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2020年09月26日
1 高齢者のための公共交通を
 交通事故抑止目的に意見交換会  (新宮警察署 )

 秋の全国交通安全運動期間(21~30日)中の24日、新宮警察署(小畑博昭署長)で交通事故抑止を目的とした公共交通機関などとの「意見交換会」があった。新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村、田辺市本宮町の各自治体や管内のバス・タクシー会社、同署、県警本部など21人が出席。高齢ドライバーの交通事故を抑止するために意見を出し合った。

 意見交換会は、高齢ドライバーの交通事故を抑止するため、市町村の公共交通担当者、バス・タクシー会社の担当者が、高齢者が生活しやすい公共交通について話し合う機会とするもので、初めての開催となった。

 和歌山県内では、18年連続で人身事故件数が減少しているものの、高齢ドライバーの交通事故発生率の割合は減少に至っていないという。

 開催に当たり、小畑署長は「交通事故を抑止する上で、高齢ドライバーの対策は重要な課題」とあいさつ。同署では取り組みの一環として世帯訪問によるきめ細やかな運転指導を行ったり、運転免許証の自主返納を推進したりするなどの対策を講じているとしながらも「広く、山間部も多い管内においては高齢化率も高く車のない生活は死活問題」と現状を説明。それぞれの立場において率直な意見を、と求めた。

 県警本部交通部交通企画課の加藤賢治・課長補佐は、昨年4月に東京都豊島区東池袋の交差点で、当時87歳だった男性が運転する車が暴走し親子2人が死亡した事件を振り返りつつ「運動神経や反射神経、目の衰えなど、高齢者の事故は人間の生理的な要素が関わってくるのは必須」。

 高齢ドライバーの交通事故抑止のための先進的な取り組み事例として、栃木県鹿沼市の終身無料乗車券、新潟県阿賀野市の無期限市営バス無料事業、茨城県大子町のタクシー利用助成事業などを紹介。「この機会にぜひ検討を」と呼び掛けた。

(2020年9月26日付紙面より)

バス・タクシー会社や管内各自治体の担当者ら21人が出席した=24日、新宮警察署
小畑博昭・新宮警察署長
加藤賢治・県警本部交通部交通企画課長補佐
2020年09月26日
2 会員が大狗子峠を整備
 なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )

 「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)は24日、那智勝浦町宇久井の熊野古道「大狗子(おおくじ)峠」周辺の補修を行った。会員11人が参加し、経年劣化や雨水などで破損した古道を直した。

 太田代表は作業の内容や担当を説明し「雨が降ってくるかもしれないので注意して頑張ってください」とあいさつした。

 会員らは地元から多くの石を持ち合い、石を運ぶ班と道を整備する2班に分かれて作業に取り組んだ。

 土が流れ落ちた部分に土を入れて木の杭を打ったり、車で運んだ石や埋まってある石を協力して敷き詰め道を整えた。また、現場近くの草刈りなどにも汗を流した。

 同会によると、この日は大狗子峠に上がる道から大狗子トンネルに降りる道までを5時間ほどかけて整備した。

 今後も各古道の整備や周辺の草刈りも計画しているという。なお、10月7日(水)に次回の活動内容を決める定例会が開催される。

(2020年9月26日付紙面より)

古道を守る会の皆さん=24日、那智勝浦町の大狗子峠
古道の整備に取り組んだ
石を運ぶ会員
2020年09月26日
3 家庭での健康づくりを支援
 「ころころ教室」始まる  (串本町 )

 串本町主催の介護予防教室「ころころ教室」が23日、町立体育館で始まった。

 この教室は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した独自事業第3弾の一つ「在宅高齢者運動指導支援員雇用促進事業」に相当。

 新型コロナウイルス感染症予防に伴う地域での運動機会の減少や外出自粛に伴う体力の衰えなどの不安を緩和するため、健康づくりの基礎知識となる運動・口腔(こうくう)・栄養を一通り学んで家庭で健康の維持増進を始める足掛かりを託す目的で実施へ踏み出した。

 担当部署は同町地域包括支援センター。高齢化率が45・9%に達している町域における目的達成のため、主に紀北で指導実績を重ねる株式会社シグの理学療法士・高垣弘行さんと原井祐弥さんに講師を依頼して全9回の実施計画を立て、栄養や口腔の関係では町内の人材にも指導の協力を求めるという。そのような立案を進めつつ、65歳以上でこれから運動を始めようとしている町民に事前申し込みを呼び掛けた結果、14人が受講を希望して開講するに至った。

 1回目となるこの日は受講の成果を実感する時に必要となる現在の体力の測定とその結果に対する説明が主な内容で、同教室を始めるに当たって高垣さんは「運動をするということではなく、皆さん自身が体の状態を知りどうすれば介護を予防し健康寿命を延ばせるかに重きを置いた内容になる」と意識づけた。

 以降は運動機能検査と題して▽握力測定▽TUG(早歩きコーン回り)▽タンデム立位テスト(最大30秒まで)▽下肢柔軟性テスト▽5回立ち座りテスト▽片足立位時間(最大20秒まで)―などの測定を実施し、残り時間で測定結果に基づく説明をするなどした。

 同検査は開講終盤に再度挑戦し、序盤との数値の変化で取り組みの成果を振り返る予定。次回は具体的な学びの第一歩として運動指導から取り組み始めるという。

(2020年9月26日付紙面より)

運動機能検査に取り組む受講生ら=23日、串本町立体育館
2020年09月26日
4 川舟と船頭の現状学ぶ
 生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市熊野川町 )

 熊野川の川舟下り船頭育成事業を兼ねた「生涯現役スキルアップセミナー」が24日、新宮市熊野川町の熊野川川舟センターであった。6人が参加し、同センターの向井地一成さんから事業内容や川舟と船頭の現状などを学んだ。

 和歌山労働局の受託事業として市生涯現役促進地域連携協議会が実施。市在住の55歳以上の中高年齢者が対象で、雇用促進と生きがいづくりの場への参加支援などを目的に、本年度3回目の開催となった。

 セミナーで向井地さんは、2004(平成16)年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録されたことをきっかけに翌年の9月25日から川舟事業が開始したことを説明。「川の参詣道を再現、体感してもらうことで地域資源の有効活用、景観保全、就業機会の創出など、さまざまなメリットや活性化につながるのではないかとの思いから県、市、旧同町が共同して始まった」と述べた。

 現状については新型コロナウイルスの影響により厳しい状況にあると話し「2015年ごろから外国人が増加し、最近では年間約4000人が乗船しているが、今年は8月末の段階で170人と激減。9月に入って約150人と増加傾向にあるため10、11月と客足が伸びることを期待している」と語った。

 川舟の材質は木で主に杉材などを使用しており、全長約8㍍、幅約1・8㍍、総トン数が0・7~1㌧であることや、船頭の現状などにも触れ、参加者は向井地さんの話に耳を傾けた。

 講話後にはライフジャケットを着用した参加者が川舟に乗り込み、船頭の打越保さんや語り部の案内を聞きながら川舟下りを体験した。

(2020年9月26日付紙面より)

川舟下りを体験する参加者=24日、新宮市熊野川町田長
向井地一成さんの講話に耳を傾けた
2020年09月26日
5 爆破予告メール異常なし  本紙エリア内では1市1町1村に  
2020年09月26日
6 広報活動の一層の充実を  公式LINEを開設  (新宮市 )
2020年09月26日
7 活動振り返り懇談楽しむ  熟年クラブが映像鑑賞会  (那智勝浦町 )
2020年09月26日
8 付帯決議を可決し閉会  選定療養費引き上げに関する条例改定めぐり  (新宮市議会9月定例会 )
2020年09月26日
9 1位に西美晴さん  写連新宮支部9月例会  
2020年09月26日
10 コバギボウシ咲く  熊野川の川岸で  
2020年09月26日
11 児童が震度7を体験  勝浦小学校で減災教室  (那智勝浦町 )
2020年09月26日
12 かんりん文庫を選定  シニアボラ活動助成  (大同生命厚生事業団 )
2020年09月26日
13 親子4組が挑戦に親しむ  主催事業「自然満喫体験」  (潮岬青少年の家 )
2020年09月26日
14 新たに13事業を順次実施  新型コロナ対応予算承認  (古座川町 )
2020年09月26日
15 実践見据えて活動開始  マナビィスト企画ゼミ  (県教育委員会 )
2020年09月26日
16 多肉植物の寄せ植え楽しむ  JA伊勢三重南紀女性部  
2020年09月26日
17 運動会で一緒に遊ぼう  さくらんぼ&子育て支援セ  (紀宝町 )
2020年09月26日
18 テントサウナですっきり  飛雪の滝キャンプ場で人気  (紀宝町 )
2020年09月26日
19 タニジャコウソウの花  新宮市熊野川町  
2020年09月15日
20 コロナ終息願い式典斎行
 勝浦八幡神社例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)例大祭の宵宮が12日、本宮が13日に営まれた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から神輿(みこし)渡御を取りやめ、式典のみが厳かに行われた。

 7月に開かれた祭典委員会で協議し、関係者や参加者の安全などを考慮して今回の内容を決定。神輿渡御に付随する各行事も取りやめとなった。

  □     □

■宵宮では



 12日午後5時から同社で宵宮の式典が営まれた。神社の役員や総代、近隣の区長、各奉仕団体の代表らが参列した。髙橋宮司が町の発展やコロナ終息などを祈願し、祝詞を奏上した。

  □     □

■本宮では



 翌13日は午前10時から本宮の式典が斎行された。前日と同じく、来賓は招待せず、役員や各奉仕団体の代表らが出席し、玉串をささげ祈った。

 祭典後、髙橋宮司は「コロナのため、神輿の渡御もできない状況だったが、獅子舞と舟謡(ふなうた)の奉納をいただいた。来年は氏子や町の発展のために通常通りの祭典にしたい。今日から準備していきたい」と語った。

  □     □

■両日とも神楽と舟謡を奉納



 宵宮と本宮の両日とも勝浦獅子神楽保存会(沖和也会長)と舟謡勝謡会(中村誓会長)が獅子神楽と舟謡を奉納した。

 両団体とも7月の祭典委員会の際に奉納したい旨を各委員に伝え、今回に至ったという。

 沖会長は「盛大に行えないのは残念だが、神事に参加できたのはありがたい。来年は例年以上ににぎやかなお祭りにできれば」。

 中村会長は「こういうご時世の中、少しでもにぎやかにできればと思い奉納させていただいた。コロナの終息を願いました」と語った。

 なお、今年初めから櫂伝馬保存会、愛友会、商工会の有志が舟謡の練習に取り組んでおり、今回初めて舟謡勝謡会と共に舟謡を歌った。

(2020年9月15日付紙面より)

コロナ終息を願い獅子神楽が奉納された=13日、那智勝浦町の勝浦八幡神社
例大祭の様子
2020年09月15日
21 小さな気付きから学ぶ
 王子分館が人権学習  (新宮市 )

 新宮市公民館王子分館(野尻和則分館長)は13日、市立王子ヶ浜小学校で人権学習会を開いた。約40人が参加し、DVDを視聴するなどして人権問題に対する学びを深めた。

 この日、同分館は同校運動場を利用したグラウンドゴルフ大会を予定していたが天候不良のため中止に。地区住民が集まる機会を利用し、学習会に切り替え実施した。

 野尻分館長は、長引くコロナ禍中における公民館活動の現状に触れ「新宮市では新型コロナの感染者は出ていないが、さまざまな活動に制限がかかっている。今は辛抱の時」。

 DVDの視聴に当たり「お互いに気を使いながら仲良く。差別をなくしていきましょう」とあいさつした。

 同校の山本眞也校長は、日頃の見守り活動などに対する感謝を述べ「コロナの影響で、半日だけの運動会を予定している。例年なら成長を見ていただける機会としているが今年はお返しすることが難しい。しかしいろんなことを模索しながら、できることをやっていければ」。同町出身の濵田雅美市議会議員が今年の4月に供用開始となった同校前の避難路について説明し「地域の皆さんが諦めることなく声を上げ続けたおかげ」と感謝を伝えた。

 参加者らは、会員制交流サイト(SNS)を使ったいじめ問題や、子ども、障害者、女性、高齢者などの人権を扱ったDVD「身近な人権問題~人権は小さな気づきから~」を視聴し、知見を広げた。

(2020年9月15日付紙面より)

地区住民約40人が人権について学んだ=13日、新宮市立王子ヶ浜小学校
2020年09月15日
22 新型コロナへの対応考える
 避難所開設・運営訓練  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスに対応した避難所開設・運営訓練が11日、紀宝町井田の井田公民館であった。井田、神内両地区の自主防災会の代表者らが参加し、避難者の受け入れ方法を考えた。

 はじめに、町民防災会議第1ブロックの田中正吾会長が「新型コロナ感染拡大が続き、安心できない状況だが、安心・安全は自分で守るもの。災害は待ってくれない。自主防災の活動を止めるわけにいかず、今日は避難所の開設を考えていきたい」とあいさつした。

 町総務課防災対策室の職員は、両地区避難所のレイアウトを基にコロナ対応の避難所開設・運営を説明。避難所では玄関で検温、受付で消毒し、問診票に記入して避難スペースに移動することや、受付要員はフェースガード、マスクを着用するなどと伝えた。

 熱がある場合は専用スペースへ誘導し、スペースがない場所では自家用車などで待機することも考えているという。

 この後、訓練に取り組み、マスクや体温計などの備品を確認し、パイプとビニールシートを組み合わせてパーティションを設置。受付での検温や問診確認も行った。

 参加者からは「インフルエンザが流行した際も同じ対応を取るべきでは」などの意見があった。

(2020年9月15日付紙面より)

パーティションを組み立てる=11日、紀宝町の井田公民館
2020年09月15日
23 地域の夜空に大輪咲く
 井関・八反田地区で花火大会  (那智勝浦町 )

 2011年9月の紀伊半島大水害で大きな被害を受けた那智勝浦町の井関区(石井康夫区長)・八反田区(三隅玄也区長)合同の夏祭り花火大会が12日、井関区の駐車場で開催された。両区の若者有志で組織する井関・八反田地区夏祭り実行委員会が主催。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から恒例の盆踊りや露店などは中止となったが、多くの住民らが夜空に咲く大輪を楽しんだ。

 地域の盆踊りは地区内の妙法鉱山が閉鉱した1972(昭和47)年ごろから中断していたが、実行委員会が中心となり同水害で犠牲になった人たちの霊を慰め、地域の結束を固めようと復活させた。例年は住民が準備や露店の運営を行い、カラオケや福引抽選も実施され、にぎわっている。

 石井区長は「亡くなった方のみ霊を弔うということで9年間続けてこられた。現在では両地区の恒例行事となっている。若い方々が花火を打ち上げることで元気づけになると実施してくれた。最後の夏を花火で盛り上げたいと思うので楽しんでください」と語った。

 午後8時に花火師による4部構成の花火が打ち上げられ、見物する住民からは歓声が上がり、拍手が送られた。

 同実行委員会花火担当の樫尾佳彦さんは「今年はコロナで各地域の祭りが中止となった。町の花火も中止になったので、せめてこの地区だけでも実施して、慰霊の思いと地域の方々にも喜んでもらいたいという思いで花火を実施しました」と語った。

(2020年9月15日付紙面より)

規模縮小となった祭りを彩る花火=12日、那智勝浦町井関区
多くの住民が花火を楽しんだ
2020年09月15日
24 縦割り3ブロックで競う  串本中第74回体育祭挙行  (串本町 )
2020年09月15日
25 コロナ鑑みた形で実施  16日夕方、エ号追悼式典  (串本町 )
2020年09月15日
26 5期連続で「下降」超  和歌山県の経済動向  
2020年09月15日
27 西地委員長の功績たたえ  全国市区選管連合会が特別表彰  (熊野市 )
2020年09月15日
28 持てる力を伸ばすために  東紀州くろしお学園で公開講座  (熊野市 )
2020年09月15日
29 お悔やみ情報
  
2020年09月09日
30 早船競漕を取りやめ 例大祭に向け事故防止協議会 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(木)、16日(金)=に向けた事故防止協議会が7日夜、同大社双鶴殿であった。約20人の関係者らが、安全に例大祭が執り行われるよう注意事項などを話し合った。なお、今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から、早船競漕(きょうそう)を取りやめ、一部規模を縮小し斎行する。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。

 2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。

 上野宮司は早船競漕の取りやめについて、7月から各地区の意向を聞いていたが、いまだコロナの終息が見えない現状を鑑み取りやめに至ったと経緯を説明。「規模は縮小するが古来の習わしにのっとって執り行っていきたい」と述べた。

 今年の留意事項には▽参列の自粛を行う▽大祭供奉(ぐぶ)員を減らす▽参加者、関係者の体温検査を行う▽参加者、関係者へ手の消毒、人との距離の確保、マスク着用を呼び掛ける▽直会(なおらい)の中止―など、コロナ感染対策が盛り込まれた。

 15日の本殿大前の儀は参列を呼び掛けず神社関係者のみで営む。渡御式は参列者を例年の5分の1程度とし、神馬渡御式は同大社を出立後、登坂を通って阿須賀神社に向かい、市内を回らず同大社に戻る。神輿渡御式では神幸船神輿を使用。出立後、市内を回らずそのまま河原へ向かう。

 上野宮司は「コロナの影響で今年はさみしいお祭りになると思う。渡御することは民俗的に見ても古い風習。渡御があってこそ意味がある」と祭りへの思いを語った。

(2020年9月9日付紙面より)

例大祭に向け協議が行われた=7日夜、熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2020年09月09日
31 家族ら迎え集大成を披露
 吹奏楽部第8回定演開く  (潮岬中 )

 串本町立潮岬中学校(水上茂秀校長)の吹奏楽部(谷下好花部長、部員13人)が5日、同校体育館で第8回定期演奏会を開き現ユニットの集大成となる演奏を響かせた。

 この定演は約7年前、部員数増を背景にし校外活動が多い串本古座高校吹奏楽部の姿勢に憧れた当時の部員が一丸発起して始めた取り組み。以来3年生部員最後の出演機会として回を重ねている。

 本年度は新型コロナウイルスとの兼ね合いで中止を考えた時期もあったが、学校が対外的な関わりを避け校内未感染である状況と社会情勢にひるまず熱心に活動する部員の姿を判断材料にし、事前の呼び掛けを校区全体ではなく生徒教職員と家族に限定する形で実施を目指してきたという。

 当日は指揮者を務める坂本健斗顧問と賛助出演のOB・OGも加えた15人組で本番を迎え、家族や教職員ら約50人が来場。水上校長はつなぐ意思と自助能力の高さが現在の部員の持ち味だと評価し「熱意に満ち、思いのこもった味わいのある演奏を期待する。来場の皆さまには温かい鑑賞をお願いしたい」とあいさつして開演に花を添えた。

 プログラムは前後半の2部構成で、計10曲を演奏。演奏以外のパフォーマンスは特になかったが、後半は青色のジーンズをはいてステージの印象を切り替える趣向を交えた。後半終了後はアンコールの声が掛かり、さらに1曲を奏でて定演を締めくくった。

 坂本顧問は「臨時休業で活動できず8月の吹奏楽コンクールも中止となって音楽は無力だと感じた時期もあったが、それでも熱心に打ち込む生徒の姿を見て指導する自分もやりがいを感じた。地域に愛される吹奏楽部としてこれからも頑張っていきたい」とあいさつして来場に感謝。

 定演を終えて谷下部長(3年)は「感染の予防もある中で開催させてくれた先生方にまず感謝したい。今回はコロナウイルスで不安を感じている人に元気を出してもらうため、みんなで楽しめる定演を目指して練習してきました。今日はその力を十分に出し切ることができ、これが皆さんの楽しみになっていたらうれしい。私たち3年生は今日で引退になるけれど、2年生、1年生はこれからもみんなで力を合わせて頑張ってほしい」と胸中を語った。

(2020年9月9日付紙面より)

現ユニットの集大成となる演奏を響かせる吹奏楽部の部員ら=5日、串本町立潮岬中学校
部員らの演奏を見守る家族ら
2020年09月09日
32 命の大切さや防災学ぶ
 龍神中生徒24人が来町  (那智勝浦町 )

 和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)は4日、那智勝浦町体育文化会館と同センターで熊野地方へ体験学習に訪れた田辺市立龍神中学校の1年生24人を迎え、土砂災害についての学習を行った。2011年に発生した紀伊半島大水害の被災者で、同水害の語り部を続ける同町井関の防災士・久保榮子さんが紙芝居などを用いて水害当時の状況を伝え、生徒らは命の大切さや災害への学びを深めた。

 同校では以前より、現地に赴いての体験学習を各学年で実施している。1年生は昨年から「紀南体験学習」として、同町と串本町を訪れている。

 1泊2日で地方の文化や食の大切さ、自然を学び考える内容となっており、生徒らは3日に同町の大門坂を歩き串本町へ。天候不良のため、予定していたシュノーケリングは中止し、海中公園や南紀熊野ジオパークセンターで翌日の土砂災害について事前学習を行った。

  □     □

■土砂災害について



 坂口所長は土砂災害は命を落とす確率が高く、身近で発生している災害であると説明。土石流や地滑り、がけ崩れ、深層崩壊があるとし、事例ごとに画像や動画をスクリーンに映し出した。

 和歌山県は80%が山地であり雨が多いため、毎年土砂災害が発生していることを知ってほしいと述べた。「紀伊半島大水害時には田辺では深層崩壊や土石流が発生し、新宮市や那智勝浦町では土石流が発生した」とし、「災害時は早めの避難を」と呼び掛けた。

  □     □

■紙芝居と○×クイズ



 久保さんは自身の水害体験をまとめた紙芝居を披露。「激流に流された」「フェンスに引っ掛かり助かった」「夫を失った」「娘との再会」などの実体験を、感情を込めて読み、生徒は真剣な表情で内容に耳を傾けていた。また、近所の住民に聞き取った当時の状況を紹介し、自助や共助の大切さを説明した。

 その後、久保さんはウサギのコスチュームで登場。素早い避難の重要性を表すために「脱兎(だっと)の如(ごと)く」といわれるウサギをコスチュームにしたと話し、○×クイズを実施。「自分の命は自分で守る」「電気、水道、ガスで一番失ってはいけないのは電気である」などの防災に関する問題を出し、生徒は楽しみながら学びを深めた。

 久保さんは「早めの避難には準備が必要。そして自分の命や家族、近所の方の命も大事。どうか私の紙芝居を教訓にしていただき、命が守れるように行動してほしい」と締めくくった。

 生徒を代表し、山本浬(かいり)君が「今日は防災について早めの避難で大切な命がたくさん守れることが分かった。学校へ戻りみんなに伝えていきたいです。ありがとうございました」と感謝を述べた。

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■啓発センターで学ぶ



 久保さんらの講演後、生徒らは市野々地区にある土砂災害啓発センターに移動。実験装置を用いて砂防えん堤の効果や重要性を理解するとともに、実際の砂防えん堤の前でその仕組みや種類などの説明を受けた。

 新行靖校長は「どのような災害が起きるか分からない。中学生は家族や地域を助けることができる力を持っている。減災・防災に携わることのできるリーダーになってほしい」と語った。

(2020年9月9日付紙面より)

久保榮子さんが水害の様子を伝えた=4日、那智勝浦町体育文化会館
実験装置で土石流などを学んだ=同日、土砂災害啓発センター
2020年09月09日
33 園児がプレゼント手作り
 わかば保で敬老の日に向け  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町天満のわかば保育園(山田眞理子園長、園児81人)では現在、21日(月・祝)の「敬老の日」に向けたプレゼント制作が進んでいる。

 同園が開いている敬老会には例年100人を超える祖父母が参加し、園児の歌やダンス、触れ合い遊びで楽しい時間を過ごす。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、全員でプレゼントを手作りすることになった。

 園児たちは年齢に合わせ、スタンプを押したり、花やトンボを工作したりしてメッセージカードを飾った。5歳児は紙を絵の具で染めるところからスタートし、ピンクやオレンジのコスモスの飾りを完成させた。

 同園では運動会に向けた行進や鼓笛隊の練習も始まっており、毎日元気な声が響いている。山田園長は「規模を縮小したり、入場制限を掛けたりと工夫しつつ、園児たちが楽しみにしている発表会や運動会などを開いていきたい」と話していた。

(2020年9月9日付紙面より)

コスモスの飾りを工作する5歳児=8日、那智勝浦町のわかば保育園
スタンプでカードを飾る=8月25日、那智勝浦町のわかば保育園
2020年09月09日
34 自分の命は自分で守る  井田小全児童が防災学習  (紀宝町 )
2020年09月09日
35 「元気の秘訣は食べること」  山際さんら100歳の長寿祝う  (紀宝町 )
2020年09月09日
36 当局初日に23案件を上程  古座川町議会9月定例会始まる  
2020年09月09日
37 外壁や設備に影響及ぶ  トルコ記念館で落雷  (串本町 )
2020年09月09日
38 本を知り、人を知ろう  ビブリオバトル開催に向け  (新宮・東牟婁 )
2020年09月09日
39 コロナ対策などを上程  9月定例会が開会  (那智勝浦町議会 )
2020年09月09日
40 「これからも元気でいる」  下茂光卋さんの百寿祝う  (新宮市 )
2020年09月09日
41 お悔やみ情報