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2021年01月22日
1 地域のシンボル守りたい
 ヒカンザクラが危機に  (那智勝浦町 )

 早咲きで知られるJR那智駅前のヒカンザクラ(緋寒桜)が枯れ始めている。この地方で一番早く、1月初旬から咲き始め、併設する道の駅を訪れる人を和ませてきたこのヒカンザクラが危機的な状態になっている。

 那智駅周辺にはホームなどに数本のヒカンザクラがあるが、枯れ始めているのは駅前広場中心にある、シンボルとしてすっかり定着しているサクラ。例年ならメジロやミツバチが訪れて大変にぎやかになり、カメラやスマートフォンで撮影するカメラマンや観光客の姿が多く見られる。

 数年前から勢いがなくなり、枯れた部分を剪定(せんてい)などしてきたが、樹勢は弱るばかり。勝浦側(西側)の幹は現在花が咲いているが、同所農産物直売所側(東側)の幹はほとんど枯れた状態になっている。

 管理する那智勝浦町農林水産課では、東牟婁振興局林務課に相談し現在対策を整えている。東側の幹に関しては、落下などの危険性があるため切除することも検討しており、西側の幹は、2月に寒肥をするための準備を進めているという。

 また、県の林業試験所の助言で、生きている幹から出た枝を数本採取して山桜を台木に接ぎ木をして育てており、枯れてしまったときのために備えている。

 町担当者は「地域のシンボルである大切なサクラなので、なんとか復活させられるように努力したい」と話している。

(2021年1月22日付紙面より)

シンボルのヒカンザクラが枯れ始めている=18日、JR那智駅
2021年01月22日
2 高校生が研究成果発表
 工業系高校6校をつなぎ  (和歌山県 )

 和歌山県内6校の工業系高校をオンラインでつないで20日、第37回工業教育研究発表大会が開かれた。新宮市の県立新翔高校(東啓史校長、生徒326人)でも建設技術系列の2年生6人が参加し、映像を通じて県内の工業高校生による研究成果発表に耳を傾けた。

 和歌山県高等学校教育研究会工業部会(西村文宏部会長)とわかやま産業を支える人づくりネットワーク会議による恒例の大会。和歌山工業高校を発表会場とし、紀北工業高校、箕島高校、紀央館高校、田辺工業高校、新翔高校、県内企業をつないで約1000人が参加した。オンラインでの開催は今回が初めて。

 西村部会長は「新型コロナウイルスによる臨時休校や就活日程の変更など厳しい環境の中で、工業を生かして研究を行い、一定の成果を出してくれて非常にうれしい。そこまで導いてくださった教職員や関係機関の方々に感謝いたします」とあいさつ。

 作文部門では、4人が3年間の高校生活について発表。実習やコンテスト出場を通じた技術の習得、危険物取扱者や機械加工技能士といった国家資格の取得、部活動の経験を通じた自らの成長を語った。

 Webプレゼン大会では「水準測量を用いた校舎各階の標高測定と津波防災への活用について」「紀の国わかやま総文、および文化祭2021のカウントダウンボードの製作」「ミストシャワーの製作」など社会貢献を見据えた個性豊かな発表がなされ、審査委員による質疑も行われていた。

(2021年1月22日付紙面より)

オンラインで研究発表=20日、新宮市の県立新翔高校
建設技術系列の生徒たち
2021年01月22日
3 2期生9人が学び始める
 ころころ教室第2期始まる  (串本町 )

 串本町地域包括支援センター主催の介護予防教室「ころころ教室」の第2期が20日、町立体育館を拠点にして始まった。今期は寒さやコロナ禍が増す中での事前募集となったが、9人が2期生として受講登録。期間中は継続参加を希望する1期生と共に健康づくりに欠かせない知識を学び、家庭における実践の定着を目指す。

 国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した「在宅高齢者運動指導支援員雇用促進事業」の一環で昨年9月から始まった同教室。外出自粛などで過ごす機会が増えている家庭内での健康づくりを促して介護予防を図ることを目的とし、そのために欠かせない運動、栄養、口腔(こうくう)の各知識を一連のものとして伝える内容で帯開講している。

 1期当たりの開講数は9回。昨年9~12月に第1期を実施し、14人が受講登録をして取り組んだ。第2期もコロナ禍の情勢を鑑みて定員を先着15人に抑え、同日から3月31日(水)までの間で2月の3日(水)と24日(水)を除いた水曜午後定例で全9回帯開講することを広報くしもとで告知。1期生による誘いの協力も得ながら、2期生を募集した。

 第2期は、継続受講を希望する1期生が2期生のサポート役を兼ねて自由参加。初回は2期生9人と1期生5人が出席し、同センターを代表して保健師の中まどかさんがこの教室の趣旨や目指すところ、理学療法士や保健師、栄養士など専門職が運営を支えていることなどを伝えて歓迎した。

 以降は同支援員の理学療法士・原井祐弥さんが推奨する準備体操や転倒の不安解消を意識しながらの運動指導をし、体力テストや体成分分析装置「InBody」による測定を実施した。

 この教室は受講前に感染症予防対策として手指消毒と検温をし、併せて血圧の確認を実施。前述した測定は期間終盤にも再度行い、それら結果の変化を見て受講の成果を実感し家庭での健康づくりの意欲を高める材料とする仕組みも取り入れている。

(2021年1月22日付紙面より)

理学療法士の原井祐弥さんから運動指導を受ける受講生=20日、串本町立体育館
体成分分析装置による測定の様子
2021年01月22日
4 園児ら火災想定し避難
 木の川認定こども園  (新宮市 )

 新宮市木ノ川の幼保連携型認定こども園「木の川認定こども園」(丸本知加子園長)で20日、新宮市消防本部(越水薫消防長)と合同で、火災を想定した自衛消防訓練を実施した。0~5歳までの園児48人は職員の誘導に従い、駆け足で施設上にある白龍山宝珠寺(西昭嘉住職)へ避難した。

 同園によると、消防と共に園児も参加しての取り組みは初だという。訓練は調理員の休憩室から出火した想定で行われた。避難を促す放送直後には職員が連携して園児を屋外へ安全に避難させた。

 同寺境内では消防隊員が職員に対して消火器の種類や使用方法を説明。水消火器による実践訓練では「先生頑張って」と職員を応援する園児の姿も見られた。

 その後、園児は同園駐車場で防火服の紹介を受け装備を約40秒で整えるもようを見学。子ども用の防火服に着替えたり、消防車両に乗車するなどさまざまな体験を通し、火災予防を学んだ。

 市消防本部の中西淳消防係長は「熱心に取り組んでいただき感謝しています。子どもの頃から火災予防に触れることは重要。職員の皆さまには火災予防の大切さを広めてもらえたら。園児の皆さんには将来、消防士になりたいという夢を持っていただけたらうれしい」と話した。

 丸本園長は「指導いただきました内容を職員で話し合い、毎月の訓練に生かしていきたいです」と語った。

 訓練後、園児は隊員に対して元気いっぱい「ありがとうございました」と感謝を伝えた。

(2021年1月22日付紙面より)

全力で高台に避難する園児ら=20日、新宮市の木の川認定こども園
防火服に袖を通し記念撮影
2021年01月22日
5 一方通行の逆走に注意  看板設置で注意呼び掛け  (新宮警察署、新宮市 )
2021年01月22日
6 聞こえないことを理解  神倉小で手話教室  (新宮市 )
2021年01月22日
7 絵本や紙芝居を読み聞かせ 下里中1年生が母校で (那智勝浦町)
2021年01月22日
8 授業環境整備など高く評価  紀南高校の込宮徳隆教諭  (文科大臣表彰 )
2021年01月22日
9 楽しみながら無事故誓う  うどの幼稚園で交通安全を学ぶ  (紀宝町 )
2021年01月22日
10 紀南病院へのアクセス向上  町道整備で御浜IC変更へ  (御浜町 )
2021年01月22日
11 10人乗りゴム製ボート取得  花見ツアーの実現目指して  (古座川町観光協会 )
2021年01月22日
12 お悔やみ情報
  
2021年01月20日
13 海難救助に尽力
 熊野灘水難救済会を表彰  (第五管区海上保安部 )

 串本海上保安署は18日、太地町の太地町漁業協同組合で、昨年11月に発生した帆船(ヨット)座礁事故の乗員救助に尽力した熊野灘水難救済会太地町支所(脊古輝人支所長=同町漁協組合長)に対し、第五管区海上保安本部長表彰の伝達を行った。

 漁業関係者を中心に組織される同救済会は、海で遭難した人々の救助を行う民間のボランティア団体で、同町と串本町に支所がある。

 同署によると、事故は神奈川県船籍の50~60代の男女3人が乗る全長9・8㍍の帆船が太地町沖で座礁し、118番通報を受けた同署が巡視艇むろづきで救助に向かったもの。当初はヘリコプターによる救助も検討していたが、夜間に加えてこの日は磯波もあったことから断念したという。

 救助協力の要請を受けた脊古支所長と救助員の貝良文さん(同町漁協専務理事)、〆谷(しめたに)和豊さん(同町漁協参事)が漁船で駆け付けたが浅瀬のため、一度引き返し小型船に乗り換えて現場に到着。「明るくなるまで船で待機する」と話す乗員を同署の職員と共に救助し、小型船に乗せて港まで連れ帰った。その数時間後には帆船の船体はバラバラになったという。

 内海浩一署長は「水難救済会は明治22年から全国で設立されている歴史ある組織。むろづきは串本町から新宮市までをカバーすることになるため、熊野灘水難救済会の皆さまは非常に心強い存在。感謝しています」と話した。

 貝さんは「磯を知らないと危険。二次災害が発生する危険性がある。バラバラになった船体は3日間かけて漁協の組合員が有志で片付けてくれた。漁協も休業補償や漁業補償も要求しなかった。こういうときはお互いさま」と語った。

 脊古支所長は「朝、現場に行ってみてびっくりした。船体がバラバラになっていた。助けることができてわれわれもうれしいです」と話した。

(2021年1月20日付紙面より)

救助作業に尽力した皆さん=18日、太地町漁業協同組合
2021年01月20日
14 終息願い鬼面札づくり
 熊野那智大社で節分準備進む  (那智勝浦町 )

 2月2日(火)の節分を前に那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)では「鬼面札」や福升の準備が行われている。18日は神職や巫女(みこ)が鬼面札作りの作業を進めていた。

 災難よけのお札「鬼面札」と縁起の良い「福桝(ふくます)」を作っている。鬼面札はしめ縄の輪の中に赤鬼・青鬼を封じ込めた図柄で昭和44年に3代前となる篠原四郎元宮司が作成した木版画で翌45年から授与。独特の絵柄が人気で昨年末から予約が入るという。

 神職が縦35㌢、横45㌢の画仙紙に那智の滝の水で溶いた墨を版木に付け1枚ずつ刷り出し、巫女が「那智宮印」を押して、2000枚を仕上げる。モミの木製の福升は5合升せ1升の半分であることから「繁盛(半升)升」ともいわれ350個作るという。

 𠮷田遥紀権禰宜(ごんねぎ)は猛威を振るう新型コロナウイルスの現状に触れ、「今年は特に厄災の象徴とされる鬼を閉じ込めた鬼面札には感慨深いものがあると思う。終息の願いも込めて作成しているのでおまつりいただき、少しでも安心感を持っていただければ」と話した。

 鬼面札はこの日の午後から社頭で授与が開始。鬼面札は1枚800円、福升は1500円、福豆が300円。郵送授与希望時は別に送料が必要で、申し込みはFAX(0735・55・0643)かメール(nachi@kumanonachitaisha.or.jp)で受け付けている。問い合わせは同大社(電話0735・55・0321)まで。

 同社によると、124年ぶりとなる来月2日の節分行事はコロナ対策を万全に施し、午前10時と午後1時から実施するという。

  □     □

■那智山青岸渡寺では

 西国三十三所第一番札所である那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)では例年多くの参拝者が訪れる「節分会豆まき会式」を新型コロナの感染拡大防止の観点から中止する。

 同寺によると、節分で使用する祝升の作成や豆まき行事は実施せず、節分のご祈とうのみ執り行うという。

(2021年1月20日付紙面より)

新型コロナウイルス終息の願いを込めながら節分準備が進められた=18日、那智勝浦町の熊野那智大社
2021年01月20日
15 打ち上げ時にできること探る
 町WSを挑戦の第一歩に  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校CGS部(森陽翔部長、部員20人)が18日、串本町のロケット事業に関するワークショップ(WS)に参加した。同部は打ち上げ時の地域貢献を今後の活動の中に思い描いていて、その挑戦の第一歩として同事業に対する意見をまとめつつ自分たちにできることを探った。

 このWSは、同町が本年度誘客多角化等実証事業の一環で実施。住民がロケット事業を自分事と意識できるよう基本情報を託して意見を聴取する目的で、学校や町民を対象にして開いている。

 その割り当てを得た同校は、第2回宇宙シンポジウムin串本に参加するなど関心が高い同部が受けることとした。事前の調整で部員はこのWSの序~中盤のロケットや人工衛星の基本情報をすでに得ていると判断し、教材「スペースポート紀伊まるわかりブック」を配って説明に代える形にして省略。終盤の内容「ロケット打ち上げを楽しもう」の解説を足掛かりにして同事業への意見をまとめる流れでこのWSに取り組むこととした。

 講師は南紀串本観光協会付けで要請を受けた坂本直弥さんが担当。打ち上げにはさまざまな関わり方が考えられることや、地域が迎える見学者にはコアな人(=ロケット好きで通う人)とライトな人(=興味が湧いて見に来る人)がいるなどの特色を伝えた。

 その内容を踏まえて部員は四つの班に分かれ、▽食▽土産▽リピートのこつ―の3項目で個々のアイデアを集約。項目内区分をしながら考えを深め、班の意見として全体発表した。

 食の面では見学時の軽飲食は不可避でその前後で地元の名物も味わってもらうことも含めてロケットと絡め楽しんでもらう、土産の面でもロケットにちなんだ文具や小物、菓子など身近なグッズでロケットを感じられるような商材開発を進める、といった傾向を帯びたアイデアが複数挙がった。

 リピートのこつでは▽スタンプラリー(=見学回数に応じて非売品を贈呈)▽フォトコンテスト(得た秀作を商材開発に生かす)▽専門家による講演会(見学の付加価値を増す)▽マグロ解体ショーなど地元ならではの企画との連動(見どころを増す)―などのアイデアがあり、オブザーバーとして出席した同町企画課ロケット推進グループの宮本宏保さんや平井治司さん、南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長が印象や質問を寄せた。

 最後に講師とオブザーバーが講評をして、部員の今後の挑戦を期待。宮本さんはいつもとは違うWSとなったが意見聴取の点ではとても勉強になったとして、部員の意見に感謝した。

 このWSをコーディネートした清野祐介顧問は「CGS部としてできることを具体化する道のりは遠いがそれでも考えて具体化を進め、初打ち上げの時にここにいるみんなで何かができるよう行動していこう」と部員を鼓舞してWSを締めくくった。

(2021年1月20日付紙面より)

グループワークでロケット事業への意見をまとめるCGS部の部員ら=18日、県立串本古座高校
2021年01月20日
16 警察、消防と連携を確認
 御燈祭りに向け事故防止協議会  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社双鶴殿で18日、御燈祭(おとうまつ)り事故防止協議会があった。上野顯宮司をはじめ、新宮警察署や市消防本部など関係者ら約15人が出席し、2月6日(土)の祭り当日に向け、連携して取り組むことを確認した。

 冒頭で上野宮司は「新型コロナウイルス感染予防の観点から、今年は健康を考慮して上(あ)がり子および報道関係者、一般撮影者の入山を禁止することとしました」とあいさつ。「毎年、約2000人の上がり子が神倉山の山門内に密集するため、クラスター感染が発生する可能性が非常に高いと憂慮し、今回の結論に至った」と経緯を説明した。

 会議では▽一般の参拝者は神倉神社の太鼓橋にロープを張り、当日の正午に入山を止める▽新宮消防署・消防団において山内に防火体制が取られる▽翌日7日(日)の餅まきを中止する―などを確認した。

 上野宮司は「コロナ禍で大変な時期ではあるが、祭りの本義を考える良い機会を与えてくれていると感じています。寂しい祭りと捉えられるかもしれないが、決して『縮小』ではなく本来の姿が現れるのではないかと思っている。気を抜くことなく、例年と同じように進めていきたい」と話していた。

(2021年1月20日付紙面より)

御燈祭り事故防止協議会=18日、新宮市の熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2021年01月20日
17 新宮、宇久井らが県大会へ
 トヨタカップ県小学生サッカー東牟婁予選  
2021年01月20日
18 新聞で「懐かしさ」感じて  宮城県の図書館で「ふるさと新聞展」  
2021年01月20日
19 ワクチン接種対策室の設置など  堀町長が町民にメッセージ  (那智勝浦町 )
2021年01月20日
20 花で明るい気持ちに  「生花教室」に8人  (新宮市 )
2021年01月20日
21 未来の職人になろう  神倉小でわらじ作りの授業  (新宮市 )
2021年01月20日
22 木本普通科8人オーバー  県立高校進学希望状況  
2021年01月20日
23 徹底した感染防止対策を  大畑御浜町長がメッセージ  
2021年01月20日
24 豊作とコロナ終結を願う  林松寺で伝統の「試粥会」  (御浜町 )
2021年01月20日
25 役場庁舎で3回目の分散勤務  新型コロナ感染防止対策  (紀宝町 )
2021年01月20日
26 コロナ拡大鑑み当面休診  くしもとおもちゃ病院  (串本町 )
2021年01月20日
27 特賞など当選491本決める  お年玉プレゼント抽選実施  (串本リリースタンプ会 )
2021年01月20日
28 お悔やみ情報
  
2021年01月16日
29 初の大学入学共通テストへ
 新宮高、近大新宮高生らが出発  

 これまでの大学入試センター試験に代わって初めての「大学入学共通テスト」(第1日程)が16日、17日(日)、いよいよ実施される。15日には、新宮市内の県立新宮高校、近畿大学附属新宮高校生らが、和歌山市の試験会場へと出発した。

 大学入学共通テストは、政府が推進する「大学入試改革」の一環。目玉であった英語民間試験や国語・数学の記述式問題の導入見送り、新型コロナウイルス感染拡大による長期の臨時休校、直前の緊急事態宣言発出など、波乱の幕開けとなった。

 会場では新型コロナに対応した試験実施のガイドラインに沿い▽席間距離の確保▽マスク着用の義務付け▽手指消毒▽換気▽試験室の机・椅子の消毒―などの対策が取られる。試験当日は自主検温などの健康観察を行い、その結果を記録して試験会場へ持参。体調が万全でない場合は、追試験の受験申請ができる。

 近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)からは3年生127人中88人が受験。JR新宮駅前に集合した生徒たちに池上校長は「コロナ禍の中、教職員や保護者など大勢の協力があり、チャレンジの機会が与えられている。良い結果が出せるよう、教職員一同切に願っている」と激励した。

 松田頼義進路指導部長は「3年間の集大成となる共通テスト。現地では密になって会話しないよう注意を」と呼び掛けた。3台の貸し切りバスで出発する受験生たちに、教職員や保護者が手を振って見送った。

 県立新宮高校(前田成穂校長)は3年生198人中64人が試験に挑む。同校会議室であった出発式では、前田校長が「『人事を尽くして天命を待つ』の姿勢で、目の前にある試験に対し、今までやってきたことを出し切って」とあいさつ。「絶対に自分に負けないという強い気持ちを持って乗り切ってください」と激励した。

 会議室の黒板には「頑張れ新高生!!希望の天地を開かんともに」と校歌の一節を引用した教職員からのメッセージを掲示。生徒たちは3台のバスに分かれて乗車し、教職員らに見送られ同校を出発した。

 全国の志願者数は第1・2日程合計で53万5245人と、前年のセンター試験よりも2万2454人減少。和歌山県の試験会場では3397人が受験する。第1日程の初日は地理・歴史・公民、国語、外国語、2日目は理科と数学の試験が行われる。第2日程は30日(土)、31日(日)の予定となっている。

(2021年1月16日付紙面より)

近大新宮高校生を激励=15日、新宮市のJR新宮駅前
教職員らに見送られ試験会場へ出発=同日、新宮市の県立新宮高校
2021年01月16日
30 反社会的勢力などに対処
 不当要求防止責任者講習  (新宮市 )

 (公財)和歌山県暴力追放県民センター(以下、暴追センター)は14日、新宮市の福祉センターで「令和2年度不当要求防止責任者講習」を開いた。公務員や法人、個人事業者など新宮警察署管内の43人が参加。DVD鑑賞や講義を通して反社会的勢力の不当な要求に対処する必要性を学んだ。

 県公安委員会の委託を受けて暴追センターが主催する講習会で、事業所ごとに選任された不当要求防止責任者が対象。講習を終えると受講修了書

が交付される。

 県内では年間35回ほど実施しており、県内の受講対象者は約2800人で、本年度は約1600人が研修を受ける見込みとなっている。

 不当要求防止責任者とは「不当要求による事業者および使用人等の被害を防止するために必要な業務を行う者」と位置付けされ▽不当要求に対応する事業所の対応体制の整備に関する業務▽使用人等に対する指導教養の実施に関する業務▽不当要求による被害が発生した場合の被害状況などの調査および警察への連絡などに関する業務▽暴力団排除組織との連携、その他被害を防止するための業務―を行う。

 講習会では、暴追センターの谷口政行専務理事らが、暴力団に対する基礎知識や不当要求行為などの実態、暴力的要求行為の規制などについて講話。

 ▽口止め料を要求する▽不当贈与要求行為▽みかじめ料要求行為▽不当下請等要求行為―など、暴力団対策法で禁止されている27の行為などについても説明した。

 現在の全国の暴力団勢力は約2万8200人(準構成員1万3800人)、指定団体は24団体。県内では指定暴力団7組織、約100人の暴力団勢力を把握しているという。

(2021年1月16日付紙面より)

公務員や個人事業者など43人が受講した=14日、新宮市福祉センター
2021年01月16日
31 豊作祈願しまりひめ奉納
 関係者らが熊野那智大社へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町産のイチゴの振興と豊作を願い、那智勝浦町苺(いちご)生産組合(桒野稔近(くわの・としちか)組合長)とJAみくまの農業協同組合(漆畑繁生組合長)が14日、熊野那智大社(男成洋三宮司)に和歌山県のオリジナル品種のイチゴ「まりひめ」約8㌔を奉納した。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、生産農家や町立市野々小学校児童、同生産組合のマスコットキャラクター「まりりん」、同町イメージキャラクターの「なっちー」らの参列をやめ、恒例の平安衣装によるイチゴの振る舞いも中止した。

 奉納神事には、桒野組合長やJAみくまのの村上勝俊経済担当常務を含む関係者ら6人が参列。祝詞奏上後に巫女(みこ)が「那智の滝舞」を奉納し、桒野組合長が代表して玉串をささげ、金幣(きんぺい)の儀が行われた。

 JAみくまのによると最盛期、同組合のイチゴ農家は45人、栽培面積は4・5㌶に達するほどの勢いだったが、生産者の高齢化などで栽培が減少傾向となっていた。

 現在は若者を中心に再建され、8軒の農家が約60㌃の農地で栽培している。昨年9月からIターン者が1人、イチゴの新規就農者として研修に取り組んでいるという。

 奉納されたまりひめは紀州の伝統工芸品「紀州手まり」にちなみ、命名された東牟婁地方を代表する特産品。同町太田地区が主要産地で、果実は大きめで甘みが強く酸味もほどよいのが特徴。 

 奉納を受けた男成宮司は「コロナによる厳しい状況の中、自然の恵みに感謝をささげます。豊作と組合の発展、農家の皆さまのご健勝をお祈りしております」と話した。

 今年のイチゴの出来は順調で、出荷のピークは先週だったという桒野組合長は「まりひめはほとんどが地元消費。コロナで帰省客も少なくイチゴの価格も少し落ちた」。

 今年の抱負については「早期のコロナ終息を願っている。イチゴや農業にも関係してくるため、観光業が豊かになってほしい」と語った。

(2021年1月16日付紙面より)

まりひめを奉納し記念撮影=14日、那智勝浦町の熊野那智大社
2021年01月16日
32 コロナ禍拡大の影響及ぶ
 観光関係2施設休業発表  (串本町 )

 東京など1都3県に続き13日は大阪や愛知など7府県にも発令された緊急事態宣言。新型コロナウイルス感染症拡大の影響は串本町域へも強く及び始め、14日現在で観光関係2施設が休業を発表する状況となっている。

 本州最南端のランドマーク・ドライブイン「潮岬観光タワー」を運営する熊野観光開発株式会社は14日付で、翌15日以降当面の間臨時休業とすることを発表。最近の新型コロナウイルスの情勢を鑑みての判断で、展望機能を有する同タワーと付帯する売店およびレストラン、無料休憩所「エルトゥールル館」の全体を休業の対象としている。

 再開時期は決まり次第公式ホームページで知らせるとしていて、同社ドライブイン事業部は近畿・東海圏の緊急事態宣言や近隣の感染拡大の状況を見てその判断をするとして理解を求めている。

 今回は那智山観光センター(那智の滝前売店含む)と瀞峡めぐりの里熊野川も臨時休業の対象。道の駅くしもと橋杭岩は引き続き午前9時~午後5時に営業する。

 元日の初日の出観望をピークとし、以降急減衰している町域の観光動態。今年最初の連休に潮岬望楼の芝キャンプ場の有料期間対応があったが、寒波とコロナ禍で期間中の利用者数が延べ55人(泊)にとどまるなど、その一端をうかがわせたところでもある。

 観光客の宿泊拠点の一つ、大江戸温泉物語南紀串本も13日付で、新型コロナウイルスの感染拡大を背景にし19日(火)から国の緊急事態宣言の期限とされている2月7日(日)まで一時休館する旨を公式ホームページで発表。南紀串本観光協会によると14日現在で休業を発表しているのは1施設だけだが、減衰はどの施設も直面する状況で波及が懸念されるところとなっている。

 役場産業課によると、町営の4施設(トルコ記念館、樫野埼灯台旧官舎、日米修交記念館、潮風の休憩所)は14日現在で休館の考えはなし。南紀熊野ジオパークセンターも同様だが、停留所としている施設の二つが休業へ入る影響を受ける観光周遊バス「まぐトル号」の運行は継続しているものの当面は厳しい乗車状況になると不安視している。

(2021年1月16日付紙面より)

15日から当面の間の臨時休業を始めたドライブイン「潮岬観光タワー」=14日、串本町潮岬
2021年01月16日
33 地域防災のために尽力  消防関係者を表彰  (那智勝浦町消防本部 )
2021年01月16日
34 正しい知識でルール守る  宇久井中で薬物乱用防止教室  (那智勝浦町 )
2021年01月16日
35 鯨と人の歴史に触れて  「くじらのはなし」熊野速玉大社で授与  
2021年01月16日
36 青空高くビニールだこ  天満保が木戸浦グラウンドで  (那智勝浦町 )
2021年01月16日
37 幻想的な冬の贈り物守る  シモバシラを次の世代へ  (那智勝浦町 )
2021年01月16日
38 児童の学び合う姿を紹介  教職員招き公開校内研修会  (井田小 )
2021年01月16日
39 徹底した感染防止対策を  高い水準で新規感染者発生  (三重県 )
2021年01月16日
40 特殊詐欺被害の8割が高齢者  高齢者見守り隊が啓発活動  (紀宝町 )
2021年01月16日
41 笑顔であふれる一年に  今年も高齢者の誕生日祝い  (はっぴぃ・すまいる )
2021年01月16日
42 市長が市民にメッセージ  感染症対策室再設置など  (新宮市 )
2021年01月16日
43 お悔やみ情報