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2024年02月25日
1 邪気払い安泰願う 横綱が奉納土俵入り (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で24日、横綱照ノ富士の奉納土俵入りがあった。多数の観覧者が見守る中、横綱が本殿前で土俵入り。邪気を払い安泰や平和を願う意味を込め、力強い四股を踏みせり上がった。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年を記念して行われた。照ノ富士は、伊勢ケ濱部屋に所属する第73代の横綱で、モンゴル出身の32歳。熊野本宮大社での横綱の奉納土俵入りは初となる。同部屋の和歌山後援会長の協力で実現した。

 境内では、本殿正面の位置に土俵が設置されていた。来賓や一般の観客は、開始前から会場で待機していた。照ノ富士は、紙垂(しで)の下がった純白の綱を腰に締め、露払いと太刀持ちを従えて土俵入り。土俵の中央に進み本殿の方角を向き、かしわ手を打ち、四股を踏んだ。「攻め」の姿勢を表すといわれる、両手を左右に広げる「不知火(しらぬい)型」でのせり上がりを見せて土俵入りを終え、退場。観客から拍手が湧き起こった。

 九鬼宮司は、奉納土俵入りに先立つあいさつで、能登半島地震に言及。「横綱の奉納土俵入りは、邪気を払い正気を招く意味がある。天変地異を収め、国民の安泰や世界の平和(が実現すること)を願い、(今日の姿を)目に焼き付け、心に刻んでほしい」と呼びかけた。

 照ノ富士は土俵入りを終え「よみがえりの地で土俵入りしたことをうれしく思う」と感想。能登半島地震などを念頭に「二度と起きないようにとの思いで取り組んだ」と明かした。

  □     □

■立見券を求め行列

 観客は200枚しかない立見券を求め、当日の早朝から行列を作っていた。先頭の70代女性は「みなべ町から来た。近くの民宿に泊まり、朝の1時半から並んだ」と話していた。また、大社へと上がる階段の途中の広場にモニター2基が設置され、立見券を入手できなかった観客はここで観覧した。

(2024年2月25日付紙面より)

「不知火型」のせり上がりを見せる横綱の照ノ富士=24日、熊野本宮大社
立見券を求め早朝から行列ができた
2024年02月25日
2 パンや水の備蓄入れ替え
 那智勝浦町内の防災倉庫で  

 那智勝浦町は21、22の両日、町内の防災倉庫で、備蓄食料のパン4800食、水(500㍉㍑のボトル9840本)の入れ替えをした。賞味期限が近づいたことによるもので、雨の中、町職員が運搬作業をした。

 同町では残りの賞味期限が1年を切ったものから順次入れ替えており、今回、パンは町内9カ所、水は7カ所で実施した。

 パンは5年保存で、アレルギー対応のため、卵使用・不使用のものが半分ずつある。水はこれまで2㍑ボトルで備蓄していたが、被災者への配布のしやすさや飲み切りやすさ、衛生面を考慮し、今年から500㍉㍑ボトルに。備蓄物資の積み増しなども見据え、5年保存から10年保存のものへ変更した。本年度中に、追加でアルファ米1000食分を勝浦小学校の防災倉庫へ導入する予定だ。

 賞味期限が近づいた備蓄食料は、イベント等で町民へ配布する他、フードバンクにも寄贈する予定となっている。

(2024年2月25日付紙面より)

備蓄パンの搬入を行う町職員=21日、那智勝浦町立勝浦小学校内の倉庫
2024年02月25日
3 第三の場所で話そう 食堂が協力、3月から開催 (紀宝町)

 家や学校、職場でもない第三の場所「サードプレイス」をつくろうと、紀宝町井内の食堂で「kokoro(こころ)カフェ~地域のサードプレイス~」が3月から始まる。同町地域おこし協力隊の看護師2人が出迎え、誰でも気軽に立ち寄って話せる場を目指す。

 協力隊の沼澤幸子さんと米中京子さんは昨年8月に着任し、死生観を深めるワークショップを開くなど町民の心のケアを担う看護師として活動。沼澤さんはがん患者やその家族をケアする一般社団法人がんサポートナースを運営している。

 3月2日(土)から始まる「kokoroカフェ」は、地元食材を使った定食などを提供している「kokoro食堂」店主・尾﨑亜紀さんの協力で営業時間後の食堂を会場に。がん患者やその家族、子育て中の人、自宅で介護している人などを対象としているものの、申し込み不要で誰でも参加できる。参加費は100円。

 毎月第1土曜日の午後2時~4時にオープンし、時間中は食堂のドリンクも有料でオーダーできる。また、事前に連絡すれば個別に話す時間も設ける。

 沼澤さんは「町内には『カフェいっぷく亭』(認知症の人やその家族など対象)や『みどりのやね』(専門職が迎える認知症カフェ)などがあり、選択肢が増えればうれしい。肩の力を抜いて一緒におしゃべりしませんか」。

 食堂はおもちゃをたくさん置いたり、座敷の個室を設けたりと子育て中の客に気兼ねなく利用してもらえるよう配慮していて、尾﨑さんは「ここでそんなことができたらいいな、そんな場所が増えていったらいいなという思い。活動を応援したい」と話していた。

 食堂の住所は同町井内575の1。

(2024年2月25日付紙面より)

「kokoroカフェ」が開かれる「kokoro食堂」=紀宝町井内
2024年02月25日
4 近大新宮、初の準優勝
 近畿高校サッカー選手権大会  

 第76回近畿高校サッカー選手権大会の準決勝と決勝戦が23日、紀三井寺公園陸上競技場と同公園球技場で開かれ、12年ぶりに出場した近畿大学附属新宮高校(和歌山3位)が初めての準優勝を飾った。フェアプレー賞も受賞した。

 近大新宮は、球技場で行われた準決勝で、同じ和歌山県勢の初芝橋本(和歌山2位)と熱戦を展開。両チームとも得点を与えない緊迫したプレーを繰り広げ、0―0でPK戦へ。3―2でPKを制した近大新宮が初芝橋本に初めて勝利した。

 決勝戦では東山(京都1位)と対戦。前後半で3点ずつを奪われる厳しい状況でも諦めることなく、前を向き、輝きを失うことはなかった。試合終了間際、大谷侑誠君(1年)がシュートを決め意地を見せた。1―6で敗れたものの、強豪ひしめく近畿で堂々の2位となった。

 大会を振り返り、塩﨑統夫監督は「強豪ばかりがそろう中、1回戦の履正社に勝利したことがいい流れとなった。選手たちも試合ごとに自信を持ってプレーしており、想像以上の力を見せていました。何より、このような結果を残すことができたのは保護者の方々や学校、多くの人たちからの応援や支えがあったからこそ。これからも向上心を忘れず、さらなる高みを目指していければ」と喜びを語っていた。

(2024年2月25日付紙面より)

近畿大会で初めて準優勝した近大新宮の選手たち=23日、紀三井寺公園陸上競技場(同校提供)
2024年02月25日
5 1位に小阪享志さん  写連新宮支部2月例会  
2024年02月25日
6 無理ない筋トレを学ぶ  太地町社協主催で教室  
2024年02月25日
7 効果的な情報発信は  SNS活用の講座で学ぶ  
2024年02月25日
8 地元3校とも定員割れ  県立高校入試出願状況  (和歌山県教委 )
2024年02月25日
9 佐藤春夫の好物「バリコ」 書簡調査で新たに判明 
2024年02月25日
10 安全競技で爽やかな汗  18人がタスポニー体験  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
11 ゲームを通じ意識高める  くろしお児童館で防災学習会  (新宮市 )
2024年02月25日
12 入学したら一緒に勉強しよう  南大居保と太田小が交流  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
13 交流を図る安らぎの場に  「蒟竹笑」がモーニングカフェ  (新宮市 )
2024年02月25日
14 ひな人形の飾りを工作  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
15 会員から募った義援金託す  町老連「新春のつどい」  (御浜町 )
2024年02月25日
16 交流深め、和気あいあいと  親睦グラウンドゴルフ大会  (紀宝町シルバー人材セ )
2024年02月25日
17 手話で懐メロ、楽しむ  和やか「いっぷく亭」  (紀宝町 )
2024年02月25日
18 桃の節句、祝うように  鮮やかハナモモが見頃  (御浜町 )
2024年02月25日
19 お悔やみ情報
  
2024年02月23日
20 高校まで医療費無償化
 高齢者にタクシー券配布  (新宮市の当初予算案 )

 新宮市は20日、2024年度の一般会計当初予算案を発表した。子ども医療費無償化の高校卒業までの拡充や、高齢者へのタクシー券配布などの事業費を計上している。27日(火)に開会する新宮市議会の3月定例会に提案する。

 子ども医療費無償化の高校卒業までの拡充は、現在は中学卒業までの医療費無償化を高校卒業まで、厳密には18歳となった年度末までに拡充するもの。事業費として8117万5000円を見込んでいる。

 高齢者へのタクシー券配布は、高齢者の移動支援と免許返納の促進を目指して行う新規事業で、1420万8000円を計上している。

 その他、住宅耐震改修の補助金として、前年度から10件分を増やした8776万5000円。住宅耐震診断の事業費も50件分を増やして728万9000円とした。能登半島地震の発生を受け、どちらも増額した。

 新規で新婚夫妻に食事券を交付する事業も考えている。市内に住所のある人が婚姻する際に、市内飲食店で使用できる食事券を渡す。268万8000円で検討している。

 同じく新規で、小児インフルエンザワクチンの予防接種の費用の一部助成に844万7000円を充てている。

 世界遺産登録20周年記念事業は、1200万円を用意。世界遺産スポットでの光の演出や、都市圏でのシンポジウム開催、現代版熊野詣でとしてウォーク実施などを計画している。新宮花火大会も補助金を300万円としている。

 田岡実千年市長は予算大綱で「私たち行政の仕事は、市民を幸せにすること、市民を笑顔にすること。市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちが展開できるよう、事業に取り組んでいく」と伝えている。

  □     □

■予算額は178億円



 一般会計当初予算案の総額は178億1174万7000円で、前年度比4・3%の増加、大きさは2005年の合併以降で5番目だった。

 特別会計の当初予算案は85億5833万8000円で、前年度比1・7%の減少。企業会計の当初予算案は102億6805万8000円で、前年度比2・2%の減少だった。

 新宮市議会3月定例会の会期は3月21日(木)までを予定。一般質問は5日(火)から7日(木)までを見込んでいる。

(2024年2月23日付紙面より)


列車を降りて登校する高校生=21日、新宮市のJR紀伊佐野駅
2024年02月23日
21 間違えやすいプラ容器包装
 研修会でごみ分別学ぶ  (紀宝町民児協 )

 紀宝町民生委員児童委員協議会(西村喜久男会長)は20日、研修会を同町鵜殿の町福祉センターで開いた。委員約30人が、間違えやすいプラスチック製容器包装などごみの分別について理解を深めた。

 研修会は毎月の定例会に合わせて開催している。今月は同町役場環境衛生課の辻和妥さんと同町リサイクルセンター施設長の浦地秀和さんを講師に迎え、ごみの分類ごとに説明した。

 町では可燃ごみの減量化のため2021年度からプラスチック製容器包装の分別収集が始まった。対象となるのは商品を入れたり、持ち運んだりするもので、汚れや臭いがなく、はさみで切れる硬さのもの。豆腐やヨーグルト、弁当の容器、ペットボトルのラベル、果物の梱包(こんぽう)材などが例で、卵パックに付いているシールはそのまま出すことができる。

 間違えやすいのは容器包装には当たらないスプーンやストロー、臭いが付いた湿布の袋やフィルム、はさみで切れない食品保存容器などで、「これらは全て可燃ごみへ出してほしい」と呼びかけた。

 また、ハムのパッケージなど汚れが取れにくいものについては「無理して洗うと環境負荷にもつながる。簡単にすすいで汚れが取れるものはプラスチック製容器包装へ、取れないものは無理せず可燃ごみへ」と促した。

 可燃ごみの出し方については「連休明けはごみ置き場の箱がいっぱいになる。カラスなどが荒らして不衛生なので、入らない時はなるべく持ち帰り次回に出して」と協力を求めた。

 定例会では紀宝町を通して中能登町へ義援金10万円を贈ったことや、町福祉課から第7次紀宝町高齢者福祉計画の策定に向け協議していること、町社会福祉協議会から能登半島地震の義援金を募っていることなどについて報告を受けた。

(2024年2月23日付紙面より)

プラスチック製容器包装の対象を説明する職員ら=20日、紀宝町鵜殿の町福祉センター
ごみ分別を学んだ研修会
2024年02月23日
22 読書活動の頑張りに表彰
 大島小が県優秀実践校に  (串本町 )

 串本町立大島小学校(貴志純子校長、児童29人)が20日、県教育委員会からきのくに読書活動優秀実践校の表彰(伝達)を受けた。

 この表彰は、その年の読書活動の頑張りをたたえて励ます目的で年1回実施。県教委学校教育局義務教育課によると本年度は県内20校を表彰していて、そのうちの1校に大島小が含まれているという。

 貴志校長によると、大島小は町教育委員会の学校司書と協働して学年ごとに国語科と絡めた並行読書を取り入れていて、児童の間では自分が読んだ本の内容や感想を他の児童に紹介しみんなで興味を高め合って順番にどんどん読み進める状況が定着している。

 各担任も▽きいちゃんの読書手帳の活用▽読んだ本の紹介文(スタイルシート)を校内掲示▽スタンプラリー風の読破・印象一覧表作成▽3年生から1、2年生への読み聞かせ実施▽5、6年生が「まちの図書館長さんにも紹介を見てもらおう」と緊張感を高めて作品「本のショーウインドー」を制作―など、興味を促すさまざまな工夫を提案して児童の読書活動を応援。そのような素地があって図書委員の意欲も強く、たくさん本を読んだ児童へ手作りのメダルなどを贈って頑張りをたたえたり、学校図書の新刊を真っ先に読み集会で内容や感想を紹介したりするなど、読書が楽しくなる雰囲気づくりに頑張ってくれているという。

 この日は県教委紀南教育事務所から三浦勝志指導主事と森浦展行指導主事、町教委教育課から津田和昭指導主事が来校。図書ホールで出迎え、学校を代表して図書委員の木村玲希愛君(5年)が表彰状、岩谷百恵さん(5年)が副賞を三浦指導主事から受け取った。

 木村君は「すごくうれしいし、何よりどの学校よりも本を読んでいたということがまた本を読んでみようかなという気持ちにつながると思う」、貴志校長は「児童にとっては普段の学習。それがこのように表彰していただけてうれしい。これを良いきっかけにし、これからもたくさん本を読んでほしい」と今後を期待しつつ表彰を喜んだ。

(2024年2月23日付紙面より)

学校を代表して表彰状などを受け取る木村玲希愛君と岩谷百恵さん=20日、串本町立大島小学校
2024年02月23日
23 無事な成長願いつつ
 シイタケの菌打ち体験  (那智勝浦町 )

 「シイタケの菌打ち体験」が18日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターの園地内であった。近隣市町から25組39人が参加。原木に穴を開け、シイタケの菌を培養した種駒を打ち込んだ。

 宇久井海と森の自然塾運営協議会(湊谷幸三会長)の主催による人気企画。園地内の間伐材を利用して行っている。今回はクヌギとウバメガシの原木100本を用意した。

 体験では、湊谷会長の説明の後、参加者が原木にドリルで穴を開け、種駒を打ち込んだ。親子など複数人での参加がほとんどで、協力しながら作業していた。新宮市佐野から祖父母と共に訪れた宮本奏音さん(6)は「楽しかった。普段はシイタケは食べないけど、できるのが楽しみ」と話した。

 種駒を打ち込んだ原木は、園地内の林下で同協議会が管理し、でき始めたら参加者に連絡する。例外はあるものの、通常なら夏を2回越した後に収穫できる。収穫後もまた発生するため、同所では3、4年は原木を保管する。

(2024年2月23日付紙面より)

シイタケの菌を培養した種駒を打ち込んだ=18日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターの園地内
2024年02月23日
24 25人が熱戦を展開
 新宮市民スポ祭なぎなた競技  
2024年02月23日
25 3選手が全国大会へ
 レスリング近畿ブロック予選会  (新宮高、新翔高 )
2024年02月23日
26 ヒカンザクラの枝どうぞ  太田の郷の入り口で  (那智勝浦町 )
2024年02月23日
27 初釜・お香の会に40人  萩原きもの総合学院  (新宮市 )
2024年02月23日
28 天満交友会が獅子舞稽古  4年ぶりに地下回しも  (那智勝浦町 )
2024年02月23日
29 地元の文化や歴史学ぶ  光洋中1年が市内探訪  (新宮市 )
2024年02月23日
30 版画作品925点審査  23、24日に勝浦展開催  (新宮・東牟婁 )
2024年02月23日
31 沖縄修学旅行に向けて  歴史など踏まえ訪問先をプレゼン  (城南中 )
2024年02月23日
32 住宅用火災警報器の設置を  消防本部が街頭啓発活動  (新宮市 )
2024年02月23日
33 神内古跡をハイキング  小学生ら名所や史跡訪ねる  (紀宝町 )
2024年02月23日
34 タイプ標本木もちらほら  クマノザクラ咲き始める  (古座川町 )
2024年02月22日
35 わがらで創る郷の未来
 新スペースを地域住民が清掃  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」敷地内で、旧太田中学校の講堂を改装した新たな交流スペース整備が進んでいる。3月下旬の使用開始に向けて大詰めとなった20日には、同校の卒業生を含む地域住民ら約40人が集い、清掃活動に汗を流した。

 廃校になった校舎を地域の拠点として改修整備し、2016年にオープンした「太田の郷」。地域農産物のブランド化による生産・販売促進や、地域資源を生かした誘客などに取り組んできた。

 講堂の改装は「わがらで創る郷の未来『太田の郷を地域資源をもっと有効に活用できるファクトリーと農産業支援拠点へ』」と題し、総務省の過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業の交付金を受けて実施した。

 講堂内には、みそやしょうゆなどの発酵食商品を加工するフロアや、水洗トイレ、夏季の農業体験者向けのシャワールームなどを整備。農作物の付加価値向上や就農者支援、地域外の人々との交流拠点とすることで、ひいては農業の後継者育成や移住促進につなげる狙いもある。

 水道、電気、ガス関連の工事以外は、大工仕事のスキルを持つ地元住民が尽力し、屋根や床の補修、ペンキ塗りなどをしてきた。古い木造校舎の雰囲気を残そうと、室内はあえて木のままにし、面影を残した改修は卒業生にも好評。擁壁周辺のコンクリート打ちを担当した東佐平さん(79)は「自分は第13期の卒業生。講堂では剣道や卓球、卒業式もした」と昔を懐かしむ。「スペースも広いので、いろんな教室や踊りの練習ができるのでは」と今後に期待を寄せた。

 NPO「太田の郷」の石田一事務局長は「いま一度地域の皆で立ち上がり、この拠点に集って、地域を盛り上げる仕組みをつくっていきたい」と力を込める。今後は農繁期を過ぎた5月ごろに完成セレモニーを開催する予定だという。

(2024年2月22日付紙面より)

掃除に汗を流す地域住民=20日、那智勝浦町の旧太田中学校講堂
発酵食商品の加工フロア
2024年02月22日
36 意識を高め担い手に
 新翔高で防災スクール  (新宮市 )

 新宮市佐野の県立新翔高校(宮井貴浩校長)で16日、防災スクールがあった。自衛隊和歌山地方協力本部新宮地域事務所の山本健さんら8人が来校し、1年生98人らがロープワークや避難所などで役立つ技術のライフハック、救急法を教わった。

 防災スクールは毎年、1年生を対象に実施。生徒たちの防災意識を高め、地域防災の担い手として社会貢献できる青少年の育成を目的に行われている。この日は佐野区の役員ら7人も参加した。

 生徒らは3グループに分かれて各講習に臨んだ。ロープワークでは本結び、もやい結び、一重結びに挑戦。自衛隊員の説明に耳を傾け、悪戦苦闘しながらも、それぞれの結び方を習得した。ライフハックでは新聞紙を使用した簡易食器作りと、水だけで作れる非常食調理に励み、試食も行った。

 救急法の講習時には応急の止血法や、毛布と角材で組んだ担架の作製を学んだ。

 佐野区の坂本眞一郎さんは「日頃、区内でも防災について意見を交わすなどしていますが、有意義な時間を過ごせました。改めて知識を確認できた」。

 生徒の德村奏磨さんは「難しいところもあったけど、勉強になった。いつ起きるか分からない災害。もしもの時には自分の命を守ると同時に、学んだことを生かして人を助けられるようになれれば」と話していた。

(2024年2月22日付紙面より)

ロープワークに取り組む生徒ら=16日、新宮市佐野の新翔高校
2024年02月22日
37 流域治水の内容共有
 東牟婁地域でウェブ会議  

 「東牟婁地域等における大規模氾濫減災協議」が19日、インターネットのウェブ上であった。東牟婁地域で河川がある市町村や、国・県の関係機関などが参加。流域治水に関する取り組み内容の報告を受け、共有した。

 各機関の担当者より、減災の取り組み方針や▽古座川▽太田川▽那智川▽佐野川▽周参見川―の流域治水についての説明があった。

 全体的な課題として「水害リスクの空白域が存在」「主要河川以外のハザードマップの作成、避難場所、避難経路の見直しが必要」「避難場所・避難経路の見直しに伴う避難誘導の案内看板・誘導灯などの検討が必要」などが告げられた。

 古座川、太田川、那智川、佐野川では▽河川改修▽砂防えん堤整備▽森林整備・治山事業―などの実施報告があった。防災教育や災害情報の伝達、河川監視カメラの設置、避難情報の判断などの言及もあった。他地域での流域治水の優良事例の紹介も行われた。

(2024年2月22日付紙面より)

河川改修工事が進む佐野川=19日、新宮市佐野
2024年02月22日
38 大学生の二つの提案採用
 武者修行プログラムで  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町のコミュニティ消防センターで19日、株式会社旅武者が提供する「地方創生イノベーション武者修行プログラム™」の最終発表会があった。全国から集まった大学生14人がホテル&カフェバー「WhyKumano」オーナーの後呂孝哉さんらにビジネスプランを発表し、二つが採用となった。

 ビジネスのリアルを経験する短期集中・実践型プログラム。町内で実施するのは7回目で、テーマは「新しい旅のコンセプト『アルベルゴ・ディフーゾ』~海外観光客向けにゲストハウスの新規サービスを開発~」。

 学生たちは2週間かけて観光客らへのインタビューや商品開発、販売・効果測定を展開。最終発表では4チームが▽勝浦マグロジャーキー▽ナッチーバー・おつまみなっちー▽『Bie―Kumano』物販事業プラン▽WhyKibori―を提案した。

 採用となったチーム愛燃の「ナッチーバー・おつまみなっちー」は、朝食にぴったりで、おつまみアレンジもできるシリアルバー。「那智黒あめ」を参考に黒糖を使い、アクティブに動く熊野古道歩きの観光客の手軽な栄養・カロリー補給アイテムになる。植物由来の食材を使うことで、ビーガン(完全菜食主義者)の食需要にも応える。

 チーム愛燃の大橋さくらさん(19)、浅尾寛太さん(22)、黒沢龍己さん(19)、嶋田心さん(19)は、11日の中間発表時点では具体的な案を出せずに0点評価と苦戦。「偶然持っていたナッツに那智黒あめを絡めてみたことがきっかけ。宿泊中のお客さんに提供すると好評で、改良が楽しかった」と振り返った。

 チーム感覚派の「勝浦マグロジャーキー」は、捨てられがちなマグロのあらを活用したジャーキー。味と保存方法などの改善すべき点があるものの、今後も開発をやりきることを条件に採用した。

 後呂さんは「正直、ビジネス経験のない学生に飲食提案は無理だろうと思っていたが、ここまでちゃんとしたプランを持ってくるのは予想外。若い人たちの底知れぬ力を感じた」と語り、2案について「実際にお客さんに提供するのが楽しみ」と話していた。

(2024年2月22日付紙面より)

チーム愛燃の大学生4人=19日、那智勝浦町のコミュニティ消防センター
開発したナッチーバー
2024年02月22日
39 宇久井スポ少が連覇
 和田禎佑杯サッカーU―9  
2024年02月22日
40 紀宝FCが優勝飾る
 てとて杯U―12サッカー大会  
2024年02月22日
41 活動を報告し意見交換  新宮警察署協議会定例会議  
2024年02月22日
42 学年を超えて交流  縦割り班でクイズ大会  (緑丘中 )
2024年02月22日
43 新入学を控え交流  宇久井の児童と園児  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
44 「すごくいい匂い!」  中央児童館でおやつを作ろう  (新宮市 )
2024年02月22日
45 チューリップなど咲く  花てまりの会が花壇整備  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
46 歌や工作などに挑戦  はまゆう・こども園で保育参観  (新宮市 )
2024年02月22日
47 はっきり断ることが大切  光洋中で薬物乱用防止教室  (新宮市 )
2024年02月22日
48 認知症の知識深める  公民館分館で講演会  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
49 新宮市が事例の論文  木材や輸送で生じた変化  
2024年02月22日
50 野良猫減らす具体策  県・町が主催でセミナー  (那智勝浦町 )
2024年02月22日
51 町内の花盛りを順次投光  23日から桜ライトアップ  (古座川町観光協会 )
2024年02月22日
52 カミュさんに発想を学ぶ  中央公民館で人権講演会  (古座川町 )
2024年02月22日
53 半島振興法の延長など要望  熊野・南郡正副議長会  
2024年02月22日
54 「あせらず自分を見つめて」  対話集会で働く意義を学ぶ  (紀南高 )
2024年02月22日
55 「憧れの兄を目標に」  自衛官候補生の中楓磨さん  (紀宝町 )
2024年02月22日
56 浄財、被災地中能登町へ  曹洞宗青年会が托鉢で集める  (紀宝町 )
2024年02月22日
57 歌や踊りなど元気に披露  新木保育園で発表会  (新宮市 )
2024年02月22日
58 お悔やみ情報
  
2024年02月15日
59 クロマグロ水揚げに大興奮
 宇久井中2年が漁業体験  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(川口徹校長)の2年生17人が14日早朝、宇久井漁業協同組合の協力の下、漁業体験学習に臨んだ。生徒たちは大型定置網(通称・大敷)でクロマグロや旬の寒ブリが水揚げされる様子に大興奮。地元漁師たちと喜びを分かち合った。

 宇久井大敷の歴史は1926(大正15)年に始まる。黒潮の影響を受ける好漁場で、ブリやサバ、アジ、サワラなどを主に、四季折々の魚が取れる。48(昭和23)年にはブリの大漁によって宇久井中学校の旧校舎が建設されたとも伝わっている。

 漁業とのつながりの深い同校は長年海洋教育に取り組み、地元漁師を講師に、漁業の歴史や漁法、魚種、料理などを生徒たちに伝えている。漁業に関わる人々の苦労や喜びを共にすることで、将来の担い手育成も視野に入れている。

 第三十宇久井丸と第三十六宇久井丸に乗り込んだ生徒たちは、明け方の宇久井漁港を出発し、昇る朝日を仰ぎながら沖合約3㌔の定置網へ。網を引き上げると漁師たちから「マグロが入ったーるぞ!」と声が上がり、生徒たちは「え、マグロ?」「どこどこ?」と興味津々で網をのぞき込んだ。クロマグロとキハダマグロは船上ですぐさま活(い)け締めにされ、氷づけにされた。寒ブリ40本、マダイ、アジ、サバなども取れ、生徒たちにカンパチやアカイカの刺し身の振る舞いもあった。

 濵仲琥羽さん(14)は「網を引き上げるのは重そうで、すごい仕事だなと思った。マグロが2匹も取れてびっくり。お刺し身がおいしかった」。亀井璃暖さん(13)は「初めて沖へ行って、漁師さんの気分を味わえた。魚を取るのはちょっとかわいそうだったけれど、いつも食べ物を取ってくれていることに感謝している」と話していた。

 宇久井漁協の向井誠士・代表理事組合長は「これからいよいよブリのシーズン。漁獲量も伸びてくるはず」と大漁に期待を込めていた。

(2024年2月15日付紙面より)

大型定置網を引き上げる=14日、那智勝浦町宇久井
マグロを水揚げ
2024年02月15日
60 中学生射手勇ましく
 下里神社、伝統の「御弓祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)で11日、「御弓祭」が営まれ、町立下里中学校の生徒4人が昔の狩猟の衣装である直垂(ひたたれ)と烏帽子(えぼし)の勇ましい姿で弓を引いた。災厄や疫病を閉じ込めた的の中央が射抜かれると、見守っていた大勢の地域住民から拍手と歓声が湧き起こった。

 祭りは山本宮司の五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災などを祈る神事で始まり、参列者が玉串をささげた後、地元の「下里剣友会」の4人が日本剣道形や基本技を奉納。剣士らが力強く竹刀を振るった。

 御弓行事は、境内に設けられた直径102㌢の的を17㍍の距離をおいて射抜く。的の裏には、災厄や疫病を意味する「鬼」の字が書かれている。最初に山本宮司が弓矢で天地を射て、災厄や疫病を的に閉じ込めた。この後、中学生が2人ずつ左右交代して計4本の弓を射た。例年、射手6人と矢拾い2人の計8人務めるが、今年はスポーツ行事などで4人の参加となった。

 射手は2年生の桃井勇起斗さん、川口慶次さん、曽我悠太さん、1年生の上田颯涼さん。4人は6日から練習を重ねてきた。中央を射抜いた上田さんは「うれしかった」と笑顔。曽我さんは「所作を正しくできた」と話した。4人とも大役を務め終えて誇らしい表情を見せていた。

 御弓祭は、かつては旧暦の正月11日だったが、現在は毎年、2月11日に行っている。山本宮司は「伝統が続いているのは下里中学校と下里剣友会の協力のおかげ」と感謝し、「今年、1巡目で真ん中を射ることができた。記憶では初めてのことと思う。みんな上手だった」と喜んでいた。

(2024年2月15日付紙面より)

的に狙いを澄まし、矢を放つ中学生射手=11日、那智勝浦町の下里神社
下里剣友会の剣道形の奉納
下里神社総代の皆さんと4人の中学生射手
2024年02月15日
61 2トンネルで掘削開始へ
 着工式で早期完成願う  (熊野道路 )

 国道42号熊野道路(延長6・7㌔)で初めてトンネルの本体工事が始まることから、着工式が11日、熊野市井戸町の市文化交流センターであった。四つ計画されているうちの二つのトンネルで、掘削が始まる。

 熊野道路は、2019年度に事業化された紀宝熊野道路(延長15・6㌔)と、すでに供用中の熊野尾鷲道路(延長18・6㌔)に連結する自動車専用道路で、2014年度に事業化され、19年度から工事が進んでいる。全体事業費は約350億円を見込む。

 区間内には四つのトンネルが計画されており、熊野市大泊町の大泊インターチェンジ(IC)付近から木本町を結ぶ熊野第1トンネル(仮称、延長866㍍)と、木本町から井戸町を結ぶ熊野第2トンネル(仮称、延長1307㍍)の掘削に取りかかる。工期は第1が12月下旬まで、第2が来年11月下旬までとなっている。

 着工式には国会議員や県知事、地元自治体の首長ら約50人が出席し、早期完成と工事の無事を祈りくわ入れ式などを行った。主催者を代表し、式辞を述べた河上敢二熊野市長は「南海トラフ地震が発生した際、国道42号は津波浸水被害が想定されている。立地条件が似ている能登半島地震の状況を見たとき、災害に強い命の道となる熊野道路にはこれまで以上に期待を寄せている」。あいさつした国土交通省中部地方整備局の佐藤寿延局長も能登半島地震の道路被害に触れ、「1月2日には一般道を啓開してルートを確保した。同じ半島なので、42号に次ぐ2本目の道路を整備することは大きな意味を持つ」と力を込めた。鈴木英敬衆院議員や一見勝之三重県知事ら来賓も祝辞を贈った。

 くわ入れ式に続き、近畿自動車道紀勢線(熊野市―新宮市間)建設促進同盟会会長の西田健紀宝町長が音頭を取り、万歳三唱で祝った。また、開式前には県立木本高校吹奏楽部が4曲を演奏し、会場を盛り上げた。

(2024年2月15日付紙面より)

くわ入れ式を行う河上敢二熊野市長(左端)ら=11日、熊野市文化交流センター
開会前に演奏した県立木本高校吹奏楽部
2024年02月15日
62 スマートフォンの操作学ぶ
 シニアのための教室始まる  (新宮市 )

 新宮市による「シニアのためのスマホ教室」が13日、佐野会館で始まった。20日(火)までの9講座で計74人がスマートフォン操作の基礎を学ぶ。

 デジタル化が進む中、最も身近で利用頻度の高いスマートフォンの取り扱いを学習してもらうことで、高齢者のデジタル活用を支援する取り組み。

 昨年に続く2回目で、65歳以上の市民が対象。▽初めてのスマホ▽アプリの追加、インターネットの利用▽地図アプリ、セキュリティー―といった三つから自身にあった基本教室を選ぶ。講師はドコモショップ新宮店の清水怜子さんらが務めた。

 初回教室は、初めてスマホを持つ人や、持っていない人が参加。清水さんが「スマホは知りたい情報をインターネット検索でき、自分好みにカスタマイズもできて持ち運びも楽」と利点を紹介。「写真もきれいで地図もはっきり見えますよ」と伝えた。

 初めて触る参加者は体験用スマホを使用。電源の入れ方や切り方、スリープモード、マナーモードなどを学び、指でスライドしながら画面に触れて操作のこつを覚えた。

 インターネットの検索サイトを使って文字入力も体験し、清水さんは「できる範囲でうまく使い、触りながら覚えてください」と呼びかけた。

(2024年2月15日付紙面より)

スマートフォンの使い方を学ぶ=13日、新宮市の佐野会館
2024年02月15日
63 マナー意識しフルコース  中学3年生6人が花游で  (太地町 )
2024年02月15日
64 オオシマザクラ開花  クジラのモニュメント前  (太地町 )
2024年02月15日
65 より良い学校にするため  生徒会と育友会が懇談会  (城南中 )
2024年02月15日
66 迅速な安否確認が救助の鍵  町職員に急援隊が報告  (那智勝浦町 )
2024年02月15日
67 4カ所の土地を購入  契約を承認、補正予算も  (太地町議会 )
2024年02月15日
68 音読コン入賞たたえる  町長が各クラスを訪ね  (上野山こども園 )
2024年02月15日
69 歌評添え入賞18首発表  文化セで第5回短歌大会  (串本町 )
2024年02月15日
70 集団下校の流れも確認  火災想定の避難訓練  (鵜殿小 )
2024年02月15日
71 小学生から大人まで熱戦  町民卓球大会で交流  (紀宝町 )
2024年02月15日
72 お悔やみ情報
  
2024年02月07日
73 心身清め御燈祭りへ
 上がり子有志が波受ける  (王子ヶ浜で「海中みそぎ」 )

 新宮市の神倉神社で6日夜に営まれる「御燈祭(おとうまつ)り」に向け、上(あ)がり子有志5人が同日午前7時ごろ、市内の王子ヶ浜で古式にのっとった「海中みそぎ」に臨んだ。コロナ禍に伴う中断を経ての再開となる。上がり子らは水平線から昇る朝日に向かって一心に祈り、心身を清めた。

 海中みそぎは同市下本町の自営業、水野晴夫さん(73)らが中心となって始めて30年以上になる。同日正午ごろにも行われている。

 白ふんどしに着替えた上がり子たちは、砂利浜に設けられた祭壇を前に、神倉神社に向かって遥拝(ようはい)。準備運動を兼ねた神事「鳥船(とりふね)」の後、海に入り、神職の福井鉄(まかね)さん(64)の祝詞の下、水平線に向かって手を合わせた。

 水野さんはみそぎを始めたきっかけを「かつて御燈祭りが、酒を飲み暴れるけんか祭りのイメージで語られていた。もっと大切にしようと、昔の人々が個人でやっていたみそぎを復活し、ただのけんか祭りではないことを知ってもらおうと始めた」と明かす。

 4年ぶりに上がり子が参加できることに歓喜する。一方で「コロナ禍に伴う中断の間にみそぎに来られなくなった人もいる」と肩を落とす。

 昨今のロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの衝突、能登半島地震など、不幸続きに心を痛めていると説明。「今日は世界の平和と平穏無事を祈願したい。自分のことは浮かんでこなかった」と心境を語った。

 新宮市千穂の西浦昭好さん(56)は「みそぎには毎回参加している。今日は上がり子としては4年ぶりということもあり、すがすがしく気持ち良かった。風もなく、海水温も高い日だった。今日は自分の健康と、家族の健康を祈願したい。健康が第一」と述べた。

(2024年2月7日付紙面より)

心身を清め朝日に祈る上がり子ら=6日、新宮市の王子ヶ浜
2024年02月07日
74 英語音声で津波警報など
 防災行政無線で体制整備  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は、防災行政無線で津波に関する緊急情報(大津波警報、津波警報、津波注意報)を発出する際に、日本語に続けて、英語の音声放送を行うよう体制を整備した。新宮・東牟婁郡内では初の試み。

 外国人観光客や宿泊客が多い同町では、かねて緊急情報を多言語化する必要性を認識していたが、全国瞬時警報システム(Jアラート)による音声放送は日本語のみ。緊急性の高い津波災害を対象に始めた。

 町内放送を行う際には、Jアラートのサイレン・日本語放送直後に、町が手動で英語音声(録音)を流す。町役場に設置される防災対策本部や、2022年に高台移転した町消防・防災センターが放送の役目を担う。

 堀順一郎町長は「現状は英語のみだが、TSUNAMI(ツナミ)は世界共通語のため、多くの外国人の方に認識していただけるのでは」と話す。

 同町では観光庁監修の訪日外国人旅行者向け災害時情報提供アプリ「Safety tips」の普及にも取り組んでいる。緊急地震速報、津波警報、気象特別警報、避難勧告などをプッシュ型で通知でき、14カ国語に対応。町の観光案内所で外国人観光客にチラシを配布している他、観光事業者向けの防災研修でも周知。引き続き外国人観光客や町内在住の海外出身者の安全確保へ積極的に取り組んでいく姿勢を見せている。

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■英語の放送

【大津波警報・津波警報】

Tsunami Warning! Tsunami Warning!

Evacuate immediately to High place.

(津波警報!津波警報!直ちに高台に避難してください。)

【津波注意報】

Tsunami Advisory issued. Leave coastal regions.

(津波注意報が出されました。沿岸地域を離れてください。)

(2024年2月7日付紙面より)

(写真はイメージ)
2024年02月07日
75 警察と共に治安向上を図る
 串本けいさつ友の会フェス  (串本町 )

 串本町文化センターで3日、イベント「串本けいさつ友の会フェス」があり約400人(主催者発表)が演奏会や講演、寸劇や体験などを通して警察と共に地域の治安向上を図る機会を得た。

 このイベントは、新宮警察署(井田昌樹署長)と串本地区警察官友の会(小森正剛会長)が主催。防犯や防災の意識を高め、ひいては地域の治安向上を図りつつ、住民と共に努める警察への理解を深める機会として計画し、来場者数把握のため事前予約制で来場を呼びかけた。

 内容の主軸は大ホールでのステージ企画で、主催者を代表して小森会長が同友の会の活動趣旨を伝え「われわれ住民が警察活動に対する理解を深めれば、治安や地域の発展、福祉の向上に貢献できる」と思いを掲げて来場を歓迎し、県警察音楽隊と県立串本古座高校吹奏楽部が合同演奏で開演を飾った。

 続く講演会では接遇講師として著名な平林都さんが「社会人としてのマナーとは」と題して登壇し、相手への気遣いの大切さを伝えた。寸劇では同校演劇部と同署署員が交流サイト(SNS)の危険な側面(ストーカー被害)、キャッシュカードのすり替え(預貯金詐欺)やパソコンのウイルス感染を装い電子マネーによる支払いを迫る(架空料金請求詐欺)など実際に発生している特殊詐欺事例を実演。部員の迫真の演技と署員のユーモアを交えた演技で緩急をつけながら、これら犯罪の被害に遭わないための発想を促した。

 終盤では県警察音楽隊が単独演奏を響かせ、井田署長があいさつを述べて締めくくった。ステージと並行して1階ロビーでは警察活動越しに見た被災を伝える災害写真パネル展があり、ステージ開演前などで鑑賞を集めた。駐車場では白バイやパトカーの乗車体験や県の地震体験車「ごりょう君」による大きな揺れの体験といった機会の提供もあった。

(2024年2月7日付紙面より)

ステージの開演を飾った県警察音楽隊と県立串本古座高校吹奏楽部の合同演奏=3日、串本町文化センター
新宮警察署(上)や県立串本古座高校演劇部による寸劇
2024年02月07日
76 「かがり御供」作る
 神事で供える特殊な餅  (御燈祭り )

 新宮市の熊野速玉大社双鶴殿で6日午前、4年ぶりに一般参加の上(あ)がり子を迎え斎行される夜の御燈祭(おとうまつ)りで神倉神社神殿に供える特別な餅「かがり御供(ごく)」作りが行われた。祭りで介釈(かいしゃく)を務める神倉青年団員らが、祭りで使用するヒノキの介釈棒で回りながら餅をついた。

 この日は団員をはじめ上野顯宮司、猪飼三雄・神倉神社奉賛会長ら約15人が参加。ふかしたもち米を石臼の中に入れ、8升分をついた。出来上がった餅は細長く伸ばしてはさみで約3㌢の正方形に切り、3枚に合わせてわらひもで十文字に縛り、男結びにしていった。

 神倉青年団の中山忠吏さんは「前日に降った雨の影響が心配でしたが、いい天気に恵まれて安心しています。御神火を頂く大松明(おおたいまつ)を持たせていただく立場として、しっかりと上がり子に火を届けていければ。みんながけがのないよう、祭りに奉仕していきたい」。

 上野宮司は「昨日は清めの雨をしっかり頂き、春を思わせる天候で当日を迎えることができてすがすがしい気持ち。うれしさと同時に緊張の面持ちで斎行していきたい」と話していた。

(2024年2月7日付紙面より)

介釈たちが力強く餅をついた=6日、新宮市の熊野速玉大社
「かがり御供」を作る関係者たち
2024年02月07日
77 第23回和歌山県市町村対抗ジュニア駅伝
 11日、午前11時スタート  
2024年02月07日
78 新宮市や串本町から入賞  熊野大花火写真コンテスト  (13日まで展示 )
2024年02月07日
79 豆まきに笑顔広がる  かわりない会が節分行事  (紀宝町 )
2024年02月07日
80 今年一年の無病息災を祈願  各神社で「どんど焼き」  (紀宝町 )
2024年02月07日
81 初入賞目指して練習に励む  美し国三重市町対抗駅伝  (紀宝町チーム )
2024年02月07日
82 市職員4人が能登町へ  応急給水支援のため  (新宮市 )
2024年02月07日
83 当選者を抽選で選出  銀河の車両見学会  
2024年02月07日
84 企業コラボで商品開発  地域イベントで販売も  (新翔高校 )
2024年02月07日
85 親子参観でリズム運動  園児が元気な姿を披露  (わかば保育園 )
2024年02月07日
86 生け花展でノミネート  珠蒼の会に学んだ4人  
2024年02月07日
87 鹽竃神社で初午神事  浦神地区各所で餅まきも  (那智勝浦町 )
2024年02月07日
88 がんばろう。能登のみなさん  被災地に思いを寄せる  (しんぐう元気フェスタ'24 )
2024年02月07日
89 境内の的場で通し練習  弓頭2人の稽古大詰め  (水門祭に向け )
2024年02月07日
90 石畳覆う土砂崩しのける  和深雨島の古道再興着手  (熊野古道大辺路刈り開き隊 )