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2021年05月28日
1 コロナ見据えた運営目指し
 職員らが避難所設営訓練  (新宮市 )

 新宮市防災対策課と避難所担当職員ら約20人は27日、同市野田の市福祉センターで新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた避難所運営訓練を実施した。避難スペースのレイアウト作成や、さまざまなケースに応じた受付対応を確認した。

 台風や集中豪雨の影響を受けやすい時季を迎えるに当たり、コロナ対策を踏まえた訓練を実施することで課題を把握し、今後の避難所開設時に活用することが目的。昨年度末に和歌山県から4500枚の支給を受けた段ボールパーティションの組み立てや活用方法などを確認する狙いもある。

 訓練は市内9カ所で実施。17日の保健センターを皮切りに、蜂伏会館、橋本隣保館、三輪崎会館、王子ヶ浜小学校、新高田会館で行っており、今後は下田隣保館、佐野会館での開催を予定している。

 この日は田岡実千年市長が視察。訓練に先立ち「近畿地方は例年より20日以上早い梅雨入りとなった。最近の梅雨は線状降水帯の発生もあり、雨の降り方の予想がつかない状況」と危機感を示し、「コロナ対策を一層強化し、避難所での感染リスクを減らすため、県から支給された段ボールパーティションを市独自の活用法で使用する。訓練ではより良い避難所運営を実施するために、改善事項を見いだせるよう期待したい」と職員らに呼び掛けた。

 職員らは協力しながら段ボールパーティションや銀マットを配置し避難スペースを設営。避難者の受け入れに対する応対や動線などの確認も行った。

 訓練に立ち会った竹田和之・防災対策課長は「段ボールパーティションも手際よく設置できたと思う。梅雨入りも早く、どういった雨が降るのか予想できない中において、コロナ対策を強化するとともにいち早く避難所を設置し、市民が安心して避難できるように体制を強化したい」と話していた。

(2021年5月28日付紙面より)

さまざまなケースに対応すべく訓練を実施=27日、新宮市福祉センター
段ボールパーティションを設置する職員ら
2021年05月28日
2 土砂災害への対応強化図る
 職員が初訓練に取り組む  (那智勝浦町消防本部 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は26日、同町のブルービーチ那智で初となる土砂埋没救助訓練を実施した。土砂災害への対応強化を図るため、職員8人がさまざまな想定で訓練に取り組んだ。

 本来であれば新宮警察署と合同で実施予定だったが、12日が雨天のため、延期となり今回は町消防本部のみで行った。

 埋没した要救助者を救助するためにコンパネ4枚とくいを打ち込み、ロープで固定することで周囲の土砂が水平方向にかかる圧力(土圧)を受け流す「土留め訓練」、土砂の中にいる要救助者を救出するために人力で50㌢~1㍍ほど掘る「内掘り訓練」、斜面などに要救助者が埋没している際に人で一方方向へ土砂を排出する「一方掘り訓練」を実施。職員は声を掛け合い、連携しながら訓練に汗を流した。

 関谷善文消防署長は「これから雨の多い時季になる。10年前の紀伊半島大水害のような災害は現在発生していないが、今後、発生した際は警察や自衛隊の方々と共に協力しながらマンパワーで取り組んでいかなくてはならない。実際の現場では重機が使用できない場合も多い。経験を重ね、人命を助けていきたい」と語った。

 同様の訓練は班ごとに行われるため、残り2回実施する予定だという。

(2021年5月28日付紙面より)

さまざまな土砂災害を想定し訓練に取り組んだ=26日、那智勝浦町のブルービーチ那智
2021年05月28日
3 会員に空間除菌剤配布
 対策意識喚起のため町老連  (古座川町 )

 古座川町老人クラブ連合会(奥根公平会長)が26日、会員を対象に空間除菌剤の配布を始めた。単位老人クラブ会長経由で順次配るとしていて、奥根会長は「新型コロナウイルス感染症にかからないよう、絶えず努力していただきたい。みんなで気を付けよう」と会員に呼び掛けている。

 「友愛」を念頭に置いてさまざまな事業を展開する同町老連。前年度は冒頭よりコロナ禍の情勢を考慮して行事を休止し、その予算を感染予防事業に振り替えて空間除菌剤を会員1人につき1個配って日頃の対策意識の強化を図った。

 本年度もコロナ禍は終息を見せず、前年度から持ち越した資金余力もあることから、理事会で話し合い2回目の配布を決めたという。

 今回も首からつり下げるタイプの商品を購入。前回は効果が持続する期間が1カ月だったが、今回は倍の2カ月持つ商品を選んでいる。この日は奥根会長が代表を務める単位老人クラブ「池野山ほがらかクラブ」で配布があり、奥根会長みずから商品の内容と使い方を説明し、会員に1個ずつ配って使用を促した。

 この空間除菌剤は、発散する二酸化塩素の力で細菌やカビ、ウイルスを除菌する仕組み。同町老連は前年度、医療従事者がマスクと併せて使用する実績がある点で信頼し、マスク着用や手指消毒などもろもろの感染症予防対策の意識を喚起するきっかけとして配布を始めた。

 2回目の配布開始に当たり奥根会長は「新型コロナウイルス感染症は大変な病気。高齢者は(若い世代に比べ)どうしても体力が劣ることを忘れず、常に(もろもろの)予防対策をしてほしい」と込める思いを語った。

(2021年5月28日付紙面より)

配布する空間除菌剤の説明をする古座川町老人クラブ連合会の奥根公平会長=26日、古座川町の池野山集会所
2021年05月28日
4 総会で田尾友児会長ら再任 コロナ禍をチャンスと捉え (紀宝町商工会)

 紀宝町商工会は26日夜、同町の神内会館で本年度通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で田尾友児会長らを再任。本年度の県商工会連合会長表彰を受けた商工会功労者の森溝和也さん(有限会社森溝組)、優良事業主の奥田敏行さん(焼肉奥田家)、優良従業員の須川幸一さん(杉浦産業有限会社)を紹介した。

 検温、手指消毒、マスク着用といった新型コロナウイルス対策を講じ、会員31人が出席。昨年度の事業、収支決算を報告し、本年度の事業計画案、予算案を審議して採択した。

 昨年度は、新型コロナウイルスに関する「経営相談窓口」を設置し、コロナ禍の影響を受ける小規模事業者に対して国、県などの支援施策や各種情報を提供。コロナ禍で停滞する地域内の消費喚起を目的に、町と連携したプレミアム商品券事業、商工会独自の共通商品券事業を実施した。

 本年度は、コロナ禍をチャンスと捉え、組織強化・機能強化を図り、事業承継、経営計画策定支援をはじめとする重点項目を掲げ、伴走型により支援を行うことなどを基本方針に掲げた。

 再任された田尾会長は「会員さんのためにみんなで一丸となって頑張っていきたい」と述べ、さらなる協力を求めた。

(2021年5月28日付紙面より)

田尾友児会長(前列左)ら役員の皆さん=26日、紀宝町の神内会館
紀宝町商工会の本年度総会
2021年05月28日
5 小6・中3対象に実施  全国学力・学習状況調査  (新宮・東牟婁 )
2021年05月28日
6 「学び多いツアーだった」  日帰りモニターツアーアンケート結果  (新宮市 )
2021年05月28日
7 ホタルブクロ咲く  王子町の遊歩道沿いで  (新宮市 )
2021年05月28日
8 皆既月食は観察ならず  近大新宮で観察会  
2021年05月28日
9 ふるさとの文化人を知ろう  神倉小5年生が市内で  (新宮市 )
2021年05月28日
10 県ゆかりの作家作品を展示  町立体育館で県美協展串本展  (串本町 )
2021年05月28日
11 今年もコロナ禍で中止に  夏の風物詩イベント3種  (串本町 )
2021年05月28日
12 和気あいあいと楽しむ  親善グラウンドゴルフ大会  (相野谷地区 )
2021年05月28日
13 新型コロナ感染予防に  ワクチンの集団接種がスタート  (熊野市 )
2021年05月28日
14 花束に感謝込める  マリア保が「花の日礼拝」で施設訪問  (新宮市 )
2021年05月28日
15 お悔やみ情報
  
2021年05月27日
16 待望の道路、無事完成目指し
 長井古座道路改良工事安全祈願祭  (那智勝浦町 )

 今年3月から着工となった那智勝浦町と串本町を結ぶ長井古座線(仮称八郎山トンネル)の道路改良工事の完成を目指して「淺川・堀特定建設工事共同企業体」は25日、同町中里の工事現場付近で安全祈願祭を営んだ。和歌山県や湯川・田原間道路建設促進協議会の関係者、堀順一郎町長ら約30人が出席し、道路の無事完成を祈った。

 工事は掘削後、じん性や耐力の向上を図るコンクリート巻き立て工法を行い、側溝設置や舗装が主な工程。トンネルの延長は711㍍で、工期は来年5月22日(日)まで。

 また、トンネルの名称は完成するまでに地元住民らと協議し決定するという。

 祈願祭では下里神社の山本貞夫宮司が神事を執り行い、祝詞を奏上した。玉串を奉てん後は工事関係者が加わり、清祓(きよめはらい)の儀が行われた。

 山本宮司は「新型コロナウイルスの終息と安全に工事が完了することを祈願させていただきました」。

 工事を行う「淺川・堀特定建設工事共同企業体」の作業所長を務める青木正和さんは「地元区長はじめ皆さまに事務所を設置する時からお世話になっている。無事故で竣工できるように寄与したい」と話した。

 上田原区長で同協議会の杉本百生副会長は「道路建設のために近隣市町が要望してくれた。東牟婁郡内においても中心地に近い場所になる。完成すれば便利になる」。

 串俊男副会長は「長年にわたり多くの皆さまにご尽力いただいた結果が現れてきた。感謝している」と喜びの表情を浮かべた。

 中里区長も務める大江清一会長は「平成16年から協議会が発足され、歴代のメンバーの方々が要望してきた待望の道路。県にも感謝している。本当にありがたいこと」と語った。

(2021年5月27日付紙面より)

湯川・田原間道路建設促進協議会の大江清一会長が工事の無事を祈った=25日、那智勝浦町中里
工事関係者と山本貞夫宮司が工事現場付近をはらい清めた
2021年05月27日
17 地域の「お宝」生かして
 生活支援コーディネーター実践研修会  (新宮市 )

 新宮市福祉センターで25日、第1回生活支援コーディネーター実践研修会が開かれた。NPO法人全国コミュニティライフサポートセンターの池田昌弘理事長がオンラインで講話し、福祉委員や民生委員、地域活動のリーダー、市社会福祉協議会の職員ら17人が全国の地域支え合い活動の事例を学んだ。

 和歌山県主催で、各市町村をオンラインでつないで実施。例年は市社協職員のみで参加しているが、本年度は地域活動の中心となっている人々も招いて開催した。

 池田さんは高齢者の生活支援・介護予防の基盤整備を目的とした2015年の生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)の配置経緯を振り返り、「介護施設への入所を機に人間関係を断捨離してしまうという話を聞く。介護保険サービスを含む個別支援の強化は、日々互いに気に掛け合う友人や知人とのつながりを切る孤立化支援になってしまう可能性があるのでは」と問題提起。

 「気心の知れた友人との小さなお茶会や畑作業の休憩中のおしゃべり、ご飯のお裾分け、ごみ出しの手伝いなどの住民同士のつながりは地域の『お宝』。登録されたサロンの数や参加人数だけに目を向けるのではなく、生活の中に無数にある『通いの場』を生かしてほしい」と述べた。

 今後の地域活動について「コロナ禍中、感染症対策をしながら自主的に始まっていたご近所さん同士の気に掛け合いを切ってしまうのではなく、それを継続してもらうような働き掛けをすることが大事なのでは」と呼び掛けていた。

(2021年5月27日付紙面より)

オンライン研修会の様子=25日、新宮市福祉センター
2021年05月27日
18 入所者と職員の接種始める
 竹村司管理者の応援を得て  (串本福祉会 )

 串本町二色に本部を置く社会福祉法人串本福祉会(和田利文理事長)が24日、入所高齢者への新型コロナワクチン接種を始めた。同町の考慮により翌25日から接種済みの医療職以外の職員への同接種も開始。実施に当たってはくしもと町立病院の竹村司・病院事業管理者の応援を得ていて、施設長を務める和田𠮷男理事は「本当に助かる」と感謝している。

 これら接種は、同法人医療職を軸にして町から新型コロナワクチンの配分を受け実施。入所高齢者は接種チームが各施設へ赴き職員は法人本部に設けた会場へ集まってそれぞれ接種する体制を取っていて、いずれもグループ分けし段階的に進めるとしている。

 職員対象の接種は竹村管理者、入所高齢者対象の接種は法人嘱託医の東芳史院長(潮岬病院)と鎌田俊彦医師、辻内和司医師、矢本秀樹医師が接種前の問診を担当し、法人看護師が接種をするという。応援を申し出た竹村管理者は「集団免疫をつける意味で接種は短期間で一気に進めることが大事。町内は医療従事者が少なくこの状況に対し病院の管理者だからといって何もしないのは絶対にあり得ないので、(協力を)やろうかと思った」と思いを語り、問診を一手に引き受けている。

 和田理事は「うちの先生(=医師)は全員非常勤の嘱託医で、限られた時間の中で普段の診察をしてもらいながらなのでそんなに(接種の)数はこなせない。スピード感が大事な中で(対象となる)この大人数をどうしようかと悩み、町長に相談し竹村先生に医師の応援をお願いさせていただいた」と応援を得るに至った経緯を語る。

 この応援で入所高齢者の後と位置づけていた職員対象の接種を同発でできる体制が整った。職員対象の接種が進む状況については「ワクチンは高い予防効果があると言われているが、打ったからと言って100%(感染しない)ではない。職員には気を緩めることなくこれまでしてきた感染防止策を守っていただきたいと思う」と話した。

(2021年5月27日付紙面より)

新型コロナワクチンの接種を受ける串本福祉会の職員=25日、串本町二色
問診を引き受けて職員対象の接種を後押しする竹村司・病院事業管理者(左)
2021年05月27日
19 母校への熱い思い届ける
 120周年記念事業へ寄付  (新宮高校 )

 新宮高校硬式野球部OB会の井上信也会長、ラグビー部OB会の横田敏郎顧問、サッカー部OB有志を代表して伊藤算志さんが25日、新宮市神倉の同校を訪れ、母校の創立120周年記念事業への寄付金を西哉素史・新宮高校創立120周年記念事業実行委員長へ託した。

 井上会長は「これまでの歴史を振り返ると、諸先輩方や在校生、そして地域の皆さんと共に創立120周年を迎えることを大変うれしく思う」。横田顧問は「新宮高校でラグビー部OBが大勢お世話になってきた。今後もますます発展されることを願っている」。伊藤さんは「創立120周年、誠におめでとうございます。サッカー部も来年で創立100周年。OBも一丸となって頑張っていく」とそれぞれ言葉を贈った。

 西実行委員長は「大変ありがたい。在校生のため、今後の生徒たちのために生かしていく」。東啓史校長は「本校で培った縦のつながり、横のつながりを生かし、母校への熱い気持ちを示してくれることは、在校生にとっても大変励みになる」と感謝を述べた。

 寄付金は生徒ホール(食堂)や同窓会室のリフォーム、11月に予定している記念式典の費用に充てられる。実行委員会は現在、記念事業に関わる寄付を募っており、問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)まで。

  □     □

■生徒ホールにシンボルツリーを



 生徒有志による「生徒ホールリニューアルプロジェクト」の進藤友華代表(3年)、竹中萌唯さん(同)、加藤迅君(同)は、同日夜に同校で行われた120周年記念事業実行委員会の会合で、4月から取り組んできた生徒ホールのリフォームデザインのプレゼンテーションをした。

 熊野の自然や校訓「質実剛健」を着想の基盤に、山と海、ナギの木のデザインを取り入れ、素朴でたくましい新宮高校生を表現するために既存の柱をシンボルツリーに改装することなど提案。

 進藤代表は「在校生のニーズを大切に、新宮高校の歴史と文化への考察に取り組んできた。少しでも私たちのデザインが実現されればうれしいです」と話していた。

(2021年5月27日付紙面より)

左から東啓史校長、横田敏郎顧問、伊藤算志さん、井上信也会長、西哉素史実行委員長=25日、新宮市の県立新宮高校
2021年05月27日
20 木下さん、和泉さんが優勝 那智勝浦町体協グラウンドゴルフ夏季大会 
2021年05月27日
21 3選手が近畿大会へ
 和歌山県空手道選手権大会  (剛柔流空手道志彰会 )
2021年05月27日
22 駆逐用煙火で鳥獣害対策  追い払い花火の講習会  (新宮市 )
2021年05月27日
23 1位に杉本光朗さん  写連新宮支部5月例会  
2021年05月27日
24 鈴島で「チゴガニダンス」  新宮市  
2021年05月27日
25 大きなイチゴ見つけた!  くろしお児童館が木ノ川で  (新宮市 )
2021年05月27日
26 「また来ます」のために  観光客らクロマグロ解体見物  (那智勝浦町 )
2021年05月27日
27 産卵しやすい場所に  下里小がクリーン作戦  (那智勝浦町 )
2021年05月27日
28 速水さん、中上さんに厚労大臣表彰  新宮市役所で伝達  (和歌山県 )
2021年05月27日
29 町長の先行接種、事前説明を  子育て世帯へ児童1人5万円  (御浜町議会全協 )
2021年05月27日
30 ササユリ、甘い香り漂わせ  山の斜面で風に揺れる  (紀宝町 )
2021年05月27日
31 アマゴ稚魚1万匹を放流  資源増強期し管内流域へ  (七川漁協 )
2021年05月21日
32 「47年間、ありがとう」
 新宮市立図書館、休館へ  

 新宮市井の沢の市立図書館は20日、今秋開館予定の市文化複合施設「丹鶴ホール」への移転に向け休館に入った。現在地に開館して以降、47年にわたり市民に愛され続けてきた同図書館は、この日をもって図書館としての歴史に終止符を打った。

 同図書館が横町1丁目1番地(現横町公園)から現在地(旧紀南学園跡地)に移転したのは1974 (昭和49) 年のこと。以降、自動車文庫「なかよし号」巡回開始や絵本の読み聞かせ開始、中上健次資料収集室の設置など、快適な読書環境の整備、利便性の向上、図書館サービスの充実を図るためにさまざまな取り組みがされてきた。

 最終日となった19日には休館を惜しむ人らが雨の中多数来館。花束を持って図書館や職員、ボランティアメンバーらに感謝を伝える利用者の姿もあった。図書館によると、昨年(開館日数284日)の貸し出し人数は延べ2万5341人で、10万800冊の貸し出しがあった。1日当たりでは89・2人が354冊を借りた。

 図書館司書として85(昭和60)年から勤務し、退職後も図書館協議会会長として図書館に携わる山﨑泰さんは、最も思い出深い出来事として「郷土資料件名事項目録」の編さんを挙げる。目録はパソコンがまだ普及していなかった当時において、図書館が所有する膨大な郷土資料を100項目に分類し、誰にでも検索できるようにしたもの。

 841㌻にわたる目録の編さんには十数年の年月を要し、2012(平成24)年2月に発行。図書館業務の効率化向上や、各分野の研究者や学生、教育者たちの知的好奇心に応える大きな一助となった。

 山﨑さんは「大逆事件や中上健次、当地方のさまざまな歴史や事柄、人物のバックグラウンドを調べようと、多くの人が図書館を訪れてくれた」と回顧。休館に関しては「いろいろな思い出が詰まっている。さみしい気持ちと新図書館への期待が半々です」と話していた。

 今後はサービスを停止し、10月3日(日)の開館を目指して本や資料の整理などを含めた準備を進めていく。停止するサービスは資料の閲覧や貸し出し、インターネット閲覧など、館内で提供していたサービス全て。自動車文庫の巡回や雲取文庫への貸し出し、レファレンス(調べもの相談)・各種問い合わせへの対応など。

 ブックポストへの返却は6月30日(水)までとなる(場所は図書館、熊野川行政局)。すでに予約済みの資料で5月19日までに準備ができなかった資料は、新図書館開館後に貸し出しとなる。

 利用可能なサービスは▽インターネットによる蔵書検索▽市役所別館ロビーでの新聞閲覧(平日の午前9時~午後5時)。6月2日(水)、7月7日(水)午前9時からは、現図書館駐輪場にて除籍本が持ち帰りできる「お持ち帰りコーナー」を開催する。

 休館に当たり、図書館では「長い期間にわたりご不便やご面倒をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします」と呼び掛けている。

(2021年5月21日付紙面より)

移転に伴い、20日から休館に入った=19日、新宮市立図書館
2021年05月21日
33 昨年と同様に規模縮小し斎行
 熊野那智大社「那智の扇祭り」  

 7月14日(水)に熊野那智大社(男成洋三宮司)などで営まれる「那智の扇祭り(火祭)」(国重要無形民俗文化財)が新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、昨年に引き続き、規模を縮小するなど従来と祭典内容を変更して斎行することが決まった。

 変更は16日の扇祭り保存会の役員会で協議された。各神社の祭礼も感染防止のため、参列の自粛や行事を中止・縮小していることを鑑み、参列者および奉仕者、拝観者の安全と健康を考慮し、決定したという。

 内容は▽例大祭本社大前の儀の参列はなく、神職や責任役員、祭り関係者のみで行う▽那智の田楽は13日(火)の宵宮(よいみや)のみ行い、大和舞は取りやめ▽本社より別宮への渡御は昨年と同様に木製の辛櫃(からひつ)に納めた御幣(ごへい)にご神霊を移し、二体の扇神輿(おうぎみこし)と2本の大たいまつを伴い、滝に向かう。一般の拝観はなし▽本社大前の儀は午前9時から斎行し、終了後引き続き渡御祭を行い、別宮へ神幸する▽別宮では午前10時から正午まで参拝を停止にする―となる。

 同大社では「本来であれば、一般の方々にもお祭りを拝観していただくことが本望。コロナ禍のため、昨年に引き続いてこのような形になりましたことをご理解いただけましたら幸いです」と話している。

(2021年5月21日付紙面より)

昨年の那智の扇祭りの様子
2021年05月21日
34 ゴーヤの苗100株を寄贈
 新東自立支援協議会へ  (JAみくまの )

 みくまの農業協同組合(JAみくまの、漆畑繁生代表理事組合長)が19日、新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会(小阪武部会長)へゴーヤの苗100株を寄贈した。同部会は急ぎ関係11団体に分配し活用してもらう考えで、小阪部会長(39)は「コロナで外に出るのも難しい状況が続く中、施設内でできる活動として作物を育ててみることを楽しみにしてもらい、そしてこの機に農業に興味を持っていただければ」と今後の反響に期待している。

 JAグループ和歌山が取り組む会内事業「『緑のカーテン』運動」から派生した寄贈。JAみくまの管内で本年度分のゴーヤの苗を作ったところ、タネの発芽が良好で必要数以上の苗を得ることができた。余らせるのは惜しいと感じ、農福連携で縁がある同部会に相談。同部会はJAみくまのが今後高齢者福祉での農福連携も考えていることを踏まえて関係諸団体へ同運動への挑戦を呼び掛けたところ、11団体が希望し苗を引き継ぐ筋道が成ったという。

 会外への苗の提供は今回が初で、引き継ぐ11団体の内訳は▽県立みくまの支援学校▽エコ工房四季▽古座あさかぜ園▽なぎの木園▽生活介護事業所えん▽杉の郷えぼし寮▽南紀ひまわり作業所▽社会福祉法人高瀬会▽寿楽荘▽グランドール紀の風▽ひきこもり者社会参加支援センターあずまプラッツ。

 この日は農福連携によるJAみくまのとのつながりがとりわけ強いエコ工房四季=串本町古座=を引き渡し場所とし、JAみくまの西向営農センターの瀧本義大次長(39)が「グリーンカーテンを通して農業に興味を持っていただきたい。食材としても活用できるゴーヤということで、その辺も楽しんでもらえたら」と期待を込めて小阪部会長へ苗を託した。

(2021年5月21日付紙面より)

瀧本義大次長(右)からゴーヤの苗を引き継ぐ小阪武部会長=19日、串本町古座のエコ工房四季
2021年05月21日
35 今期初産卵を確認
 王子ヶ浜にアカウミガメ上陸  (新宮市 )

 新宮市の王子ヶ浜で20日早朝、アカウミガメの今期初産卵が確認された。午前5時すぎ、ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」の榎本晴光会長が卵を発見した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。今年から新しく発足した同会は、これまで「新宮市王子ヶ浜を守る会」(中村誠二郎会長)が実施していた活動内容を引き継ぐ形で、波浪流失や小動物の捕食被害から守るため、卵を海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する活動をしている。

 発見された産卵場所は、市立総合体育館(大浜体育館)前の海岸で、波打ち際から約25㍍付近。約25㌢の深さの穴から、ピンポン球大の卵98個が見つかった。

 アカウミガメは1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、約60~80日でふ化する。5月中旬から8月半ばまで上陸シーズンが続く。

 昨年、初産卵が確認されたのは7月16日。約150個の卵が発見された。気温や海水温の上昇からか、今年は昨年よりひと月以上早い産卵確認となった。なお、昨年は6回のアカウミガメの上陸を確認。うち5頭が約650個の卵を産み、487匹がふ化した。

 榎本会長は、早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低いとしながらも「アカウミガメの上陸数については期待できるのでは」と話していた。

(2021年5月21日付紙面より)

一つ一つの卵を丁寧に採取する榎本晴光会長=20日、新宮市の王子ヶ浜
2021年05月21日
36 薬と向き合い正しく摂取  いきいきサロン大勝浦区  (那智勝浦町 )
2021年05月21日
37 黄色いハンカチにメッセージ  復興記念イベントを企画  (新宮市熊野川町 )
2021年05月21日
38 コロナ禍での発表の場模索  屋外でのダンスイベント  (那智勝浦町 )
2021年05月21日
39 バーベキューは避けて  海岸などでの感染防止対策  (御浜町 )
2021年05月21日
40 橋爪仁智香さんが全国へ  県少年柔道選手権大会で優勝  (紀宝柔道会 )
2021年05月21日
41 本を通じて心の成長を  全小学校で「読み聞かせ」活動  (紀宝町 )
2021年05月19日
42 泰山木がつなぐ心の交流
 高田小中に花が届く  (新宮市 )

 新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)に17日、市立図書館職員によって泰山木(たいさんぼく)の花14輪が届けられた。花の贈り主は市内在住の同図書館利用者。花の寄贈は、中学道徳の教科書(光村図書)に掲載されている「さよならの学校」(今江祥智著)に起因するものだ。

 「毎年五月の半ば頃になると、決まって見事な花を付けるその木を見ると、恭(やすし)はおじいちゃんのことをありありと思い起こした。~略~その木はおじいちゃんが七つのときにもらってきて自分で植えたもので、それから七十年以上も、おじいちゃんといっしょに育ってきたものだ」。

 そんな書き出しで始まる「さよならの学校」は、「木」を少年に託して亡くなった「おじいちゃん」の思いを引き継ごうとする家族愛にスポットを当てたストーリー。祖父の死に直面した少年の物語を通して、脈々と受け継がれていく生命の大切さや、愛情を受けて育てられてきたことに対する気付きの醸成を学びのテーマとしている。

 物語の核を成す「木」こそが泰山木で、「泰山木の花のもつ、包み込むような優しい香りにはかなわなかった」「葉の大きなところも、おじいちゃんの大きな手と似ていた」とあるように、「木」は「おじいちゃん」の象徴として少年の心の成長に寄り添い続ける。

 同小中学校に泰山木の花が贈られたのは昨年に続き2度目。この時季に毎年のように同図書館に花を寄贈していた贈り主が、道徳の教材として登場する泰山木の花に興味を示した教職員と図書館職員とのやりとりを耳にしたことがきっかけとなり寄贈につながったという。泰山木は北米原産のモクレン科の常緑高木で、日本には明治初年に渡来した。

 贈られた花14輪は、小学生(6人)、中学生(6人)に1輪ずつ配られたほか、小・中学校の各教室に飾り付けられた。

 学習指導要領の改訂により本年度から教科書は変更となったが、大輪の花とレモンのような芳香を放つ泰山木を前に大家校長は「(贈り主の)子どもたちを思ってくれる気持ちがありがたい。子どもたちも各家庭に持ち帰って喜んでくれると思う」と笑顔で話した。

(2021年5月19日付紙面より)

図書館職員から届けられた泰山木の花=17日、新宮市立高田小・中学校
子どもたちに1輪ずつ配られた(高田小・中学校提供)
2021年05月19日
43 くじ野川でヒラメ稚魚放流
 日本釣振興会事業で1200匹  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで17日、公益財団法人日本釣振興会によるヒラメの稚魚放流があった。釣り資源としての定着を目指す取り組みで、同会和歌山県支部の岸裕之事務長は「データを得るため、3~4年は続けたい」と意気込んでいる。

 同振興会は、放流事業に対する募金や会費を原資にして自然資源の回復や釣り場の育成を目的とした事業を全国各地で実施。日本釣用品工業会との連携事業「つり環境ビジョン」関係で串本ダイビング事業組合と連携して4月にアオリイカ産卵床を設置する取り組みを数年来続けるなど、町内でも適時その会名を耳にするところとなっている。

 今回のヒラメ稚魚放流は、同振興会独自事業の一環で実施。フィッシングタウン振興を目指す南紀串本観光協会(島野利之会長)が前年度から同振興会の団体会員となり、その縁で両者協力し取り組むことになった。県南部栽培漁業センターから体長8~9㌢の稚魚1200匹を仕入れ、会員や職員が手分けして浜から放った。同協会の誘いを受け、西向出身で帰省中のアングラーズアイドル・そらなさゆりさん=フライドライス所属=も応援参加。宇井晋介事務局長らと共に波打ち際に稚魚が入った籠を沈め、自力で泳ぎ出るまで待つ形で海へ送り出した。

 岸事務長はこの放流を「釣りを楽しむ環境づくり」と位置付け、放流した稚魚の追跡調査をしたい考え。元串本海中公園水族館長で串本の魚にくわしい宇井事務局長によると、橋杭ビーチ周辺にはヒラメがごく少ないため今後の釣果や目撃情報から放流の効果が見えるといい、育つ環境次第だが放流した稚魚が釣りに適した大きさになるまで3、4年かかるという。岸事務長は必要であればデータ収集を目的とした釣り大会を開ければと思い描きつつ、まずは無事の定着と成長を今後に願った。

 同支部によるとこの日は串本町内のほか、那智勝浦町内でも会員の紀南釣具センター=新宮市=と協力しヒラメの稚魚放流に取り組んだという。

(2021年5月19日付紙面より)

橋杭ビーチの波打ち際に入って放流する南紀串本観光協会の職員ら=17日、串本町くじ野川
海へ送り出したヒラメの稚魚
2021年05月19日
44 教育実習生の先輩から学ぶ
 近大新宮で教育ゼミ  

 近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒470人)で17日、教育ゼミがあった。小学校教諭や保育士など教育関係の進路を目指す高校1~3年生14人が教育実習生6人との座談会を通して、自分の進路について考えを深めた。

 目指す進路についての見識を深め、日々の学習のモチベーションとするため、昨年度から放課後に医療、水産、教育、地域活性化の四つのゼミナールを開いてきた。

 座談会で高校生たちは、教師を目指したきっかけや生徒と仲良くなる方法などの他、学部選択や大学受験に向けた勉強方法についても質問。実習生たちは「小学校教諭を目指すなら教育学部がいいと思うけれど、他の学部に通いながら教師を目指す方法もある」「総合大学の方が、いろんな人に出会えるからいいと思う」など自分の経験を交えて答えた。

 音楽を教える実習生の石垣花音さん(大阪音楽大学4年生)は「中高生の頃、学校に通うのが大好きだったことから教師を目指した。教育実習は大変と聞いていたが、初日から生徒が仲良くしてくれ、思っていたよりずっと充実している」。

 榎本コウさん(高1)は「中1の時の英語の先生に憧れ、英語を勉強するのも楽しいので教師になりたいと思った。実習生の先生の話を聞き、大学生になるのが楽しみになった」と話していた。

(2021年5月19日付紙面より)

教育実習生の6人=17日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
机を囲んで座談会
2021年05月19日
45 渡海上人供養し終息も願う
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)は17日、年中行事の一つ「春まつり」を営んだ。例年40人ほどの信者が集まるが、昨年に引き続いて新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、僧侶のみで法要を行った。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩」を開帳。髙木亮英副住職らが読経し、コロナ終息の願いも込めて護摩壇で祈とうした。

 その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木副住職は「飢餓や疫病で苦しまれた人々のために渡海された上人のためのご供養をさせていただいた。現在はコロナで厳しい時代。人に対する思いやりや優しさ、慈しみのみ心を持って、心の中で海を渡っていただきたい。一日も早い終息を願い、乗り越えていければ」と語った。

(2021年5月19日付紙面より)

終息の願いも込めて護摩壇で祈とうする髙木亮英副住職=17日、那智勝浦町の補陀洛山寺
渡海上人の墓地で追善供養を営んだ
2021年05月19日
46 初夏迎えて鈴なりに咲く  木陰に根付くユキノシタ  (古座川町 )
2021年05月19日
47 仏文学の著書など17冊を寄贈  東大名誉教授の中地義和さん  (串本町図書館 )
2021年05月19日
48 人権ってなんだろう  垣本正道さんが講話  (新宮ユネスコ協会 )
2021年05月19日
49 21人が楽しくプレー  千穂第一地区サロン「グラウンドゴルフ」  (新宮市 )
2021年05月19日
50 ハマヒルガオを観光に  ブルービーチに看板も  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
51 協力し夏の花に植え替え  花てまりの会が作業  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
52 矢渕・相野谷中が準決勝へ  少年軟式野球三重県大会  
2021年05月19日
53 自転車の安全な乗り方学習  本年度最初の交通安全教室  (相野谷小 )
2021年05月19日
54 セッコク美しく咲き誇る  神内神社の「安産樹」に  (紀宝町 )
2021年05月19日
55 お悔やみ情報
  
2021年05月16日
56 公平な施設利用目指す
 貸出予約開始に伴い調整会議  (新宮市文化複合施設 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」施設貸し出し予約の受け付けが15日から始まった。同日、市役所庁舎では1回目の使用調整会議が開催され、10~12月に文化ホール施設使用を希望する10組(団体)14人が施設の説明を受けたほか、質疑応答を通して施設使用日の調整を行った。

 同市下本町で10月3日(日)の開館に向け建設工事が進む同施設。市は開館後の貸館事業において「より多くの人が公平に施設を使用できるように」と、予約受付開始日に使用調整会議を実施するに至った。同会議に参加した者(団体)が優先して予約することができる。

 文化ホールは施設使用希望日の1年前から予約可能。来年5月までの予約に関しては今月中に3回の使用調整会議を通して予約を受け付け、5月以降については、受付開始日(原則毎月1日)に使用調整会議を開催し、使用希望日が重複した場合は話し合いまたは抽選を行うといった流れ。重複していない団体は内定となる。楽屋や会議室、和室、スタジオを単独で使用する場合は、使用日の3カ月前から予約が可能だ。

 予約受け付け開始に先んじて、市文化振興課の職員が「文化ホール」「熊野学エリア」やその他諸室の概要や客席パターン、「ホール」「楽屋」「会議室」「和室」「スタジオ」「その他共用スペース」の使用料などについて説明。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、施設使用に関しては▽マスク着用の徹底▽人と人の間隔の確保▽手洗い・手指消毒の徹底▽定期的な換気▽検温と健康状態の確認▽参加者情報の把握▽来場者への事前告知・開演前アナウンス―の対策を講じるよう協力を求めた。

 なお、予約決定後でも県内および近隣地域での感染拡大や催し物におけるクラスターの発生があった場合は入場者数の制限や施設使用を中止とするほか、イベントの開催内容によっては国の定める基準にのっとり収容率50%以内での使用とする場合もある。

 この日の会議では10団体(市内9、市外1)中、希望日重複なし、または抽選で希望日への申請権を得た7イベントが申請を申し出た。来年1、2、3月分の予約については今月22日(土)に開始予定。

(2021年5月16日付紙面より)

施設使用について市職員から説明を受ける会議参加者ら=15日、新宮市役所
2021年05月16日
57 ツール・ド・熊野が延期
 コロナウイルス感染症の影響により  

 ツール・ド・熊野実行委員会は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が収まらない状況を受け、6月4日(金)から6日(日)まで開催を予定していた「第22回ツール・ド・熊野」(NPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催/角口賀敏理事長)の延期を決定した。

 同委員会は世界保健機関(WHO)や日本政府をはじめとする関係機関の対応、他の国際的なスポーツイベントなどの動向を注視しながら大会の開催に向けて関係各位と共に準備や検討を重ねてきた。しかし、7日に政府からの緊急事態宣言延長の決定を受けて同委員会で協議した結果、延期を決めた。

 同委員会は「参加者やボランティア、スタッフ、地域住民の方々への感染リスクを減らすことを最優先に考え、当初予定での開催を見送ることとしました。なお、開催についてはコロナ感染の状況を見て、皆さんのご意見を伺いながら検討したいと思います。一日も早いコロナ感染終息を心よりお祈り申し上げます」とコメントを寄せている。

  □     □

■ツール・ド・熊野

 「3DAY ROAD 熊野」実行委員会立ち上げ後、1999年4月に「南紀熊野体験博」「東紀州体験フェスタ」の関連イベントとして初めて開催。地域の復興と地球環境に優しい自転車の普及を目的に「3DAY CYCLEROAD 熊野」が行われた。

 2007年の第9回大会よりNPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催「ツール・ド・熊野」に名称が変更。08年からUCI(国際自転車競技連合)アジアツアー2・2のカテゴリーに指定され「ツアー・オブ・ジャパン」「ツール・ド・北海道」と並び、同連合公認の国内3大レースの一つとなった。

(2021年5月16日付紙面より)

第21回大会の様子
角口賀敏理事長
2021年05月16日
58 ファンがグッズを奉納
 温泉むすめの祭壇に  (那智勝浦町 )

 株式会社エンバウンド=東京都=が展開する人気コンテンツ「温泉むすめ」の南紀勝浦温泉「南紀勝浦 樹紀(きき)ちゃん」を発信してきた那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合(清水貞吾組合長)。同組合の入り口左にはグッズを飾る大きなスペースが設けられており、新型コロナウイルス感染拡大以前や緊急事態宣言発令前は多くのファンが訪れ、にぎわっていた。

 温泉むすめは全国の温泉地をキャラクター化し、知的財産(キャラクターIP)を通して、日本各地の温泉地や地方都市の魅力を国内外に発信することが目的。観光庁の後援も受けている。

 ファンたちはグッズを飾るスペースを「祭壇」、自らが描いた絵やメッセージ、持参のグッズを寄贈することを「奉納」と称している。

 男性のファンは「ぽか旦那」、女性のファンは「ぽか女将(おかみ)」と呼ばれ、両者は全国各地の温泉むすめを巡り、祭壇に奉納を行っている人も多いとされる。

 グッズの奉納は約3年前から続いており、以前は同町のメッセージ花火大会の際にはファンから「樹紀ちゃん」の誕生日花火も打ち上げられた。

 今年3月には株式会社モバイルファクトリー=東京都=が配信するアプリの位置情報連動型ゲーム「ステーションメモリーズ!」「駅メモ! Our Rails」とのコラボレーションもあり、約200人が同組合を訪れ、4月は約60人が来町したという。現在は新型コロナの影響と緊急事態宣言で減少している。

 同組合によると、経済効果については温泉むすめとのコラボプランを出している町内の民宿や、「樹紀ちゃん」のサイン入り等身大パネルなどが設置されたホテルで入浴や宿泊するファンも多いという。リピーターもおり、月に1度は来町する人もいるほどで地域活性化に一役買っている。

 同組合担当者の中平理咲さんは「樹紀ちゃんのファンも増え、南紀勝浦温泉の認知度も広がった。今後もコラボ事業を頑張ってもらえたら。樹紀ちゃんをきっかけに、那智勝浦町のことを深く知っていただけたら」と話した。

(2021年5月16日付紙面より)

ファンの間で西日本一といわれる樹紀ちゃんの祭壇=今年3月中ごろ、那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合
2021年05月16日
59 高齢者への集団接種始まる
 新型コロナワクチン  (紀宝町 )

 紀宝町は15日、80歳以上の高齢者を対象とした新型コロナワクチンの集団接種を開始した。接種会場の町生涯学習センターまなびの郷では、3密を避けるため接種時間帯を分けて実施し、定員の240人が接種した。

 町では混乱が生じないよう、高年齢順に予約を受け付け、現在は80歳以上が対象となっている。14日には75歳以上の町民に20日(木)から受け付け開始の通知を個別に郵送した。

 町内三つの医療機関で行う個別接種は17日(月)から始まる。

 感染症対策を徹底した集団接種会場では、サーモグラフィーで検温した対象者をスタッフが会場に案内し、予診票に記入漏れがないか確認。予診室で医師が問診、看護師が接種した。

 接種後の経過観察が終わった98歳の男性は「近隣市町で感染者が増えてきたので、早く接種したいと思い一番に並んだ。注射は痛くなかった。スムーズに接種が終わり、安心した」と話していた。

(2021年5月16日付紙面より)

高齢者へのワクチン接種が始まる=15日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷
2021年05月16日
60 モモイロタンゲマル  新宮市  
2021年05月16日
61 新宮市ってどんなとこ?  神倉小3年生がまち探検  
2021年05月16日
62 今年も米作りがスタート  高田小・中学校が田植え  (新宮市 )
2021年05月16日
63 県道沿い歩道や海岸清掃  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2021年05月16日
64 熊野市、御浜町で2人陽性  新型コロナウイルス  
2021年05月16日
65 お気に入りの絵本を選び  初めて紀宝町立図書館へ  (うどの幼 )
2021年05月16日
66 通学路で安全な歩行学ぶ  1、2年生の交通安全教室  (井田小 )
2021年05月16日
67 消防、交通安全活動たたえる  福中博さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2021年05月16日
68 団結して競技に取り組む  太地中学校で体育祭  (太地町 )
2021年05月16日
69 お悔やみ情報
  
2021年05月13日
70 今年こそはサツマイモ収穫を
 熊野川中で畑作りスタート  (新宮市 )

 新宮市立熊野川中学校(松本潤校長)の畑で11日、2年生14人がサツマイモの苗植えに向けた畝作りと雑草対策のマルチ(黒のビニールシート)掛けをした。地域住民で組織する「チームくまのがわ」のメンバー5人も協力し、農作業を通じて交流した。

 畑作りは南地恭太教諭の発案で昨年4月に始まり、チームくまのがわの協力を得ながら4㍍×10㍍の区画を開墾。サツマイモを育てていたが、イノシシの被害に遭って収穫はかなわなかった。

 今年は獣害対策を強化するため、チームメンバーが新たに電気柵を設置。生徒と教職員も「今年こそは自分たちの手でさつまいも交流会を開き、普段お世話になっている地域の方々を招いて感謝を伝えたい」と意気込んでいる。

 生徒たちが慣れない様子でくわを振るい、手も使いながら4本の畝を作った。初めて農作業を体験する生徒もおり「畝って何?」「なぜビニールシートを掛けるの?」とそれぞれに学びを深めた。

 松本友惺君は「チームくまのがわの皆さんは、いつもこんなに大変な作業を手伝ってくれているんだと分かり、ありがたいなと思った。さつまいも交流会では、おいしい芋を食べてもらいたい」。

 チームメンバーの木村康史さんは「子どもたちと交流すると、地域住民側にとっても若さをもらえていいこと。今年は生徒も多く、楽しそうに作業をしていた。いい畝ができたのでは」と収穫に期待を寄せた。

(2021年5月13日付紙面より)

くわを手に畝を作る生徒たち=11日、新宮市立熊野川中学校
完成した畝にマルチをかぶせる
2021年05月13日
71 「現在の延長線上に未来がある」
 2年生が職業観学ぶ  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)の2年生73人は11日、職業学習の事前授業に取り組み、同町井田で洋菓子店「パティスリーアフレイル」を営むパティシエの橋本優さんから職業観について学んだ。

 これまで2年生は3日間の日程で「職場体験学習」に取り組んできたが、昨年度からは新型コロナウイルスの影響で、職業観を聞く職業学習に切り替えた。

 橋本さんは兵庫県神戸市出身。神戸のレーブドゥシェフで17年間勤め、ケーキの本場フランスでの研修やコンテストにも参加し、2015年8月にアフレイルを開業した。

 「小学生の頃から趣味でケーキを作っていた。21歳からケーキ店で働き、39歳で起業した。最初の3~4年頑張ったおかげで今がある」と振り返った。

 「働くことは誰かの役に立つこと。自分は何が好きか、何が得意か、それでお金が得られるのか考えることが重要になる」と自身の職業観を伝えた。

 「現在(いま)の延長線上に未来がある」「情熱は不可能を可能にする」。ケーキ職人から教わった言葉を紹介し「中学生の夢は無限に広がっている。未来をつぶさないよう、今自分が何をすべきか考え、社会で戦える力を身に付けて」と呼び掛けた。

 2年生は6月上旬に職業学習に取り組み、地域で働く人に仕事のやりがいや苦労などをインタビューする予定だという。

(2021年5月13日付紙面より)

事前学習で職業講話を聞く2年生=11日、紀宝町立矢渕中学校
自身の職業観を伝える橋本優さん
2021年05月13日
72 65~74歳の接種券送付延期
 新型コロナウイルスワクチン  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町はこのほど、65~74歳までの町民の新型コロナウイルスワクチンの接種券送付を6月以降に延期することを発表した。国からのワクチン配分に遅れが生じ、接種回数の確保が難しくなったことが要因だという。町によると、「広報なちかつうら5月号」で65~74歳までの接種券送付を5月初旬としていたが、前述の理由から延期することとなったという。

 町ではすでに75歳以上の高齢者の集団接種を先月から始めており、2回目の集団接種は10日から実施している。

 榎本直子福祉課長は「65~74歳までの皆さまへの接種券配布が遅れてしまい申し訳ございません。できるだけ早く送付せていただきます。また、75歳以上の方の病院による個別接種もスムーズに進めていきたい」。

 堀順一郎町長は「ワクチン接種が日常生活を取り戻すための第一歩。届き次第すぐに対応できるよう態勢を整えている。町内で現在、感染者が出ていないのも町民の皆さまのおかげ。感謝しています」と話した。

  □     □

■ワクチンに対する相談



 同町は町民が抱えるワクチンへの疑問や不安の解消などを目的に「新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口」を3月、役場内に設置した。

 福祉課によると、「ワクチンはいつ打てるのか」「ワクチン接種によるアレルギーや副反応は大丈夫なのか」などの問い合わせが多いという。

 担当職員は「ワクチン接種について不安や疑問があれば電話やご来庁の際にお気軽にご相談ください」と話している。ワクチン接種相談窓口は(電話0735・29・6137)。

 なお、個別接種に対応する町内の医療機関への予約方法は各医院へ直接、電話で行う。個別接種による町内の医療機関は別表の通り。

(2021年5月13日付紙面より)

2回目のワクチン集団接種が行われている=11日、那智勝浦町の体育文化会館

2021年05月13日
73 熊野市でクラスター発生
 食事会に参加した10人が感染  

 熊野市内で11日、8人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。県は、このうちの7人を含む20~50代の男女10人の陽性をクラスター(感染者集団)と発表した。

 県によると、熊野市内で3日に開かれた飲酒を伴う食事会に男女18人が参加。数人が6日にのどの痛みなどを訴え、検査したところ陽性が判明した。18人のうち16人の検査が済み、県外2人と熊野市、御浜町8人の計10人の感染が確認された。現在の症状はいずれも無症状や軽症~中等症だという。

 県は県外感染者を除く8人の濃厚接触者計43人と接触者計30人について調査を進めている。県外感染者の濃厚接触者で50代男性の陽性も確認された。

 これを受け、熊野市の河上敢二市長は11日、市民に向けて次のメッセージを発した。

  □     □

 感染者の皆さま方には、心からお見舞い申し上げますとともに一日も早い回復をお祈りいたしております。市といたしましては、三重県や関係機関と協力・連携しながら感染拡大を防ぐための対策に努めてまいります。

 感染は誰にでも起こり得るもので、どれだけ気を付けても完全に防げるものではないものだとご理解ください。ご自身やご家族が感染したと思って行動を考え、感染された方やそのご家族などへの差別や偏見につながる行為、誹謗(ひぼう)中傷は絶対に行わないでください。また、根拠が不明な情報やうわさに惑わされることのない冷静な対応をお願いします。

 市民の皆さまには、市内での感染拡大を防ぐためにも、生活の維持に必要な場合を除き、日中を含め、外出や移動を避けていただくとともに、屋外であっても身体的距離を確保し、マスクの着用、手洗い、定期的な換気を行うなど、これまでも繰り返しお願いしてきた一人一人ができる基本的な感染症対策のさらなる徹底をお願いします。

(2021年5月13日付紙面より)

2021年05月13日
74 今年も中止決まる  伝統行事「丸山千枚田の虫おくり」  (熊野市 )
2021年05月13日
75 ヤギの赤ちゃん「かわいい」  1年生が生活科授業で  (神内小 )
2021年05月13日
76 ジャガイモの収穫楽しむ  うどの幼、鵜殿保の園児が  (紀宝町 )
2021年05月13日
77 村の発展じゃばらに託す  民営化から1年経過し  (じゃばらいず北山 )
2021年05月13日
78 国立公園の景観を楽しんで  上野展望台を防腐剤塗装  (宇久井ビジターセンター )
2021年05月13日
79 テラスで手作り足湯楽しむ  グランドール紀の風  (新宮市 )
2021年05月13日
80 暗闇にヒメボタル舞う  潮岬にある潮騒の森で  (串本町 )
2021年05月13日
81 2年連続で中止の判断  クリーンアップ大作戦  (南紀串本観光協会 )
2021年05月13日
82 コロナで第32回も中止に  実行委が意向を交えて報告  (JBTK )
2021年05月13日
83 害虫駆除に効果的  蓬莱福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2021年05月07日
84 英霊の冥福祈り平和を誓う
 勝浦護国神社で例祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町勝浦の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)境内にある勝浦護国神社で3日、第66回例祭が営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止対策に取り組んだ上で午前9時から忠魂碑前で式典を、10時から同神社で式典と奉納行事を実施した。遺族や来賓が258柱の英霊に冥福を祈り白菊をささげ、平和と安寧を願った。

 護国神社は日露戦争以降の大戦に出兵、また消防団員として尊い命を国にささげた人たちを神霊として祭っている。例祭は1955(昭和30)年に始まり、現在も勝浦6区で結成される同神社奉賛会(会長・前地俊秀第5区長、勝浦地区民連合会長)、遺族会(井本武雄会長)、髙橋宮司の奉仕により、絶やすことなく営まれている。

 神社での式典では舟謡(ふなうた)勝謡会(中村誓会長)会員らの歌声に合わせ、参列者が国家を斉唱。髙橋宮司が戦没者の英霊や殉職者ら258人の名前を読み上げ、祝詞を奏上した。

 堀順一郎町長は「尊霊には先の大戦において、祖国の興隆と同胞の安泰を願いつつ、尊い命をささげられた。また、消防殉職者は郷土を思う不屈の消防精神の下、尊い犠牲となられたことは、誠に痛惜の念に耐えない。私たちは戦火に、防災に散った尊い258柱のみ霊に見守られ、コロナ禍にあっても、平和で明るく住みよい那智勝浦町を力強く築いていくことを、謹んでここにお誓い申し上げます」と慰霊の言葉を述べた。

 舟謡勝謡会が舟謡を奉納し参列者が白菊を順に献花。式典後は勝浦獅子神楽保存会(沖和也会長)が神楽を奉納した。

 前地会長は、「平和の礎になられた258柱に感謝し献花をささげ、滞りなく例祭を執り行うことができた。また、前日の会場設営や雨天の中の忠魂碑の清掃に協力していただきありがとうございました」とあいさつした。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、社務所での直会(なおらい)は中止した。

(2021年5月7日付紙面より)

勝浦獅子神楽保存会が獅子舞を奉納した=3日、那智勝浦町の勝浦八幡神社内の勝浦護国神社
英霊に感謝し冥福を祈りながら白菊をささげた
2021年05月07日
85 技術会見据えて成果を発揮
 出場希望隊員対象に選考会  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(寺島正彦消防長)が6日、同町消防防災センターで県消防救助技術会(以下県大会)への出場を希望する隊員を対象にした選考会を開いた。今回も▽ほふく救出▽引揚救助▽はしご登はん―の3部門を実施し、審査員が本部独自基準に基づいて評価し同本部代表隊員の選考に臨んだ。

 この技術会は、消防救助の基本要素に資する体力や精神力、技術力を培い、他の模範となる隊員を育てる目的で年1回、全国消防救助技術大会(以下全国大会)や消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)の県予選を兼ねて実施。同本部によると前年度は新型コロナウイルスに伴う社会情勢により中止となったが、本年度は現状で規模を縮小し2年ぶりに全国大会が実施される方向にあるという。

 出場を目指す隊員は過去の大会実績を持つ先輩に指導を求めつつ2月上旬から自主練習を始め、3月以降は休日返上で訓練に打ち込んでいる。その成果を持って臨んだのがこの選考会で、寺島消防長から激励を受けて順次試技に臨んだ。

 本年度の出場希望の内訳は▽ほふく救出6組13人▽引揚救助2組11人▽はしご登はん2人―で、前二つは交代隊員や重複隊員を含む。審査は独自の基準時間を設けた上で、安全性・確実性・所要時間の総合評価で実施。代表選考は最大でほふく救出2組、引揚救助1組、はしご登はん1人を決める予定で、同日中に伝えるとしている。

 同本部には2017年にほふく救出で優勝し9年ぶりに全国大会、引揚救助で優勝し3年連続で東近畿大会にそれぞれ進出した実績が宿る。その指導を受けて臨む県大会は6月1日(火)に県消防学校で実施予定。寺島消防長は「消防職員として必要な技術や資質、そしてチームワークを取りまとめて行うのが救助大会の目的。それに向けて非番や公休を返上して訓練した結果が披露できたと思う。選抜されたメンバーが県代表となり東近畿や全国へ行ってくれることを期待している」とコメントし、この挑戦が隊員の日々向上に好適に働く今後も願った。

(2021年5月7日付紙面より)

3人一組でほふく救出の試技に臨む隊員=6日、串本町消防防災センター
訓練棟を使い5人一丸で引揚救助の試技に臨む
はしご登はんに挑む隊員
2021年05月07日
86 手作業で田植え楽しむ
 GW中におもしろ大学と日曜学校  (紀宝町 )

 ゴールデンウイーク(GW)後半の4日に紀宝町浅里で「浅里おもしろ大学」、5日に同町大里で醫王山(いおうざん)東正寺(とうしょうじ、片野晴友住職)による「日曜学校」があった。それぞれに親子連れが参加し、田植え体験を楽しんだ。

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■浅里おもしろ大学



 浅里おもしろ大学の田植えは今年で4回目。幼児、小中学生とその家族、地区住民ら20人が田植えを楽しんだ。

 おもしろ大学は、地域住民が田植えや稲刈りを教える農学部と医療従事者が健康知識や災害医療について地域住民に講話する医学部があり、2017年に開校。旧矢渕中学校浅里分校を活用した地方創生プロジェクトで、3カ月に1回ほど開校し、田植えや稲刈りのほか、災害時医療セミナー、クリスマスパーティーなどで交流を深めてきた。

 今回は昨年8月の稲刈り以来で、感染予防を徹底した上で開催。木造平屋建ての浅里分校に集合し、開校式をした後、農事組合法人飛雪の滝百姓塾(木下起査央・代表理事)が所有する田んぼに移動した。

 晴天の下、参加者は地区住民のアドバイスを受けながら3㌃の田んぼにコシヒカリの苗を手植えした。1時間半ほどで作業を終え、子どもたちは「楽しかった」「上手にできた」と笑顔を見せ、夏の稲刈りを楽しみにしていた。

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■日曜学校



 地域の子どもたちが日曜日に同町鵜殿の東正寺に集う日曜学校。毎年、5月に田植え体験を開いており、今年は親子30人が参加した。

 日曜学校では坐禅会やラジオ体操などに取り組んでおり、春の行事「田植え」は2011年から開始。紀伊半島大水害の被害で12、13年は中止となったが14年から再開した。

 この日は雨が降る中、片野住職所有の田んぼに集合。子どもたちは雨具を着て田んぼに入り、コシヒカリの苗を植えていった。

 作業は30分ほどで終了し、子どもたちは「面白かった」「まだ植えたい」などと話していた。8月末~9月上旬には稲刈りを予定しているという。

(2021年5月7日付紙面より)

田植えを楽しむ家族=4日、紀宝町浅里
旧矢渕中学校浅里分校で開校式
雨具を着て苗を植える子どもたち=5日、紀宝町大里
2021年05月07日
87 スリルと渓谷美楽しむ
 観光筏下り開航  (北山村 )

 熊野川の支流・北山川で3日、筏(いかだ)に乗り急流のスリルと渓谷美を楽しむ北山村の観光筏下りが始まった。関係者らが神事を執り行った後、マスク姿で救命胴衣を身に着けた観光客ら16人を乗せた第1便が出発。乗客らは水しぶきを受けながら川下りを満喫した。

 筏下りは元筏師や村民の努力で1979年に観光筏下りとして再開し今年で42回目。特産品のかんきつ系果実「じゃばら」とともに村の基幹産業になっている。スギの丸太8本で組んだ床を七つ連結している筏は、全長約30㍍、幅約1・6㍍、重さは7㌧。手すりと席が設けられ、訓練を積んだ筏師たちが櫂(かい)で操船する。

 約5・5㌔を約70分かけて下るコースで、水量豊かな北山川の急流と渓谷の大自然、そして筏師の伝統技術を楽しむことができる人気のレジャーだ。例年なら年間約7000人ほどが体験に訪れるが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で開航は7月に。乗客も半分程度の3251人にとどまった。今年も引き続き、定員を減らした上で乗客にマスク着用と検温への協力を呼び掛けるなど新型コロナ対策を講じつつ実施。9月末まで運航する予定だ。

 運航責任者の山本正幸さん(54)は「今日は青天に恵まれ絶好の筏日和。早くコロナが落ち着き、安心して北山村に来ていただけるようになれば」と話していた。

 観光筏下りは1日2便。料金は大人6600円、小学生3300円。乗船対象者は10~75歳の健康、健脚な人。予約・問い合わせは北山村観光センター(電話0735・49・2324)まで。なお、今年は特別便の運航はなし。コロナ情勢により運航に変更が生じる場合がある。

(2021年5月7日付紙面より)

観光筏下りのシーズンがスタート=3日、北山村
2021年05月07日
88 中西さん、渡辺さんが優勝 新宮グラウンドゴルフ同好会「春季大会」 
2021年05月07日
89 神倉少年野球クラブが制す
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2021年05月07日
90 大豆イソフラボンでメス化?  近畿大学養殖研究の世界  
2021年05月07日
91 地震体験聞き体操学ぶ  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2021年05月07日
92 「森の貴婦人」オオヤマレンゲ  新宮市・東仙寺で咲く  
2021年05月07日
93 「大きくなれますように」  丹鶴幼でこどもの日集会  (新宮市 )
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94 講師生徒12人で22点を出品  H&R串本で第17回作品展  (紀の国押し花会紀南支部 )
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95 「市木のイブキ」が緑鮮やかに  御浜町  
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96 かんきつ栽培に触れて  「地域産業とみかん」授業で理解深める  (紀南高校 )
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97 守り神にこま犬を寄進  花の窟神社へ山本敦胤さん  (熊野市 )
2021年05月07日
98 お悔やみ情報