旧グリーンピアで構想 (準備財団が支援者説明 )
那智勝浦町と太地町にまたがる旧グリーンピア南紀での私立大学設立を目指す、立初(たてぞめ)創成大学設立準備財団(樋口祥子理事長)の地元支援者に対する説明会が23日、太地町地域福祉センター梛(なぎ)であった。都市部ではなくあえて「熊野」で、日本でこれまでにない「徹底的な探究・体感型」の大学を、2027(令和9)年4月に開設することを目指すと語った。
財団のメンバーは、現役大学教員の理事とその教え子など。従来型の大学教育に問題や限界を感じていたメンバーは昨年10月から、旧グリーンピアでの設立を構想。各所で趣旨を説き、熊野三山の三社一寺の宮司や住職、株式会社キナンの会長などが協働推進者となり、その他も当地方の多くの企業が応援を表明するなど、賛同者を増やしている。説明会に参加した支援者団体「大学誘致を考える会」による署名活動も行われている。
説明会で樋口理事長は、昨今の「学び」の変革に言及。情報は簡単にインターネットで得られ、考えることすらも人工知能(AI)で行えることから、大学は従来型ではなく探究・体感型が必要と説いた。また地域の歴史や文化、伝統など、教育にも役立つ日本の重要な資産が都市部の従来型大学では生かせていないことから、地方での大学設立が重要な意味を持つことも伝えた。
学生数は年間144人で計画。教育はフィールドワークが主軸で、1年次は主にキャンパスで学ぶが、2年と3年では地域や海外に出向き、現地の人に学ぶことを繰り返す。ここで歴史や伝統、文化に触れ、探究や体感を深める。4年次はキャンパスに戻り、学びを生かして地域に還元する期間と考えている。
資金調達の手法として、徳島県の神山まるごと高等専門学校の前例を参考としている。同校はふるさと納税、寄付、クラウドファンディングの三つで設立に至っている。同財団もこれに倣い、各所に協力を呼びかけている。
樋口理事長は「熊野で皆さんと一緒に、大学をつくりたい。応援をよろしくお願いします」と求めた。住民向けの説明会の開催も考えていることを明かした。
(2024年4月25日付紙面より)
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自転車の交通安全教室 (新宮高校 )
スタントマンが自転車交通事故を再現する、スケアード・ストレイト教育技法による自転車交通安全教室が22日、県立新宮高校(下村史郎校長、585人)であった。全学年の生徒が参加。危険性を知り、自転車の交通ルールの理解を深めた。
JAみくまのとJA共済連和歌山が、和歌山県警察本部、新宮警察署と連携して実施した。同教育技法は、学習者に「怖さ」を与えることで、望ましくない行為を自主的に行わせないようにするもの。スタントマンが目の前で再現することで、ルールやマナーの違反が交通事故を招く危険があることを考えてもらう。
開会に当たり、下村校長、石田守・JAみくまの代表理事組合長、宮本竜祐・新宮署交通課長があいさつ。「自転車のルールやマナーを守らなければと考えるきっかけになれば」「危険性を実感し、ルールを守り、交通事故のない安全な学校生活を送ってもらえることを願う」「自転車の運転を見直す機会にしてほしい。乗るときはヘルメットをかぶって」などと語った。
続いて、スタントマンが自転車交通事故を再現。▽ヘッドホンで音楽を聞きながら▽携帯電話で話しながら▽酒を飲みふらつきながら▽二人乗り―などを行って、いかに危ないかを伝えた。自転車で全速で跳び箱にぶつかって、衝撃の大きさを示した。
自転車と歩行者、自転車同士の事故も再現。見通しの悪い交差点から出てきた歩行者と自転車がぶつかったり、危険運転の自転車同士で衝突したりした。いずれの場合も、その後に行うべき正しい運転法を伝えた。「皆さんがルールを守れば、ルールが皆さんを守る」などと呼びかけた。
生徒らは、ぶつかって投げ出されるスタントマンの様子を、固唾をのんで見守っていた。3年生で生徒会長の宮井聡子さんは「交通事故の怖さを間近で体験することはなかったので、今日はいい教訓になった。きちんと交通ルールを守っていこうと思う。貴重な体験をありがとうございました」と感謝を述べた。
2年生の柳町彩斗さんは「自転車同士の衝突が一番びっくりした。今後は一時停止をしっかりと守ろうと思う」と話した。
(2024年4月25日付紙面より)
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民生児童委協議会が総会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(小内潤治会長)の総会が23日、新宮市福祉センターであった。出席44人、委任状34通で開会。昨年度の事業や決算の報告、本年度の事業や予算の提案を受け、承認可決した。
民生委員の歌の斉唱、民生委員児童委員の信条の朗読に続き、小内会長があいさつ。能登半島地震と、関連して当地方で発生が懸念される南海トラフ巨大地震に言及。「災害発生時には地域福祉の課題も深刻化すると考えられる。民生委員の活動も、平常時から災害への備えが求められている」と話した。
福祉課題はより複雑化・深刻化していると指摘。「住民に寄り添い、人々をつなぐ民生委員児童委員の役割は一層重要になっている。笑顔で暮らせる地域社会の構築のため、協力連携しながら活動していければ」とまとめた。
来賓として、田岡実千年市長が祝辞。「地域でのネットワーク形成が、地域福祉を発展していく上でますます重要になる。民生委員児童委員の皆さんの協力なくては実現できない。今後もお力添えをお願いします」と呼びかけた。
この後、議事を進行した。昨年度の事業と会計、本年度の事業と予算などを協議して認めた。
(2024年4月25日付紙面より)
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田辺市本宮町で20、21日、同市出身で合気道の創始者・植芝盛平の偉業と功績を国内外に発信する「合気道国際奉納演武」が開かれた。コロナ禍で途絶えていた海外の参加が回復し、スイス、イタリア、フランスの道場の門下生の出場もあり、約60人が参加した。熊野本宮大社と同市の植芝盛平翁顕彰会、熊野本宮合気塾が主催。
合気道本部道場(東京)から植芝充央道場長(42)を迎えて開催した。20日は熊野本宮大社の旧社地「大斎原(おおゆのはら)」で特別講習会が開かれ、21日は雨天のため本宮体育館で奉納演武を実施。大社の九鬼家隆宮司は開会のあいさつで、春の例大祭で世界遺産登録20周年を記念し、8カ国の外国人に神輿を担いでもらったことに触れ「世界平和につながる合気道の和合の精神をぜひ発信してほしい」と呼びかけた。新宮市の合気道熊野塾を皮切りに、9団体が次々に日頃の稽古の成果を披露し、植芝道場長が奉納演武を納めた。
スイスから訪れ、東京の日本語学校で学ぶテオ・ワルティさん(19)は「熊野という合気道にとって特別な場所で演武できたのは素晴らしい。とてもうれしい」と喜んでいた。
植芝盛平のひ孫の充央道場長は「皆さんの協力のおかげで無事終えられた。本宮を訪れるたび、開祖を大切に思ってくれていることを強く感じる」と感謝し、「真の武道はいたずらに強さを競うものではないというのが開祖の教え。鍛錬が自分自身を成長させる糧となるのが合気道の魅力の一つ。世界140の国と地域に広がる合気道の輪がさらに広がっていくことを願っている」と話した。
(2024年4月24日付紙面より)
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中央児で「こいのぼりを作ろう」 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館で20日、「こいのぼりを作ろう」があった。子どもたち12人が協力しながら手形やスタンプで模様を付けた「うろこ」を貼り、同館に飾るこいのぼりを作った。
土台となるこいのぼりは、事前に職員が大きなポリ袋をつないで作り、2体用意した。
子どもたちは職員から説明を受けると早速、作業を開始。ピンクや赤、青、緑の中から好みの絵の具を選んで手のひらに塗り、アーチ状にかたどったうろこに押し当てて両面テープで貼り付けていった。
この日はミニこいのぼりも製作。「先生、こう?」「できた!」などと会話をしながら職員が用意した手作りのスタンプを押し、フェルトペンで目を描くと思い思いの作品を完成させた。
(2024年4月24日付紙面より)
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「子ども読書の日」の23日、熊野地方の読書活動に取り組む小中学校でも、子どもたちがドキドキわくわく、本の世界を楽しむ姿が見られた。
子どもの読書活動についての関心と理解を深め、積極的に読書活動を行う意欲を高めるために、2001年に制定。「ロミオとジュリエット」や「ハムレット」の著者シェークスピアの命日や、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界図書・著作権デー」にちなんだ記念日。5月12日(日)までの3週間は「こどもの読書週間」でもある。
毎朝8時10分から10分間の読書の時間を設けている那智勝浦町立宇久井小学校では、全校児童179人が教室で思い思いの本を開いた。図書スペースでは、1年生たちも仲良く絵本を選んでいた。
角川まんが超科学シリーズ「どっちが強い!? X」を読んだ西拓己君(3年)は「恐竜が闘う本。図鑑が好きで、いろいろな生き物のを読んでいる」。桝本和佳さん(同)は怖い話の「人喰いグルール」を読み「文字が多い本を読むことが多い。続きが気になる」と話していた。
(2024年4月24日付紙面より)
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創立55周年式典で誓い (新宮JC )
一般社団法人新宮青年会議所(新宮JC)の創立55周年記念式典が21日、那智勝浦町勝浦のホテル浦島であった。現役の正会員をはじめ、OB、周辺JCブロックなどから110人超が参加。共に55周年を祝い、協力して明るい未来を目指すと誓った。
式典では、新宮JCの歩みを支えてきた、歴代理事長を紹介。出席者は登壇して顔触れを披露した。宮本睦美・理事長はあいさつで、本年度のスローガン「『感謝』~みんなで繋げよう“ありがとう”~」を紹介。「55年の歴史を歩んでこられた先輩方は、地域の皆さんにありがとうの思いを持ってつないでこられたと考える。その気持ち、熱い志を次の世代につなげることを約束する」と力を込めた。
「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録20周年を迎え、催しも活発に行われていること。串本町ではロケットの打ち上げが行われるなど、最先端のまちとして歩んでいることなどに言及。「魅力あふれるこの地域を盛り上げるには、新宮JCが若きリーダーとして、率先して地域と動いていかねば。われわれには、先輩から受け継いだ知識や経験がある。1人ではできないことも、皆の力で挑戦し、困難を乗り越えれば、明るい未来につながると確信している。地域に魅力を発信し、多くの仲間を募っていく」などと決意を述べた。
新宮JCシニアクラブの中納哲史・代表幹事もあいさつ。「55周年おめでとう。新宮JCには、リーダーとして地域を盛り上げ、この地域の明るい豊かな社会の創造を目指してまい進してほしい。力を合わせて一致団結して頑張ってほしい。ぜひ皆さんのお力添えをお願いします」と呼びかけた。
来賓祝辞を岸本周平・和歌山県知事(代読)、田岡実千年・新宮市長、世耕弘成・参院議員が述べた。「今後も地域発展への協力を」。「仲間が増え、まちづくり、ひとづくりをやれる青年会議所になれば」。「ピンチをチャンスに変える先頭に立ってほしい」などと語った。
(2024年4月23日付紙面より)
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新宮市観光協会(里中陽互会長)は18日、新宮市徐福の熊野新宮観光案内センターに外貨両替機を設置した。12種類の外貨(紙幣のみ)から日本円に両替が可能。「今後も多様化するニーズに応え、さらなる利便性向上を図っていきたい」と話している。
外貨両替については、以前は市内に対応する銀行があったが、やめてしまった経緯があった。一方で昨今、訪日外国人客は増加。同所での外貨両替に関する問い合わせも多かったことから、設置を検討するに至った。
那智勝浦町の観光案内所が外貨両替機を設置していたことから、助言を受けて取扱業者と相談。卓上型の外貨両替機を設置することになった。
費用は無料で、設置場所と電源、インターネットを提供するのみ。業者は手数料で収入を得る。ネットを通じて平日は午前中にレートを更新し、土日は金曜からそのままという。
両替可能な通貨は▽米ドル▽ユーロ▽英ポンド▽豪ドル▽中国人民元▽香港ドル▽韓国ウォン▽新台湾ドル▽シンガポールドル▽タイバーツ▽インドネシアルピア▽マレーシアリンギット。対応言語は▽日本語▽英語▽韓国語▽中国語(繁体字・簡体字)―となっている。
なお、同所を訪れた外国人は、2023年度は3415人。コロナ禍前の19年度は3431人のため、ほぼ同じ数字に戻っている。
(2024年4月23日付紙面より)
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ラ・フェスタ・プリマベラ (田辺市本宮町 )
クラシックカーの祭典「ラ・フェスタ・プリマベラ2024」の一団が20日、田辺市本宮町の熊野本宮大社と大斎原(おおゆのはら)を通過した。ブガッティやジャガー、ポルシェなどの往年の名車53台が新緑の熊野を疾走し、世界遺産20周年に花を添えた。
「古いものに敬意を」「いくつになっても心・少年」「イベントに関わる全ての人と友情の輪を広げる」の精神の下、2009年に始まったイベント。コロナ禍による中断を挟んで15回目。毎年春に開催されることから、イタリア語で春を意味する「プリマベラ」の名を冠している。株式会社フォルツァ主催。
一団は愛知県名古屋市の熱田神宮をスタートし、2府5県の約1200㌔を走ってゴールの京都府京都市へ向かう。
大斎原のチェックポイントでは、レンゲ野が広がる参詣道を一団が通過。普段は目にすることのない個性あふれるクラシックカーの数々に、観光客らも「何のイベント?」「かわいい形」「すごい整備技術」と目を見張っていた。
タレントの堺正章さんは、「イタリアの華」と称される「ランチア アウレリアB24スパイダー」(1955年式)で参加しており、当地方ののどかな景色を楽しんだと語った。安全祈願の祈とうの後、大鳥居をくぐって再出発した。
(2024年4月23日付紙面より)
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ナガセケンコー旗軟式野球大会が開幕
和道流空手、小西秋代さん (那智勝浦町 )
奥熊野いだ天ウルトラマラソン
子ども団体の列車移動 (条件合致なら無料 )
紀勢本線活性化促進協議会新宮白浜区間部会の会合が19日、新宮市役所別館であった。20人が出席。主に同区間沿線の子どもの列車での団体移動に際し、同区間内の料金の一部を補助することを決めた。条件によっては実質無料となる。5月1日からの実施を目指す。
同協議会は、紀勢本線の活性化を目的に、県内24市町村で組織。その新宮白浜区間部会は、同区間の厳しい収支状況を受け設置した。白浜町以南の8市町村と県、JR西日本和歌山支社、和歌山大学で組織している。補助事業は行政とJR西より負担金を集めて行う。
補助の正式名称は「校外学習等支援事業」。同区間の沿線自治体と古座川町、北山村にある幼保小中高の子どもと引率者で構成する8人以上の団体が対象となる。
補助要件は、乗降に同区間内の駅が含まれていること。校外学習などで列車移動する際、同区間内の運賃および特急料金の一部を補助する。
具体的には、同区間内で特急を利用しない場合は普通運賃の全額、利用する場合は団体割引以外の全額が補助となる。例えば新宮・東牟婁の学校の団体が列車で白浜町に移動する場合、実質無料で行けることになる。同区間外まで移動する場合は、区間外は通常料金となる。
この他、「教育旅行誘致事業」として、教育旅行やスポーツ合宿で同区間内に来訪する団体に対し、料金の一部を補助することも決めた。これも同区間内での乗降が条件となる。
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同支社による新宮―白浜間の現状説明もあった。平均通過人員(輸送密度)は同社単独運営の目安の1日当たり2000人を大きく下回り、2022年は793人。20~22年の3カ年平均で、必要な費用の11・9%しか収入で補えていないなど、厳しい状況が明かされた。
(2024年4月21日付紙面より)
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民児協委員が防災拠点を見学 (紀宝町 )
紀宝町民生委員児童委員協議会(西村喜久男会長)に所属する委員20人が19日、3月に完成した道の駅「紀宝町ウミガメ公園」防災拠点施設を見学した。
円筒形鉄筋コンクリート造り2階建ての一時避難場所で、町が建設した防災タワー。高さ6・5㍍、床面積165平方㍍。海抜14・4㍍地点にあり、屋上(海抜20・5㍍)には地域住民や道の駅の利用者など最大200人が避難できる。
1階に避難場所、備蓄倉庫、トイレ、湯沸室を完備、2階、屋上は避難スペースとなっている。
町防災対策課の職員が施設を案内。「南海トラフ地震で予想されているウミガメ公園付近の最大津波高は11㍍となっており、看板により高い所を目指して避難してくださいと記載しています」などと説明した。
委員は屋上から高さを実感。整備されている倉庫など確認した。西村会長は「地震は人ごとではない。防災への意識が高まっており、施設を知る良い機会になった。今後も各所で見学会を開きたい」と話していた。
(2024年4月21日付紙面より)
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世界遺産登録20周年記念 (那智勝浦町花火大会 )
第15回那智勝浦町花火大会の第1回実行委員会(串俊男実行委員長)が19日、同町役場で開かれた。今年も8月11日(日・祝)午後8時から約1時間、那智湾で開催することを決めた。
町民の手作りを基本理念に、追善供養を目的とする花火大会で、昨年コロナ禍を経て4年ぶりに再開した。今年は世界遺産登録20周年記念事業としても位置付ける。
実行委員会には南紀くろしお商工会、和歌山東漁業協同組合那智支所、那智勝浦観光機構、勝浦金融協会などから21人が出席。大会長の堀順一郎町長は「第14回大会には約2万8000人が参加し1300万円超の寄付が集まった。世界遺産登録20周年の節目の年。海外からの観光客もずいぶん増えており、今後を見据えた話し合いができれば」とあいさつした。
花火業者の選定について、事務局から従来通り複数事業者によるプレゼンテーションを実施する提案があったが「準備に携わる漁協関係者の準備・片付けの時間短縮や負担軽減の観点から、慣れた業者へ依頼することはできないか」との意見が出た。採決の結果、賛成多数で昨年と同じ高木煙火株式会社(岐阜県)に依頼することとした。
串実行委員長は「追善供養、納涼、そして世界遺産20周年を融合させ、町全体で満足してもらえる大会にしたい。どう花火で表現するのか、業者の感性にも期待している」と話していた。
(2024年4月21日付紙面より)
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市婦連と赤十字団が総会 (新宮市 )
新宮市婦人団体連絡協議会と市新宮赤十字奉仕団の総会が16日、同市野田の市福祉センターであり、昨年4年ぶりに再開した「愛の日バザー」を11月に開催するなど本年度の事業計画を確認した。
両団体は所属する会員、団員が同じため総会は同時に開会している。市婦連は家庭や社会の福祉増進を図り、明るく平和な地域社会の実現を目的に、赤十字団は赤十字の思いを通して、明るく住みやすい社会を築くことを目的に活動している。
総会には会員・団員約30人が出席し、両団体の昨年度の事業報告、決算報告、本年度の事業計画案と予算案の各4議案を承認した。本年度は11月に「愛の日バザー」を行うほか、「人の和フェスティバル」への協力(7月)、人権学習会(11月)、「新宮元気フェスタ」への参加・協力(来年2月)、福祉施設への慰問などを予定している。
あいさつした市婦連の劔持幸代会長は「昨年はコロナも落ち着き、4年ぶりに愛の日バザーを開催することができた。少子高齢化だが、助け合い、楽しい日が過ごせるよう今年も頑張りましょう」。赤十字団の仲富美子委員長は昨年度の活動を振り返った上で、「一人一人の善意が多くの人を救うことができる。今年も皆さんのご協力をお願いいたします」と呼びかけた。
来賓の市健康福祉部の中上清之部長と市社会福祉協議会の大谷康央事務局長もあいさつし、日頃の活動に感謝を伝えた。
(2024年4月18日付紙面より)
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小口自然の家 (新宮市 )
新宮市熊野川町の小口自然の家で、こいのぼりが掲げられた。施設前の広場の上空に黒、赤、青の大中小3匹が、風になびいている。
同所では12日に掲げられた。今のところは3匹だが今後は数を19匹まで増やす予定という。丸石輝三支配人は「施設やキャンプ場への来客に歓迎の意味を込めて飾る。喜んでもらえたら」と話していた。
こいのぼりの風習は、江戸時代に武家で始まった。コイは滝を登って竜になるとされていることから、立身出世の象徴と見なされており、これにあやかって男児が健やかに成長することを願って5月に掲げられる。
(2024年4月18日付紙面より)
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那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)の全校児童21人が17日、いちご狩りで学校近くの太田農園を訪れ、大きくて甘い「まりひめ」をおなかいっぱい堪能した。
和歌山県オリジナル品種「まりひめ」の生産地である太田地域。毎年新1年生の歓迎も兼ね、同農園の太田美保さんが子どもたちを招いている。
ミニバケツとハサミを持った児童たちは、次々にいちごを収穫。中には子どものこぶし大のものもあり、その場でパクッとかぶりついた。家族への土産も持ち帰った。田んぼの水路でアカハライモリやカエルを捕まえて観察する姿もあった。
西紗代さん(1年)は「おなかいっぱい。学校は楽しい」。松下元気君(同)は「いちご狩りは初めて。甘いのやちょっとすっぱいのがあった。他のクラスの子の名前を覚えているところ」語った。学校では1年生の歓迎会もあり、全校児童で一緒に遊んだ。
太田さんは「子どもたちが喜ぶ姿が見られてうれしい」。今年の収穫状況については「気候もあってか、シーズン序盤は花が咲きそろわなかったが、現在は回復して順調」と話していた。
(2024年4月18日付紙面より)
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那智山両社寺で営む (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山で14日、熊野那智大社(男成洋三宮司)の桜花祭と、那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の開山祭献茶式が営まれた。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年を機に訪れた観光客らが、那智山の信仰や歴史に触れる機会とした。
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熊野那智大社は、御神体の「那智の滝」の前に桜の枝と桜餅などを供えて自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭」を開いた。
桜の花のかんざしを挿した2人の巫女(みこ)が、滝の前で神職が鳴らす笛と太鼓の音に合わせ舞を披露。大勢の観光客が優雅な姿に見入っていた。
大社によると、平安時代に花山法皇が那智山で千日間の山ごもりをした際、桜の美しさに感銘を受けて和歌を詠んだと伝わる故事にちなんだ祭典。
北海道千歳市から夫婦で訪れた長谷奈美さん(61)は「すてきな舞に見とれてしまった。1年に1度のお祭りに立ち会えてうれしい」と話した。
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那智山青岸渡寺の開山祭献茶式では、本尊の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)を開帳。髙木住職らの読経の中、茶道表千家流音無会の桝田宗結さんが茶をたてて奉じた。
インドから渡来し、那智の滝で修行したと伝わる開祖・裸形上人の遺徳をしのぶ法要。表千家と裏千家が1年交代で奉仕している。
髙木住職は「新緑の季節に、無事に式を執り行うことができた。何事にも感謝の心を持って、日々精進していきたい」。音無会の築紫充代会長は「世界で戦争が起きている今、平和を祈ってご奉仕させていただいた」と語った。信徒会館の副席では、観光客らもゆったりとお茶を楽しんでいた。
(2024年4月16日付紙面より)
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紀南交通事故被害者の会らが啓発活動
「春の全国交通安全運動」最終日の15日、新宮市のイオン新宮店前で交通安全を呼びかける街頭啓発活動があった。
紀南交通事故被害者の会(中岡貴恵代表)と、第一生命保険和歌山支社新宮営業オフィス(星谷広一オフィス長)の計11人参加した。
運動終了後も引き続き、交通安全を心がけてもらいたいとの思いから、継続して取り組んでいる。今回は2カ所の店舗入り口に「交通事故0(ゼロ)」「交通事故防止運動」などののぼりを掲げ、啓発物品を配布するとともに安全運転を求める声かけをした。
店舗近くにある、信号機のない横断歩道でも見守り活動を実施し、ドライバーに歩行者優先を呼びかけた。
中岡代表は、イオン新宮店の協力に感謝し「意識することで防げる事故がある。ドライバーの方々には常に安全運転を心がけてもらいたい」と語った。
新宮営業オフィスは、おととしから活動に参加しており、星谷オフィス長は「一人でも多くの人が交通安全への高い意識を持ってくれたら幸いです。活動に参加することで社員も交通安全の意識が高まっています」と話していた。
(2024年4月16日付紙面より)
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姉妹都市ブルームの学生 (太地町 )
太地町に現在、姉妹都市のオーストラリア・ブルームから、セント・メアリーズ・カレッジの学生や教師、議員ら20人が滞在している。15日には太地こども園、小学校、中学校を巡り、文化交流を楽しんだ。
太地からの移民がブルームでシロチョウガイの採貝などに従事した歴史を基に、1981年に姉妹都市提携を結び、2008年から青少年交流がスタート。コロナ禍を経て、昨年太地町からブルームへの訪問が再開し、ブルームからも5年ぶりに来町がかなった。
ブルームの一行は9日、日本に到着し、大阪、奈良、広島、京都の4府県を巡って太地町へ。太地小学校では4~6年生と一緒に鬼ごっこやフルーツバスケット、書道体験をした。書道体験では、「絆」「力」「友」「翔」などそれぞれの目標を一つの漢字に。「上から下へ」「左から右へ」と書き順や意味を教えた他、ジェシーさんには「自江海」、テイラーさんには「平」と漢字の名前を考える一幕もあった。
ブルームの学生は「鬼ごっこをしたけれど、みんな足が速いね」「漢字を教えてくれてありがとう」と歓迎に感謝を伝えた。
同日午後6時からは、太地町公民館で歓迎のレセプションパーティーが開かれる。
(2024年4月16日付紙面より)
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新宮・新翔、近大新宮が敗れる (春季高校野球和歌山県予選 )
宮戸伸之8段、全日本選抜へ (新宮剣友会 )
第111回連盟杯春季大会 (紀南バレーボール連盟 )
杉村奨生さんが水産学会で (近大新宮高 )
東京都の東京海洋大学で3月29日に開催された日本水産学会の高校生の部ポスター発表に、近畿大学附属新宮高校から杉村奨生さん(当時2年)が参加。「冷水性淡水魚に寄生するチョウモドキに対するみかん果皮抽出液の駆虫効果」と題し、研究成果を発表した。
アマゴなどの体表に寄生する甲殻類「チョウモドキ」に関する同校の研究は2021年にスタート。近畿大学水産研究所と連携して実施する「水産実習」の発展学習として、希望生が研究を受け継いできた。
スーパーサイエンス部の水質調査などで水生生物に興味を持ったという杉村さんは、高校2年の夏休み前から研究を開始。過去の研究ではサンショウ抽出液に駆虫効果があると判明していたが、アマゴ本体へのダメージの大きさやコストの高さが課題に。同じミカン科植物で、廃棄される温州ミカンの果皮に着目した。
エタノールを溶媒にミカンの乾燥果皮から抽出液を作り、チョウモドキやアマゴへの影響を検討。最終的には「ミカン乾燥果皮1%(w/v)・エタノール0・5%(v/v)の溶液に3分間浸漬することで、チョウモドキの7割が瀕死(ひんし)状態となった一方で、同条件で浸漬したアマゴの全数が生存した」と結論づけた。
学会参加を通じ、全国の高校生や研究者、企業の研究に触れた杉村さん。惜しくも入賞は逃したが「面白い研究がたくさんあり、自分の研究についてのアイデアももらった。アマゴの体表に付いた状態のチョウモドキへの効果は実験できておらず、もう少し続けたい思いがある」と話す。
研究に協力した近畿大学水産研究所新宮実験場の木南竜平助教は「発表には入っていないが、前段階で柿渋や木酢液など、新しい県産品での駆虫効果の検討もした。前向きにアイデアを出して取り組む姿勢がすごい」と頑張りを賞賛。実用化に向けては、アマゴ本体へのダメージの軽減やコスト面などが次なる課題になると語っていた。
(2024年4月13日付紙面より)
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新宮商工会議所セミナー
ビジネスマナーセミナーが11日、新宮市井の沢の新宮商工会議所の会館であった。23人が参加、社会人に必要なマナーを学んだ。
新宮商工会議所の主催、新宮地区職業安定協会、日本電信電話ユーザ協会和歌山支部の共催。3団体の会員が参加した。アクトプランニングSeekの依藤由香さんが講師を務めた。
▽職場実践の課題▽接遇マナーの基本▽接遇応対の基本動作▽電話応対の基本動作▽言葉づかい▽電話応対の実際―などの講義があった。
講義の中で「他己紹介」が行われた。参加者は2人一組になり、相手の職業や趣味、性格や特徴などをインタビューして確認。続いて6人程度のグループとなり、各自がインタビュー相手のことを発表して紹介した。参加者は発表を通し、失礼にならず場をなごませる発表方法を考え、身に付けていた。
依藤さんは「話上手と思う人もいたと思うし、話すスピードがいい人もいたのではないでしょうか。周りから学べるのが集合研修の良さ。それらをぜひ持ち帰って」と呼びかけた。
新宮市三輪崎の下原自動車から参加した清水梨世さん(25)は「学校みたいで楽しい。電話対応での言葉遣いなどを学べたら。頑張りたい」と話した。
(2024年4月13日付紙面より)
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「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年記念として、熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)はこのほど、京都府伏見区の城南宮とのコラボレーションで「令和の熊野詣感応の地記念御朱印」を制作した。15日(月)から1枚500円で販売する。同様に城南宮では1日より、「感応の地」ではなく「出立式」の御朱印として同額で販売を開始している。
熊野三山には、平安時代から多くの人々が訪れており、院政期には上皇たちが城南宮から熊野まで、往復700㌔の道のりを1カ月かけて詣でたとされている。城南離宮の精進屋での潔斎後、離宮の南門から出発し、船で淀川を下り窪津(現在の天満)に降り立った。そして窪津王子から道すがら各王子社で奉幣や歌会などを行いながら熊野を目指した。
同大社の御朱印は、同大社が平安時代から続く熊野詣での到着地点として、右側には道中の苦難の様子や祭事、熊野に到着した感動を歌で表現している。下部は大斎原(おおゆのはら)を参拝する参詣者を、上富田町の熊野高校の美術部の生徒が生き生きとした色彩で描いた。左側には川の中州に鎮座していた熊野坐神社が描かれている。
同大社は「世界遺産登録20周年を機会により一層、京都と熊野に多くの人が行き来することを祈念します」と伝えている。
(2024年4月13日付紙面より)
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