消防本部が夜間潜水訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は16日夜、同町の那智漁港で夜間潜水訓練を実施した。参加した職員5人は暗闇の中で、捜索などのさまざまな訓練に取り組んだ。
この訓練は年に2回行われ、今年度は1回目となる。同本部によると、釣り人などが夜間、海に転落したと想定し、訓練は本部で準備や出動するところから開始されているという。
現場到着後は関谷好生(よしお)潜水隊長の指示の下、職員たちは迅速に装備を身に着け、それぞれの持ち場に就いた。訓練用の屋外用照明を点灯させ、一斉に海へ入水し、本番さながらの捜索活動に取り組んだ。
また、この日は新人2人が参加しており、その教養訓練も兼ねて行われた。暗闇の中で潜水し、ライトの有無による視界の違いなどを学んでいた。
関谷潜水隊長は「夜間の潜水作業はさまざまな事故の危険性もあるため、それらに注意しながら身をもって現場での体験をしてもらうことが目的」。
訓練を通して「実際に事案が発生した際は現場到着を早め、迅速な行動が行えるように取り組んでいる」と話した。
(2020年11月18日付紙面より)
串本町立西向中学校(山下哲治校長、生徒13人)で16日、中学生の税についての作文表彰があり、新宮税務署管内で最高位となる大阪国税局長賞に入賞した岡野明音さん(3年)ら生徒3人が賞状の伝達や贈呈を受けた。併せて新宮納税貯蓄組合連合会から同校へ感謝状が贈られた。
税を考える週間(11月11~17日)の記念行事として回を重ねる同表彰。例年は式典を開いてたたえているが、本年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため式典を中止し、高校生の税の作文表彰と同様に入賞者を訪ねる形を取っている。
中学生の税についての作文表彰は本年度、全国で約31万4000編、同局管内で6万938編の応募があり、同局長賞は同局管内から16編が選ばれている。同署管内では那智勝浦町立下里中学校の生徒作品以来3年ぶりの入賞。岡野さんと共に雑賀和さん(3年)の作品が東牟婁郡町村会会長賞、潮﨑芽依さん(3年)の作品が新宮納税貯蓄組合連合会特選にそれぞれ選ばれている。
この日は新宮・東牟婁租税教育推進協議会会長でもある新宮税務署の石橋裕署長と新宮納税貯蓄組合連合会の森川起安会長ら一行が来校。生徒教職員一同で見守る中、石橋署長から同局長表彰、森川会長から他2賞と感謝状を生徒3人や山下校長に伝達、贈呈した。
岡野さんは今回、自身の経験から得た気付きと関心の高まりをつづった作品「繋(つな)がり」を応募。表彰を受け「書いている時はこんな大きな賞をもらえるとは思っていなかったので、すごくうれしいし、家族に助けてもらい自分も頑張って書いたことが伝わったのかなと思う。これからもっと税について考え、大人になると税を納める機会も多くなるのでしっかりとした大人になれるよう頑張ろうという気持ちになった」と喜びや気持ち改まるところを語った。
同校は21日(土)に開く文化祭の中で作品発表の場を設け、3人それぞれの思いを生徒教職員とその家族で分かち合うとしている。
(2020年11月18日付紙面より)
地域支え合いにかかる勉強会 (新宮市 )
新宮市と市社会福祉協議会は16日、市役所別館で「令和2年度地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加し、コロナ禍における地区の現状や今後の活動などを話し合った。
勉強会は10月18日に同館で開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響により各地区が抱えている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施した。
同フォーラムは、地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。
冒頭、同協議会生活支援コーディネーターの福島圭さんがフォーラムのプログラムを振り返り、参加者らから収集したアンケート結果を紹介。コロナウイルス感染拡大に配慮した地域福祉活動の展開として九つのポイント▽担い手同士で話し合う▽感染防止などについて担い手自身が正しい知識を身に付ける▽福祉活動の再開方法などを検討する▽活動に使える補助金・助成金などを活用する▽利用者が安心して参加できるように適宜情報を提供する▽福祉活動などの再開に向けて地域の理解を得る▽市区町村社協によるバックアップ・支援体制などを確立する▽ボランティア活動保険の加入▽全国取り組み事例を参考に新たな地域住民などによる福祉活動を創設する―を挙げた。
意見交換では、参加者が8グループに分かれてコロナ禍でも可能な活動やできないこと、対策などを協議。「児童の下校時の見守りの実施」「ふれあいサロンは再開のめどが立っていない」「3密が避けられない状況が多い」など、さまざまな現状を発表していた。
(2020年11月18日付紙面より)
田辺市本宮町、熊野本宮大社の九鬼家隆宮司が17日、新宮市徐福のJR新宮駅を訪れ、来年のえと「丑(うし)」の絵馬を渡した。熊野三山の絵馬がそろい次第、改札付近の駅ホームに飾られる。
スギで作った絵馬の大きさは縦98㌢、横157㌢。新型コロナ終息と「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」との願い、そして国内外の医療関係者への感謝を表し、青い丑を描いた。
背中の新宮市をイメージした緑色のくらには、市のキャッチフレーズ「海・山・川が輝く 世界遺産のまち」から抜粋した「山海川」の文字を揮毫(きごう)した。
九鬼宮司は「新型コロナが一日でも早く終息し、各駅に再びにぎわいが戻ってくれば。多くの人にとって明るい一年であってほしい」と述べ、運行の安全を願った。
同駅では、11月単月で約50%、年度ベースでは60%以上、収入が落ち込んでいるという。小谷典史駅長は「6月に新宮駅に赴任してきたので、初めてのことで感激している。一日でも早く終息し、熊野の地に多くのお客さまが来ていただける日が来ることを心から願っています」と話していた。
この日は、同市徐福の熊野御坊南海バス株式会社と新宮警察署を交通安全慰問した。毎年実施しており、九鬼宮司が肌守り、ステッカーを授けた。
(2020年11月18日付紙面より)
市野々地区公衆トイレ完成 (那智勝浦町 )
那智勝浦町市野々地区の王子神社前にこのほど、公衆トイレが完成した。観光客や古道を歩く人々のために同区が要望していたもので、10月末に完成した。12月中の供用開始を予定しているという。
古道を歩く人などにとって、「道の駅なち」から大門坂駐車場まではトイレがなかった。県道沿いにトイレはあるが、橋を渡るなど距離もあったため、同神社のトイレを年中開放し、区民らが清掃や管理などを行っていたという。
しかし、利用者が多いことなどから同区は検討を重ね、町にトイレの建設を要望。土地は同区が無償貸与し建設に至った。
町によると、建設費を含む当初予算が今年3月の町議会で可決され、6月に着工。先月末で施行が完了したという。当初予算額は1738万円。床面積が18・46平方㍍、建築面積が19・65平方㍍の木造製。男女別に加え、多目的トイレも完備されている。
供用開始については和歌山県からの補助もあるため、業者の引き渡し後に県や町が検査を行い次第となる。なお、完成を記念したセレモニーなどの開催は予定していない。
担当職員は「王子神社付近でトイレを求められる人が多いと聞いている。観光客の皆さまに広く利用していただけたら」と話している。
同区の長雄正紘区長は「前区長の時からなので数年越しとなったが、完成して本当に良かった。駅からも4㌔足らずの距離。立派なものを造っていただき地元としてもありがたい」。
清掃などについては「今後の打ち合わせになるが、町と契約して市野々婦人会の方々に当番制で清掃していただく形で進めている。きれいに大切に保っていきたい」と語った。
(2020年11月8日付紙面より)
城南中で木工教室 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長)で5日、紀南木材新緑会(野中亮伸会長)による出張木工教室があった。1年生45人が地域の特産品である紀州材で「ファイル棚」を作った。
同会は製材業や林業、運送業など、木材に携わる若手経営者たちで構成する団体。紀州材に触れることで、子どもたちに木の大切さを知ってもらうことなどを目的に、2003(平成15)年から市内の小学校を中心に木工教室を開いている。今回の教室は技術家庭科の一環として行われ、生徒の保護者が同会の会員であるつながりや、同校からの強い要望もあり実現した。
生徒は、会員から使用する木の特性と材質の紹介や注意事項の説明を受け作業を開始。のこぎりや金づちの使い方を教わりながら、丁寧に棚を完成させていった。
吉田琴乃さん(13)は「高さが少し合わず、くぎが入りづらいなどもあって難しかったけど、楽しかった。小学校の時に授業を受けて工作は好きなので、また挑戦してみたいです」。
野中会長は「子どもたちが6年生で取り組んでから1年しかたっていないですが、大きな成長を感じてうれしかったです。当地域では木が身近過ぎて当たり前になっていると思いますが、物作りを通して『山には宝物がいっぱい』ということを忘れずにいてもらえれば」と話していた。
(2020年11月8日付紙面より)
成川地区タイムラインを策定 (紀宝町 )
紀宝町成川地区を対象とした事前防災行動計画(タイムライン)が策定され、6日、成川中村多目的集会施設で説明会が開かれた。
タイムラインは防災対応について「いつ」「誰が」「何を」するのかを取りまとめた行動計画。紀宝町が全国に先駆け導入し、町内では鮒田、高岡、大里、浅里の4地区で地区版のコミュニティ・タイムラインを運用している。
町内5地区目となる成川地区は、昨年11月から始動し、今年1月の第2回会議では台風時の行動計画や役割分担を考えた。6月に説明会を開き、出水期に備える予定だったが、新型コロナの影響でこの日まで延期となっていた。
成川地区タイムラインは、台風接近または上陸3日前から洪水発生までを5段階のステージに分け、取るべき行動と行動のきっかけを整理したもの。新型コロナ対策として▽分散避難▽避難所での感染症防止対策▽感染の疑いのある人の安全な避難―も加えた。
今回の説明会には成川4地区の各自主防災会役員、民生委員ら23人が出席。NPO法人環境防災総合政策研究機構の作間敦さんが「ステージ4の台風最接近または上陸6時間前までに行動を完了させることが大事」と説明した。
「これまでのような雑魚寝する避難は新型コロナウイルス感染症のまん延を招きかねないため、水害時の避難を見直す必要がある」とし、避難所の感染防止対策の徹底、分散避難の推進を求めた。
また「タイムラインは実際に使って修正を繰り返して完成する。地区で話し合い、訓練や防災対応を実施し、修正を加えてください」と呼び掛けた。
出席者からは「短時間大雨への対策を考えないといけない」との意見があり、新元明生・町特別参与は「町タイムラインで集中豪雨でも運用できるよう見直しを図っている」と伝えた。
(2020年11月8日付紙面より)
各地区で訓練に取り組む (那智勝浦町 )
那智勝浦町は7日、「令和2年度町内統一津波避難訓練」を町内各地で実施した。今回は自主防災組織9組織や9地区が対象。発生が懸念される巨大地震を想定し、住民らは津波から身を守るため高台などに避難した。
2014年に和歌山県が発表した同町の被害想定の死者数は、南海トラフで1万1700人、三連動地震で5200人。さらに津波避難困難地域に指定される地区が多いことから町では避難路整備や津波避難タワーの建設などを進めている。
訓練は発災時に「必ず避難行動を取る」「情報の伝達」「避難所運営」などの行動を住民が実行できるように取り組んでいる。
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から参加を見送った地区や組織もあった。参加地区などにおいても、従来実施していた消火訓練などを行わず、規模を縮小する形となった。
八反田地区では訓練参加者の集計を行わず、各家庭において避難路、非常持ち出し袋の点検などを実施したという。
この日は南海トラフ地震が発生し、同町では震度5強~6強でマグニチュード8・7を想定。午前9時3分に訓練を告げるサイレンと放送が行われた。
参加した勝浦四区の住民ら60人は雨の中、町立勝浦小学校プール付近に避難した。避難後はアルコール消毒などコロナ対策を行いながら、自主防災が所有する簡易無線機などで町災害対策本部(防災対策室)に避難状況などを伝達した。
同区防災部長を務める梶信隆さんは「悪天候の中、多くの方が参加してくれた。いきいきサロンのおかげも大きいと思う。防災意識の高まりを感じます」。
四区の西山泰一区長は「避難バッグの中身を訓練前に確認していただけたらありがたい。訓練は住民にとって良い機会となるので、今後も継続してほしい」と語った。
なお、町では職員に対し、「【訓練】町職員安否確認メール」を送信し、安否確認や参集可否などを確かめた。
(2020年11月8日付紙面より)
令和2年度クラブ、シニア選手権 (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
県小学生バレー選手権大会東牟婁地方予選