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2020年09月20日
1 「故郷や家族に感謝」
 漁野理子さんが3位入賞  (日本学生陸上競技対校選手権大会 )

 太地町出身の漁野理子さん(早稲田大4年)が、11日に新潟県のデンカビッグスワンスタジアムで開かれた「第89回日本学生陸上競技対校選手権大会」(通称・日本インカレ)の女子走り幅跳びにおいて3位入賞を果たした。6㍍04の記録を残した漁野さんは「目標は優勝だったが自分の力を出し切れた。表彰台に上れたことを自分自身で評価したい」と語った。

 小学1年生で陸上に出会い、中学、高校と活躍の幅を広げてきた漁野さん。小学6年生で全国大会3位入賞を果たし、中学3年生で国民体育大会(国体)に出場し、近畿大会でも4位の成績を収めた。新宮高校入学後も国体やインターハイに出場し、早稲田大へと進んだ。

 大学2年で関東インカレ3位、日本インカレ4位に入賞し、3年でも関東インカレ3位となり日本インカレに出場した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から無観客で実施された今大会が最後の日本インカレとなった漁野さんは「けがもあった。周囲のレベルが高く、ついていくのが大変だった。小学生以来、全国の表彰台に上ることがなかったので、応援してくれる方々への恩返しやチームの上級生として活躍したい気持ちがいっぱいだった」とこれまでを振り返った。

 背中を追う後進に対して「良い記録が出ない時期が続いた。いろいろ経験してようやく自分の力が試合で発揮できるようになってきた。辛い時のほうが多いがくじけずに頑張ってほしい」とエール。

 故郷や家族には「小学校の時にスポーツクラブで陸上に出会ったからこそ今の自分がある」。

 「家族の理解や多大なサポートがあったからこそ、ここまで陸上を続けてこられた。喜んでもらえる結果が出せて良かった。感謝しています」と語った。

 10月には基準記録を突破した選手のみが参加できる日本陸上競技選手権大会に出場が決定している。漁野さんは「出たくても出られなかった最初で最後の大会。これまでやってきたことを悔いなく出して入賞できるよう頑張りたい」と抱負を述べた。

 半生を費やした競技人生の引退を決意した漁野さん。終止符を打つべく最後の大舞台に挑む。

(2020年9月20日付紙面より)

漁野理子さんが日本インカレ走り幅跳び競技の3位に入賞した(早稲田大学競走部提供)
2020年09月20日
2 規模縮小し厳かに式典斎行
 宇久井神社例大祭・宵宮祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井神社(男成洋三宮司)例大祭の宵宮祭が18日、本殿であった。毎年多くの人でにぎわうが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から宵宮と本宮の規模を縮小。神職や祭典役員、党家(とうや)講など関係者のみが参列して厳かに式典が斎行された。

 例年の宵宮では、式典後に宇久井青年会と秋葉会による神楽の奉納や宇久井婦人会による踊りが場を盛り上げ、盛大に餅まきが行われているが今年は取りやめとなった。

 式典では祭典委員長の亀井二三男さんが「祭典委員会で協議し、規模を縮小して例大祭を執り行うことになった。神輿(みこし)や御船も出したかったが密を避けるために取りやめました。来年こそは派手にやりたいと思う」とあいさつした。

 熊野那智大社から出仕した林美喜(よしき)権禰宜(ごんねぎ)が神事を執り行い、祝詞を奏上。出席者が玉串をささげた。

 式典後の神酒拝載(しんしゅはいたい)では林権禰宜が「あさっての本宮も天気に恵まれ、良いお祭りになるように心より祈願しております」と述べ、手にした杯で乾杯した。

 本宮は20日午前9時から式典のみ行われ、秋葉会と青年会が神楽を奉納する。

(2020年9月20日付紙面より)

規模を縮小し宵宮祭が斎行された=18日、那智勝浦町の宇久井神社
さまざまな思いを胸に乾杯した
2020年09月20日
3 チーム矢渕で最高の思い出
 矢渕中学校で体育祭  (紀宝町 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長、生徒231人)は19日、体育祭を開催。「矢渕しか勝たん!!~咲き誇れ君色の華~」をテーマに、生徒たちはグラウンドいっぱいに走り回り、爽やかに汗を流した。

 全生徒が駆け足で入場。竹原校長が「今日は素晴らしい天気になった。生徒同士がつながり合い、エネルギーを発散してください」、石垣芽愛実行委員長は「各チームが練習してきた成果を発揮して、優勝を目指しながら楽しむことを大切にしましょう」とあいさつした。

 6チームの各リーダーが「チーム矢渕で最高の思い出になるよう全力で頑張ることを誓います」と宣誓した後、競技開始。学年別の100㍍走や大縄跳びなどを繰り広げた。

 午後からは、クラブ対抗や全校リレーなどがあり、保護者やクラスメートから応援を受けて力走した。本年度は新型コロナウイルス対策として、生徒の同居家族のみが観戦した。

(2020年9月20日付紙面より)

選手宣誓する各チームのリーダー=19日、紀宝町立矢渕中学校
縄跳び競技で白熱する
2020年09月20日
4 みんなで踊って汗流す
 よさこいソーラン教室開講  (新宮市 )

 新宮市のくろしお児童館で17日、よさこいソーラン教室の開講式が開かれた。小学生11人が参加し、久しぶりの練習に笑顔で汗を流した。

 黄色のTシャツがトレードマークの同館のよさこいチームは、毎年新宮秋まつりや佐野柱松、南紀海彩まつりなどでダンスを披露している。例年は4月に開講しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で延期になっていた。

 この日は講師の前田優香さんと一緒にヒップホップダンスの基本ステップ「ランニングマン」を練習。2㍍以上の距離を取るなどの感染対策をしながら、楽しく体を動かした。休憩時間には昨年練習した「パプリカ」や「Make you happy」の曲を流して踊り出す姿も見られた。

 前田さんは「今年は発表の場であるお祭りも中止になったので、ステップ練習などを中心にやっていくつもり。制限も多いが、来年に向けて少しずつ練習を積んでいけたら」と話していた。

(2020年9月20日付紙面より)

ランニングマンの練習=17日、新宮市のくろしお児童館
2020年09月20日
5 陸上競技で開幕
 他競技は10月に開催  (東牟婁地方中学校新人大会 )
2020年09月20日
6 絵本や触れ合い遊び楽しむ  ベビーママサロンに9組  (那智勝浦町 )
2020年09月20日
7 殺処分ゼロを目指し  ミルクボランティアなど講習会実施  (和歌山県 )
2020年09月20日
8 立ち止まらず夢を描こう  第27回彩雲祭  (新宮高校 )
2020年09月20日
9 運動会に向け、一致団結  相野谷中全校生徒がダンス練習  
2020年09月20日
10 ネコのぬいぐるみ手作り  紀宝町福祉セで寺子屋分校  
2020年09月20日
11 羊毛コンテストで金賞  ひつじみかん牧場  (御浜町 )
2020年09月20日
12 クマノギク咲く  熊野古道高野坂  
2020年09月17日
13 御影石の参拝所、まぶしく
 清原造園が石張り施工奉納  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で先月20日から施工が進んでいた参拝所の石張り工事が完了した。16日に奉納奉告祭が営まれ、上野宮司が石張りを施工した清原造園(新宮市王子町)の清原利一代表に感謝状を手渡した。

 同大社は1883(明治16)年、花火火災により社殿が焼失し、その後仮殿が再建。戦後、1952(昭和27)年から67(昭和42)年にかけて社殿が再建されている。

 参拝所はモルタルで施工されており、当時は群青色だったが、施工から約50年が経過していることから経年劣化により変色やひび割れがあったという。

 このたびの施工奉納は、今年7月に同大社境内にさざれ石と顕彰碑、および拝殿補強柱施工を奉納した株式会社R.LinkCorporationの椋野玲史・代表取締役会長の提案を受けたもの。

 清原造園3代目である清原代表は、21(大正10)年の創業以来、今年で100年を迎えることや日頃の感謝を伝える機会にと工事を快諾。奉納に至った。

 完成した参拝所は、拝殿と合わせて白い御影石を使用。これまで木製だったスロープも滑らないよう石に加工を施し新調した。清原代表と息子の勇一(はやかず)さんも自ら施工に当たった。

 奉納奉告祭を終え、清原代表は「当社にとって創業100年の記念の年に奉納させていただき感謝しています」。

 上野宮司は「立派な石張りに感謝しています。また、3代目である代表と4代目を担うご子息が自ら施工する姿に感動しました」と感謝。

 鎌倉時代に制定された「御成敗式目」の第一条より「神は人の敬によりて威を増し 人は神の徳によりて運を添ふ」を引用し「一生懸命ご奉仕いただいた。私たちもこれからも一生懸命祈りをささげたい」と話していた。

(2020年9月17日付紙面より)

(左から)清原勇一さん、由美さん、利一代表と上野顯宮司=16日、熊野速玉大社
奉納奉告祭の様子
2020年09月17日
14 PCR検査所の開設を計画
 ドライブスルー方式で検討  

 新型コロナウイルスに対応するため、新たに「紀南地域検査センター」を設けてドライブスルー方式でPCR検査を実施する計画が発表された。詳細は検討中だが紀南医師会が医師、紀南病院が職員を派遣して月~金曜の午後1時から3時まで運営する。かかりつけ医の紹介が必要で、1日12人が限度という。

 県の委託事業として計画され、14日に開催された紀南病院組合議会(下克彦議長、議員11人)の全員協議会で説明があった。

 協議会では10月1日(木)開会予定の同院組合議会定例会の議案などを話し合った。定例会議案は手数料条例、補正予算、令和元年度病院事業会計決算の3議案。病院管理者の大畑覚御浜町長は「コロナの終結が見通せず、新たな対応を検討している。病院の経営健全化にも意見を賜りたい」と述べ、議員各位の協力を要請した。紀南病院ではコロナ患者専用として4床を用意している。

 また、事務局が病院経営の7月までの現況を説明。それによると事業収益は12億3081万円で昨年比13・3%(1億8900万円)の減。うち入院収益は6億6212万円で同17・1%(1億4330万円)、外来収益は2億8176万円で同12%(3860万円)の減となった。

 コロナ感染症の影響で、患者自身が不要不急の診察を自粛する傾向が見られるという。きなん苑は1545万円で51%(522万円)の増だが、全体で前年度に3億7000万円の赤字があり、依然として厳しい経営が続いている。

(2020年9月17日付紙面より)

全員協議会で議案など話し合う=14日、御浜町の紀南病院
2020年09月17日
15 大柳の水田で稲刈りに挑戦
 機会提供受け明神小児童ら  (古座川町 )

 古座川町立明神小学校(速水和美校長)の5、6年生らが14日、大柳区内にある水田で稲刈りに挑戦した。同区の北裏説朗区長(64)が提供した機会で、児童は鎌で刈った稲をさがりに掛けるまでの流れを体験した。

 北裏区長は明神地区区長会長として同校の学校運営協議会委員に着任。母校の今に触れる中で児童が稲作の経験をしていないことを知り、半ばからの経験となるが自分の水田で稲刈りを体験することを2カ月ほど前に提案した。

 町内の他2小学校は地域の協力を得て長年稲作に取り組んでいて、自然豊かな環境にありながら唯一できずにいた同校は喜んで体験を希望。初となるため児童を代表して5、6年生が代表して北裏さんの水田を訪ね時間が許す範囲で挑戦した。

 切れ味はそれなりだが刃のかかりがいいのこぎり鎌の使い方を教わった児童は前半、先生の応援を得ながら0・5㌃ほどを刈り取り。水分補給と休憩を挟んで後半は天日干しに適した向きを自分たちで考えてさがりを組み、刈った稲をわらで縛ってさがりに掛ける流れをこなした。

 草刈りを手伝ったことはあるが稲刈りは初めてという小柳怜生君(6年)は「刈る時の足の置き方や刃の向きを変えてみるとかを教えてもらい、それが分かってみんなで楽しくできたのでよかった」とコメント。北裏さんは「まずは稲刈りの楽しさを持ち帰ってもらったらと思う。その楽しさの一方にはイノシシやサルの食害もあったりする。どうしてそうなるのかなど、稲作をさらに考えるきっかけにしてもらえれば」など学びの発展を児童の今後に期待した。

 北裏さんは刈り取った稲を精米し、学校給食米として同校に送るそう。品種はもち米「もちみのり」だそうで、速水校長は「赤飯にして味わえればと考えています。稲刈りといっても、その作業には農家の皆さんのいろいろな知恵が詰まっていて、今日は児童はとてもいい経験をさせていただけた」と話し、今年は半ばからとなったが来年は田植えからと北裏さんに願いつつ提供に感謝していた。

(2020年9月17日付紙面より)

稲刈りに挑戦する明神小学校の5、6年生ら=14日、古座川町大柳
刈った稲を自分たちで組んださがりに掛けて天日干し
2020年09月17日
16 水に飛び込み笑顔はじける
 ウオータースライダー  (太地こども園 )

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長、園児68人)の芝生で15日、今夏最後のウオータースライダーごっこがあった。4、5歳児35人が豪快に坂を滑って水に飛び込み、笑顔をはじけさせた。

 新型コロナウイルス感染症による自粛生活の中で子どもたちにストレスがたまっているのではと案じた教職員たちが、大好きな水遊びで思いっきり発散してもらいたいと企画。普段は芝滑りをしている坂にブルーシートを敷き、水を流して自作のウオータースライダーを完成させた。

 水着姿の園児たちは、最初に専用絵の具でボディーペインティングをし、頬や額、腹などにハートやリンゴの模様を描いて楽しんだ。ウオータースライダーが始まると、「キャー」と歓声を上げながら、寝そべったり友達と数珠つなぎになったりして何回も坂を滑った。

 森尾園長は「この夏、晴れた日はほとんど毎日ウオータースライダーで遊んだ。思った以上に喜んでくれてうれしい。坂を何十回も登って滑るので、降園時のバスの中や夕飯前に寝てしまう子もいる。体も鍛えられ、プールで顔を水につけられるようになった子もいた。新型コロナさえなければ、学童の子どもたちも呼んで一緒に遊ばせてあげたい」と話していた。

(2020年9月17日付紙面より)

芝生の坂を滑る園児たち=15日、太地町立太地こども園
絵の具で体にお絵描き
2020年09月17日
17 介護サービス事業者対象に助成  新宮市  
2020年09月17日
18 図書消毒機を設置  新宮市立図書館  
2020年09月17日
19 一般会計補正予算など可決  9月定例会が開会  (太地町議会 )
2020年09月17日
20 森に珍しい生き物  希少種オオダイガハラサンショウウオ  
2020年09月17日
21 親子サロンと育児相談  スキップひろばを開催  (新宮市 )
2020年09月17日
22 「手品は世界共通語」  簡単マジック教室始まる  (新宮市 )
2020年09月17日
23 感染者状況は県が公表  紀宝町議会一般質問①  
2020年09月17日
24 9月定例会一般質問④  串本町議会  
2020年09月17日
25 お悔やみ情報
  
2020年09月05日
26 キャンドルに祈り込める
 那智谷大水害遺族会が追悼式  (紀伊半島大水害から9年 )

 2011(平成23)年に発生した紀伊半島大水害から9年を迎えた4日未明、那智勝浦町井関の紀伊半島大水害記念公園で那智谷大水害遺族会(岩渕三千生代表)による追悼式があった。犠牲者の遺族ら25人が参列し、さまざまな思いを胸に死者・行方不明者数と同じ29個のLEDキャンドルに明かりをともした。

 例年、追悼式で使用するキャンドルは水害で同級生を亡くした井上絵里香さんが中心となり、町立市野々小学校などの児童や町内外の有志で作っっている。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止などの観点から中止となった。そのため、火を使わないLEDのキャンドルライトを用いることとなった。

 追悼式は午前1時から始まり、岩渕代表のあいさつ後、参列者が静かに黙とうをささげた。

 水害で妻と娘を失った寺本眞一さん(67)は「9年前の出来事が頭の中によみがえってくる。何もできなかったことを悔やみ、毎年思い出す。妻と娘には向こうで仲良くしてほしいと伝えた。コロナのこともあるが、今年も皆さま方が集まってくれていることがありがたい。息子もこの地域へ戻ってきてくれた。災害や産業などについて勉強してほしい」と語った。

 岩渕代表(59)は水害について「昨日のことのように毎年思い出す。29人の皆さまには那智谷の復興を見守っていただきたい」。今後起こり得る災害について、自分の身は自分で守る行動を心掛けてほしいと述べ「発生した事案などを後世に伝えることが重要。この先もずっと行事を続けていきたい」と話した。

(2020年9月5日付紙面より)

祈りを込める遺族ら=4日未明、那智勝浦町の紀伊半島大水害記念公園
今年も明かりがともされた
2020年09月05日
27 安全意識の強化目指す
 消防安全の日の誓い  (新宮市 )

 新宮市消防本部(越水薫消防長)の消防顕彰碑前で4日、「消防安全の日の誓い」があった。消防団員ら33人が参列し、顕彰碑前で黙とう。哀悼の意をささげるとともに、越水消防長が「常に危険と隣り合わせの現場活動の中で、職・団員一人一人が安全な活動ができるよう日頃から訓練や研修を重ね、市民の負託に応えることのできる職員に」と消防体制の全力のかじ取りと安全意識の強化を誓った。

 2011(平成23)年の紀伊半島大水害により、市消防団員2人が殉職した。市内では11人(消防団員除く)が亡くなり、1人が行方不明となるなど多くの市民が犠牲となった。甚大な被害が出たことを受け、市消防本部では安全第一意識のうえで活動することを誓い、同日を「消防安全の日」と定めている。同水害の翌年以降に採用した職員が54人中19人(35%)いることから、災害を風化させないことと、消防職員の安全意識を再確認する目的もある。

 越水消防長は9年前の大水害を振り返り「壮絶な光景は月日がたった今もなおわれわれの心に深く鮮明に刻み込まれ忘れることはできない」。

 台風9、10号の影響や今後本番を迎える台風シーズンに危惧し「現場活動においては経験に基づいた経験則で判断することが必要となる場面も少なからずある。若い職員の皆さんにおいては先輩職員からのアドバイスや教訓を真摯(しんし)に受け止め、また、先輩職員においては後輩育成のため、市民のためにさらなる尽力を」と訓示。

 「皆さんと一緒に市民の安心・安全を守ることのできる新宮消防となるよう、全身全霊で取り組む」と誓いを新たにした。

(2020年9月5日付紙面より)

顕彰碑に向かい、哀悼の意をささげた=4日、新宮市消防本部
2020年09月05日
28 世界の子どもにワクチンを
 キャップ3302個集める  (成川小児童会 )

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長)の児童会(大植心晴会長)は3日、児童たちで集めたペットボトルキャップを紀宝町社会福祉協議会に寄贈した。児童たちの思いが詰まったキャップは、世界の子どもたちにポリオワクチンを届ける「エコキャップ回収運動」に生かされる。

 ボランティア活動として「人の役に立てることをしよう」と児童会役員で話し合い、回収運動に取り組むことを決めた。8月7日の1学期終業式では寸劇を交えて全校児童に運動の趣旨やボランティアの大切さを伝えた。

 2学期が始まった24日から回収したところ、4日間で3302個が集まった。キャップ860個で1人分のワクチンになることから、3・8人分の費用となった。

 児童を代表して大植会長(6年)をはじめ、副会長の七滝勇奈さん(6年)、書記の谷口綾菜さん(6年)、役員の玉置ましろさん(6年)、清水瑠嘉さん(5年)、谷口友絃君(4年)が社協職員にキャップを託した。

 大植会長は「予想以上に集まってうれしかった。全校児童が協力してくれたことに感謝しています。これからも活動を続けたい」と話していた。

 町内では、矢渕中学校ボランティア委員会や放課後児童クラブ「きほっこ」がこの活動に取り組んでいる。

(2020年9月5日付紙面より)

町社協職員(右)に3302個のキャップを託す児童会役員=3日、紀宝町立成川小学校
2020年09月05日
29 災害に強いまちづくりを
 大水害献花式で誓い新た  (新宮市 )

 新宮市は4日、同市熊野川町日足の熊野川行政局で紀伊半島大水害の犠牲者を弔う献花式を営んだ。田岡実千年市長、向井雅男副市長、速水盛康教育長、市幹部職員、久保智敬市議会議長をはじめ市議会議員ら約30人が参列。犠牲者の冥福を祈るとともに災害に強いまちづくりを誓った。

 献花式は例年、同町田長の道の駅「瀞峡街道 熊野川」の紀伊半島大水害慰霊碑前で実施しているが、今年は大雨、雷注意報が発表されていたことから急きょ会場を変更。参列者らは熊野川に向かい黙とうをささげた後、白い菊の花を供えた。

 田岡市長は「熊野地方に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害から9年の歳月が過ぎようとしている。犠牲となられた方々のみ霊のご冥福を心からお祈り申し上げます。この災害で亡くなられた方々の無念の思い、ご遺族の深い悲しみを忘れることなく、今後も災害に強いまちづくりに全力で取り組んでまいります」と誓った。

 式後、報道陣に対し「現在、台風10号が日本列島に近づいている。コロナ禍も重なる中、市としても市民の安心安全のために災害対策を最優先に気を引き締めて取り組んでいきたい」と決意を新たにした。

(2020年9月5日付紙面より)

多くの花が手向けられている=4日、熊野川町田長の紀伊半島大水害慰霊碑
追悼の花をささげる田岡実千年市長ら=同日、新宮市熊野川町の熊野川行政局
2020年09月05日
30 新宮高校、男子が全種目優勝 近畿高校選手権・全国高校選抜バドミントン大会県予選 
2020年09月05日
31 命令違反などで訓告処分  コロナ感染の消防職員  (那智勝浦町 )
2020年09月05日
32 過去10年で最高額の予算  コロナ対策など124億円  (那智勝浦町 )
2020年09月05日
33 1位に佐藤芳幸さんの「夕映え」  熊野ネイチャーフォトクラブ8月例会  
2020年09月05日
34 政府のマスクにワンポイント  工夫施し利用者に配布  (太地町 )
2020年09月05日
35 今シーズン7頭上陸  遅い時期の産卵に懸念も  (王子ヶ浜のアカウミガメ )
2020年09月05日
36 自分や相手の体よく知って 下里中で思春期講座 (那智勝浦町)
2020年09月05日
37 特別なウミガメセット  敬老の日の贈り物に  (ウミガメ公園 )
2020年09月05日
38 増える個体数と強まる対処  イノシシ有害捕獲数が急増  (串本町・古座川町 )
2020年09月05日
39 町長90歳以上在宅者祝う 町社協の敬老訪問始まる (古座川町)
2020年09月05日
40 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第19回】お総菜買ってもいいの?  

 まだ残暑が厳しい日が続きますね。コロナ禍でいつもとは違う夏が終わろうとしています。そして、また忙しい日々が始まりますね。私も、すっかり夏休みボケで、リズムを取り戻すのに四苦八苦しています(笑)。先日、「ポテトサラダ論争」が盛り上がったのは、皆さんもご存じですよね。スーパーで知らないおじさんに、「母親ならポテトサラダくらい作れ」と言われた話です。各メディアがこぞって取り上げ、いろんな意見が飛び交っていました。食育の話となると、すでに出来上がったお総菜はその対極のものだと思われがちです。イメージとして、食育=オーガニック・無添加と思われている方も少なくありません。ですが、私の考える食育は、お総菜オッケーです!忙しい毎日の中で、日々同じように食事作りに時間を割くのは、なかなか大変ですよね。私は、時間がない中食事を作り、余裕のない気持ちで食べるくらいなら、お総菜をゆっくり会話をしながら食べる方が、お子さんのためだと、本気で思っています。

 児童期の家庭での食生活が、大学生にどう影響しているかを調べた研究があります。この研究結果がとても興味深いのです。『児童期の中食(いわゆるお総菜やお弁当のことです)の頻度や、旬の食材や郷土料理の出現頻度は、(大学生になってからの)「現在の食環境」や「食事づくりへの興味」「食事での健康への配慮」などと、関連があるとは言えなかった』(長崎国際大学「大学生の児童期の家庭での食教育が現在の食生活に与える影響」、2014年)

 つまり、お総菜がその後の食生活に悪影響を与えることはないということだと私は考えています。ただ、お総菜には家庭で作るものより、味付けが濃く塩分が多いものもあるでしょう。その分の塩分などは翌日カバーするということを心掛けてみてください。私がいろいろな研究結果を見てきて思うのは、食事を用意するときに大切なのは、「家族のことを思って準備すること」。一番はこれだと思っています。疲れたとき、大変なとき、無理して食事作りに追われずに、お総菜を使ったり、外食してもいいんです。お総菜も家族のことを思って選べば良いんです。そして、できた時間で、その日あったことをいろいろと話しながら、一緒に食事を楽しんであげてください。一緒に食事を食べることは、子どもの自己肯定感を高めるだけでなく独立心も育みます。

 できれば、一緒にスーパーに行って、お総菜を選んではいかがでしょうか? 子どもが食べたいというものがあれば、「これだと野菜が足りないね、あと何を買えばいいかな?」と相談し合えば、これまた立派な食育です。

 どうか、知らない誰かの「良い母親像」に惑わされず、幸せな食卓で楽しい時間を過ごしてほしいと思います。

(2020年9月5日付紙面より)

2020年09月03日
41 再興から33年記念し
 写真集「熊野修験」を発刊  (世界遺産熊野本宮館で写真展も )

 三重県出身のフリーカメラマン、森武史さん(62)が写真集「熊野修験」を月兎舎より出版した=写真。B5横長判並製140㌻(カラー120㌻、モノクロ20㌻)。発刊に当たり1日、森さんと那智山青岸渡寺の髙木亮英副住職が田辺市本宮町の「世界遺産熊野本宮館」で会見を開き「写真集の発刊は皆さまのご尽力と神仏のご加護のおかげ」と感謝を述べた。

 写真集は、1988(昭和63)年、髙木副住職が熊野修験を再興してから33年の節目を記念するもの。

 約1300年前に役行者(えんのぎょうじゃ)によって開かれ、各地の霊場へと広がっていった修験道。中でも那智の滝や大峰山脈を有する熊野は日本第一霊験所として多くの山伏が修行に訪れ、全国各地へ熊野信仰を広めていった。しかし、1872(明治5)年、廃仏毀釈(きしゃく)の世情の中、修験道廃止令により熊野修験も途絶した。

 髙木副住職は父・亮孝氏(青岸渡寺第7世大僧正)の遷化の際、遺品の中に山伏装束を発見。亡父の遺志が熊野修験の再興であったことを知り、父への追善供養と自らへの使命感から再興を決意した。

 髙木副住職は1988(昭和63)年、大峰山脈の南奥駈ルートを整備していた「新宮山彦ぐるーぷ」の力を借り大峯奥駈修行を、92(平成4)年に那智四十八滝回峰行、94(平成6)年に葛城二十八宿修行を復活させた。

 2001(平成13)年当時、熊野古道を撮影していた森さんは、髙木副住職に大峯奥駈道の案内を依頼したことをきっかけに修験道の精神性に引かれたという。「髙木副住職の功績を残したい」との思いから修行に同行することになり、以降約20年にわたり山林抖擻(とそう)する山伏らの姿を撮り続けた。

 完成した写真集を前に森さんは「ぜひ手に取ってもらって山伏の自然に対する思いを感じ取ってほしい」。

 髙木副住職は「迫力がひしひしと感じられる。一コマ一コマが思い出深い。熊野修験を後世に残す意義深い本だと思う」と述べ「目に見えない、言い表しがたいものが熊野三山にはある。人それぞれに応じた霊験や癒やしを求めて多くの人がやってくる。これからも多くの人に来ていただき、熊野の大自然を感じ自己を見つめていただければ」と話していた。

 写真集は本体価格2500円(税別)。発行部数は2000部で、大阪、京都府、和歌山、奈良、三重県の主要書店や月兎舎ホームページ(https://www.i-nagi.com)、楽天ブックスやAmazon(アマゾン)などで購入可能。

 また、今月30日(水)まで、同館北棟展示スペースで再興三十三周年記念写真展「熊野修験」を開催している。開館は午前9時~午後5時。

(2020年9月3日付紙面より)


写真集を手に、カメラマンの森武史さん(左)と髙木亮英副住職=1日、田辺市本宮町
2020年09月03日
42 収穫の喜び分かち合う
 高田小・中が稲刈り  (新宮市 )

 新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)の児童生徒18人と教職員は8月31日、地域住民らと総出で学校田「たか田んぼ」の稲刈りをした。

 同校伝統の取り組みで、子どもたちに農業の喜びや苦労、地元の自然の大切さを知ってもらうことが目的。2015年に育友会の溝口亮会長らの呼び掛けで米作りを復活させ、今年で6年目となる。

 例年は教職員が稲刈りの手順を教えるが、今年は小中合同の縦割り班を作り、中学生が鎌の使い方や稲わらの結び方を教えた。児童生徒は互いに声を掛け合い、こまめに水分補給をしながらずっしりと実った稲穂を刈り取った。今年はシカやサルの食害もあったが、地域住民らも無事に収穫を迎えて喜びを分かち合った。

 久保凜花さん(中1)は「今年は中学生が稲刈りを教えるということで、責任感が強まった。小学生の子たちはすごく活躍してくれた。去年に比べて稲が大きく育ってくれ、香りも強い気がする。今から新米を食べるのが楽しみ」と語った。

 収穫した稲穂は新高田会館前の歩道の柵で乾かした後、脱穀作業をする予定にしている。

(2020年9月3日付紙面より)

たか田んぼで稲刈り=8月31日、新宮市
2020年09月03日
43 子育て支援セなど再開
 「緊急警戒宣言」解除受け  (紀宝町 )

 三重県は8月31日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため県独自で出していた「緊急警戒宣言」を解除した。これを受けて紀宝町社会福祉協議会は、1日をもって分散勤務を終了し、神内福祉センターへの外部立ち入り禁止も解除した。今後もマスク着用や手指消毒、3密回避といった対策を継続する。

 神内福祉センター内の子育て支援センターも1カ月ぶりに再開し、初日から親子が遊び場に参加した。淡海順子センター長は「親子で安心安全に利用していただけるよう、マスク着用や手指消毒はもちろん、おもちゃを滅菌庫で消毒したり、空気清浄機を設置したりもしています。残暑が厳しい中ですが、育児の息抜きに遊びに来てください」と呼び掛けている。

 新型コロナに対応した事前行動計画(タイムライン)を運用している紀宝町も町独自の「緊急事態宣言」を解除。熊野市、御浜町など近隣市町で14日以上感染者や濃厚接触者が確認されていないことから、タイムラインのステージを4から3に引き下げた。町では引き続き感染予防啓発に取り組み、週1回の対策本部会議で各課の対応を確認していくという。

(2020年9月3日付紙面より)

親子で遊び場に参加=1日、紀宝町の神内福祉センター
2020年09月03日
44 習熟と意識高揚に努める
 全署規模で災害警備訓練  (串本警察署 )

 串本警察署(﨑口忠署長)が2日、総合災害警備訓練に取り組み要領習熟と意識高揚に努めた。

 この訓練は、県警察本部が部内奨励する「災害に備える日」(毎月5日)の活動の一環。普段は署内各部署またはその連携の範囲で取り組む形が定着しているが9月は関東大震災(1923年9月1日発生)にちなむ防災の日を軸とする防災週間によりいっそうの意識高揚が全国規模で求められる状況があり、同署も例年この訓練を計画し全署規模で取り組んでいる。

 本年度計画した訓練項目は▽徒歩と車両による警察官の緊急避難訓練〈庁舎から代替指揮所まで〉▽簡易レッカーによる放置車両排除訓練▽信号機滅灯対策訓練―の三つで、当日は訓練開始まもなく強い雨が降り出したが、一部内容を変更しながら有事は荒天もありとして対処し﨑口署長ら署員20人と大水崎避難路の使用時にまたぐ線路上の安全確保などで協力したJR串本駅の三輪順平駅長ら駅員5人が臨んだ。

 緊急避難訓練は海抜約3㍍にある庁舎から同約54㍍にある同所まで署員と車両を速やかに上げて事後対応につなげる(警察機能を被災で損失させない)ことを目的とした定番の項目。車両排除訓練は簡易レッカーの要領習熟を目的とした新規項目で、今回は軽四輪貨物自動車(トラックタイプ)の四輪に簡易レッカーをはめて4人がかりで押し動かすまでの流れを実践した。

 信号機滅灯対策訓練は国道42号西向信号交差点を実際に滅灯して実施。警察官が素養として身に付けている手信号で交通誘導を実践した。

 全体指揮を務めた同署交通課の楠間慎也課長は「いつ起こるか分からない災害に対する心の準備を常に持ち、今後も継続的に訓練に取り組んで避難対策や応急対策を高めていきたい」とコメント。

 同訓練を見届けた﨑口署長は「警察には住民を救助する責務があり、それは訓練を重ねないと円滑に発揮しがたいものでもある。この訓練を通して不備や支障があれば今後検討し、災害に備えてほしい」と署員の今後を期待した。

(2020年9月3日付紙面より)

代替指揮所への緊急避難を始める署員=2日、串本警察署
簡易レッカーによる放置車両排除訓練の様子=同日、串本警察署代替指揮所
2020年09月03日
45 優勝は久保正彦さん
 もみじ会、8月ゴルフコンペ  
2020年09月03日
46 感謝や思いやりを忘れず
 王子サッカー教室監督・大谷康央さん  
2020年09月03日
47 家賃支援給付金申請サポート会場延長  新宮市  
2020年09月03日
48 下水道管路施設災害支援協定を締結  和歌山県  
2020年09月03日
49 第3波に備え、早期の対策を  2団体が要望書を提出  (那智勝浦町 )
2020年09月03日
50 3億円の損害賠償請求へ  入鹿温泉ポンプ改良工事不履行で業者に  (熊野市 )
2020年09月03日
51 新しい友達や先生迎える  丹鶴幼稚園で始業式  (新宮市 )
2020年09月03日
52 鵜殿体育館で修繕工事  15日まで全面休館  
2020年09月03日
53 2学期がスタート!  うどの幼稚園で始業式  
2020年09月03日
54 道路整備促進を要望  東紀州に高速道路をつくる会  
2020年09月03日
55 新議員迎えて体制整える  当局案件審議に先立って  (串本町議会 )
2020年09月03日
56 広報新宮9月号の表紙に  緑丘中学校1年・中口優菜さん  
2020年09月03日
57 お悔やみ情報
  
2020年09月02日
58 4頭捕獲し幸先良いスタート
 鯨類追い込み漁が解禁  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁され、太地いさな組合(田中清仁組合長、21人)の漁船12隻が午前5時ごろに太地漁港を出発した。初日からハナゴンドウ1頭、バンドウイルカ3頭を捕獲し、幸先良い漁のスタートを切った。

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■出港時の様子は



 国際捕鯨委員会(IWC)脱退や商業捕鯨の再開が注目されていることから、同町では反捕鯨活動家による抗議や違法行為などに対し例年、和歌山県警と海上保安庁が連携し、厳重な警備態勢を敷いている。

 この日、東の浜駐車場では反捕鯨活動家と思われる人物の姿もあったが、目立った混乱はなかった。

 現地警備を行う新宮警察署によると、「早朝の段階では活動家などの目立った動きはない。例年と同じく厳戒態勢を敷き、引き続き警備に当たる」と話していた。

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■追い込み漁では



 晴天に恵まれた初日、船団は7㍄(約12㌔)ほど沖へ向かった。出港から約4時間後の午前8時50分ごろ、ハナゴンドウとバンドウイルカの群れを発見し、同町の畠尻湾に4頭を追い込んだ。いずれも体長は約2・8㍍ほど。

 同漁協によると、捕獲された鯨類は生体のまま、同町開発公社が水族館などに販売するために買い取ったという。

 太地漁業協同組合の貝良文専務理事は「幸先の良いスタートでうれしい。海水温が高いため心配していたが、天候にも恵まれ良かった」と述べた。

 初日の操業を終えた田中組合長は「出初めで捕獲でき安心した。海保や警察の方のおかげで安心して操業ができる。台風もあるが今後も頑張っていきたい」と語った。

 なお、漁期はゴンドウクジラ類が来年4月30日、イルカ類が来年2月までとなっている。

(2020年9月2日付紙面より)

バンドウイルカなどを追い込んだ=1日、太地町の畠尻湾
早朝に出港した船団
2020年09月02日
59 新米の収穫作業に汗
 丸山千枚田で稲刈り体験始まる  (熊野市 )

 熊野市紀和町の丸山千枚田で8月29日、稲刈り体験が始まった。例年は市と市ふるさと振興公社の共催で9月上旬に「稲刈りの集い」を催し、1000人近い参加者があるが、今年は新型コロナウイルス感染予防のため、6日(日)まで期間を設けてオーナーを対象にして実施する。

 昨年は天候不順で中止となった集いだが、今シーズンの初日は「勤労者地域づくり等参画支援事業実行委員会」(吉川秀治実行委員長)が募ったメンバー約70人が午前9時30分、10時、10時30分の3班に分かれて県内各地から到着。早速鎌を手にし、マスクやフェースシールドを着用して稲刈りや刈り取った稲を束ねる作業に励んだ。千枚田で栽培するのは早場米の「あきたこまち」。「丸山千枚田保存会」(喜田俊生会長)の会員10人も早朝7時から準備作業を進め、稲刈りの手伝いやアドバイスにも努めた。喜田会長は「今年は獣害が少なく、米の出来も良いが、刈り取りが遅れている。あまり遅れると、精米したときに米が割れる」と気にしていた。

 勤労者地域づくり等参画支援事業実行委員会は県内の労働団体、労働福祉団体、経営団体で構成する団体で、勤労者の地域や家庭でのワーク・ライフ・バランスを推進するための活動を展開している。吉川実行委員長は「千枚田の田植えと稲刈りは、うちの活動の2本柱。今は自粛で我慢の夏休みですが、楽しい思い出を」と呼び掛けた。体験に参加した南熊地区労働者福祉協議会の中家嗣仁会長は「主催者の思いをしっかりと受け止め、コロナの感染予防に努め、無事に事業が終了できるように」とあいさつした。精米後に分配される新米は、参加者や県内各地の「こども食堂」に分配されるという。

 本年度のオーナー数は105組146口で655人。稲刈り体験には8月30日に13組54人、9月5日(土)14組28人、6日(日)9組32人、その他5組56人の申し込みがある。

(2020年9月2日付紙面より)

保存会の会員も参加者と汗を流す=8月29日、熊野市紀和町の丸山千枚田
2020年09月02日
60 追記事項や教育大綱を協議
 令和2年度総合教育会議  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は8月31日、町役場で教育に関する重要課題を検討するための令和2年度第1回総合教育会議を開いた。堀順一郎町長や岡田秀洋教育長、町職員、同教育委員らが出席。学校教育や生涯学習などを主とする教育委員会の事業方針を確認し、町が定める教育大綱の素案を協議した。

 総合会議は「地方教育行政の組織および運営に関する法律」の改正に伴い設置された。町長と教育委員を構成員として、基本公開で開かれている。

 堀町長は「コロナの関係で教育の周辺が影響を受けている。9月議会にはICT化のために必要なタブレット端末導入に係る予算を計上している。学校教育と生涯学習の関係、少子化などについて皆さまからご意見をいただきたい」とあいさつ。

 会議では学校教育課と生涯学習課がそれぞれの方針や事業の経過を報告した。2016年に策定された教育大綱は「ふるさとの明日を担う人づくり」を基本理念や指針として定めている。期間は本年度と来年度の2年間。

 素案では▽義務教育期間で全ての子どもたちの基礎学力習得に取り組む▽いじめ・不登校の解消を目指し、「学級集団・学習集団・仲間づくり」の育成・充実に取り組む▽「健やかな体の育成」「体力の向上」に取り組む▽安全教育の推進・充実に取り組む▽「ふるさと学習」の充実に取り組む▽人権・同和教育の推進・充実に取り組む▽ICTの効果的活用および情報モラルの指導・啓発に取り組む▽国際理解教育の充実に取り組む―などの14項目を柱にしていると説明。

 また、前述の取り組みに対して追記事項があるとし、「新しい生活様式の啓発・普及を」、ふるさと学習の資料の「活用・発信」、「あらゆる状況下でも児童生徒の学びを保障する(『個別的な学習』『遠隔学習』『リモート授業』等)環境整備と活用」などを挙げた。

 堀町長は細かな追記や変更を指摘。さらにふるさと学習の追記分と串本町田原に建設中のロケット基地「スペースポート紀伊」の小型ロケット発射を挙げ、「星空や宇宙に目を向けていくのは良いこと。宇宙に興味関心を持つ、青少年育成を。前向きに視野が広がっていると思う」と話した。

 委員は小学校の新入生の推移が11年度から20年度までの10年間で36人減となり、26年度までの小学校新入生の人数見込みが66人になることに触れ、「統合などを考える場合は地域の状況や課題、要望の把握が必要になる。多くの事柄を考えながら、どうすれば子どもたちにとってより良い環境になるかを検討していくべき」などと意見した。

(2020年9月2日付紙面より)

教育大綱などが話し合われた=8月31日、那智勝浦町役場町長室
2020年09月02日
61 愛称は「丹鶴ホール」
 新宮市文化複合施設  

 来年秋ごろの開館に向け整備が進められている新宮市文化複合施設の愛称が「丹鶴ホール」に決まった。市文化複合施設愛称選定委員会により応募総数1010件の中から選出された。8月31日に市役所で表彰式が行われ、最優秀賞に選ばれた大門立身(たつみ)さんの代理・大門順子さんと、優秀賞「たんかくホール」の下古谷光代さん、同賞「ICOLE(いこれ)」の県立新宮高校3年・奥野珠々(すず)さんに田岡実千年市長から賞状などが手渡された。

 市は、丹鶴小学校跡地で建設工事が進む同施設について「幅広い世代の市民に、施設に親しみを持ってもらえるように」と、「施設のイメージを表現した、誰もが分かりやすく親しみやすいもの」などを条件に愛称を募集。7月に文化複合施設関係者、文化活動関係団体、学校関係者、中高生らによる委員会で選定を行い、入選候補作品の権利関係調査を経てこのたびの決定・発表に至った。

 表彰式に当たり、田岡市長は「全国から1010件もの作品を応募いただきうれしい。それだけ皆さまから注目いただいている施設なのだと改めて感じた」とあいさつ。

 選定委員会では「歴史ある丹鶴という地名を残したい」「市内外問わず愛称名を聞いたときにどこにあるのか分かりやすいものがいい」といった意見が多かったことが決め手と説明し、「『ホール』という言葉には『玄関』という意味もある。丹鶴ホールという愛称を持って、施設が市民の皆さまの日々の文化活動や生涯学習における玄関となるような施設を目指したい」と述べた。

 表彰を受けた順子さんは「夫婦で一緒に考えた。丹鶴という名前を残したいと思いました」と喜びを語り「市民にとって憩いの場所として、また町おこしの起爆剤となるような施設になってほしい」と期待を込めた。

 「丹鶴ホール」は今後施設の愛称として、情報発信や各種イベントに活用していく予定。

(2020年9月2日付紙面より)

表彰を受けた(前列左から)下古谷光代さん、大門順子さん、奥野珠々さん=8月31日、新宮市役所
2020年09月02日
62 サンドブラスト体験始まる  旧矢渕中学校浅里分校で  (紀宝町 )
2020年09月02日
63 プラモデルやフィギュアずらり  紀宝町鵜殿・金野憲雅さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年09月02日
64 絆深め残りの4カ月を  新宮青年会議所が第17回総会  
2020年09月02日
65 9月定例会が開会  一般会計補正など28議案  (新宮市議会 )
2020年09月02日
66 にぎやかな声響く  きたやま保でお楽しみ会  
2020年09月02日
67 楽しさ詰まった絵が並ぶ  きよもんで第2回弁天画会展  (那智勝浦町 )
2020年09月02日
68 自分の命を守るために  王子ヶ浜小で着衣泳  (新宮市 )
2020年09月02日
69 2海水浴場遊泳期間終了  関係者遊泳資材など撤収  (串本町 )
2020年09月02日
70 決算案含む40案件を上程  串本町議会9月定例会始まる  
2020年09月02日
71 お悔やみ情報