に活動するフラグループ「Hula HAPUNA(フラ・ハプナ)」がフラダンスを披露。ハワイアン衣装を身に着けて踊り、会場を盛り上げた。

 沖縄空手舞踊&エイサー太鼓愛好会「シャルレモリモトファミリーズ」は、エイサー太鼓などを繰り広げた。

(2024年3月14日付紙面より)

フラ・ハプナがフラダンスを披露=10日、新宮市の丹鶴ホール
シャルレモリモトファミリーズの舞台
ふれあい交流会を楽しむ来場者
2024年03月14日
33 点字の打ち方を学ぶ 元気キッズで体験教室 (紀宝町)

 紀宝町学校支援本部「元気キッズ」による「点字体験教室」が9日、町生涯学習センターまなびの郷であった。町内の小学生と保護者が参加し、点字で文字の打ち方を学んだ。

 点字は視覚障害者が、指で文字を読んだり、書いたりするために使う文字。盛り上がった点の組み合わせで文字や記号を表すもの。

 元気キッズが講師を募集したところ、町内在住の竹内良子さん(78)が「自分でできることをボラティアでしたい」と応募した。

 和歌山盲学校の点字図書館に寄付する本の点訳ボランティアに携わっていたという竹内さんは、点字盤と点筆の使い方を教えた。参加者は練習をした後、紙に五十音のあ行、か行、自分の好きな名前などを打っていった。

 視覚に障害のある土井敏孝さん(70)も参加。「津市の県立盲学校に小学校から20歳ごろまで通った。点字を学び、御浜町志原でマッサージの仕事をしていた」と話し、最近は音声や点字で操作できる「ブレイルメモ」で読書を楽しんでいるという。

 子どもたちが作った点字を読み、こつを教えるなどして交流も図った。元気キッズの辻至本部長は「皆さん、楽しんで点字を学んでくれた。今後、機会があれば再度開いてみたい」と話していた。

(2024年3月14日付紙面より)

点字を学ぶ子どもたち=9日、紀宝町のまなびの郷
2024年03月14日
34 町全体の歓迎に感謝
 佛教大学卓球部が合宿開始  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
35 鈴木・山本組が優勝
 第38回勝浦バドミントン大会  
2024年03月14日
36 良きライバル、良き仲間として
 新宮、熊野両ラグビーの「卒業試合」  
2024年03月14日
37 中上の交友関係伝える  市立図書館で企画展示  (新宮市 )
2024年03月14日
38 発達段階の作業療法入門  大阪公立大の立山清美准教授  (近大新宮 )
2024年03月14日
39 夜間の交通手段確保など  第1回定例会に28議案  (太地町議会 )
2024年03月14日
40 谷川ひまりさんが最優秀賞  読書感想画中央コンクール県審査  (近大新宮 )
2024年03月14日
41 体験や買い物を満喫  KUMANOリトリート  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
42 ドキドキ!ジャングル滑り台  天満保育園に新たな遊具  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
43 愛好者172人が競い合う グラウンドゴルフ「チャンピオン大会」 (串本町)
2024年03月14日
44 監修者交えて内覧ツアー  運用する事業者ら迎えて  (USPジャパン )
2024年03月14日
45 潮騒コーラスと合唱楽しむ  かわりない会がミニコンサート  (紀宝町 )
2024年03月14日
46 買い物客でにぎわう  恒例の紀の宝みなと市  (紀宝町 )
2024年03月14日
47 上野交差点に右折信号を  紀宝町議会一般質問②  
2024年03月14日
48 各種の催しを楽しむ  加寿地蔵尊「桜まつり」  (那智勝浦町 )
2024年03月14日
49 お悔やみ情報
  
2024年03月13日
50 避難タワー建設なるか
 態度軟化、「検討」発言  (新宮市 )

 新宮市がこのほど、津波浸水域への避難タワー建設について「必要な場所は検討しようかとなっている」と発言した。以前は浸水域外に逃げる避難を進める方針で、タワー建設には否定的だった。実現すれば、より多くの場所で一時避難の「めど」が立つことになる。

 和歌山県は、2014年に発表した「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」の中で、南海トラフ巨大地震の津波避難困難地域として、新宮市の三輪崎と熊野地の2地区、16・5㌶の785人を対象に設定。うち三輪崎は、市と地域が協議し、防災マップの策定など「逃げる」対策を進め、対策済みの地域外となっている。

 また市は、県の津波避難困難地域を「事前避難対象地域」として考えている。対象は▽熊野地2丁目▽あけぼの▽王子町2丁目・3丁目の一部―の181人。ただし、熊野地2丁目とあけぼのは、国による熊野川河口大橋の建設に際し、盛り土部分に階段を設け、一時避難ができるようにしてもらったため、緊急時の避難先は確保できたことになる。

 さらに、熊野川河口大橋のあけぼの側の降り口から、盛り土の道路を海岸沿いに通し、国道42号の高森交差点に向かって延ばす計画も、国により事業化されている。こちらの盛り土部分にも階段を設けてもらうことで、一時避難が可能になると仮定すれば、王子町2丁目・3丁目でも安全性が向上する可能性がある。

 他方で三輪崎では、県の津波避難困難地域こそ解消となったものの、高齢化が進んでいることもあり、「逃げる」避難には一抹の不安もあった。そこで地域で協議して昨年8月に、市に「避難タワー建設」を要望していた。市は以前と比べ態度を軟化、先月9日に佐野で行われた三佐木蜂伏の合同防災研修会で「検討」発言があった。

 三輪崎区の仲西博光区長代行は「海岸方面の地域は高齢者が多い。近所に避難タワーがあればより安心できる」と実現に期待を寄せる。

(2024年3月13日付紙面より)

避難タワー建設に期待がかかる海岸地域=新宮市三輪崎
2024年03月13日
51 地域の憩いの通りに
 佐野川沿いで短冊設置  (新宮市 )

 新宮市の佐野区(垣下純三区長)は10日、佐野川沿いで三佐木地区の保育園や保育所、こども園に通う園児たちが描いた短冊の取り付けを実施した。佐野おやじの会(中村優会長)の会員やその家族、区代議員ら約15人が参加。花見シーズンに向けて設置作業に励んだ。

 佐野川沿いは、20年ほど前からサクラが植樹されている。2011年から当時の佐野川堤防桜植栽委員会が取り付け作業を行っていたが、19年を最後に活動が休止。コロナ禍を経て、昨年から同区が引き継ぐ形で取り組んでいる。8、9の両日には赤や黄色のちょうちん139個を設置した。点灯は午後6時から10時に行われ、4月21日(日)までを予定している。

 参加者は4グループに分かれて約300㍍の区間にあるサクラの木に設置したちょうちんの間に三輪崎、白梅の両保育園、佐野保育所、木の川認定こども園の園児が「警察官になりたい」「ディズニーランドで遊びたい」などの夢を書いた短冊160枚を針金で固定し、丁寧に取り付けた。

 垣下区長は「おやじの会の皆さんが中心となって準備をしてくれ、大変ありがたい。サクラが開花した際にはたくさんの人に足を運んでもらい、季節感を味わってもらいたい」。

 中村会長は「昨年には地域住民の人たちから喜びの声を頂き、継続しなければという思いが強くなった。各家族が子どもたちの短冊を見て会話が弾む場と、防犯にもつながる憩いの通りになってくれれば」と話していた。

(2024年3月13日付紙面より)

協力しながら短冊を取り付ける参加者=10日、新宮市佐野
2024年03月13日
52 6組出演し鑑賞集める
 町民音楽祭バンドの部  (串本町 )

 第19回串本町民音楽祭(バンドの部)が10日に文化センターであり、6組が出演して町民らの鑑賞を集めた。

 この音楽祭は町、町教育委員会、串本音楽協会が主催。音楽の発表や鑑賞を通して文化活動を盛んにし、ひいては地域文化の向上に資する目的で年1回、最近は3月の第1日曜日に器楽・合唱等の部、第2日曜日にバンドの部と2日間にわたって開き音楽に関係するさまざまなジャンルの参加を得ている。

 先に実施した器楽・合唱等の部には今回、さまざまなジャンルから11組が出演した。バンドの部に出演したのは▽The JANK▽坊芳太(ぼう・よしたか)▽UH MOON▽HiRoUmi▽フォークソングキンプ▽M.Y.B―で、同センターホールが備えている多色表現ができる照明や大型スピーカー、スモークマシンなどを駆使してライブ独特の幻想的なステージ演出が尽くされる中、持ち時間25分の枠を得てそれぞれの音楽を響かせた。

 バンドについては同音楽祭と串本まつりサマーBANDライブの年2回、このような発表の機会が町内で設けられていて、最終のM.Y.Bは「次は夏に」と呼びかけで観客とのつながりを深めつつ同部を締めくくった。

(2024年3月13日付紙面より)

ライブ独特の雰囲気で実施された第19回串本町民音楽祭バンドの部=10日、串本町文化センター
2024年03月13日
53 花が舞い散る中で催し
 加寿地蔵尊「桜まつり」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町湯川の熊野古道駿田峠の加寿(かす)地蔵尊で10日、「桜まつり」があった。加寿姫を祭るほこらを参拝したほか、クマノザクラの植樹、踊りや演奏の発表、飲食出店などを実施した。近隣住民などが多数訪れ、サクラの花が舞い散る中での各種催しを楽しんだ。

 加寿地蔵尊世話人会(中田勝康代表)の主催。加寿地蔵尊は、千年前に熊野詣での途中、駿田峠で命を落としたといわれる加寿姫を祭っている。桜まつりは、それまで春まつりとしていたものを改名し、昨年から実施。各種の催しを行う広場にクマノザクラがあることにちなむ。

 会場の広場のクマノザクラは、六分咲き程度だった。軽食ブースやキッチンカーの出店があったほか、全品無料でお心付けのみの「もらってください」コーナーもあった。中田代表が関係者や地域住民と共に加寿地蔵尊のほこらを参拝した後、広場で各種の催しを開始。協賛の日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)と共に、6本のクマノザクラの植樹を行った。

 発表は、連なって咲くサクラの木のもとで行われた。さまざまな団体が、踊りや演奏などを披露した。観客は軽食を楽しむなどしながらゆったりと眺め、盛んな拍手で称賛していた。中田代表は「今日は天気にも恵まれ、キッチンカーも来て、いろんな団体が出演して、にぎわって良かった」と話した。

 なお、会場となった広場は花見が楽しめるよう、3月末まで開放する。時間はおよそ午前9時から午後4時まで。クマノザクラの時期が終わってもソメイヨシノが楽しめるという。

(2024年3月13日付紙面より)

サクラの花が舞い散る中で各種催しが行われた=10日、那智勝浦町湯川の加寿地蔵尊
2024年03月13日
54 伝えたい気持ちが大事  「出合い学習」で手話学ぶ  (相野谷小 )
2024年03月13日
55 感震ブレーカー購入を補助  紀宝町議会一般質問①  
2024年03月13日
56 フルートの音色が会場を包み  「ミューズ」によるコンサート  (紀宝町 )
2024年03月13日
57 ちょうちん設置で奉仕  夜桜ライトアップに協力  (新宮RC )
2024年03月13日
58 東日本大震災を忘れず  市町の職員など黙とう  
2024年03月13日
59 活発化目指して交流  近畿手をつなぐ育成会  (新宮・東牟婁 )
2024年03月13日
60 丹敷の湯継続へ陳情採択  町議会定例会で意見二分  (那智勝浦町 )
2024年03月13日
61 鮮やかな紫色の花  ムラサキサギゴケ  
2024年03月13日
62 カレーライス味わう  佐野で「こども食堂」  (三輪崎民児委協議会 )
2024年03月13日
63 園児がお茶の作法披露  成長の様子を保護者に  (三輪崎保育園 )
2024年03月13日
64 タイプ木前でガイドに挑戦  高池小6年が学び生かして  (古座川町 )
2024年03月13日
65 賛助出演交えて合同練習  17日の第12回定演に向け  (串本古座高校吹奏楽部 )
2024年03月13日
66 子ども多数で活気  5年ぶり児童館祭り  (新宮市 )
2024年03月13日
67 お悔やみ情報
  
2024年03月10日
68 打ち上げ直前で延期 ロケット「カイロス」初号機 (スペースワン株式会社)

 スペースワン株式会社は、浦神半島にある射場「スペースポート紀伊」で9日に予定していた民間小型ロケット「カイロス」初号機の打ち上げの日程変更を発表した。次の打ち上げは13日以降になるという。岸本周平知事によると、警戒区域に船舶が進入したため打ち上げることができなかったという。

 当初予定していた9日午前11時1分12秒を16分後に変更したが、直前で中止の判断がされ打ち上げには至らなかった。

 公式見学場やその一帯では住民ら多くの見学者・見物者が待望の瞬間を心待ちにしていたが、延期の判断を受けにわかに落胆が広がった。

 橋本市から訪れた森下幸夫さん(68)は「ようやくと楽しみにしていただけに残念です。次はいつになるか分からないが、機会が合えばまた足を運んで歴史的な瞬間を自分の目で見てみたい」と語った。

 那智勝浦町浦神の公式見学場・旧浦神小学校で見届けた堀順一郎町長は、日程変更を受け「今回は非常に残念な結果になってしまったが、楽しみが先に延びたと気持ちを切り替えるしかない。地域との協力関係を築きながら、次回の打ち上げ成功に期待したい」と話していた。

(2024年3月10日付紙面より)

打ち上げ延期に残念がる来場者=9日、那智勝浦町の旧浦神小学校
2024年03月10日
69 一丸で総合優勝を目指す
 キナンレーシングチームが表敬訪問  (新宮市 )

 新宮市に本社のある株式会社キナン(角口賀敏会長)をメインスポンサーとし、国内外でレース活動を行う「KINAN Racing Team(キナンレーシングチーム)」の石田哲也監督兼代表取締役社長や選手ら10人は8日、新宮市役所を訪れ、向井雅男副市長に熊野地域で毎年開催されている国際自転車競技連合(UCI)公認国際自転車ロードレース「TOUR de 熊野」での躍進を誓った。

 チームは「TOUR de 熊野」の総合優勝とレースイベントの成長を最大の目標とし、当地方への貢献や地域活性、スポーツ振興、自転車文化の発展に力を尽くしている。

 今年は、新たに2人が加入。12人となった新体制で「Jプロツアー」(2月24、25日)、「富士クリテリウムチャンピオンシップ」(3月2、3日)に出場するなど、精力的に活動を展開している。

 この日は角口会長も出席。選手らの自己紹介を受けた向井副市長は「新宮拠点のチームが国内外で活躍してくれている姿を見て、誇らしい。世界の舞台で、さらなる飛躍となるよう心から願っています」と選手たちの活躍を祈念した。

 新城雄大主将は「昨年の前半はチームの方向性に迷うところがあったが、徐々にいい雰囲気となり維持できている。今年こそは『TOUR de 熊野』の総合優勝となれるように一丸となって頑張りたい」と意気込みを語った。

 石田監督は「今年は設立10年目。メンバーも若手、中堅、ベテランとバランスのいいチームとなっている。創設から掲げ続けている総合優勝を勝ち取れるよう、みんなで士気を高めていければ」と話していた。

(2024年3月10日付紙面より)

向井雅男副市長(前列左)を訪問した角口賀敏会長(同右)とキナンレーシングチームの皆さん=8日、新宮市役所
2024年03月10日
70 独自カラーの福祉施策を
 新年度の当初予算案発表  (太地町 )

 太地町の三軒一高町長らが8日、町公民館で会見を開き、2024年度当初予算案を発表した。新年度の一般会計は29億7212万4000円で、前年度より1億3685万9000円(4・4%)減。12日(火)に開会する第1回町議会定例会に上程する。

 漁野洋伸副町長は減少の要因について「昨年10月に国際鯨類施設が完成し、大型の公共事業が落ち着いたことによるもの」と説明。

 新年度予算は「子育てから高齢者支援まで、幅広く当町独自のカラーが詰まった予算」とし、新事業として▽中学生の修学旅行費助成(1人につき4万円)▽夜間交通手段確保(夜間に大阪方面から帰町する住民のタクシー送迎)▽自動運転車両の暖海地区路線運行▽通院支援(高齢者の医療機関への送迎)▽帯状疱疹(ほうしん)ワクチン接種助成▽人間ドック―を行うと述べた。

 これまで実施してきた▽じゅんかんバス無償化▽買い物支援▽出産祝い金▽入学祝い金▽就学児医療費助成―などは引き続き実施するとした。

 ハード面では、町多目的センターへの機能訓練用トレーニング機器整備の他、清掃センター資源ごみ分別回収場整備(2026年度までの3カ年計画)、くじら浜公園の展示捕鯨船(第一京丸)の塗装修繕、救急車購入などを行うとした。

 三軒町長は、自身が掲げる30年計画に触れ「現在ちょうど20年目。最初の10年間は高齢者のため、次の10年は子どもたちのため。残る10年はその総点検として、住民の方々に満足していただけるよう施策を充実させていきたい」。残るハード面整備で庁舎の高台移転を挙げ「財政バランスを崩さないよう10年後くらいにと考えているが、議会に諮りつつ慎重に進める」と見解を示した。

(2024年3月10日付紙面より)


2024年03月10日
71 「大峰奥駈」春の峯入り
 熊野修験の山伏らが出立  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山から奈良県吉野までの山岳地帯を踏破する大峰奥駈(おくがけ)修行が9日に始まった。「春の峯入り」と呼ばれる初日には、鈴懸の装束を身に着けた山伏に導かれ、一般参加者含む約50人が夜明けの那智山を出立。大雲取越・小雲取越を経て田辺市本宮町の熊野本宮大社まで約30㌔を歩き通す。

 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のルートで最も厳しい大峰奥駈道は、標高1200~1900㍍の山岳が連なる大峰山脈の主稜線(りょうせん)を通り、吉野と熊野の二大聖地を結ぶ約150㌔の修行の道。

 大峰奥駈修行は約1300年前に修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が始めたとされ、日本固有の信仰である修験道の修行「山林抖擻(とそう)」の重要な位置付けとなっている。明治の神仏分離で途絶えていたが、1988年に熊野修験の髙木亮英大導師(那智山青岸渡寺住職)が再興した。

 午前6時に那智山青岸渡寺本堂に集合した一行は、ほら貝を鳴らして勤行。熊野那智大社に参拝し、昨年150年ぶりに再建された熊野修験の根本道場「行者堂」でも勤行をした後、出立した。

 髙木大導師は「世界を眺めれば、尊い人の命が失われている。世界平和と人々の幸せを願って出発した。世界遺産登録20周年の節目、行者堂が再興されて初めての峯入りでもあり、意義深いものになる。一般の方々にもご参加いただいており、熊野の霊験を肌で感じ、それを広く知らしめていただきたい」と話していた。

(2024年3月10日付紙面より)

行者堂前で勤行=9日、那智勝浦町の那智山
山伏を先頭に出立
2024年03月10日
72 平和、世界遺産への思い作文に  新宮高、新翔高の6人を表彰  (新宮ユネスコ協会 )
2024年03月10日
73 献血に協力呼びかけ  新宮LCが奉仕活動  
2024年03月10日
74 健康づくり計画で議論  取り組み報告を受け意見  (新宮市 )
2024年03月10日
75 夏山組が側溝など清掃  那智勝浦町の宇久井地区  
2024年03月10日
76 鮮やかなヨウコウザクラ  ピーアップシングウで見頃迎える  
2024年03月10日
77 特別メニューを味わう  6年生「お楽しみ給食」  (神倉小 )
2024年03月10日
78 ランドセル飾り礼拝  新入学控えた5歳児  (マリア保 )
2024年03月10日
79 年長児たちとのお別れ会  宇久井こども園で  (那智勝浦町 )
2024年03月10日
80 「勝浦のいいとこ見てね」  町の魅力伝える壁画描く  (勝浦小6年生 )
2024年03月10日
81 長寿を祝い記念品  100歳の下地文栄さんに  (紀宝町 )
2024年03月10日
82 お弁当「おいしいね」  井田保育所がお別れ遠足  (紀宝町 )
2024年03月10日
83 クマノザクラと三反帆  熊野川沿いでかれんに咲き誇る  (紀宝町 )
2024年03月01日
84 工芸品や装身具に見入る
 「鯨と人の営み展」開催中  (太地町 )

 「クジラの学術研究都市」構想の下、今年4月に一般財団法人日本鯨類研究所の太地事務所が開所予定の太地町。町立くじらの博物館(稲森大樹館長)では現在、両者共催の「鯨と人の営み展」の第3期「ベスト・セレクション」が開催中で、多くの来館者がクジラのひげや歯・骨などから作られた美しい工芸品や装身具に見入っている。

 両者の多彩な収蔵品から、クジラと人の歴史の一端を感じてもらおうと企画が持ち上がり、第3期はこれまでの展示で評判の良かったものを中心に学芸員がセレクトした。

 2月28日には同町公民館の生涯学習講座があり、中江環副館長が参加者16人を案内。参加者は最初に、展示品の原材料に触れ、セミクジラやナガスクジラなど5種のひげを見比べて違いを学習。中江副館長は「鯨ひげは温めると柔らかく、冷やすと硬くなる性質があり、現在のプラスチックのようにさまざまな道具に使われていた。マッコウクジラの歯を加工したアクセサリー類の要は『磨き』にあり、磨き砂やワックスを駆使して独特のつやが出されている」と解説。展示へと案内を進めた。

 参加者たちは素材の違いや加工にも注目しつつ、帯留めやカフスボタン、将棋の駒、ステッキ、三味線のばちなどの品々に見入った。本体・緒締め・根付け全てがクジラのひげや歯で製作された印籠にも注目が集まった。

 中江副館長は「現在はこうした素晴らしい工芸品がオークションサイトで安価に売買され、散逸してしまっている。手放す際は、当館への寄贈なども検討を」と呼びかけていた。

 久保寿味子さんは「素晴らしい展示品ばかり。クジラの骨を使ったネックレスが印象に残った」と話していた。

 展示期間は3月17日(日)まで。問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。

(2024年3月1日付紙面より)

展示を案内する中江環副館長(右奥)=2月28日、太地町立くじらの博物館
鯨ひげで作られた装身具
2024年03月01日
85 旧浦神小の体育館解体
 ロケット公式見学場で  (那智勝浦町 )

 ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを前に、那智勝浦町の公式見学場の旧浦神小学校で体育館の解体工事が完了した。国道42号から、勝浦ライオンズクラブが認証60周年記念で寄贈した高さ14・5㍍のロケットモニュメントが見えるようになった。

 旧浦神小ではロケット打ち上げに向け、昨年度から屋上床面やフェンスの張り替えなどの整備を実施。「かつうら渚(なぎさ)の会」と協力し、周辺海岸の清掃にも取り組んできた。

 老朽化が進んでいた体育館は安全確保などのため解体することとし、昨年12月から工事を開始。9日(土)を予定するロケット打ち上げイベントまでに整地を完了し、全国から約2500人の観光客を迎える。

 イベント後、体育館の跡地には、駐車場(38台)の舗装工事を行う予定。地域から常設の公衆トイレ設置の要望が出ていることに関して、町は「打ち上げ当日は8個の仮設トイレで対応する。実際の来場者の様子や維持管理とのバランスを見つつ今後検討したい」としている。

(2024年3月1日付紙面より)

ロケットモニュメントが見えるように=2月28日、那智勝浦町浦神
2024年03月01日
86 「技術を交通安全に役立てたい」
 大賀警部補(熊野署)が優勝、加藤巡査部長(紀宝署)が準優勝  (県白バイ競技大会 )

 三重県白バイ安全運転競技大会が2月22日、伊賀市であり、「警察署交通機動隊員の部」で熊野警察署の大賀航警部補(39)が優勝、紀宝警察署の加藤優巡査部長(34)が準優勝した。

 白バイ乗務員の運転技術向上と受傷事故の根絶を図り、道路交通の安全維持に資することが目的で、2部門で技術を披露し合った。

 警察署交通機動隊員の部は10年ぶりの実施。15人が出場し、バランス走行操縦競技、スラローム走行で競った。

 大賀さんは「これまで、白バイ特別訓練員の一員として県警本部で訓練を受けてきた。優勝をうれしく思う」、加藤さんは「結果を残せて良かった。署の駐車場で練習できたのが大きかった」と語り「自分の技術を交通安全に役立てたい」と口をそろえた。

 両署は合同で「今回、優秀な成績を収めた署員が、今後も白バイの高度な操作技術を生かし、交通指導取り締まりをはじめとする『見せる活動』を推進することで、紀州地域の交通事故・交通違反が1件でも減ることを期待している」とコメントした。

(2024年3月1日付紙面より)

県白バイ安全運転競技大会で優勝した大賀航警部補(中央)と準優勝の加藤優巡査部長=2月28日、熊野警察署
2024年03月01日
87 地元の魅力を伝える
 ふるさと学習模造紙ポスター部門で大賞  (北山小 )

 和歌山県教育委員会が主催する「ふるさとわかやま学習大賞」の入賞作品がこのほど発表され、北山村立北山小学校(松本広明校長)の5、6年生9人が作成した「北山村 未来へつなぐ木のバトン」が模造紙ポスター部門で大賞を受賞した。2月28日には、同校で表彰式が行われ、県教育庁紀南教育事務所の松原貴之学校指導課長から表彰状を受け取った。

 「ふるさとわかやま学習大賞」は、児童生徒がふるさとへの興味や関心を深めるとともに、和歌山を愛する心を育むことを目的に毎年実施。模造紙ポスターをはじめ▽模造紙新聞▽リーフレット・パンフレット▽動画―の全4部門で、県内の小、中、高、特別支援学校を対象に行われている。模造紙ポスター部門には、県内49校から361点の応募が寄せられた。

 松原学校指導課長は「皆さんの学習の成果を見て初めて知ったこともあり、私自身も勉強になることが多かった。今後も村の魅力を引き出し、発信してください」と評価した。

 岡たまきさん(5年)は「大賞を取ることができて驚いているけど、うれしい。北山村のいいところを、たくさんの人に知ってもらいたいと思いながら6年生と一緒に描きました。これからも、地元の魅力を伝えていきたい」と笑顔で語った。

 松本校長は「このような立派な賞を頂き、喜んでいます。子どもたちが地域の方々に大好きな北山のことを教わりながら『分かりやすく伝えたい』という気持ちが形になったのだと思う。いろんな人や物事に出会って学び、経験を積み上げていってくれれば」と話していた。

(2024年3月1日付紙面より)

模造紙ポスター部門で大賞を受賞した5、6年生の皆さん=2月28日、北山村立北山小学校
2024年03月01日
88 創部11年目で初の全国大会へ
 強豪ひしめく和歌山の頂点に  (南紀ボーイズ )
2024年03月01日
89 「混ざる」コンセプトに  旧農協ビルを「汽ノ舎」へ  (那智勝浦町 )
2024年03月01日
90 社会人としての基本学ぶ  地元就職の新卒高校生が研修  (新宮市 )
2024年03月01日
91 本紙エリアから7人  消防、永年勤続功労章  
2024年03月01日
92 本年度事業など承認  和歌山ラオス友好協会  
2024年03月01日
93 早くもナワシログミ熟す  熊野地方各地で  
2024年03月01日
94 園生活での思い出つくる  下里こども園でお別れ会  (那智勝浦町 )
2024年03月01日
95 もみもみ気持ちいい~!  ベビーマッサージに11組  (新宮市 )
2024年03月01日
96 生徒全員で楽しい思い出  光洋中で生徒会主催レク  (新宮市 )
2024年03月01日
97 木本普通科は1.02倍、紀南は0.36倍  県立高校入試後期志願状況  (三重県教委 )
2024年03月01日
98 介護が必要になったら?  サロンでケアマネから聞く  (紀宝町 )
2024年03月01日
99 1人暮らしの心得も  新生活に向けた展示  (熊野市立図書館 )
2024年03月01日
100 鵜殿、井田に津波避難タワー  西田町長、新規事業を説明  (紀宝町 )
2024年03月01日
101 地元招待し事業など伝える  創立40周年イベント開き  (クオリティソフト株式会社 )
2024年03月01日
102 田原小主導の交流を楽しむ  山村交流セでサロン参加者  (串本町 )