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2020年09月26日
1 高齢者のための公共交通を
 交通事故抑止目的に意見交換会  (新宮警察署 )

 秋の全国交通安全運動期間(21~30日)中の24日、新宮警察署(小畑博昭署長)で交通事故抑止を目的とした公共交通機関などとの「意見交換会」があった。新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村、田辺市本宮町の各自治体や管内のバス・タクシー会社、同署、県警本部など21人が出席。高齢ドライバーの交通事故を抑止するために意見を出し合った。

 意見交換会は、高齢ドライバーの交通事故を抑止するため、市町村の公共交通担当者、バス・タクシー会社の担当者が、高齢者が生活しやすい公共交通について話し合う機会とするもので、初めての開催となった。

 和歌山県内では、18年連続で人身事故件数が減少しているものの、高齢ドライバーの交通事故発生率の割合は減少に至っていないという。

 開催に当たり、小畑署長は「交通事故を抑止する上で、高齢ドライバーの対策は重要な課題」とあいさつ。同署では取り組みの一環として世帯訪問によるきめ細やかな運転指導を行ったり、運転免許証の自主返納を推進したりするなどの対策を講じているとしながらも「広く、山間部も多い管内においては高齢化率も高く車のない生活は死活問題」と現状を説明。それぞれの立場において率直な意見を、と求めた。

 県警本部交通部交通企画課の加藤賢治・課長補佐は、昨年4月に東京都豊島区東池袋の交差点で、当時87歳だった男性が運転する車が暴走し親子2人が死亡した事件を振り返りつつ「運動神経や反射神経、目の衰えなど、高齢者の事故は人間の生理的な要素が関わってくるのは必須」。

 高齢ドライバーの交通事故抑止のための先進的な取り組み事例として、栃木県鹿沼市の終身無料乗車券、新潟県阿賀野市の無期限市営バス無料事業、茨城県大子町のタクシー利用助成事業などを紹介。「この機会にぜひ検討を」と呼び掛けた。

(2020年9月26日付紙面より)

バス・タクシー会社や管内各自治体の担当者ら21人が出席した=24日、新宮警察署
小畑博昭・新宮警察署長
加藤賢治・県警本部交通部交通企画課長補佐
2020年09月26日
2 会員が大狗子峠を整備
 なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )

 「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)は24日、那智勝浦町宇久井の熊野古道「大狗子(おおくじ)峠」周辺の補修を行った。会員11人が参加し、経年劣化や雨水などで破損した古道を直した。

 太田代表は作業の内容や担当を説明し「雨が降ってくるかもしれないので注意して頑張ってください」とあいさつした。

 会員らは地元から多くの石を持ち合い、石を運ぶ班と道を整備する2班に分かれて作業に取り組んだ。

 土が流れ落ちた部分に土を入れて木の杭を打ったり、車で運んだ石や埋まってある石を協力して敷き詰め道を整えた。また、現場近くの草刈りなどにも汗を流した。

 同会によると、この日は大狗子峠に上がる道から大狗子トンネルに降りる道までを5時間ほどかけて整備した。

 今後も各古道の整備や周辺の草刈りも計画しているという。なお、10月7日(水)に次回の活動内容を決める定例会が開催される。

(2020年9月26日付紙面より)

古道を守る会の皆さん=24日、那智勝浦町の大狗子峠
古道の整備に取り組んだ
石を運ぶ会員
2020年09月26日
3 家庭での健康づくりを支援
 「ころころ教室」始まる  (串本町 )

 串本町主催の介護予防教室「ころころ教室」が23日、町立体育館で始まった。

 この教室は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した独自事業第3弾の一つ「在宅高齢者運動指導支援員雇用促進事業」に相当。

 新型コロナウイルス感染症予防に伴う地域での運動機会の減少や外出自粛に伴う体力の衰えなどの不安を緩和するため、健康づくりの基礎知識となる運動・口腔(こうくう)・栄養を一通り学んで家庭で健康の維持増進を始める足掛かりを託す目的で実施へ踏み出した。

 担当部署は同町地域包括支援センター。高齢化率が45・9%に達している町域における目的達成のため、主に紀北で指導実績を重ねる株式会社シグの理学療法士・高垣弘行さんと原井祐弥さんに講師を依頼して全9回の実施計画を立て、栄養や口腔の関係では町内の人材にも指導の協力を求めるという。そのような立案を進めつつ、65歳以上でこれから運動を始めようとしている町民に事前申し込みを呼び掛けた結果、14人が受講を希望して開講するに至った。

 1回目となるこの日は受講の成果を実感する時に必要となる現在の体力の測定とその結果に対する説明が主な内容で、同教室を始めるに当たって高垣さんは「運動をするということではなく、皆さん自身が体の状態を知りどうすれば介護を予防し健康寿命を延ばせるかに重きを置いた内容になる」と意識づけた。

 以降は運動機能検査と題して▽握力測定▽TUG(早歩きコーン回り)▽タンデム立位テスト(最大30秒まで)▽下肢柔軟性テスト▽5回立ち座りテスト▽片足立位時間(最大20秒まで)―などの測定を実施し、残り時間で測定結果に基づく説明をするなどした。

 同検査は開講終盤に再度挑戦し、序盤との数値の変化で取り組みの成果を振り返る予定。次回は具体的な学びの第一歩として運動指導から取り組み始めるという。

(2020年9月26日付紙面より)

運動機能検査に取り組む受講生ら=23日、串本町立体育館
2020年09月26日
4 川舟と船頭の現状学ぶ
 生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市熊野川町 )

 熊野川の川舟下り船頭育成事業を兼ねた「生涯現役スキルアップセミナー」が24日、新宮市熊野川町の熊野川川舟センターであった。6人が参加し、同センターの向井地一成さんから事業内容や川舟と船頭の現状などを学んだ。

 和歌山労働局の受託事業として市生涯現役促進地域連携協議会が実施。市在住の55歳以上の中高年齢者が対象で、雇用促進と生きがいづくりの場への参加支援などを目的に、本年度3回目の開催となった。

 セミナーで向井地さんは、2004(平成16)年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録されたことをきっかけに翌年の9月25日から川舟事業が開始したことを説明。「川の参詣道を再現、体感してもらうことで地域資源の有効活用、景観保全、就業機会の創出など、さまざまなメリットや活性化につながるのではないかとの思いから県、市、旧同町が共同して始まった」と述べた。

 現状については新型コロナウイルスの影響により厳しい状況にあると話し「2015年ごろから外国人が増加し、最近では年間約4000人が乗船しているが、今年は8月末の段階で170人と激減。9月に入って約150人と増加傾向にあるため10、11月と客足が伸びることを期待している」と語った。

 川舟の材質は木で主に杉材などを使用しており、全長約8㍍、幅約1・8㍍、総トン数が0・7~1㌧であることや、船頭の現状などにも触れ、参加者は向井地さんの話に耳を傾けた。

 講話後にはライフジャケットを着用した参加者が川舟に乗り込み、船頭の打越保さんや語り部の案内を聞きながら川舟下りを体験した。

(2020年9月26日付紙面より)

川舟下りを体験する参加者=24日、新宮市熊野川町田長
向井地一成さんの講話に耳を傾けた
2020年09月26日
5 爆破予告メール異常なし  本紙エリア内では1市1町1村に  
2020年09月26日
6 広報活動の一層の充実を  公式LINEを開設  (新宮市 )
2020年09月26日
7 活動振り返り懇談楽しむ  熟年クラブが映像鑑賞会  (那智勝浦町 )
2020年09月26日
8 付帯決議を可決し閉会  選定療養費引き上げに関する条例改定めぐり  (新宮市議会9月定例会 )
2020年09月26日
9 1位に西美晴さん  写連新宮支部9月例会  
2020年09月26日
10 コバギボウシ咲く  熊野川の川岸で  
2020年09月26日
11 児童が震度7を体験  勝浦小学校で減災教室  (那智勝浦町 )
2020年09月26日
12 かんりん文庫を選定  シニアボラ活動助成  (大同生命厚生事業団 )
2020年09月26日
13 親子4組が挑戦に親しむ  主催事業「自然満喫体験」  (潮岬青少年の家 )
2020年09月26日
14 新たに13事業を順次実施  新型コロナ対応予算承認  (古座川町 )
2020年09月26日
15 実践見据えて活動開始  マナビィスト企画ゼミ  (県教育委員会 )
2020年09月26日
16 多肉植物の寄せ植え楽しむ  JA伊勢三重南紀女性部  
2020年09月26日
17 運動会で一緒に遊ぼう  さくらんぼ&子育て支援セ  (紀宝町 )
2020年09月26日
18 テントサウナですっきり  飛雪の滝キャンプ場で人気  (紀宝町 )
2020年09月26日
19 タニジャコウソウの花  新宮市熊野川町  
2020年09月24日
20 「来年は盛大にしたい」
 規模縮小して宇久井神社例大祭  (那智勝浦町 )

 海上安全や豊漁、地域の繁栄などを祈願する那智勝浦町の宇久井神社(男成洋三宮司)例大祭が20日、本殿で営まれた。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から神輿(みこし)の渡御行列や御船による海上渡御などを取りやめ、規模を縮小して式典のみを斎行した。

 例大祭は毎年、多くの人々でにぎわう伝統の地域行事。例年、祭り前から獅子舞や中学生による御船の練習もあり、氏子や地域住民が協力し、渡御通路や御旅所(おたびしょ)の清掃奉仕活動に取り組んでいる。

 今年は新型コロナの影響から、祭典委員会で協議の結果、宵宮祭・本宮ともに規模を縮小した。

 当日は神職や祭典役員、党家(とうや)講など関係者のみが参列。コロナ終息や来年の例大祭への思いを胸に玉串をささげ祈願した。続いて、秋葉会(梶誠仁会長)と宇久井青年会(柴原寛会長)による勇ましい獅子神楽が奉納された。

 熊野那智大社から林美喜(よしき)権禰宜(ごんねぎ)ら神職2人が出仕。式典後の神酒拝載(しんしゅはいたい)で林権禰宜が「今年はコロナの関係で渡御祭と還御祭を省略させていただきご奉仕させていただいた。来年はより盛り上がる例大祭を斎行できるようにお祈りさせていただきました」と述べ、一同が乾杯した。

 祭典委員長の亀井二三男さんは「コロナの感染拡大から今年は祭りを中止するかを祭典委員会で協議し、宵宮や本宮にしぼって斎行させていただいた。できれば小・中学生の神輿や御船はやらせてあげたかったが、苦渋の選択で今回に至った」。

 今年の例大祭と来年については「まず無事に終えることができ、喜びを感じている。来年はコロナと付き合う中で盛大にしたい」と語った。

(2020年9月24日付紙面より)

秋葉会が獅子神楽を奉納=20日、那智勝浦町の宇久井神社
宇久井青年会も奉納した
2020年09月24日
21 指導の確立と普及目指す
 県宇宙教育研究会が発足  (串本町 )

 モデルロケット(アルファ3)などを用いた指導方法の確立と普及を目指す県宇宙教育研究会(木皮享会長)が19日、串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家で設立総会を開いて発足した。

 国内初の民間ロケット発射場を有することとなった県域において、子どもたちがモデルロケットや水ロケットの制作と打ち上げを通して仕組みや原理への理解を深め、科学のすごさを体感する指導方法を見いだすことが同研究会の掲げる目的。

 発足時会員数は17人で、会員は教員(指導主事を含む)。本紙関係では新宮高、串本古座高、新宮市立光洋中、那智勝浦町立色川中、串本町立串本中、同大島小の教員6人が参加している。

 全国大会優勝を経て2010年と19年に世界大会「Can Sat」へ進出した実績を持つ桐蔭高の科学部顧問・藤木郁久教諭が事務局長を担当。その手腕は学校だけでなく県内の教育全般で生かすべきと推す木皮享校長が会長を担う形となっている。

 第一歩は民間ロケット発射場がある串本町から―。そのような思いで会場を選んだ設立総会ではまず会則を定めて本年度の執行部員を決め、本年度の活動内容と予算を承認した。藤木事務局長が桐蔭高科学部の活動や自身の指導者としての歩みを伝え、この研究会をJAXAの養成を受けた教員で結成するグループ「スペースティーチャー和歌山」の実績をステップアップさせて学校教育や社会教育へ広げる場にしたいことを示唆。木皮会長は18日に実施した町長表敬時に望楼の芝を大会地などで使用するため所有者の潮岬財産区と交渉する取り次ぎを求めたことなどを補足説明し、そのような活動も同研究会の一端として軌道に乗せたいとした。

 当面の活動は10月3日(土)に缶サット甲子園和歌山地方大会、18日(日)に県立白崎青少年の家で藤木事務局長による実指導を見学。12月5日(土)に県立潮岬青少年の家で現会員による子ども対象のモデルロケット体験会を開く予定。木皮会長は並行して会員の裾野を発射場のある串本町と事務の中核がある和歌山市から県域へ広げることも見据えている。

  □     □

総会の前後で資格取得研修など実施



 同研究会は総会の前後で、日本モデルロケット協会が発行するライセンスの取得を目的とした研修なども実施した。

 このライセンスは、自身で同ロケットを打ち上げるために必要な知識と技術を認めるもの。指導者の資格を持つ藤木事務局長が講師となり、新規取得を目指す会員や同伴の家族、藤木事務局長の指導を求めた米航空宇宙局(NASA)主催大会「スペースアップスチャレンジ」出場を目指すメンバー約20人が受講した。

 藤木事務局長は18日夜半に同ロケットの原理など基本知識を座学で伝えて試験をし、以降はA8―3エンジン1本で飛ぶ同ロケットキットの制作を指導しエンジンを組み込んで打ち上げるまでの経験を託して取得の門戸を開くなどした。

 会員は資格取得研修後、日本宇宙少年団の遠藤守専務理事(スペースワン株式会社最高顧問)によるリモート講演も受講するなどした。

(2020年9月24日付紙面より)

県宇宙教育研究会設立に当たりあいさつする木皮享会長=19日、県立潮岬青少年の家
藤木郁久事務局長指導の下でモデルロケットを打ち上げる会員
2020年09月24日
22 早めのライト点灯と反射材を
 秋の交通安全運動初日に啓発  (紀宝署 )

 「秋の全国交通安全運動」初日の21日、熊野市紀和町の道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」で紀宝警察署と紀宝地区交通安全協会、南牟婁郡交通安全対策協議会による広報啓発活動があった。新型コロナウイルス対策としてマスクとフェースシールドを着用し、テーブルに置いた啓発物品を持ち帰ってもらうなどして、道の駅利用者に運動の周知を図った。

 運動の重点は▽子供を始めとする歩行者の安全と自転車の安全利用の確保▽高齢運転者等の安全運転の励行▽夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止―の三つで、同署では30日(水)までの期間中、園児や児童を対象とした交通安全教室、シートベルト着用推進モデル事業所の指定などに取り組む。

 同署によると、20日現在、県内の交通事故は3万4321件(前年同期比6932件減)。人身事故は2114件(同523件減)、死亡事故は52件(同1件増)で53人(同1人増)だった。管内では総事故203件(同31件減)のうち、人身事故は16件(同3件減)で死亡事故は発生していない。

 地域交通課の横山哲也課長は「管内では9月中、人身事故の発生はなかったが、高齢者の事故が多い。車両は早めのライト点灯、歩行者は反射材の活用、明るい服装をお願いします」と話していた。

(2020年9月24日付紙面より)

交通安全運動の周知を図る啓発活動=21日、熊野市紀和町の道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」
2020年09月24日
23 コロナ終息願い厳かに
 下里神社例大祭・神事斎行  (那智勝浦町 )

 建御名方神(たけみなかたのかみ)を主祭神とする那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)で20日、秋の例大祭の神事が営まれた。同神社の総代役員6人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事などを願った。

 祭りは五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全、商売繁盛などを願って行われ、毎年地域住民らでにぎわうが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小。境内で披露されている伝統の獅子舞奉納や餅まき、町を巡行する神輿(みこし)、手踊りなどの祭事は中止となった。

 厳かな雰囲気の中、山本宮司が神事を執り行い、祝詞を奏上。参列者が順番に玉串をささげていき、一日も早いコロナウイルスの終息を祈念した。

 山本宮司は「コロナの影響により大幅な縮小を余儀なくされ、残念ではありますが滞りなく営むことができました。地域の方々はじめ、全ての人がマスク着用や3密を避けるなど、それぞれができる対策に努めて終息に向けさらなる意識を強めていただきたい。来年こそは、勇壮で活気のある祭りを再び営むことができるよう願っています」と話していた。

(2020年9月24日付紙面より)

さまざまな願いを込め営まれた神事=20日、那智勝浦町の下里神社
参列者が玉串をささげた
2020年09月24日
24 下川芳美さんが優勝
 令和2年度クラブ選手権競技  (日本ダイヤモンドゴルフ倶楽部 )
2020年09月24日
25 23人が昇級
 剣道級位審査会  
2020年09月24日
26 9月定例会一般質問(終)  串本町議会  
2020年09月24日
27 災害対策やし尿処理など議論  太地町議会一般質問  
2020年09月24日
28 浮島衆院議員が訴え  県内各所で「防災月間」記念演説会  (公明党和歌山本部 )
2020年09月24日
29 認知症は進行性の病気  赤木地区でいきいきサロン  (新宮市熊野川町 )
2020年09月24日
30 カワゼンゴの花が咲く  熊野川・北山川の固有種  
2020年09月24日
31 「環境学習にもつなげたい」  渚の会がブルービーチを清掃  (那智勝浦町 )
2020年09月24日
32 色合い豊かな「ちぎり絵」  さつきサロンで作品作り  (紀宝町 )
2020年09月24日
33 安全で安心な三重目指し  熊野子ども見守り隊も参加  (キックオフ大会 )
2020年09月24日
34 紀宝トレジャーズが優勝  準優勝の有馬と県大会へ  (少年野球 )
2020年09月24日
35 お悔やみ情報
  
2020年09月16日
36 コロナ終息への願い込め
 厳かに本殿大前ノ儀  (三輪崎八幡神社 )

 新宮市の三輪崎八幡神社(上野顯宮司)で15日、同社例大祭の本殿大前ノ儀が営まれた。中村武・氏子総代会長ら祭り関係者約30人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事などを願った。

 例大祭は漁労加護、五穀豊穣(ほうじょう)、商売繁盛など地域の繁栄を願い、現在の三輪崎漁協付近にあった元宮に神様が年に1度里帰りする祭り。今年は新型コロナウイルス感染症防止の観点から大幅に規模を縮小して実施。元宮を目指して八幡神社を出発し、恵比寿(えびす)、二十四孝(にじゅうしこう)、大黒天の山車が豪快にぶつかり合いながら町を練り歩く神輿渡御(みこしとぎょ)、その他の奉納行事は中止となった。

 大前ノ儀では、厳かな雰囲気の中▽総代会▽三輪崎区▽漁業協働組合▽農業実行組合▽大黒講―の各団体が保管していた神様の神徳をいただくより代の金幣を返還。熊野速玉大社神職が祝詞、屋敷満雄区長が祭詞を奏上し、参列者が玉串を供えた。

 中村氏子総代会長は「コロナウイルスの終息と地域の繁栄を願い、滞りなく営むことができました。来年は再び勇壮な祭りができることを信じて過ごしていければ」と話していた。

(2020年9月16日付紙面より)

さまざまな思いを胸に祈願する参列者=15日、新宮市の三輪崎八幡神社
各団体の代表者が金幣を返還した
2020年09月16日
37 新型コロナへの対応学ぶ
 利用者宅を訪問して安否確認も  (かわりない会 )

 紀宝町鵜殿の老人憩の家讃寿(さんじゅ)荘で通所サービス事業を展開する「かわりない会」(牧戸光彦会長)の世話人ら16人が14日、同所で出前講座を受け、新型コロナウイルス感染症への対応などを学んだ。

 同会は毎週1回、利用者を迎えて活動しているが、7月末に近隣市町で新型コロナが発生したため、8月から活動を休止している。8月末には世話人が17人の利用者宅を手分けして訪問し、安否を確認した。

 これまでも感染症対策を講じていたが、改めて対策を身に付けようと講座を開き、紀南病院感染対策室の根本保正さんを講師に招いた。根本さんは「感染者が減ってもクラスターが発生すると一気に増加する」と述べた上で、現時点での感染経路は感染している人のくしゃみやせきで出るしぶきを吸い込む飛沫(ひまつ)感染と、触ったところからウイルスが付着する接触感染の二つと説明した。

 潜伏期間は1~14日ほどで無症状の人でも感染力があるとし「マスク着用、手指消毒、手洗いだけでなく、日常生活でも3密にならないことが大切」と示した。マスクは▽予備を用意する▽装着、外すタイミングに気を配る▽こまめに替えること―を呼び掛けた。

 今後はインフルエンザと新型コロナの区別がつかない可能性が出てくることから、マスク、手指消毒といったコロナ同様のインフルエンザ対策も求めた。

 牧戸会長は「再開を望む利用者さんが多いが、地域や国内の感染状況を鑑みながら再開時期を考えたい」と話していた。

(2020年9月16日付紙面より)

利用者宅を訪問する世話人(紀宝町社会福祉協議会提供)
新型コロナ対策を紹介する出前講座=14日、紀宝町鵜殿の讃寿荘
2020年09月16日
38 完全飼育の第3世代誕生
 3度のふ化で確信し発表  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が14日、アカウミガメの完全飼育の第3世代が今年誕生したことを発表した。

 誕生した第3世代は、2010年に生まれ現在は館内ウミガメパークで継続飼育中の第2世代個体・くしもトリオ(クー・シー・モー、いずれも雌)のうちモーが産んだ卵からふ化した。

 今年は3匹とも同パークの人工孵化(ふか)場で産卵行動を示していて、モーは計3回の同行動とその位置を確認。6月24日産卵分が8月29日、7月8日産卵分が9月2日、7月21日分が9月13日にそれぞれふ化し、飼育を担当する吉田徹副館長は繁殖可能な状態に達したと確信を得て発表へ踏み切ったという。

 確信を得るに至った3回目のふ化では50匹が誕生した。後の掘り返しで残った卵の数を確かめて正確なふ化率を計算するが、1回の産卵で100~120個産むことが知られていて今回は約半数が無事誕生した状況だという。

 くしもトリオの親に当たる第1世代は11歳時から同行動を示し15歳時の産卵で第2世代が誕生した。くしもトリオはそろって10歳で同行動を示し、吉田副館長は「完全飼育個体の子が生まれた時ほどのインパクトはないが、アカウミガメが何年で成熟するかをより深く探る点で参考になる実績だ」と第3世代誕生の意義の一端を語る。

 同館は1971年の開館当初から野生個体を館内飼育。1986年に人工産卵場を設置し、野生個体の入れ替えを適時しながら飼育環境下での繁殖を研究している。完全飼育の第1世代は1995年、第2世代は2010年、第3世代は今年にそれぞれ初誕生。吉田副館長は「累代飼育は本館の目指すところで、この飼育実績は世界的に絶滅が危惧されるアカウミガメを種として保存していく上で役立つ。完全飼育で3世代目まで繁殖に成功しているのは、今のところ本館のみで、さらに次のステップへ進めたことがうれしい。この誕生がきっかけとなり関心を持つ機関が現れたら、互いの研究を深めるため積極的に協力をしていきたい」と話している。

 第3世代は今後、モーの3回目のふ化で生まれた50匹をまず1年飼育し、第2世代同様に雌雄数匹を選抜して終生飼育個体とし残りは海へ送り出す予定という。

(2020年9月16日付紙面より)

完全飼育第3世代の個体(13日ふ化)と飼育担当の吉田徹副館長=14日、串本海中公園センター

2020年09月16日
39 串本少女バレーが優勝
 那智勝浦町総体スポ少バレー大会  
2020年09月16日
40 補正予算は8207万円  紀宝町議会定例会が開会  
2020年09月16日
41 国勢調査装う不審電話に注意  高齢者地域見守り隊が合同啓発  (紀宝町 )
2020年09月16日
42 9月定例会一般質問③  串本町議会  
2020年09月16日
43 3密回避などに協力を  宿泊避難支援事業の活用呼び掛ける  (新宮市 )
2020年09月16日
44 お悔やみ情報
  
2020年09月09日
45 早船競漕を取りやめ 例大祭に向け事故防止協議会 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(木)、16日(金)=に向けた事故防止協議会が7日夜、同大社双鶴殿であった。約20人の関係者らが、安全に例大祭が執り行われるよう注意事項などを話し合った。なお、今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から、早船競漕(きょうそう)を取りやめ、一部規模を縮小し斎行する。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。

 2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。

 上野宮司は早船競漕の取りやめについて、7月から各地区の意向を聞いていたが、いまだコロナの終息が見えない現状を鑑み取りやめに至ったと経緯を説明。「規模は縮小するが古来の習わしにのっとって執り行っていきたい」と述べた。

 今年の留意事項には▽参列の自粛を行う▽大祭供奉(ぐぶ)員を減らす▽参加者、関係者の体温検査を行う▽参加者、関係者へ手の消毒、人との距離の確保、マスク着用を呼び掛ける▽直会(なおらい)の中止―など、コロナ感染対策が盛り込まれた。

 15日の本殿大前の儀は参列を呼び掛けず神社関係者のみで営む。渡御式は参列者を例年の5分の1程度とし、神馬渡御式は同大社を出立後、登坂を通って阿須賀神社に向かい、市内を回らず同大社に戻る。神輿渡御式では神幸船神輿を使用。出立後、市内を回らずそのまま河原へ向かう。

 上野宮司は「コロナの影響で今年はさみしいお祭りになると思う。渡御することは民俗的に見ても古い風習。渡御があってこそ意味がある」と祭りへの思いを語った。

(2020年9月9日付紙面より)

例大祭に向け協議が行われた=7日夜、熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2020年09月09日
46 家族ら迎え集大成を披露
 吹奏楽部第8回定演開く  (潮岬中 )

 串本町立潮岬中学校(水上茂秀校長)の吹奏楽部(谷下好花部長、部員13人)が5日、同校体育館で第8回定期演奏会を開き現ユニットの集大成となる演奏を響かせた。

 この定演は約7年前、部員数増を背景にし校外活動が多い串本古座高校吹奏楽部の姿勢に憧れた当時の部員が一丸発起して始めた取り組み。以来3年生部員最後の出演機会として回を重ねている。

 本年度は新型コロナウイルスとの兼ね合いで中止を考えた時期もあったが、学校が対外的な関わりを避け校内未感染である状況と社会情勢にひるまず熱心に活動する部員の姿を判断材料にし、事前の呼び掛けを校区全体ではなく生徒教職員と家族に限定する形で実施を目指してきたという。

 当日は指揮者を務める坂本健斗顧問と賛助出演のOB・OGも加えた15人組で本番を迎え、家族や教職員ら約50人が来場。水上校長はつなぐ意思と自助能力の高さが現在の部員の持ち味だと評価し「熱意に満ち、思いのこもった味わいのある演奏を期待する。来場の皆さまには温かい鑑賞をお願いしたい」とあいさつして開演に花を添えた。

 プログラムは前後半の2部構成で、計10曲を演奏。演奏以外のパフォーマンスは特になかったが、後半は青色のジーンズをはいてステージの印象を切り替える趣向を交えた。後半終了後はアンコールの声が掛かり、さらに1曲を奏でて定演を締めくくった。

 坂本顧問は「臨時休業で活動できず8月の吹奏楽コンクールも中止となって音楽は無力だと感じた時期もあったが、それでも熱心に打ち込む生徒の姿を見て指導する自分もやりがいを感じた。地域に愛される吹奏楽部としてこれからも頑張っていきたい」とあいさつして来場に感謝。

 定演を終えて谷下部長(3年)は「感染の予防もある中で開催させてくれた先生方にまず感謝したい。今回はコロナウイルスで不安を感じている人に元気を出してもらうため、みんなで楽しめる定演を目指して練習してきました。今日はその力を十分に出し切ることができ、これが皆さんの楽しみになっていたらうれしい。私たち3年生は今日で引退になるけれど、2年生、1年生はこれからもみんなで力を合わせて頑張ってほしい」と胸中を語った。

(2020年9月9日付紙面より)

現ユニットの集大成となる演奏を響かせる吹奏楽部の部員ら=5日、串本町立潮岬中学校
部員らの演奏を見守る家族ら
2020年09月09日
47 命の大切さや防災学ぶ
 龍神中生徒24人が来町  (那智勝浦町 )

 和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)は4日、那智勝浦町体育文化会館と同センターで熊野地方へ体験学習に訪れた田辺市立龍神中学校の1年生24人を迎え、土砂災害についての学習を行った。2011年に発生した紀伊半島大水害の被災者で、同水害の語り部を続ける同町井関の防災士・久保榮子さんが紙芝居などを用いて水害当時の状況を伝え、生徒らは命の大切さや災害への学びを深めた。

 同校では以前より、現地に赴いての体験学習を各学年で実施している。1年生は昨年から「紀南体験学習」として、同町と串本町を訪れている。

 1泊2日で地方の文化や食の大切さ、自然を学び考える内容となっており、生徒らは3日に同町の大門坂を歩き串本町へ。天候不良のため、予定していたシュノーケリングは中止し、海中公園や南紀熊野ジオパークセンターで翌日の土砂災害について事前学習を行った。

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■土砂災害について



 坂口所長は土砂災害は命を落とす確率が高く、身近で発生している災害であると説明。土石流や地滑り、がけ崩れ、深層崩壊があるとし、事例ごとに画像や動画をスクリーンに映し出した。

 和歌山県は80%が山地であり雨が多いため、毎年土砂災害が発生していることを知ってほしいと述べた。「紀伊半島大水害時には田辺では深層崩壊や土石流が発生し、新宮市や那智勝浦町では土石流が発生した」とし、「災害時は早めの避難を」と呼び掛けた。

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■紙芝居と○×クイズ



 久保さんは自身の水害体験をまとめた紙芝居を披露。「激流に流された」「フェンスに引っ掛かり助かった」「夫を失った」「娘との再会」などの実体験を、感情を込めて読み、生徒は真剣な表情で内容に耳を傾けていた。また、近所の住民に聞き取った当時の状況を紹介し、自助や共助の大切さを説明した。

 その後、久保さんはウサギのコスチュームで登場。素早い避難の重要性を表すために「脱兎(だっと)の如(ごと)く」といわれるウサギをコスチュームにしたと話し、○×クイズを実施。「自分の命は自分で守る」「電気、水道、ガスで一番失ってはいけないのは電気である」などの防災に関する問題を出し、生徒は楽しみながら学びを深めた。

 久保さんは「早めの避難には準備が必要。そして自分の命や家族、近所の方の命も大事。どうか私の紙芝居を教訓にしていただき、命が守れるように行動してほしい」と締めくくった。

 生徒を代表し、山本浬(かいり)君が「今日は防災について早めの避難で大切な命がたくさん守れることが分かった。学校へ戻りみんなに伝えていきたいです。ありがとうございました」と感謝を述べた。

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■啓発センターで学ぶ



 久保さんらの講演後、生徒らは市野々地区にある土砂災害啓発センターに移動。実験装置を用いて砂防えん堤の効果や重要性を理解するとともに、実際の砂防えん堤の前でその仕組みや種類などの説明を受けた。

 新行靖校長は「どのような災害が起きるか分からない。中学生は家族や地域を助けることができる力を持っている。減災・防災に携わることのできるリーダーになってほしい」と語った。

(2020年9月9日付紙面より)

久保榮子さんが水害の様子を伝えた=4日、那智勝浦町体育文化会館
実験装置で土石流などを学んだ=同日、土砂災害啓発センター
2020年09月09日
48 園児がプレゼント手作り
 わかば保で敬老の日に向け  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町天満のわかば保育園(山田眞理子園長、園児81人)では現在、21日(月・祝)の「敬老の日」に向けたプレゼント制作が進んでいる。

 同園が開いている敬老会には例年100人を超える祖父母が参加し、園児の歌やダンス、触れ合い遊びで楽しい時間を過ごす。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、全員でプレゼントを手作りすることになった。

 園児たちは年齢に合わせ、スタンプを押したり、花やトンボを工作したりしてメッセージカードを飾った。5歳児は紙を絵の具で染めるところからスタートし、ピンクやオレンジのコスモスの飾りを完成させた。

 同園では運動会に向けた行進や鼓笛隊の練習も始まっており、毎日元気な声が響いている。山田園長は「規模を縮小したり、入場制限を掛けたりと工夫しつつ、園児たちが楽しみにしている発表会や運動会などを開いていきたい」と話していた。

(2020年9月9日付紙面より)

コスモスの飾りを工作する5歳児=8日、那智勝浦町のわかば保育園
スタンプでカードを飾る=8月25日、那智勝浦町のわかば保育園
2020年09月09日
49 自分の命は自分で守る  井田小全児童が防災学習  (紀宝町 )
2020年09月09日
50 「元気の秘訣は食べること」  山際さんら100歳の長寿祝う  (紀宝町 )
2020年09月09日
51 当局初日に23案件を上程  古座川町議会9月定例会始まる  
2020年09月09日
52 外壁や設備に影響及ぶ  トルコ記念館で落雷  (串本町 )
2020年09月09日
53 本を知り、人を知ろう  ビブリオバトル開催に向け  (新宮・東牟婁 )
2020年09月09日
54 コロナ対策などを上程  9月定例会が開会  (那智勝浦町議会 )
2020年09月09日
55 「これからも元気でいる」  下茂光卋さんの百寿祝う  (新宮市 )
2020年09月09日
56 お悔やみ情報
  
2020年09月03日
57 再興から33年記念し
 写真集「熊野修験」を発刊  (世界遺産熊野本宮館で写真展も )

 三重県出身のフリーカメラマン、森武史さん(62)が写真集「熊野修験」を月兎舎より出版した=写真。B5横長判並製140㌻(カラー120㌻、モノクロ20㌻)。発刊に当たり1日、森さんと那智山青岸渡寺の髙木亮英副住職が田辺市本宮町の「世界遺産熊野本宮館」で会見を開き「写真集の発刊は皆さまのご尽力と神仏のご加護のおかげ」と感謝を述べた。

 写真集は、1988(昭和63)年、髙木副住職が熊野修験を再興してから33年の節目を記念するもの。

 約1300年前に役行者(えんのぎょうじゃ)によって開かれ、各地の霊場へと広がっていった修験道。中でも那智の滝や大峰山脈を有する熊野は日本第一霊験所として多くの山伏が修行に訪れ、全国各地へ熊野信仰を広めていった。しかし、1872(明治5)年、廃仏毀釈(きしゃく)の世情の中、修験道廃止令により熊野修験も途絶した。

 髙木副住職は父・亮孝氏(青岸渡寺第7世大僧正)の遷化の際、遺品の中に山伏装束を発見。亡父の遺志が熊野修験の再興であったことを知り、父への追善供養と自らへの使命感から再興を決意した。

 髙木副住職は1988(昭和63)年、大峰山脈の南奥駈ルートを整備していた「新宮山彦ぐるーぷ」の力を借り大峯奥駈修行を、92(平成4)年に那智四十八滝回峰行、94(平成6)年に葛城二十八宿修行を復活させた。

 2001(平成13)年当時、熊野古道を撮影していた森さんは、髙木副住職に大峯奥駈道の案内を依頼したことをきっかけに修験道の精神性に引かれたという。「髙木副住職の功績を残したい」との思いから修行に同行することになり、以降約20年にわたり山林抖擻(とそう)する山伏らの姿を撮り続けた。

 完成した写真集を前に森さんは「ぜひ手に取ってもらって山伏の自然に対する思いを感じ取ってほしい」。

 髙木副住職は「迫力がひしひしと感じられる。一コマ一コマが思い出深い。熊野修験を後世に残す意義深い本だと思う」と述べ「目に見えない、言い表しがたいものが熊野三山にはある。人それぞれに応じた霊験や癒やしを求めて多くの人がやってくる。これからも多くの人に来ていただき、熊野の大自然を感じ自己を見つめていただければ」と話していた。

 写真集は本体価格2500円(税別)。発行部数は2000部で、大阪、京都府、和歌山、奈良、三重県の主要書店や月兎舎ホームページ(https://www.i-nagi.com)、楽天ブックスやAmazon(アマゾン)などで購入可能。

 また、今月30日(水)まで、同館北棟展示スペースで再興三十三周年記念写真展「熊野修験」を開催している。開館は午前9時~午後5時。

(2020年9月3日付紙面より)


写真集を手に、カメラマンの森武史さん(左)と髙木亮英副住職=1日、田辺市本宮町
2020年09月03日
58 収穫の喜び分かち合う
 高田小・中が稲刈り  (新宮市 )

 新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)の児童生徒18人と教職員は8月31日、地域住民らと総出で学校田「たか田んぼ」の稲刈りをした。

 同校伝統の取り組みで、子どもたちに農業の喜びや苦労、地元の自然の大切さを知ってもらうことが目的。2015年に育友会の溝口亮会長らの呼び掛けで米作りを復活させ、今年で6年目となる。

 例年は教職員が稲刈りの手順を教えるが、今年は小中合同の縦割り班を作り、中学生が鎌の使い方や稲わらの結び方を教えた。児童生徒は互いに声を掛け合い、こまめに水分補給をしながらずっしりと実った稲穂を刈り取った。今年はシカやサルの食害もあったが、地域住民らも無事に収穫を迎えて喜びを分かち合った。

 久保凜花さん(中1)は「今年は中学生が稲刈りを教えるということで、責任感が強まった。小学生の子たちはすごく活躍してくれた。去年に比べて稲が大きく育ってくれ、香りも強い気がする。今から新米を食べるのが楽しみ」と語った。

 収穫した稲穂は新高田会館前の歩道の柵で乾かした後、脱穀作業をする予定にしている。

(2020年9月3日付紙面より)

たか田んぼで稲刈り=8月31日、新宮市
2020年09月03日
59 子育て支援セなど再開
 「緊急警戒宣言」解除受け  (紀宝町 )

 三重県は8月31日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため県独自で出していた「緊急警戒宣言」を解除した。これを受けて紀宝町社会福祉協議会は、1日をもって分散勤務を終了し、神内福祉センターへの外部立ち入り禁止も解除した。今後もマスク着用や手指消毒、3密回避といった対策を継続する。

 神内福祉センター内の子育て支援センターも1カ月ぶりに再開し、初日から親子が遊び場に参加した。淡海順子センター長は「親子で安心安全に利用していただけるよう、マスク着用や手指消毒はもちろん、おもちゃを滅菌庫で消毒したり、空気清浄機を設置したりもしています。残暑が厳しい中ですが、育児の息抜きに遊びに来てください」と呼び掛けている。

 新型コロナに対応した事前行動計画(タイムライン)を運用している紀宝町も町独自の「緊急事態宣言」を解除。熊野市、御浜町など近隣市町で14日以上感染者や濃厚接触者が確認されていないことから、タイムラインのステージを4から3に引き下げた。町では引き続き感染予防啓発に取り組み、週1回の対策本部会議で各課の対応を確認していくという。

(2020年9月3日付紙面より)

親子で遊び場に参加=1日、紀宝町の神内福祉センター
2020年09月03日
60 習熟と意識高揚に努める
 全署規模で災害警備訓練  (串本警察署 )

 串本警察署(﨑口忠署長)が2日、総合災害警備訓練に取り組み要領習熟と意識高揚に努めた。

 この訓練は、県警察本部が部内奨励する「災害に備える日」(毎月5日)の活動の一環。普段は署内各部署またはその連携の範囲で取り組む形が定着しているが9月は関東大震災(1923年9月1日発生)にちなむ防災の日を軸とする防災週間によりいっそうの意識高揚が全国規模で求められる状況があり、同署も例年この訓練を計画し全署規模で取り組んでいる。

 本年度計画した訓練項目は▽徒歩と車両による警察官の緊急避難訓練〈庁舎から代替指揮所まで〉▽簡易レッカーによる放置車両排除訓練▽信号機滅灯対策訓練―の三つで、当日は訓練開始まもなく強い雨が降り出したが、一部内容を変更しながら有事は荒天もありとして対処し﨑口署長ら署員20人と大水崎避難路の使用時にまたぐ線路上の安全確保などで協力したJR串本駅の三輪順平駅長ら駅員5人が臨んだ。

 緊急避難訓練は海抜約3㍍にある庁舎から同約54㍍にある同所まで署員と車両を速やかに上げて事後対応につなげる(警察機能を被災で損失させない)ことを目的とした定番の項目。車両排除訓練は簡易レッカーの要領習熟を目的とした新規項目で、今回は軽四輪貨物自動車(トラックタイプ)の四輪に簡易レッカーをはめて4人がかりで押し動かすまでの流れを実践した。

 信号機滅灯対策訓練は国道42号西向信号交差点を実際に滅灯して実施。警察官が素養として身に付けている手信号で交通誘導を実践した。

 全体指揮を務めた同署交通課の楠間慎也課長は「いつ起こるか分からない災害に対する心の準備を常に持ち、今後も継続的に訓練に取り組んで避難対策や応急対策を高めていきたい」とコメント。

 同訓練を見届けた﨑口署長は「警察には住民を救助する責務があり、それは訓練を重ねないと円滑に発揮しがたいものでもある。この訓練を通して不備や支障があれば今後検討し、災害に備えてほしい」と署員の今後を期待した。

(2020年9月3日付紙面より)

代替指揮所への緊急避難を始める署員=2日、串本警察署
簡易レッカーによる放置車両排除訓練の様子=同日、串本警察署代替指揮所
2020年09月03日
61 優勝は久保正彦さん
 もみじ会、8月ゴルフコンペ  
2020年09月03日
62 感謝や思いやりを忘れず
 王子サッカー教室監督・大谷康央さん  
2020年09月03日
63 家賃支援給付金申請サポート会場延長  新宮市  
2020年09月03日
64 下水道管路施設災害支援協定を締結  和歌山県  
2020年09月03日
65 第3波に備え、早期の対策を  2団体が要望書を提出  (那智勝浦町 )
2020年09月03日
66 3億円の損害賠償請求へ  入鹿温泉ポンプ改良工事不履行で業者に  (熊野市 )
2020年09月03日
67 新しい友達や先生迎える  丹鶴幼稚園で始業式  (新宮市 )
2020年09月03日
68 鵜殿体育館で修繕工事  15日まで全面休館  
2020年09月03日
69 2学期がスタート!  うどの幼稚園で始業式  
2020年09月03日
70 道路整備促進を要望  東紀州に高速道路をつくる会  
2020年09月03日
71 新議員迎えて体制整える  当局案件審議に先立って  (串本町議会 )
2020年09月03日
72 広報新宮9月号の表紙に  緑丘中学校1年・中口優菜さん  
2020年09月03日
73 お悔やみ情報
  
2020年09月02日
74 4頭捕獲し幸先良いスタート
 鯨類追い込み漁が解禁  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁され、太地いさな組合(田中清仁組合長、21人)の漁船12隻が午前5時ごろに太地漁港を出発した。初日からハナゴンドウ1頭、バンドウイルカ3頭を捕獲し、幸先良い漁のスタートを切った。

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■出港時の様子は



 国際捕鯨委員会(IWC)脱退や商業捕鯨の再開が注目されていることから、同町では反捕鯨活動家による抗議や違法行為などに対し例年、和歌山県警と海上保安庁が連携し、厳重な警備態勢を敷いている。

 この日、東の浜駐車場では反捕鯨活動家と思われる人物の姿もあったが、目立った混乱はなかった。

 現地警備を行う新宮警察署によると、「早朝の段階では活動家などの目立った動きはない。例年と同じく厳戒態勢を敷き、引き続き警備に当たる」と話していた。

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■追い込み漁では



 晴天に恵まれた初日、船団は7㍄(約12㌔)ほど沖へ向かった。出港から約4時間後の午前8時50分ごろ、ハナゴンドウとバンドウイルカの群れを発見し、同町の畠尻湾に4頭を追い込んだ。いずれも体長は約2・8㍍ほど。

 同漁協によると、捕獲された鯨類は生体のまま、同町開発公社が水族館などに販売するために買い取ったという。

 太地漁業協同組合の貝良文専務理事は「幸先の良いスタートでうれしい。海水温が高いため心配していたが、天候にも恵まれ良かった」と述べた。

 初日の操業を終えた田中組合長は「出初めで捕獲でき安心した。海保や警察の方のおかげで安心して操業ができる。台風もあるが今後も頑張っていきたい」と語った。

 なお、漁期はゴンドウクジラ類が来年4月30日、イルカ類が来年2月までとなっている。

(2020年9月2日付紙面より)

バンドウイルカなどを追い込んだ=1日、太地町の畠尻湾
早朝に出港した船団
2020年09月02日
75 新米の収穫作業に汗
 丸山千枚田で稲刈り体験始まる  (熊野市 )

 熊野市紀和町の丸山千枚田で8月29日、稲刈り体験が始まった。例年は市と市ふるさと振興公社の共催で9月上旬に「稲刈りの集い」を催し、1000人近い参加者があるが、今年は新型コロナウイルス感染予防のため、6日(日)まで期間を設けてオーナーを対象にして実施する。

 昨年は天候不順で中止となった集いだが、今シーズンの初日は「勤労者地域づくり等参画支援事業実行委員会」(吉川秀治実行委員長)が募ったメンバー約70人が午前9時30分、10時、10時30分の3班に分かれて県内各地から到着。早速鎌を手にし、マスクやフェースシールドを着用して稲刈りや刈り取った稲を束ねる作業に励んだ。千枚田で栽培するのは早場米の「あきたこまち」。「丸山千枚田保存会」(喜田俊生会長)の会員10人も早朝7時から準備作業を進め、稲刈りの手伝いやアドバイスにも努めた。喜田会長は「今年は獣害が少なく、米の出来も良いが、刈り取りが遅れている。あまり遅れると、精米したときに米が割れる」と気にしていた。

 勤労者地域づくり等参画支援事業実行委員会は県内の労働団体、労働福祉団体、経営団体で構成する団体で、勤労者の地域や家庭でのワーク・ライフ・バランスを推進するための活動を展開している。吉川実行委員長は「千枚田の田植えと稲刈りは、うちの活動の2本柱。今は自粛で我慢の夏休みですが、楽しい思い出を」と呼び掛けた。体験に参加した南熊地区労働者福祉協議会の中家嗣仁会長は「主催者の思いをしっかりと受け止め、コロナの感染予防に努め、無事に事業が終了できるように」とあいさつした。精米後に分配される新米は、参加者や県内各地の「こども食堂」に分配されるという。

 本年度のオーナー数は105組146口で655人。稲刈り体験には8月30日に13組54人、9月5日(土)14組28人、6日(日)9組32人、その他5組56人の申し込みがある。

(2020年9月2日付紙面より)

保存会の会員も参加者と汗を流す=8月29日、熊野市紀和町の丸山千枚田
2020年09月02日
76 追記事項や教育大綱を協議
 令和2年度総合教育会議  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は8月31日、町役場で教育に関する重要課題を検討するための令和2年度第1回総合教育会議を開いた。堀順一郎町長や岡田秀洋教育長、町職員、同教育委員らが出席。学校教育や生涯学習などを主とする教育委員会の事業方針を確認し、町が定める教育大綱の素案を協議した。

 総合会議は「地方教育行政の組織および運営に関する法律」の改正に伴い設置された。町長と教育委員を構成員として、基本公開で開かれている。

 堀町長は「コロナの関係で教育の周辺が影響を受けている。9月議会にはICT化のために必要なタブレット端末導入に係る予算を計上している。学校教育と生涯学習の関係、少子化などについて皆さまからご意見をいただきたい」とあいさつ。

 会議では学校教育課と生涯学習課がそれぞれの方針や事業の経過を報告した。2016年に策定された教育大綱は「ふるさとの明日を担う人づくり」を基本理念や指針として定めている。期間は本年度と来年度の2年間。

 素案では▽義務教育期間で全ての子どもたちの基礎学力習得に取り組む▽いじめ・不登校の解消を目指し、「学級集団・学習集団・仲間づくり」の育成・充実に取り組む▽「健やかな体の育成」「体力の向上」に取り組む▽安全教育の推進・充実に取り組む▽「ふるさと学習」の充実に取り組む▽人権・同和教育の推進・充実に取り組む▽ICTの効果的活用および情報モラルの指導・啓発に取り組む▽国際理解教育の充実に取り組む―などの14項目を柱にしていると説明。

 また、前述の取り組みに対して追記事項があるとし、「新しい生活様式の啓発・普及を」、ふるさと学習の資料の「活用・発信」、「あらゆる状況下でも児童生徒の学びを保障する(『個別的な学習』『遠隔学習』『リモート授業』等)環境整備と活用」などを挙げた。

 堀町長は細かな追記や変更を指摘。さらにふるさと学習の追記分と串本町田原に建設中のロケット基地「スペースポート紀伊」の小型ロケット発射を挙げ、「星空や宇宙に目を向けていくのは良いこと。宇宙に興味関心を持つ、青少年育成を。前向きに視野が広がっていると思う」と話した。

 委員は小学校の新入生の推移が11年度から20年度までの10年間で36人減となり、26年度までの小学校新入生の人数見込みが66人になることに触れ、「統合などを考える場合は地域の状況や課題、要望の把握が必要になる。多くの事柄を考えながら、どうすれば子どもたちにとってより良い環境になるかを検討していくべき」などと意見した。

(2020年9月2日付紙面より)

教育大綱などが話し合われた=8月31日、那智勝浦町役場町長室
2020年09月02日
77 愛称は「丹鶴ホール」
 新宮市文化複合施設  

 来年秋ごろの開館に向け整備が進められている新宮市文化複合施設の愛称が「丹鶴ホール」に決まった。市文化複合施設愛称選定委員会により応募総数1010件の中から選出された。8月31日に市役所で表彰式が行われ、最優秀賞に選ばれた大門立身(たつみ)さんの代理・大門順子さんと、優秀賞「たんかくホール」の下古谷光代さん、同賞「ICOLE(いこれ)」の県立新宮高校3年・奥野珠々(すず)さんに田岡実千年市長から賞状などが手渡された。

 市は、丹鶴小学校跡地で建設工事が進む同施設について「幅広い世代の市民に、施設に親しみを持ってもらえるように」と、「施設のイメージを表現した、誰もが分かりやすく親しみやすいもの」などを条件に愛称を募集。7月に文化複合施設関係者、文化活動関係団体、学校関係者、中高生らによる委員会で選定を行い、入選候補作品の権利関係調査を経てこのたびの決定・発表に至った。

 表彰式に当たり、田岡市長は「全国から1010件もの作品を応募いただきうれしい。それだけ皆さまから注目いただいている施設なのだと改めて感じた」とあいさつ。

 選定委員会では「歴史ある丹鶴という地名を残したい」「市内外問わず愛称名を聞いたときにどこにあるのか分かりやすいものがいい」といった意見が多かったことが決め手と説明し、「『ホール』という言葉には『玄関』という意味もある。丹鶴ホールという愛称を持って、施設が市民の皆さまの日々の文化活動や生涯学習における玄関となるような施設を目指したい」と述べた。

 表彰を受けた順子さんは「夫婦で一緒に考えた。丹鶴という名前を残したいと思いました」と喜びを語り「市民にとって憩いの場所として、また町おこしの起爆剤となるような施設になってほしい」と期待を込めた。

 「丹鶴ホール」は今後施設の愛称として、情報発信や各種イベントに活用していく予定。

(2020年9月2日付紙面より)

表彰を受けた(前列左から)下古谷光代さん、大門順子さん、奥野珠々さん=8月31日、新宮市役所
2020年09月02日
78 サンドブラスト体験始まる  旧矢渕中学校浅里分校で  (紀宝町 )
2020年09月02日
79 プラモデルやフィギュアずらり  紀宝町鵜殿・金野憲雅さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年09月02日
80 絆深め残りの4カ月を  新宮青年会議所が第17回総会  
2020年09月02日
81 9月定例会が開会  一般会計補正など28議案  (新宮市議会 )
2020年09月02日
82 にぎやかな声響く  きたやま保でお楽しみ会  
2020年09月02日
83 楽しさ詰まった絵が並ぶ  きよもんで第2回弁天画会展  (那智勝浦町 )
2020年09月02日
84 自分の命を守るために  王子ヶ浜小で着衣泳  (新宮市 )
2020年09月02日
85 2海水浴場遊泳期間終了  関係者遊泳資材など撤収  (串本町 )
2020年09月02日
86 決算案含む40案件を上程  串本町議会9月定例会始まる  
2020年09月02日
87 お悔やみ情報