当地方でも注意呼びかけ (和歌山県警 )
和歌山県内で今年に入り、特殊詐欺の一種「金融商品詐欺」が増加しており、1月末までに既に7件約6300万円の被害が発生していることが分かった。26日には和歌山県警察本部特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さん・脊古佳さんが、那智勝浦町教育センターの三川クラブゆかし潟老人会のサロンに出向き「現状、新宮警察署管内の発生はないが、被害届を出さない方もおり、統計は氷山の一角」と注意を呼びかけた。
特殊詐欺の手口には「流行」があり、県内では昨年中最多は架空料金請求詐欺の64件(被害額約2億7500万円)。2022年も同じく架空料金請求詐欺が41件(同7500万円)、21年は還付金詐欺が28件(同2200万円)だった。
金融商品詐欺は「お金を増やしたい」「将来が不安」という心理につけ込み、偽の金融商品の情報で購入金をだまし取る手口。県内の被害者年齢は30~70代と幅広い。
交流サイト(SNS)上のなりすまし広告や投資交流LINE(ライン)グループに招待されたことがきっかけになることが多い。投資専用アプリをダウンロードし、アプリ上では利益が出ているように見えても、最終的には出金ができずに連絡を断たれるなどがある。
サロンの参加者からは、他にも「商品を頼んだ覚えがないのに、宅配便業者から『不在でした』と頻繁にメールが来る」「高額商品をローンで買わされた」「リサイクルを名乗る業者に家に上がり込まれ、怖い思いをした」「頼んだこともないのに、北海道の海産物を買えと電話がかかってくる」など詐欺や消費者トラブルに関する相談が多数寄せられていた。
同クラブの南智惠子代表は「注意はしているつもりだが、皆で情報共有することが大事。家族や友人に相談するというワンステップがあるだけで違うと思う」と語った。
不審に思うことがあれば、新宮警察署(電話0735・21・0110)、和歌山県警特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル(電話0120・508・878)、消費者センター(局番なし188)まで相談を。
(2024年3月28日付紙面より)
色川姓サミットを開催 (那智勝浦町 )
第4回の「色川姓サミット」(同実行委員会主催・田古良元昭委員長)が24日、那智勝浦町立色川小・中学校であった。全国の色川姓の人や、地域・近隣市町村の住民など約60人が参加。色川地区の歴史や色川姓のルーツについて知識を深めた。
全国の色川姓は同町の色川地区が発祥の地とされており、その歴史は南北朝時代までさかのぼるといわれている。サミットは全国の色川姓を持つ人などを集めて行われるもので、開催は5年ぶりとなった。
和歌山県立博物館の坂本亮太・学芸課長が「色川郷と色川氏の足跡」を演題に講演した。「色川は棚田や色川茶、平維盛(たいらのこれもり)の伝説で知られている」「色川の地名の由来は、紀伊続風土記の説として、宇呂川(うろかわ)が転じて伊呂川(いろかわ)になったとある。ただ、確かなことはよく分からない」などと語った。
古文書の記述によると、色川郷には中世の頃には7村あったが、歴史が下ると18村あることから「7から18に増えながら変化していったのか。現在は11の字があるので、現在にかけても変遷があったかと思う」と述べた。
江戸時代末期ぐらいに描かれた那智山周辺の絵図に、色川についての記述があることに言及。「文字が書いてあり、色川の説明が出てくる。平維盛の子孫が住んでいて、名字が小松とある。江戸時代の人たちがそう考えていたことが分かる」と話した。
平家や維盛が開いたとされる集落は全国にあることに触れ「県内では有田川町にも維盛の伝説があり、末裔(まつえい)と伝える一族もいる」と発言した。
色川文書も紹介。「2巻8通あり、多くは南北朝時代、1通は室町時代のもの。色川氏や色川郷の足跡が分かる」と伝えた。
「色川文書は江戸時代から有名で、水戸黄門の助さんのモデルとなった人も調査し記録を残した。どれだけ注目されていたのかが分かる」と明かした。
参加者は、興味深そうに耳を傾けていた。色川の文化財も会場で見学できる予定だったが、当日は雨天で持ち込めず中止となった。講演後にライブコンサートもあった。
(2024年3月28日付紙面より)
交通安全協会新宮支部
一般財団法人和歌山県交通安全協会新宮支部(田中肇支部長)による、ランドセルカバーと巾着袋の贈呈式が25日、新宮市役所であった。田中支部長が目録を手渡し、子どもの交通安全を呼びかけた。
同支部は毎年度、管内となる新宮市、田辺市本宮町、那智勝浦町、太地町、串本町、古座川町、北山村の小学校の新入学児童と、幼稚園・保育所の新入園児に対して、これらの交通安全の物品を贈呈している。交通安全協会費を活用して購入している。
新宮市では、小学校4校192人と支援学校1校5人にランドセルカバーを、幼稚園・保育所の11園152人に巾着袋を贈った。速水盛康教育長と中上清之健康福祉部長に目録を手渡した。
速水教育長は「子どもらの安心安全な登下校への支援に加え、園児にも支援を頂くことで、地域の多くの目も集まる。子どもを育てるのに、地域のいろんな方々が目を向けてくれるのは心強い」。
中上部長は「全国で子どもらが交通事故で命を落としている状況がある。園児には交通安全に気を付けるように伝えて配りたい」などと感謝を述べた。
なお、管内全体の対象人数は、小学校26校と支援学校1校の新入学児童391人と、幼稚園と保育所21園の新入園児222人だった。
(2024年3月28日付紙面より)
県内有数の早場米の産地 (紀宝町 )
紀宝町大里で27日、早くも田植えがあった。同町神内の中西和益さん(76)が30㌃の田んぼに早場米のアキタコマチを植えた。
同町は、県内有数の早場米の産地で、毎年お盆前に新米が食べられるよう、県内の他地域に先駆けて3月下旬に田植えを行っている。JA伊勢三重南紀地区管内では中西さんら2人が計約90㌃の田んぼで栽培を続け、昨年は計6㌧を出荷した。
この日は朝から作業に取り組み、田園風景に苗を植える機械の音が鳴り響いていた。中西さんは「今年もおいしいお米に育つことを期待している」と話していた。稲刈りは7月下旬を予定しており、昨年並みの約1・3㌧の収穫を目指している。
お盆前の8月上旬にはJA各店舗やファーマーズマーケット「ほほえみかん」で新米を販売する予定。
(2024年3月28日付紙面より)
老連親善グラウンドゴルフ大会 (那智勝浦町 )
ミニバスケ教室体験会 (SMILE.E.T )
白鯨杯ソフトバレー大会 (太地町 )
民間小型ロケット「カイロス」
民間小型ロケット「カイロス」初号機が13日午前11時1分12秒、浦神半島にある射場「スペースポート紀伊」から打ち上がったが、直後に爆発した。約52分後に衛星を所定の軌道へ投入する予定だったが、飛行中断する措置が取られた。運用するスペースワン株式会社が調査を進めている。
機体の全長は約18㍍。世界情勢に伴う部品調達難を乗り越え、当初予定から2年越しで9日に打ち上げを試みたが海上警戒区域の安全確保が図りきれず断念。スペースワンは機体自体に問題はないとし、13日の同時刻を再設定して打ち上げに臨んだ。
カウントダウンが進み、定刻通り打ち上がったが、数秒後に機体が爆発。大きな煙を上げ、ばらばらになった破片が落下した。
串本町の公式見学場では、山の尾根から白い煙が上がった。和歌山市から訪れた男性は、残念な様子で見守ったものの「新しいことには失敗がつきもの。これから上がるようになったら、また見に来たい。くじけずに頑張ってほしい」とエールを送った。
ロケットと一体になって町づくりを進めてきた串本町の田嶋勝正町長は「今日の日を楽しみにしていたので、本当に残念。町としても必ずバックアップしながら、一日も早く打ち上がるよう協力していきたい。スペースワン、ロケットに関係した皆さんに、ご苦労さまと申し上げたい。結果は残念な流れになったが、必ずやこの状況は打開できると思う」とコメントした。
(2024年3月14日付紙面より)
かいてきライフハピネス (那智勝浦町 )
那智勝浦町朝日の地域密着型通所介護施設「かいてきライフハピネス」で11日、マグロの解体ショーがあった。元料理人の引本操さん(74)と勘代英和さん(66)が見事な包丁さばきで利用者や一般参加者らを魅了した。
同施設は民家を改修して昨年9月にオープン。「笑顔が多いデイサービス」をモットーに、利用者が住み慣れた地域で過ごせるよう入浴や外出支援の他、さまざまなイベントを催している。
マグロ解体ショーも利用者たちに喜んでもらおうと企画。施設管理者の橘哲司さんが知人2人に依頼し実現した。勝浦地方卸売市場に水揚げされた全長1・2㍍、重さ23・6㌔の新鮮なビンチョウマグロを、同町天満の片原魚店から購入した。
引本さんと勘代さんは利用者らを前に、鮮やかな包丁さばきで部位ごとに下ろしていった。橘さんがマグロの種類や特徴をクイズ形式で解説した。
すしと刺し身が振る舞われ「おいしいね」「新鮮な魚は違うわ」などと会話しながら味わった。
利用者の和田裕夫さん(84)は「おいしかったです。普段、マグロを口にすることはあっても、解体の様子を見ることがないので楽しい時間だった」と笑顔を見せた。
橘さんは「利用者の皆さんに喜んでもらってよかった。解体してくれた2人をはじめ、多くの人たちの協力に感謝している。今後もいろんな催しを企画し、穏やかな日々を過ごしていければ」と話していた。
(2024年3月14日付紙面より)
丹鶴地区ふれあい交流会 (新宮市 )
新宮市の「丹鶴ホール」で10日、「丹鶴地区ふれあい交流会」があり、来場した地区住民らがステージ発表を楽しみ、住民同士の交流を深めた。
丹鶴地区福祉委員会と丹鶴地区民生委員児童委員協議会、丹鶴公民分館が主催。1人暮らしの高齢者をはじめ、支援を必要とする人の日頃の見守り活動や地域のつながりを強めようと開催しており、今回で8回目。
ステージでは、熊野地方を中心に活動するフラグループ「Hula HAPUNA(フラ・ハプナ)」がフラダンスを披露。ハワイアン衣装を身に着けて踊り、会場を盛り上げた。
沖縄空手舞踊&エイサー太鼓愛好会「シャルレモリモトファミリーズ」は、エイサー太鼓などを繰り広げた。
(2024年3月14日付紙面より)
紀宝町学校支援本部「元気キッズ」による「点字体験教室」が9日、町生涯学習センターまなびの郷であった。町内の小学生と保護者が参加し、点字で文字の打ち方を学んだ。
点字は視覚障害者が、指で文字を読んだり、書いたりするために使う文字。盛り上がった点の組み合わせで文字や記号を表すもの。
元気キッズが講師を募集したところ、町内在住の竹内良子さん(78)が「自分でできることをボラティアでしたい」と応募した。
和歌山盲学校の点字図書館に寄付する本の点訳ボランティアに携わっていたという竹内さんは、点字盤と点筆の使い方を教えた。参加者は練習をした後、紙に五十音のあ行、か行、自分の好きな名前などを打っていった。
視覚に障害のある土井敏孝さん(70)も参加。「津市の県立盲学校に小学校から20歳ごろまで通った。点字を学び、御浜町志原でマッサージの仕事をしていた」と話し、最近は音声や点字で操作できる「ブレイルメモ」で読書を楽しんでいるという。
子どもたちが作った点字を読み、こつを教えるなどして交流も図った。元気キッズの辻至本部長は「皆さん、楽しんで点字を学んでくれた。今後、機会があれば再度開いてみたい」と話していた。
(2024年3月14日付紙面より)
佛教大学卓球部が合宿開始 (那智勝浦町 )
第38回勝浦バドミントン大会
新宮、熊野両ラグビーの「卒業試合」