梅雨の晴れ間に気持ちのいい青空が広がった23日、那智勝浦町の市野々小学校と井関保育所、宇久井小学校と宇久井保育所で合同運動会、下里中学校で体育祭が開かれた。保護者や地域住民の声援を受け、児童、生徒、園児がこれまでの練習の成果を発揮し、グラウンドに元気な歓声を響かせた。
市野々小学校では、中西健校長が「今日は絶好の運動会日和。雨のため、ほとんどグラウンドで練習ができなかったが、5、6年生を中心に片付けや係活動、温かい声掛けをしてくれた。本当に頼りになるお兄さん、お姉さんです。井関保育所の皆さんも、今日は楽しんでください」とあいさつ。
児童会の西村璃穏会長が「今年のスローガンは『えがおよとどけ! 町を元気に! がんばれ市小!』です。おうちの人や普段お世話になっている地域の方々に笑顔を届けましょう」と目標を掲げた。
児童30人と園児12人はかけっこやリレー、玉入れ、ダンスなどを次々と披露。新宮市を中心に活動するよさこいの「チーム雅龍」が指導に携わり、本年度初挑戦した「熊野ハレヤ音頭」では、児童30人全員が息を合わせて見事に踊りきり、保護者や教職員から大きな拍手が送られていた。
(2021年5月25日付紙面より)
新型コロナワクチン集団接種 (新宮市 )
新宮市熊野川町日足の熊野川総合開発センターで23日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。市内3会場目となる同所では熊野川町・高田地域住民の優先接種となり、316人の地域住民らが接種を受けた。
定員300人に対し489人が予約を申し込み、ボーダーラインは熊野川町70歳以上、高田地域68歳以上となった。300人への接種を予定していたが、供給された6回接種用針・シリンジが、5回分しか採取できないといったトラブルが発生。バイアルを無駄にしないよう、地域内16人に対して追加接種が行われた。
今月10日からは個別接種の予約も開始。また県によると24日および31日の週に4箱、6月7日の週、14日の週にも配分が予定されており、スムーズなワクチン接種に対する追い風となりそうだ。
24日からは追加会場分を含めた市役所別館〈1回目6月5日(土)と6日(日)〉、佐野体育館〈同6月20日(日)〉の予約受付が開始される。定員を超えた場合は高年齢順で予約を決定する。
市では今月10日、これまで4回線だったコールセンターを6回線に増線。人員も増やし対応に当たっている。市新型コロナワクチン接種推進室では「電話のつながりにくさは多少改善されている。予約は先着順ではないので、慌てずに申し込みいただければ」と話している。
問い合わせは同推進室(電話0735・22・5070)まで。予約も受け付ける。
(2021年5月25日付紙面より)
保存会が諸行事中止を決断 (河内祭 )
古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が22日夜、昨年に続いて今年も河内祭関係諸行事を中止する決断した。関係5区(古座区・古田区・高池下部区・宇津木区・月野瀬区)は礼を絶やさないという思いを共有していて、今年も大前の儀(奉幣行事)にかかる神事のみ営む方向となっている。
河内祭は古座川河口から約3㌔上流にある川中の島・清暑島を神体「河内様(こおったま)」とする河内神社の例祭。現在は7月第4日曜日を本祭日とし、関係5区の各代表者が集まり大前の儀と直会(なおらい)を営んでいる。
行事として古田・高池下部・古座の各獅子舞が道行きをし、古座は宵宮に御船を出して御舟謡を奉納(夜籠もり神事)、本祭では斎主を運ぶ当船も出し櫂伝馬(かいでんま)による競漕(きょうそう)も奉納するなどしている。
同保存会は国指定重要無形民俗文化財「河内祭の御舟行事」の保護団体。もう一つの国指定無形民俗文化財「古座流獅子舞」(古座青年会が保存)も含めた古座神社にかかる河内祭関係諸行事全般の保存を半世紀以上担い、併せて関係5区の調整にも献身している。
関係諸行事は中止とするが、古座神社に合祀(ごうし)されている河内神社の神霊を大前の儀に合わせて神体・清暑島へ遷(うつ)さなければならないため、前日午後7時から宵宮祭、当日午前9時から渡御祭を同神社で営み大前の儀へつなぐ。大前の儀は古田にある河内様前河原を斎場とするが、雨天の場合は古座神社に変更する。5区とも大前の儀への代表参列のみにとどめ、後の直会はしない方向で今後の調整を進めるという。
昨年は奉仕前の準備段階から密などのリスクが伴う点で神事以外の諸行事を中止。今年も勇進会、青年会、河内会、古座獅子会、古座神社、古座区の意見を聞き、同保存会として神事以外は中止とする合意に至った。2年続きの中止について杉本会長は「保存会としてやりたいのはやまやまだが、事情もあり残念だがご辛抱いただきたい。来年はみんながワクチンを打てていると思うので必ずやりたい」と胸中を語った。
今年の本祭日は7月25日(日)。他4区や芳流館互盟社との調整は今後進めるとしている。
(2021年5月25日付紙面より)
浮島の森で死骸見つかる (新宮市 )
新宮市浮島の国指定天然記念物「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落」(浮島の森)で21日、希少種の鳥「アカショウビン」の死骸が見つかった。同日の朝、管理人が管理事務所の玄関前で横たわっている姿を発見した。
アカショウビンは森林に生息するカワセミの仲間。くちばしを含め、赤い体を持つことから「火の鳥」とも呼ばれる。東アジアと東南アジアに広く分布し、日本には夏鳥として渡来する。体長は約27㌢で、翼開長時には約40㌢に達する。腰に鮮やかな水色の斑がある。
ほぼ全国で繁殖するが渡来数は少なく、各所で絶滅危惧Ⅰ類、Ⅱ類、準絶滅危惧種に分類されている。和歌山県では絶滅危惧Ⅰ類となっている。
その見た目や「ヒョロロロロ」といった美しくももの悲しい鳴き声が人の創造力をかき立てるのか、アカショウビンを題材にした伝承や伝説も多く残されている。
同所管理人が、普段聞き慣れない鳴き声を耳にすることが増えたのが最近のこと。「今思えば、あれはアカショウビンの鳴き声だったのかも」と振り返る。
多種多様な動植物が観測される「浮島の森」だが、これまでにアカショウビンが目撃されたことはないという。
個体の死因は不明だが、玄関の窓ガラスに衝突した可能性が高い。管理人は「かわいそうで残念。生きた姿を発見したかった。しかし1羽で来たとは考えにくい。もしかしたらどこかに巣があるのかもしれない」と話している。
(2021年5月25日付紙面より)
県サッカー選手権東牟婁ブロック予選開幕
高田小中に花が届く (新宮市 )
新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)に17日、市立図書館職員によって泰山木(たいさんぼく)の花14輪が届けられた。花の贈り主は市内在住の同図書館利用者。花の寄贈は、中学道徳の教科書(光村図書)に掲載されている「さよならの学校」(今江祥智著)に起因するものだ。
「毎年五月の半ば頃になると、決まって見事な花を付けるその木を見ると、恭(やすし)はおじいちゃんのことをありありと思い起こした。~略~その木はおじいちゃんが七つのときにもらってきて自分で植えたもので、それから七十年以上も、おじいちゃんといっしょに育ってきたものだ」。
そんな書き出しで始まる「さよならの学校」は、「木」を少年に託して亡くなった「おじいちゃん」の思いを引き継ごうとする家族愛にスポットを当てたストーリー。祖父の死に直面した少年の物語を通して、脈々と受け継がれていく生命の大切さや、愛情を受けて育てられてきたことに対する気付きの醸成を学びのテーマとしている。
物語の核を成す「木」こそが泰山木で、「泰山木の花のもつ、包み込むような優しい香りにはかなわなかった」「葉の大きなところも、おじいちゃんの大きな手と似ていた」とあるように、「木」は「おじいちゃん」の象徴として少年の心の成長に寄り添い続ける。
同小中学校に泰山木の花が贈られたのは昨年に続き2度目。この時季に毎年のように同図書館に花を寄贈していた贈り主が、道徳の教材として登場する泰山木の花に興味を示した教職員と図書館職員とのやりとりを耳にしたことがきっかけとなり寄贈につながったという。泰山木は北米原産のモクレン科の常緑高木で、日本には明治初年に渡来した。
贈られた花14輪は、小学生(6人)、中学生(6人)に1輪ずつ配られたほか、小・中学校の各教室に飾り付けられた。
学習指導要領の改訂により本年度から教科書は変更となったが、大輪の花とレモンのような芳香を放つ泰山木を前に大家校長は「(贈り主の)子どもたちを思ってくれる気持ちがありがたい。子どもたちも各家庭に持ち帰って喜んでくれると思う」と笑顔で話した。
(2021年5月19日付紙面より)
日本釣振興会事業で1200匹 (串本町 )
串本町くじ野川にある橋杭ビーチで17日、公益財団法人日本釣振興会によるヒラメの稚魚放流があった。釣り資源としての定着を目指す取り組みで、同会和歌山県支部の岸裕之事務長は「データを得るため、3~4年は続けたい」と意気込んでいる。
同振興会は、放流事業に対する募金や会費を原資にして自然資源の回復や釣り場の育成を目的とした事業を全国各地で実施。日本釣用品工業会との連携事業「つり環境ビジョン」関係で串本ダイビング事業組合と連携して4月にアオリイカ産卵床を設置する取り組みを数年来続けるなど、町内でも適時その会名を耳にするところとなっている。
今回のヒラメ稚魚放流は、同振興会独自事業の一環で実施。フィッシングタウン振興を目指す南紀串本観光協会(島野利之会長)が前年度から同振興会の団体会員となり、その縁で両者協力し取り組むことになった。県南部栽培漁業センターから体長8~9㌢の稚魚1200匹を仕入れ、会員や職員が手分けして浜から放った。同協会の誘いを受け、西向出身で帰省中のアングラーズアイドル・そらなさゆりさん=フライドライス所属=も応援参加。宇井晋介事務局長らと共に波打ち際に稚魚が入った籠を沈め、自力で泳ぎ出るまで待つ形で海へ送り出した。
岸事務長はこの放流を「釣りを楽しむ環境づくり」と位置付け、放流した稚魚の追跡調査をしたい考え。元串本海中公園水族館長で串本の魚にくわしい宇井事務局長によると、橋杭ビーチ周辺にはヒラメがごく少ないため今後の釣果や目撃情報から放流の効果が見えるといい、育つ環境次第だが放流した稚魚が釣りに適した大きさになるまで3、4年かかるという。岸事務長は必要であればデータ収集を目的とした釣り大会を開ければと思い描きつつ、まずは無事の定着と成長を今後に願った。
同支部によるとこの日は串本町内のほか、那智勝浦町内でも会員の紀南釣具センター=新宮市=と協力しヒラメの稚魚放流に取り組んだという。
(2021年5月19日付紙面より)
近大新宮で教育ゼミ
近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒470人)で17日、教育ゼミがあった。小学校教諭や保育士など教育関係の進路を目指す高校1~3年生14人が教育実習生6人との座談会を通して、自分の進路について考えを深めた。
目指す進路についての見識を深め、日々の学習のモチベーションとするため、昨年度から放課後に医療、水産、教育、地域活性化の四つのゼミナールを開いてきた。
座談会で高校生たちは、教師を目指したきっかけや生徒と仲良くなる方法などの他、学部選択や大学受験に向けた勉強方法についても質問。実習生たちは「小学校教諭を目指すなら教育学部がいいと思うけれど、他の学部に通いながら教師を目指す方法もある」「総合大学の方が、いろんな人に出会えるからいいと思う」など自分の経験を交えて答えた。
音楽を教える実習生の石垣花音さん(大阪音楽大学4年生)は「中高生の頃、学校に通うのが大好きだったことから教師を目指した。教育実習は大変と聞いていたが、初日から生徒が仲良くしてくれ、思っていたよりずっと充実している」。
榎本コウさん(高1)は「中1の時の英語の先生に憧れ、英語を勉強するのも楽しいので教師になりたいと思った。実習生の先生の話を聞き、大学生になるのが楽しみになった」と話していた。
(2021年5月19日付紙面より)
補陀洛山寺で春まつり (那智勝浦町 )
補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)は17日、年中行事の一つ「春まつり」を営んだ。例年40人ほどの信者が集まるが、昨年に引き続いて新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、僧侶のみで法要を行った。
補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。
この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩」を開帳。髙木亮英副住職らが読経し、コロナ終息の願いも込めて護摩壇で祈とうした。
その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。
髙木副住職は「飢餓や疫病で苦しまれた人々のために渡海された上人のためのご供養をさせていただいた。現在はコロナで厳しい時代。人に対する思いやりや優しさ、慈しみのみ心を持って、心の中で海を渡っていただきたい。一日も早い終息を願い、乗り越えていければ」と語った。
(2021年5月19日付紙面より)
勝浦護国神社で例祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町勝浦の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)境内にある勝浦護国神社で3日、第66回例祭が営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止対策に取り組んだ上で午前9時から忠魂碑前で式典を、10時から同神社で式典と奉納行事を実施した。遺族や来賓が258柱の英霊に冥福を祈り白菊をささげ、平和と安寧を願った。
護国神社は日露戦争以降の大戦に出兵、また消防団員として尊い命を国にささげた人たちを神霊として祭っている。例祭は1955(昭和30)年に始まり、現在も勝浦6区で結成される同神社奉賛会(会長・前地俊秀第5区長、勝浦地区民連合会長)、遺族会(井本武雄会長)、髙橋宮司の奉仕により、絶やすことなく営まれている。
神社での式典では舟謡(ふなうた)勝謡会(中村誓会長)会員らの歌声に合わせ、参列者が国家を斉唱。髙橋宮司が戦没者の英霊や殉職者ら258人の名前を読み上げ、祝詞を奏上した。
堀順一郎町長は「尊霊には先の大戦において、祖国の興隆と同胞の安泰を願いつつ、尊い命をささげられた。また、消防殉職者は郷土を思う不屈の消防精神の下、尊い犠牲となられたことは、誠に痛惜の念に耐えない。私たちは戦火に、防災に散った尊い258柱のみ霊に見守られ、コロナ禍にあっても、平和で明るく住みよい那智勝浦町を力強く築いていくことを、謹んでここにお誓い申し上げます」と慰霊の言葉を述べた。
舟謡勝謡会が舟謡を奉納し参列者が白菊を順に献花。式典後は勝浦獅子神楽保存会(沖和也会長)が神楽を奉納した。
前地会長は、「平和の礎になられた258柱に感謝し献花をささげ、滞りなく例祭を執り行うことができた。また、前日の会場設営や雨天の中の忠魂碑の清掃に協力していただきありがとうございました」とあいさつした。
なお、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、社務所での直会(なおらい)は中止した。
(2021年5月7日付紙面より)
出場希望隊員対象に選考会 (串本町消防本部 )
串本町消防本部(寺島正彦消防長)が6日、同町消防防災センターで県消防救助技術会(以下県大会)への出場を希望する隊員を対象にした選考会を開いた。今回も▽ほふく救出▽引揚救助▽はしご登はん―の3部門を実施し、審査員が本部独自基準に基づいて評価し同本部代表隊員の選考に臨んだ。
この技術会は、消防救助の基本要素に資する体力や精神力、技術力を培い、他の模範となる隊員を育てる目的で年1回、全国消防救助技術大会(以下全国大会)や消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)の県予選を兼ねて実施。同本部によると前年度は新型コロナウイルスに伴う社会情勢により中止となったが、本年度は現状で規模を縮小し2年ぶりに全国大会が実施される方向にあるという。
出場を目指す隊員は過去の大会実績を持つ先輩に指導を求めつつ2月上旬から自主練習を始め、3月以降は休日返上で訓練に打ち込んでいる。その成果を持って臨んだのがこの選考会で、寺島消防長から激励を受けて順次試技に臨んだ。
本年度の出場希望の内訳は▽ほふく救出6組13人▽引揚救助2組11人▽はしご登はん2人―で、前二つは交代隊員や重複隊員を含む。審査は独自の基準時間を設けた上で、安全性・確実性・所要時間の総合評価で実施。代表選考は最大でほふく救出2組、引揚救助1組、はしご登はん1人を決める予定で、同日中に伝えるとしている。
同本部には2017年にほふく救出で優勝し9年ぶりに全国大会、引揚救助で優勝し3年連続で東近畿大会にそれぞれ進出した実績が宿る。その指導を受けて臨む県大会は6月1日(火)に県消防学校で実施予定。寺島消防長は「消防職員として必要な技術や資質、そしてチームワークを取りまとめて行うのが救助大会の目的。それに向けて非番や公休を返上して訓練した結果が披露できたと思う。選抜されたメンバーが県代表となり東近畿や全国へ行ってくれることを期待している」とコメントし、この挑戦が隊員の日々向上に好適に働く今後も願った。
(2021年5月7日付紙面より)
GW中におもしろ大学と日曜学校 (紀宝町 )
ゴールデンウイーク(GW)後半の4日に紀宝町浅里で「浅里おもしろ大学」、5日に同町大里で醫王山(いおうざん)東正寺(とうしょうじ、片野晴友住職)による「日曜学校」があった。それぞれに親子連れが参加し、田植え体験を楽しんだ。
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浅里おもしろ大学の田植えは今年で4回目。幼児、小中学生とその家族、地区住民ら20人が田植えを楽しんだ。
おもしろ大学は、地域住民が田植えや稲刈りを教える農学部と医療従事者が健康知識や災害医療について地域住民に講話する医学部があり、2017年に開校。旧矢渕中学校浅里分校を活用した地方創生プロジェクトで、3カ月に1回ほど開校し、田植えや稲刈りのほか、災害時医療セミナー、クリスマスパーティーなどで交流を深めてきた。
今回は昨年8月の稲刈り以来で、感染予防を徹底した上で開催。木造平屋建ての浅里分校に集合し、開校式をした後、農事組合法人飛雪の滝百姓塾(木下起査央・代表理事)が所有する田んぼに移動した。
晴天の下、参加者は地区住民のアドバイスを受けながら3㌃の田んぼにコシヒカリの苗を手植えした。1時間半ほどで作業を終え、子どもたちは「楽しかった」「上手にできた」と笑顔を見せ、夏の稲刈りを楽しみにしていた。
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地域の子どもたちが日曜日に同町鵜殿の東正寺に集う日曜学校。毎年、5月に田植え体験を開いており、今年は親子30人が参加した。
日曜学校では坐禅会やラジオ体操などに取り組んでおり、春の行事「田植え」は2011年から開始。紀伊半島大水害の被害で12、13年は中止となったが14年から再開した。
この日は雨が降る中、片野住職所有の田んぼに集合。子どもたちは雨具を着て田んぼに入り、コシヒカリの苗を植えていった。
作業は30分ほどで終了し、子どもたちは「面白かった」「まだ植えたい」などと話していた。8月末~9月上旬には稲刈りを予定しているという。
(2021年5月7日付紙面より)
観光筏下り開航 (北山村 )
熊野川の支流・北山川で3日、筏(いかだ)に乗り急流のスリルと渓谷美を楽しむ北山村の観光筏下りが始まった。関係者らが神事を執り行った後、マスク姿で救命胴衣を身に着けた観光客ら16人を乗せた第1便が出発。乗客らは水しぶきを受けながら川下りを満喫した。
筏下りは元筏師や村民の努力で1979年に観光筏下りとして再開し今年で42回目。特産品のかんきつ系果実「じゃばら」とともに村の基幹産業になっている。スギの丸太8本で組んだ床を七つ連結している筏は、全長約30㍍、幅約1・6㍍、重さは7㌧。手すりと席が設けられ、訓練を積んだ筏師たちが櫂(かい)で操船する。
約5・5㌔を約70分かけて下るコースで、水量豊かな北山川の急流と渓谷の大自然、そして筏師の伝統技術を楽しむことができる人気のレジャーだ。例年なら年間約7000人ほどが体験に訪れるが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で開航は7月に。乗客も半分程度の3251人にとどまった。今年も引き続き、定員を減らした上で乗客にマスク着用と検温への協力を呼び掛けるなど新型コロナ対策を講じつつ実施。9月末まで運航する予定だ。
運航責任者の山本正幸さん(54)は「今日は青天に恵まれ絶好の筏日和。早くコロナが落ち着き、安心して北山村に来ていただけるようになれば」と話していた。
観光筏下りは1日2便。料金は大人6600円、小学生3300円。乗船対象者は10~75歳の健康、健脚な人。予約・問い合わせは北山村観光センター(電話0735・49・2324)まで。なお、今年は特別便の運航はなし。コロナ情勢により運航に変更が生じる場合がある。
(2021年5月7日付紙面より)
新宮RC旗学童軟式野球大会