国内外17チームの熱戦に期待 (5月10日、開幕 )
熊野地方を舞台に5月10日(金)~12日(日)の3日間、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第24回TOUR deKUMANO(ツール・ド・熊野)」が開かれる。NPO法人「SPORTS PRODUCE熊野」(角口賀敏理事長)が運営する。
今年は新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」をはじめ海外6、国内11の計17チームが出場、3日間の総合タイムで競う。
10日の第1ステージは「古座川清流周回コース」。平井峠、一枚岩などのコースを3周する全長126・7㌔。
例年、最大の舞台となる11日(土)の第2ステージ「熊野山岳コース」。起伏に富んだ三重県熊野市の山間部107・7㌔を走り抜ける。
最終日の12日は第3ステージ「太地半島周回コース」。今年は新たなルートを走り、周回ながら変化に富み、決して侮れない104・3㌔が選手を待ち受ける。
1999年の南紀熊野体験博、東紀州体験フェスタの関連イベント「3DAY CYCLEROAD 熊野」として誕生した。
名称を「ツール・ド・熊野」に変更し、2008年にはUCIアジアツアー2・2のカテゴリーに指定され「ツアー・オブ・ジャパン」「ツール・ド・北海道」と並び、UCI公認の国内3大レースの一つとしてファンから注目されている。
昨年は新宮市熊野川町での「赤木川清流コース」に代わり、UCIレース「古座川インターナショナルロードレース」を企画。ツール・ド・熊野と二つの国際大会開催を予定していたが、荒天のため古座川でのレースは中止となった。
角口理事長は大会運営に協力する関係者やボランティアなど、多くの人たちに感謝し「当地方の皆さんには交通規制などでお世話とご迷惑をおかけしますが、少しでも活性化につなげられれば。数少ない国際レース。楽しみにしてもらいたい思いと同時に、キナンレーシングチームとして悲願の総合優勝を勝ち取ってもらいたいと期待しています」と話している。
恒例のフォトコンテストや地元ケーブルテレビ局による生中継、ユーチューブの「サイクリングチャンネル」での配信を予定。スポーツテレビ局「J SPORTS」内のサイクルロードレース中継では、優勝予想サービス「サイクル誰クル」も企画している。
(2024年4月17日付紙面より)
熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭「本宮祭」が15日、渡御祭で締めくくられた。「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年ということもあり、今年は初めて、約25人の外国人が神輿(みこし)担ぎに参加。国境を超えて一体となった「わっしょい」のかけ声が響いた。
渡御祭は、神輿に遷(うつ)された祭神の御霊(みたま)が、旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで渡御する祭典。渡御は神木の榊(さかき)を手にした神職を先頭に、天狗(てんぐ)や修験者、御霊が乗る本神輿、女性の桜神輿、子ども神輿、稚児など約400人が行列を作り営まれた。
神輿担ぎの外国人は、東京大学への留学生やツアー参加者など。アメリカ、オーストラリア、ロシア、ウクライナ、スペイン、韓国、台湾など国籍もさまざまだった。
大斎原では斎庭(さいてい)神事が営まれた。地元中学生が「大和舞」「八咫烏(やたがらす)舞」を奉納したほか、子どもたちによる御田植神事、父と子の八撥(やさばき)神事が行われた。熊野修験道の採燈大護摩、餅まきもあり、多くの人でにぎわった。
九鬼宮司は「今年は地域の方に加え、初めて海外の人にも参加いただけた。世界平和や日本の安泰、皆さんの幸せを祈った。幸せな日々を過ごせるのが祭りの意義。参加にあらためて感謝したい。来年以降も海外の方に関わっていただければ」と話した。
渡御祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)(スサノオノミコト)が「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも祀れ」と命じたという故事から始まったと伝わる。熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、挑花(ちょうばな)と呼ぶチョウを付けた菊の造花を奉じて鼓・笛・旗をもって行うようになったことに由来する。
(2024年4月17日付紙面より)
大門坂駐車場にポケふた (那智勝浦町 )
幻のポケモン「セレビィ」が描かれたポケモンマンホール(通称・ポケふた)が14日、那智勝浦町の大門坂駐車場でお披露目された。大人から子どもまで多くのファンが集まり、写真撮影をした。
地域それぞれの「推しポケモン」が、各地の魅力を国内外に発信する「ポケモンローカルActs」の一環で、全国に設置されている。
セレビィの分類は「ときわたりポケモン」。時間を超えてあちこちをさまよい、平和な時代にだけ姿を見せ、セレビィが現れた森は草木が生い茂るといわれる。熊野市の鬼ヶ城のポケふたにシルエットだけの隠し要素として登場していたが、本物が現れるのは今回が初だ。
堀順一郎町長は「目の前には世界遺産の一部である那智の原生林、近くには古くから巡礼者たちが歩いてきた大門坂と、この場所にセレビィが現れるのは必然かもしれない。10年、20年先も平和に安心して暮らせる町づくりを」と語る。
ポケモンが大好きな青木尚之さん(13)、智之君(6)兄弟は「セレビィはめったに見られない特別なポケモン。那智勝浦町に来てくれてうれしい」と笑顔。近隣のポケふたは、熊野市の鬼ヶ城、紀宝町の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」にある他、串本町でも近日中に公開予定となっている。
(2024年4月17日付紙面より)
48人が月例射会に臨む
北道院オープン選手権大会 (北道院拳法和歌山支部 )
スポ少野球大会東牟婁予選
杉村奨生さんが水産学会で (近大新宮高 )
東京都の東京海洋大学で3月29日に開催された日本水産学会の高校生の部ポスター発表に、近畿大学附属新宮高校から杉村奨生さん(当時2年)が参加。「冷水性淡水魚に寄生するチョウモドキに対するみかん果皮抽出液の駆虫効果」と題し、研究成果を発表した。
アマゴなどの体表に寄生する甲殻類「チョウモドキ」に関する同校の研究は2021年にスタート。近畿大学水産研究所と連携して実施する「水産実習」の発展学習として、希望生が研究を受け継いできた。
スーパーサイエンス部の水質調査などで水生生物に興味を持ったという杉村さんは、高校2年の夏休み前から研究を開始。過去の研究ではサンショウ抽出液に駆虫効果があると判明していたが、アマゴ本体へのダメージの大きさやコストの高さが課題に。同じミカン科植物で、廃棄される温州ミカンの果皮に着目した。
エタノールを溶媒にミカンの乾燥果皮から抽出液を作り、チョウモドキやアマゴへの影響を検討。最終的には「ミカン乾燥果皮1%(w/v)・エタノール0・5%(v/v)の溶液に3分間浸漬することで、チョウモドキの7割が瀕死(ひんし)状態となった一方で、同条件で浸漬したアマゴの全数が生存した」と結論づけた。
学会参加を通じ、全国の高校生や研究者、企業の研究に触れた杉村さん。惜しくも入賞は逃したが「面白い研究がたくさんあり、自分の研究についてのアイデアももらった。アマゴの体表に付いた状態のチョウモドキへの効果は実験できておらず、もう少し続けたい思いがある」と話す。
研究に協力した近畿大学水産研究所新宮実験場の木南竜平助教は「発表には入っていないが、前段階で柿渋や木酢液など、新しい県産品での駆虫効果の検討もした。前向きにアイデアを出して取り組む姿勢がすごい」と頑張りを賞賛。実用化に向けては、アマゴ本体へのダメージの軽減やコスト面などが次なる課題になると語っていた。
(2024年4月13日付紙面より)
新宮商工会議所セミナー
ビジネスマナーセミナーが11日、新宮市井の沢の新宮商工会議所の会館であった。23人が参加、社会人に必要なマナーを学んだ。
新宮商工会議所の主催、新宮地区職業安定協会、日本電信電話ユーザ協会和歌山支部の共催。3団体の会員が参加した。アクトプランニングSeekの依藤由香さんが講師を務めた。
▽職場実践の課題▽接遇マナーの基本▽接遇応対の基本動作▽電話応対の基本動作▽言葉づかい▽電話応対の実際―などの講義があった。
講義の中で「他己紹介」が行われた。参加者は2人一組になり、相手の職業や趣味、性格や特徴などをインタビューして確認。続いて6人程度のグループとなり、各自がインタビュー相手のことを発表して紹介した。参加者は発表を通し、失礼にならず場をなごませる発表方法を考え、身に付けていた。
依藤さんは「話上手と思う人もいたと思うし、話すスピードがいい人もいたのではないでしょうか。周りから学べるのが集合研修の良さ。それらをぜひ持ち帰って」と呼びかけた。
新宮市三輪崎の下原自動車から参加した清水梨世さん(25)は「学校みたいで楽しい。電話対応での言葉遣いなどを学べたら。頑張りたい」と話した。
(2024年4月13日付紙面より)
「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年記念として、熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)はこのほど、京都府伏見区の城南宮とのコラボレーションで「令和の熊野詣感応の地記念御朱印」を制作した。15日(月)から1枚500円で販売する。同様に城南宮では1日より、「感応の地」ではなく「出立式」の御朱印として同額で販売を開始している。
熊野三山には、平安時代から多くの人々が訪れており、院政期には上皇たちが城南宮から熊野まで、往復700㌔の道のりを1カ月かけて詣でたとされている。城南離宮の精進屋での潔斎後、離宮の南門から出発し、船で淀川を下り窪津(現在の天満)に降り立った。そして窪津王子から道すがら各王子社で奉幣や歌会などを行いながら熊野を目指した。
同大社の御朱印は、同大社が平安時代から続く熊野詣での到着地点として、右側には道中の苦難の様子や祭事、熊野に到着した感動を歌で表現している。下部は大斎原(おおゆのはら)を参拝する参詣者を、上富田町の熊野高校の美術部の生徒が生き生きとした色彩で描いた。左側には川の中州に鎮座していた熊野坐神社が描かれている。
同大社は「世界遺産登録20周年を機会により一層、京都と熊野に多くの人が行き来することを祈念します」と伝えている。
(2024年4月13日付紙面より)
7日まで滞在して交流 (新宮市 )
新宮市の姉妹都市である米サンタクルーズ市(サ市)からの、中高生などの訪問団17人が3月30日に来新し、市福祉センターでホストファミリーと面談した。互いに紹介を行い、親交を深めた。訪問団はホスト宅に宿泊し、7日(日)まで滞在する。
両市は、1974(昭和49)年に姉妹都市関係を締結。訪問団の相互派遣などを通して友好関係を築いてきたが、コロナ禍の影響で中断。今回は2019年4月以来、5年ぶりのサ市からの訪問となった。13歳から17歳の14人と、引率者3人が訪れた。
訪問団は1人ずつ自己紹介、ホストファミリーは世帯ごとであいさつを行った。続いて訪問団は宿泊先のホストファミリーと共に着座、会話を楽しんだ。熊野比丘尼(びくに)の装束をまとった市観光協会登録ガイドの福辻京子さんによる、英語での熊野曼荼羅(まんだら)の絵解きも行われた。
訪問団は今後、市内の世界遺産や観光名所を巡ったり、さまざまな伝統文化を体験したりしながら過ごす。5日(金)には市福祉センターで盛大なフェアウェルパーティー(送別会)も行われる。
□ □
訪問団は1日に市長表敬訪問を行った。市役所で田岡実千年市長と面談した。田岡市長は「長い距離をお疲れさま、ようこそ。お越しいただき歓迎します。今年は姉妹都市となって50年の節目の年。そういう年に来てくれて、素晴らしい縁を感じるところです。新宮市をしっかりと感じて楽しんでもらえれば」と語った。
(2024年4月2日付紙面より)
大阪大学の学生も協力 (那智勝浦町 )
熊野地方各地でサクラが満開を迎える中、那智勝浦町下和田の大泰寺(西山十海住職)で3月31日、「こども春祭り」が開かれた。大阪大学の地域×エンタメサークル「コネクト」の11人も運営に協力。春休み中の親子連れが大勢集まり、楽しい一日を過ごした。
春休み中の子どもたちに遊びの場を提供し、子育て中の保護者を応援しようと大泰寺が企画。コネクトは、大自然やグルメを満喫しつつ、行政や酒蔵、宿泊施設など地域と連携しながら地方創生を目指すサークル。2年ほど前から夏合宿で当地方を訪れ、西山住職らと交流しており、その実践の場として昨年夏に肝試しを開催。こども春祭りにも協力した。
朝から大勢の親子連れが境内を訪れ、スライムやスノードーム作りのワークショップに参加。普段は宿泊施設としている客殿も開放され、飲食ブースの地元野菜の料理や焼き菓子、ドリンクなどを楽しんでいた他、満開のサクラの木の下でお弁当を広げる姿もあった。
家族4人で訪れた村瀬杏梨さん(12)は「スライムやスノードーム作りが楽しかった」と笑顔。
コネクト代表の天﨑由人さん(20)は「思っていたよりも大勢の人が来てくれて驚いた。サークルの次の世代の子たちにも自分たちの経験を伝え、今回参加してくれた子たちも経験を持ち帰って成長につなげてほしいと思う。自分たちの活動で、那智勝浦町にいい影響があればいいなと思う」と語った。
西山住職は「晴れて良かったです。昨年夏の肝試しにも予想以上に人が来てくれたということもあり、今後も協力が得られるなら、一緒にいろいろなことを企画していきたい」と話していた。
(2024年4月2日付紙面より)
町内のソメイヨシノ各名所 (古座川町 )
古座川町佐田で実施中のイベント「桜フェア」が期間半ばに差しかかった。3月30日のソメイヨシノは木によってばらつきがあり、全体としてちらほら~八分咲きの段階。序盤の雨天から一転して好天に恵まれたこの日は事前登録した5店舗が出店し、地内に人出の華やぎを誘った。
コロナ禍前にあったさくら祭りに代わるイベントで、実施期間は3月23日から4月7日(日)までの16日間。舞台企画はないが開花時期の趣向として定着しているちょうちん飾りは引き継ぎ、午後6時~9時に点灯して夜桜鑑賞の風情も添えている。事前登録した出店希望店舗数は7。便宜上出店予定日を公表し、午前9時~午後4時の時間帯で随時出店をしている。
会場一帯の七川ダム湖畔は日本さくら名所100選の一つに数えられ、主に樹齢数十年のソメイヨシノが湖畔の外周に沿って並ぶ。期間序盤の週末は雨天で開花前だったが、中盤の週末は前述した通り。天候不安定の予報が出ているが6日(土)、7日に花も人も最盛になりそうな状況だ。
3月30日現在、ソメイヨシノの並木があり宴の場としても人気がある蔵土多目的広場は全体として開花前~三分咲きで、七川ダム湖畔と並んで次の週末が花見のピークとなりそう。他方、町内でも先駆けて咲き進む一枚岩前は五分咲き~散り始めに達し、天候が回復した3月29日から多くの花見客が訪れ鑑賞やスマートフォンなどで撮影するなどして花盛りに親しんでいた。
(2024年4月2日付紙面より)
マクドナルド・トーナメント (学童軟式野球 )
三輪崎剣道クラブが体験会 (新宮市 )