作品は無料閲覧が可能 (新宮市出身の木下充矢さん )
新宮市出身の木下充矢(みつや)さん(59)がこのほど、公募文学賞である第11回日経「星新一賞」の一般部門の優秀賞(アマダ賞)に輝いた。タイトルは「彼方には輝く星々」。「思い残すことはないぐらいの喜びがある」と話している。作品は日経電子版などで無料で読むことができる。
日経(日本経済新聞)の星新一賞は、ショートショート作品で知られた作家の星新一の名を冠した賞で、SF(空想科学小説)のような理系的発想に基づいた短編小説などを対象としている。木下さんは、千穂小、緑丘中、新宮高校を卒業し、大学進学を経て現在は兵庫県に在住。昔からSFが好きで乱読してきたという。
小説を書き始めたのは2013年ごろ。「いろいろな賞に応募したが入賞できず、今回が10年目にして初めて」と語る。創作には苦労もあり「仕事が忙しく、でもぎりぎりまで原稿がまとまらず、締め切り5分前にトイレの中で立ったままスマホで投稿(して応募)した」と明かす。
星新一についても思い入れがある。「この人がいなければ、日本のSFが今のような幅と奥行きを持つことはなかったのではないか。その名を冠した賞を頂き、夢なら覚めてほしくないぐらいうれしい」と伝える。
同賞受賞者の座談会で7月には、長野県で行われる日本SF大会「やねこんR」に出席を予定している。「長年のSFファンなので、この種のイベントには何度も参加したが、壇上に上がるのは初めてで緊張している」と述べる。
SFファンとして当然のごとく、串本町のロケット打ち上げは観覧会場で参加していた。「次の挑戦に期待している。ぜひ成功してほしい」と話す。
(2024年4月26日付紙面より)
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4年目の運行決定受け (銀河受入協議会 )
JR西日本が運行する観光長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の紀南コースの4年目の運行が決まったことを受け、その受入協議会(田岡実千年会長=新宮市長)の総会が24日、新宮市役所別館であった。10人が参加。本年度事業として▽地域内周遊▽誘客促進▽受け入れ環境構築▽地域内活性化―などの事業に取り組んでいくことなどを決めた。
紀南コースは京都―新宮間で運行。4年目は7月1日(月)から9月25日(水)まで、週2回の往復21運行を予定している。同協議会は、継続運行や地域振興などを目指し、沿線市町村や県などで構成している。
開会に当たり、田岡会長があいさつ。昨年度は紀南コースに約4500人が乗車したこと、本年度の運行決定などに言及し「皆さんの協力のおかげ」と感謝。「今年は『紀伊山地の霊場と参詣道』の世界遺産登録20周年の節目の年。盛大なおもてなしをさせていただければ」と話した。
富澤五月JR西日本近畿統括本部和歌山支社長もあいさつ。昨年の紀南コースで前年度比の約1・5倍が利用したことなどを紹介。7月から9月には県とJR西、グループ会社で「和歌山キャンペーン」を実施することを説明し「一層ブラッシュアップして楽しんでもらい、相乗効果を発揮できるようにしたい。ご協力を」と呼びかけた。なお、昨年度の乗車率は74%だった。
本年度は新規事業として、沿線7市町村を舞台にした「紀南地方クイズラリー」を行うほか、2号車の洗面台・女性用更衣室に「和歌山産アメニティ」を設置。車内で「イセエビふれあい体験」や「和歌山アロマ体験」を計画している。
田嶋勝正副会長(=串本町長)より「(銀河の乗客に)スマホで絶景や笑顔の写真をSNS(交流サイト)で送ってもらい、良いものに商品(を贈る)など考えてみては」との提案があった。事務局は「中身を精査して、やる方向で検討したい」と応じた。富澤支社長は「コンテストか、いろいろなすてきな写真をあげるか、どんなことができるか考えたい」と述べた。
(2024年4月26日付紙面より)
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こどもまんなか児童福祉週間 (新宮市 )
「こどもの日」(5月5日)から1週間は、こども家庭庁が定める「こどもまんなか児童福祉週間」。24日には、新宮市の児童養護施設紀南学園(鳥居祐起生学園長)に東牟婁振興局健康福祉部の木戸上克久部長が訪問し、激励品として園からリクエストのあった5冊の絵本を贈った。
社会の宝である子どもたちが家庭や地域において、豊かな愛情に包まれながら育っていけるよう、国民全体で考えることを目的としている。今年の標語は「すきなこと どんどんふやして おおきくなあれ」。和歌山県でもさまざまな行事が行われている。
絵本を受け取った子どもたちは、元気いっぱいに「ありがとうございます!」。鳥居学園長は「子どもたちもとても喜んでいる」と感謝した。
木戸上部長は「たくさんの本を読んで興味関心を広げ、いろいろなことにチャレンジしてほしい。何より元気で健康に育ってくれることを願っている」と話していた。
(2024年4月26日付紙面より)
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第201回職場対抗ボウリング大会
令和6年度第1回クラブ大会 (なちかつGGC )
奥熊野いだ天ウルトラマラソン
シーズン終盤に活気 (勝浦地方卸売市場 )
はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げ量日本一を誇る那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場に19日朝、最大251㌔を含むクロマグロ28本が水揚げされた。シーズン終盤、巨大なクロマグロがずらりと並ぶ光景に市場が活気づいた。
うち21本は、高知県のマグロ漁船「益丸」が釣り上げたもので、漁港関係者に「マグロ漁師で知らない者はいない」と言わしめる。松島基晴船頭(53)は「今年は2、3月がさっぱりで、やっとという感じ。3本釣った時点で一度戻ろうかとも思ったが、もう1回ねばったらいっぺんに18本。こんなことは初めて」と喜びを語る。
前日に最大233㌔を含む7本のクロマグロを揚げた日の出丸(宮崎県)の島田実船頭(52)は「でかいマグロが泳いでいるのを見るのはやっぱりうれしい。益丸が釣ってくれたことで、次の楽しみが増えた」と話していた。
和歌山県漁連勝浦市場の太田直久市場長はマグロの計測に追われながら「魚体もいい大きさで、うれしい限り。150~200㌔台は高値が付きやすい。マグロ船に感謝しています」と語った。シーズンは5月のゴールデンウイークあたりまで。
(2024年4月20日付紙面より)
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設置を記念してセレモニー (太地町 )
太地町は18日、町公民館でご当地ポスト設置セレモニーを開いた。漁野洋伸副町長や日本郵便株式会社近畿支社郵便・物流オペレーション部の松本光功集配担当部長、紀南地区連絡会の南方慎一朗統括局長らが出席し、ザトウクジラをモチーフにした青色のポストの除幕を行った。
町は地域を支え、寄り添って地方創生に取り組む郵便局の活動に賛同。連携して地域振興や観光資源化、町おこしを目的に寄付をする形で設置している。2021年には「包括的連携に関する協定」を締結している。今年は平見公園横に取り付けられ、町内では町立くじらの博物館、道の駅「たいじ」、JR太地駅、役場庁舎に次いで5基目となった。
制作は、1基目から手がけている地元メンバーで組織するグループ「ホエールアートミュージアム」の山門基秀さん、前芝真人さん、石田一勝さんらが担当。鯨類の中でも最も優雅で人気の高いザトウクジラをキャラクターに、「クジラの町、太地町」にふさわしく、「クジラと海」をイメージした。完成には約2カ月を要した。
セレモニーでは、松本集配担当部長が「ご当地ポストが町民の皆さんが手紙を出すきっかけになってくれれば」。南方統括局長が「地域の価値を高めるため、積極的に今後も引き続き取り組んでいきたい」とあいさつ。
漁野副町長は日本郵便近畿支社や太地郵便局などの尽力に感謝し「今後とも強力なタッグを組んで、地域活性化つなげていきたい」と述べた。
式典後は平見公園横に移動し、設置作業を開始。旧ポストは長年の役目を終え、撤去された。
(2024年4月20日付紙面より)
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新宮・新翔の統合高校 (9月の決定を目指す )
ともに和歌山県立の新宮高校(下村史郎校長)と新翔高校(宮井貴浩校長)の再編整備(統合)後の新校名について協議する作業部会「再編整備に係る校名等検討部会」が18日、新宮高校であった。委員18人が出席、6月に両校のホームページ内とはがきで公募を行うことなどを決めた。9月末までの最終決定を目指す。
2026年度に予定する両校の統合に向けて検討が必要となる、新たな校名や校章、校歌、制服などは、六つの作業部会で協議することになっており、新校名の作業部会はその一つとなる。両校の学校運営協議会や教職員、地域代表者の18人で組織している。
新校名の最終決定権者は県教育委員会となる。両校の合同の学校運営協議会「両校学校運営協議会委員による再編整備協議会」が新校名の候補を絞り込み、県教委に提案する。この日の作業部会は、同協議会に候補としてもらう新校名案をどのように募るかを話し合った。
新校名が決まらないと校章や校歌など、多くの協議が進まないことから、9月末をめどに最終決定してもらうとの方針が示された。これを念頭に公募は6月となった。1人1票が原則で、「新宮」「新翔」のどちらかを選べるほか、「それ以外の新校名」を望む場合は記入でき、いずれの場合も選んだ理由と氏名を記入するとした。
はがきの場合も条件は同じで、両校のどちらか宛てに送付となった。公募に居住地の制限は設けず、また統合後の同校に進学することが予想される小中学校生にも事前周知すると決めた。
集まった案は7月に、新校名の作業部会で整理し、合同の学校運営協議会に絞り込みを託す予定となった。同協議会が県教委に提案する候補数は定まっておらず、複数の可能性もある。
(2024年4月20日付紙面より)
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2024年度スクラッチ杯 (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
新宮信金理事長杯 (ソフトテニス )
【第71回】春野菜でデトックス
すっかり春の気候になりました。桜も散り始めて、どんどん暖かくなりますね。春といえば、「ふきのとう」「つくし」「たけのこ」「うど」「せり」などあくが強くて、苦味のある野菜が多いです。「春の皿には苦味を盛れ」といわれますが、この苦味やあくは、とても体にいいんです。
春野菜は、寒さが厳しい時期に、じっと栄養を蓄え続けて、苦味成分をじっくりとため込んでいきます。やっと暖かくなり芽を出した時に、動物や害虫に食べられるのを防ぐために苦くなるといわれています。この苦味成分は「植物性アルカロイド」や「ポリフェノール」に由来するもので、新陳代謝を促し、強い抗酸化作用があります。さらに、活性酸素を抑えるので、細胞の若返りも促進し、精神的なストレス改善にも効果が期待できます。熊が「ふきのとう」を食べてデトックスしているという説もあるくらい、春の苦味は体にいいんです。
私はこの苦味やあくが多い、クセの強い野菜が大好きですが、やっぱり娘には人気がありません。子どもたちの味覚は、とても敏感なので、なかなか食べてくれないということもありますよね。幼少期のお子さんであれば、「一口だけ食べてみて」と促して、一口食べて「苦い!」となって吐き出してしまっても、それも立派な食育です。春の食べ物は苦いんだと知ることや、それを大人はおいしそうに食べるのを見るだけでも、将来の食意識は変わってきます。でも、少し大きくなると、食べてもらいたいですよね。
苦味を軽減する調理法は、いくつかあるのですが、私のお勧めを三つご紹介します。一つ目は豚肉と合わせることです。豚肉の脂は、春野菜の独特の苦味を軽減してくれます。豚肉は、脂が多いバラ肉を使うのがお勧めです。一緒に炒めるのもいいと思いますし、薄切りのバラ肉で巻いて、照り焼きにしたりするのもお勧めです。二つ目は、チーズと合わせることです。フライパンにオリーブオイルなどをしき、軽くソテーした春野菜に、ピザ用チーズをかけてふたをして溶けたら完成。とっても簡単ですよね。たっぷりのチーズと一緒になら子どもも食べてくれることが多いです。クリームソースと合わせてグラタンにするのも良いと思います。三つ目は、油で揚げることです! 春野菜は天ぷらにするのが定番ですよね。油で揚げることで苦味は軽減されます。天ぷらもいいですが、フライもお勧めです。フライにしてマヨネーズやソースをつけて食べれば、子どもたちも喜ぶごちそうになります。
苦味の強い春野菜ですが、デトックス作用があり、とても体には良いので、いろいろ工夫して、今しか味わえない春の味覚を楽しんでみてください!
(2024年4月20日付紙面より)
物流停滞、週刊誌遅れ (2024年問題 )
運送業の「2024年問題」の影響が、当地方にも及んでいる。新宮市千穂の本屋の荒尾成文堂(荒尾寔店主)で、多くの週刊誌の入荷が1日遅れとなり、発売日に都市部とのずれが生じている。
2024年問題とは、運送業、建設業、医師の三つの業種で、4月から時間外労働の上限規制が始まることに伴って生じる諸問題を指す。特に運送業は、これまでのように残業ができなくなる上に、昨今の人手不足でドライバーも少なく、物流の停滞が起こると懸念されていた。「稼げなく」なることで就職希望者が減るとも予想されていた。
荒尾成文堂では、週刊新潮や週刊文春、週刊現代、週刊ポスト、女性自身、女性セブンなどの主要週刊誌の多くが、1日遅れの入荷となった。配達を待つお客からの問い合わせが相次いだため、発売が遅れる週刊誌のリストを作って配布し、理解を求めたという。
荒尾店主(79)は「雑誌には発売日が書いてあるのに、実際の発売は1日遅れに。これが都市部では発売日そのままに発売で、地方だけ遅れる。今後はさらに変動して、2週に1回などになっていくのではないか」と不安を語る。
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一方で運送業の現場では、創意工夫で乗り越えようと努力を続けている。新宮市五新の新宮運送(山本言代表取締役社長)は今を見越して3年ほど前に、約30年付き合いがあった食品メーカーとの取引を停止。山本社長(48)は「労働時間(上限)を守るためには、やめざるを得なかった」と明かす。
さらに、後部扉だけでなく左右側面からも荷物が出し入れできる、ウイング車の冷凍トラックを昨年4月に導入。通常は混載が不可能な冷凍、チルド、常温を同時配送できる技術を確立していたこともあり「以前は複数のトラックとドライバーが必要だった輸送が1台1人でできるようになった」という。
しかし、越えられない壁もある。「荷主が人手不足でフォークリフトの運転手が足らない。荷待ちで4、5時間の待機もある」とこぼす。
運賃についても「地元の運送会社にはなかなか値上げは難しい。もう少し考えてほしい」と話した。
(2024年4月12日付紙面より)
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インバウンドにも伸び (那智勝浦町 )
那智勝浦町は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録20周年を記念し、10日にJR紀伊勝浦駅前と大門坂駐車場の観光案内所に店舗幕、那智勝浦インターチェンジと町役場に横断幕を設置した。
20周年の機運を高めようと制作を進めてきたもので、外国人観光客が多いこともあり、日本語と英語を併記した。今後は各所に「のぼり」も設置する予定。
JR紀伊勝浦駅前の観光案内所では現在、インバウンド(訪日外国人観光客)を中心に利用者が急増。2月は計565人、週末でも60~80人の利用だったが、3月下旬の春休みシーズンからは連日100人以上、多い日には190人の利用が続いている。
国別では、もともと多かった中国に加え、3月以降は欧州や米国、オーストラリアが伸びている。その他、南米や東南アジア、アフリカ地域などからの旅行者もおり、従来よりも多様化が見られるという。
特に欧米諸国からは徒歩で移動する旅行者が多く、那智山エリアだけでなく、町歩きや飲食店利用のニーズも高い。
那智勝浦観光機構(NACKT)は「このまま秋の行楽シーズンまで高い水準でつなげていきたい。一方で、7月の世界遺産登録20周年や那智の火祭りなど、夏シーズンの混雑への心配も。今から準備をし、多様化するニーズに対応できるようにしていきたい」と話していた。
(2024年4月12日付紙面より)
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ワイワイ♪運動教室開始 (古座川町 )
古座川町が8日、高池にある町民体育館を会場にして「ワイワイ♪運動教室」を開始した。小学生以上の町民を対象にし、通年で毎月第2、4月曜日午後7時~8時に開く計画。参加無料で、興味がある人は町健康福祉課(電話0735・67・7112)まで。
町民の運動習慣による健康維持を促す目的で健康推進事業(夜間運動教室)を展開している同町。本年度はこれまで以上に幅広い世代に参加してもらえるよう内容を見直し、3種類(リフレッシュ〈部分運動〉、レクリエーション〈全身運動〉、短期集中・体ひきしめ〈エアロビクス〉)6教室を定例実施するとしている。
「ワイワイ♪運動教室」は本年度新規導入のレクリエーション教室で、この日は初実施。小学生を中心に家族らも含め45人が参加し、楽しく体を動かす時間を共有した。
講師は健康運動指導士の杉浦資史さん。じゃんけんやかけっこを取り入れたウオーミングアップを経て、即席4チーム対抗のドッジボールや同8チーム対抗のゲームに挑戦して体を動かした。杉浦さんは気兼ねせずチャレンジするムードメイキングに努めつつ、判断力や瞬発力など運動にはそれぞれに身体向上の効果がある点を紹介して体を動かすことの大切さを印象づけるなどした。
3種類6教室はいずれも健康づくりイメージキャラクター「あゆ美ちゃん」によるアピールで浸透している町いきいきポイント対象事業で、そのスタンプ台紙が満了すると指定店舗で使える商品券1000円分が同課からもらえる。6教室は定例(基本隔週実施)となっていて、定期登録だけでなくお試し参加(1回参加)もできる仕組みになっている。問い合わせは同課まで。
(2024年4月12日付紙面より)
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新宮神社「さくら祭り」
熊野速玉大社(上野顯宮司)の境内にある新宮神社の例祭「さくら祭り」が3日、営まれた。大社関係者ら約20人が参列。サクラの枝を玉串として神前にささげ、春の訪れを祝った。
新宮神社は1907(明治40)年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前社(わたりごぜんしゃ)の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。
通常は新宮神社の前だが、雨天のため拝殿で祭典は行われた。上野宮司が祝詞をささげ、巫女が「浦安の舞」を舞った。
上野宮司は「自然の中にある尊いものを感じ、畏れかしこみ祭ったのが神道の発祥。日本の心は四季の移ろいと共にある。四季それぞれに祭りがあるのは幸せなこと」などと語った。
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新宮神社と同じく神武天皇を祭る、新宮市の渡御前社(通称・神武社)でも例祭があった。境内のサクラは満開だが雨天だった。神武社保存会(田花操会長)の役員や地域住民など約30人が参列。地域の平穏などを願った。
熊野速玉大社の末社である渡御前社は、神武天皇が八咫烏(やたがらす)に導かれ、熊野から大和へ入った時の頓宮跡という伝説がある。先述した神社合祀令で熊野速玉大社内に合祀され、社殿はなくなっていたが、1971(昭和46)年に再建された。例祭は神武天皇の崩御日とされる4月3日に、毎年営まれている。
熊野速玉大社の神職が斎主を務め、式典を行った。雨天のため餅まきは中止となった。
田花会長は「能登半島地震をはじめ自然災害が身近で、いつ起こるか分からない。そういうことにならないように祈った」と話した。
(2024年4月4日付紙面より)
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サロン「陽だまり」新行事 (古座川町 )
古座川町高池の下部区内にある常設型サロン「集いの場陽だまり」が1日、行事「懐メロ体操、脳トレ」に取り組み始めた。基本月曜日の午後1時30分に開くとし、気軽な参加を呼びかけている。
このサロンを運営する町社会福祉協議会見守り員主導で前年度まで脳トレの集まりを実施。その参加者から「頭だけでなくちょっとした運動で体も動かしたい」という声があり、年度替わりの節目に合わせて改善した。脳トレにつながりそうないい体操はないかと探したところ懐メロ体操が人気だと知り、取り入れることにしたという。
初実施のこの日は11人が参加。まずは準備運動として同体操を1曲こなし▽赤白旗揚げ▽文字並べ▽都道府県クイズ―といった脳トレメニューをこなした後に4曲続けて体験した。
今回は椅子に座ったままできる内容を紹介し、参加者は聴き覚えがある曲の体操は口ずさみながら挑戦した。見守り員の久保由美子さんは「体操についていくのが大変なときは、口ずさんでみるだけでも元気が出てくると思う。家にいるとじっとしてしまいがち。若い頃に親しんだ名曲で気を高めて体を動かす習慣を楽しく広めていきたい」と今後目指すところを語った。
基本月曜日としているが、類似の行事や見守り員常駐状況との兼ね合いで実施しない日がある。今月は8日(月)と30日(火)に実施予定で、以降は月ごとの予定表で実施の有無を伝えるという。
同サロンは町津波避難総合センターそば(町複合センター1階)で平日の午前10時~午後4時に開設していて、行事のほか随時脳トレーニング、見守り員や立ち寄った人同士での地域交流(茶話)ができる。利用は無料で、買い出しの延長で立ち寄る想定により希望すればオークワ古座川店―同サロン間で車両送迎もしてもらえる。問い合わせは同サロン(電話0735・67・7345)まで。
(2024年4月4日付紙面より)
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下里とも子ガーデン (那智勝浦町 )
那智勝浦町下里の「下里とも子ガーデン」(岩本カナエ代表、10人)では春の花が見頃を迎えている。1日は会員らが花の手入れをした。岩本代表は「花壇の休息所に座って花を眺めていると時間を忘れます。無料で開放しています。ぜひ見学に来て」と話す。
円形に植えられたピンクパンサーが、無数の小さな花を付け、ネモフィラの花が淡い青色を添える。少し背の高いストロベリートーチがグリーンの半円を描くように植えられ、所々にチューリップの花が顔を出し、色のアクセントを付けている。岩本代表によると会員が自由な発想で植えたという。「これからはゴテチアの花が見頃になるね。ジニアをどこへ植えようか」。会員たちはおしゃべりを楽しみながら作業を進めていた。
花壇は、所有者だった故・笠松朝子さんの遺志を受け継ぎ、地域の人たちがボランティアで維持してきた。四季折々の花が楽しめ、町内外からの来場者も多い。昨年3月には待望の休憩所が完成。11月には「全国花のまちづくりコンクール」団体部門で入選し、努力賞の表彰を受けた。
会員の一人は「作業の中で花作りのいろいろなことが学べました。花が好きな人は訪れてみて」と話していた。
(2024年4月4日付紙面より)
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7日まで滞在して交流 (新宮市 )
新宮市の姉妹都市である米サンタクルーズ市(サ市)からの、中高生などの訪問団17人が3月30日に来新し、市福祉センターでホストファミリーと面談した。互いに紹介を行い、親交を深めた。訪問団はホスト宅に宿泊し、7日(日)まで滞在する。
両市は、1974(昭和49)年に姉妹都市関係を締結。訪問団の相互派遣などを通して友好関係を築いてきたが、コロナ禍の影響で中断。今回は2019年4月以来、5年ぶりのサ市からの訪問となった。13歳から17歳の14人と、引率者3人が訪れた。
訪問団は1人ずつ自己紹介、ホストファミリーは世帯ごとであいさつを行った。続いて訪問団は宿泊先のホストファミリーと共に着座、会話を楽しんだ。熊野比丘尼(びくに)の装束をまとった市観光協会登録ガイドの福辻京子さんによる、英語での熊野曼荼羅(まんだら)の絵解きも行われた。
訪問団は今後、市内の世界遺産や観光名所を巡ったり、さまざまな伝統文化を体験したりしながら過ごす。5日(金)には市福祉センターで盛大なフェアウェルパーティー(送別会)も行われる。
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訪問団は1日に市長表敬訪問を行った。市役所で田岡実千年市長と面談した。田岡市長は「長い距離をお疲れさま、ようこそ。お越しいただき歓迎します。今年は姉妹都市となって50年の節目の年。そういう年に来てくれて、素晴らしい縁を感じるところです。新宮市をしっかりと感じて楽しんでもらえれば」と語った。
(2024年4月2日付紙面より)
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大阪大学の学生も協力 (那智勝浦町 )
熊野地方各地でサクラが満開を迎える中、那智勝浦町下和田の大泰寺(西山十海住職)で3月31日、「こども春祭り」が開かれた。大阪大学の地域×エンタメサークル「コネクト」の11人も運営に協力。春休み中の親子連れが大勢集まり、楽しい一日を過ごした。
春休み中の子どもたちに遊びの場を提供し、子育て中の保護者を応援しようと大泰寺が企画。コネクトは、大自然やグルメを満喫しつつ、行政や酒蔵、宿泊施設など地域と連携しながら地方創生を目指すサークル。2年ほど前から夏合宿で当地方を訪れ、西山住職らと交流しており、その実践の場として昨年夏に肝試しを開催。こども春祭りにも協力した。
朝から大勢の親子連れが境内を訪れ、スライムやスノードーム作りのワークショップに参加。普段は宿泊施設としている客殿も開放され、飲食ブースの地元野菜の料理や焼き菓子、ドリンクなどを楽しんでいた他、満開のサクラの木の下でお弁当を広げる姿もあった。
家族4人で訪れた村瀬杏梨さん(12)は「スライムやスノードーム作りが楽しかった」と笑顔。
コネクト代表の天﨑由人さん(20)は「思っていたよりも大勢の人が来てくれて驚いた。サークルの次の世代の子たちにも自分たちの経験を伝え、今回参加してくれた子たちも経験を持ち帰って成長につなげてほしいと思う。自分たちの活動で、那智勝浦町にいい影響があればいいなと思う」と語った。
西山住職は「晴れて良かったです。昨年夏の肝試しにも予想以上に人が来てくれたということもあり、今後も協力が得られるなら、一緒にいろいろなことを企画していきたい」と話していた。
(2024年4月2日付紙面より)
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町内のソメイヨシノ各名所 (古座川町 )
古座川町佐田で実施中のイベント「桜フェア」が期間半ばに差しかかった。3月30日のソメイヨシノは木によってばらつきがあり、全体としてちらほら~八分咲きの段階。序盤の雨天から一転して好天に恵まれたこの日は事前登録した5店舗が出店し、地内に人出の華やぎを誘った。
コロナ禍前にあったさくら祭りに代わるイベントで、実施期間は3月23日から4月7日(日)までの16日間。舞台企画はないが開花時期の趣向として定着しているちょうちん飾りは引き継ぎ、午後6時~9時に点灯して夜桜鑑賞の風情も添えている。事前登録した出店希望店舗数は7。便宜上出店予定日を公表し、午前9時~午後4時の時間帯で随時出店をしている。
会場一帯の七川ダム湖畔は日本さくら名所100選の一つに数えられ、主に樹齢数十年のソメイヨシノが湖畔の外周に沿って並ぶ。期間序盤の週末は雨天で開花前だったが、中盤の週末は前述した通り。天候不安定の予報が出ているが6日(土)、7日に花も人も最盛になりそうな状況だ。
3月30日現在、ソメイヨシノの並木があり宴の場としても人気がある蔵土多目的広場は全体として開花前~三分咲きで、七川ダム湖畔と並んで次の週末が花見のピークとなりそう。他方、町内でも先駆けて咲き進む一枚岩前は五分咲き~散り始めに達し、天候が回復した3月29日から多くの花見客が訪れ鑑賞やスマートフォンなどで撮影するなどして花盛りに親しんでいた。
(2024年4月2日付紙面より)
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マクドナルド・トーナメント (学童軟式野球 )
三輪崎剣道クラブが体験会 (新宮市 )