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2020年10月29日
1 連携図り水際で防げ
 新宮港でテロ対策訓練  (港湾保安委員会 )

 新宮港港湾保安委員会(会長=鈴木伸幸・東牟婁振興局新宮建設部長)は27日、同港三輪崎4号岸壁で令和2年度新宮港テロ対策訓練を実施した。田辺海上保安部、新宮警察署、新宮市、新宮市・那智勝浦町の両消防本部、大阪税関和歌山税関支署新宮出張所など10機関から約70人が参加。テロに対する水際での連携体制を強化した。

 新宮港では、約1年ぶりとなる「飛鳥Ⅱ」の入港を来月15日(日)に控えており、以降も続けてクルーズ船が寄港する予定となっている。

 訓練は、今後増えると予想される客船の入港や、来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見越し、テロ事案に対する関係機関の対応の相互確認や、連携強化により的確に対応するための取り組み。▽巡視艇による不審小型ボートの発見と追跡、逮捕▽入国審査における不審旅客の発見と逮捕▽手荷物検査における旅客の所持品内からの拳銃発見と逮捕▽船内不審旅客の捜索と逮捕▽時限発火装置による火災発生と消火―の5項目を想定し実施した。

 海上での訓練では、海保のボートが追跡し、追い詰められた不審小型ボートが発砲。海保巡視船が威嚇射撃を行い、不審者を逮捕に至るまでを訓練した。

 鈴木会長は、同港に外航船や貨物船、クルーズ船などが多数入港しており、地方港湾ではあるが「国際航海船及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」に基づく対応が必要な港湾と説明。東京オリ・パラでは国際的な注目が増すことでテロの脅威も増大すると述べ「この日の訓練がテロ対策の重要性と必要性を再認識し、相互組織のつながり強化に寄与するものを期待している」と述べた。

 新宮港公安危機管理担当官の上野春一郎・田辺海上保安部長は「コロナ禍でさまざまなイベントが中止となる中、国際テロ組織の過激思想の影響を受けた者によるテロの可能性は否定できず備えは常に必要な状況」とあいさつ。水際対策はテロ対策の要であり、関係機関が連携を強化し続けることが重要と呼び掛けた。

 訓練後には、副担当官の小畑博昭・新宮警察署長が「水際で不審者をあぶり出しその場で制圧・逮捕するなど、実践さながらの訓練であり、各機関の連携が確認できる内容で非常に心強く感じた」と講評。

 「テロを未然に防ぐためには絶対に新宮港からテロリストやテロに使用される物を入れないという強い姿勢で挑む気持ちが必要。関係各機関のより一層の連携強化と対処能力の向上を」と呼び掛けた。

 新宮港でのテロ訓練は国際船舶・港湾保安法の施行(2004年)を受け、06年から毎年実施されている。

(2020年10月29日付紙面より)

不審小型ボートを追い詰める海保巡視艇=27日、新宮港
本番さながらの訓練が行われた
2020年10月29日
2 きれいなプールでお出迎え
 県内の修学旅行生が増加  (ウミガメ公園 )

 紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育棟で27日、プール清掃があり、ウミガメサポーター8人と飼育員らが作業に汗を流した。

 今年はコロナ禍での修学旅行の行き先を県内に変更する学校が多く、ウミガメ公園には三重県内から多くの修学旅行生が訪れているという。

 きれいなプールで修学旅行生を迎えようと清掃を実施。プール内の水を抜き、壁や床の汚れを落とした後、ウミガメ6頭の甲羅を磨いた。2時間ほど作業し、参加したサポーターは「きれいになったウミガメを多くの人に見てもらいたい」と話していた。

 同公園では、ウミガメが健やかに暮らせる飼育環境を維持するため「ウミガメサポーター」を募っている。2013(平成25)年から始まり、これまで457人が登録。協賛金3000円で半年間、5000円で1年間サポーターとして認定される。

 会員になればウミガメサポーター認定証が交付されるほか、希望すれば飼育プールの壁面に名前やグループ名の名札を掲示することもできる。問い合わせは、ウミガメふれあいパーク(電話0735・33・0300)まで。

(2020年10月29日付紙面より)

ウミガメの甲羅を磨くサポーター=27日、紀宝町の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育プール
2020年10月29日
3 共同作品「ゲルニカ」完成 美術選択生、町展へ出品 (串本古座高校)

 県立串本古座高校(左近晴久校長)の1年美術選択生25人がこのほど、共同作品「ゲルニカ」を仕上げた。来月実施の第16回串本町民総合展に出品するそうで、「本年度は文化祭がないので、この機会に大勢の皆さんに見てもらえれば」と同展期間中の鑑賞を呼び掛けている。

 この作品制作は、前年度から同校の美術科を担当する西浦元康講師が生徒に作品発表の実感を託すために計画。油彩画の勉強を兼ねて6月に画家パブロ・ピカソが描いた作品「ゲルニカ」を解説し、以降生徒は手分けしてF10のキャンバス28枚に部分模写して組み合わせ実物の約4分の1の大きさ(約縦180㌢、横約370㌢)となる共同作品を仕上げたという。

 西浦講師は「ほとんどの生徒が油絵の具を扱うのが初めて。悪戦苦闘しながら完成までこぎ着けた」と製作の様子をコメント。

 生徒の猪村凌君は「色の濃淡をつける感覚が今まで使ってきた絵の具と違って難しかった。共同作品なのでみんなで合わせないと作品がおかしくなってしまうなと思い、そこは丁寧にしようと心掛けた」と挑戦を振り返り、「作品は一つだけど組み合わせる一枚一枚にみんなの個性が出ている。町民総合展ではその部分まで見てほしい」とアピールした。

  □     □

2、3年生も個人作品出品



 1年美術選択生と共に、2年美術選択生10人は油彩の点描画(F3)、3年美術選択生はアクリル絵の具のイラストデザイン(B3)を出品する予定。共同作品と合わせて鑑賞してもらえればと呼び掛けている。

 第16回串本町民総合展は来月6日(金)から8日(日)までの3日間、町立体育館と文化センター、串本いやしの会展示場〈合同参加〉で開かれる。開場時間は午前9時~午後4時30分で、入場無料、随時受け付け。同校の作品は同センターB会議室に飾る予定となっている。

(2020年10月29日付紙面より)

共同作品「ゲルニカ」のパーツ。完成形は会場で確かめてほしいという=26日、県立串本古座高校
2020年10月29日
4 夜の邸宅、鮮やかに
 和傘の灯りin西村伊作記念館  (11月1日まで、ライトアップイベント )

 新宮市新宮の旧西村家住宅(西村伊作記念館、重要文化財)を和傘のライトアップで彩る「和傘の灯りin西村伊作記念館」が27日から始まった=写真。約100本の和傘が同館を照らし、訪れる人々の目を楽しませている。

 新型コロナウイルスの影響で閉鎖的になっている気持ちを少しでも和らげることと、インスタグラムなど会員制交流サイト(SNS)で発信することにより市の文化的魅力の周知を図るために新宮商工会議所青年部(新宮YEG)が企画。今年リニューアルオープンした同館の文化的背景や歴史を発信する機会へとつなげる目的もある。

 新宮YEGは昨年にも地域活性化事業として「あえかなる城」を開催。新宮城を舞台に展開された水野家入部400年記念イベントに彩りを添えた。

 イベント初日のこの日には、多数の親子連れや夫婦、写真愛好家らが訪れ、一眼レフカメラやスマートフォンを手に写真撮影。「きれいだね」などと感想を口にしていた。

 寺前砂和会長は「柔らかい和傘の灯りで、少しでも癒やされていただければ」と来館を呼び掛けている。

 ライトアップは11月1日(日)までの午後6時~9時(最終日は8時まで)。コロナ感染予防のため、マスク着用と会場入り口では手指消毒を。体調が優れない人は来場を控える。新宮税務署前の駐車場が利用可能。

(2020年10月29日付紙面より)


2020年10月29日
5 なおちゃん弁当が優勝 第159回職場対抗ボウリング大会 
2020年10月29日
6 田中・辻本組が優勝
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (新宮市老連 )
2020年10月29日
7 半数以上が資金繰り支援利用  新型コロナアンケート  (東京商工リサーチ )
2020年10月29日
8 郵便局の回収箱に投函を  使用済みインクカートリッジの取り扱いに注意  (新宮市 )
2020年10月29日
9 新しい知識の取得目指す  シルバー人材センターでパソコン講習会  (新宮市 )
2020年10月29日
10 舞踊祭と音楽祭が中止  新型コロナの状況鑑みて  (那智勝浦町 )
2020年10月29日
11 消防士ってかっこいい  丹鶴幼が消防本部見学  (新宮市 )
2020年10月29日
12 コロナ終息を願いつつ  尾呂志神社で秋の大祭営む  (御浜町 )
2020年10月29日
13 今年もイルミネーション点灯  12月1日から「光の祭典in紀宝」  (紀宝町 )
2020年10月29日
14 札の音とアニメを初公開  「くまのじかるた」の大会で  (田並劇場 )
2020年10月28日
15 広島が森浦大輔投手を指名
 新宮市出身  (プロ野球ドラフト会議 )

 新宮市出身で天理大学4年の森浦大輔投手(22)が26日に開かれたプロ野球ドラフト会議で、広島東洋カープから2位指名を受けた。

 最速148㌔のストレートとスライダー、チェンジアップ、カーブを武器に空振りを奪う左腕。ドラフト会議をテレビで見ていたという父の孝二さん(52)は「プロに行ってほしかったのでうれしい。テレビに2位と出た途端、友達と一緒に泣いた。プロでは、けがをせずに好きな野球を長く続けてほしい」と語った。

 母の由紀さん(48)は「ドラフト後すぐに電話し、『おめでとう』と伝えた。本人は指名を受けて安心した様子でした。皆さんのおかげで、一番の目標がかないました」と喜んだ。

 森浦投手は、丹鶴幼稚園の年長児から「新宮パワーウエーブ」で野球を始めた。当時の監督・太田尋文さんは「小学3年生からピッチャーを始め、5年生で球速100㌔ほどあった。体は大きくなかったが投手としてずば抜けていた。4年生の頃、1試合で21奪三振を取ったこともあった。6年生でキャプテンを務め、素晴らしいチームだった」と振り返った。

 緑丘中学校では野球部に所属。3年生の時に和歌山県大会で優勝し、近畿大会に出場した。

 名門・天理高校に進み1年の夏からベンチ入り。2年で「春の選抜」に出場し、甲子園のマウンドに立った。甲子園には春夏の連続出場を果たした。

 天理大では1年の春からリーグ戦に出場し、5戦3勝、防御率0・92でMVPを獲得。秋には最多の5勝をマークし、MVPと最優秀投手を受賞した。

(2020年10月28日付紙面より)

天理大で活躍し広島から2位指名を受ける(森浦大輔投手の家族提供)
森浦大輔投手(同提供)
2020年10月28日
16 ニュータウン熟年クラブを選定
 シニアボランティア助成  (大同生命厚生事業団 )

 公益財団法人大同生命厚生事業団が実施する2020年度のシニアボランティア活動や地域保健福祉研究などの助成を行う受贈者が決まった。シニアボランティア活動部門では那智勝浦町宇久井のニュータウン熟年クラブが選考された。

 同財団は大同生命保険株式会社が生命保険事業の社会性に鑑み、公共の福祉の増進に役に立ちたいとの願いから1974年に設立された。

 社会福祉、公衆衛生の分野に事業を展開しており、研究やボランティア活動などの助成、健康小冊子の発行などを通して、国民の健康の保持と福祉の増進に寄与することを目的に各事業を実施している。

 今回、シニア部門では123件の応募があり、和歌山県で五つの団体が選考された。

 応募の際の活動テーマを「みんなで楽しく脳トレ活動」と定め、受贈を受けた同クラブの峰武久会長は「助成で購入した大型液晶テレビなどを活用し脳の活性化につながっている。会員一同喜んでいます」。

 「脳トレ活動以外にもこれまでの会員たちの活動記録の画像や動画をテレビに映し出して再確認し、仲間意識や絆を深めていきたいです」と語った。

 なお、本紙エリア内では串本町で活動するかんりん文庫(梅崎百合子代表)も受贈した。

(2020年10月28日付紙面より)

助成で購入したテレビを活用するニュータウン熟年クラブの皆さん
2020年10月28日
17 自治体枠で学びの場創出
 若手教員育成プログラム  (串本町教育委員会 )

 串本町教育委員会が主催する本年度若手教員育成に係る研修プログラム(若プロ)のチーム研修(カンファレンス)が23日に役場古座分庁舎であり、対象の教員ら16人が参加して直面する課題や悩みについて教頭らから助言を得る機会を持った。

 このプログラムは、町教委の津田和昭指導主事と元校長の坂本善光指導主事が両輪で運営。近年の県教委の教員人事は定年退職と新規採用が活発で、町立学校では経験10年未満の若手教員が全体の46%を占める状況となっている。他方で少子化に伴う学校規模の縮小も進み、具体的には学年の単学級化や複式学級化、中学校にあっては教科担当が自分1人しかいない状況で同学年担当との学級経営、同教科教員との学習指導を相談する機会が持てないという難しさも生じている。

 さらに学校運営の中核を担う中堅教員の層が薄い(経験10~19年で18%、同20~29年で16%)という状況も。以前ほど若手教員が現場での学びを詰めないまま数年後に学校運営の中核を担う中堅教員へ差し掛かっていく状況は好ましくない、と直感した坂本指導主事が前年度からこの課題に関わり始め、学校単体で難しいなら町教委が自治体枠で学びの場を創出してはと考えが至り本年度から実践を始めたという。

 先行事例が見当たらず、一から組み上げる形での着手。経験4年目(本年度は10人)と同2年目(同8人)の教員を対象とし同3年目(同2人)と講師の希望参加も受け入れつつ、コロナ禍の情勢に伴い年度序盤から出足をくじかれる状況となったが8月から月例で全体研修やチーム研修を重ねている。

 チーム研修は本年度初、また若プロ初の実施。助言者として同町教頭会が協力し、坂本さんは「この機会に若手教員は抱えている悩みを打ち明け、教頭は経験に基づく知見や若手教員への期待を伝えてほしい」と呼び掛けて取り組みを促した。

 序盤から中盤は若手教員と教頭で学校が異なる8組に分かれ、若手教員が抱えている課題や悩みを打ち明けて話し合い。終盤でその内容を発表し合って全体共有した。

 8、9月は授業の組み立て方をテーマにして全体研修を実施。11、12月に同研修を重ね、来年1月に2回目のチーム研修、2月に最終の全体研修を開いて取り組んだ事柄の振り返りを行う流れで若手教員の育ちを補い、町立学校の運営の保持と向上、活発化を図ることを目指すという。

(2020年10月28日付紙面より)

抱える課題や悩みについて教頭らから助言を得る若手教員ら=23日、串本町役場古座分庁舎
2020年10月28日
18 防災備蓄倉庫の完成祝う
 鵜殿3組自主防災会  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の鵜殿3組自主防災会(森倉賢一郎組長)は25日、同地区津波一時避難場所近くの高台に建設した防災備蓄倉庫の完成式を開いた。地区住民、来賓の西田健町長ら約40人が集い、1年4カ月かけて整備した住民手作りの施設の完成を祝った。

 「大災害時の死者ゼロ」を目指し、2年前に計画。海抜約30㍍にある町有地を借り、森林環境税の助成を受け、紀宝町森林環境税事業を活用した。

 倉庫の建築面積は87・55平方㍍(26・48坪)。自主防災会約330世帯の住民が避難生活に必要な物資をまとめた衣装ケースを保管する。収納スペースのほか、土間、仮設トイレ2基、物置を整備した。

 完成式で森倉組長は、建設に至る経緯、伐採や草刈り、住民が協力して取り組んだ建築作業などを説明し「11月末までに完成させたいと思っていたが、皆さんの協力で8月28日に完成した。ご協力に感謝します」と述べた。

 西田町長は「素晴らしい施設ができた。地域の安全安心が確保できると思う。皆さんと一緒に住みよい町をつくっていきたい」と祝った。

 この後、森倉組長が施設内を案内し、住民が設備などを確認した。今後、11月下旬から12月中旬にかけて衣装ケースを収納するという。

(2020年10月28日付紙面より)

住民らが完成した防災備蓄倉庫を見学=25日、紀宝町鵜殿
森倉賢一郎組長が収納スペースなどを説明
2020年10月28日
19 地域住民の安心安全を  三輪崎区が土のう作り  (新宮市 )
2020年10月28日
20 1位に杉本光朗さん  写連新宮支部10月例会  
2020年10月28日
21 抜群のチームワークで競う  高田連合運動会開催  (新宮市 )
2020年10月28日
22 「伝えたい気持ちが大切」  城南中学校で手話教室  (新宮市 )
2020年10月28日
23 日本酒をもっと愉しもう  「SAKE事情」やペアリング学ぶ  (新宮市「くいしんぼう」 )
2020年10月28日
24 延期希望に応え3回目実施  体験アートWS「光とあそぶ」  (WACSS )
2020年10月28日
25 10人が方法教わって挑戦  潮岬で石積みコンテスト  (南紀熊野ジオパーク )
2020年10月28日
26 本州最南端見守り60周年 還暦迎えた潮岬観光タワー (串本町)
2020年10月28日
27 木本は2回戦で敗れる  高校サッカー三重大会  
2020年10月28日
28 木本、準決勝で敗退  高校ラグビー三重大会  
2020年10月28日
29 中小企業などへの軽減措置  新型コロナによる収入減に対応  (紀宝町 )
2020年10月28日
30 アサギマダラ優雅に  御浜町阪本  
2020年10月28日
31 ハロウィーンの遊び楽しむ  さくらんぼ&子育て支援セ  (紀宝町 )
2020年10月28日
32 6競技で熱戦繰り広げる 熊野市南郡中学校新人大会 
2020年10月28日
33 修学旅行で思い出づくり  熊野川温泉さつきで箸作り体験  (新宮市 )
2020年10月28日
34 お悔やみ情報
  
2020年10月27日
35 「熊野のいいもの」大盛況
 道の駅「たいじ」で物産展  (広域商工会東牟婁協議会 )

 那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村の各商工会で構成する広域商工会東牟婁協議会(阪本洋幸センター長)が25日、太地町森浦にある道の駅「たいじ」(〆谷和豊駅長)で「熊野のいいもの集めました」と題した物産展を開いた。各地域の名物を目当てに、和歌山県内外から訪れた観光客など多くの来場者らでにぎわった。

 催しは令和2年度伴走型小規模事業者支援推進事業の一環で、物産展は今回で4回目(太地町では2回目)。同協議会ではこれまでにも事業継続力強化計画策定講座や創業セミナーなどを開催し、事業者の学びや支援に努めている。

 関係者らはマスクの着用や飛沫(ひまつ)防止シートの設置、アルコール消毒など新型コロナウイルス感染拡大防止対策を取り運営した。

 各町村から7店舗が出店し「じゃばら梅酒」「ブルーベリージャム」「ゆずジャム」「ゆずぽん酢」「薄皮まんじゅう」「焼き菓子」「かつお節」「じゃばら加工品」「コーヒー」「ベーグル」「ココナッツカレー」などの豊富な商品が並んだ。多くの来場者が好みの品物を買い求めていた。

 〆谷駅長は「屋外の物産展のおかげで駅屋内にも多くのお客さまが足を運んでくれている。どちらも大盛況となってありがたい」と話した。

 阪本センター長は「昨年はねんりんピックに合わせて開催したが、今年はコロナで客足を心配していた。大勢のお客さまが来てくれたので本当に良かった」。

 物産展の状況や今後については「熊野地域の良い物を集めているため、地元の方々や観光客の皆さまにも良い商品があることを知ってほしい。今後は地域外の方の出店も視野に入れるとともに、事業者の皆さまには物産展をきっかけに持続的な事業展開をしていただけたら」と語った。

(2020年10月27日付紙面より)

各地域の名物が並んだ物産展=25日、太地町の道の駅たいじ
物産展の影響で駅屋内も盛況となった
2020年10月27日
36 感染対策に気持ち引き締め
 組合員らが感染予防講習会  (県美容業生活衛生同業組合新宮支部 )

 和歌山県美容業生活衛生同業組合新宮支部(山本東弘支部長)は26日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で公衆衛生講習会を開いた。新宮保健所の池田和功所長が「新型コロナウイルス感染症を予防するために」を題目に講話。参加者らは感染症について知識を深めるとともに、感染予防に対する認識を新たにした。

 毎年、組合員を対象に実施する公衆衛生講習会。今年は新型コロナ感染防止の観点から、3密を避けるために午前・午後の2回に分けて開催。内容を「コロナ感染予防」とした。

 午前の部では新宮市内の組合員約20人が講習を受けた。参加者には受講後、「新型コロナウイルス感染予防対策取組店」と記された予防講習会受講済ステッカーが配布された。

 池田所長は、現在の県内の感染状況や感染時の症状などについて説明。クラスター(感染者集団)の発生を防止することが重要とし、三つの密が重ならない工夫が必要と述べた。

 「コロナは症状が出る前の方がうつりやすい」と説明。潜伏期における感染を防ぐためには症状がなくてもマスクを着用することが重要とした。また、必要な感染予防策や適切な感染防護を講じた場合には濃厚接触とならないとし、マスクやフェースシールド、手袋、エプロン(ガウン)の使用を促した。

 丁寧な手洗い・手指消毒の効果にも触れ、感染対策として▽身体的距離の確保(密接するときは個人防護具着用)▽マスクの着用▽手洗い▽1時間に2回以上の換気▽よく触れるところの消毒―を求めた。

 池田所長は、施設の清掃・消毒方法や従業員の感染予防のための管理、全日本美容業生活衛生組合連合会の感染拡大予防ガイドラインに基づく「施設内の各所における対応策」などについても説明し「普段から感染予防をして、自ら感染しない、感染を拡大させないようにしましょう」と呼び掛けた。

 山本支部長は「仮に風評被害が出た場合、店舗が存続の危機にさらされてしまう。それを避けるためにも感染だけは避けなければならない。各店舗、対策を講じているが講習を通してさらに気を引き締める機会としたい」と話していた。

(2020年10月27日付紙面より)

約20人の組合員が講習を受けた=26日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
池田和功所長
2020年10月27日
37 串本の海や樫野崎を巡る
 明神小が海の教室に参加  (勝浦海事事務所 )

 古座川町立明神小学校(速水和美校長)の児童10人が23日、国土交通省勝浦海事事務所などが展開する事業「海の教室」に参加し串本の海や日本とトルコの友好に触れて関心を培う機会を得た。

 この教室は、同事務所と紀南海運協会、近畿海事広報協会が主催。青少年の海への関心を高めることを狙いとし、本年度は感染予防対策を講じつつ同事務所管内の学校に参加を呼び掛け3校が希望した。

 明神小は3校目の実施で、前2校とは異なり串本海中公園センターと樫野崎を巡る内容。同センターで児童と合流した同事務所の堀川裕之次長は「今日は海に親しんでもらおうと思いこの教室を開いた。魚きれい、海きれいではなく水族館ではどんなお仕事をしているかなど違った面でも関心を持ってもらい、将来そういう仕事についてもらえたらと思う」と児童に期待を寄せつつ、参加を歓迎した。

 同センターでは水族館の学芸員・平林勲さんの解説を受けながら串本の海をテーマにした館内の各展示やバックヤード、海中展望塔から串本の海そのものを見学。ウミガメパークで餌やりを体験するなどして内容や平林さんの姿に親しんだ。

 昼食休憩を経て午後は樫野崎へと移動。国内最古の石造灯台・樫野埼灯台を見学し、トルコ記念館では1890年にあったトルコ軍艦エルトゥールル号の遭難と救助や1985年にあったトルコ航空による邦人(=日本人)救出の歴史や海中から引き揚げられた同号や乗組員の遺品を見て日本とトルコ共和国の間柄を考えるなどした。

(2020年10月27日付紙面より)

水族館内の展示を通して串本の海の紹介を受ける明神小の児童=23日、串本海中公園センター
2020年10月27日
38 観光で稼ぎ潤う町目指す
 NACKTが候補DMOに登録  (那智勝浦町 )

 那智勝浦観光機構(NACKT)は、16日付で申請を行っていた観光地域づくり法人(候補DMO)に登録されたことを発表した。NACKTは今後、「観光で稼ぎ、潤う町へ」を実現するため、那智勝浦町や町内観光事業者、町民や熊野エリアの関連団体らと共に観光振興を進めていく方針だ。

  □     □

■DMOとは



 観光庁によると、DMOは地域の多様な関係者を巻き込みつつ、科学的なアプローチを取り入れた観光地域づくりを行うかじ取り役となる「観光地域づくり法人」とされている。

 日本版DMOは地域の稼ぐ力を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地づくりの司令塔となる組織。

 多様な関係者と協働しながら明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定し、その戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人だ。

 候補DMOに登録されると、国から人材や情報提供などのさまざまな支援メニューを受けることができる。登録後は1年に1度、事業報告が必要となる。

  □     □

■NACKTの今後は



 NACKTは今後、実績を積みながら関係者との合意形成や次年度の戦略の構築などに取り組み、国からの支援の幅が候補DMOよりさらに広がる「登録DMO」を目指すという。

 登録DMOにステップアップするには、全ての登録要件を満たした上で、観光庁の審査が必要となる。審査を通過すれば、最短1年で登録DMOとなる。

 村井弘和事務局長は今回の登録について「観光庁に認めていただき候補DMOとなれてほっとしている。これからは気を引き締めて活動を進めていく」。

 今後については「町内の事業者や町民の皆さまにご協力をいただきながら、登録DMOを目指して懸命に努めていきたいです」と語った。

(2020年10月27日付紙面より)

今年6月にNACKTが実施したオンラインツアーの様子
2020年10月27日
39 新翔、準決勝進出ならず
 高校ラグビー和歌山県大会  
2020年10月27日
40 いつまでも健やかに  歌や芝居で敬老会にぎわう  (御浜町 )
2020年10月27日
41 相野谷川の流木を撤去  環境ファースト連合会が作業  (紀宝町 )
2020年10月27日
42 秋晴れの下ではつらつと  成川小・保が合同運動会  (紀宝町 )
2020年10月27日
43 アサマリンドウが満開  妙法山阿弥陀寺  
2020年10月27日
44 親子で落花生を収穫  高津気地区で2度目の実り  (那智勝浦町 )
2020年10月27日
45 日本とセネガルつなぐ懸け橋  オンバダ香織さん  
2020年10月27日
46 串本町観光フォトコンテスト  令和2年度入賞作品紹介①  
2020年10月27日
47 大会実施見据え練習開始  串本町チームの選手候補  (ジュニア駅伝 )
2020年10月27日
48 お悔やみ情報
  
2020年10月24日
49 たいまつ作りに挑戦
 生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )

 新宮市生涯現役促進地域連携協議会は22日、市役所別館で令和2年度第4回生涯現役スキルアップセミナー「御燈祭(おとうまつ)り『たいまつづくり体験』」を開催した。垣下正義さんが講師を務め、6人の参加者が「御燈祭り」に欠かすことのできない「たいまつ」作りに挑戦した。

 セミナーは市在住55歳以上の中高年齢者が対象。和歌山労働局の受託事業として、就業を希望する人と雇用を希望する企業や事業所の双方のマッチングを行い、中高年齢者の雇用の促進と生きがいづくりの場への参加などの支援を実施している。

 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける「御燈祭り」は、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。毎年、当日の2月6日には全国から大勢が「上(あ)がり子」として祭りに参加し、御神火を移したたいまつを手に一斉に神倉神社を駆け下りる。

 たいまつはヒノキの板を五角錐に組み合わせ、針金や竹ひもなどで固定。柱状部分の空洞に「バタ」と呼ばれる木切れを入れ、ヒノキを薄く削った「ハナ」を付ける。

 垣下さんは新宮生まれ新宮育ち。同市相筋で垣下建築を営む。毎年、本業の傍らたいまつを制作しており、今年は約150本を作り上げた。制作に当たっては「簡単なように思えるが時間と手間がかかる」と紹介。

 参加者らは垣下さんの指導の下、手縄の作成からスタート。5枚の板を組み合わせたいまつの形に。結束バンドで仮固定し、針金などを使って組んでいった。「バタ」を入れ、最後に80枚の「ハナ」を付けて完成させた。

 セミナーに参加した尾﨑禅さんは「初めての経験で汗をかいたが満足しました。自分の作ったたいまつを持って祭りに参加できる日が楽しみ」と笑顔で話していた。

(2020年10月24日付紙面より)

垣下正義さん(前列左から2人目)を中心に、完成したたいまつと一緒に=22日、新宮市役所別館
2020年10月24日
50 グランプリ「串本大橋夕景」 本年度観光フォトコン表彰 (串本町)

 串本町が22日、役場町長室で本年度観光フォトコンテストの表彰式を開き入賞作品17点を発表した。グランプリは作品「串本大橋夕景」で、撮影者の吉田正洋さん(73)は「この作品が選ばれるとは思っていなかったのでびっくりした」と話している。

 このコンテストは、観光PRに活用する写真を広く募集する目的で例年実施。10回目の節目となる本年度は町内外の43人から221点の応募があり、先月25日に審査会を開き田嶋勝正町長ら審査員の選考で入賞作品候補17点を決めた。

 各撮影者から原画(画像データ)の提出を受けて入賞を確定し、グランプリ・準グランプリ・審査員賞の各撮影者に表彰式への参加を呼び掛け。当日は吉田さんと審査員賞の長谷洋さん(54)が出席し、田嶋町長からじかに表彰を受けた。

 吉田さんの作品は、9月にボランティアで草刈りなどの管理をしているポケットパーク下の磯場から夕暮れ時のくしもと大橋を捉えた内容。この光景は何年も通って挑戦していて、さらにいい瞬間があると気づいていてこの作品では選ばれないと思っていたという。

 表彰するに当たり田嶋町長は「見慣れた景色が見る時間帯や角度によって素晴らしい物になるといつも感じている。これからも串本の再発見ができるような写真を応募いただけるとありがたい」とコメント。

 表彰を受けて吉田さんは「年がいって『えらいなぁ』と思うこともあるが、まだまだ頑張らんといかんなという思いになった」、長谷さんは「このコンテストでの入賞は連続3回目で光栄に思う。(最近は)見るだけでなく体験しようと思ってもらえるような作品を意識していて、これからも同じ思いで挑戦していきたい」と気持ち改まるところを語った。

 入賞した作品17点は23日から30日(金)まで文化センターで、以降は道の駅くしもと橋杭岩で展示予定。諸事情で発表が例年より遅れたが、11月末までに来年の観光カレンダーの発行を始められるよう努めるとしている。

(2020年10月24日付紙面より)

グランプリ作品「串本大橋夕景」=吉田正洋さん撮影(串本町提供)
撮影談を交わす吉田正洋さん(右から2人目)や長谷洋さん(同1人目)ら=22日、串本町役場本庁
2020年10月24日
51 看護師への決意誓う
 なぎ看護学校で看護宣誓式  (新宮市 )

 新宮市蜂伏の和歌山県立なぎ看護学校(塩路喜英校長)は22日、同校で看護宣誓式を開いた。今年4月に入学した1年生36人が看護師の道を歩む決意を新たにした。

 宣誓式は専門的な知識や技術を学ぶ中、有能な看護師を志す自覚を深めてもらうことを目的に毎年実施している。

 点火の儀では、厳粛な雰囲気の中、学生が1人ずつろうそくに火をともし、グループごとに舞台に整列。9グループに分かれて「私たちは患者さんのことを第一に考え、心の声に気付き、患者さん一人一人を思った看護ができる看護師になることを誓います」などと宣誓した。その後、学生はそれぞれの思いを胸にナイチンゲール誓詞を唱和した。

 塩路校長は「繰り返し経験をすることで現場の実践力が身に付くと信じてください。今日誓った言葉とこの日の思いを忘れることなく、自分の目標にまい進してください」と式辞。続いて、新宮保健所の池田和功所長が仁坂吉伸知事の励ましの言葉を代読した。

 来賓で紀南病院(御浜町)の廣畑靜(しづ)看護部長は「皆さんが看護師になることをご家族だけでなく、多くの人々が心待ちにしていることを忘れないでください」と祝辞を述べた。

 在校生代表の羽山高史さんは「思いやりを持ち、患者さんの声に耳を傾け理解しようとすることで、信頼関係の構築や寄り添った看護につながる。困難は仲間と助け合い乗り越えてください。今日誓った自身の看護師像に一歩でも近づけるよう共に頑張っていきましょう」と祝いの言葉を贈った。

(2020年10月24日付紙面より)

点火の儀を行った=22日、新宮市の県立なぎ看護学校
宣誓の言葉を述べる1年生
2020年10月24日
52 新宮、初戦で敗れる
 全国高校サッカー和歌山大会  
2020年10月24日
53 5チーム30人が熱戦
 那智勝浦町総合体育大会バドミントン大会  
2020年10月24日
54 個人・団体で成果競う
 新宮市民スポ祭弓道競技の部  
2020年10月24日
55 敷地さん、上廣さんが優勝 新宮市民スポ祭グラウンドゴルフ大会 
2020年10月24日
56 業務運営方針を承認  区役員と実行委員会が会合  (新宮市高田区 )
2020年10月24日
57 城山田サロンがスタート  焼き肉で和気あいあい  (新宮市熊野川町 )
2020年10月24日
58 秋に咲く「十月桜」かれんに  今年も淡いピンクの花びらが  (紀宝町 )
2020年10月24日
59 かわいい演奏や踊りに拍手  うどの幼稚園が音楽発表会  (紀宝町 )
2020年10月24日
60 お悔やみ情報
  
2020年10月20日
61 「大きくなって戻ってきてね」
 守る会がウミガメを放流  (新宮市王子ヶ浜 )

 新宮市王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)は18日、同市の王子ヶ浜でウミガメの放流を行った。同会員や市職員ら約40人が参加。489匹の子ガメを放流した。

 王子ヶ浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会では、波浪流失や小動物の捕食被害から守るため、卵を海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する活動をしている。

 同会が今シーズンの初産卵を確認したのは7月16日。以降、同浜には7頭が上陸し、うち5頭が計650個を産卵。489匹がふ化した。今年のふ化率は93%にも上ったという。

 例年では地域住民や子どもらを招き放流会を実施しているが、今年は悪天候を考慮しイベントは中止に。同会員が中心となり、三つの水槽に分けた子ガメを海に戻した。

 放流に先立ち、速水会長があいさつ。「大変な努力によってボランティアとして放流を続けて15年。続けていくには行政からの何らかの援助も必要となる」と訴えた。

 公務のため参加がかなわなかった田岡実千年市長に代わり、福嶋律文・秘書課長が「今年も多くのウミガメを放流することができ、市としてもうれしい限り。これも関係者の日頃からの鋭意のたまもの」と感謝を述べた。

 子ガメを手に乗せて放流を手伝った田辺市本宮町の石原菜々美ちゃん(5)は「楽しかった。(子ガメは)小さくてかわいかった。大きくなって帰ってきたらいいな」と笑顔。

 速水会長は「今年は天候の関係で放流会はかなわなかったが、『子ガメを見たい、子ガメに触れたい』といった子どもらの声も多い。来年は広く参加を呼び掛け、ふるさとには貴重な浜辺があるということをアピールしたい」と話していた。

(2020年10月20日付紙面より)

会員らが中心となり子ガメを放流=18日、新宮市の王子ヶ浜
子ガメと触れ合う子どもたち
2020年10月20日
62 所在地から先端情報発信 宇宙シンポジウムin串本 (和歌山県)

 串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本で18日、大会「宇宙シンポジウムin串本」があった。会場では定員いっぱいの200人が聴講。今回は動画サイトを利用したライブ配信も実施し、インターネット経由で所在地から世界へ先端情報発信をする機会ともなった。

 「ロケットといえば串本」という印象を根付かせるため、前年度に県と同町が両輪で立ち上げた大会。本年度は新型コロナウイルス感染症の予防対応が求められる中、県が立案を進め同町は受け入れなどで協力する形で計画。定員を前回の約3分の1に抑えて座席の間隔を取るなどの対策を取り、併せてライブ配信により視聴できる態勢を整えるなどして実施する形となった。

 会場では田嶋勝正・串本町長や佐藤武治県議会議員、堀順一郎・那智勝浦町長ら要職に加え県立串本古座高校や串本西中学校の生徒教職員など地元からも多数参加。開会に当たり仁坂吉伸知事は「新世界の幕開けがまさにここ串本からも始まる。世の中を変えていくシンポジウムを世界に向けて串本で開けることを誇りにしたいと思う」とあいさつして開会に弾みをつけた。

 プログラムは基調講演とパネルディスカッションの2部構成。基調講演は後のパネルディスカッションでモデレーターを務めた東京大学大学院の中須賀真一教授、パネリストとして登壇したSPACETIDEの石田真康CEO、株式会社アクセルスペースの宮下直己取締役・CTO、オーシャンソリューションテクノロジー株式会社の水上陽介代表取締役、スペースワン株式会社の遠藤守最高顧問、県産業技術政策課の柴田和也課長が登壇〈石田氏のみリモート登壇〉し、宇宙活用の世界観や現在展開されている民間宇宙ビジネスの実像、同町田原で建設中の民間小型ロケット発射場や地元の受け入れ体制で先端情報を発信。

 パネルディスカッションで中須賀教授は大きく▽小型ロケットの打ち上げに伴う地域の展望▽打ち上げた人工衛星から得られるデータ活用と恩恵を受ける地域の協力の必要性▽文理両面の連携で成り立つ宇宙産業の教育活用―で議論を進めて内容を掘り下げたほか、人工衛星による気象観測向上、打ち上げ開始時の公開、関係事業者の地域交流、人工衛星から得られるデータの教育活用などの見通しや、パネラーの宇宙観などの質疑応答もあった。

 田嶋町長は串本古座高校における教育展開への期待を寄せ、中須賀教授は相談の協力をすると応えみんなで民間ロケット発射場を盛り上げようと弾みをつけてパネルディスカッションを締めくくった。

(2020年10月20日付紙面より)

パネルディスカッションを繰り広げる登壇者=18日、ホテル&リゾーツ和歌山串本
2020年10月20日
63 繁栄とコロナ終息を祈願
 蛭子神社の例大祭  (太地町 )

 太地町森浦の蛭子(えびす)神社(髙橋正樹宮司)で18日、例大祭が営まれた。頭屋(とうや)が引き継がれる独特の儀礼「トウモリの儀」は新型コロナウイルスの影響から実施されず、地域の繁栄とコロナ終息が祈願された。三軒一高町長や塩崎伸一町議会議長、同町漁業協同組合の脊古輝人組合長、森浦区の由谷唯吉区長ら12人が出席し、玉串をささげた。

 同神社では神事後の直会(なおらい)で参加した氏子らが食べ明かすことから「食い祭り」の名で親しまれている。町史によると、蛭子神社は格式高く、古くから漁業の神として信仰を集めているという。

 例年のトウモリの儀では境内の若宮神社前にござを敷き、大小の飯びつと9枚の板の杯、半分に割ったしゃもじ2枚が用意される。続いて、前頭屋が飯びつからしゃもじで杯にご飯をよそい、1枚ずつ次の頭屋に渡し、頭屋はそのご飯を飯びつに移し入れるというもの。昨年、頭屋を引き継いだ佐藤賢次さんによると、コロナの影響で今年は次の頭屋が決まっていないことから引き続き頭屋を務めるという。

 佐藤さんは「来年のコロナの終息具合にもよるが、次の頭屋は森浦区の住民総会で決まる予定」と話した。

 髙橋宮司は「トウモリの儀は頭屋が交代するための儀式。今年はコロナの影響で異例な形となったが、天下太平、五穀豊穣(ほうじょう)、子孫繁栄に加え、コロナの終息も祈願させていただきました」と語った。

(2020年10月20日付紙面より)

厳かに例大祭が営まれた=18日、太地町の蛭子神社
2020年10月20日
64 新宮市に犯行予告
 伴い、市内小中学校臨時休業など  

 16日未明、新宮市に対し、市役所や学校を狙った襲撃予告のメールが届いた。犯行予告を受け、市では予告日の20日、子どもたちの安全確保のため市内小中学校を臨時休業とするほか、同日午前10時30分から正午までの間を臨時閉庁とすると決めた。

 予告内容は「突然ですが10月20日火曜日の11時30分に新宮市役所に突撃し、散弾銃を乱射し血の海を作ります。その後12時30分頃に市内の高校2校、小中学校計10校にはドローンを使ってメチルアルコールを散布した後、火炎弾を放って火の海を作ります」といったもの。

 市では、臨時休業・閉庁の対応に加え「安全確保のため、可能な限り20日の来庁は控えていただきますようお願いします」と呼び掛けている。

 犯行予告に対し、田岡実千年市長は「新宮市では、今回の犯行予告を受け、万が一に備え、対象となった小中学校を臨時休業とし、市役所本庁舎を一時的に閉鎖する対応をとらせていただきます。市民の皆さまには多大なご心配やご迷惑、ご不便をお掛けしますが、今回の対応は市民の皆さまの安全が最優先と判断したものでございます。新型コロナウイルス感染症対策などさまざまな対応が求められている中、市政を停滞させるこのような行為は絶対に許されるものではありません。新宮警察署の協力を得て、不審者の警戒などを行い、安全安心な学校運営や庁舎管理に努めてまいりますので、何とぞご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」とコメントを寄せている。

(2020年10月20日付紙面より)

新宮市に対し犯行予告メールが届いた=19日、新宮市役所
2020年10月20日
65 近畿大会出場を事前報告  チーム選手らが町長表敬  (串本JFC )
2020年10月20日
66 新宮、初戦突破ならず  高校ラグビー和歌山県大会  
2020年10月20日
67 ブリヒラや鮮熟マダイ  食縁の直売会に行列  (新宮市 )
2020年10月20日
68 住み慣れたまちで生き生きと  地域支え合いフォーラムに83人  (新宮市 )
2020年10月20日
69 見学や遊びで園生活体験  はまゆう・こども園で園庭開放  (新宮市 )
2020年10月20日
70 稲作の豊かな実りを報告  今年も神内神社で初穂祭  (紀宝町 )
2020年10月20日
71 運動場に笑顔広がる  2部制で運動会を開催  (飯盛保 )
2020年10月18日
72 古式ゆかしく、神輿渡御
 熊野速玉大社「新宮の速玉祭」  

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が執り行われ、16日には神輿渡御式(みこしとぎょしき)と御船祭(みふねまつり)が営まれた。

 例年なら「わっしょい」の掛け声とともに市内を巡行する神輿渡御。今年は新型コロナウイルス感染症拡大予防のため小神輿を使用。神馬(しんめ)に乗った「一ツ物」に先導され、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神遷(うつ)し場に。

 熊野大橋上流の「神遷し場」で朱塗神幸用船に遷され、諸手船(もろとぶね)、供奉船とともに御船島に向け出発。漕手の密集密接を避けるため早船競漕(きょうそう)が中止となる中、古式ゆかしく御船島を廻(まわ)った。

 その後、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)では、「神輿所」に設けられた杉ノ仮宮で、前日同様に御旅所神事が営まれた。

 祭りを終え、上野宮司は「コロナ禍での神事となったが昔と変わることなく伝えていくことをわれわれも真剣に考え、いろいろな方々の協力の下、無事に斎行することができた」と感謝。

 「早船競漕もなく、遠方から参列していただくこともかなわなかったが、連綿と続く神様の渡御を滞りなく行うことができた」と話していた。

(2020年10月18日付紙面より)

御船島を廻る朱塗神幸用船や諸手船=16日、熊野川
神輿渡御の様子
2020年10月18日
73 二つのマップで魅力発信
 世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会  (那智勝浦町 )

 世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会(会長=堀順一郎・那智勝浦町長)は16日、同町勝浦の海のホテル一の滝で、初となる「大辺路観光マップ制作検討会」を開催した。町内のJR各駅を拠点とした「駅近お散歩マップ(絵地図)」と熊野古道大辺路の「各駅発着ルート案内マップ」の制作などに向け関係者らが集まり、議論を重ねた。

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■世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会とは



 世界遺産・熊野古道「大辺路」の観光客受け入れのための基盤整備と機能強化に取り組み、都市と地域の交流活性を行うことを目的に先月25日に発足した。

 ▽大辺路の歩行環境、自然景観づくり▽大辺路歩行ルート、観光資源などの情報発信▽大辺路の観光拠点であるJR駅の有効活用▽大辺路の魅力を体感・PRできる催事実行▽その他協議会の目的の達成に必要な活動―などに関する事業を行う。

 メンバーは「一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)」「串本町産業課」「那智勝浦町観光企画課」「南紀串本観光協会」「なちかつ古道を守る会」「熊野古道大辺路刈り開き隊」「熊野那智ガイドの会」で構成。西日本旅客鉄道株式会社、KNT―CTホールディングス株式会社、株式会社和歌山リビング新聞社、有限会社マインド、株式会社新宮看板広告、株式会社ノットワールド、インター・セッション有限会社と協力連携し、事業目的の達成を目指す。なお、事業費は2000万円で、協議会自体は単年度間の活動となる。

 同協議会のプロジェクトマネージャーを務め、NACKTの観光資源の磨き上げを担当する齊藤滋さんは「1年後、結果によっては継続していく可能性もある。串本、勝浦の連携に太地も加わるような取り組みの下地になれば」と話した。

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■二つのマップで魅力発信



 齊藤さんは那智勝浦町と串本町の駅には世界遺産や大辺路の紹介が見受けられないと指摘。観光情報発信に含め、Wi―Fi(ワイファイ)サービスなども充実しているすさみ町の駅を例に挙げ「勝浦にもできる。見どころも多いので駅から駅を歩いてもらいたい」と述べた。

 また、那智勝浦町と串本町が連携して取り組むことが要と主張。両町の熊野古道には付近に国道42号やJRきのくに線があることから「駅からウオークができることがみそ。今事業では駅を拠点とします」と述べた。さらに両町間の駅のうち14駅にはトイレがあることも大きいと続けた。

 観光客などが駅周辺の観光案内や大辺路が楽しめるようにルートを記した「駅近お散歩マップ」と、JRの各駅に大辺路までのルートなどを示した「各駅発着ルート案内マップ」の設置をするとした。駅近お散歩マップは絵地図作家として活躍する植野めぐみさんが会員らの地域の情報を基に制作する。

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■検討会では



 同協議会では最終的にこの地域が滞在型観光地となることを目指しており、公共交通機関の利用促進を促すことで地域においての交通基盤の整備にもつながることを視野に置いている。

 齊藤さんは誘客多角化・滞在促進事業として外国人や報道陣を招待して魅力を発信するファムトリップや浦神地区の伊勢エビをテーマとしたオンラインツアー、30人ほどの規模の参加者で来年2月に予定している大辺路ウオークモニターツアーなどの事業により、誘客多角化の実証実験を行うと説明した。

 世界遺産の熊野古道が通っていない太地駅についてルートに組み込むべきかの議題が挙がった。出席者からは「太地の道の駅もあり、太地駅には特急も止まる。国交省としては拒むことはないはず」「ここはこだわるところではない。観光機構(地域を巻き込むことが定義)なので」と回答があった。

 また、各地域の情報収集を進めるとともに交通安全の簡易看板設置についても検討が必要であるとした。

(2020年10月18日付紙面より)

大辺路の魅力を発信するため議論を重ねた=16日、那智勝浦町の海のホテル一の滝
2020年10月18日
74 外出時は自宅の鍵掛けを
 生徒会役員らが啓発活動  (紀南高校 )

 紀南高校生徒会と紀宝警察署、紀宝地区防犯協会は16日、御浜町阿田和のパーク七里御浜で合同の広報啓発活動を実施。買い物客に生徒たちが特殊詐欺や住宅対象犯罪の被害防止を呼び掛けた。

 生徒会は2010(平成22)年から防犯ボランティア団体として活動を続けており、この日は平山歩夢会長ら役員4人が参加した。

 活動は全国地域安全運動の一環。同署は「住宅侵入犯罪の被害防止」を重点に掲げている。防犯ボランティアのベストを着用した生徒たちは、侵入犯罪の手口や対策をまとめたチラシと啓発物品を買い物客に配布。一人一人に「鍵掛けをお願いします」と伝えた。

 住宅への侵入は▽ドアのこじ破り▽ピッキング▽サムターン回し―など多種多様な手口がある。一方で、窃盗犯は侵入に5分以上かかると7割が諦めるというデータがあり、自宅の防犯は施錠が重要だという。

 同署管内では今年に入り、空き巣など8件の被害が発生しており、生活安全刑事課の一海孝治警部補は「空き巣被害は無施錠がほとんど。外出時の施錠を習慣付けてもらいたい」と話していた。

(2020年10月18日付紙面より)

啓発活動に取り組んだ紀南高校生徒会の役員ら=16日、御浜町のパーク七里御浜
2020年10月18日
75 進路への意識高める  新翔高でオープンスクール  (新宮市 )
2020年10月18日
76 タヌキマメの花が咲く  新宮市の石ヶ坪に  
2020年10月18日
77 成長助けるおもちゃ選びを  子育て支援セが育児講座  (新宮市 )
2020年10月18日
78 夕暮れ時は早めにライト点灯  歩行者は反射材の活用を  
2020年10月18日
79 社会福祉活動に貢献  模範高齢者を表彰  (新宮市 )
2020年10月18日
80 お悔やみ情報
  
2020年10月17日
81 厳かに神馬渡御式 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭」 

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の神馬渡御式(しんめとぎょしき)が、15日午後から営まれた。主神の熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊を上野宮司が懐に抱き、弓、剣などの神宝を手にした神職が神社関係者らと共に阿須賀神社へと向かった。

 例年なら多くの参拝者が列をなし、まちなかを練り歩く神馬渡御式。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、参列者を例年の5分の1程度とし、順路を短縮して斎行した。

 阿須賀神社での神事後、御神霊を神馬に奉安して熊野速玉大社へと還御。本殿に奉安して神事を行った後、再び御神霊を神馬へと遷(うつ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へと渡御した。御旅所では、「杉ノ仮宮」に御神霊が遷されると、神子が「鈴剣の舞」を舞って御神霊を鎮めた。

 その後、熊野権現が新宮鎮座に向かう途中に大島地区の権現島で休憩を取ったという伝承に基づき、串本町大島地区の代表と水門(みなと)神社総代により献上された権現島周辺で捕れたタイとススキの穂、「オミタマ」という特別な神饌(しんせん)などが供えられ、赤々と燃え盛るたいまつの明かりを受けて、上野宮司が神恩感謝、皇室、国家の安泰と世界平和への祈りをささげた。

 今年の神子は、神倉小学校4年の石原凜さんと前川真由さんの2人が務めた。

(2020年10月17日付紙面より)

御神霊を乗せ御旅所へと向かう神馬=15日、新宮市の熊野速玉大社
御旅所で祝詞を奏上する上野顯宮司
2020年10月17日
82 勝小敷地内の高台造成
 近隣住民に説明会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は14日夜、同町勝浦のコミュニティ消防センターで町立勝浦小学校敷地内の高台造成に関する説明会を開いた。勝浦4区の住民を対象に工事概要の詳細などを説明した。工事は同校正門側の門柱から校舎やグラウンドへ続く坂道(通称・登校坂)までの区間に約8300立方㍍の土を入れ、2㍍かさ上げするもので、工期は来年の夏休み期間中の約40日を予定。なお、予算は現段階で6500万~7000万円ほどを見込んでおり、12月定例会に上程される。

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■高台造成工事の概要



 説明会には同町総務課防災対策室の寺本斉弘室長や建設課の井道則也副課長ら3人が出席した。

 建設課によると、同町の那智漁港内の町有地に保管している2011年9月に発生した紀伊半島大水害時に出た土と駿田山に建設中の消防・防災センターの工事でできる残土をかさ上げに使用するという。同センター分の残土は同町勝浦の元・栽培漁業センター跡地に一時的に保管される。

 造成後は避難した住民などが有効に使用できる4000平方㍍の平地となる。その後、アスファルト舗装が施されるが、舗装区間は門柱から登校坂までの延長約130㍍、幅約6㍍となり、工期などは現在未定とした。

 また、工事を実施する上で、現存の両側溝は使用できなくなるため新たに側溝を新設する。敷地内のプールは工事後、造成された道ののり面付近に位置しているため、雨水流入の可能性もあることから側溝などの設置も検討しているという。

 寺本室長は「かさ上げすることで発生が懸念される南海トラフ巨大地震による津波から避難する際に3分ほどの時間が短縮される」と話した。

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■残土搬入のための工事



 残土搬入時には正門側周辺の道路の幅員が狭いなどの理由から校舎のある大勝浦側からの搬入になると説明。大型車両がグラウンドへ円滑に通行できるように盛土と舗装を行い、搬入経路を確保するとした。

 高台造成前のこの準備工事は来年1月から3月までを予定。この工事により、有事の際は自衛隊などの大型車両の乗り入れも可能になると解説した。

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■町民からは



 町民からは「敷地内の滑り台はどうなるのか」「夜間は薄暗いので街灯を設置しては」「現在でも溝に土がたまることがある。盛土をするともっとたまる土が増えるのでは」「工事する敷地内は通園くじらに子どもを迎えに来る親御さんもいるが工事期間中は車は止められないのか」などと質問が上がった。

 町職員は「滑り台は近隣の公園に移設する」「街灯は設置する予定」「工事期間中には溝掃除もさせていただく」「期間中は駐車できない」と回答。

 井道副課長は、今後も関連する地区で同様の説明会を開くとし「隣接する通園くじらさんのお昼寝時間の間は作業員の休憩時間に充てさせていただく。皆さまのご協力や理解がないと工事を進めることはできない。お気付きの点があればなんでも言ってください」と締めくくった。

(2020年10月17日付紙面より)

説明会の様子=14日、那智勝浦町のコミュニティ消防センター
造成工事が行われる予定の町立勝浦小学校敷地内
2020年10月17日
83 町職員対象に見方を解説
 体成分分析の結果説明会  (串本町 )

 串本町地域保健福祉センターで14日、町職員を対象にした体成分分析装置による計測結果の説明会があり、保健師など専門職と計測済みの一般職計14人が健康指導のプロから結果の受け止め方を教わるなどした。

 この装置は国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、地域での運動機会が減少する中での自身の健康状態を把握し、家庭での運動機会を増やす足掛かりとして導入。以降、本運用を始めるまでの試行として町職員に自身の健康状態把握を兼ねて計測の協力を呼び掛け、同日現在で約40人が計測結果を得た状況にある。

 この説明会は、同装置を主に運用する専門職が結果に基づく健康指導をするに当たっての要領を得る研修として計画。この機に一般職にも結果を振り返りセルフメディケーションの意識をいっそう高めてもらおうと考え、それぞれに参加を呼び掛けたという。

 この日は地域包括支援センターが展開する介護予防教室「ころころ教室」の講師を務める理学療法士・原井祐弥さんに模範指導を依頼。原井さんは結果表に示されたさまざまな項目を注目すべき順で一通り取り上げ、プロの目で見た数値の捉え方と数値相応に必要となる指導例を解説した。

 一般職に参加を呼び掛けた理由の第一義はセルフメディケーション意識の向上だが、他方では計測経験をしっかりと託して同装置の実感を高め、町職員として日々接している町民に推奨してくれたり計測を手伝ってくれたりする仲間を一般職の中に増やして町民により広く計測の裾野を広げられたら、という思いもあるそう。

 勤務時間中の実施で結果を得ている一般職全員が参加とはならなかったが、専門職が指導の要領を習得しているので未参加の一般職については今後、専門職が指導の練習を兼ねて説明対応をしていくという。

(2020年10月17日付紙面より)

プロの目で体成分分析の捉え方を解説する原井祐弥さん=14日、串本町地域保健福祉センター
2020年10月17日
84 平安時代の参詣を追体験
 熊野川小・中が川舟下り  (新宮市 )

 新宮市立熊野川小学校(山本佳人校長)の5、6年生8人と熊野川中学校(吉田元紀校長)の3年生6人は15日、川の参詣道として世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されている「熊野川」の川舟下りを体験し、初めて見る川からの風景を楽しんだ。

 本年度初の取り組みで、児童・生徒に地域の良さ、熊野川の素晴らしさを学んでもらうことが目的。多くの船頭が所属する地域住民組織「チームくまのがわ」や熊野川行政局など地域全体が学習を支援している。

 川の参詣道は皇族や貴族たちが熊野本宮大社へ参拝した後、熊野速玉大社へ向かうために利用した道。川舟事業は2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録されたことをきっかけに、翌年9月から開始された。

 道の駅「瀞峡街道熊野川」近くの河原から出発した児童・生徒は、巨岩・奇岩や滝、御船島など見て、平安時代の参詣を追体験。語り部の案内を聞きながら熊野川河口の権現河原までの16㌔を旅した。

 峯園なのかさん(中3)は「貴重な体験ができた。滝や岩の名前など、知らないことがたくさんあった」。中本陽晴君(小5)は「岩や木から生命力を感じた。家族にも今日の川舟下りのことを紹介したい」と話していた。

(2020年10月17日付紙面より)

道の駅「瀞峡街道熊野川」近くの河原から出発=15日、新宮市熊野川町
2020年10月17日
85 1位に宇井ますみさんの「夕陽に魅せられて」  熊野ネイチャーフォトクラブ10月例会  
2020年10月17日
86 接種費用の一部を助成  インフルエンザワクチン  (新宮市 )
2020年10月17日
87 台風一過の晴天の下  新宮市・那智勝浦町で運動会  
2020年10月17日
88 マルバアメリカアサガオ  美しい花を咲かせる  (新宮市 )
2020年10月17日
89 クルーズ船、1年ぶりに入港予定  11月に飛鳥Ⅱ、12月ににっぽん丸  (新宮港 )
2020年10月17日
90 町内への宿泊者に商品券  四つの宿泊施設が対象  (紀宝町 )
2020年10月17日
91 ロボットに動きを指令  2年生のプログラミング授業  (井田小 )
2020年10月17日
92 特殊詐欺被害をなくそう  御浜町内のコンビニで防止訓練  (紀宝警察署 )
2020年10月17日
93 晩秋誘うように花咲き進む  キイジョウロウホトトギス  (古座川町 )
2020年10月17日
94 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第22回】嫌いなものを食卓に  

 皆さんは、子どもが嫌いなものを食卓に出しますか? 私が、周りのお母さんからよく耳にするのは、「主人も子どもも食べないから〇〇は買わない」というお話です。確かに、自分しか食べない食材を料理するのは合理的ではないですし、無駄な出費にも思えますよね。ただ、私はあえて1品だけでも、子どもが嫌いなものを出していただきたいと思っています。無理に食べさせるということか!?と思われそうですが、決してそうではありません。食べられないならそれでもいいんです。ただ、おいしそうにその1品を食べる姿を、お子さんに見せてあげてほしいんです。

 私は幼い頃、セロリが嫌いでした。でも、私以外の家族は目の前でポリポリと、セロリスティックに塩をつけて、「おいしい」と食べていたんです。子どもの頃は「信じられない」と思いながら見ていましたが、ある程度の年齢になると、「ほんとだ!こんなにおいしかったんだ!」と気付いたのです。それからはセロリが大好きになりました。嫌いな食べ物も触れる機会が多いものや、身近なものは克服しやすいといわれています。だから、嫌いなものをあえて、食卓に出して、「味見だけしてみたら?」とか「一口だけ食べてみたら?」「すごくおいしいよ」と声を掛けてみてください。それでも食べなければ「おいしい!」と言いながら食べる様子を見せてあげてください。「おいしそうに食べていたな~」という記憶が、「もしかしたら、おいしいかもしれない」「私にも食べられるかもしれない」という気持ちにつながるかもしれません。

 味覚の研究論文にこんな記述があります。「口腔(こうくう)や咽頭で味を感じる味蕾(みらい)の数の増加のピークは学童期までで、その後は減少するといわれている。したがって幼児期から学童期にかけて、多くの種類の食材や料理を味わう経験を積み重ねることで味覚は発達する。また、好き嫌いは食経験による慣れ親しみが影響するため、幼児期や学童期に、日々の食卓で親兄弟や祖父母と一緒に食事をすることで、新奇な食物への警戒心が和らぎ、子供たちはいろいろな食材を口にするようになると報告されている」(大阪府立大学「だしの嗜好と子供の頃および現在の食習慣との関係」、2010年)。つまり、子どもが嫌うような食材を食卓に出すことは、好き嫌いの克服につながる可能性があるということですよね。味は嫌いでも、親しみのある食材にすることで、成長してから食べるハードルが下がるというわけです。

 「嫌いだ」と言ってから一度も食卓に上がらず、食べる機会がなかった食材より、食卓に上がっていた食材の方が、もう一度試してみようと思えるのは、なんとなく想像がつきますよね。そして、私も食卓にあった「なます」や「白あえ」など、子どもの時はほとんど手をつけなかった小鉢を、今はせっせと作っています。嫌がっている娘もきっと、作るようになってくれると信じています。

(2020年10月17日付紙面より)

2020年10月07日
95 広瀬香美さんがオンライン宿泊
 「わかやまLIFE CAFE」盛況  (那智勝浦町 )

 和歌山県が主催し、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが共催するオンラインイベント「わかやまLIFE CAFE」が3日、インターネット上で開催され、那智勝浦町出身で歌手・音楽家の広瀬香美さんがゲスト出演した。広瀬さんは同町築地の「WhyKumano Hostel & Cafe Bar」(以下、ワイクマノ)にオンライン宿泊し、オーナーの後呂孝哉さんや堀順一郎町長らと同町の魅力について語り合った。

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■「わかやまLIFE CAFE」とは



 和歌山県によると、県の魅力などをPRすることで、首都圏からの移住・定住の促進が目的。これまでは実際に人が集まって実施されていたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンラインでの開催にも取り組んでいる。

 催しでは「かなえよう。」をキーワードに、食、子育て、働き方、住まい、夢というテーマで取り組み、同県だからできる「WORK&LIFE」を発信している。

 参加者は事前に申し込み、インターネット上で会議などが行える「Zoom(ズーム)」を用いて視聴する。希望者には同県の移住アドバイザーが相談に応じる。

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■那智勝浦町の魅力発信



 当日は世界初となるオンライン上での疑似的な宿泊体験を開始したワイクマノで催しが実施され、全国の約130人が視聴し、盛況となった。

 同町で生まれ、父の転勤のため、生後半年ほどで引っ越したという広瀬さん。後呂さんらが歓迎し、施設やオンライン宿泊について説明した。広瀬さんは両親から聞いた同町在住時のエピソードを披露し、町の良さや暮らしについて質問した。

 参加した同町地域おこし協力隊の谷口真実さんや堀町長、町観光企画課の赤岡誠さん、県企画部地域振興局の三木啓生さんが「世界遺産」「生マグロ」「山や川、海が身近にある」「何もない日常がぜいたく」など同町の良さを解説した。

 広瀬さんは「那智勝浦町の観光大使になって、町のPRに貢献したい。ぜひ、そちらで歌を歌いたい。勝浦へ戻れる日を楽しみにしています」と語り、「ロマンスの神様」など、ヒット曲を熱唱した。

 終始、イベントの進行を務めた後呂さんは「移住はハードルが高い。まずは気軽にこの町やワイクマノに遊びに来ていただければ。地域を知ることがスムーズな移住につながると思う」。

 堀町長は「町では人口減少が進んでいる。県とも協力して、しっかりと魅力を発信し、IターンやUターンのきっかけをつくっていきたい」と語った。

(2020年10月7日付紙面より)

「わかやまLIFE CAFE」が開催された=3日、那智勝浦町のWhyKumano Hostel & Cafe Bar
2020年10月07日
96 サイクリング挑戦企画開始
 2月末までの5カ月間実施  (古座川町観光協会 )

 古座川町観光協会(須川陽介会長)が1日、「古座川ジオサイトサイクリングスタンプラリー」を開始した。期間は来年2月28日(日)までの5カ月間。スタンプ台紙は道の駅虫喰岩、同一枚岩、南紀月の瀬温泉ぼたん荘で配布していて、同協会は期間中の挑戦を呼び掛けている。

 南紀熊野ジオパーク推進協議会と古座川町が後援する、同協議会の地域力活性化に対する支援を受けた景品付きの挑戦企画。町内の主要地質資源と結びついている道の駅虫喰岩、同瀧之拝太郎、同一枚岩をサイクリングで巡り、備え付けの道の駅スタンプかジオサイトスタンプを台紙に集めて同虫喰岩へ持ち込むと、台紙についている応募フォームで抽選に申し込める仕組みとなっている。

 挑戦できるのは、自車で町内を巡るサイクリストと同協会のクロスバイクレンタル利用者。台紙に3カ所のスタンプがそろっていることが応募時の条件で、1カ所に2種類のスタンプがある場合は好きな方を押印してよいという。応募フォーム切り抜き後の台紙はチャレンジの記念として進呈。期間終了日が応募締め切り日になっていて、以降速やかに抽選をして当選者を決める。抽選結果は景品の発送をもって発表に代えるとしている。

 景品の内訳は▽KINAN Cycling Teamサイン入りオリジナルグッズ(2人分)▽南紀月の瀬温泉ぼたん荘ペア宿泊券(1組分)▽古座川町特産品詰め合わせ(10人分)▽古座川オリジナルドリンクボトル(50人分)。

 台紙はA4カラー四つ折りのリーフレット仕立てで、作成数は400部。押印欄や応募フォーム・応募要領のほか、3カ所のジオサイトと道の駅の解説やルートマップ、問い合わせ先も情報として盛り込んでいる。

 同協会が提供するバイクレンタルはクロスとマウンテンの2種類があり、いずれもスポーツ仕様の本格派。前日までの事前予約制で、料金体系は4時間3000円、日帰り4000円、1泊2日6000円だが、同ラリー期間中は一律1000円割引で貸し出す。本格的な自転車を試乗してみたい人向けの事前指導にも対応していて、付加価値がある同ラリー期間中にぜひ利用していただければという。

 バイクレンタルの事前予約や問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)まで。

(2020年10月7日付紙面より)

古座川ジオサイトサイクリングスタンプラリーの台紙など=2日、道の駅虫喰岩
2020年10月07日
97 来年の干支「丑」の布押絵
 ふれあいいきいきサロン牡丹  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の「ふれあいいきいきサロン牡丹(ぼたん)」(高見清子代表)は3日、ふるさと歴史館で今月のサロン活動を開催。女性16人が、来年の干支(えと)「丑(うし)」の布押絵を作った。

 サロンは5月まで休止していたが、検温、手指消毒、マスク着用など新型コロナ感染防止対策を講じた上で6月から毎月1回開催している。再開後は手芸を中心に開き、これまでミニ財布やうちわ型コースターなどを作ってきた。

 今回は布押絵セットで手芸を楽しんだ。参加者は手順に沿って型紙を布に貼り、丑や梅などの各パーツを組み合わせて短冊に飾った。作業しながら「来年飾れるね」などと会話も弾んでいた。

 押絵は羽子板などに代表される日本の伝統的な手芸で、綿を入れた和紙や布を貼り重ねることで立体的な絵柄が出来上がる。高見代表は「毎年10月は干支の飾りを作って、町の文化展に出品していた。今年の文化展は中止になったので、来年は開催してほしい」と話していた。

(2020年10月7日付紙面より)

布押絵作りに励む参加者=3日、紀宝町鵜殿のふるさと歴史館
干支の「丑」を題材にした布押絵作品
2020年10月07日
98 仲間に感謝し励みに
 松下さんの感想文が機関誌に掲載  (手をつなぐ育成会 )

 全国手をつなぐ育成会連合会が知的な障害のある当事者(本人・家族)に関しての教育や福祉、労働の諸施策などの記事を中心に全国へ向けて発行している機関誌「手をつなぐ」の9月号に、松下佑太さん(30)=新宮市=の感想文が選ばれ掲載された。

 同連合会は知的障害者の権利擁護と政策提言を行うため、全国の団体がそれぞれの役割を担う有機的なつながりを持つ連合体として活動していくことを目的に発足。松下さんは当地方で活動している新宮・東牟婁手をつなぐ育成会(博多保子会長)の「みらいの会」の会長として障害のある青少年の余暇の創造や関係団体との連絡提携、イベントの企画など、地域社会の啓発を実施している。

 感想文の題名は「みんなのミニオリンピック」。昨年11月に開催した運動会への思いがつづられている。松下さんは活動する関係者に感謝の気持ちを述べ「仲間たちで話し合い『どうすれば、より活動を知ってもらえるのか』を考えながら書きました。全国の中から選んでもらい掲載していただけることはめったにない機会。光栄であり、励みにもなっています。今後は新型コロナウイルスの感染症対策を取りながら新しいことにも挑戦し、一般の方にも周知していければ」と喜びを語っていた。

 新宮・東牟婁手をつなぐ育成会では現在、活動に携わる会員を募集している。応相談。「興味のある方はお気軽に問い合わせください」と呼び掛けている。問い合わせは博多会長(電話090・7021・9079)まで。

(2020年10月7日付紙面より)

感想文の掲載に笑顔を見せる松下佑太さん=5日、新宮市下田のわかば園作業所
2020年10月07日
99 根山章子さんが優勝
 なちかつGGCクラブ大会  
2020年10月07日
100 コロナに負けず熱戦展開
 第4回中山杯争奪大会  (新宮市 )
2020年10月07日
101 「あなたの全力青春は?」  近大新宮でオープンスクール  
2020年10月07日
102 共に地域社会に貢献を  株式会社キナンが内定式  
2020年10月07日
103 熊野地域で観光事業活性化  ロカルわかやまを活用  (新宮・東牟婁など )
2020年10月07日
104 元気いっぱい競技楽しむ  新宮市・那智勝浦町保育所や保育園で運動会  
2020年10月07日
105 桂米多朗さんが公演  宇久井中で青少年劇場  (那智勝浦町 )
2020年10月07日
106 児童生徒一丸で競い合う 串本西小中合同で運動会 (串本町)
2020年10月07日
107 和深地先で溺れる人助ける  人命救助した3人に感謝状  (串本警察署 )
2020年10月07日
108 神事のみ執行し礼尽くす  古座神社が例祭を迎える  (串本町 )
2020年10月07日
109 福祉への理解深める  1年生が車いす体験  (相野谷中 )
2020年10月07日
110 秋晴れの下で競技に熱中  鵜殿、井田小で合同運動会  (紀宝町 )
2020年10月07日
111 お悔やみ情報
  
2020年10月06日
112 「平穏な世の中思う」
 江戸千家宗家が献茶式  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)別宮、飛瀧(ひろう)神社で4日、新宮生まれの茶人、川上不白(1719~1807年)を流祖とする江戸千家宗家蓮華菴(川上閑雪(かんせつ)家元)による献茶式があった。本年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から各支部の代表など10人が参列し、川上紹雪(じょうせつ)副家元が献茶を行った。恒例となっている献茶後のお茶会は中止となった。

 献茶は2007(平成19)年12月、宗家所蔵の不白寿像から「宝珠双龍紋」が見つかったことから、不白の故郷の「那智の滝」への崇拝と龍神信仰があったと考えられている。このことを縁に翌08年(同20)年から同大社での献茶を続けており、今年で13回目を迎えた。

 献茶式では、多くの観光客らが見物する中、紹雪副家元が茶を2椀たてて神前に献じた。

 男成宮司は「例年通りご奉仕いただき、ありがとうございます。熊野はよみがえりの地。一日も早い改善のために心よりお祈りをささげたい。皆さまには明るい世の中を見据えて茶の道にご精進いただきたいと思います」と述べた。

 紹雪副家元は「コロナの状況もある中、無事に務めることができてほっとしています。茶道に限らず、さまざまな伝統文化が大変な状況にあると思う。一日も早く平穏な世の中に戻ってほしいと思いを込めて献茶させていただきました」と語った。

 不白は新宮藩主水野家に仕える藩士の次男として生まれた。32歳で江戸に出て、千家流茶道を広めた。皇族、大名、旗本から町民まで階層にかかわらず指導したことで知られる。

(2020年10月6日付紙面より)

川上紹雪副家元が献茶を行った=4日、那智勝浦町の飛瀧神社
参列者らがおはらいを受ける
2020年10月06日
113 日頃から災害対策を
 災害時警察活動協力員らが啓発活動  (新宮警察署 )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は3日、新宮市谷王子町のオークワ新宮仲之町店の催事場周辺で災害啓発活動を実施した。同署員4人と災害時警察活動協力員4人が買い物客らにチラシなどの啓発物資を手渡し、災害時の備えの必要性と自主避難の重要性を訴えた。

 災害時警察活動協力員は、災害発生時における災害警備活動などへの警察官の大量動員に伴って生じる多数の空き交番や駐在所において、警察官の代わりに地域住民の不安感を解消するために窓口対応などを行うことを目的としたもの。各警察署ごとに警察官OBから選出されている。

 啓発活動は、夏から秋にかけての台風シーズンや、今後発生が危惧される南海トラフ地震などの大災害に備えてもらおうと、普段からの準備や心構えを広く呼び掛けるもの。啓発物資の配布のほか、紀伊半島大水害(2011年)、東日本大震災(同)、熊本地震(16年)の被害状況や災害警備活動の様子もパネルで展示され、多くの買い物客らが足を止めて見入っていた。

 同署の新谷浩一警備課長は「災害はいつ起こるか分かりません。最低限の避難グッズの用意や、ローリングストックなど平時に備えを。災害時には河川状況や避難指示を確認し、早めの避難を心掛けてください」と呼び掛けている。

(2020年10月6日付紙面より)

災害時警察活動協力員らが啓発物資を手渡した=3日、新宮市谷王子町
災害パネルの展示もあった
2020年10月06日
114 新型コロナ対応の備品整備
 風水害に備え各避難所に配置  (紀宝町 )

 風水害に備え紀宝町は、町内各避難所に新型コロナウイルスに対応した備品・物資を配置し、各地区の避難所開設・運営訓練などで取り扱いを説明した。災害時における感染リスク低減を図ることが目的で、第2次地方創生臨時交付金事業の一つ。避難所運営者用、衛生管理用、受付用の各備品をそろえた。

 マスク、使い捨てゴム手袋、フェースガード、養生テープ、啓発用掲示物、手指消毒液、ペーパータオル、施設消毒液、施設消毒用タオル、除菌シート、

足踏み式ごみ箱、ごみ袋、非接触式体温計、問診票兼避難者情報カードなどの備品を一つのボックスにまとめた。パーティションセットも備え、各避難所のレイアウトも添えて、受付要員はフェースガード、マスクを着用するよう呼び掛けた。

 新型コロナは、いつ、どこで、誰が感染するか分からないことから、町では自主防災組織に「避難所へ避難する際はマスクを着用し、感染防止拡大対策の協力をお願いするとともに、避難所受付検温実施などで混雑するため、早めの避難を心掛けるように呼び掛けてほしい」と求めている。

(2020年10月6日付紙面より)

整備した備品をボックスに
2020年10月06日
115 プレミアム率3割で盛況
 第2回お買物券発行開始  (串本町商工会 )

 串本町商工会(須賀節夫会長)が4日、本年度第2回プレミアムお買物券の発行を始めた。この日は役職員らが町内2カ所で、感染症予防対策を講じながら販売所を設置。5日以降は同町商工会館で売り切れるまで取り扱いを続けるという。

 このお買物券は、同町の小売店舗等消費拡大推進事業の委託を受けて年2回発行。今回は感染症対応事業「プレミアムお買物券増額事業」の上積み委託による、プレミアム率を1割から3割、発行数を3000セットから5000セットに増強する形で発行している。

 販売所の一つ、同町文化センターでは役職員が12の窓口を設けて販売に当たった。発行対象は町内在住・在勤者で、従来の代理購入は不可。家族連れで購入に訪れるケースもあり、開場前から順番待ちの列ができ開場後1時間弱続く従来にない盛況を見せていた。

 通常時の発行規模は3300万円相当だが、今回は6500万円相当。須賀会長はこの消費者支援は取扱参加店の経営支援にもつながっているとし「経済効果として功を奏し、一人でも多くの商売人のプラスになってくれれば」と期待を語った。

 今回発行分の有効期限は12月31日(木)。取り扱い参加店数は141で、A2大のチラシなどで紹介しているほか取り扱い参加店も店頭告知しているので目安にしてほしいという。同会館での取り扱い時間は平日午前9時~午後5時。5日現在の残数は約1000セットという。問い合わせは同商工会(電話0735・62・0044)まで。

(2020年10月6日付紙面より)

順番待ちが出るなど盛況のプレミアムお買物券の販売所=4日、串本町文化センター
2020年10月06日
116 9月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2020年10月06日
117 26チームが熱戦展開
 新宮市スポーツ祭典バドミントン競技  
2020年10月06日
118 那智勝浦少年野球クラブがV
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2020年10月06日
119 はじめてのスマホ教室  生涯現役セミナー  (新宮市 )
2020年10月06日
120 自然エネルギーで地域づくり  色川地域でキックオフ  (那智勝浦町 )
2020年10月06日
121 特選の3作品決まる ふるさと自慢写真コンクール (南紀くろしお商工会)
2020年10月06日
122 花の窟神社で秋の例大祭  「お綱掛け神事」は中止に  (熊野市 )
2020年10月06日
123 ウミガメを知ろう  紀南高校3年生が「東紀州学」  (御浜町 )
2020年10月06日
124 学校地区一体で盛り上がる  田原地区秋季大運動会挙行  (串本町 )
2020年10月06日
125 在宅での「みとり」について学ぶ  在宅医療・介護連携推進会議  (串本町 )
2020年10月06日
126 9月定例会一般質問③  古座川町議会  
2020年10月06日
127 一心一体で優勝目指す  太地中学校で体育祭  (太地町 )
2020年10月06日
128 お悔やみ情報
  
2020年10月04日
129 体験通して恩恵に感謝
 高田小児童らが「海の教室」  (勝浦海事事務所 )

 児童らの海や船への関心を高め、海事思想の普及を図る「海の教室」が2日、那智勝浦町と太地町を舞台に展開された。新宮市立高田小学校(大家淳志校長)の全校児童11人が市場見学や遊覧船体験などを通じて海の恩恵に感謝する機会とした。

 近畿運輸局勝浦海事事務所、紀南海運協会などが主催。「海の月間」(7月1日~31日)の協賛行事として、管内の小学生を対象に毎年実施している。児童らは、那智勝浦町築地の和歌山県漁連勝浦市場展望室で市場の様子を見学。勝浦海事事務所の堀川裕之次長が「船員さんたちの仕事を見てたくさん勉強してください」と呼び掛けた。

 児童らはその後、勝浦観光桟橋に移動し「くじら号」に乗船。波に揺られながら紀の松島めぐりを楽しんだ。

 太地町では町立くじらの博物館でくじら講座を受講。学芸員の今川恵さんが「太地浦捕鯨絵図」を基に、同町において古来から続く人間と鯨の関わりについて話した。今川さんは▽みんなで協力して大きな鯨をとっていた▽地形を利用して鯨を見張っていた▽道具を工夫して使っていた―などと説明。児童らは鯨やシャチに関するクイズに対し、元気よく手を上げるなどした。

 最後にイルカショーを見物。イルカが見せる見事な演技に、児童らは大きな拍手と歓声を送った。

 同校5年の水口胡都さんは「学校の全員でいい体験ができた。遊覧船ではいっぱい魚が泳いでいて波もすごかった。教科書で漁は大変と学んだが、(市場では)たくさんの魚の種類を分けていてすごいと思いました」。

 6年の古藤紬さんは「(海は)高田の川とまた違っていて楽しかった。いつもと違う体験ができて良かったと思います」と話していた。

(2020年10月4日付紙面より)

イルカのショーに大歓声=2日、太地町立くじらの博物館
紀の松島めぐりにいざ出発=同日、那智勝浦町
2020年10月04日
130 祭りの準備着々と
 境内にのぼり立てる  (新宮の速玉祭 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)は3日、例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=15日(木)、16日(金)=に向け、境内にのぼりを掲揚した=写真。近づく祭りへの機運を高めようと、神職らが約80本ののぼりを一本一本、丁寧に取り付けていった。

 同祭は2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として国の重要無形民俗文化財(重文)に指定されている。

 例年では「御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)」に出船する各地区の関係者らが協力し市内各地区でのぼり立てを行うが、新型コロナウイルス拡大予防の観点から今年は早船競漕が中止に。伴い、のぼりも境内のみの掲揚とした。

 同大社の佐藤仁迪(ひとふみ)権禰宜(ごんねぎ)は「いまだコロナ収束のめどは立たないが、神事はしっかりとやっていかなければならない。多くの人が関わるところ以外は例年通り実施していきたい」と話していた。

(2020年10月4日付紙面より)


2020年10月04日
131 今後の推進の一筋道考える
 かんりん文庫が読書講演会  (串本町 )

 串本町潮岬にあるかんりん文庫(梅﨑百合子代表)が9月26日に県立潮岬青少年の家で読書講演会を開き、30人が聴講して今後の読書推進の一筋道を考える機会を得た。

 この講演会は、わかやま市民生協の地域コミュニティー支援補助金制度を活用して計画。梅﨑代表の教員時代以来の知人でかんりん文庫訪問の機会を模索していた元枚方市立図書館司書の川上博幸さんに講師を依頼し、17年来の家庭文庫運営に加え大学講師や新聞企画への寄稿の経験も持つ立場から提言を得る場を整えて参加者を迎えた。

 演題は「AI時代の子どもの読書の重要性について 今こそ子どもに読む喜びを!」。川上さんは子どもと人工知能(AI)が共存する力はどうすれば身に付けられるかという視点を意識付けた上で持論を展開した。

 時代背景として学校図書館協議会(SLA)の統計にみる子どもの読書推進の成果とAI技術の進展をそれぞれ振り返り、大枠として高度情報化から知識基盤へと特色が移り変わった社会情勢と特有の諸課題も見据えてこれからの時代の知恵の発揮の大切さを示唆。

 他の動物と比較したときの人間の特徴の一つに声を言葉として使ってコミュニケーションをする点があり、この言葉を形に置き換えたのが文字。川上さんは耳で聞いて言葉を知りその形である文字を読む先に読書が成り立っていると順序立てし、さらにその先で本に込められた感情の起伏を味わいその心や考えをもらう段階に達した時に子どもは読書に大きな喜びを得ると筋道をつけた。

 対して現在のAIは、喜びを得る一歩手前までこなせる段階と位置づけ。子どもとAIが共存する上で大切なのは『教科書が読める(読んで理解できる)ぐらいの読解力』で、これができないとリテラシー(情報を適切に把握し適切に再構築する能力)が伸びずAIに後れを取ることになる。この筋道を今後の読書推進を図る上で目安の一つにすることを推奨して話を締めくくった。

(2020年10月4日付紙面より)

AI時代の子どもの読書の重要性を説く川上博幸さん=9月26日、県立潮岬青少年の家
今後の読書推進の一筋道を川上さんと共に考える参加者
2020年10月04日
132 花てまりの会が奨励賞受賞
 全国花のまちづくりコンクール  (那智勝浦町 )

 花のまちづくりコンクール推進協議会(野路國夫会長)が実施する第30回「全国花のまちづくりコンクール」において、那智勝浦町の花づくりボランティアで構成される「花てまりの会」(おお木博子会長、会員26人)が9月25日、花のまちづくり奨励賞を受賞した。その喜びや活動の様子を取材した。

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■全国花のまちづくりコンクール



 コンクールは農林水産省および国土交通省が提唱するもので、1990年に開催された「国際花と緑の博覧会」の理念である「自然と人間との共生」を継承し、91年より「花のまちづくり活動の発展」と「花の社会性の向上」を目的に、全国各地の優れた花のまちづくりを表彰している。

 対象は全国の市町村や学校を含む団体や個人、企業。コンクールは花の美しさや出来栄えを競うものではなく、花と人、花と社会の関わり合いの中で、花が社会に及ぼすプラスの影響(コミュニティーづくりや世代間の交流、観光振興、環境保全など)を生かしてどのようにまちづくりに昇華されたかを審査する。

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■花てまりの会の活動



 同会は観光客や住民らに花を楽しんでもらい、町のPRや活性化に寄与するために町内9カ所の花壇整備に取り組んでいる。

 今回、「和歌山県花を愛する県民の集い」(二階俊博会長)からの勧めもあり参加を決意。活動の様子を紹介するための写真撮影や説明文の作成に奮闘し受賞に至った。なお、全国から1690件もの応募があり、団体部門では1487件に上ったという。

 新型コロナウイルスの影響から町を訪れる観光客などが減少している中でも、日々花壇の手入れや周辺の草刈りなど町の美化に努めてきた。

 受賞について、おお木会長は「これまでの積み重ねが認められたようですごくうれしい。これからも皆さんと一緒に活動していきたい」。

 今後については「観光のまち・那智勝浦町のためにおもてなしの気持ちで取り組んでいる。花を枯れさせない、常に花がある状態を保つには花壇だけの作業ではだめ。周辺の美化が大事になる。いつもきれいな環境を目指しています」と語った。

(2020年10月4日付紙面より)

※ おお木博子会長の「おお」は、左側が「羽」の下に「令」、右側が「寛」

花のまちづくり奨励賞を受賞した花てまりの会の皆さん=1日、那智勝浦町
毎月の作業に汗を流す
2020年10月04日
133 心の栄養と体の栄養  「ウンコ博士」が講演  (那智勝浦町 )
2020年10月04日
134 新宮城の危機も訴える  小渕伸二さんが講演  (熊野市民大学 )
2020年10月04日
135 132年ぶり初詣祈願 コロナ対策「大斎原」で神事 (熊野本宮大社)
2020年10月04日
136 ハチ? ハチドリ?  オオスカシバ出現  (新宮市 )
2020年10月04日
137 心一つに競技を楽しむ  北山小・中で運動会  (北山村 )
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138 高齢者の優先接種始まる  インフルエンザの予防を  
2020年10月04日
139 健康づくり活動を地域に  保健活動推進員に委嘱状  (紀宝町 )
2020年10月04日
140 9月定例会一般質問②  古座川町議会  
2020年10月04日
141 お悔やみ情報