東京海上日動が防災授業 (新宮市 )
東京海上日動火災保険株式会社(広瀬伸一社長)は19日、新宮市立王子ヶ浜小学校(山本眞也校長、児童340人)で「ぼうさい授業(地震・津波編)」を開催した。5年生56人が、「もし今日地震が起きたら」と考え、地震発生のメカニズムや災害時の避難方法、事前の備えについて学んだ。
同社は「お客様の信頼をあらゆる事業活動の原点におき、『安心と安全』の提供を通じて豊かで快適な社会生活と経済の発展に貢献する」という経営理念の下、各地域で地方創生に取り組んでいる。防災啓発授業は2012年に開始したボランティア活動で、20年3月末までに全国の小学校・特別支援学校などで約680回実施し、約4万8900人の子どもたちが受講している。
この日は東京海上日動新宮支社の柳浦崇章支社長、古川直子副主任、南保険の南卓志さんの3人が講師を務めた。古川副主任は日本周辺で北米、太平洋、フィリピン海、ユーラシアの4プレートが接するため、1日約300回の地震が起こっていると紹介。実験映像や想定映像で、通常の波と津波の違いや日本近海で起きた津波が海を伝わって世界中に影響を及ぼすことを伝え、「日本だけでなく、海外の地震にも気を付ける必要がある。王子ヶ浜小学校は海の近くにあるので、地震が起きたらすぐに高い場所へ逃げて」と呼び掛けた。
児童たちは地震が起きたときに必要になる物として「余震に備えたヘルメット」「火がなくても食べられる非常食」「家族を探すための顔写真」などの意見を述べ、家族で非常用持ち出し袋を準備することの重要性を再確認していた。
(2020年11月21日付紙面より)
ノルディックウオーキング講座 (那智勝浦町 )
那智勝浦町築地のイササジコンストアは16日、同町のブルービーチ那智で「ノルディックウオーキング健康講座」を開いた。先月開催された講座受講者や新規受講者など町内外から30人が参加。日本ノルディックウォーキング協会公認マスタートレーナーでエヌウォーカー倶楽部代表の藤川真司さんが実技指導などを行った。
ノルディックウオーキングとは2本のポールを使用した新しいフィットネススポーツ。「腰や膝など下半身の負担を減らす」「全身運動のため、通常のウオーキングの1・2倍以上の運動効果が期待できる」などの特徴があり、世界中で1000万人を超える愛好家がいるとされる。
新規受講者は午前中にノルディックウオーキングの特徴や効果を学び、午後からは先月受講した参加者らとブルービーチ那智で合流した。
一同は藤川さんの指導の下、体操やストレッチを入念に行い、ポールを装着。基本を学んだ後に、芝生の上や砂浜を歩いて汗を流した。
藤川さんは「前回からポールを持って歩かれた方はいらっしゃいますか。少しずつでも継続していただければ健康につながります」と呼び掛けた。
同店店主で町主催のノルディックウオーキング教室で講師を務める湊谷洋子さんは「藤川先生が代表を務めるクラブの方々にも那智勝浦町へ来ていただき、一緒にノルディックウオーキングで健康になりながら交流を深めていきたいです」と語った。
(2020年11月21日付紙面より)
西田健会長が決意示す
三重県町村会(会長・西田健紀宝町長)は16日、津市のグリーンパーク津で創立100周年記念式典を開催した。
1920(大正9)年10月24日、当時の県内377人の全町村長出席のもと、県議会議事堂で発足式が行われ、前身である三重県町村長会を設立。47(昭和22)年、三重県町村会に改称し、昭和、平成の大合併を経て15町で迎えた令和の現在に至るまで、町村自治の振興発展に資するため、町業務に対する支援事業などの展開に努めてきた。
記念式典であいさつに立った西田会長は、三重県町村会、全国町村会の創設に尽力した先人の功績をたたえ「地方自治の進展のために、県内15町が一致結束し、地域特性や資源を生かした施策を展開しながら、安全で安心して暮らせる地域社会の実現と未来を見据えた持続可能な地域づくりに誇りを持ってまい進したい」と述べた。
また「政務活動機能をさらに強化し、喫緊の地域課題や情勢の変化に対応した適時の要望活動を行うなど、町村会としての役割を果たしていく」とした。
創立100周年記念自治功労者特別表彰、鈴木英敬知事らによる来賓祝辞に続いて「本会創立の根幹である政治活動等をさらに充実させ、15町一丸となって、コロナ禍後の新しい分散型社会の構築と、魅力あふれる持続可能なまちづくりに取り組んでいくことをここに決意する」などと宣言した。
(2020年11月21日付紙面より)
教育会の町内音楽鑑賞会 (古座川町 )
古座川町民体育館で19日、町内音楽鑑賞会があり保育所年長児と小中学生約175人(主催者発表)がプロの舞台芸術に親しんだ。
同町教育会(濵地久夫会長)が主催する晩秋恒例の文化行事。西暦奇数年に連合音楽会、同偶数年に音楽鑑賞会を隔年実施していて、本年度は後者の巡りに当たる。
例年は保護者や地域住民を観客に迎える公開行事として開いているが、本年度は感染症予防のため児童生徒と町立保育所年長児、および引率の教員らのみ参加。さらにフィジカルディスタンスを確保するため年長児・児童組と生徒組の2グループに分かれ、入れ替わりで40分ずつ鑑賞する形とした。
出演は広島県に拠点を置く楽団「ゾリステン・ドライエック」。ドイツで結成されメディア出演も含め国内外で年間260公演をこなし、学校を対象にした公演も通算2700回を超える評価を得ている。今回は総合舞台芸術という観点で園児児童向けと生徒向けの各プログラムを準備し、団員5人(演奏3人、踊り手2人)で公演に臨んだ。
生徒対象の公演実施に当たり濵地会長は「本物の音楽に触れる絶好の機会。耳を澄ませて音のハーモニーを味わってほしい」とあいさつ。団員はクラシック、ジャズ、ポップスとジャンルも多彩に演奏を重ね、楽曲に合うダンスなどのパフォーマンスも繰り広げた。
演奏の合間ではサクソフォンやトロンボーン、ドラムセットなどの楽器紹介があり、木管楽器にはリードがあるが金管楽器にはなく唇を震わせて音を出すといった豆知識も披露。終盤では「(感染症予防で)声は出せないが体は動かせる」と呼び掛け、演奏と観客の踊りで音楽の楽しさを共有するなどして締めくくった。
2年前に引き続いて演奏、そして新たにダンスを届けた同団。福間修人副代表は「やはり生の楽器演奏の迫力を楽しんでもらうこと、そして今回のような総合舞台芸術に感激し『こういう分野もあるんだ』と知ってもらえたら、われわれも活動をする意義ができてうれしい」と話し、鑑賞した子どもの音楽活動への関心の高まりを期待した。
(2020年11月21日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で12日、来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬と小絵馬が完成した。大絵馬は24日(火)に、大しめ縄と共に大社神門に掲げられる。
スギ材などで作った大絵馬は、横232㌢、縦113㌢。九鬼宮司が7月ごろから構想を練り、制作に着手した。新型コロナウイルス感染症の一刻も早い終息と国内外の医療関係者への感謝をささげ、青い丑を描いた。
「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」と願いを込め、金と銀の鈴の付いたくらには「歩」、そして大きく「前進」の文字を揮毫(きごう)。九鬼宮司は「新しい生活様式などが提唱される中、国内外の多くの人が自分の方向性を模索している。来年は新型コロナが終息し、多くの人が新たなスタートを切り、自らの歩幅で目標を達成していただければ」と絵馬に込めた思いを語った。
新宮、白浜、紀伊田辺、和歌山、周参見のJR各駅に掲げる小絵馬の丑のくらには、「未来」(田辺)、「元気」(和歌山)、「輝」(白浜)、「山海川」(新宮)、「自然と人」(周参見)と、それぞれのまちのキャッチフレーズから単語を抜粋。紀伊田辺駅、白浜駅、周参見駅には16日(月)、新宮駅には17日(火)、和歌山駅には25日(水)に授与する。旅の安全を願い、南紀白浜空港にも絵馬を贈る予定。
同大社では3密回避のため来年の初詣における「分散参拝」を呼び掛けており、毎年境内で執り行われる「新年初祈祷(きとう)」を大斎原(おおゆのはら)で斎行する。このたび、大斎原に掲げる絵馬の制作にも当たった九鬼宮司は「太陽を背にした丑に『翔』の文字を入れ、世界中の人々が新たな一歩を踏み出し、大きく羽ばたくことのできる明るい年に」と祈念。初祈祷が大斎原で行われるのは132年ぶりという。
(2020年11月13日付紙面より)
城南中でオレンジリボンの授業 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長、生徒171人)で11日、各学年を対象にした「オレンジリボン」の授業があった。生徒たちは児童虐待などへの学びを深めた。
11月の児童虐待防止月間であるオレンジリボンキャンペーンは、2004(平成16)年に栃木県で子どもが虐待を受け、命を奪われた事件をきっかけに始まった。同校では子どもたちを保護者の温かい気持ちで包み、やがて子どもたちが守ってあげられる側の人間に成長してほしいとの願いから取り組みを開始し、今年で6年目。生徒にとってはオレンジリボンを通じて保護者の気持ちを受け取り、児童虐待防止に関して学ぶ機会となっている。先月22日には、保護者や教職員がリボン約200個を制作した。
2年生61人の授業では、森浦展行・主幹教諭が復習を兼ね、社会運動に対して支援や賛同を表す「アウェアネス・リボン」の色や意味を説明。生徒は12班に分かれ「あなたにとって、大切なものは?」「この世の中からなくなればいいと思うものは?」の問いに意見を出し合い話し合った。
金田あすかさん(14)は「報道などで耳にするたびにつらい思いになっていました。優しさや人を敬う気持ち、助け合いを忘れず、いろんな意味で平和な世の中になってほしいです」。小口篤紀君(14)は「日本をはじめ、世界でも心を痛めることがあることを改めて感じ、知らないことがたくさんあった。先生や家族からのメッセージを目にして愛情を感じ、その言葉を支えにしていきたい」。
森浦主幹教諭は「生徒たちの真剣に耳を傾ける姿が見られました。それぞれの考えを出し合い、内容の重要さを理解しながら取り組んでいた。授業を通して温かい気持ちになってもらい、地域と人を愛せる文化をつくっていってもらえれば」と話していた。
(2020年11月13日付紙面より)
アドバイザリースタッフ研修 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が9、10日の2日間、串本海中公園センター研究所内で人材育成講座「アドバイザリースタッフ研修」を開いた。地元の人材が持つ知的資源を誘客に強く生かすための試みで、20人が全体または部分的に受講して接遇向上に励んだ。
この研修会は、環境省「本年度国立・国定公園への誘客の推進事業」の採択を受ける事業「本州最南端自然を学べる環境学習型フィッシングプログラム整備事業」の一環。同プログラムを展開するに当たって同協会は非常勤有償のアドバイザリースタッフの起用を想定し、近日実施するモニターツアー「串本環境学習フィッシングプログラム」をサポートする人材をその候補に見据えて受講を呼び掛けた。
町内近隣の釣り好きに接遇力を高めてもらい、持ち前の技術を安全かつ円滑に波及してもらうことで釣り好きの串本ファン、ひいてはリピーターを増やすのが起用の狙い。
大阪・とんぼりリバークルーズなどの実績を持つ株式会社インプリージョンのプロデューサー・森なおみさんを講師に迎え、2日間計3時間の中でガイドの基礎やおもてなしを学んだほか、元・串本海中公園センター水族館長で現・同協会事務局長の宇井晋介さんから串本の海の魅力を聞くなどした。
2日目は主におもてなしの研修で、森さんはコミュニケーションにおける第一印象の構成要素や自己紹介における六つのポイント、笑顔・おじぎ・傾聴の種類と種類ごとの意味や狙い、おもてなし実践時の五つ道具などを考えるべき点として紹介した。学んだ事柄の実践をグループワークなどで促し、人と向き合うときの緊張を解き姿勢を正す、笑顔を魅力的にする口角の作り方といった知恵も紹介して候補の成長を後押し。「ゲストをもてなす皆さんが大切。まちの観光大使、というつもりでウエルカムを発揮してほしい」と活躍を期待した。
研修の様子は同社のオダギリサトシ代表取締役も見守り、時折ムードメーカーとして参加。宇井さんは「学んだ事柄はさまざまな面で串本を伝える一助になると思う」と汎用(はんよう)を促しつつ、本題のフィッシングプログラムへの支援を呼び掛けて締めくくった。
(2020年11月13日付紙面より)
職員がシロマダラ発見か (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)周辺の防災道路で11日、同社の職員が作業中に幻のヘビ「シロマダラ」と思われる個体を発見した。体長は60㌢ほどで、12日夕方には山に返す予定。
シロマダラは日本の固有種で低山地の森林などに生息している。夜行性で個体数も少ないことから目撃例も数少なく、幻のヘビといわれている。
同社の花井啓佑権禰宜(ごんねぎ)(27)は「夜行性のため、人の多い日中には見られるのは珍しいようです」。
シロマダラと思われる個体の発見については「世界遺産・熊野那智大社には昔ながらの自然が色濃く残っている証しだと思う。無毒のため、参拝者を傷つけることもないので山にそのまま返させていただきます」と話していた。
(2020年11月13日付紙面より)
県中学校バレーボール新人大会で優勝
市野々地区公衆トイレ完成 (那智勝浦町 )
那智勝浦町市野々地区の王子神社前にこのほど、公衆トイレが完成した。観光客や古道を歩く人々のために同区が要望していたもので、10月末に完成した。12月中の供用開始を予定しているという。
古道を歩く人などにとって、「道の駅なち」から大門坂駐車場まではトイレがなかった。県道沿いにトイレはあるが、橋を渡るなど距離もあったため、同神社のトイレを年中開放し、区民らが清掃や管理などを行っていたという。
しかし、利用者が多いことなどから同区は検討を重ね、町にトイレの建設を要望。土地は同区が無償貸与し建設に至った。
町によると、建設費を含む当初予算が今年3月の町議会で可決され、6月に着工。先月末で施行が完了したという。当初予算額は1738万円。床面積が18・46平方㍍、建築面積が19・65平方㍍の木造製。男女別に加え、多目的トイレも完備されている。
供用開始については和歌山県からの補助もあるため、業者の引き渡し後に県や町が検査を行い次第となる。なお、完成を記念したセレモニーなどの開催は予定していない。
担当職員は「王子神社付近でトイレを求められる人が多いと聞いている。観光客の皆さまに広く利用していただけたら」と話している。
同区の長雄正紘区長は「前区長の時からなので数年越しとなったが、完成して本当に良かった。駅からも4㌔足らずの距離。立派なものを造っていただき地元としてもありがたい」。
清掃などについては「今後の打ち合わせになるが、町と契約して市野々婦人会の方々に当番制で清掃していただく形で進めている。きれいに大切に保っていきたい」と語った。
(2020年11月8日付紙面より)
城南中で木工教室 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長)で5日、紀南木材新緑会(野中亮伸会長)による出張木工教室があった。1年生45人が地域の特産品である紀州材で「ファイル棚」を作った。
同会は製材業や林業、運送業など、木材に携わる若手経営者たちで構成する団体。紀州材に触れることで、子どもたちに木の大切さを知ってもらうことなどを目的に、2003(平成15)年から市内の小学校を中心に木工教室を開いている。今回の教室は技術家庭科の一環として行われ、生徒の保護者が同会の会員であるつながりや、同校からの強い要望もあり実現した。
生徒は、会員から使用する木の特性と材質の紹介や注意事項の説明を受け作業を開始。のこぎりや金づちの使い方を教わりながら、丁寧に棚を完成させていった。
吉田琴乃さん(13)は「高さが少し合わず、くぎが入りづらいなどもあって難しかったけど、楽しかった。小学校の時に授業を受けて工作は好きなので、また挑戦してみたいです」。
野中会長は「子どもたちが6年生で取り組んでから1年しかたっていないですが、大きな成長を感じてうれしかったです。当地域では木が身近過ぎて当たり前になっていると思いますが、物作りを通して『山には宝物がいっぱい』ということを忘れずにいてもらえれば」と話していた。
(2020年11月8日付紙面より)
成川地区タイムラインを策定 (紀宝町 )
紀宝町成川地区を対象とした事前防災行動計画(タイムライン)が策定され、6日、成川中村多目的集会施設で説明会が開かれた。
タイムラインは防災対応について「いつ」「誰が」「何を」するのかを取りまとめた行動計画。紀宝町が全国に先駆け導入し、町内では鮒田、高岡、大里、浅里の4地区で地区版のコミュニティ・タイムラインを運用している。
町内5地区目となる成川地区は、昨年11月から始動し、今年1月の第2回会議では台風時の行動計画や役割分担を考えた。6月に説明会を開き、出水期に備える予定だったが、新型コロナの影響でこの日まで延期となっていた。
成川地区タイムラインは、台風接近または上陸3日前から洪水発生までを5段階のステージに分け、取るべき行動と行動のきっかけを整理したもの。新型コロナ対策として▽分散避難▽避難所での感染症防止対策▽感染の疑いのある人の安全な避難―も加えた。
今回の説明会には成川4地区の各自主防災会役員、民生委員ら23人が出席。NPO法人環境防災総合政策研究機構の作間敦さんが「ステージ4の台風最接近または上陸6時間前までに行動を完了させることが大事」と説明した。
「これまでのような雑魚寝する避難は新型コロナウイルス感染症のまん延を招きかねないため、水害時の避難を見直す必要がある」とし、避難所の感染防止対策の徹底、分散避難の推進を求めた。
また「タイムラインは実際に使って修正を繰り返して完成する。地区で話し合い、訓練や防災対応を実施し、修正を加えてください」と呼び掛けた。
出席者からは「短時間大雨への対策を考えないといけない」との意見があり、新元明生・町特別参与は「町タイムラインで集中豪雨でも運用できるよう見直しを図っている」と伝えた。
(2020年11月8日付紙面より)
各地区で訓練に取り組む (那智勝浦町 )
那智勝浦町は7日、「令和2年度町内統一津波避難訓練」を町内各地で実施した。今回は自主防災組織9組織や9地区が対象。発生が懸念される巨大地震を想定し、住民らは津波から身を守るため高台などに避難した。
2014年に和歌山県が発表した同町の被害想定の死者数は、南海トラフで1万1700人、三連動地震で5200人。さらに津波避難困難地域に指定される地区が多いことから町では避難路整備や津波避難タワーの建設などを進めている。
訓練は発災時に「必ず避難行動を取る」「情報の伝達」「避難所運営」などの行動を住民が実行できるように取り組んでいる。
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から参加を見送った地区や組織もあった。参加地区などにおいても、従来実施していた消火訓練などを行わず、規模を縮小する形となった。
八反田地区では訓練参加者の集計を行わず、各家庭において避難路、非常持ち出し袋の点検などを実施したという。
この日は南海トラフ地震が発生し、同町では震度5強~6強でマグニチュード8・7を想定。午前9時3分に訓練を告げるサイレンと放送が行われた。
参加した勝浦四区の住民ら60人は雨の中、町立勝浦小学校プール付近に避難した。避難後はアルコール消毒などコロナ対策を行いながら、自主防災が所有する簡易無線機などで町災害対策本部(防災対策室)に避難状況などを伝達した。
同区防災部長を務める梶信隆さんは「悪天候の中、多くの方が参加してくれた。いきいきサロンのおかげも大きいと思う。防災意識の高まりを感じます」。
四区の西山泰一区長は「避難バッグの中身を訓練前に確認していただけたらありがたい。訓練は住民にとって良い機会となるので、今後も継続してほしい」と語った。
なお、町では職員に対し、「【訓練】町職員安否確認メール」を送信し、安否確認や参集可否などを確かめた。
(2020年11月8日付紙面より)
令和2年度クラブ、シニア選手権 (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
県小学生バレー選手権大会東牟婁地方予選