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2021年01月31日
1 悔いのない中学生活送って
 和大観光学部LIPとオンライン交流  (新宮市立高田中 )

 新宮市立高田中学校(大家淳志校長)の生徒5人と和歌山大学観光学部の学生12人は29日、ウェブ会議システム「Microsoft Teams」を用いてオンライン交流会を実施。生徒と学生らはお互いの地域や学校の紹介などを通じて学びを深め、交流を図る機会とした。

 同大学観光学部では、地域でのさまざまな活動を通して実践的な学びを行い、現地の人との交流を通して地域課題の解決に取り組むことを目的に「地域インターンシッププログラム(LIP)」を実施している。

 一方、同市高田区では、魅力ある観光資源が存在しているにもかかわらず、若年層を中心に十分な誘客ができていない状況を鑑み、市は昨年4月に学生主体での新鮮な観光モデルコース造成を目的に同大学に対しLIP提案書を提出。採択された。

 このたびのオンライン交流会は、新型コロナウイルスの影響で現地研修の開催が困難な中において、少しでも親睦を深めることを目的に実施。同大学観光学部卒業生である市商工観光課の坂本直斗さんと、串本町出身で同大学3年生の谷口真弘さんが進行役を務めた。

 同大学は、観光学部や大学生の生活、和歌山市の観光などについて紹介。観光学部には▽観光経営▽地域再生▽観光文化―の三つのコースがあることや卒業後の進路などについて説明し、1年生の学生は、新型コロナの影響で7回しか大学に通えていないこと、前期授業はほとんどオンラインだったことなどを伝えた。

 緊張気味だった高田中の生徒らも、学生らと会話を重ねるうちにリラックスした表情に。「桑の木の滝」をおすすめスポットとして挙げたほか、同校では生徒数と教員数がほとんど同じであることや将来の夢、趣味などについて笑顔で説明。生徒全員で進めた、手作りマスク着用を推進する「一斉マスクの日」の取り組みも紹介した。

 学生は生徒らに対し「進学や就職など、これからどんどん自分の世界は広がっていきます。今しかできないことに力を注いで、悔いのない中学生活を送ってください」と呼び掛けた。

(2021年1月31日付紙面より)

緊張気味に自己紹介をする生徒ら=29日、新宮市立高田中学校
オンラインを通じて学校や地域を紹介し合った
2021年01月31日
2 児童の発表動画を鑑賞
 いきいきサロン浦神  (那智勝浦町 )

 いきいきサロン浦神(並川廣代表)は28日、那智勝浦町浦神の西区民会館で今年1回目のサロンを新型コロナウイルス感染拡大防止の対策を講じた上で実施した。スタッフを含む24人が参加し、町立下里小学校の3年(現4年)生児童の浦神地区に関する劇や発表をまとめたDVDなどを鑑賞した。

 同サロンは一人住まいなどの高齢者が引きこもらず、集まって催しを楽しみ交流を深める居場所づくりを目的に2016年にスタート。毎年11月には豊富な出演者を招いたステージ披露や、多くの催しでにぎわう「浦神西福祉まつり」を開催している。

 DVDは児童が社会科の課外授業で浦神について探索し、その成果をまとめたもの。劇では児童が同地区にある防空壕(ごう)跡の洞穴から1890年にタイムスリップしてしまい、現在と過去の同地区を行き来するストーリーだった。

 劇後は児童が▽浦神の地名の由来▽寺子屋について▽脊美(せみ)祭り▽真珠養殖▽近畿大学水産研究所浦神実験所の養殖▽浦神の名字▽山口・熊野▽葬式の形と昔の遊び―などの発表があった。最後は児童が旧浦神小学校の校歌を歌い、共に口ずさむ参加者の姿もあった。

 続いて、浦神東区の勇義社による獅子舞の動画では「神明讃」「玉獅子」「扇喰い」「とび天狗(てんぐ)」の迫力ある4演目を鑑賞。最後はぜんざいや漬物が出され、歓談を楽しんだ。

 並川代表は「浦神地区のことを勉強してくれた児童の発表は直接、区民に見てもらう予定だったが、コロナのためかなわなかった。成果をDVDで見ることができて良かった。参加者の皆さんには一生懸命な児童の発表で感動していただき、獅子舞で気分的にも明るくなってほしい」と語った。

(2021年1月31日付紙面より)

児童の発表や獅子舞の動画を楽しんだ=28日、那智勝浦町の浦神西区民会館
2021年01月31日
3 「わがらで創る笑顔のまち」
 第10次長期総合計画素案を答申  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町長期総合計画審議会(会長=森川起安・南紀くろしお商工会長)は29日、同町役場で第5回審議会を開き、第10次那智勝浦町長期総合計画素案を堀順一郎町長に答申した。堀町長は「事業を進め、より良いまちづくりに努めていきたい」と計画実施に向け決意を新たにした。

 同審議会は、堀町長の諮問を受け、2019年12月から議論を重ね、第10次那智勝浦町長期総合計画の素案(計画年度:令和3~7年度)の策定を行ってきた。

 素案では「着実にわがらで創る笑顔のまち 那智勝浦」を将来像に据え、「住んでよかった・住み続けたい・住んでみたいまちの実現」に向け「災害に強い」「快適で安心して暮らせる」「活気ある産業で雇用が生まれる」「福祉が充実している」「豊かな心と地域文化を大切にする」「みんなの知恵と力が結集された」まちづくりを進めていくとしている。

 森川会長は答申に当たり関係者や町民への感謝を示し、堀町長に対し計画の達成に向け▽町民、各種団体、民間事業者および行政などのまちづくりを担うさまざまな主体が一体となった協働のまちづくりの推進▽新型コロナウイルスの発生などによる時代の変化に対応しつつ、町民ニーズを的確に把握し計画を推進するとともに、あらゆる機会・手段を通じて計画の周知に努める▽中長期的な財政シミュレーションや各種施策の優先度、有効性を総合的に判断し健全で持続可能な財政運営を図る▽重点事業については、那智勝浦町まち・ひと・しごと創生総合戦略として定期的かつ継続的に実施状況を把握し、適切なPDCAサイクルの構築に努める―を要望した。

 堀町長は素案策定に当たり50件を超える町民からのパブリックコメントを受けたと紹介。「町民からは前向きな意見も頂いている。審議会の皆さんに1年以上かけて議論いただいた素晴らしい計画」と感謝を伝えた。

 素案は3月議会に上程され、議決を経て計画策定となる。

(2021年1月31日付紙面より)

森川起安会長(右)が堀順一郎町長に第10次那智勝浦町長期総合計画素案を答申した=29日、那智勝浦町役場
2021年01月31日
4 ロゴマークが完成  熊野エリア観光推進実行委員会  
2021年01月31日
5 スマホ申告や入場整理券活用を  来月16日から確定申告  (新宮税務署 )
2021年01月31日
6 種牛共進会で優秀賞三席  山口昌一さんのまさなお号  
2021年01月31日
7 さまざまな種目に挑戦  市野々小で縄跳び記録会  (那智勝浦町 )
2021年01月31日
8 84人が試験に臨む  近大新宮高が前期入学試験  
2021年01月31日
9 熊野消防管内で5件の火災  成川小では本年度最初の避難訓練  
2021年01月31日
10 ユーモアあふれる大根  横川やえさんの自宅菜園で収穫  (那智勝浦町 )
2021年01月31日
11 お悔やみ情報
  
2021年01月28日
12 「本当にお疲れさま」
 嘱託警察犬に感謝状  (和歌山県警察 )

 和歌山県警察はこのほど、嘱託警察犬パンドラ号(パンドラ・フォン・クランツ・K.Y.)とダンス号(ダンス・オブ・ウエスト・アシダ)の長年の功績をたたえ、指導者である新宮市の榎本義清さん(58)=NPO法人和歌山災害救助犬協会理事長=と太地町の瀧本美鈴さん(57)=同協会副理事長=に感謝状を贈った。

 感謝状は、生前の活動実績や功績をたたえるもの。パンドラ号(シェパード・雌)は昨年11月にその生涯を終えるまでの11年間、そして今年1月2日に急死したダンス号(シェパード・雄)は9年間、県警察嘱託警察犬として捜索救助や足跡追跡、爆発物捜索などの職務に従事してきた。

 また、2頭とも榎本さん、瀧本さんと共に、紀伊半島大水害や熊本地震、西日本豪雨の被災現場で捜索活動にも参加している。

 勇敢な性格だったというパンドラ号は2019(平成31)年4月、新宮市内で行方不明となっていた女性を生存発見したとして新宮警察署から感謝状を受けた経歴も。一方、ダンス号は人にも犬にも優しく温厚。「指導の際も反抗することなく覚えも良かった。素直な性格だった」(瀧本さん談)という。

 感謝状を受け、榎本さんは「人間のために厳しい訓練にも頑張ってくれた。(パンドラ号には)使役犬として接してきた。相棒がいなくなったという気持ちが大きい」。

 瀧本さんはダンス号に対し「急に調子が悪くなり、心の準備ができていなかったが、苦しまずに最期を迎えたので良かった。最後まで現役でいてくれた」と述べ、「『本当に今までお疲れさま』と伝えたい」と声をそろえた。

 県内では現在、14人の指導員と28頭の警察犬が嘱託されている。

(2021年1月28日付紙面より)

感謝状を手に(左から)榎本義清さんと瀧本美鈴さん=21日、新宮市新宮
在りし日のパンドラ号=2019年4月当時
温厚だったダンス号=2019年12月当時(瀧本美鈴さん提供)
2021年01月28日
13 トルコへの義援金目録託す
 知事と町長から駐日大使へ  (和歌山県と串本町 )

 2020トルコ西部イズミル県地震災害義援金を呼び掛けた仁坂吉伸知事と串本町の田嶋勝正町長が26日、駐日トルコ共和国大使館のハサン・ムラット・メルジャン特命全権大使の県庁訪問に合わせて同義援金の目録を贈った。

 この地震は昨年10月30日にエーゲ海を震源として発生し、至近のイズミル県を中心とする発災につながった。その状況を知った呼び掛け2人はすみやかに県トルコ震災を支援する会を立ち上げ、県内30市町村に協力を求めつつ昨年11月5日付で同義援金の窓口を開設した。

 同会は口座振り込み、各市町村は義援金箱を設置して県民からの善意を受け付け。同大使館経由で被災者に届ける流れとなっている。コロナ禍の情勢により面会の機会を得られずにいたが、メルジャン大使が公務の延長で県庁を訪問することになり、呼び掛け2人がそろって目録を託すに至った。

 田嶋町長によると、メルジャン大使は間もなくアメリカ合衆国へ転任となるそうで、今回はあいさつ回りで県庁へ訪問。任期中最終となる同町からの交流記念品としてトルコ軍艦遭難慰霊碑のレリーフと大使の実名を入れたポロシャツと大島小への民族衣装の贈呈や串本町トルコ文化協会のトルコ文化センター設置への協力など交流の数々を記録した写真アルバム、併せて同協会から預かった交流記念品を贈って感謝したという。

 同義援金の受付期間は今月末までで、締め切り後に一括して同大使館へ託す。田嶋町長は「メルジャン大使は涙ながらに感謝し、県や同町に同様の災害があったときはトルコ人が助けに行くと言ってくれた。呼び掛け人として多くの町民や県民の皆さまから多額の義援金を頂けてうれしかったし、これからも共に友好を続けていくことにつながれば」と今後を願いながら、寄せられた善意に感謝した。

(2021年1月28日付紙面より)

ハサン・ムラット・メルジャン大使(左)に義援金を託す仁坂吉伸知事(右手前)と田嶋勝正町長=26日、和歌山県庁(串本町提供)
2021年01月28日
14 伝統の和紙作りを体験
 井田小学校の4、6年生が  (紀宝町 )

 紀宝町立井田小学校(石谷正秀校長、児童115人)の4年生24人と6年生21人が26日、和紙作りの紙すき作業を体験した。今後、6年生と16日にすでに体験した5年生は和紙でランプシェードを作る。4年生は詩と絵を描くという。

 4年生は国語の授業で「和紙」について学び、実際に作ってみようと町立ふるさと資料館の栗須高洋館長の協力を得て体験した。

 体験を前に講義した栗須館長は「皆さんが今使っているノートは洋紙で、100年ももたないが、和紙は虫が嫌いな養分が入っているので1000年以上長持ちする。約1300年前の和紙に書かれた文書も残っている」と説明した。

 和紙の原料となる天然の雁皮(ガンピ)はとても貴重で、材料をそろえるだけでも苦労すると伝え、ガンピの皮をはぎ、2週間水に漬けた後、2日間釜で煮て紙料にすると紹介した。

 児童たちは行程などを学んだ後、紙すきを体験。水に溶けた雁皮をはがきサイズのすき枠で一枚一枚すくい、1人3枚の和紙を作った。

 完成後、児童たちは「失敗もしたけど、成功したときはうれしかった」「初めて作業して楽しかった」と話していた。

(2021年1月28日付紙面より)

和紙作りに挑戦する4年生=26日、紀宝町立井田小学校
栗須高洋館長の説明を聞く4年生
2021年01月28日
15 シンボルマークなど決定
 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」  

 今夏の完成に向け、新宮市下本町で建設工事が進む市文化複合施設「丹鶴ホール」のシンボルマークおよびロゴデザインが決定した。今後、施設のPRを含めた活用を展開していく。

 デザイン制作者は山下・金嶋共同企業体。制作者によると、施設を上から見た形状をモチーフにしつつ、中央のホール部分を示す矩形(くけい)と併せて、愛称である丹鶴ホールの「丹」の字を表現した。

 新宮の歴史・風景との呼応から生まれた変化のある施設形状と、「丹鶴」という言葉との重ね合わせにより、ここから新たな活動が生まれ、動き出す躍動感を表したという。

 テーマカラーには、「丹(に)」をイメージさせる赤色が採用されている。

(2021年1月28日付紙面より)

「丹」をイメージさせる赤色のシンボルマークは、施設を上から見た形状がモチーフになっている
2021年01月28日
16 人権尊重目指して協働  町社協が県と協定締結  (古座川町 )
2021年01月28日
17 正午前後の虹注目集める  潮岬一帯で断続的に出現  (串本町 )
2021年01月28日
18 サスティナビリティ部門で受賞 ロンリープラネット2021 (和歌山県)
2021年01月28日
19 声援を背に校区を駆ける  太田小学校で持久走大会  (那智勝浦町 )
2021年01月28日
20 「大雨のときの約束」  太地こども園で防災学習  
2021年01月28日
21 神倉小運営協議会が文部科学大臣表彰  新宮市  
2021年01月28日
22 感染予防・拡大防止のために  西田町長が文章でメッセージ  (紀宝町 )
2021年01月28日
23 巨大地震の揺れに備え  鮒田水門で耐震補強工事  (紀宝町 )
2021年01月27日
24 防火意識持ち文化財守る
 那智大社、青岸渡寺で訓練  (那智勝浦町 )

 「第67回文化財防火デー」の26日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)と那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で消防訓練が行われた。職員や那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)が参加し、防火の重要性を再認識するとともに国の宝を守る意識を高めた。

 文化財防火デーの1月26日は1949(昭和24)年に奈良県の法隆寺金堂壁画が焼損した日。55(昭和30)年から、この日を中心に消防と地域が連携し、全国的に防火活動が展開されている。

 熊野那智大社では宝物殿裏の山林からの出火を想定。自衛消防隊が火災の報知後、宝物などを運び出し、消火ホースで放水した。続いて、消防職員が神職らに消火器の取り扱い方法を指導し、実際に使用した。

 男成宮司は「ご本殿は重要な建造物、火を出してはいけない。訓練を通じて防火意識を高め、火気の管理を徹底し、万が一の際に行動が取れるように心掛けてほしい」と話した。

 那智山青岸渡寺では訓練前に職員が集合し、髙木亮英副住職が同寺は西国三十三所の第一番札所であり、観音信仰の布教にとっても重要な建造物であると説明。訓練について「重要なお寺を後世に伝え残していくことが大きな使命。火を出さないことを再認識して訓練に取り組んでほしい」とあいさつした。

 同寺では本堂床下から出火した想定で訓練を実施。髙木副住職の指示の下、初期消火や避難誘導、宝物運搬、消火器による消火訓練などに取り組んだ。

 湯川消防長は両社寺に対して課題の検証や訓練の積み重ねを継続してほしいとし、「火災の報知や的確な放水が行われており不備はなかった。世界遺産を守るために消防も一致協力していきたい」と講評した。

(2021年1月27日付紙面より)

文化財を守るため訓練に取り組んだ=26日、那智勝浦町の熊野那智大社
放水銃で消火訓練=同日、那智山青岸渡寺
2021年01月27日
25 コミュバスの原画を制作
 田原小と絵本作家協力し  (串本町 )

 串本町立田原小学校(野端則久校長、児童14人)が25日、同町コミュニティバスにラッピングする絵の着色に取り組んだ。絵本作家・やのともこさんとの共同作業の一環で、やのさんは14人の絵を組み合わせて必要な原画を仕上げるという。

 同町は同バス4路線のうち、潮岬線と佐部・上田原線の車両について新旧入れ替えを目指している。新車は初導入となる29人乗りのノンステップ仕様。当初は潮岬線で先行導入し高齢化が進む町域になじむかを確かめるとしていたが、後に町民から受けた寄付を生かすため関係する佐部・上田原線も先行導入の対象に加えた。

 同バスは路線にちなんだラッピングが特色で、佐部・上田原線の新車にはロケット関係の原画採用を想定。写真がまだ存在しないためイラストを採用する方向で検討し、町民寄付の思いに子どもの夢を上乗せする方向性を持った。他方でプロの手も借りたいという思いから、くしもと町立病院にホスピタルアートを飾る縁をたどりやのさんに相談。最地元の田原小児童との共同制作を前提にして具体化するに至った。

 必要な原画は新車の側面と後面に用いる3枚。この日はやのさんが来校し、ロケットと灯台や橋杭岩、キャラクターなどを描いた下絵と塗り方の雰囲気を伝えるため着色済みの見本を児童に配り、着色を求めた。画材は色鉛筆とソフトパステルで、後者は温かいタッチにするため指に付けて塗るよう指示し後は自由とした。

 今後は14人全員の絵を部分的に切り出し、やのさんが良い感じに組み合わさるよう手を加えて原画を仕上げるという。

 児童の荒木野乃子さん(6年)は「全体的にふんわりとしたイメージになるよう、細かなところもできるだけ色鉛筆を使わないようにした。これから(中学校への通学で)コミュニティバスに乗る機会が増えるので、その時が今から楽しみです」とコメント。やのさんは「指で色を塗ることで思い通りのものができるという新感覚を感じてもらえたらうれしい。このロケットの絵がバスのラッピングになるということで、今日は私も含めみんなで貴重な経験ができたと思う」とこの機会を喜んだ。

  □     □

4月中に新旧入れ替え予定



 役場企画課によると、新車は2月末に納車予定。現行のマイクロバスと車両感覚が異なるため、運転手の馴致期間を若干取り4月中にの入れ替えを目指している。潮岬線は従来通り路線にちなんだ写真をラッピングするという。

(2021年1月27日付紙面より)

やのともこさん(右)が描いた下絵に着色する児童=25日、串本町立田原小学校
コミュニティバス後面の絵を仕上げた児童
2021年01月27日
26 教育振興や発展に尽力
 橘、丹羽教諭が表彰受ける  (新宮高校 )

 県立新宮高校(前田成穂校長)の橘恭子・国語科教諭(46)がこのほど、和歌山県教育委員会の「きのくに教育の匠(たくみ)」を受賞した。

 県の教育振興や発展に功績があった個人、団体をたたえる「和歌山県教育表彰式」で表彰された。橘教諭は1996(平成8)年に教員生活をスタートさせて以来、25年にわたり同校に勤務。18(平成30)年度には、優れた教育実践が評価され「きのくに教育賞」を受賞した。

 その後も継続的な実践で成果を上げつつ、他の教員の指導力向上に寄与したとして「きのくに教育の匠」に選ばれた。令和2年度文部科学大臣優秀教職員の表彰も受けた。

 橘教諭は「恐縮しているが、大変ありがたい。生徒たち自身が物事を感じ、活動する中で意見や考えを交換して学びを深めるサポートになればとの思いを意識している。賞を頂いたことを励みに今後も授業はもちろん、さまざまな学びの場で指導に生かしていきたい」と述べた。

 また、同校保健体育科の丹羽泰一郎教諭(40)が、県学校体育研究協議会から「和歌山県学校体育授業優秀教員」の表彰を受けた。

 この表彰は県を代表する研究実践を行った教員が対象で、丹羽さんは「主体的に取り組み、生涯にわたって運動に親しめる健康で安全な体育授業」をテーマに授業を実践し、研究発表に取り組んできたことが評価された。

 丹羽教諭は「受賞することができて大変うれしいとともに、自分自身の勉強にもつながったと思っています。時代に合った教育を目指して多くの先生方と情報共有しながら、さらに向上させていければ」と話していた。

(2021年1月27日付紙面より)

「きのくに教育の匠」を受賞した橘恭子教諭(左)と「和歌山県学校体育授業優秀教員」に選ばれた丹羽泰一郎教諭=25日、新宮市神倉の県立新宮高校
2021年01月27日
27 愛称に62点の応募
 図書館・子育て支援セ複合施設  (紀宝町 )

 紀宝町立図書館の開館に向け、同町神内の旧保健センターで改修工事が進んでいる。今春の開設を前に外観が完成し、看板も設置された。

 3月下旬には新図書館と子育て支援センター複合施設の竣工(しゅんこう)式を実施する予定。新型コロナウイルスの状況を確認しつつ、プレオープニングイベントを計画している。イベントはワークショップで紋切り作品を作ってもらい、地区住民や施設利用者に飾り付けを呼び掛ける。

 町では、まちづくり構想の基本理念「海・山・川の恵みに抱かれ、ともに輝き創造するまち」の拠点として、より多くの人に親しみを持ってもらえるよう、新たな「図書館・子育て支援センター複合施設」の愛称を募集したところ、町内から62点の応募があった。

 今後、教育委員や神内地区区長、子育て支援センター・子育てサークル代表、鵜殿図書館・絵本よみきかせボランティアなどで組織する「愛称選定委員会」で審査し、最終候補案の中から町長が愛称を決定する。

 昨年12月に閉館した町立鵜殿図書館では、蔵書整理を行っており、役目を終えた本や雑誌は2月から移動図書館でも配布する。3月中旬から新図書館開館準備として利用者カードの修正作業に取り掛かる。

(2021年1月27日付紙面より)

新図書館開館に向け外観がお目見え=紀宝町神内
新たな施設の看板も設置
2021年01月27日
28 もみじ会1月ゴルフコンペ
  
2021年01月27日
29 1月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年01月27日
30 西垣戸農園が優勝 第162回職場対抗ボウリング大会 
2021年01月27日
31 林床などでひっそり咲く  カンアオイ属花の時季に  (古座川町 )
2021年01月27日
32 区民限定で信心をつなぐ  添野川いくさ地蔵尊例祭  (古座川町 )
2021年01月27日
33 「和歌山県の祭りと民俗」  きのくに民俗文化財ガイドブックが発売  
2021年01月27日
34 ベートーベンの協奏曲を収録  森岡薫さん、アルバムを発売  (新宮市出身のピアニスト )
2021年01月27日
35 ゆかし潟の良さを知って  小松さんが「呼ばずの鼻」整備  (那智勝浦町 )
2021年01月27日
36 地域活性化の一端に  よみがえりの地で永代供養  (新宮市熊野川町 )
2021年01月27日
37 声掛けで詐欺被害を防ぐ  鈴木愛さんと石倉あいさんに署長感謝状  (熊野警察署 )
2021年01月27日
38 参拝者が静かに手を合わす  横手延命地蔵尊で例祭  (紀宝町井田 )
2021年01月27日
39 地域の自慢、ぶつぶつ川 辻悠斗君の作品が最優秀賞に (那智勝浦町)
2021年01月27日
40 お悔やみ情報
  
2021年01月21日
41 幸福招く縁起物
 節分前に「吉兆」作り  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、縁起物の「吉兆(きっちょう)」作りが大詰めを迎えている。同大社職員や巫女(みこ)、敬神婦人会のメンバーらが先月10日ごろから制作に取り掛かっていた。大(約90㌢)約100本、小(約50㌢)約600本を20日から同社で販売しており、希望者には郵送する(送料別)。

 「吉兆」は「良いことの兆し」の意味があり、古い信仰では、「お正月様(年神)」が「今年は豊年、凶事・疫病の起こらぬ良い年」と祝福したことから、この福神を迎えた木のことを「吉兆」という。

 大社境内の山林で採ったヤナギの枝を上野宮司が剪定(せんてい)して束ね、大福帳、小判、お守り、タイなどの小物をくくり付け、仕上げに直径約2~3㌢の赤、白、青、紫などの「もち花」を付けた縁起物。

 ヤナギはその生命力の強さ、力強さなどから福神が宿るとされている。節分に飾ると商売繁盛、家内安全などの幸福が訪れると信じられている。

 今年の節分は立春が2月3日(水)になるため、1897(明治30)年以来124年ぶりに2日(火)となる。吉兆は同日の節分祭でも販売するが、人気があり午前中で売り切れてしまうことも。値段は大が3000円、小が1800円。郵送希望者は同大社に電話(0735・22・2533)で問い合わせを。

 同大社では「本年も家内安全、商売繁盛、福徳招来の御祈願を込めて奉製いたしております。皆さまにとって実り多き年となりますようお祈り申し上げます」と話している。

 今年の節分祭は、新型コロナウイルス感染予防の観点から「お焚(た)き上げ」を午前10時から開始。時間を短縮し午後8時までとする。午後7時からは「追儺(ついな)式」が営まれるが、鬼の登場はなし。福豆やお菓子まきも実施しない。厄よけ祈とうは午前9時から午後8時まで。同大社では各所に消毒液を設置し感染防止に努めるとともに、参拝者に対してマスクの着用などを呼び掛けている。

(2021年1月21日付紙面より)

大詰めを迎える「吉兆」作りの様子=20日、熊野速玉大社

2021年01月21日
42 各業務で生かし住みよいまちに
 漁協職員らが認知症学ぶ  (太地町 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)と同町地域包括支援センターは19日、同町漁業協同組合横の漁村環境改善総合センターで同漁協関係者を対象とした認知症サポーター養成講座を初開催した。那智勝浦町下里の株式会社下里福祉グループホームつつじ園の看護師で和歌山県の認知症介護指導者である川口利恵さんが講師を務め、参加者は認知症患者との接し方などを学んだ。

 1日現在で43・3%と高齢化率が高い同町。講座は町漁協が経営する漁協スーパーや道の駅たいじなどの従業員が町民と接する機会が多いことから、認知症への理解を深め、各業務で生かすことで町の課題解決につなげることが目的だという。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からこの日は7人が参加。残りの職員らは来月に数回に分けて講座を実施する予定。

 岡本会長は同漁協からの情報提供や対応、見守り活動への参加について感謝を述べ、今後の協力を呼び掛けた。

 川口さんは自身が勤務する施設の認知症利用者の生活の様子を紹介し、「認知症になっても人生は終わりではない。今日は認知症の方が私たちと何も変わらない生活をしていることを伝えたい」と話した。

 加齢による物忘れと認知症の違いや認知症の一番の症状が記憶障害であると説明。認知症を患っていない人にとっての生活は「時間の連続性」の中にあるが、認知症患者にとってはあいまいなイメージのみが残り、不安を抱えていると述べた。

 認知症患者の気持ちと接し方について、内面で起きている世界(本人の気持ち)を見ることが重要とし、急がせないことやシンプルに伝えることを例に挙げ、不安のない安心できる人間関係が一番大切だと主張した。

 川口さんは「無関心にならず、『いずれはわが(自分)こと』と考えてほしい。認知症で困っている方にお会いした際は少しの気遣いや関心を寄せてほしい。安心に暮らせる町づくりに生かしてもらえたら」。

 同漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「皆さんが自分のことと捉えてくれたら対応も変わってくるはず。講座を通して従業員の皆さんの気づきや行動のきっかけになればうれしい」と語った。

(2021年1月21日付紙面より)

認知症について学びを深めた=19日、太地町の漁村環境改善総合センター
岡本研会長
川口利恵さん
2021年01月21日
43 リサイクル本コーナー設置
 まなびの郷、ふるさと資料館に  (鵜殿図書館 )

 紀宝町立鵜殿図書館は、町生涯学習センターまなびの郷ふれあいゾーンと、田代公園内のふるさと資料館「みどりの里」にリサイクル本コーナーを設置した。気に入った本があれば持ち帰りできる。

 同図書館では現在、移転準備のため本などの整理を行っており、役目を終えた本を有効活用するため、2施設にリサイクルコーナーを設けた。期間は2月末ごろまでを予定しているという。

 現在、両施設に並ぶリサイクル本は料理本、雑誌、文庫本などで今後さまざまなジャンルの本を追加するという。

 利用対象は紀宝町内在住、在勤の人に限る。来館の際は本を入れる袋などを持参し、マスク着用、検温、手指消毒などに協力すること。

 開館時間は、まなびの郷が平日の午前9時から午後5時まで、ふるさと資料館は水曜日から日曜日までの午前9時30分から午後2時30分まで。

 問い合わせは、同図書館(電話0735・32・4646)まで。

(2021年1月21日付紙面より)

リサイクル本が並ぶまなびの郷ふれあいゾーン
2021年01月21日
44 図書館や消防本部へ
 わかば保が「まちたんけん」  (那智勝浦町 )

那智勝浦町のわかば保育園(山田眞理子園長、園児81人)の5歳児17人が19日、「まちたんけん」で町立図書館や町消防本部を訪れた。

 地元を探検することを通じて、園児たちに町の自然や人々、社会、公共物などに興味を持ってもらうことが目的。

 町立図書館では絵本の会「よむよむ」による読み聞かせがあり、園児たちは節分にちなんだ「だいくとおにろく」や「のりまき」を楽しんだ。自分で選んだ絵本を読む時間もあり、夢中で絵や文字を追った。

 町消防本部では、消防士による引揚救助訓練を見学。園児は大喜びで拍手を送った。消防士たちは「どうやって消防士になるの?」という質問に、「今からいっぱい食べて、運動して体力をつくり、勉強して試験に合格したら消防士になれる」と答えた。

 橋本ちひろちゃんは「図書館には面白い本がいっぱい。救急車にはベッドなどいろんな物があった。消防士さんたちの訓練はかっこよかった」と話した。

 晴天の下、園児と保育士たちは役場近くの公園でお弁当を広げ、町を満喫していた。

(2021年1月21日付紙面より)

憧れの消防士の訓練を見学=19日、那智勝浦町消防本部
自分で選んだ絵本を読む=同日、那智勝浦町立図書館
2021年01月21日
45 後席でも着用徹底を  シートベルト着用状況  (JAF和歌山支部 )
2021年01月21日
46 学びを通じ授業の創造を  城南中で委託研究発表会  (新宮市 )
2021年01月21日
47 北山小でプログラミング教室  三重大学との連携事業  (北山村 )
2021年01月21日
48 「平松小いとゞ全集」出版  御浜町の谷口智行さん  
2021年01月21日
49 地域防災の尽力たたえ  各消防団に表彰状伝達  (新宮市消防本部 )
2021年01月21日
50 支援が必要な人のために  ヘルプマーク・カードを配布  
2021年01月21日
51 ウミガメに及ぼす環境問題学ぶ  6年生はマイヤーレモン収穫  (井田小 )
2021年01月21日
52 西向地区河川愛護会に知事の感謝状  和歌山県  
2021年01月21日
53 2月にモニターツアー実施  熊野ジビエレストランバス  (古座川町・那智勝浦町 )
2021年01月21日
54 お悔やみ情報
  
2021年01月19日
55 御燈祭りに備え安全点検
 神倉神社の石段検分  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で18日、石段検分が行われた。2月6日(土)の「御燈祭(おとうまつ)り」に向けて関係者が石段の安全を点検。ひび割れなどが70カ所見つかり、祭り当日までに修繕する。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており、熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)に指定されている。白装束に荒縄を巻いた「上(あ)がり子」と称する参拝者が神倉山上でたいまつに御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下りる勇壮な祭りとして毎年、全国から大勢の人が訪れている。

 今年は新型コロナウイルス感染症の影響から、山門内に大勢の上がり子が集結することによって長時間の3密が避けられない状況にあることを考慮。上がり子の安全や健康を最重要視し、神職と介釈(かいしゃく)約20人のみで営まれる。当日は報道関係者や一般撮影者の入山も禁止。翌7日の餅まきなども中止となった。

 点検には同大社、神倉神社奉賛会(猪飼三雄会長)、神倉青年団(中山忠吏団長)の6人が参加。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(1147~99年)が寄進したと伝わる自然石を積み上げた538段の石段を一段ずつチェックし、石が動くなどの問題箇所にチョークで印を付けていった。

 中山団長は「コロナ禍で、これまでに経験したことがない状況。楽しみにしている人も多かったと思いますが、上がり子の安全や健康面を第一に規模縮小に至りました。終息を信じ、来年こそは通常の祭りができることを願っています」。

 猪飼会長は「奉賛会としては準備など、行うことは同じです。大勢の人たちからも声を掛けられますが、状況的に仕方がない。今年は残念ですが、再び勇壮な祭りができることを信じています」と話していた。

(2021年1月19日付紙面より)

石段を点検する祭り関係者=18日、新宮市の神倉神社
2021年01月19日
56 芝地約8万平方㍍に火入れ
 望楼の芝で野焼き作業実施  (串本町 )

 串本町潮岬にある望楼の芝で15日、野焼き作業があった。本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点で、イベント「本州最南端の火祭り」は中止。この日は約8万平方㍍の芝地に火を入れ、枯れ芝などを焼き払った。

 この作業は、枯れ芝に火を入れることで冬越しする害虫を駆除しその熱気で芝の芽吹きを促す目的で取り入れている管理手法。導入初期は日中に実施していたがその光景に対する好評を受け、後に日没後の実施へと変更して観光資源化。近年は1月最終土曜日に前述したイベントを実施し、多くの見物客を集めるところとなっている。

 期日前の野焼き作業は延焼抑止を目的とし、中央の盛り土を境としてイベント会場となる東半分の外周と西半分全体をあらかじめ焼き払う内容で実施している。本年度はそのイベントがないため、東半分も全体を焼き払う形とした。

 当初は13日に実施する予定だったが前日の雨で枯れ芝が湿ったため延期。15日は南紀串本観光協会関係者と同町消防本部や同町消防団合わせて約40人が参加し、同関係者が風上の南東側から手分けして火を入れ、消防職員や団員が想定外の延焼を警戒し時には消火をしながら野焼きを進めた。

 火の広がりはまずまずで、約8万平方㍍を焼き尽くすのに要した時間は約1時間30分。残り火の確認を同本部に要請して作業を終了した。同協会の島野利之会長(53)は「コロナ感染が増えている中で開催するのは難しいということで、非常に残念だがイベントを中止とした。来年、コロナが落ち着いたら盛大に執り行ってたくさんの方に来ていただければと思う」と話し今回の判断への理解を求めた。

(2021年1月19日付紙面より)

手分けして枯れ芝に火を入れる南紀串本観光協会の関係者=15日、串本町潮岬
2021年01月19日
57 課題解決について話し合う
 めぐるみらい会議vol.2  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は16日、同町の教育センター(旧三川小学校)で「地域資源が循環する持続可能な未来づくり会議(めぐるみらい会議)vol.2 未来づくり会議」を開催した。町内外から17人が集まり、シュタットベルケ事業で生まれた収益を元にどのようなまちを目指し、課題解決を行うのかを話し合った。

 シュタットベルケとは、ドイツ語でエネルギーをはじめとする幅広い分野の公共事業などを担う公益企業を指す。

 同町では地域資源を生かし、地域内で資源を循環させることで自立した町づくりを目指す「地域循環共生圏づくり」に取り組んでおり、今後は官民出資型の事業体を設立し、電力小売や太陽光発電などの電力事業を行っていく予定。

 その収益を活用して地域課題の解決に取り組むことで「熊野信仰に基づいた環境負荷の少ない暮らしで住民幸福度の高い『環幸』のまち」の実現を目指し、町版のシュタットベルケの準備を進めているという。

 同会議は昨年12月に1回目を開き、カードゲームでSDGs(持続可能な開発目標)について学びを深めた。2回目となったこの日は「同事業への理解者・応援者を増やす」「参加者の課題意識や意見をビジョンに反映させる」ことを目標として実施された。

 今回、企画運営を行うissue+designの白木彩智さんらが、新型コロナウイルスの影響で来町できずオンラインで参加。同町観光企画課の佐古成生課長や同課の職員が会議運営に協力した。

 参加者は「社会福祉」「環境」「経済」の三つのチームに分かれ、地域が抱える課題を付箋に書き出し、各個人で原因や結果の洗い出し作業を実施した。

 続いて、チームで話し合い重要な課題に投票し、取り組むべき課題を選択した。選ばれたいくつかの課題から自身が取り組みたい課題を選び、解決のためのアイデアを個人で捻出。その後、チームや全体で共有を図った。

 最後は環境省の事業可能性調査などを受諾し進めている南紀自然エネルギーの代表理事・仁木佳男さんがオンラインでシュタットベルケ事業について説明した。

 SDGsに精通する同課の赤岡誠さんは「参加者の皆さまから『対話の大切さが分かった。今日の会は町の希望では』とのお声をいただきありがたい。皆さまの意見を反映させながら町の発展や活性化に向けて次年度以降、進めていきたい」と語った。

 なお、最終となる3回目の会議はコロナの様子を鑑みながら2月20日(土)午後1時からの開催を予定している。

(2021年1月19日付紙面より)

参加者が考える課題について発表した=16日、那智勝浦町の教育センター
2021年01月19日
58 新宮原木市場で「初市」
 スギやヒノキ次々と落札  

 新宮原木市場(谷口泰仁社長)は18日、新宮市あけぼのの同市場貯木場で「新春初市」を開いた。新宮周辺地域を中心に買い方が集まり、開始の合図とともにスギやヒノキが次々と競り落とされた。

 同市で木材の市売(いちうり)販売が始まったのは1956(昭和31)年。当地の有力原木生産業者が共同事業体として「新宮電柱木材協同組合木材市売部」を創設した。その後、利用度の増大に伴い公共性が重視され、新宮木材協同組合が中核となり66(昭和41)年、現在の原木市場が設立した。

 77(昭和52)年には全国植樹祭の一環行事として「第1回熊野木まつり」展示即売会を開催。以降、毎年4月の恒例記念行事となっており、熊野材のPRや需要開拓などに取り組むきっかけとしている。

 今年の初市は、新宮紀宝道路事業に伴う道路拡幅工事のため、上貯木場で開催。熊野川町や古座川町などから直径24~30㌢、樹齢70~100年のスギやヒノキ約930立方㍍(約5400本)が出荷された。

 初市の開催に当たり、谷口社長は「材価が下がり続ける中、よくこれだけ集めてくれた。山元の高齢化や住宅様式の変化などで市場を取り巻く状況は依然として厳しい」と現状を述べ「地場産業である木材の活性化を担うのは新宮原木市場。生き残りを懸けて頑張っていきたい」と抱負を語った。

(2021年1月19日付紙面より)

出荷された木材が次々と競り落とされた=18日、新宮市あけぼのの新宮原木市場貯木場
2021年01月19日
59 模型など交え津波避難啓発  文化センターそばで企画展  (串本町 )
2021年01月19日
60 上映や展示で意識を促す  期間限定で防災イベント  (南紀熊野GPC )
2021年01月19日
61 差別のない社会を目指し  日赤奉仕団が人権学習会  (新宮市 )
2021年01月19日
62 犠牲者の冥福祈る  誠之助の命日前に墓参り  (「大逆事件」の犠牲者を顕彰する会 )
2021年01月19日
63 お茶会で気持ちもゆったり  市野々婦人会が児童招く  (那智勝浦町 )
2021年01月19日
64 ここにも「鬼滅の刃」のあと?  巨岩「桃太郎岩」秘境探訪記  
2021年01月19日
65 ニュースポーツで楽しく運動  さつきサロンに19人参加  (紀宝町 )
2021年01月19日
66 1~3年生がたこ作りに挑戦  今年も公民館と連携して  (井田小 )
2021年01月19日
67 生活習慣病の予防を  健康チェックフェス  (紀宝町 )
2021年01月08日
68 将来を展望するために
 児童が初の麦踏み体験  (太地学童保育所 )

 「朝、種を蒔(ま)け、夜にも手を休めるな。実を結ぶのはあれかこれかそれとも両方なのか、分からないのだから」(旧約聖書のコヘレトの言葉11章6節から引用)―。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する現代においてメッセージ性の強いコヘレトの言葉が注目されているという。この言葉に感銘を受けたと語る新宮市在住で太地町立子育て支援室・子どもの居場所づくり指導員の村上和弥さん。太地学童保育所を利用する児童14人と共に5日、那智勝浦町長井の2㌃の田んぼで麦踏み体験を行った。児童は初めての麦踏みを全力で楽しんだ。

 麦踏みはコロナ禍の中、自然に触れることで子どもたちが抱えるストレスや閉塞(へいそく)感を除き、互いに絆を深め合ってもらうことを目的に計画された。

 村上さんによると、麦踏みをすることで麦が倒れることを防ぎ、新芽が伸びて株分かれする「分げつ」が起きるほか、根の張りなどが良くなるという。説明を受けた児童は両足でカニ歩きをするように元気いっぱい麦を踏んでいった。

 昭和30年代には同地域にも農業の繁忙期には学校が休みとなる農繁休暇があったと述べる村上さんは「昔の人々は地域と密着しており、日本が農業を大切にしていたのが分かる」と推測。

 今回の体験については「野菜などを例に挙げると、スーパーで売られている姿しか知らない子どもが多い。種をまき、収穫するまでの期間やそこに喜びがあることを理解する『長いものさし』を持ってほしい。コロナ禍で先が見えない中だからこそ、将来を展望するための『種まき』の重要性に気付いていただけたら」と語った。

 麦踏みの様子を絵日記にする児童がいるほど盛況で、参加した太地小学校3年生の塩﨑心温(こはる)さんは「麦を踏むと枯れてしまうのではと心配した。踏むことで元気に育つと知ってびっくりした。楽しかった」と語った。

 なお、麦は6月に刈り取って製粉し、できた小麦粉でうどん作りを行う予定だという。

(2021年1月8日付紙面より)

麦踏み体験に取り組む児童=5日、那智勝浦町の村上和弥さん所有の田んぼ(太地学童保育所提供)
2021年01月08日
69 「おおきによ、また来てよ」
 ぱしふぃっくびいなす入港  

 新宮港に6日、おととし8月から約1年5カ月ぶりに日本クルーズ客船株式会社のクルーズ客船「ぱしふぃっく びいなす」(総トン数2万6594㌧、全長183・4㍍)が入港した。熊野の地に降り立った乗客らは、それぞれ観光バスやタクシーに乗車し、熊野三山などの観光を楽しんだ。

 クルーズ名は「新春 伊勢四日市・南紀新宮クルーズ」で行程は横浜―四日市―新宮―横浜。乗客は74人。「GoToトラベル」の一時停止によりキャンセルが相次いだという。

 同船は新型コロナウイルス感染予防と拡大防止対策として▽乗客数を定員(620人)の約半数(300人)とする▽乗船前のスクリーニングを実施▽マルチ空調システムで常に新鮮な空気を取り入れる▽レストランなど座席数・定員を減らす▽全員でマスク着用、体調不良の人は船医の診察を受ける▽寄港地でも船内同様の感染予防に努める▽乗組員の定期的な感染検査と予防教育・訓練に努める▽感染者が確認された場合はクルーズを中止し速やかに下船港へ向かう―の「びいなす安全八策」を講じた上で再開に至った。

 入港に当たり、同船は「クルーズ再開と寄港にあたり『持ち込ませない・うつさない・広げない』ために船内では『びいなす安全八策』を実施するとともに、寄港地でもツアーバス座席数の制限や、乗車時の検温・マスク着用など、クルーズ旅行全体の感染対策を徹底する」とコメントを寄せていた。

 感染防止対策のため入港セレモニーは実施されなかったが、平安衣装姿の女性や雅楽演奏が乗客らを出迎えた。

 夕方の出港時には、田岡実千年市長が「蘇(よみがえ)りの地 熊野」への来訪に感謝を述べ「当面の間は感染症対策を実施した上でのお迎えとはなりますが、梛(なぎ)の木見送り隊をはじめ、地域を挙げて歓迎させていただきたいと思いますので、また熊野・新宮へお越しを」と乗客らに呼び掛けた。

 太鼓演奏などによる見送りイベントは実施されなかったが、梛の木見送り隊や駆け付けた地域住民らが「さいなら おおきによ また来てよ」と見送り。船上からは「また来るよ」の声が響いた。

(2021年1月8日付紙面より)

市民らに見送られ新宮港を後にするぱしふぃっくびいなす=6日、新宮市
2021年01月08日
70 リラックスして全身ほぐす
 からだスッキリ教室  (紀宝町 )

 音楽に合わせたストレッチ・筋力アップエクササイズを楽しむ「からだスッキリ教室」が6日、紀宝町福祉センターで始まった。

 日頃の運動不足を解消してもらうことを目的に、町みらい健康課が実施し今年で6年目。新型コロナウイルス感染症防止の観点から、ソーシャルディスタンスを保てるよう、マットの上でできるストレッチや筋力アップエクササイズを中心に行うこととした。

 20日(水)までに3回の教室を開き、1時間の運動に取り組む。11人が参加し、初回は体組成測定器で体重、筋肉量などを測定した。

 講師はスポーツインストラクターの田畑麻子さん。10年前から各地で指導しており、これまでの経験を生かしたオリジナルストレッチを教えた。

 会場にはリラックスできる音楽が流れ、参加者は呼吸を意識しつつ、1時間かけて全身をゆっくりほぐしていった。田畑さんは「体を温めながら全身を使って楽しみましょう」などとアドバイスした。

  □     □

■参加者募集中

 みらい健康課では、27日(水)、2月3日(水)、10日(水)に開催する同教室の受講生を募集している。いずれも午前10時30分から11時30分までで、場所は同福祉センター。

 運動しやすい服装で参加し、飲み物、タオル、ヨガマット(なければバスタオル)を持参する。

 対象は町内在住の20歳以上で、申し込みは同課(電話0735・33・0355)まで。

(2021年1月8日付紙面より)

田畑麻子さん(左)の指導で楽しく体を動かす=6日、紀宝町福祉センター
2021年01月08日
71 たこ揚げやこま回し
 新木保育園で正月遊び  (新宮市 )

 「お正月にはたこ揚げて こまをまわして遊びましょう」。新宮市名誉市民の東くめ(1877~1969年)の唱歌「お正月」に歌われる正月遊び。空高く舞い上がるたこには子どもたちの健康と成長の願いが込められ、こま回しは「物事が円滑に回る」「お金が回る」に通ずることから縁起が良いとされている。

 同市の保育所型認定こども園「新木保育園」(斎藤広志園長、園児88人)でも毎朝、園児たちがこま回しの練習に励み、「エイヤ!」「すごい! 私もやりたい」と元気な声が響いている。

 7日には5歳児21人がこまやけん玉、かるた、すごろく、お手玉などの日本の遊びをした。こま回しではなかなか成功しないものの、ひもの巻き方を教わり、何度も挑戦する中で上達を見せた。

 3歳児23人は画用紙を使ってウシ型のたこ作りにチャレンジ。この日は天候にも恵まれ、園庭を一生懸命走って初めてのたこ揚げを楽しんでいた。

(2021年1月8日付紙面より)

大きな木製のこまを回す=7日、新宮市の保育所型認定こども園「新木保育園」
ウシ型のたこを飛ばす
2021年01月08日
72 感染拡大防止に向けた対応求め  関西広域連合が緊急提言  
2021年01月08日
73 オガタマノキが花咲く  那智勝浦町  
2021年01月08日
74 一年の無病息災願い  7日は「七草粥」  
2021年01月08日
75 平穏な一年を願いつつ 消防功労で瀧本分団長ら56人表彰 (熊野市消防出初め式)
2021年01月08日
76 1月は移動図書館を継続  町内各所で貸し出し  (鵜殿図書館 )
2021年01月08日
77 吹き抜ける寒風が花揺らす  樫野埼灯台周辺のスイセン  (串本町 )
2021年01月08日
78 仁徳たたえて墓石を移設  真砂の妙好人・玉置長兵衞  (佛光山善照寺 )
2021年01月08日
79 コロナ禍で本殿神事のみに  「水門祭」異例の規模縮小  (串本町 )
2021年01月05日
80 活気づくも水揚げ減少
 恒例のマグロ初市  (那智勝浦町 )

 はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げ量が日本一の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で4日、初市が行われた。紀伊半島沖で操業していた高知県のはえ縄漁船2隻と地元の2隻がメバチ、キハダ、ビンチョウの各マグロなどを水揚げした。50社約100人の仲買人が集まって市場は活気づいたが、水揚げ量自体は昨年の半分以下だったという。

 初市開始前の午前7時前には式典が開かれ、堀順一郎町長は「当町は生マグロの町。多くの船に入船いただき、活発な取り引きいただけるようにお願いしたい。皆さま方の商売繁盛と発展を祈念しています」と述べた。

 続いて、和歌山県漁業協同組合連合会の額田浩事務局長と勝浦魚商協同組合の木下勝之組合長があいさつ。同町議会の荒尾典男議長の音頭で乾杯後、初市が開始された。

 県漁連の太田直久市場長は今回の水揚げ量減少について、昨年夏の太平洋の海面温度の上昇や新型コロナウイルスの影響で魚価が定まらない場合もあることを原因の一つに挙げ、過去最少の可能性もあるとした。

 太田市場長は「主力はビンチョウだが近年減少している。昨年末と今年はメバチ類が期待できると思う。もうすぐ出港するクロマグロ漁にも期待したい。コロナが収まり、魚価が安定してほしい」と語った。

 初市の水揚げ量は約13・3㌧、金額1611万1867円で、関東や東海地方へ出荷される。なお、クロマグロの水揚げはなかった。

(2021年1月5日付紙面より)

新鮮なマグロの品質を見極める=4日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場
2021年01月05日
81 新たな一年がスタート
 官公庁で仕事始め式  

 和歌山県庁や各市町村など官公庁で4日、仕事始め式があった。6日間の休業を終えた職員たちは首長らの訓示の下、気を引き締めて新しい一年のスタートを切った。

  □     □

■新宮市



 新宮市役所別館であった仕事始め式には、職員や来賓の久保智敬市議会議長ら約50人が出席した。田岡実千年市長が「『市政は市民のために』を念頭に、さまざまな課題に取り組んでいく」と所感表明。

 各種事業のコロナ対策や経済支援事業、今年の完成を予定している文化複合施設「丹鶴ホール」の事業展開などに対し「『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまち』の実現に向け、渾身の力を込める」。

 また、2011(平成23)年の紀伊半島大水害から10年の節目を迎えるに当たり「あの惨劇を教訓に職員一丸となって防災対策に取り組んでいく」と誓いを新たにした。

 職員に対し「仕事を好きになるとおのずと力がついて成果が生まれ、評価されるとさらに仕事が好きになる。まずは強い意志で仕事を好きになって」と訓示した。

 久保議長は「一丸となり、安心安全に暮らせて活気あるまちづくりに向け新たな決意で果敢に取り組んでいただけると信じている」と祝辞。速水盛康教育長が「厳しい状況の中でも必ず出口はある。先の展望を見据えながら市の発展にご努力を」と述べ、万歳三唱で閉会した。

  □     □

■那智勝浦町



 那智勝浦町では、庁舎大会議室で仕事始め式を開いた。約40人の管理職の職員が出席し、今年1年間の業務に取り組むに当たり、気持ちを新たにした。

 町歌を斉唱後、堀順一郎町長が「現在、全国各地で新型コロナウイルス感染拡大がとどまることがない。首都圏の知事たちによる緊急事態宣言の話などもあり、国のかじ取りなどが難しい状況にある。当町ではコロナの経済対策のみならず、町民のニーズをいち早くすくい上げて困っている方々に手を差し伸べていきたい」。

 職員に対しては「管理職の皆さまはさまざまな自治体における先進事例の情報収集を行ってほしい。その姿勢が各課職員の成長にもつながり、町の発展にもつながる」と語った。

(2021年1月5日付紙面より)

万歳三唱で士気を高めた=4日、新宮市役所別館
職員に訓示を行う堀順一郎町長=同日、那智勝浦町役場
2021年01月05日
82 高池小5年生が名岩紹介
 推進協の教育普及事業で  (南紀熊野ジオパーク )

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで4日、教育普及事業「さがしてみよう おもしろ岩~古座川名岩奇岩調査隊~」の成果物となるリーフレットの先行配布が始まった。12日(火)以降に古座川町内の道の駅や商店などで対の成果物・クイズカードとともに本配布が始まる予定。

 事業母体は同パーク推進協議会。今回は南紀熊野ジオパークガイドの芝﨑浩子さんと同町立高池小学校(大畑眞校長)の5年生11人が参加し、総合的な学習の時間の中で町内の名岩や奇岩の調査に取り組みリーフレットとクイズカードを仕上げる流れで成果を目指した。

 リーフレットはA3判フルカラー両面刷りで、作成数は2000部。表面は表紙を含む全8㌻立ての各種紹介、裏面は調べた岩の写真と位置、成果物の配布場所、地質などを紹介する地図となっている。

 クイズカードはほぼ名刺大のフルカラー両面刷りで、12種類あり作成数は各200枚(計2400枚)。実際に調べた児童が▽岩の種類▽見つけにくさ▽簡単な紹介▽関連するクイズ―を伝える内容で、スマートフォンなどで裏面のQRコードをスキャンすると児童による解答と調べた岩などの紹介動画が視聴できる。

 配布場所は同センター以外に▽町内の各道の駅▽南紀月の瀬温泉ぼたん荘▽明神みんなの店▽中央公民館▽もりとよ商店▽オークワ古座川店―を予定。クイズカードは調べた岩の最寄りの配布場所か調べた児童から入手でき、集めて回る行程を通して町内外からの観察を促すことを狙っている。

 配布対象は子どもで、同町を訪ねた子どもが名岩奇岩を探すきっかけとすることが目標。同協議会は今回の成果をモデルとし、他の市町村へも同様の取り組みを広げていきたいという。問い合わせは同協議会(電話0735・67・7100)まで。

(2021年1月5日付紙面より)

成果物のリーフレットやクイズカード(右下)
2021年01月05日
83 建築業界の活躍を祈る
 新宮建築組合が釿始式  (熊野速玉大社 )

 新宮建築組合(廣田昌弘組合長)は4日、建築業界の発展を願って新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で鎌倉時代から伝わる「釿始式(ちょんなはじめしき)」を営んだ。

 釿始式は同大社の宮大工、小野家に伝わる仕事始めの儀式で、現在は同組合が継承している。

 この日は組合員約20人が参列。白装束に烏帽子(えぼし)姿の楠本雅一さん(52)がヒノキの原木(樹齢約100年超、長さ約4・2㍍、直径約23㌢)をお神酒で清め、山崎朋功さん(44)と垣下義和さん(50)が墨を打った後、楠本さんが鎌倉時代から同大社に伝わるカギ型の大工道具「釿」を「エイ、エイ」と3カ所に打ち付けていった。

 上野宮司は神事後、参列者に釿始めの歴史を紹介し「釿始式はもちろん、道具も日本の伝統として伝え続けている。今年も一年、建築業界および皆さんの活躍を祈っています」と奉仕に対して感謝を述べた。

 廣田組合長(59)は「コロナ禍で儀式自体を行うか考えましたが、新型コロナウイルス感染症対策を徹底し営むことを決めました。今後も伝統を絶やさず、若い人たちが継承していってもらえれば」と話していた。

(2021年1月5日付紙面より)

原木に「釿」を打ち付ける楠本雅一さん=4日、熊野速玉大社
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