新宮YEGが絵本を寄贈 (新宮市 )
新宮商工会議所青年部(新宮YEG、向井康博会長)の向井会長、井上乃安・下原久幸・福本友樹の各副会長、門和宏専務理事は26日、新宮市役所を訪れ、渋沢栄一をテーマにした子ども向けの絵本「おかねってなぁに?」35冊を寄贈した。田岡実千年市長は「大人にとってもためになる素晴らしい絵本」と感謝を伝えた。絵本は市立図書館と市内小学校に配布される。
絵本は、2024年度から1万円札の図柄となる渋沢栄一(1840~1931年)が、分かりやすくお金の大切さを伝える内容。「日本の資本主義の父」といわれている渋沢栄一は、商工会議所創設者でもある。
日本商工会議所青年部では、「渋沢栄一プロジェクト第1弾」として渋沢栄一のやしゃごである澁澤健さんと米良充朝・日本YEG会長による対談を経て、澁澤さん監修による「おかねの大切さを渋沢栄一翁(おう)から学ぶ」という視点で書かれた絵本を制作。
寄贈はプロジェクト第2弾としての取り組みで、全国415のYEGで実施された。絵本は「お金の歴史」や「お金の3つの役割」「ありがとうが増えるとお金が増える」などの項目を親しみやすいイラストで紹介。▽使う▽ためる▽助ける(寄付)▽働かす(ありがとうをつくる)―のお金の使い方を子どもにも分かるように説明している。寄贈に当たり、向井会長は「絵本を読んで、お金に理解を持ってすくすくと成長してほしい」と思いを語った。
□ □
■「バイローカル」周知も呼び掛け
本年度、地域・事業者の活性化を目指して新宮YEGが啓発に取り組む「BUY LOCAL(バイローカル)」の考えに基づいた「バイローカル新宮~地元の未来のために~」事業。
地域で独立経営をする店舗を利用することで、買い物に使った資金を地域内に環流させることによって当地の経済を活況にしようとする取り組みで、新宮YEGではポスターやウェブサイト、ロゴデザインを活用した商品などを作成。周知や情報発信を展開している。
会員らは田岡市長に対し、今後は新型コロナの状況を見極めながら、加盟店によるマルシェ(市場)などのイベント実施も視野に入れていると報告し「新宮市には特色ある店舗が多くある。そんなお店を掘り起こしたい」。
「広報により事業所がより育つ。市の職員さんにも意識を高めてもらい、一緒に企業を育てていければ」と協力を要請。対し、田岡市長は「理念が広がるように、できることに取り組んでいきたい」と応じた。
(2021年4月28日付紙面より)
木戸浦グラウンド無料開放 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は現在、同町天満の木戸浦グラウンドを町内在住の子どもたちに無料開放している。開放時間は、グラウンドの使用に余裕のある平日午後3時から5時まで。土、日曜日、祝日と12月29日~翌年1月6日は除く。
町内には公園以外で広く使うことができる遊び場が少なく、子どもたちに安全に心置きなく体を動かしてもらおうと昨年10月1日から開始した。
ルールは▽使用後はグラウンドの整備を行い、ごみは持ち帰る▽野球は小学生のみ使用可▽自転車や単車などの乗り入れは禁止▽ペットを連れての利用は不可▽けががないよう、十分に注意する▽事故などが起きた場合には責任を負いかねる―としている。
町教育委員会によると、大人のみの使用はできないが、子どもと一緒の場合は使用できる。
町の担当職員は「町の子どもたちが元気に遊ぶことができる環境との思いで町や教育委員会、関係者などが一体となって取り組んでいます。コロナ禍で不安な日々が続いていますが、しっかりと感染症対策を施した上で少しでも元気に体を動かしてほしい。その中でスポーツ振興などにもつながるきっかけになってもらえれば」と話していた。
(2021年4月28日付紙面より)
記念物のハッチョウトンボ (古座川町 )
古座川町内で今年も、世界最小のトンボ類・ハッチョウトンボ=町指定天然記念物=の羽化シーズンが始まった。
ハッチョウトンボは東南アジアの熱帯域に多く分布するが、生育環境が特殊で国内で観察できる場所は局所的に点在する状況となっている。成虫の体長は一円玉大の約2㌢。羽化後に成熟すると雄はほぼ全身が鮮やかな赤色、メスは腹部が褐色と黒色のしま模様に色づき区別が容易になる。
同町直見(ぬくみ)にある大谷湿田は県道沿いでもアピールされている生息地で、同町は過去に学術報告されて以降ハッチョウトンボを天然記念物、同湿田を自然保護区に指定して種の存続を図っている。
現在は木道(もくどう)以外の湿田内への立ち入りを制限しているが、ハッチョウトンボは求愛する時を除いて水生植物につかまりじっとしていることが大半。木道上に人が入っても、手が届きそうなぐらい極端に近づかなければ容易に観察できる。
同湿田の羽化のシーズンは5月中旬~7月中旬とされているが、最近はゴールデンウイーク半ばからちらほらと成虫が見られる傾向にある。今年はさらに早く羽化が始まったようで、26日は木道上から5匹を観察できたが色づきはこれからといった状況だった。
(2021年4月28日付紙面より)
近大新宮中が熊野川町日足で (新宮市 )
新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)の1年生46人が27日、同市熊野川町日足の水田を訪れ、田植え作業を体験した。新型コロナウイルス感染症の影響で2年ぶりの取り組み。晴天の下、生徒たちは1本1本丁寧に苗を植えた。
市の教育目標である「郷土への誇りと愛着を育む教育の充実」を目的に2016年にスタート。地元農家との交流を通じて地域への愛着を深めるとともに、さまざまな人の手が加わって生産される食べ物や農家への感謝の心を育んでいく。水田は11年の紀伊半島大水害で被害を受けた場所にあり、復興に向けて頑張る地域の姿を伝える狙いもある。
この日は水害後に地域の耕作放棄地を減らす活動に取り組む「MYNS(マインズ)」(南本安信代表)や県、市、JAみくまのの関係者らが指導に当たった。生徒たちは田んぼの泥の感触に「ぬるっとする」「足がはまった」と叫びながらも、喜々として作業に取り組んだ。稲刈りは8月下旬に予定しており、450~500㌔の収穫を見込んでいる。
寺地優太君(1年)は「上手にできたと思う。秋の近大新宮祭で、みんなが買ってくれるようなお米に育ってほしい」。南本代表は「たくさんの生徒たちが田植えに取り組んでくれてありがたい。この中から将来の農業後継者が出てくれるといい」。MYNSメンバーの下阪殖保さんは「収穫では、生徒たちもぐんと大人になった姿を見せてくれるのを楽しみにしている」と話していた。
(2021年4月28日付紙面より)
全国高校空手道選抜大会
スポ少野球東牟婁予選
初日は135人が来場 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は19日、同町の体育文化会館で75歳以上の町民を対象に新型コロナウイルスワクチンの集団接種を実施した。近隣町村で最も早く、初日は135人が接種した。4月分の接種は22日(木)まで行われる。
町はこれまで会場設営や会場運営の訓練を実施している。この日は医師、看護師、保健師、消防職員、職員など計64人が従事した。
ワクチンはファイザー製で15日に1箱(195バイアル、975回接種分)が届き、26日の週に1箱配分されるとしている。
先月22日に75歳以上の町民3639人に接種券を送付。今月1日に締め切り、集団接種希望者は1800人だった。
4月の接種人数は19日135人、20日が90人、21日は130人、22日は130人の計485人のため、予定接種人数を上回ったことから高齢順で接種することとなった。
2度の接種が必要なため、次回は5月10日(月)から13日(木)まで実施。ワクチンの配分次第では、同月17日(月)の週以降は週3回、集団接種を予定している。
町によると、ワクチンの無駄を省くため、接種券持参者を対象に集団接種の当日キャンセル待ちの接種も行うという。受け付けは終了時間の1時間前まで。医療機関による個別接種は現在、準備を進めているという。
接種者は検温後、本人確認と受け付けを済ませ、問診。続いて、診察と接種を行い、「接種済証」が配布後、15~30分待機して帰宅となる。所要時間は1時間ほど。
現場を視察した堀順一郎町長は「ワクチンの数が少ないため、お待ちいただく方々には心苦しい限りです。入手次第、接種できる態勢を早急に整えたい」。
接種については「副反応の不安もあるかと思いますが、コロナ終息にはワクチンが有効。安心のためにもできる限り皆さまに接種していただきたい」と語った。
最初に接種した同町下里在住の男性(97)は「痛みはなかった。コロナは不安なので一安心できた」と話していた。
ワクチン接種などに関する問い合わせは同町役場新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口(電話0735・29・6137)まで。
(2021年4月21日付紙面より)
役場本庁で当選証書付与 (串本町選挙管理委員会 )
串本町選挙管理委員会(橋本新蔵委員長)が19日、前日執行の町長選挙と町議会議員一般選挙の当選証書を付与した。当選者の任期は5月1日(土)から2025年4月30日(水)までの4年間。
両選挙は13日に告示、18日に執行した。いずれも定数超の立候補があり、選挙戦を経て町長選は現職の田嶋勝正さん(62)が連続4期目の再選を果たし、町議選は最多得票の現職・清水健太郎さん(43)を筆頭に現職11人、新人2人が当選した。
一夜明けて当選証書の付与は役場本庁の一室で午後1時30分に実施。橋本委員長はまず、両選挙における投票用紙の二重交付と投票者数の計算の誤りにより確定が遅れた件について今後の対策の考えを示しつつ謝罪した。その上で「(次の4年間には)少子高齢化、さらに人口減少と私たちの未来に関わる大きな問題が待ち構えている。多くの方の付託を受けて町長や町議になられた皆さんには、まずは健康に留意していただき、町民の皆さんがこの町に生まれて良かった、住んで良かったと思えるようなまちづくりのため、共に切磋琢磨(せっさたくま)して活躍することを期待する」と述べ、町長、次いで町議の当選者一人一人に同証書を付与した。
町議については任期開始と同時にゴールデンウイークの連休に差し掛かるため、明けて早い段階で同町議会の臨時会を開いて正副議長の選出、議席の指定、各委員指名など所要の体制固めをし、次いで6月に迎える任期最初の定例会に臨む予定。
(2021年4月21日付紙面より)
熊野市役所で交代式
熊野市消防団長交代式が市役所で行われ、退団した曲田正・前消防団長(72)に代わって、橋本智英・前副団長(66)が団長に就任。河上敢二市長がそれぞれに辞令を交付した。
橋本新団長は1978年4月、市消防団育生分団に入団し、2013年4月から副団長として団長を支えてきた。「地域のつながりを密にし、団としても地域を巡回して問題箇所がないか確認したい」と述べた。
曲田さんは1974年3月に有馬分団に入団。2015年4月から団長として活動し、退任まで47年もの長期間、市民の生命財産を守るために努めてきた。「市、消防本部、団など多くの協力で続けてこられた」と感謝した。2人は消防庁長官からの永年勤続功労賞授与や市政功労者表彰など多くの表彰歴がある。河上市長は曲田さんの労をねぎらい、橋本団長には「人望と信頼がある」と述べて防災の要、市民の代表として期待を示した。
(2021年4月21日付紙面より)
管内不当要求対策協議会 (新宮警察署 )
新宮警察署(山田守孝署長)と県警察本部刑事部組織犯罪対策課は19日、同署で「新宮警察署管内不当要求対策協議会」を開いた。環境省や国土交通省近畿地方整備局、東牟婁振興局、新宮税務署、新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村の各職員ら57人が出席。管内における行政機関への不当な要求や介入に対処するための意見交換を行った。
同協議会は、管内の行政機関の幹部職員が、公正な職務の遂行を妨げるなどの不当要求行為に対する対応方策を身に付け、組織として不当要求に適切かつ的確に対処するために設置。関係機関の連携を図り、情報交換や対処方針などについて協議するため、昨年8月に引き続き2回目の実施に至った。
現在の全国の指定暴力団組織数は24組織で、令和2年末現在で約2万6000人の暴力団勢力を把握している。
県内では昨年12月末現在で、指定暴力団傘下組織数7組織、約90人の暴力団勢力を把握している。おととしには自治体行政へ不当に介入し、特定の地域において公共工事を手掛ける事業者に対し、不当要求などを繰り返していたフィクサー(黒幕)的な人物を詐欺事件などで検挙している。
開催に当たり、組織犯罪対策課の阪口豊課長は「行政対象暴力は公平・公正であるべき行政をゆがめるものであり、これに屈すれば行政に対する県民の信頼を損ない、企業や住民にまで被害が拡大するおそれがある」とあいさつ。
公共事業への反社会的勢力の介入阻止は関係機関の協力なくてはなし得ないものであると述べ「引き続き反社会的勢力の排除の推進を図っていただくとともに、警察とのより一層の連携を」と呼び掛けた。
山田署長は「近年の組織犯罪情勢は、警察による取り締まりを免れつつ、経済的利益を得るためにより巧妙にその活動を変化させており、依然として社会に対する大きな脅威となっている。特に暴力団は、暴力団関係企業や共生者を隠れみのに活動実態を秘匿化・不透明化するとともに、社会経済の発展・変化に対応して資金獲得活動を多様化させており、強固な人的・経済的基盤を維持している」と懸念。
依然として反社会勢力の、企業や行政に対する企業対象暴力事犯は高水準で推移していると述べ、「行政機関相互、そして警察とが結束し一致団結して暴力団など反社会的勢力の排除につなげていきたい」と協力を求めた。
(2021年4月21日付紙面より)
春季近畿高校野球和歌山県予選
町議選は13人の新議員決まる (串本町 )
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 5,934 | 田嶋 勝正 | 62 | 無 | 現 |
3,430 | 小野 恵 | 69 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,617人
投票者数 9,634人
投票率 70.75%
□ □
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 1,158 | 清水健太郎 | 43 | 無 | 現 |
当 | 835 | 吉村聡一郎 | 50 | 無 | 現 |
当 | 818 | 北地 稔 | 64 | 無 | 新 |
当 | 711 | 角 寛 | 65 | 無 | 新 |
当 | 672 | 水口 崇 | 62 | 無 | 現 |
当 | 626 | 芝山 定史 | 64 | 無 | 現 |
当 | 579 | 鈴木 幸夫 | 69 | 無 | 現 |
当 | 555 | 長脊 守 | 70 | 無 | 現 |
当 | 552 | 五十川清紀 | 72 | 無 | 現 |
当 | 507 | 島野 靖 | 52 | 無 | 現 |
当 | 476 | 仲江 孝丸 | 63 | 共 | 現 |
当 | 458 | 橋爪 和雄 | 65 | 無 | 現 |
当 | 383 | 沼谷 美次 | 77 | 無 | 現 |
365 | 末永 潔 | 69 | 共 | 新 | |
349 | 松下 修巳 | 66 | 無 | 現 | |
293 | 尾﨑 公 | 70 | 無 | 新 | |
202 | 西尾 寿夫 | 80 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,617人
投票者数 9,634人
投票率 70.75%
太田小児童がイチゴ狩り (那智勝浦町 )
那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)の全校児童20人は16日、イチゴ狩りで同町中里の太田農園を訪れ、甘く実った「まりひめ」をおなかいっぱいになるまで堪能した。
同農園の太田美保さんが地元の子どもたちを招いて実施している恒例行事。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となっていたため、児童にとっては2年ぶりのイチゴ狩りとなった。
太田さんは「甘いイチゴを見分けるポイントは、へたの近くが白く割れていること」と説明。児童はミニバケツを片手にハウスへ駆け出し、真っ赤に実ったイチゴを収穫してかぶりついた。最後は家族への土産分を収穫。花の構造やミツバチを使った受粉について学ぶ姿も見られた。
この日は児童会(仲地主琉会長)による1年生歓迎会もあり、じゃんけん鬼ごっこやじゃんけんピラミッド、だるまさんが転んだをして一緒に遊んだ。1年生4人は名前と好きなものを発表し、「よろしくお願いします」とはにかんだ。
仲地眞洋君(1年)は「イチゴがたくさん食べられて楽しかった。何個食べたかは覚えていない。小学校の上級生はみんな優しい」と話していた。
(2021年4月18日付紙面より)
くろしお児童館で開講 (新宮市 )
新宮市佐野のくろしお児童館で15日、よさこいソーラン教室が始まった。小学生9人が参加し、鳴子を響かせて練習に汗を流した。
同館で10年以上続く教室。子どもたちに楽しく汗を流してもらおうと企画され、当時よさこいチーム「ハレヤMISAKI」に参加していた前田優香さんを招いて始まった。
毎年4月に開講し、黄色いTシャツをトレードマークに新宮秋まつりや佐野柱松、南紀海彩まつりなどに出演。昨年度は新型コロナウイルス感染症のため活動を休止していたが、感染対策を取りつつ9月に開講し、月2回練習に励んできた。
初回のこの日は新メンバー4人を迎え、GreeeeNが歌うみんなでよさこいプロジェクト総踊りテーマソング「この地へ~」の練習に取り組んだ。鳴子の握り方やステップ「ランニングマン」を覚えた後は、早速振り付けの練習に入っていた。
前田さんは「テンポも速くなく、誰でも踊れる曲を選んだ。新型コロナの再拡大で先は見えないが、子どもたちも一生懸命練習しているので、どこかで発表する場があればと思う」と話していた。
同館では現在もよさこいソーラン教室の参加者を募集している。問い合わせは同館(電話0735・31・9640)まで。
(2021年4月18日付紙面より)
県消防操法大会に向け訓練 (紀宝町消防団 )
7月11日(日)に開催される三重県消防操法大会に出場する紀宝町消防団(逢野統一団長)の団員5人が9日から訓練を開始した。
消防団員の技術向上と士気高揚を図るため、各消防団がいかに早く正確にポンプの放水を行うかを競う大会。2年に1度、鈴鹿市の県消防学校で開催され、優勝団は全国大会に出場する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、今年の開催に至った。
熊野市、御浜町、紀宝町の消防団で組織する県消防協会紀南支会の代表として持ち回りで出場しており、紀宝町は7年ぶりとなる。
メンバーは石垣佳祐さん、木山裕就さん、山本康人さん、瀧之上修平さん、上地悠太さんで小型ポンプ操法に出場する。
訓練は毎週2~3回、紀宝町井田の熊野市消防本部紀宝分署で行う。同分署の小田敏雄・分署長らが指導し、団員は訓練礼式の習得に励んでいる。5、6月は大会に向けてポンプと資機材を使った訓練に取り組む。
逢野団長は「3市町の代表としてベストを尽くすために、けがや事故がないよう頑張ってもらいたい」と話していた。
(2021年4月18日付紙面より)
熊野那智大社で「桜花祭」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。
平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。
神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りには桜の小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。
男成宮司は「昨年の桜花祭は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下の中で営んだ。現在も東京や大阪でまん延しているが、そんな中でも季節の移ろいは変わらず、春を迎え桜が咲いている。厳しい状況だが桜を愛(め)でる気持ちになっていただけたら。今後も感染防止に注意し、一日も早い終息を心から祈念しています」と語った。
神事の後、参列者には桜餅が振る舞われた。
(2021年4月15日付紙面より)
電話がつながりにくい状況 (新宮市 )
新宮市で25日(日)から始まる新型コロナワクチン集団接種の予約受け付けが12日から始まった。初日、翌日ともにコールセンターには電話が殺到しつながりにくい状況に。そういった現状を鑑み、市新型コロナワクチン接種推進室では「接種は予約先着順ではないため、慌てず焦らずに予約を」と呼び掛けている。
65歳以上の高齢者を対象に12日から国内各地で始まったワクチン接種。政府は6月末までに全高齢者約3600万人分を市区町村に配布し終える計画としている。
市では現在、接種・予約受け付け時期をずらして【別表①】①市役所別館②佐野体育館③熊野川総合開発センター④市役所別館―での集団接種を予定。
各会場360人(③熊野川総合開発センターは180人)が定員。現在予約を受け付けているのは①市役所別館のみで予約受け付け期間は16日(金)まで。
①市役所別館②佐野体育館に関しては、定員を超えた場合は高年齢順で受け付けを確定する。受け付けが確定した場合、予約に漏れた場合いずれについても通知が送付される。
コールセンター(電話0120・89・5070)がつながらない場合はFAX(0120・79・5070)もしくは市ホームページ(https://www.city.shingu.lg.jp)・公式LINE(ライン)でも予約可能。FAXの場合は▽FAX番号▽電話番号▽名前▽生年月日(西暦)▽接種券番号(10桁数字)▽希望する接種会場(現在は①のみ)―を記入する。
□ □
個別接種については5月上旬を予定しているが、個別接種が可能な医療機関は現在調整中で予約も受け付けていないため、同推進室では、基礎疾患のある人や接種に不安のある人の相談とは別に、かかりつけ医に対する個別接種の可否や接種日、予約などの問い合わせは通常業務に支障をきたす可能性があるため控えるよう呼び掛けており、「調整でき次第、予約方法と併せてお知らせしたい」としている。
(2021年4月15日付紙面より)
UMOUプロジェクト (紀宝町社協 )
紀宝町社会福祉協議会は三重県共同募金会の「UMOU(うもう)プロジェクト」に協力しており、昨年の募金額が2年連続で三重県内1位となった。
町社協では2014年から活動し、現在は町の協力を得ながら年間を通して羽毛製品の募集を続けており、引き続き協力を呼び掛けている。昨年の実績は4万3600円だった。
このプロジェクトは、使わなくなった羽毛製品を回収し、羽毛をリサイクルさせることで、羽毛の安定供給や環境の保全、障害者の就労支援などに貢献するもの。その羽毛製品が募金となり「赤い羽根共同募金」を通じて紀宝町の地域福祉に使われる。
製品に付いている品質タグにダウン率50%以上の表示がある羽毛の布団やダウンジャケットなどが対象。穴あき、汚れたものなど不要になった羽毛製品も回収可能だという。
町福祉センター内の同協議会まで持ち込みを。問い合わせは、同協議会(電話0735・32・0957)まで。
(2021年4月15日付紙面より)
四村川などに稚アユ放流 (熊野川漁業協同組合 )
アユ釣りシーズンを前に、熊野川漁業協同組合(大嶋邦嗣組合長)は14日、管内流域に稚アユ計1350㌔を放流した。
この日放流したのは、大塔川450㌔、赤木川上流200㌔、高田川150㌔、三越川100㌔などで、田辺市本宮町の四村川では、同組合四村川地区の森俊博さんら約10人が体長7~10㌢の稚アユ450㌔を3カ所に分けて丁寧に放していった。
森さんは「前日の雨の影響もなく、放流を終えることができて安心しました。稚魚のサイズも大きめだったので、無事に大きく成長してくれるのが楽しみ。新型コロナウイルスの影響もあるので、アユ釣りが解禁になった際には感染症対策をしっかり施していただき、楽しんでもらえれば」と話していた。
(2021年4月15日付紙面より)
ホップリーグ東牟婁ブロック大会が開幕
スポ少野球東牟婁予選が開幕
那智山青岸渡寺で開山祭 (那智勝浦町 )
西国第一番の観音札所である那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で11日、開山祭献茶法要会が営まれた。本尊の如意輪観世音菩薩を開帳し、同寺の開祖とされる裸形上人をしのび、髙木亮英副住職らが読経し茶が供えられた。また、例年設けられる茶席は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年同様に中止となった。
開山祭は約1600年前にインドから渡来し、那智の滝で修行したと伝えられる裸形上人の遺徳をたたえるため、1949年に始まった。
献茶式は表千家と裏千家が1年交代で奉仕しており、今年は一般社団法人茶道裏千家淡交会南紀支部が行った。献炭は谷口宗尚(そうしょう)さんが、献茶は宇戸平宗富(そうふ)さんが務めた。
法要後、関宗重幹事長は「本来なら信徒会館でお茶席を設けているがコロナのため中止となり残念。今回ご奉仕させていただけたことを感謝するとともに、コロナの早期終息を願っております」。
髙木副住職は「茶道裏千家淡交会南紀支部の皆さまに献茶を執り行っていただき身が引き締まる思い。多くのこの地を訪れていただけるように本日はコロナ退散と平癒をご祈念しました」と語った。
(2021年4月13日付紙面より)
25日からワクチン接種開始 (新宮市 )
新宮市役所別館で10日、25日(日)から始まる新型コロナワクチン集団接種の円滑な運営に向け、訓練が行われた。医師や看護師、保健師、救急救命士、市職員ら50人が参加。食生活改善推進員25人が被接種者役を務める中、本番さながらの訓練を実施した。
集団接種の安全かつ迅速な運営のため、事前に課題を把握し改善を図ることを目的に実施した。現在、65歳以上の市民に対してワクチン接種券が送付されており、同所で実施される集団接種の予約受け付けが12日から始まった。
訓練では▽受付・検温▽予診確認・番号札配布▽予診および接種▽接種済証発行▽接種後状態観察―の各業務の流れや動線を確認。副反応や緊急時の救急搬送などの対応にも備えた。
訓練開始に当たり、田岡実千年市長は「まだワクチンの供給量が定まっていない状況ではあるが、ワクチン接種は今後の感染拡大防止に大きく寄与すると期待している」とあいさつ。
「今回の訓練においても問題点や課題などが見つかると思うが、本番では安全かつ迅速に接種が行えるように改善していければ」と呼び掛けた。
□ □
65歳以上の高齢者(昭和32年4月1日以前生まれ)のワクチン集団接種は事前予約制。接種券が届かない場合は「新宮市新型コロナワクチン接種推進室」(電話0735・22・5070)へ問い合わせを。
集団接種の予約は電話(0120・89・5070、平日午前9時~午後5時)、FAX(0120・79・5070)、ウェブ(市ホームページまたは公式ライン)で受け付ける。
【別表】①市役所別館②佐野会館の集団接種については、定員を超えた場合、重症化リスクの高い「高年齢順」で受け付けを確定する。受け付けが確定した人には決定通知で接種時間などを知らせる。予約に漏れた人に対しても通知する。
また、個別接種については5月上旬から接種開始を予定しており、個別接種が可能な医療機関については現在調整中。
市では「当初はワクチンの数に限りがありますので、接種いただけるまでしばらくお待ちいただくこともありますが、国から順次供給される見込みであり、必ず全員の方が接種できますのでご安心を。これまでの感染症対策を継続しながら接種の時期をお待ちください」と呼び掛けている。
(2021年4月13日付紙面より)
東京2020聖火リレー通過 (串本町 )
東京2020オリンピック聖火リレーが9、10日の2日間、和歌山県内14市町を経由する形で通過した。本州最南端の串本町では9日午前11時55分にリレー走行を実施。同町在住のトルコ人女性ドゥルナ・オズカヤさん(33)らランナー11人が聖火をつなぎ、沿道では両国の国旗やカメラを手にした観客多数が通過に注目した。
このリレーは東京2020組織委員会が全国規模で展開する機運醸成企画。先月25日に福島県を出発し本州内陸を通って愛知県や三重県を経由し和歌山県入り。奈良県へ引き継ぐため県内を時計回りするルートを設定し、経由14市町で順次リレー走行が実施された。
串本町は道の駅くしもと橋杭岩~橋杭園地間でルートを設定。同駅でミニセレブレーションがあり、町長、議長、教育長、体育協会会長が立ち会う中、スタートを担うオズカヤさんは「聖火リレーを通じて肌の色、言葉の違いはあっても私たちは全て一つと気付いてほしい。串本町の代表として聖火を掲げて走る姿で、串本町とトルコの間にある奥深い絆を世界に伝えたい」など心境を掲げてトーチに聖火を頂き、出走した。
ランナー11人のうち、本紙関係ではオズカヤさんのほか、第3スロットで那智勝浦町在住の熊井英水さん(85)、第11スロットで北山村在住の佐久間春樹さん(36)がそれぞれ聖火をつないだ。
同町の次は白浜町でリレー走行を実施。同日中に和歌山市まで達し、2日目は紀の川筋を登り橋本市を最終として奈良県へ引き継いだ。このリレーは7月23日(金・祝)まで続く計画で、ゴールは東京・国立競技場の開会式会場。約1万人のランナーの力を借りて経由した47都道府県859市区町村からの注目を背景にして聖火台にともされる。
(2021年4月13日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で11日、新茶祭が営まれた。大社裏の茶園で巫女(みこ)らが摘み取った特産品「音無茶(おとなしちゃ)」の新芽を神前に供え、自然の恵みに感謝するとともに産業の発展を祈った。
音無茶は、平安時代に熊野を訪れた殿上人が植えたのが始まりといわれている。名前は大社近くを流れる音無川にちなんで付けられた。昭和30~40年代に栽培面積を増やし、現在は町内40戸ほどが約4㌶で栽培している。黄金色でスッキリとした味わいが特徴だ。
茶葉はペットボトル飲料やアイスクリームなどとしても販売されているが、新型コロナウイルスの影響で観光客が激減したことにより、お菓子などの加工品の売り上げは例年の1、2割ほどに落ち込んでいるという。
最近では二番茶を使用したほうじ茶の需要が伸びている。昨年の一番茶の収穫量は約450㌔、製品化されたのは約90㌔だった。今年は7月下旬ごろから店頭に並ぶ予定だ。
白衣に赤いたすき姿の巫女と大社敬神婦人会役員らが、祓戸(はらいど)王子近くの茶園(約10㌃)で新芽を摘み取った。本格的な茶摘みは4月下旬を予定。収穫量は1200㌔を見込んでいる。大社は毎年、収穫した一番茶を皇室に献上しているが、今年は新型コロナの影響で取りやめとなった。
JAみくまの熊野川営農センターの内野智文センター長は「品質が良く、おいしいお茶ができるのでは」。今年は寒暖差と降雨の影響で新芽の動きが活発。例年よりやや収穫が早いという。
同大社での神事を終え、九鬼宮司は「熊野詣でが最盛期の当時は多くの方々がお茶を持ち帰り憩いとしていた。そういった時代や場所を鑑みながら、音無茶の存在を知っていただければ」。
また、13日から始まる春の例大祭「本宮祭」に対し「一日も早いコロナの収束と平穏な日々への願いを込めて斎行したい。安心安全で無事に執り行えるようご協力を」と呼び掛けた。
(2021年4月13日付紙面より)
春季近畿高校野球和歌山県予選
集団接種会場運営訓練を実施 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は2日、同町の体育文化会館で新型コロナウイルスワクチンの接種会場運営訓練を実施した。医師、看護師、保健師、町消防本部、町職員や町老人クラブ連合会有志合わせて約80人が参加。同館アリーナで会場設備の配置を行い、受付や模擬接種などの動線を確認し、本番環境を想定した訓練に取り組んだ。
同町では先月、接種会場の設営確認などを実施したほか、役場庁舎1階に「新型コロナウイルスワクチン接種に関するお問い合わせ窓口」を設置。3月22日には接種が優先される75歳以上の町民3639人に対して新型コロナウイルスワクチン接種券を送付している。
16歳以上の国民約1億人が対象とされるワクチン接種。同町では16歳以上が1万3232人(3月1日現在)で、そのうち65歳以上は6413人。現在、75歳以上の接種希望者は1598人で接種は高齢順で実施するという。
19日(月)から22日(木)までの4日間、1日120人をめどに1回目の接種を行うとし、それ以降の接種時期は未定としている。
この日の訓練は▽受付(問診票の記入がない場合は記入する)▽保健師による問診▽医師の診察▽ワクチンの模擬接種▽待機―の流れで行われた。また、待機中に副反応であるアナフィラキシーショックを引き起こしたケースを想定した訓練にも取り組んだ。
訓練に協力した町老連の峰武久会長は「あらかじめ訓練していれば本番は円滑に接種ができる。そういう意味では良い経験になった」と語った。
訓練を視察した堀順一郎町長は「待機時間を快適に過ごしていただくためにテレビなどを設置することも検討している。今回出たさまざまな課題を研究したい。各団体と意見交換してよりスムーズに接種が行えるように対策や態勢を強化して進めていきたい」と話した。
(2021年4月4日付紙面より)
小中高生が応援ボード作る (紀宝町社協 )
「手洗い、マスクをしよう」「健康でいるためにみんなでしっかり予防しよう」「今できることを考えてそれをめいっぱい楽しもう」。みんなで新型コロナを乗り越えようと、紀宝町社会福祉協議会が3月31日に開催した町福祉センターでのボランティアスクールに参加した小中学生12人と、県立木本高校JRC部(市川芹部長)の部員が応援ボードを手作りした。
今月中旬まで町福祉センターと神内の神内福祉センター、鵜殿の主婦の店「アプローチ」に飾る。
ボードは「新緑の緑」「桜のピンク」「青空の青」の3種類で、1グループ8~9人で取り組んだ。小中学生は高校生にアドバイスをもらいながら、花や動物、植物などをかたどった用紙にメッセージやイラストを書き込んでいった。顔写真も貼り付け、子どもたちの思いが詰まったボードが完成した。
県内JRC部で最多の部員を有する木本高校。県内8校JRC部で組織する三重県青少年赤十字高等学校連絡協議会に属し、メンバーと医療従事者への感謝や応援の気持ちを込めたメッセージパネルを作成して伊勢赤十字病院に贈呈した。
同協議会のリーダーで、この日のボラスクールに参加した西那朋香さんは「小中学生と作った応援ボードを通してコロナについて考える良い機会になったと思う」と話していた。
(2021年4月4日付紙面より)
新宮神社でさくら祭り (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内にある新宮神社で3日、例祭(さくら祭り)が執り行われた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長、神倉神社奉賛会の猪飼三雄会長ら約30人が参列し、桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)した。
新宮神社は1907(明治40)年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。
同神社はおととし、御代(みよ)替わりの年の記念事業として修復工事を行った。鬼瓦と拝所の瓦は、当時(江戸時代のものとされる)のものが利用されているという。
祭典では、上野宮司による祝詞奏上の後、桜の小枝を髪に挿した巫女(みこ)たちが、桜の木を背に優雅に「浦安の舞」を奉納した。
神事を終え、上野宮司は「また全国的に感染者が増え始めているが、できる限り徐々に通常の祭りの形に戻していきたい」と思いを語り「参列者の皆さまにも新型コロナ対策に気を付けていただき、厳粛にお祭りを営むことができた。心も希望新たに新しい年度を迎えることができて良かった」と話していた。
祭典終了後には、関係者らにより、参拝者や地域住民らに厄払いの餅が配られた。
(2021年4月4日付紙面より)
くじらの博物館で供養祭 (太地町 )
太地町立くじらの博物館(林克紀館長)で2日、飼育中に死亡した鯨類や魚類などの冥福と飼育動物の長生きを祈る供養祭が営まれた。館内にある供養碑前で東明寺の関国昭住職が読経を行い、職員約40人が静かに手を合わせた。
供養祭は同館が開館した1969年4月2日の記念日に合わせ、42年前から毎年行っている。
同館には現在、鯨類がコビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウ、バンドウイルカ、カマイルカ、スジイルカ、マダライルカ、カズハゴンドウ、シワハイルカの9種38頭おり、ナンヨウツバメウオなどの魚類50種227匹、ミズクラゲなど無脊椎動物21種616匹を飼育展示している。
同館によると、入館者数は例年10万人超だが、2020年度は約8万8000人(前年度比16%減)だったという。担当職員は「コロナ禍の中、前年度比84%となったのはGoToトラベルキャンペーンや県内での修学旅行が実施されたおかげ。今後もお客さまが安全・安心にお越しいただける体制づくりを強化し取り組んでいきたい」と話した。
稲森大樹副館長は「供養祭は命を落とした動物たちと向き合える貴重な時間。動物たちに感謝の気持ちを持ち、命を預かっていることを改めて考えさせられる。現在、暮らす動物たちがより健康で長く生きられるように健康管理を徹底したい」と気持ちを新たにした。
林館長は「新型コロナウイルスの影響で厳しい中だが、個人個人が自覚を持って感染しないようにお客さまに対して、消毒などの対策を徹底してもらえるようにすることが重要。早期にコロナが終息し、元の生活に戻ることを祈っています」と語った。
(2021年4月3日付紙面より)
新設祝し関係者ら参拝 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の大勝浦地区にある弁天島の祠(ほこら)と祭壇が新設されたことを記念して1日、弁天島保存会の関係者らが参拝した。奉納した大阪府藤井寺市の天野貴美子さんらも同所を訪れ、祠に手を合わせた。
弁天島は三つの奇岩から成り、一番大きい中央の「立島」に鳥居と祠がある。毎年、豊漁や商売繁盛を祈願する弁天祭も営まれている。
天野さんは「1年2カ月前にこの場所が夢に出てきた。知らない場所なのでいろいろ調べていると、弁天島にたどり着いた。それからは毎月、参拝に訪れている」と話す。
奉納については「祠がきれいになってうれしい。地元も含め、もっと多くの方々に参拝してほしい」と語った。
保存会の代表の一人である猪飼伸さんは「立派な祠にしていただいたので、地元や県外からもお参りに来ていただければありがたいです」。
同じく代表で弟の宏さんは「保存会としては継続維持していく上で祠が新しくなり感謝しています。今後とも精進していきます」と語った。
なお、今年の弁天祭は14日(水)午後1時から実施予定。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小して役員のみが参列し神事を執り行うという。
(2021年4月3日付紙面より)
新宮市老人クラブ連合会(上廣正幸会長)主催の令和3年度生きがいと創造の事業教室開講式が1日、市役所別館であった。本年度から「生きがい教室」と「はつらつ教室」を合わせて実施。295人のクラブ会員たちが書道、陶芸、生け花、民踊など15教室で学んでいく。
同事業は1979(昭和54)年に市が老人クラブ連合会に委託して以来、意欲や目標を持ちながら継続的に活動することによって元気に生活することを目標に、40年以上にわたり続けられている。
上廣会長は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を憂い、それに伴う昨年度の市老連の活動状況などを説明。「気持ちを緩めることなく、感染防止対策を守りながら事業を行っていきたい。健康寿命を延ばし前を向いて、今年の干支(えと)・牛のごとく、一歩、一歩ゆっくりと進んでいきたい」とあいさつした。
来賓の田岡実千年市長は「少子高齢化が進む中、高齢者同士が支え合い、健康で長生きできることが大事。本年度も各教室の受講を通して、生きがいづくり・健康づくりをしていただきたい」と祝辞。今月25日(日)から同所にて高齢者を対象にした集団接種を予定していることも報告した。
式後には、インストラクターの杉浦資史さん(High-Five代表)による「自宅で出来る簡単!スッキリ!体操」もあり、参加者らは「椅子に座ってかんたん筋力トレーニング」「椅子やテーブルを支えにして転倒予防トレーニング」に挑戦。音楽に合わせ、筋肉や関節を伸ばすなどして体をほぐした。
(2021年4月3日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の春の例大祭「本宮祭」(13~15日)に向け、同大社敬神婦人会有志5人による「挑花(ちょうばな)」作りが大詰めを迎えている。授かれば無病息災などの御利益があるという縁起物で、祭りまでに約600本を作る。
菊を模した造花「挑花」は直径約15㌢、高さ約60~90㌢。昨年秋ごろから大社氏子総代会が材料集めなどの準備を始め、年明けから婦人会有志たちが花を作っている。赤、白、黄などの紙を花びらや葉の形に切って、接着剤などで貼り付けて完成させる。
祭りを目前に控えた2日、同町渡瀬では昨年初めて挑花作りに参加した岸谷和代さん(84)と作業歴約35年のベテラン・岡本ミチさん(77)が作業に取り組んだ。
岡本さんは「今年も祭りのお手伝いをさせていただいてありがたい。新型コロナウイルスの終息を願いながら一個一個丁寧に作っています」。岸谷さんは「コロナが終息し、多くの人が熊野本宮大社をお参りできるように願っています」と手先を動かしながら挑花に込めた思いを語る。
挑花は15日(木)の本殿祭に合わせて本殿に飾られ、午後からの渡御祭(とぎょさい)で、挑花を挿して飾った6基の木箱が真名井社(まないしゃ)を経て旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで渡る。
かつては旧社地での神事が終わると氏子が挑花を奪い合ったが、現在は餅投げの赤餅と引き換えている。今年は新型コロナ感染防止の観点から餅投げは実施せず、挑花は餅と一緒に参列者に授与される。
同大社の例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)が本宮に鎮座する際に「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも同じく祀れ」と言ったという故事が起源。熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、花を奉じて鼓、笛、旗をもって祭りを営むようになったと社伝に記されている。
(2021年4月3日付紙面より)
【第32回】偏食への声掛け
子どもの偏食に悩むお母さんは、たくさんいます。対処といっても、調理方法を工夫するというものが多いですよね。今回は子どもにかける「言葉」についてお伝えしようと思います。言葉は毎日浴びるもの。だからこそ、いい声掛けをしたいですよね。まず大前提としてお伝えしておきたいのは偏食は、年を重ねるごとに改善されることが多いということです。栄養面で心配だという方もいますが、他の食材で補えれば問題ありません。野菜の代わりに果物でもいいし、野菜の栄養は水溶性のものが多いので、スープを飲むだけでも大丈夫。だからそんなに神経質になる必要はありません。それでも、偏食を助長させるような声掛けはしたくないですよね。偏食の子どもに言ってはいけない言葉をお伝えします。
一つ目は、「嫌だったら食べなくていいよ」です。これは一見とっても優しく聞こえますし食卓の雰囲気はよくなりそうですよね。でも、この言葉はお母さんの妥協の言葉。これを言われると子どもは食べようとトライする気持ちもなくなってしまいます。偏食への対処で大切なのは「諦めない」ということなんです。叱るのはもちろんよくないですが、心配だから食べてほしい。というお母さんの気持ちはぜひ、伝えてあげてください。声を掛けて食べなくても大丈夫。諦めずに伝えてください。
二つ目は「食べないと〇〇だよ!」という言葉です。「これを食べないと大きくなれないよ」「これを食べないと病気になるよ」こういった言葉は、偏食に全くいい作用を生まないという研究結果があります。ネガティブに響く言葉は極力避けて、まずは、子どもを信じてあげてください。
最後は三つ目「お行儀が悪いよ」です。意外に思いますが、実は、食べ方などのしつけの声掛けが多いほど偏食が多いという研究結果があります。「食べられないと恥ずかしいよ」「残すのは行儀が悪いよ!」といった言葉は、自分への非難として受け取ってしまうようです。お箸の持ち方や、お皿の使い方などとは少し違うのかもしれませんね。
偏食への声掛けとして有効な言葉は何かというと、「食べ物への感謝の言葉」です。「農家さんに感謝して食べようね」「食べ物にも命があるから感謝して食べよう」といった感じの言葉です。これを考えると、収穫体験をしたり、生産者を訪ねたりお料理を経験したりすることが、偏食克服に有効なのもうなずけますね。私は大切なのは、言葉ではなく、その食卓の雰囲気なのではないかと思っています。同じ言葉を受け取るにも、そのときのお母さんの語気やニュアンスを子どもたちは敏感に感じ取っているんだと思うのです。この言葉はダメという情報は、参考までに受け止めていただければと思います。子どもの偏食を心配して、この記事を読んでくれただけで、あなたは子どもを思う、素晴らしいお母さんです! ここにある言葉を言ってしまっていてもいくらでも取り返せます! 子どもたちは、言葉の表面でなくその向こうの気持ちを受け取っているんです。
(2021年4月3日付紙面より)