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2024年02月29日
1 早期の停電発見と復旧
 配電自動化システム見学  (県と町村の担当者 )

 新宮市野田の関西電力送配電株式会社新宮配電営業所の配電自動化システム見学会が27日、同営業所であった。和歌山県東牟婁振興局と管内町村の防災担当者13人が参加。早期の停電発見と復旧に向けたシステムについて説明を受けた。

 電力の安全・安定供給に向けた取り組みを理解してもらい、災害時の連携を強化することを目的とする。県のほか那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村から参加があった。

 参加者に対し、配電自動化システムについて同営業所の従業員から「停電の原因区間を自動的に検出し、原因区間以外へ短時間で自動的に電気を送る仕組み」との説明があった。イラストも示して紹介。変電所から配電線でつながった複数の電柱の区間があるとし、その1区間で一時的に木の枝の接触などがあると、スイッチが自動的に切れて全区間で停電、1分後に自動的にスイッチが入り再送電が開始されることを話した。

 一時的ではなく、倒木による切断などで1区間が送電できない場合、元の変電所と連携する別の変電所から送電され、他の健全な区間は復旧することも語った。これらの状態はモニターで目視できるため、原因区間に作業員が向かい、復旧作業を行うことが明かされた。

 参加者はこの後、管内の配電状況が表示された、同営業所内にある配電自動化システムのモニターを見学した。停電と再送電のシミュレーションも行われた。管内のある場所で一時的な配電線への接触があり、自動スイッチで停電したが、1分後に再送電が開始されたこと。1区間で配電線の切断があったが、それ以外の健全区間は自動復旧したことを目視で確認した。

 質疑応答もあった。「しばらく復旧しない時の原因は」「例えば木の枝がくっついたり離れたりしている時は、自動で停電したり復旧したりで、原因の場所が分からないので、現場に出向き1区間ずつ調べることになる」などのやりとりがあった。

 太地町総務課の野瀬智章さんは「台風の時は(停電で)役場に問い合わせがあったりするが、関西送配電がこういうシステムで状況を把握しているのが分かり、今後はもっとスムーズに連携できるかと思った」と話した。

 なお、配電自動化システム見学に先立ち、配電営業所の役割や業務の内容についての説明もあった。

(2024年2月29日付紙面より)

配電自動化システムについて説明を受ける参加者=27日、新宮市野田の関西電力送配電株式会社新宮配電営業所
2024年02月29日
2 一般会計総額は32億2000万円
 次年度の当初予算案発表  (古座川町 )

 古座川町が27日、2024年度の一般会計当初予算案を報道発表した。歳入歳出の総額は32億2000万円で前年度比4・6%増。構成比は別図の通り。

 6月2日(日)執行予定の町長選挙・町議会議員一般選挙を見据えて骨格編成を基本としているが、自治体として進めるべき事業は盛り込んでいる。予算規模が大きなところではぼたん荘改修事業1億8741万4千円を23年度一般会計からの繰り越し見込み額として、デジタル防災行政無線整備事業(3カ年)の2年目に係る予算1億4619万3千円、高速道路関連まちづくり事業(設計業務2カ年)の2年目に係る予算8461万8千円を計上。他に▽浄化槽設置補助事業(合併浄化槽設置を前提にした便槽撤去や宅内配管工事への補助の導入)▽町内診療所電子カルテ導入事業(七川、明神、三尾川〈みとがわ〉、小川の各診療所に電子カルテを導入して業務の効率化と診療所間での情報共有を図る)―といった新規事業を含んでいるという。

 併せて国民健康保険、同保険七川診療所、同保険明神診療所、へき地診療所、介護保険、後期高齢者医療の各特別会計当初予算案の額も発表。その合計額は約12億37万6千円で、24年度の予算規模は44億2037万6千円(前年度比2・7%増)という。簡易水道事業については同年度から公営企業会計「簡易水道事業会計」へ移行するため、同規模には含んでいない。

 同案は町議会第1回定例会へ上程して審議、承認を求める。

(2024年2月29日付紙面より)


2024年02月29日
3 食べて歩いて町を満喫
 ウオークイベントに139人  (那智勝浦町 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は24日、那智勝浦町内で第2回「ONSEN・ガストロノミーウォーキングin那智勝浦」を開催した。全国から139人が参加し、数々の振る舞いを楽しみながら町内約9㌔を歩いた。

 ガストロノミーは「美食学」を意味するフランス語。その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食文化に触れ、さらに日本の「温泉」も楽しんでもらう旅行体験が「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」とされている。町内では、観光客の消費額を高め、特産品や地域の魅力を発信することを目的に昨年初実施した。

 参加者はブルービーチ那智からスタート。自分のペースで歩きつつ、勝浦八幡神社や熊野古道・大辺地の駿田峠、補陀洛山寺などを巡った。遊覧船で紀の松島めぐりもあった。食では、道中各所で「熊野水もうで」や色川茶、生マグロのすしやアラ汁、かぶと焼き、太田産の野菜、まりひめいちご大福などを楽しんだ。

 宿泊ありの参加者も多く、島根県から友人と2人で参加したという50代女性は「歩くのが好きで、ネットの広告を見て参加した。昨日は那智山の神秘ウオーク、今日は町歩きと楽しめています」と語る。美食のお目当ては「やっぱり伊勢エビの炭火焼きですね」と話していた。

(2024年2月29日付紙面より)

まぐろのアラ汁に行列=24日、那智勝浦町築地
勝浦八幡神社で「熊野水もうで」など振る舞う
2024年02月29日
4 「太田」をイメージして
 新施設げた箱にペンキ塗り  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」で26日、新施設オープンに向けたげた箱のペンキ塗りがあった。同町立太田小学校の1~4年生14人と中里地区の高齢者ら8人が協力し、「太田」をイメージして太田川やクマノザクラ、イチゴなどを描いた。

 新施設は旧太田中学校の講堂を改装したもので、発酵食商品の加工フロアや水洗トイレ、シャワールームなどを整備。地域内外の人々の交流拠点を目指し、地元住民の手で改装に取り組んできた。使用開始は3月下旬予定。オープンまで間近となる中、地域の高齢者を対象とした「福祉プログラム」と小学生との交流を兼ねて企画した。

 旧講堂に集まった一行は「太田には何がある?」とアイデアを出し合い、板張りの床に水で下絵を練習。三つのげた箱に協力してふるさとを描いた。乾いていないペンキに木の枝で模様をつけたり、ティッシュで縁をぼかしたりと、高齢者たちの「すご技」を発見する児童の姿もあった。

 山根康誠君(1年)はペンキだらけの手で「太田川にナマズを描いたよ」と笑顔で話していた。

(2024年2月29日付紙面より)

児童と高齢者らが協力し=26日、那智勝浦町南大居の交流センター「太田の郷」
太田川に魚を描く
2024年02月29日
5 遠泳で心身と連携を強化  消防本部潜水隊の隊員ら  (串本町 )
2024年02月29日
6 配置と業務の考え下ろす  対応する職員へ事前説明  (串本町 )
2024年02月29日
7 本の魅力を見つめ直す  生徒に向けた読書講座  (光洋中 )
2024年02月29日
8 総務大臣表彰を受賞  山岳奉仕活動が評価  (新宮山彦ぐるーぷ )
2024年02月29日
9 能登半島地震の教訓生かせ  リエゾン派遣の柴田通仁さん  (那智勝浦町 )
2024年02月29日
10 警察官の仕事を学ぶ  新宮署が児童に出前授業  (三輪崎小 )
2024年02月29日
11 皆さんの大切な一票を  王子ヶ浜小で前期児童会選挙  (新宮市 )
2024年02月29日
12 会場全体が盛り上がる  城南中でダンス発表会  (新宮市 )
2024年02月29日
13 大漁と地域の発展祈る  宇久井稲荷神社例大祭  (那智勝浦町 )
2024年02月29日
14 地域の安寧を願う  天満天神社の例大祭  (那智勝浦町 )
2024年02月29日
15 世界遺産登録20周年を契機に  藤根正典県議らが報告会  
2024年02月29日
16 一流選手から技術教わる  4年ぶり、杉井杯争奪卓球大会  
2024年02月29日
17 健診受診率向上目指し  商品券当たる初の抽選会  (紀宝町 )
2024年02月29日
18 艶やかに、11団体が共演  第13回新宮市伝統芸能大会  
2024年02月29日
19 さまざまなゲーム楽しむ  中央児童館で「あそび大作戦」  (新宮市 )
2024年02月29日
20 お悔やみ情報
  
2024年02月25日
21 邪気払い安泰願う 横綱が奉納土俵入り (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で24日、横綱照ノ富士の奉納土俵入りがあった。多数の観覧者が見守る中、横綱が本殿前で土俵入り。邪気を払い安泰や平和を願う意味を込め、力強い四股を踏みせり上がった。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年を記念して行われた。照ノ富士は、伊勢ケ濱部屋に所属する第73代の横綱で、モンゴル出身の32歳。熊野本宮大社での横綱の奉納土俵入りは初となる。同部屋の和歌山後援会長の協力で実現した。

 境内では、本殿正面の位置に土俵が設置されていた。来賓や一般の観客は、開始前から会場で待機していた。照ノ富士は、紙垂(しで)の下がった純白の綱を腰に締め、露払いと太刀持ちを従えて土俵入り。土俵の中央に進み本殿の方角を向き、かしわ手を打ち、四股を踏んだ。「攻め」の姿勢を表すといわれる、両手を左右に広げる「不知火(しらぬい)型」でのせり上がりを見せて土俵入りを終え、退場。観客から拍手が湧き起こった。

 九鬼宮司は、奉納土俵入りに先立つあいさつで、能登半島地震に言及。「横綱の奉納土俵入りは、邪気を払い正気を招く意味がある。天変地異を収め、国民の安泰や世界の平和(が実現すること)を願い、(今日の姿を)目に焼き付け、心に刻んでほしい」と呼びかけた。

 照ノ富士は土俵入りを終え「よみがえりの地で土俵入りしたことをうれしく思う」と感想。能登半島地震などを念頭に「二度と起きないようにとの思いで取り組んだ」と明かした。

  □     □

■立見券を求め行列

 観客は200枚しかない立見券を求め、当日の早朝から行列を作っていた。先頭の70代女性は「みなべ町から来た。近くの民宿に泊まり、朝の1時半から並んだ」と話していた。また、大社へと上がる階段の途中の広場にモニター2基が設置され、立見券を入手できなかった観客はここで観覧した。

(2024年2月25日付紙面より)

「不知火型」のせり上がりを見せる横綱の照ノ富士=24日、熊野本宮大社
立見券を求め早朝から行列ができた
2024年02月25日
22 パンや水の備蓄入れ替え
 那智勝浦町内の防災倉庫で  

 那智勝浦町は21、22の両日、町内の防災倉庫で、備蓄食料のパン4800食、水(500㍉㍑のボトル9840本)の入れ替えをした。賞味期限が近づいたことによるもので、雨の中、町職員が運搬作業をした。

 同町では残りの賞味期限が1年を切ったものから順次入れ替えており、今回、パンは町内9カ所、水は7カ所で実施した。

 パンは5年保存で、アレルギー対応のため、卵使用・不使用のものが半分ずつある。水はこれまで2㍑ボトルで備蓄していたが、被災者への配布のしやすさや飲み切りやすさ、衛生面を考慮し、今年から500㍉㍑ボトルに。備蓄物資の積み増しなども見据え、5年保存から10年保存のものへ変更した。本年度中に、追加でアルファ米1000食分を勝浦小学校の防災倉庫へ導入する予定だ。

 賞味期限が近づいた備蓄食料は、イベント等で町民へ配布する他、フードバンクにも寄贈する予定となっている。

(2024年2月25日付紙面より)

備蓄パンの搬入を行う町職員=21日、那智勝浦町立勝浦小学校内の倉庫
2024年02月25日
23 第三の場所で話そう 食堂が協力、3月から開催 (紀宝町)

 家や学校、職場でもない第三の場所「サードプレイス」をつくろうと、紀宝町井内の食堂で「kokoro(こころ)カフェ~地域のサードプレイス~」が3月から始まる。同町地域おこし協力隊の看護師2人が出迎え、誰でも気軽に立ち寄って話せる場を目指す。

 協力隊の沼澤幸子さんと米中京子さんは昨年8月に着任し、死生観を深めるワークショップを開くなど町民の心のケアを担う看護師として活動。沼澤さんはがん患者やその家族をケアする一般社団法人がんサポートナースを運営している。

 3月2日(土)から始まる「kokoroカフェ」は、地元食材を使った定食などを提供している「kokoro食堂」店主・尾﨑亜紀さんの協力で営業時間後の食堂を会場に。がん患者やその家族、子育て中の人、自宅で介護している人などを対象としているものの、申し込み不要で誰でも参加できる。参加費は100円。

 毎月第1土曜日の午後2時~4時にオープンし、時間中は食堂のドリンクも有料でオーダーできる。また、事前に連絡すれば個別に話す時間も設ける。

 沼澤さんは「町内には『カフェいっぷく亭』(認知症の人やその家族など対象)や『みどりのやね』(専門職が迎える認知症カフェ)などがあり、選択肢が増えればうれしい。肩の力を抜いて一緒におしゃべりしませんか」。

 食堂はおもちゃをたくさん置いたり、座敷の個室を設けたりと子育て中の客に気兼ねなく利用してもらえるよう配慮していて、尾﨑さんは「ここでそんなことができたらいいな、そんな場所が増えていったらいいなという思い。活動を応援したい」と話していた。

 食堂の住所は同町井内575の1。

(2024年2月25日付紙面より)

「kokoroカフェ」が開かれる「kokoro食堂」=紀宝町井内
2024年02月25日
24 近大新宮、初の準優勝
 近畿高校サッカー選手権大会  

 第76回近畿高校サッカー選手権大会の準決勝と決勝戦が23日、紀三井寺公園陸上競技場と同公園球技場で開かれ、12年ぶりに出場した近畿大学附属新宮高校(和歌山3位)が初めての準優勝を飾った。フェアプレー賞も受賞した。

 近大新宮は、球技場で行われた準決勝で、同じ和歌山県勢の初芝橋本(和歌山2位)と熱戦を展開。両チームとも得点を与えない緊迫したプレーを繰り広げ、0―0でPK戦へ。3―2でPKを制した近大新宮が初芝橋本に初めて勝利した。

 決勝戦では東山(京都1位)と対戦。前後半で3点ずつを奪われる厳しい状況でも諦めることなく、前を向き、輝きを失うことはなかった。試合終了間際、大谷侑誠君(1年)がシュートを決め意地を見せた。1―6で敗れたものの、強豪ひしめく近畿で堂々の2位となった。

 大会を振り返り、塩﨑統夫監督は「強豪ばかりがそろう中、1回戦の履正社に勝利したことがいい流れとなった。選手たちも試合ごとに自信を持ってプレーしており、想像以上の力を見せていました。何より、このような結果を残すことができたのは保護者の方々や学校、多くの人たちからの応援や支えがあったからこそ。これからも向上心を忘れず、さらなる高みを目指していければ」と喜びを語っていた。

(2024年2月25日付紙面より)

近畿大会で初めて準優勝した近大新宮の選手たち=23日、紀三井寺公園陸上競技場(同校提供)
2024年02月25日
25 1位に小阪享志さん  写連新宮支部2月例会  
2024年02月25日
26 無理ない筋トレを学ぶ  太地町社協主催で教室  
2024年02月25日
27 効果的な情報発信は  SNS活用の講座で学ぶ  
2024年02月25日
28 地元3校とも定員割れ  県立高校入試出願状況  (和歌山県教委 )
2024年02月25日
29 佐藤春夫の好物「バリコ」 書簡調査で新たに判明 
2024年02月25日
30 安全競技で爽やかな汗  18人がタスポニー体験  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
31 ゲームを通じ意識高める  くろしお児童館で防災学習会  (新宮市 )
2024年02月25日
32 入学したら一緒に勉強しよう  南大居保と太田小が交流  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
33 交流を図る安らぎの場に  「蒟竹笑」がモーニングカフェ  (新宮市 )
2024年02月25日
34 ひな人形の飾りを工作  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2024年02月25日
35 会員から募った義援金託す  町老連「新春のつどい」  (御浜町 )
2024年02月25日
36 交流深め、和気あいあいと  親睦グラウンドゴルフ大会  (紀宝町シルバー人材セ )
2024年02月25日
37 手話で懐メロ、楽しむ  和やか「いっぷく亭」  (紀宝町 )
2024年02月25日
38 桃の節句、祝うように  鮮やかハナモモが見頃  (御浜町 )
2024年02月25日
39 お悔やみ情報
  
2024年02月20日
40 真っ白な雪で遊ぼう!
 4年ぶり「南の国の雪まつり」  (那智勝浦町 )

 4年ぶりとなる第26回商工祭「南の国の雪まつり」(実行委員長=森川起安・南紀くろしお商工会長)が18日、那智勝浦町役場周辺であった。真っ白な雪山に子どもたちの歓声が響き、1万365人(主催者発表)の来場者でにぎわった。

 人、物、地域との「ふれあい」をテーマにした地域の一大イベントで、太地町の姉妹都市である長野県白馬村から運んだ約100㌧の雪が目玉。

 雪山に到着した子どもたちは目を輝かせ、早速雪合戦にそり滑り、雪だるま作りに駆け出した。雪で遊んだ後は、かじかんだ手足を温かい手湯・足湯に浸した。家族5人で来場した西拓己君(8)は「そりが楽しかった」。母親の裕子さんは「子どもたちが雪に触れられる機会はここぐらい。毎年楽しみにしており、久しぶりの開催で自分も楽しめた」と語った。

 周辺一帯が歩行者天国となり、熊野朝市・楽市やフリーマーケットも盛況。メインステージでは地元ダンスチームのパフォーマンスもあった。南紀くろしお商工会青年部による「強運王決定戦」には小学生約100人が参加し、バナナの早食い1位を当てるステージでは会場も大いに盛り上がった。「強運王」の松下愛純さん(7)は賞品のニンテンドースイッチを手に「すごくうれしい」と笑顔で話した。

 初実施の「防災チャンバラ」では、スポンジの刀と命(ボール)を身に着け、30対30で「合戦じゃ~!」。防災クイズを交えてぶつかり合い、バトルロイヤルを勝ち抜いた渡邉翔太君(11)が熊野最強の防災侍になった。

 最後は「お菓子な餅まき」で締めくくり、森川実行委員長は「真っ白な雪で遊ぶ子どもたちの笑顔は何ものにも代えがたい。能登半島地震で大変な状況もあるが、今日一日は楽しく遊んでほしい」。南紀くろしお商工会青年部の浦賀英昭部長は「天候が回復して良かった。ぜひまた来年もご来場を」と話していた。

(2024年2月20日付紙面より)

雪山でそり滑りする子どもたち=18日、那智勝浦町
盛大に「お菓子な餅まき」
2024年02月20日
41 食べ盛りの生徒も笑顔に
 鯨スタミナ丼の調理実習  (太地中学校 )

 太地町立太地中学校(山本佳人校長)で14日、鯨肉を使った調理実習があった。食べ盛りの3年生5人が、鯨の竜田揚げにニンニクが効いた甘辛いタレを絡めた「鯨のスタミナ丼」と「鯨の本皮をつかったみそ汁」の2品を作り、笑顔で味わった。

 小学1年生から多面的にクジラ学習を続けてきた生徒たちに、地域の食文化も知ってもらおうと実施。ゲストティーチャーは、町内のホテル「いさなの宿・白鯨」や「道の駅たいじ」のメニューにもある「鯨のスタミナ丼」のレシピ考案者・竹村直也さん(太地町開発公社)。

 竹村さんは生徒たちに肉の切り方を指導し、肉の繊維に対して垂直に切ることで、同じ肉でも食感が柔らかくなることを教えた。生徒たちは鯨肉をカットし、片栗粉をまぶして180度の油でカラッと揚げていった。タレに絡めてキャベツの千切りと一緒に丼に盛ったら完成。竹村さん特製の梅酢につけ込んだ鯨肉の竜田揚げも作った。

 使った鯨肉は約2㌔、米は13合も炊いたが、生徒たちは「余裕っす」ともりもり平らげていった。その食べっぷりに竹村さんも笑顔を見せ「太地の子どもでも、クジラの刺身は食べるが、火を通すと臭みが出るので苦手という子もいる。好みは人それぞれだが、いろいろな料理法があることを知ってほしい」と話していた。

 竹田成さん(15)は「鯨のスタミナ丼は初めて食べるかも。おなかいっぱい。家で作ったら家族が喜ぶと思う」と話していた。

(2024年2月20日付紙面より)

竜田揚げをカラッと揚げる=14日、太地町立太地中学校
「鯨のスタミナ丼」と「鯨の本皮をつかったみそ汁」
2024年02月20日
42 まちの見学場所をきれいに
 有志が田原海水浴場を清掃  (串本町 )

 「県外からも大勢訪れる見学場所をきれいに」。ロケット「カイロス」初号機の公式見学場となる串本町の田原海水浴場で16日、有志約70人による清掃活動があった。

 この活動は、先月26日にスペースワン株式会社の遠藤守取締役が初号機の打ち上げ日時〈3月9日(土)午前11時~正午ごろ予定、予備期間3月末まで〉を発表して以降、有志の輪が広がり実現した奉仕。最終的に和歌山ロケット応援団、県立串本古座高校CGS部、串本ライオンズクラブ(LC)、町の4者共催、株式会社人見建設、株式会社小森組、有限会社柏木商店の3者協力という布陣で挙行となり、共催を代表して同部の部長候補・宮本和也さん(2年)が前述した趣旨を呼びかけて清掃を始めた。

 人海戦術による砂浜の漂着ごみ回収が主な作業で、町指定ごみ袋(容量50㍑)に入るごみを軽トラック10台分、入らない流木などのごみを4㌧トラック1台分、砂浜から取り除いた。

 串本LCは作業参加に加えてボトルドウオーター「串本の水」を有志に差し入れ。作業後は集めたごみや各種打ち上げ応援のぼり、「カイロス」実物大懸垂幕とともに記念撮影をし、打ち上げの成功を願う思いを分かち合った。

 同部の呼びかけに応えて参加した同校生徒会執行部の副会長・松尾美空さん(2年)は「ロケットを見に来た人が少しでも浜辺にいやすいようにと思ってごみを拾った。ロケットもやっとの打ち上げなのですごく楽しみ」、会計・芦立心さん(2年)は「これだけ大きい浜辺なので最大限活用できるようにしようと思って活動した。延期されてからの打ち上げなので、その分楽しみも詰まっていると思う」とそれぞれコメント。

 例会の延長で共催し有志の頑張りをねぎらった串本LCの小森正剛会長は「ロケットの打ち上げは県にとっても町にとっても素晴らしい事業なので大いに盛り上がってほしいし、われわれも少しでもそのお役に立てたらという思いで共催をさせていただいた。まずは初号機の打ち上げが成功することを願いたい」と思うところを語った。

(2024年2月20日付紙面より)

人海戦術で砂浜の漂着ごみを取り除く有志=16日、田原海水浴場
記念撮影をし成功を願う思いを分かち合う皆さん
2024年02月20日
43 備蓄食料で簡単2品
 料理研究家、Mizukiさん迎え  (新宮市 )

 メディアなどでも活躍する料理研究家、Mizuki(みずき)さんを迎えての料理教室が16日、新宮市保健センターであった。参加者9人がフライパン一つでできる「ツナとトマトのワンポットパスタ」と「塩カラメルポテト」を教わった。

 乳幼児や子どものいる家庭の防災意識向上を目指す、新宮市の子育て支援団体でつくる「乳幼児の命を守る会」(勢古啓子委員長)が主催した。

 災害に備え、備蓄食料を普段の食事に使いながら備蓄する「ローリングストック」を活用した料理で、ツナ缶やトマト缶、パスタなど備蓄でき、普段食べている食材を使用した。

 災害後、水と電気が使えるようになったと想定し、Mizukiさんは二つの料理を紹介。参加者とスタッフがレシピ通りに調理し、アドバイスを受けながら完成させた。

 出来上がった後は試食し「おいしい」「簡単だった」「家でもすぐできそう」などと話していた。会場にはローリングストックの食料を展示した。

(2024年2月20日付紙面より)

調理に取り組む参加者=16日、新宮市保健センター
塩カラメルポテトを紹介するMizukiさん(右)
2024年02月20日
44 新宮弓友会Aが制す
 30人が月例射会に参加  
2024年02月20日
45 新谷悠大君が3位入賞
 近畿スポ少剣道交流大会  
2024年02月20日
46 三輪崎小の児童が入選  色川中3年は団体奨励賞  (わかやまネイチャー・アワード )
2024年02月20日
47 理学療法士に県表彰  医療セ、安井常正さん  (新宮市 )
2024年02月20日
48 安全な打ち上げに協力を  浦神地区などで住民説明会  (那智勝浦町 )
2024年02月20日
49 銀白色のネコヤナギ  高田川で春の訪れ告げる  (新宮市 )
2024年02月20日
50 日本の伝統文化を学ぶ  光洋中学校で茶道教室  (新宮市 )
2024年02月20日
51 絶景など32点が並ぶ  新宮ユネスコ協会写真展  
2024年02月20日
52 紙ができるまでの工程学ぶ 町内の児童が紀州工場を見学 (元気キッズ)
2024年02月20日
53 地元勢最高記録は熊野市  美し国三重市町対抗駅伝  
2024年02月20日
54 511人が熱戦繰り広げ  7県から紀南柔道大会に  
2024年02月20日
55 順次焼香し御利益求める  添野川の湯の花霊場例祭  (古座川町 )
2024年02月20日
56 健康功労賞の受賞を報告 ゲートボール協会の上家浩壽さん (串本町)
2024年02月20日
57 お悔やみ情報
  
2024年02月16日
58 高校医療費無償化か
 新宮市長が年頭に指針  (3月議会の提案目指す )

 新宮市の田岡実千年市長が今年の年頭所感で、子ども医療費無償化制度の高校卒業までの拡充を打ち出している。実現すれば新宮・東牟婁の6市町村のうち4例目となる。市議会3月定例会での提案を目指している。

 新宮市の子ども医療費の無償化は現在、中学卒業まで。厳密に言えば、中学卒業時の年齢となる、15歳となった年度末までとなっている。市自治会連合会から要望を受けるなどの経緯を経て、2017年8月から無償化実施となった。

 高校卒業まで拡充されることに期待する声もある。長女が高校1年生となる市内在住の30代女性は「ぜひ(拡充に)なってほしい。高校生にもなると病院に行く回数は少ないけれど、何かあった時に迷わず行けるので、やっぱり違う。早くなってほしい」と話した。

 なお、新宮市と東牟婁郡では2月6日現在、太地町、古座川町、北山村が高校卒業まで、厳密に言えば18歳となった年度末までの無償化を果たしている。太地町は12年4月に中学卒業まで、17年4月に高校卒業まで無償化。古座川町は12年8月に中学卒業まで、17年4月に高校卒業まで無償化となった。北山村は10年以上前のため不明とのことだった。

 対して、那智勝浦町と串本町は中学卒業まで。無償化となった時期は順に、12年8月からと16年8月からだった。

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■三輪崎に常設エコ広場



 年頭所感では、市役所三輪崎支所への常設エコ広場の開設もうたっている。すでに予算も議会の承認を受けている。

 常設エコ広場は2月6日現在、旧市内にある市役所第4駐車場の1カ所のみで開設。平日の午前9時から午後4時までスタッフが常駐し、市民が持ち込むごみの分別に協力している。22年10月に開始、問題の発生も特にないという。

(2024年2月16日付紙面より)

列車を降りて学校へと向かう高校生=JR新宮駅
2024年02月16日
59 鳴り響く托鉢の鈴
 被災地へ、広がる支援の輪  (曹洞宗青年会 )

 曹洞宗三重県第二宗務所青年会(北知秀会長)の10人が14日、能登半島地震の被災地支援を目的とした托鉢(たくはつ)をした。熊野市から紀宝町にかけて約20㌔を歩き、浄財を募った。集まった募金は被災地に寄付される。

 第二宗務所は尾鷲市~紀宝町、北山村の曹洞宗寺院の組合で、青年会は組合に所属する45歳以下の僧侶を基本とした組織。直接、浄財を受け取り、被災地へ寄付することとともに、寄付そのものへの関心を持ってもらうことを願い、初めて義援金目的で計画した。

 熊野市木本町の祐福寺を午前10時に出発。托鉢衣を着て網代笠(あじろがさ)をかぶり、鈴を鳴らして協力を求めた。この日歩いた道は、熊野古道「伊勢路」の中でも浜街道と呼ばれ、伊勢神宮より熊野三社を結ぶ参詣の道として、古来より人々の祈りを支えてきた。

 住民らは、青年会の思いをくみ、家から外に出て「ご苦労さま」「頑張ってください」などと声をかけ、寄付金を手渡していた。

 5時間ほどかけて紀宝町鵜殿の東正寺に到着。北会長は「地域の方々の協力なくして托鉢は成り立たない。たくさんの浄財を頂いたことに感謝しています。今後もつながりを深める活動を続けたい」と話していた。

(2024年2月16日付紙面より)

被災地支援の托鉢を行った青年会のメンバー=14日、熊野市木本町
義援金の浄財を手渡す
2024年02月16日
60 宇宙にちなむ生き物紹介
 ロケット応援水槽を展示  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で10日、「串本ロケット応援水槽」=写真=の期間限定展示が始まった。

 館内Aゾーンにあるトピックス水槽を用いた趣向。スペースワン株式会社がロケット「カイロス」初号機の打ち上げ日時を3月9日(土)午前11時~正午と発表したことを受け、宇宙と海の違いはあるがそれぞれに自然科学を学んできた仲間として成功を祈り打ち上げを来館者に伝える思いで飼育スタッフの中村公一さんが企画した。

 同館のコンセプトに基づき串本の海から宇宙にちなむ生き物を複数種類厳選して採集し準備した。▽名前に「ホシ」が入った生き物(ホシササノハベラ・ホシゴンベ・ミツボシクロスズメダイ・クロホシイシモチ・ホシマンジュウガニ)▽学名が星にちなんだ生き物(サカサクラゲ〈Cassiopea sp.〉・キクノハナガイ〈Siphonaria sirius〉)▽形が星の生き物(アオヒトデ・ムラサキヒトデ・ミナミジュズベリヒトデ)▽宇宙(ソラ)に関係する名前の生き物(ソラスズメダイ)▽その他(サンゴイソギンチャク〈ミツボシクロスズメダイのすみか用〉)―の5グループ構成で、12種類約70点を同時飼育(サカサクラゲとキクノハナガイは水槽内で隔離する形で飼育)している。

 加えて地球など惑星を連想させる飾り物と中村さんが「カイロス」を模して手作りした60分の1スケールの木彫りロケットを釣り糸で位置を決めながら浮かせていて、「宇宙の海」で串本の海の生き物が動き回る様子に親しむことができる。

 水槽周囲の解説モニターで展示している生き物の特徴も紹介。中村さんは「ロケットの見物客にもご覧いただけたらうれしいが、一番は観光で来たお客さまが展示を通して串本はロケットが打ち上がるまちだと気付いてくれること。そのような応援ができれば何より」とこの展示に込めた思いを語る。

 展示期間は3月10日(日)までだが、打ち上げが天候などの事情で延びた場合は相応の延長も考えるという。館内展示で、鑑賞する場合は入館料が必要。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2024年2月16日付紙面より)


2024年02月16日
61 思いやり忘れず助け合う
 太田小で福祉学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)で13日、福祉学習があった。3、4年生7人が美熊野福祉会の施設利用者で全盲の溝本和彦さんから視覚障害がある人の見え方や生活などについて教わった。

 学習は、児童がさまざまな人の立場や人生を体験することで、自分たちに何ができるのかを考えて福祉への学びを深めることを目的に行われた。この日は同福祉会と町社会福祉協議会の職員も来校した。

 溝本さんは子どもたちを前に「見えない人のことを知ろう」をテーマに講話した。視覚障害の症状には▽全く見えない▽物が半分しか見えない▽望遠鏡を通しているようにしか見えない―など、人によって違いがあると説明。生活の中でさまざまな状況を把握していると述べ「毎日を安心して生活し、いろんなところに行って楽しむ権利があります。みんなが思いやりの心を持って、お互いに助け合うことを忘れてはならない」と語った。

 福祉会職員は溝本さんの日常生活に触れながら白杖(はくじょう)や盲導犬、点字ブロック、音響信号機、ガイドヘルパーの重要性を説明。優しく声をかけ、サポートしてあげることが大切とし「みんなの思いやりの気持ちが見えない人に大きな安心感を与えます」と伝えた。

 後半には、児童が2人一組になってアイマスクを装着し、全盲の体験や点字学習にも取り組んだ。

 下地ひまりさん(3年)は「アイマスクの体験で目が見えない怖さが分かった。その中で溝本さんが生活していることに驚きました。これからは町で困っている人を見かけたら、少しでも助けられるようになりたい」と話していた。

(2024年2月16日付紙面より)

溝本和彦さん(右)の講話に耳を傾ける児童=13日、那智勝浦町立太田小学校
全盲の疑似体験に臨んだ
2024年02月16日
62 最高の結果で恩返しを
 ㈱ニチダイ野球部が春季キャンプ  (新宮市 )
2024年02月16日
63 木下そよ香さんが活躍
 全国女子ラグビー選手権でトライ  (那智勝浦町 )
2024年02月16日
64 近大新宮が近畿大会へ
 県高校サッカー新人大会男子の部  
2024年02月16日
65 大学生14人が体験学習  武者修行プログラムで  (那智勝浦町 )
2024年02月16日
66 効果的な店舗演出は  販売促進セミナー開催  (新宮商工会議所 )
2024年02月16日
67 賢いSNSの使い方とは  共育ミニ集会に保護者ら  (那智勝浦町 )
2024年02月16日
68 特選に堀力朗さん  写連紀南支部1月優秀作品  
2024年02月16日
69 校舎に映像、バレンタイン演出  初のイベント「近愛祭」  (近大新宮 )
2024年02月16日
70 「ビー玉落とし楽しい」  中央児童館「つくってあそぼう」  (新宮市 )
2024年02月16日
71 海外協力隊の経験語る  カメルーン派遣の比嘉絢野さん  (光洋中教育講演会 )
2024年02月16日
72 県の少子化対策学ぶ  3市町の議員集まり研修会  (熊野・南郡 )
2024年02月16日
73 厄年や寿祝いで4人参列  古座神社で厄よけ祈とう  (串本町 )
2024年02月16日
74 1800人超の家族ら鑑賞  県書初競書会の中央展  (古座川町 )
2024年02月16日
75 4年ぶり従来奉仕にぎわう  大島・水門神社春季例大祭「水門祭」  (串本町 )
2024年02月16日
76 お悔やみ情報
  
2024年02月15日
77 クロマグロ水揚げに大興奮
 宇久井中2年が漁業体験  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(川口徹校長)の2年生17人が14日早朝、宇久井漁業協同組合の協力の下、漁業体験学習に臨んだ。生徒たちは大型定置網(通称・大敷)でクロマグロや旬の寒ブリが水揚げされる様子に大興奮。地元漁師たちと喜びを分かち合った。

 宇久井大敷の歴史は1926(大正15)年に始まる。黒潮の影響を受ける好漁場で、ブリやサバ、アジ、サワラなどを主に、四季折々の魚が取れる。48(昭和23)年にはブリの大漁によって宇久井中学校の旧校舎が建設されたとも伝わっている。

 漁業とのつながりの深い同校は長年海洋教育に取り組み、地元漁師を講師に、漁業の歴史や漁法、魚種、料理などを生徒たちに伝えている。漁業に関わる人々の苦労や喜びを共にすることで、将来の担い手育成も視野に入れている。

 第三十宇久井丸と第三十六宇久井丸に乗り込んだ生徒たちは、明け方の宇久井漁港を出発し、昇る朝日を仰ぎながら沖合約3㌔の定置網へ。網を引き上げると漁師たちから「マグロが入ったーるぞ!」と声が上がり、生徒たちは「え、マグロ?」「どこどこ?」と興味津々で網をのぞき込んだ。クロマグロとキハダマグロは船上ですぐさま活(い)け締めにされ、氷づけにされた。寒ブリ40本、マダイ、アジ、サバなども取れ、生徒たちにカンパチやアカイカの刺し身の振る舞いもあった。

 濵仲琥羽さん(14)は「網を引き上げるのは重そうで、すごい仕事だなと思った。マグロが2匹も取れてびっくり。お刺し身がおいしかった」。亀井璃暖さん(13)は「初めて沖へ行って、漁師さんの気分を味わえた。魚を取るのはちょっとかわいそうだったけれど、いつも食べ物を取ってくれていることに感謝している」と話していた。

 宇久井漁協の向井誠士・代表理事組合長は「これからいよいよブリのシーズン。漁獲量も伸びてくるはず」と大漁に期待を込めていた。

(2024年2月15日付紙面より)

大型定置網を引き上げる=14日、那智勝浦町宇久井
マグロを水揚げ
2024年02月15日
78 中学生射手勇ましく
 下里神社、伝統の「御弓祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)で11日、「御弓祭」が営まれ、町立下里中学校の生徒4人が昔の狩猟の衣装である直垂(ひたたれ)と烏帽子(えぼし)の勇ましい姿で弓を引いた。災厄や疫病を閉じ込めた的の中央が射抜かれると、見守っていた大勢の地域住民から拍手と歓声が湧き起こった。

 祭りは山本宮司の五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災などを祈る神事で始まり、参列者が玉串をささげた後、地元の「下里剣友会」の4人が日本剣道形や基本技を奉納。剣士らが力強く竹刀を振るった。

 御弓行事は、境内に設けられた直径102㌢の的を17㍍の距離をおいて射抜く。的の裏には、災厄や疫病を意味する「鬼」の字が書かれている。最初に山本宮司が弓矢で天地を射て、災厄や疫病を的に閉じ込めた。この後、中学生が2人ずつ左右交代して計4本の弓を射た。例年、射手6人と矢拾い2人の計8人務めるが、今年はスポーツ行事などで4人の参加となった。

 射手は2年生の桃井勇起斗さん、川口慶次さん、曽我悠太さん、1年生の上田颯涼さん。4人は6日から練習を重ねてきた。中央を射抜いた上田さんは「うれしかった」と笑顔。曽我さんは「所作を正しくできた」と話した。4人とも大役を務め終えて誇らしい表情を見せていた。

 御弓祭は、かつては旧暦の正月11日だったが、現在は毎年、2月11日に行っている。山本宮司は「伝統が続いているのは下里中学校と下里剣友会の協力のおかげ」と感謝し、「今年、1巡目で真ん中を射ることができた。記憶では初めてのことと思う。みんな上手だった」と喜んでいた。

(2024年2月15日付紙面より)

的に狙いを澄まし、矢を放つ中学生射手=11日、那智勝浦町の下里神社
下里剣友会の剣道形の奉納
下里神社総代の皆さんと4人の中学生射手
2024年02月15日
79 2トンネルで掘削開始へ
 着工式で早期完成願う  (熊野道路 )

 国道42号熊野道路(延長6・7㌔)で初めてトンネルの本体工事が始まることから、着工式が11日、熊野市井戸町の市文化交流センターであった。四つ計画されているうちの二つのトンネルで、掘削が始まる。

 熊野道路は、2019年度に事業化された紀宝熊野道路(延長15・6㌔)と、すでに供用中の熊野尾鷲道路(延長18・6㌔)に連結する自動車専用道路で、2014年度に事業化され、19年度から工事が進んでいる。全体事業費は約350億円を見込む。

 区間内には四つのトンネルが計画されており、熊野市大泊町の大泊インターチェンジ(IC)付近から木本町を結ぶ熊野第1トンネル(仮称、延長866㍍)と、木本町から井戸町を結ぶ熊野第2トンネル(仮称、延長1307㍍)の掘削に取りかかる。工期は第1が12月下旬まで、第2が来年11月下旬までとなっている。

 着工式には国会議員や県知事、地元自治体の首長ら約50人が出席し、早期完成と工事の無事を祈りくわ入れ式などを行った。主催者を代表し、式辞を述べた河上敢二熊野市長は「南海トラフ地震が発生した際、国道42号は津波浸水被害が想定されている。立地条件が似ている能登半島地震の状況を見たとき、災害に強い命の道となる熊野道路にはこれまで以上に期待を寄せている」。あいさつした国土交通省中部地方整備局の佐藤寿延局長も能登半島地震の道路被害に触れ、「1月2日には一般道を啓開してルートを確保した。同じ半島なので、42号に次ぐ2本目の道路を整備することは大きな意味を持つ」と力を込めた。鈴木英敬衆院議員や一見勝之三重県知事ら来賓も祝辞を贈った。

 くわ入れ式に続き、近畿自動車道紀勢線(熊野市―新宮市間)建設促進同盟会会長の西田健紀宝町長が音頭を取り、万歳三唱で祝った。また、開式前には県立木本高校吹奏楽部が4曲を演奏し、会場を盛り上げた。

(2024年2月15日付紙面より)

くわ入れ式を行う河上敢二熊野市長(左端)ら=11日、熊野市文化交流センター
開会前に演奏した県立木本高校吹奏楽部
2024年02月15日
80 スマートフォンの操作学ぶ
 シニアのための教室始まる  (新宮市 )

 新宮市による「シニアのためのスマホ教室」が13日、佐野会館で始まった。20日(火)までの9講座で計74人がスマートフォン操作の基礎を学ぶ。

 デジタル化が進む中、最も身近で利用頻度の高いスマートフォンの取り扱いを学習してもらうことで、高齢者のデジタル活用を支援する取り組み。

 昨年に続く2回目で、65歳以上の市民が対象。▽初めてのスマホ▽アプリの追加、インターネットの利用▽地図アプリ、セキュリティー―といった三つから自身にあった基本教室を選ぶ。講師はドコモショップ新宮店の清水怜子さんらが務めた。

 初回教室は、初めてスマホを持つ人や、持っていない人が参加。清水さんが「スマホは知りたい情報をインターネット検索でき、自分好みにカスタマイズもできて持ち運びも楽」と利点を紹介。「写真もきれいで地図もはっきり見えますよ」と伝えた。

 初めて触る参加者は体験用スマホを使用。電源の入れ方や切り方、スリープモード、マナーモードなどを学び、指でスライドしながら画面に触れて操作のこつを覚えた。

 インターネットの検索サイトを使って文字入力も体験し、清水さんは「できる範囲でうまく使い、触りながら覚えてください」と呼びかけた。

(2024年2月15日付紙面より)

スマートフォンの使い方を学ぶ=13日、新宮市の佐野会館
2024年02月15日
81 マナー意識しフルコース  中学3年生6人が花游で  (太地町 )
2024年02月15日
82 オオシマザクラ開花  クジラのモニュメント前  (太地町 )
2024年02月15日
83 より良い学校にするため  生徒会と育友会が懇談会  (城南中 )
2024年02月15日
84 迅速な安否確認が救助の鍵  町職員に急援隊が報告  (那智勝浦町 )
2024年02月15日
85 4カ所の土地を購入  契約を承認、補正予算も  (太地町議会 )
2024年02月15日
86 音読コン入賞たたえる  町長が各クラスを訪ね  (上野山こども園 )
2024年02月15日
87 歌評添え入賞18首発表  文化セで第5回短歌大会  (串本町 )
2024年02月15日
88 集団下校の流れも確認  火災想定の避難訓練  (鵜殿小 )
2024年02月15日
89 小学生から大人まで熱戦  町民卓球大会で交流  (紀宝町 )
2024年02月15日
90 お悔やみ情報