ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:81件の記事がありました
【検索ステータス】 
2020年09月27日
1 コロナ終息と温泉郷繁栄祈る 熊野本宮大社で「献湯祭」 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で26日、献湯祭が営まれた。熊野本宮温泉郷(川湯、湯の峰、渡瀬)の18軒の旅館・民宿などの代表者たちが一番湯をささげ、自然の恵みに感謝するとともに温泉郷の繁栄を祈った。

 熊野本宮観光協会(名渕敬会長)が主催。今年で42回を数える。朱塗りのたるを手にした旅館のおかみらが、新型コロナウイルスの終息や温泉郷の繁栄などの願いを込めて、本殿前に置かれた大たるに一番湯を注ぎ込んだ。今年はコロナ感染拡大防止の観点から、毎年恒例の温泉コーヒーの振る舞いは中止となった。

 本宮町の観光客数は、2011年は紀伊半島大水害の影響で100万人を割ったものの翌年以降回復。18年には台風20号により川湯地区の大塔川が氾濫し川湯温泉街では甚大な被害を受けたが、昨年3月に復興を遂げた。昨年は宿泊客14万5778人(前年比2万6019人増)、日帰り客173万4100人(同23万4900人増)の計187万9878人(同26万919人増)だった。

 九鬼宮司は「コロナの影響で多くの人が四苦八苦しながら観光客を迎える対策を講じていると思う。あと数カ月で新たな年を迎える中、同大社でも多くの人に安心安全に本宮町にお越しいただくために対策を考えている。三つの温泉郷含め、まちのつながりが強くなると信じている」。

 同大社は未来へ向かいスタートする場所であるとし「いろいろなことがあると思うが神様に手を合わせ、スタートを切っていただく機会としてほしい」とあいさつした。

 名渕会長は献湯祭の斎行に感謝を述べ「ありがたいことに少しずつ観光客が戻ってきている。温泉郷では安心安全対策を万全に整えている。熊野本宮大社でよみがえり・再生を願い、温泉郷で体を清めてゆっくりしていただければ」と思いを語った。

(2020年9月27日付紙面より)

一番湯を大たるに注いだ=26日、熊野本宮大社
2020年09月27日
2 大雨で町道破損
 一時的に断水する世帯も  (那智勝浦町 )

 1時間当たりの最大雨量が109㍉を記録した那智勝浦町市野々地区で25日、水かさの増えた天女(あまめ)川支流の水勢により町道の一部が破損した。その際に道下を通っていた水道管も壊れたため、一時的に断水となった。

 近所に住む70代男性は「これだけまとまった雨が降ったのは紀伊半島大水害以来だと思う。すごい量の雨だったので、水が越えて流れ出しそうな予感はあった」と話した。

 同町水道課によると、同日午前10時30分ごろに道幅約1㍍の町道が、直径7㍍、高さ4㍍にわたり水によって崩れ、近隣の約10世帯が断水したという。11時ごろに破損箇所を発見し、水道業者が応急的な修理を行い、午後2時に復旧した。

 建設課は、25日時点では破損した町道の工事や道の復旧見込みは未定だと見解を示した。

 また、この雨で同町井鹿、湯川、宇久井、天満地区などが冠水した。同課が安全のためにバリケードを設置したが、水が引いたため夕方には全てを撤去した。

 県の発表によると、この日の累積雨量は同日午後3時30分現在、市野々地区で209㍉、新宮市高田で296㍉を記録したという。

 また、住家被害は床上浸水が新宮市田鶴原地区で1件、串本町田子地区で1件が報告されている。

(2020年9月27日付紙面より)

水の勢いで破損したとみられる町道=25日、那智勝浦町市野々
大量の水が流れ込んだ市野々地区(読者提供)
2020年09月27日
3 初の全校行事で青春謳歌 新宮市・那智勝浦町で体育祭 

 那智勝浦町立那智中学校、宇久井中学校、下里中学校、新宮市立城南中学校、光洋中学校の5校で26日、体育祭が開かれた。新型コロナウイルス感染拡大や前日の大雨により開催が危ぶまれていたが、当日は天候も回復し、生徒たちは本年度初の全校行事で青春を謳歌(おうか)した。

 那智中学校(岡史博校長、生徒149人)のスローガンは「必笑(ひっしょう)」。新型コロナに負けず、勝っても負けてもみんな笑顔で体育祭を終えようという思いを込めた。

 岡校長は「思うように練習できず、もどかしい思いをしたこともあると思う。今日は昨日の自分を乗り越え、120%の力を出して頑張ってください。君たちにはできます」と激励。生徒を代表して山本光優さんが宣誓し、4ブロックに分かれて熱戦を繰り広げた。保護者らもたくさんの声援を送り、子どもたちの姿をカメラに収めていた。

 各校開催時間を半日に短縮し、開会式でのマスク着用や休憩テントの分散、保護者の人数制限などさまざまな感染防止策を取った。なお、新宮市立緑丘中学校は大雨によるグラウンド状態悪化のため、翌27日に延期した。

(2020年9月27日付紙面より)

山本光優さんが宣誓=26日、那智勝浦町立那智中学校
2020年09月27日
4 全力で競技に取り組む
 第34回新人陸上競技大会  
2020年09月27日
5 行政相談の仕組み学ぶ  福祉センターでリモート研修会  (新宮市 )
2020年09月27日
6 マルバチシャノキの実  阿須賀神社で鮮やかに色づく  
2020年09月27日
7 彩雲祭で並んだ力作展示  26、27日、新宮市福祉センターで「新高展」  
2020年09月27日
8 子どもたちの力作並ぶ  27日まで、熊野を描こう絵画展  (新宮市 )
2020年09月27日
9 土砂崩れ、冠水など発生  大雨による被害明らかに  
2020年09月27日
10 紹介状がない場合内科などで定額負担金を徴収  紀南病院で10月1日から  
2020年09月27日
11 クルマギクの花  新宮市熊野川町  
2020年09月27日
12 お悔やみ情報
  
2020年09月24日
13 「来年は盛大にしたい」
 規模縮小して宇久井神社例大祭  (那智勝浦町 )

 海上安全や豊漁、地域の繁栄などを祈願する那智勝浦町の宇久井神社(男成洋三宮司)例大祭が20日、本殿で営まれた。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から神輿(みこし)の渡御行列や御船による海上渡御などを取りやめ、規模を縮小して式典のみを斎行した。

 例大祭は毎年、多くの人々でにぎわう伝統の地域行事。例年、祭り前から獅子舞や中学生による御船の練習もあり、氏子や地域住民が協力し、渡御通路や御旅所(おたびしょ)の清掃奉仕活動に取り組んでいる。

 今年は新型コロナの影響から、祭典委員会で協議の結果、宵宮祭・本宮ともに規模を縮小した。

 当日は神職や祭典役員、党家(とうや)講など関係者のみが参列。コロナ終息や来年の例大祭への思いを胸に玉串をささげ祈願した。続いて、秋葉会(梶誠仁会長)と宇久井青年会(柴原寛会長)による勇ましい獅子神楽が奉納された。

 熊野那智大社から林美喜(よしき)権禰宜(ごんねぎ)ら神職2人が出仕。式典後の神酒拝載(しんしゅはいたい)で林権禰宜が「今年はコロナの関係で渡御祭と還御祭を省略させていただきご奉仕させていただいた。来年はより盛り上がる例大祭を斎行できるようにお祈りさせていただきました」と述べ、一同が乾杯した。

 祭典委員長の亀井二三男さんは「コロナの感染拡大から今年は祭りを中止するかを祭典委員会で協議し、宵宮や本宮にしぼって斎行させていただいた。できれば小・中学生の神輿や御船はやらせてあげたかったが、苦渋の選択で今回に至った」。

 今年の例大祭と来年については「まず無事に終えることができ、喜びを感じている。来年はコロナと付き合う中で盛大にしたい」と語った。

(2020年9月24日付紙面より)

秋葉会が獅子神楽を奉納=20日、那智勝浦町の宇久井神社
宇久井青年会も奉納した
2020年09月24日
14 指導の確立と普及目指す
 県宇宙教育研究会が発足  (串本町 )

 モデルロケット(アルファ3)などを用いた指導方法の確立と普及を目指す県宇宙教育研究会(木皮享会長)が19日、串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家で設立総会を開いて発足した。

 国内初の民間ロケット発射場を有することとなった県域において、子どもたちがモデルロケットや水ロケットの制作と打ち上げを通して仕組みや原理への理解を深め、科学のすごさを体感する指導方法を見いだすことが同研究会の掲げる目的。

 発足時会員数は17人で、会員は教員(指導主事を含む)。本紙関係では新宮高、串本古座高、新宮市立光洋中、那智勝浦町立色川中、串本町立串本中、同大島小の教員6人が参加している。

 全国大会優勝を経て2010年と19年に世界大会「Can Sat」へ進出した実績を持つ桐蔭高の科学部顧問・藤木郁久教諭が事務局長を担当。その手腕は学校だけでなく県内の教育全般で生かすべきと推す木皮享校長が会長を担う形となっている。

 第一歩は民間ロケット発射場がある串本町から―。そのような思いで会場を選んだ設立総会ではまず会則を定めて本年度の執行部員を決め、本年度の活動内容と予算を承認した。藤木事務局長が桐蔭高科学部の活動や自身の指導者としての歩みを伝え、この研究会をJAXAの養成を受けた教員で結成するグループ「スペースティーチャー和歌山」の実績をステップアップさせて学校教育や社会教育へ広げる場にしたいことを示唆。木皮会長は18日に実施した町長表敬時に望楼の芝を大会地などで使用するため所有者の潮岬財産区と交渉する取り次ぎを求めたことなどを補足説明し、そのような活動も同研究会の一端として軌道に乗せたいとした。

 当面の活動は10月3日(土)に缶サット甲子園和歌山地方大会、18日(日)に県立白崎青少年の家で藤木事務局長による実指導を見学。12月5日(土)に県立潮岬青少年の家で現会員による子ども対象のモデルロケット体験会を開く予定。木皮会長は並行して会員の裾野を発射場のある串本町と事務の中核がある和歌山市から県域へ広げることも見据えている。

  □     □

総会の前後で資格取得研修など実施



 同研究会は総会の前後で、日本モデルロケット協会が発行するライセンスの取得を目的とした研修なども実施した。

 このライセンスは、自身で同ロケットを打ち上げるために必要な知識と技術を認めるもの。指導者の資格を持つ藤木事務局長が講師となり、新規取得を目指す会員や同伴の家族、藤木事務局長の指導を求めた米航空宇宙局(NASA)主催大会「スペースアップスチャレンジ」出場を目指すメンバー約20人が受講した。

 藤木事務局長は18日夜半に同ロケットの原理など基本知識を座学で伝えて試験をし、以降はA8―3エンジン1本で飛ぶ同ロケットキットの制作を指導しエンジンを組み込んで打ち上げるまでの経験を託して取得の門戸を開くなどした。

 会員は資格取得研修後、日本宇宙少年団の遠藤守専務理事(スペースワン株式会社最高顧問)によるリモート講演も受講するなどした。

(2020年9月24日付紙面より)

県宇宙教育研究会設立に当たりあいさつする木皮享会長=19日、県立潮岬青少年の家
藤木郁久事務局長指導の下でモデルロケットを打ち上げる会員
2020年09月24日
15 早めのライト点灯と反射材を
 秋の交通安全運動初日に啓発  (紀宝署 )

 「秋の全国交通安全運動」初日の21日、熊野市紀和町の道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」で紀宝警察署と紀宝地区交通安全協会、南牟婁郡交通安全対策協議会による広報啓発活動があった。新型コロナウイルス対策としてマスクとフェースシールドを着用し、テーブルに置いた啓発物品を持ち帰ってもらうなどして、道の駅利用者に運動の周知を図った。

 運動の重点は▽子供を始めとする歩行者の安全と自転車の安全利用の確保▽高齢運転者等の安全運転の励行▽夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止―の三つで、同署では30日(水)までの期間中、園児や児童を対象とした交通安全教室、シートベルト着用推進モデル事業所の指定などに取り組む。

 同署によると、20日現在、県内の交通事故は3万4321件(前年同期比6932件減)。人身事故は2114件(同523件減)、死亡事故は52件(同1件増)で53人(同1人増)だった。管内では総事故203件(同31件減)のうち、人身事故は16件(同3件減)で死亡事故は発生していない。

 地域交通課の横山哲也課長は「管内では9月中、人身事故の発生はなかったが、高齢者の事故が多い。車両は早めのライト点灯、歩行者は反射材の活用、明るい服装をお願いします」と話していた。

(2020年9月24日付紙面より)

交通安全運動の周知を図る啓発活動=21日、熊野市紀和町の道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」
2020年09月24日
16 コロナ終息願い厳かに
 下里神社例大祭・神事斎行  (那智勝浦町 )

 建御名方神(たけみなかたのかみ)を主祭神とする那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)で20日、秋の例大祭の神事が営まれた。同神社の総代役員6人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事などを願った。

 祭りは五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全、商売繁盛などを願って行われ、毎年地域住民らでにぎわうが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小。境内で披露されている伝統の獅子舞奉納や餅まき、町を巡行する神輿(みこし)、手踊りなどの祭事は中止となった。

 厳かな雰囲気の中、山本宮司が神事を執り行い、祝詞を奏上。参列者が順番に玉串をささげていき、一日も早いコロナウイルスの終息を祈念した。

 山本宮司は「コロナの影響により大幅な縮小を余儀なくされ、残念ではありますが滞りなく営むことができました。地域の方々はじめ、全ての人がマスク着用や3密を避けるなど、それぞれができる対策に努めて終息に向けさらなる意識を強めていただきたい。来年こそは、勇壮で活気のある祭りを再び営むことができるよう願っています」と話していた。

(2020年9月24日付紙面より)

さまざまな願いを込め営まれた神事=20日、那智勝浦町の下里神社
参列者が玉串をささげた
2020年09月24日
17 下川芳美さんが優勝
 令和2年度クラブ選手権競技  (日本ダイヤモンドゴルフ倶楽部 )
2020年09月24日
18 23人が昇級
 剣道級位審査会  
2020年09月24日
19 9月定例会一般質問(終)  串本町議会  
2020年09月24日
20 災害対策やし尿処理など議論  太地町議会一般質問  
2020年09月24日
21 浮島衆院議員が訴え  県内各所で「防災月間」記念演説会  (公明党和歌山本部 )
2020年09月24日
22 認知症は進行性の病気  赤木地区でいきいきサロン  (新宮市熊野川町 )
2020年09月24日
23 カワゼンゴの花が咲く  熊野川・北山川の固有種  
2020年09月24日
24 「環境学習にもつなげたい」  渚の会がブルービーチを清掃  (那智勝浦町 )
2020年09月24日
25 色合い豊かな「ちぎり絵」  さつきサロンで作品作り  (紀宝町 )
2020年09月24日
26 安全で安心な三重目指し  熊野子ども見守り隊も参加  (キックオフ大会 )
2020年09月24日
27 紀宝トレジャーズが優勝  準優勝の有馬と県大会へ  (少年野球 )
2020年09月24日
28 お悔やみ情報
  
2020年09月19日
29 国立公園の適正管理目指し
 環境省が改善措置を回答  (総務省 )

 環境省近畿地方環境事務所は14日、総務省近畿管区行政評価局(山内達矢局長)が管内の3国立公園(吉野熊野、山陰海岸および瀬戸内海国立公園)について必要な改善措置を講じるよう通知した件に関して回答を行った。17日に同局が公表した。

 同局は3国立公園について、昨年5月から今年1月にかけて「誰もが安全で利用しやすいものとなっているか」との観点から現地の実情や関係機関の取り組みなどを調査。和歌山、奈良、兵庫の3県内6市町村(本紙エリア内では新宮市、那智勝浦町、太地町が該当)を調査対象とし、取りまとめた結果を環境省近畿地方環境事務所に通知し、必要な改善措置を講じるよう求めていた。

 調査では「公共標識において多言語対応されていたのは637基中301基」「公共標識が老朽化し、情報が読み取れないものなどが46事例」「公衆トイレまでの通路に段差があり支障を来すなどユニバーサルデザイン化に関して不十分(22事例)」「立ち入り・転落防止柵が破損。倒木により通行に支障などあり(24事例)」などが発覚した。

 通知に対し環境省は▽環境省が設置した公共標識について、計画的に多言語対応するとともに、新たに点検実施要領を作成し、これに基づく点検を実施▽地域の連絡協議会の場や文書を通じて、多言語対応や不備があるものが是正されるよう地方公共団体などに助言▽環境省が設置した公園施設について、新たに点検実施要領を作成し、これに基づく点検を実施▽危険な状態で放置されている公園施設を修繕―などの措置を実施していく構えを示している。

 回答を受け、同局は「すでに改善済みの箇所もあり、今後の措置などについても公文書で回答いただいたので信用したい」と話している。

  □     □

 国は2013(平成25)年、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」(観光立国推進閣僚会議)により、国立公園を含む自然公園などについて、外国人目線に立った多言語対応の改善、強化を図る方針を打ち出していた。

 25(令和7)年の大阪・関西万博の開催が予定されている近畿地方では、国内外の観光客の増加が見込まれる中、管内3国立公園においても各種の取り組みを着実に実施することの必要性が求められていることから、当局は3国立公園内の代表的な利用ルート(総延長約80㌔)とルート上の利用拠点において現地の実情を調査していた。

(2020年9月19日付紙面より)

市によって応急処置が施された高野坂の転落防止柵。市は現在、設置者である県に対して修繕に関して要望を行っている=18日、新宮市
2020年09月19日
30 採用目指し最終プレゼン チームナンバーワンも決定 (武者修行(R)プログラム)

 大学生向けグローバル研修を展開する株式会社旅武者(遠藤まさみ代表取締役)=東京都=は、1日から始まった「地方創生イノベーション武者修行(R)プログラム」の総仕上げとなる最終プレゼンテーションを13日、那智勝浦町の体育文化会館で実施した。

 この日は堀順一郎町長や那智勝浦観光機構(NACKT=ナクト)の村井弘和事務局長らも駆け付け、同プログラムに参加した大学生のプレゼンに耳を傾けた。投票の結果、生まぐろによる新商品開発チーム「とぅな」の「とぅ~ナツ」と、お土産新商品開発チーム「ステーキハウス」の「なまぐろちゃんハンカチ」が採用された。また、4チームの中から「とぅな」がチームナンバーワンに選ばれた。

  □     □

■効果測定の様子



 中間プレゼンを終えた各チームは課題解決などに向き合い、試行錯誤しながら11、12日に同町築地のにぎわい市場で実際に販売などを行う効果測定に取り組んだ。

 「とぅな」は甘じょっぱく、冷めてもおいしい食べ歩き商品として、ドーナツ生地で揚げた生まぐろのドーナツ「とぅ~ナツ」を、「ステーキハウス」はご当地感を盛り込んだ愛らしいマグロのイラストと町名が入った「なまぐろちゃんハンカチ」を、「まぐろーん」は生まぐろの食べ方などが27通り楽しめる「27種ど~ん」を販売した。

 「かいゆう」は観光客に知られていないお蛇浦(じゃうら)遊歩道などの名所や付近のカフェなどの情報をまとめたマップ「那智勝浦の秘蔵スポット」を観光客らに説明しながら配布した。

 「かいゆう」の的羽佑菜さん(横浜国立大3年)は「自分たちがやりたいことや伝えたいことを考えた途端にチームや計画が進み出した。この経験を生かして今後はやりたいことに踏み出したいと思う」と語った。

  □     □

■最終プレゼンでは



 13日は午前中ににぎわい市場で審査員による試食があり、午後から体育文化会館で最終プレゼンテーションが行われた。審査員はファシリテーターの吉田亮介さんとNACKTの堀千寿子さん、にぎわい市場の理事で片原魚店の片原茂晴さんが務めた。

 各チームが開発商品を懸命にプレゼンし、審査員が課題指摘やアドバイスを行った。投票は学生やファシリテーター、審査員がスマートフォンで実施した。

 集計後、吉田さんが採用商品の結果とチームナンバーワンを発表。商品が採用された「ステーキハウス」の水谷海人さん(慶應義塾大2年)、小豆澤希美さん(大阪市立大3年)、伏見こみちさん(立教大3年)、本木まつりさん(法政大2年)は健闘をたたえ合った。

 商品採用とナンバーワンに選ばれた「とぅな」の瀬戸新さん(桃山学院大3年)、光吉崇さん(桃山学院大3年)、堀江智子さん(創価大3年)、齋藤芽翠(めみ)さん(岩手大2年)には賞状が贈られ、涙を流す学生の姿も。

 瀬戸さんは「このメンバーじゃないと成し遂げられなかった」、光吉さんは「3人がとても大好き。1位が取れて本当にうれしい」、齋藤さんは「このチームで1位が取れてうれしい。良い経験になりました」、堀江さんは「本気の素晴らしさを初めて知りました」とそれぞれ思いを語った。

 その後、ファシリテーターの平川徳好さん、髙野康さん、吉田さん、旅武者人財紹介事業部の東条智子さんが「自分を認めてあげてください」「全員が町を好きになってくれて良かった」「周囲の方々から学ばせていただいたことを忘れないでください」と学生にエールを送った。

 同社によると、開発された商品はにぎわい市場の各店舗に引き継がれ、今後販売される予定だという。

  □     □

※武者修行(R)プログラム

 株式会社旅武者のベトナム法人が運営する店舗で、全国から集まる大学生がチームを組み、新規ビジネス担当者として新商品・サービス開発やプロモーション企画を自らで考え、行動し形にして顧客に届けるリアルなビジネス体験学習プログラム。今年から日本国内で実施することとなり、地域や地域住民と関わる関係人口の増加や、武者修行修了生を中心とした関係人口ネットワークの構築を目指している。

(2020年9月19日付紙面より)

最終プレゼンテーションの様子=13日、那智勝浦町の体育文化会館
ナンバーワンに選ばれた「とぅな」の皆さん
2020年09月19日
31 有事に備えて技術教わる
 会員対象にし救命講習会  (古座川町観光協会 )

 古座川町観光協会(須川陽介会長)が13日、中央公民館で会員を対象にした救命講習会を開き会員や職員が初期救命技術の習熟に努めるなどした。

 イベントの主催や後援により町内で人の集まる場所へ出向くことが多い同協会。今秋から人気企画「古座川ウオーク&トレッキングツアー」の事務も引き継ぐなどその機会が一層増す中、急患発生時に率先して対処する意識と技術を身に付ける目的で同講習に取り組むことを決め、会員に参加を呼び掛けた。

 コロナ禍の情勢を鑑み定員先着12人で募集。当日は事務局の2人を含め9人が参加し、串本町消防本部の職員から周囲の安全確保や意識・呼吸の確認、人工呼吸や胸骨圧迫、自動体外式除細動器(AED)の手配や使用、といった一連の流れについてダミー人形を用いた実践を交えて教わった。

 今の初期救命実践時は新型コロナウイルスの考慮も必要で、助ける人の顔にタオルやハンカチをかけて胸骨圧迫時の呼気の拡散を抑えることや人工呼吸にためらいを感じた時は胸骨圧迫だけを続けるなどの点が斬新だったという。

 現在は定員を設けて開く形を取っているため、今後も受講の機会を重ね作って習熟の裾野を広げる考え。会員の中でさらに深く学びたいという思いがあれば相応の講習会も考えたいという。

(2020年9月19日付紙面より)

初期救命技術について教わる古座川町観光協会の会員=13日、古座川町中央公民館(同協会提供)
2020年09月19日
32 地震や津波から身を守ろう
 王子ヶ浜小で減災教室  (新宮市 )

 新宮市立王子ヶ浜小学校(山本眞也校長、児童340人)で18日、県の「出張!減災教室」があった。4年生53人が地震体験車「ごりょう君」で震度7の揺れを体験するとともに、津波から身を守る方法を学んだ。

 社会科の「自然災害から身を守る活動」の一環。ごりょう君は地震から村人を救った物語「稲むらの火」のモデルとなった濱口梧陵氏から名付けられており、社会科の教科書にも掲載されている。今年は濱口氏の生誕200周年に当たる。

 地震体験では、椅子に座った状態で南海・東南海・南海の3連動型地震を想定した海溝型地震の揺れを体験。初期微動に続いて大きな揺れが来ると、児童は手すりにしがみついて体を支えていた。震度7の時に重たいピアノがはねる映像を見ると、驚きの声が上がった。

 児童は「体が飛びそうだった」「最初は大丈夫と思っていたけれど、怖かった」「30年以内に起こるといわれているが、今この瞬間起こったら大変なことになる」と感想を話していた。

 午後には東牟婁振興局による講座が行われ、地震や津波に関する基礎知識を学んだ。

(2020年9月19日付紙面より)

椅子に座って揺れを体験=18日、新宮市立王子ヶ浜小学校
2020年09月19日
33 トルベリーノが優勝
 ホップリーグ県大会東牟婁大会  
2020年09月19日
34 観光機構や防災について議論  那智勝浦町議会一般質問  
2020年09月19日
35 福祉・教育の追加議案可決  9月定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2020年09月19日
36 ナンバンギセル咲く  神倉神社の山門付近で  (新宮市 )
2020年09月19日
37 不審な郵便物に注意  新宮警察署が呼び掛け  
2020年09月19日
38 14議案承認して閉会  紀宝町議会定例会  
2020年09月19日
39 河口大橋上部、令和5年完成予定  紀宝町議会一般質問(終)  
2020年09月19日
40 国道42号、取り締まり重点に  第1回紀宝警察署協議会  
2020年09月19日
41 ヒガンバナが開花  古座川町  
2020年09月19日
42 串本沖停泊の帆船話題に  海技教育機構の「日本丸」  (串本町 )
2020年09月19日
43 9月定例会一般質問⑥  串本町議会  
2020年09月19日
44 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第20回】今日からできる食育  

 「食育」という言葉には、どうしても「無添加」や「オーガニック」というキーワードがついて回ります。これは誤解です。無添加やオーガニックや手作りが食育につながるというわけではありません。私が思う「食育」は「心の安定」と「食の自立」を目標としています。子どもたちにとって、食卓でのコミュニケーションは大切な精神安定剤だと思っています。大人と楽しく会話をしながら食べることは、子どもたちを前向きにするという研究結果もあります。そして、もう一つ大切なのが「食の自立」これは、いずれは食を自分で選択して、自分で調理し、生きていける力を付けるということです。これもまた心身を健康に保つために必要な力ですよね。食材を一緒に選んだり、お手伝いをしてもらったり、ということはすぐに浮かびますが、時間のない日々でなかなか難しいですよね? それは、予定のない休日にやるとして、私がおすすめするのが、食卓でのクイズです! これはお子さんの年齢によって内容は変わると思いますが、とっても簡単で最も取り入れやすい食育だと思うんです。

 幼稚園から低学年くらいのお子さんには、食材に関するクイズがいいと思います。例えば、かぼちゃの旬はいつでしょう?とか、大根の一番甘い部分はどこでしょう?とか。どんな風にできるかというクイズもいいと思います。土の中にできるか、土の上になるのか、木になるのか、など。食べている食材のことを知るいいきっかけになると思います。

 小学校中学年くらいからは、食べ合わせについてや、栄養のことをクイズにするのはいかがでしょうか? これはクイズにせずに、一緒に考えて調べるのもおすすめです。今はスマホ一つでなんでも調べられるので、ビタミンが多いのはどっちの食材か、とか、発酵食品はなぜ体にいいか、とか。あと、大豆に関するクイズもいいと思います。枝豆は若い大豆とか、豆腐も味噌(みそ)も醤油(しょうゆ)も大豆からできているなど、大豆はいろいろ形を変えるので、面白いですよね。食べ合わせは、揚げ物とキャベツとか、実は意味がある食べ合わせをクイズにするのもいいと思います。

 小学校高学年から中学生になると、調味料や味付けを当ててもらうのがおすすめです。「これには何が入っているでしょう?」というクイズは、お父さんも一緒に楽しめますよね。食卓が楽しい空気になること間違いなしです。

 食育はみなさんのイメージよりも、とても身近な教育です。気負わずに普段の食事のコミュニケーションツールとして活用してみてください。最後に少し宣伝になりますが、この「食育×クイズ」を広めようと、私は「しょくいずアカデミー」という「クイズ番組型食育イベント」を立ち上げました。また、レシピとクイズを動画にしたYouTube(ユーチューブ)チャンネルもありますので、ぜひ、お子さまと一緒にご覧ください。

(2020年9月19日付紙面より)

2020年09月12日
45 合理的配慮の提供に向け
 障害者用駐車場に屋根設置へ  (新宮市 )

 新宮市は、市庁舎の障害者用駐車場に屋根を設置する。9月定例会中の10日、市議会(久保智敬議長、15人)は「市庁舎障害者用駐車場屋根等設置工事」費用を含む一般会計補正予算を可決。令和3年3月末の供用開始を目標に事業を進めていく。

 事業に係る予算は、設計監理業務委託料、建設工事費合わせて1582万6000円。障害者のさらなる社会参加促進を目指すとともに、合理的配慮の提供を目的とする。

 現在の市庁舎は、「市民を守るための安心・安全な庁舎」をコンセプトに2017(平成29)年に完成。「和歌山県福祉のまちづくり条例」に則し、ユニバーサルデザインに配慮する形で建設が進められた。

 庁舎前の第1駐車場では障害者用駐車場2台分を入り口近くに優先的に割り当てているが、屋根を設置することによって雨にぬれずに来庁することが可能となる。なお、地中の庁舎設備の関係や建築基準法などの観点から、駐車場レイアウトは現在の場所から変更される見通し。

 事業化により、今後設計監理を行い、入札により工事請負業者を決定する。担当課では「3月完成は高い目標。遅くても6、7月には供用を開始したい。屋根が付けば庁舎に入るまでの間に雨にぬれることもなくご不便を掛けることもなくなるのでは」と話している。

(2020年9月12日付紙面より)

屋根を設け、さらなる社会参加促進を目指す=10日、新宮市役所
2020年09月12日
46 水中での動作を確認
 着衣泳法の訓練実施  (那智勝浦町消防本部 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は9日、同町の那智漁港で着衣泳法訓練を実施した。消防職員6人が参加し、水中での動きや救助方法などに取り組んだ。

 着衣で泳ぐ中で、どれだけ抵抗により動作が困難であるかを体験し、緊急時により迅速な救助ができるかを目的に実施した。準備運動を済ませた消防職員は水面確認をすると、救助服のまま順番に海へと着水。その後、救命胴衣を装着して泳ぎ、違いを比較した。

 浮輪やレスキューチューブなどを投げて救助する練習も行われ、消防職員は水難事故防止への意識を高めた。

 米川一弥消防士は「日頃から着衣泳法の勉強はしているものの、消防学校時代のカリキュラムで学んで以来の実践。卒業後は機会もなかったため、貴重な訓練でした。着衣時には、服が水を吸い込んで抵抗が大きくなるので非常に重たく、動きも制限されてしまうことを改めて実感した。緊急時に着衣での救助を行う場合には自分の限界を理解しておくことが大切。訓練を通じて知識と経験を深め、適切な救助に努めていきます」と話していた。

(2020年9月12日付紙面より)

着衣泳に取り組む消防職員=9日、那智勝浦町の那智漁港
浮輪などを使用した訓練も実施した
2020年09月12日
47 手作り模型で場所を案内
 和歌山県土砂災害啓発センター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町市野々にある和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)ではセンター周辺の地理が一目でわかる手作り模型を設置し、観光客の道案内に役立てている。

 同センターによると、大門坂駐車場の利用者や那智山を目指す観光客などが大門坂の入り口などへの経路を訪ねてくることが多いという。そのため、地図よりわかりやすい立体的なカラーの模型を8月末に職員らが作成した。

  □     □

■雲の模型や紙芝居展示も



 同センターでは土砂災害の発生の要因ともなる雨と雲の関係が分かる展示コーナーも開設。雨雲の模型と転倒ます型雨量計が設置されており、質問がある場合は職員が受け付けている。

 また、紀伊半島大水害の被災者で、水害の語り部を続ける防災士・久保榮子さんの手作り紙芝居のコピーも展示されている。水害当時の久保さんの体験や周囲の状況が克明に記された貴重な資料で、誰でも自由に閲覧できる。

 坂口所長は「観光客の皆さんの一助になればと思い職員が手作りし、ご案内させていただいています。また、久保さんの紙芝居をはじめ、雲の模型などもあるので興味がある方はぜひセンターに足を運んでいただければ」と語っていた。

 同センターの開館時間は午前9時から午後5時まで。問い合わせは(電話0735・29・7531)まで。

(2020年9月12日付紙面より)

手作り模型で案内=9日、那智勝浦町の県土砂災害啓発センター
防災士・久保榮子さんの紙芝居(コピー)が展示されており閲覧もできる
2020年09月12日
48 補正予算など可決し休会  新宮市議会一般質問③  
2020年09月12日
49 丸山由起さんがZINE刊行  写真通して地元企業を応援  
2020年09月12日
50 9月定例会一般質問②  串本町議会  
2020年09月12日
51 地滑り区間の復旧着工  工期は来年3月25日まで  (古座川町 )
2020年09月12日
52 保育所、幼稚園の在り方は?  幼児教育アンケートの結果  (紀宝町 )
2020年09月12日
53 絵本で夢を広げよう  「しんちゃんのほがらかトーク」  (熊野市 )
2020年09月12日
54 おじいちゃん、おばあちゃん「いつもありがとう」  はがきにメッセージと似顔絵  (鵜殿保 )
2020年09月12日
55 お悔やみ情報
  
2020年09月04日
56 子どもの見守りを強化
 「セーフティガードの日」を設定  (新宮警察署 )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は、下校時における子どもの見守り活動を強化しようと毎月第1、3水曜日を「セーフティガードの日」と定めた。初日の2日には同署で出発式があり、小畑署長から訓示を受けた署員らがパトカーや白バイに乗り込み同署を出発。管内で警戒活動に取り組んだ。

 2015年、紀の川市で小学5年(当時)男児が刺殺された事件をきっかけに、和歌山県では毎月1日と15日を「きのくに子ども見守り強化の日」と定め、警察官や地域住民らが連携し子どもらの登下校時の見守り活動を行っている。

 同署では、下校時や夕刻時に子どもが被害に遭うケースが多いことから「セーフティガードの日」を設定。今後、関係ボランティア団体や少年補導員、市立少年センター、那智勝浦青少年センターと連携を図り、主に小学校児童の下校時の警戒活動を強化していくという。

 出発式には署員25人、関係団体約20人が参加。小畑署長が「ボランティアの方々と連携し、子どものさらなる見守り強化を図りたい」などとあいさつした。この日は、パトカー5台、白バイ2台、覆面パトカー5台、青パト5台が約1時間にわたり子どもらの見守りを実施した。

 中村光利・生活安全刑事課長は、不審者目撃情報などが下校時に多いことに対し「不安を抱えている保護者の方も多い。見守り強化によって住民の方に安心安全を届けることができたら」と話していた。

(2020年9月4日付紙面より)

子どもの見守り強化に向け警戒活動に出発した=2日、新宮警察署
2020年09月04日
57 クジラの生態など学ぶ
 下里小で海洋教育  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で2日、海洋教育の授業があった。この日は、4年生8人が太地町立くじらの博物館学芸員の中江環さんから生物の特徴などについて教わった。

 同校では毎年行われている授業だが、人の体とつくりの変動を学ぶことを目的に本年度から形式を変えて実施。同教育を通じて地域に生息するクジラやイルカのことを知り、郷土愛などを深める狙いもある。

 中江さんは研究の世界には動物の仲間分けのルールがあり▽生まれ方▽呼吸方法▽体のつくり―を紹介。イルカの雄と雌の見分け方や出産時には頭からではなく、尾びれから出ること、母乳の栄養分は人間の約4倍であることを写真や人形を使って説明した。

 クジラが進化した歴史や骨格、歯の形の種類、イルカとの違いなどの解説もあり、子どもたちは時折「すごい!!」「少し怖い」などと驚きの声を上げながら中江さんの話に耳を傾けた。

 渡瀬瑠生君(9)は「普段、目にしないことが多くて驚いた。クジラやイルカのことが勉強できてよかった」。中江さんは「生き物に対して興味のある子どもも多く、意欲的に話を聞いてくれました。授業を通して関心を持ってもらい、命の大切さなどを理解してもらえれば」と話していた。

(2020年9月4日付紙面より)

生物の特徴などについて学ぶ児童=2日、那智勝浦町立下里小学校
中江環さん
2020年09月04日
58 国道42号の事故防止が課題
 21日から秋の全国交安運動  (南郡交対協 )

 南牟婁郡交通安全対策協議会(会長・大畑覚御浜町長)による委員会が2日、御浜町役場くろしおホールであり、21日(月・祝)から始まる「秋の全国交通安全運動」期間中の取り組みを協議した。

 運動は交通事故防止の徹底を図ることが目的で、期間は30日(水)までの10日間。重点に▽子供を始めとする歩行者の安全と自転車の安全利用の確保▽高齢運転者等の安全運転の励行▽夕暮れ時と夜間の交通事故防止と飲酒運転等の危険運転の防止―を掲げる。

 委員会には大畑会長、副会長の西田健紀宝町長、顧問で紀宝警察署の濱口裕史署長、両町の関係者ら約20人が出席。あいさつした大畑会長は「管内では国道42号での事故が多く発生している。42号の事故防止が最大の課題で、住民の皆さんへの交通安全啓発にご協力を」と呼び掛けた。

 濱口署長は県内と管内の交通情勢を報告。8月末現在、県内では3万1607件(前年同期比6508件減)の交通事故があり、49人(同2人増)が亡くなった。

 管内の総事故件数は188件(同38件減)で人身事故は16件(同3件減)、死亡事故は発生していない。人身事故の大半が国道42号で日中に発生しており、濱口署長は「8月は人身事故が増加した。引き続き、注意が必要」。飲酒運転やあおり運転は積極的に取り締まるとした。

 協議会では運動期間中、街頭啓発活動やシートベルト着用推進モデル事業所の指定式、広報啓発キャンペーン、交通安全教室などに取り組む。

(2020年9月4日付紙面より)

協力を呼び掛ける大畑覚会長(左)=2日、御浜町役場くろしおホール

2020年09月04日
59 新庁舎開庁は来年7月予定
 議会質疑受けて当局明かす  (串本町 )

 串本町が1日、サンゴ台地内で建設中の役場新庁舎を来年7月に開庁する予定であることを明かした。

 新庁舎建設工事は昨秋、くしもと町立病院奥に建設予定地を得て着工。現在は建物の外観が見て取れる段階になっていて、同日現在で本年度末の工事完了を見込んでいる。完了後は引き続き庁内ネットワークの構築や新規備品の搬入など環境整備を進め、受け皿が整ったところで現庁舎からの機能移転となる。

 同町は完了後開庁までの準備にかかる予算を本年度一般会計補正予算〈第7号〉案において計上。同日から始まった同町議会9月定例会に上程して審議を求め、清水健太郎議員から準備予算の背景にあるスケジュールの確認を求めるなどの質疑を受け田中正文総務課長が田嶋勝正町長の承諾をその場で得て現在の考えを明かすに至った。

 その内容によると、来年6月末~7月初めに事前移転を進め、連休となる7月17、18、19日に通常業務にかかる部分の本移転をして20日に新庁舎を開庁する。事前移転と本移転の間で新庁舎竣工(しゅんこう)の式典や内覧などをできればと考えているという。明かすに先だって新型コロナウイルス感染拡大に伴う社会情勢の影響を懸念している現状も伝え、最終的に来年3月20日までの工期が延びる可能性がある(=以降の開庁も相応に延びる)とも申し添えた。

 役場新庁舎は現在の本庁、古座分庁舎、文化センター、地域保健センターに分散している各課を集約する設計。当局は庁舎移転にかかる事業の一覧や新庁舎内の見取り図に新規取得する備品と継続使用する備品を区別して上書きした資料などを提示して同案の承認を求め、議会は全会一致で原案承認した。

(2020年9月4日付紙面より)

くしもと町立病院奥で建設が進む役場新庁舎(先月17日撮影)。開庁は来年7月20日となる予定
2020年09月04日
60 防災を意識し連携深める  令和2年度「第1回ワーキング会議」  (新宮市 )
2020年09月04日
61 英語を学んでおもてなし  生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )
2020年09月04日
62 緊急時の備えは大丈夫?  子育て支援セが「防災のお話」  (新宮市 )
2020年09月04日
63 弔いの気持ちを忘れず  土砂災害慰霊碑で供養営む  (新宮市熊野川町 )
2020年09月04日
64 台風10号による大雨を警戒  今年初の「タイムライン」始動  (紀宝町 )
2020年09月04日
65 役場旧庁舎はどこに?  敷地は西児童遊園地に  (串本町 )
2020年09月04日
66 活動制限や寒さ改善  女子生徒制服にズボン導入  (新宮高校 )
2020年09月04日
67 お悔やみ情報
  
2020年09月02日
68 4頭捕獲し幸先良いスタート
 鯨類追い込み漁が解禁  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁され、太地いさな組合(田中清仁組合長、21人)の漁船12隻が午前5時ごろに太地漁港を出発した。初日からハナゴンドウ1頭、バンドウイルカ3頭を捕獲し、幸先良い漁のスタートを切った。

  □     □

■出港時の様子は



 国際捕鯨委員会(IWC)脱退や商業捕鯨の再開が注目されていることから、同町では反捕鯨活動家による抗議や違法行為などに対し例年、和歌山県警と海上保安庁が連携し、厳重な警備態勢を敷いている。

 この日、東の浜駐車場では反捕鯨活動家と思われる人物の姿もあったが、目立った混乱はなかった。

 現地警備を行う新宮警察署によると、「早朝の段階では活動家などの目立った動きはない。例年と同じく厳戒態勢を敷き、引き続き警備に当たる」と話していた。

  □     □

■追い込み漁では



 晴天に恵まれた初日、船団は7㍄(約12㌔)ほど沖へ向かった。出港から約4時間後の午前8時50分ごろ、ハナゴンドウとバンドウイルカの群れを発見し、同町の畠尻湾に4頭を追い込んだ。いずれも体長は約2・8㍍ほど。

 同漁協によると、捕獲された鯨類は生体のまま、同町開発公社が水族館などに販売するために買い取ったという。

 太地漁業協同組合の貝良文専務理事は「幸先の良いスタートでうれしい。海水温が高いため心配していたが、天候にも恵まれ良かった」と述べた。

 初日の操業を終えた田中組合長は「出初めで捕獲でき安心した。海保や警察の方のおかげで安心して操業ができる。台風もあるが今後も頑張っていきたい」と語った。

 なお、漁期はゴンドウクジラ類が来年4月30日、イルカ類が来年2月までとなっている。

(2020年9月2日付紙面より)

バンドウイルカなどを追い込んだ=1日、太地町の畠尻湾
早朝に出港した船団
2020年09月02日
69 新米の収穫作業に汗
 丸山千枚田で稲刈り体験始まる  (熊野市 )

 熊野市紀和町の丸山千枚田で8月29日、稲刈り体験が始まった。例年は市と市ふるさと振興公社の共催で9月上旬に「稲刈りの集い」を催し、1000人近い参加者があるが、今年は新型コロナウイルス感染予防のため、6日(日)まで期間を設けてオーナーを対象にして実施する。

 昨年は天候不順で中止となった集いだが、今シーズンの初日は「勤労者地域づくり等参画支援事業実行委員会」(吉川秀治実行委員長)が募ったメンバー約70人が午前9時30分、10時、10時30分の3班に分かれて県内各地から到着。早速鎌を手にし、マスクやフェースシールドを着用して稲刈りや刈り取った稲を束ねる作業に励んだ。千枚田で栽培するのは早場米の「あきたこまち」。「丸山千枚田保存会」(喜田俊生会長)の会員10人も早朝7時から準備作業を進め、稲刈りの手伝いやアドバイスにも努めた。喜田会長は「今年は獣害が少なく、米の出来も良いが、刈り取りが遅れている。あまり遅れると、精米したときに米が割れる」と気にしていた。

 勤労者地域づくり等参画支援事業実行委員会は県内の労働団体、労働福祉団体、経営団体で構成する団体で、勤労者の地域や家庭でのワーク・ライフ・バランスを推進するための活動を展開している。吉川実行委員長は「千枚田の田植えと稲刈りは、うちの活動の2本柱。今は自粛で我慢の夏休みですが、楽しい思い出を」と呼び掛けた。体験に参加した南熊地区労働者福祉協議会の中家嗣仁会長は「主催者の思いをしっかりと受け止め、コロナの感染予防に努め、無事に事業が終了できるように」とあいさつした。精米後に分配される新米は、参加者や県内各地の「こども食堂」に分配されるという。

 本年度のオーナー数は105組146口で655人。稲刈り体験には8月30日に13組54人、9月5日(土)14組28人、6日(日)9組32人、その他5組56人の申し込みがある。

(2020年9月2日付紙面より)

保存会の会員も参加者と汗を流す=8月29日、熊野市紀和町の丸山千枚田
2020年09月02日
70 追記事項や教育大綱を協議
 令和2年度総合教育会議  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は8月31日、町役場で教育に関する重要課題を検討するための令和2年度第1回総合教育会議を開いた。堀順一郎町長や岡田秀洋教育長、町職員、同教育委員らが出席。学校教育や生涯学習などを主とする教育委員会の事業方針を確認し、町が定める教育大綱の素案を協議した。

 総合会議は「地方教育行政の組織および運営に関する法律」の改正に伴い設置された。町長と教育委員を構成員として、基本公開で開かれている。

 堀町長は「コロナの関係で教育の周辺が影響を受けている。9月議会にはICT化のために必要なタブレット端末導入に係る予算を計上している。学校教育と生涯学習の関係、少子化などについて皆さまからご意見をいただきたい」とあいさつ。

 会議では学校教育課と生涯学習課がそれぞれの方針や事業の経過を報告した。2016年に策定された教育大綱は「ふるさとの明日を担う人づくり」を基本理念や指針として定めている。期間は本年度と来年度の2年間。

 素案では▽義務教育期間で全ての子どもたちの基礎学力習得に取り組む▽いじめ・不登校の解消を目指し、「学級集団・学習集団・仲間づくり」の育成・充実に取り組む▽「健やかな体の育成」「体力の向上」に取り組む▽安全教育の推進・充実に取り組む▽「ふるさと学習」の充実に取り組む▽人権・同和教育の推進・充実に取り組む▽ICTの効果的活用および情報モラルの指導・啓発に取り組む▽国際理解教育の充実に取り組む―などの14項目を柱にしていると説明。

 また、前述の取り組みに対して追記事項があるとし、「新しい生活様式の啓発・普及を」、ふるさと学習の資料の「活用・発信」、「あらゆる状況下でも児童生徒の学びを保障する(『個別的な学習』『遠隔学習』『リモート授業』等)環境整備と活用」などを挙げた。

 堀町長は細かな追記や変更を指摘。さらにふるさと学習の追記分と串本町田原に建設中のロケット基地「スペースポート紀伊」の小型ロケット発射を挙げ、「星空や宇宙に目を向けていくのは良いこと。宇宙に興味関心を持つ、青少年育成を。前向きに視野が広がっていると思う」と話した。

 委員は小学校の新入生の推移が11年度から20年度までの10年間で36人減となり、26年度までの小学校新入生の人数見込みが66人になることに触れ、「統合などを考える場合は地域の状況や課題、要望の把握が必要になる。多くの事柄を考えながら、どうすれば子どもたちにとってより良い環境になるかを検討していくべき」などと意見した。

(2020年9月2日付紙面より)

教育大綱などが話し合われた=8月31日、那智勝浦町役場町長室
2020年09月02日
71 愛称は「丹鶴ホール」
 新宮市文化複合施設  

 来年秋ごろの開館に向け整備が進められている新宮市文化複合施設の愛称が「丹鶴ホール」に決まった。市文化複合施設愛称選定委員会により応募総数1010件の中から選出された。8月31日に市役所で表彰式が行われ、最優秀賞に選ばれた大門立身(たつみ)さんの代理・大門順子さんと、優秀賞「たんかくホール」の下古谷光代さん、同賞「ICOLE(いこれ)」の県立新宮高校3年・奥野珠々(すず)さんに田岡実千年市長から賞状などが手渡された。

 市は、丹鶴小学校跡地で建設工事が進む同施設について「幅広い世代の市民に、施設に親しみを持ってもらえるように」と、「施設のイメージを表現した、誰もが分かりやすく親しみやすいもの」などを条件に愛称を募集。7月に文化複合施設関係者、文化活動関係団体、学校関係者、中高生らによる委員会で選定を行い、入選候補作品の権利関係調査を経てこのたびの決定・発表に至った。

 表彰式に当たり、田岡市長は「全国から1010件もの作品を応募いただきうれしい。それだけ皆さまから注目いただいている施設なのだと改めて感じた」とあいさつ。

 選定委員会では「歴史ある丹鶴という地名を残したい」「市内外問わず愛称名を聞いたときにどこにあるのか分かりやすいものがいい」といった意見が多かったことが決め手と説明し、「『ホール』という言葉には『玄関』という意味もある。丹鶴ホールという愛称を持って、施設が市民の皆さまの日々の文化活動や生涯学習における玄関となるような施設を目指したい」と述べた。

 表彰を受けた順子さんは「夫婦で一緒に考えた。丹鶴という名前を残したいと思いました」と喜びを語り「市民にとって憩いの場所として、また町おこしの起爆剤となるような施設になってほしい」と期待を込めた。

 「丹鶴ホール」は今後施設の愛称として、情報発信や各種イベントに活用していく予定。

(2020年9月2日付紙面より)

表彰を受けた(前列左から)下古谷光代さん、大門順子さん、奥野珠々さん=8月31日、新宮市役所
2020年09月02日
72 サンドブラスト体験始まる  旧矢渕中学校浅里分校で  (紀宝町 )
2020年09月02日
73 プラモデルやフィギュアずらり  紀宝町鵜殿・金野憲雅さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年09月02日
74 絆深め残りの4カ月を  新宮青年会議所が第17回総会  
2020年09月02日
75 9月定例会が開会  一般会計補正など28議案  (新宮市議会 )
2020年09月02日
76 にぎやかな声響く  きたやま保でお楽しみ会  
2020年09月02日
77 楽しさ詰まった絵が並ぶ  きよもんで第2回弁天画会展  (那智勝浦町 )
2020年09月02日
78 自分の命を守るために  王子ヶ浜小で着衣泳  (新宮市 )
2020年09月02日
79 2海水浴場遊泳期間終了  関係者遊泳資材など撤収  (串本町 )
2020年09月02日
80 決算案含む40案件を上程  串本町議会9月定例会始まる  
2020年09月02日
81 お悔やみ情報